JP7082024B2 - (メタ)アクリルグラフトシリコーン及びその製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリルグラフトシリコーン及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、(メタ)アクリルグラフトシリコーン、(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法に関する。
(メタ)アクリルグラフトシリコーン(以下の説明で用いる用語「(メタ)アクリル」は、メタクリル及びアクリルのことをいう。)は、主鎖がポリシロキサン鎖、側鎖が(メタ)アクリルポリマーの、グラフトポリマーである。疎水性の主鎖と、極性の側鎖を併せ持つ構造を利用し、化粧品材料や紛体処理剤として応用されている。
これまでに(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法が、特許文献1~2に開示されている。一般的に、(メタ)アクリルグラフトシリコーンは、通常のラジカル開始剤によって発生したラジカルが、連鎖移動反応によってメルカプト変性シリコーンの硫黄原子上に移り、そこから(メタ)アクリルモノマーが重合することで合成される。しかしながら、このような方法で(メタ)アクリルグラフトシリコーンを合成する場合、ラジカル発生源である、通常のラジカル開始剤からも(メタ)アクリルモノマーが重合してしまう。そのため、最終生成物は(メタ)アクリルグラフトシリコーンと(メタ)アクリルポリマーの混合物となってしまう問題があった。
また、その混合物中の副生成物である(メタ)アクリルポリマーは、耐熱性が低く、150℃付近で熱分解が開始するため、高温ストリップによって残存モノマーを留去することが難しいという問題もあった。
特開2014-177447号公報 特開2008-274116号公報
本発明は、上記事情を鑑みなされたもので、耐熱性が高い(メタ)アクリルグラフトシリコーンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、
下記一般式(I)で表される(メタ)アクリルグラフトシリコーンを提供する。
(I)
= R SiO1/2
= R SiO1/2
= R SiO2/2
= RSiO2/2
= RSiO3/2
= RSiO3/2
Q = SiO4/2
[式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1~10のアルキル基、又は、置換又は非置換の炭素数6~22のアリール基である。Rは、下記一般式(II)で表される(メタ)アクリル系ポリマー構造を有する基である。a、b、c、d、e、f、gは0又は正の整数であり、但し、b+d+f≧1である。前記M、M、D、D、T、T、Qで表される各シロキサン単位の結合順序は任意である。
Figure 0007082024000001
(式中、Aは2価の有機基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、Rはそれぞれ独立に、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数6~20のアリーロキシ基、-O-、-S-、及び、NR-(Rは、水素原子又は炭素数1~20の一価炭化水素基である)から選ばれる1種以上を含んでいてもよい、置換又は非置換の、炭素数1~20の一価炭化水素基(ただし、酸素原子、硫黄原子および窒素原子同士は隣接しない)、アミノ基、シロキシ基、ハロゲン原子、又は、水酸基である。nは正の整数である。)]
このような本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンであれば、耐熱性に優れるものとなる。
このとき、50%重量減少温度が380℃以上のものであることが好ましい。
このような(メタ)アクリルグラフトシリコーンであれば、より耐熱性に優れるものとなる。
またこのとき、前記(メタ)アクリルグラフトシリコーンに含まれる、不純物としての(メタ)アクリル系モノマーの量が、前記(メタ)アクリルグラフトシリコーン及び前記(メタ)アクリル系モノマーの全質量に対して100ppm以下のものであることが好ましい。
このような(メタ)アクリルグラフトシリコーンであれば、高純度で、耐熱性により確実に優れるものとなる。
また、本発明では、上記記載の(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法であって、下記一般式(III)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つシリコーンを重合開始剤とし、グループ移動重合で前記(メタ)アクリル系モノマーを重合する工程を含むことを特徴とする(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法を提供する。
(III)
= R SiO1/2
= R SiO1/2
= R SiO2/2
= RSiO2/2
= RSiO3/2
= RSiO3/2
Q = SiO4/2
[式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1~10のアルキル基、又は、置換又は非置換の炭素数6~22のアリール基である。Rは、下記一般式(IV)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つ基である。
Figure 0007082024000002
(式中、Aは2価の有機基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。Rはそれぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1~4のアルキル基である。)
h、i、j、k、l、m、oは0又は正の整数であり、かつi+k+m≧1であり、前記一般式(III)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つシリコーンの数平均分子量は1,000~1,000,000g/molである。前記M、M、D、D、T、T、Qで表される各シロキサン単位の結合順序は任意である。]
このような本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法であれば、高純度で、耐熱性に優れる(メタ)アクリルグラフトシリコーンを製造することができる。
このとき、前記グループ移動重合後に、80℃以上で前記(メタ)アクリル系モノマーを減圧留去する工程を含むことが好ましい。
このような(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法であれば、より高純度で、耐熱性に優れる(メタ)アクリルグラフトシリコーンを製造することができる。
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンは、高純度で、耐熱性に優れるものとなる。
実施例1において得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンのH NMRチャートの全体図である。 実施例1にいて得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンのGPCチャートである。
本発明者は、創意工夫を重ねた結果、グループ移動重合によって、下記一般式(I)で表される(メタ)アクリルグラフトシリコーンを高純度で製造することができ、さらには該(メタ)アクリルグラフトシリコーンポリマーの耐熱性が優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。また、以下の説明で用いる用語「(メタ)アクリル」は、メタクリル及びアクリルのことをいう。同じことは、用語「(メタ)アクリレート」にも適用され、これは同様に、メタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルのことをいう。
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンは、下記一般式(I)で表される構造を有することを特徴とする。
(I)
= R SiO1/2
= R SiO1/2
= R SiO2/2
= RSiO2/2
= RSiO3/2
= RSiO3/2
Q = SiO4/2
[式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1~10のアルキル基、又は、置換又は非置換の炭素数6~22のアリール基である。Rは、下記一般式(II)で表される(メタ)アクリル系ポリマー構造を有する基である。a、b、c、d、e、f、gは0又は正の整数であり、但し、b+d+f≧1である。前記M、M、D、D、T、T、Qで表される各シロキサン単位の結合順序は任意である。
Figure 0007082024000003
(式中、Aは2価の有機基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、Rはそれぞれ独立に、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数6~20のアリーロキシ基、-O-、-S-、及び、NR-(Rは、水素原子又は炭素数1~20の一価炭化水素基である)から選ばれる1種以上を含んでいてもよい、置換又は非置換の、炭素数1~20の一価炭化水素基(ただし、酸素原子、硫黄原子および窒素原子同士は隣接しない)、アミノ基、シロキシ基、ハロゲン原子、又は、水酸基である。nは正の整数である。)]
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンであれば、耐熱性に優れるものとなる。
上記一般式(I)において、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1~10のアルキル基、又は、置換又は非置換の炭素数6~22のアリール基であり、好ましくは炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~14のアリール基、さらに好ましくは、メチル基又はフェニル基である。Rは、上記一般式(II)で表される(メタ)アクリル系ポリマー構造を有する基である。
上記一般式(I)において、M、M、D、D、T、T、Qで表される繰り返し単位の結合順序は任意であり、それぞれの繰り返し単位が構成する配列は、不規則でもよく、規則的でもよい。a、b、c、d、e、f、gは0又は正の整数である。nは正の整数であり、1≦n≦200が好ましい。
上記一般式(II)において、Aは2価の有機基であり、好ましくは、炭素数2~10のアルキレン基、さらに好ましくは炭素数2~6のアルキレン基である。Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基であり、好ましくは1~3のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。Rはそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1~4のアルキル基であり、好ましくは水素原子又は炭素数1~2のアルキル基、さらに好ましくはメチル基である。Rはそれぞれ独立に、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数6~20のアリーロキシ基、-O-、-S-およびNR-(Rは、水素原子、又は、炭素数1~20の一価炭化水素基である)から選ばれる1種以上を含んでいてもよい、置換又は非置換の、炭素数1~20の一価炭化水素基(ただし、酸素原子、硫黄原子および窒素原子同士は隣接しない)、アミノ基、シロキシ基、ハロゲン原子、又は、水酸基であるが、好ましくは炭素数1~10のアルキル基、さらに好ましくはメチル基である。
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンは、好ましくは、50%重量減少温度が380℃以上であり、より好ましくは、400℃以上である。50%重量減少温度が上記範囲内だとより耐熱性に優れる。
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンは、(メタ)アクリルグラフトシリコーンに含まれる、不純物としての(メタ)アクリル系モノマーの量が、(メタ)アクリルグラフトシリコーン及び(メタ)アクリル系モノマーの全質量に対して100ppm以下であることが好ましく、更に好ましくは50ppm以下、特に好ましくは10ppm以下である。原料の(メタ)アクリル系モノマーが100ppm以下であれば、経時で異臭等の品質の低下を引き起こすことがない。
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンは、下記一般式(III)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つシリコーンを重合開始剤とし、グループ移動重合で(メタ)アクリル系モノマーを重合することで得られる。
(III)
= R SiO1/2
= R SiO1/2
= R SiO2/2
= RSiO2/2
= RSiO3/2
= RSiO3/2
Q = SiO4/2
[式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1~10のアルキル基、又は、置換又は非置換の炭素数6~22のアリール基である。Rは、下記一般式(IV)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つ基である。
Figure 0007082024000004
(式中、Aは2価の有機基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。Rはそれぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1~4のアルキル基である。)
h、i、j、k、l、m、oは0又は正の整数であり、かつi+k+m≧1であり、前記一般式(III)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つシリコーンの数平均分子量は1,000~1,000,000g/molである。前記M、M、D、D、T、T、Qで表される各シロキサン単位の結合順序は任意である。]
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法であれば、高純度で、耐熱性に優れる(メタ)アクリルグラフトシリコーンを製造することができる。
本発明において、上記式(I)で表される、(メタ)アクリルグラフトシリコーンの数平均分子量(Mn)は、好ましくは、1,000~1,000,000g/molであり、さらに好ましくは1,000~100,000g/mol、特に好ましくは2,000~20,000g/molである。この範囲内であれば収率よく製造することができる。
また、(メタ)アクリルグラフトシリコーンの多分散度(Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量))は、好ましくは、1.0~3.5、より好ましくは1.2~3.0、さらに好ましくは1.5~2.5である。(メタ)アクリルグラフトシリコーンの多分散度が上記範囲内であると、良好な耐熱性が得られる。
以下、本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンを製造する方法について、詳細に説明する。
上記一般式(III)において、M、M、D、D、T、T、Qで表される繰り返し単位の結合順序は任意であり、それぞれの繰り返し単位が構成する配列は、不規則でもよく、規則的でもよい。h、i、j、k、l、m、oは0又は正の整数であり、上記一般式(III)で表される重合開始剤の数平均分子量が1,000~1,000,000g/molであり、さらに好ましくは1,000~100,000g/mol、特に好ましくは2,000~20,000g/molである。数平均分子量が上記範囲外であると、反応液の粘度の観点から、作業性の点で好ましくない。かつ、i+k+m≧1であり、好ましくは1~5000、さらに好ましくは1~100である。
上記式(IV)において、Rはそれぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1~4のアルキル基であり、好ましくはメチル基である。
上記式(III)の化合物を高分子重合開始剤として、(メタ)アクリル系モノマーを重合することで得られる(メタ)アクリルシリコーンは、ポリマー上に存在する重合開始点からのみ(メタ)アクリル系モノマーが重合するため、副生成物が少なく、純度が高い。そのため、不純物としての、シリコーンに結合していない、耐熱性が低い(メタ)アクリルポリマーの含有量が少なく、耐熱性が高い(メタ)アクリルグラフトシリコーンを提供できる。
以下、本発明の製造方法の一例を記載するが、本発明の製造方法は下記方法に制限されるものでない。
十分乾燥した三口フラスコに、上記式(III)で表される高分子重合開始剤、触媒、溶媒を加える。そこへ、滴下漏斗を用いて(メタ)アクリル系モノマーを滴下し、撹拌する。発熱の程度に応じて、反応溶液を冷却し、適温に保つ。また、その際に(メタ)アクリル系モノマーあるいは生成する化合物をガスクロマトグラフィー(GC)測定等でモニタリングすることで反応の進行を確認できる。滴下後、モノマーが消費されるまで撹拌し、反応停止剤を加え、反応を終了する。反応後、未反応のモノマーを減圧留去する。
グループ移動重合の触媒、溶媒、開始剤、モノマーを加える順番は、場合に応じて適切な順番を選択することができる。例えば、モノマー、溶媒、開始剤を予め混合した溶液に、最後に触媒を加えることで反応を行うこともできる。
上記反応において、モノマーの消費は、従来公知の方法に従い、例えば、核磁気共鳴装置(NMR)、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、又は、GC等によってモノマーのピークが消失したことで確認できる。
反応に用いる(メタ)アクリル系モノマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル(MMA)、(メタ)アクリル酸エチル(EMA)、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル(EEMA)、メタクリル酸n-ブチル(BMA)、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3―ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸メチル(MMA)である。上記(メタ)アクリル系モノマーは1種類でもよく、複数を併用してもよい。複数の(メタ)アクリル系モノマーを用いる場合は、予め混合したものを滴下してもよく、それぞれ順々に滴下してもよい。
(メタ)アクリル系モノマーの量は、式(III)で表される高分子重合開始剤のケテンシリルアセタール構造の数1molに対して、好ましくは1~200mol、より好ましくは1~100molである。上記範囲内にすると、反応が効率よく進行する。
反応溶媒としては、非プロトン性の有機溶媒を用いることができる。例えば、酢酸エチル、プロピオニトリル、トルエン、キシレン、ブロモベンゼン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、テトラメチレンスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、アニソール、2-ブトキシエトキシトリメチルシラン、セロソルブアセテート、クラウンエーテル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)があげられる。反応効率の観点から、好ましくは、ジクロロメタン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフランであり、さらに好ましくはテトラヒドロフランである。前記溶媒は1種を単独で使用しても、複数を併用してもよい。
用いる溶媒の使用量は、反応液(系)全体の1~80%が好ましく、5~50%がより好ましい。上記範囲内にすると、反応系中が均一に保持され、反応が効率よく進行する。
反応温度は特に限定されないが、-100℃~150℃であり、好ましくは0℃~50℃、さらに好ましくは10℃~30℃である。反応時間は特に限定されないが、好ましくは、15分~24時間、さらに好ましくは30分~6時間である。反応雰囲気下は、大気下でもよいが、窒素またはアルゴン等の不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
モノマーを減圧留去する際の温度は、80℃以上が好ましく、より好ましくは80℃~300℃であり、さらに好ましくは100℃~200℃、特に好ましくは120℃~180℃である。また、ストリップ時の圧力は1atm以下であり、好ましくは0.1atm以下、さらに好ましくは0.001atm以下である。
触媒としては、一般的に、グループ移動重合の触媒として知られている、アニオン系触媒、ルイス酸触媒、有機分子触媒の中から選択し、用いることができる。
[アニオン系触媒]
例えば、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシリケート、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムシアニド、テトラフェニルアルソニウムシアニド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムアジド、テトラエチルアンモニウムアジド、ビス(ジアルキルアルミニウム)オキサイド、ボロントリフルオライドエーテレート、アルカリ金属フルオライド、アルカリ金属シアニド、アルカリ金属アジド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリフェニルスタネート、テトラブチルアンモニウムフルオライド、テトラメチルアンモニウムフルオライド、テトラエチルアンモニウムシアニド、テトラブチルアンモニウムベンゾエート、テトラブチルアンモニウムビベンゾエート、テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエートがあげられる。
[ルイス酸触媒]
例えば、ヨウ化亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、モノ及びジアルキルアルミニウムハライド、ジアルキルアルミニウムオキサイドがあげられる。
[有機分子触媒]
例えば、1,3-ジイソプロピル-4,5-ジメチルイミダゾール-2-イリデン、1,3-ジイソプロピルイミダゾール-2-イリデン、1,3-ジ-tert-ブチルイミダゾール-2-イリデン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、2,8,9-トリメチル-2,5,8,9-テトラアザ-1-ホスファビシクロ[3.3.3]ウンデカン、2,8,9-トリイソブチル-2,5,8,9-テトラアザ-1-ホスファビシクロ[3.3.3]ウンデカン、1-tert-ブチル-2,2,4,4,4-ペンタキス(ジメチルアミノ)-2λ,4λ-カテナジ(ホスファゼン)、1-tert-ブチル-4,4,4-トリス(ジメチルアミノ)-2,2-ビス[トリス(ジメチルアミノ)-ホスホラニリデンアミノ]-2λ,4λ-カテナジ(ホスファゼン)、トリス(2,4,6-トリメトキシフェニル)ホスフィン、トリス-(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリフルオロメタンスルホン酸トリエチルシリル、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、トリフルオロメタンスルホンイミド、1-[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチル]-2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゼンがある。
これら触媒は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。触媒の量は特に限定されないが、上記式(III)で表される高分子重合開始剤のケテンシリルアセタール構造の数1molに対し、好ましくは0.00001~0.1mol、より好ましくは0.00002~0.001molである。上記範囲内にすると反応効率がよく、経済的である。触媒の添加方法は、直接添加するか、上記記載の反応溶媒等に溶解させた状態で使用する。
反応停止剤としては、プロトンを供与できる化合物が用いられる。例えば、メタノール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、水があげられる。これら反応停止剤は単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。反応停止剤の使用量は特に限定されないが、上記式(III)で表される高分子重合開始剤のケテンシリルアセタール構造の数1molに対し1.5~1000mol、好ましくは2~50molであるのがよい。上記範囲内にすると反応を完全に停止でき、減圧蒸留しやすい。
本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーンは、ラジカル重合で合成される場合とは違い、副生成物のポリマーが少なく、耐熱性に優れるため、例えば化粧料、繊維処理剤、撥水剤、撥油剤、離型剤、塗料添加剤に有用である。
以下、実施例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。下記においてH-NMR分析は、ECX-500II(日本電子株式会社製)を用い、測定溶媒として重クロロホルムを使用して実施した。
なお、本発明中で言及する数平均分子量とは、下記条件で測定したGPCによるポリスチレンを標準物質とした数平均分子量を指すこととする。
[測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.6mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSK Guardcolumn SuperH-L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:50μL(濃度0.5重量%のTHF溶液)
また、MMe、M、DMe、DPh、D、TMe、Qはシロキサン単位を表し、各シロキサン単位は以下の構造を表す。
Me = MeSiO1/2
= MeRSiO1/2
Me = MeSiO2/2
Ph = PhSiO2/2
= MeRSiO2/2
Me = MeSiO3/2
Q = SiO
(式中、Meはメチル基、Phはフェニル基を表す。Rは一般式(V)、一般式(VI)、一般式(VII)、一般式(VIII)のいずれかで表される、ケテンシリルアセタール構造を持つ基であり、*で示される部位は結合手である。)
Figure 0007082024000005
[実施例1]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 103 30(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量16,850g/mol)17gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温(25℃)でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)で未反応のモノマーを留去して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。図1はH-NMRチャートの全体図である。H-NMRスペクトルから平均組成が下記式(1)で表されるグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。図2はGPCチャートである。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=17,550、多分散度(Mw/Mn)=2.18
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000006
[実施例2]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 113 20(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量14,960g/mol)14gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。1H-NMRスペクトルから平均組成が下記式(2)に示されるグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=17,160、多分散度(Mw/Mn)=2.04
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000007
[実施例3]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 123 10(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量13,110g/mol)12gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成が下記式(3)に示されるグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=19,720、多分散度(Mw/Mn)=1.81
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000008
[実施例4]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 10 (Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量2,850g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成が下記式(4)に示されるグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=3,820、多分散度(Mw/Mn)=1.99
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000009
[実施例5]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がM Me 40(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量3,920g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がM Me 40(Mは下記一般式(5)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=5,340、多分散度(Mw/Mn)=1.82
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000010
[実施例6]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Ph 43(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量14,500g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe Ph 43(Dは下記一般式(6)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=18,620、多分散度(Mw/Mn)2.13
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000011
[実施例7]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 113 20Me (Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量15,230g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe Me 113 20Me (Dは下記一般式(7)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=22,340、多分散度(Mw/Mn)2.20
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000012
[実施例8]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe 100 2060(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量10,210g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe 100 2060(Mは下記一般式(8)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=21,220、多分散度(Mw/Mn)3.46
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000013
[実施例9]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 103 30(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量16,850g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸n-ブチル(BMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe Me 103 30(Dは下記一般式(9)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルn-ブチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=18,210、多分散度(Mw/Mn)=2.08
残存モノマー量(BMA)11ppm
Figure 0007082024000014
[実施例10]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 103 30(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量16,850g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸2-エトキシエチル(EEMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe Me 103 30(Dは下記一般式(10)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリル2-エトキシエチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=17,880、多分散度(Mw/Mn)=2.20
残存モノマー量(EEMA)20ppm
Figure 0007082024000015
[実施例11]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 103 30(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量16,850g/mol)10gを入れ、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)10gを加え、トルエン20mLを加えた。そこへ、窒素雰囲気下で50mM 1-[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチル]-2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゼン トルエン溶液400μLを加えた。室温で1時間撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe Me 103 30(Dは下記一般式(11)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリN,N-ジメチルアクリルアミドポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=18,160、多分散度(Mw/Mn)=2.09
残存モノマー量(DMAA) 10ppm
Figure 0007082024000016
[実施例12]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 103 30(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量16,850g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)5g、メタクリル酸n-ブチル(BMA)5gの混合液を30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe Me 103 30(Dは下記一般式(12)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーとポリメタクリルn-ブチルポリマー、及びポリメタクリルメチルポリマーとポリメタクリルn-ブチルポリマーからなる共重合体は生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=20,010、多分散度(Mw/Mn)=2.12
残存モノマー量(MMA)<1ppm
残存モノマー量(BMA) 22ppm
Figure 0007082024000017
(括弧内に示される各単位はランダムに結合している。)
[実施例13]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 103 30(Rは上記一般式(V)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量16,850g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)5gを滴下した。室温で30分撹拌した後、さらにメタクリル酸n-ブチル(BMA)5gを滴下した。室温で30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成がMMe Me 103 30(Dは下記一般式(13)の通り)のグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーとポリメタクリルn-ブチルポリマー、及びポリメタクリルメチルポリマーとポリメタクリルn-ブチルポリマーからなる共重合体は生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=19,810、多分散度(Mw/Mn)=1.99
残存モノマー量(MMA)<1ppm
残存モノマー量(BMA)25ppm
Figure 0007082024000018
(括弧内に示される各単位は、ABブロック構造を形成している。)
[実施例14]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 123 10(Rは上記一般式(VI)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量13,990g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成が下記式(14)に示されるグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=19,680、多分散度(Mw/Mn)=1.85
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000019
[実施例15]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 123 10(Rは上記一般式(VII)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量12,820g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成が下記式(15)に示されるグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=19,420、多分散度(Mw/Mn)=1.92
残存モノマー量(MMA)<1ppm
Figure 0007082024000020
[実施例16]
温度計と滴下漏斗を付けた三口フラスコに、平均組成がMMe Me 123 10(Rは上記一般式(VIII)の通り)で表される高分子重合開始剤(数平均分子量12,900g/mol)10gを入れ、2mM テトラブチルアンモニウムm-クロロベンゾエート THF溶液(25mL)を加え、混合した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル(MMA)10gを30分かけて滴下した。室温でさらに30分撹拌した後、メタノール4mLを加えて反応を停止した。150℃で1時間、減圧留去(0.01atm)して(メタ)アクリルグラフトシリコーンを得た。得られた(メタ)アクリルグラフトシリコーンを重クロロホルムに溶かし、H-NMRを測定した。H-NMRスペクトルから平均組成が上記式(15)に示されるグラフトポリマーであることが確認された。また、GPCにて数平均分子量及び多分散度(Mw/Mn)(ポリスチレン換算)を求めた。ピークトップが1つであるため、副生成物のポリメタクリルメチルポリマーは生成していないことが確認された。GC-MSにて残存モノマーを定量した。結果は以下の通りである。
数平均分子量(Mn)=19,210、多分散度(Mw/Mn)=1.87
残存モノマー量(MMA)<1ppm
[熱重量分析]
実施例1~16で得た各(メタ)アクリルグラフトシリコーンの熱重量分析を行い、50%重量減少温度を測定した。測定方法を以下に詳細に説明する。
各(メタ)アクリルグラフトシリコーンを150℃で1時間ストリップしたサンプル10mg程度を量り取り、試料セルを作成した。熱重量分析装置(TGA Q 500、TA instruments社製)に試料セルをセットして、窒素雰囲気下にて0℃から600℃まで昇温(昇温速度:10℃/min)させ、重量の変化を計測した。昇温前の重量から半量に減少した時の温度を50%重量減少温度とした。表1に結果を示す。実施例1~16の50%重量減少温度はいずれも400℃以上であり、耐熱性が高かった。
Figure 0007082024000021
一般的に、ラジカル重合開始剤を用いて合成される(メタ)アクリルポリマーの分解開始温度は150℃付近であり、50%重量減少温度は350℃付近である。そのため、従来の(メタ)アクリルグラフトシリコーンも、150℃付近で熱分解が開始し、50%重量減少温度は350℃付近であると推測される。また、ラジカル重合開始剤を使い(メタ)アクリル系ポリマーを重合する場合、反応停止時には1000ppm程度のモノマーが残存している。ストリップにより残存モノマーを留去する場合にも、熱分解が起こるために効率が悪く、数百ppmのモノマーが残存することが多い。そのため、従来の(メタ)アクリルグラフトシリコーンにおいても、同量の残存モノマーが残存すると推測される。
以上のことから、本発明の(メタ)アクリルグラフトシリコーン及び(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法であれば、純度が高く、耐熱性が高い(メタ)アクリルグラフトシリコーンを提供することができることが明らかになった。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表される(メタ)アクリルグラフトシリコーン。
    (I)
    = R SiO1/2
    = R SiO1/2
    = R SiO2/2
    = RSiO2/2
    = RSiO3/2
    = RSiO3/2
    Q = SiO4/2
    [式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1~10のアルキル基、又は、置換又は非置換の炭素数6~22のアリール基である。Rは、下記一般式(II)で表される(メタ)アクリル系ポリマー構造を有する基である。a、c、d、e、f、gは0又は正の整数であり、b=0であり、但し、b+d+f≧1である。前記M、M、D、D、T、T、Qで表される各シロキサン単位の結合順序は任意である。
    Figure 0007082024000022
    (式中、Aは2価の有機基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基、Rはそれぞれ独立に、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数6~20のアリーロキシ基、-O-、-S-、及び、NR-(Rは、水素原子又は炭素数1~20の一価炭化水素基である)から選ばれる1種以上を含んでいてもよい、置換又は非置換の、炭素数1~20の一価炭化水素基(ただし、酸素原子、硫黄原子および窒素原子同士は隣接しない)、アミノ基、シロキシ基、ハロゲン原子、又は、水酸基である。nは正の整数である。)]
  2. 50%重量減少温度が380℃以上のものであることを特徴とする請求項1に記載の(メタ)アクリルグラフトシリコーン。
  3. 前記(メタ)アクリルグラフトシリコーンに含まれる、不純物としての(メタ)アクリル系モノマーの量が、前記(メタ)アクリルグラフトシリコーン及び前記(メタ)アクリル系モノマーの全質量に対して100ppm以下のものであることを特徴とする請求項1又は2記載の(メタ)アクリルグラフトシリコーン。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法であって、下記一般式(III)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つシリコーンを重合開始剤とし、グループ移動重合で前記(メタ)アクリル系モノマーを重合する工程を含むことを特徴とする(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法。
    (III)
    = R SiO1/2
    = R SiO1/2
    = R SiO2/2
    = RSiO2/2
    = RSiO3/2
    = RSiO3/2
    Q = SiO4/2
    [式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1~10のアルキル基、又は、置換又は非置換の炭素数6~22のアリール基である。Rは、下記一般式(IV)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つ基である。
    Figure 0007082024000023
    (式中、Aは2価の有機基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。Rはそれぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1~4のアルキル基である。)
    、j、k、l、m、oは0又は正の整数であり、i=0であり、かつi+k+m≧1であり、前記一般式(III)で表されるケテンシリルアセタール構造を持つシリコーンの数平均分子量は1,000~1,000,000g/molである。前記M、M、D、D、T、T、Qで表される各シロキサン単位の結合順序は任意である。]
  5. 前記グループ移動重合後に、80℃以上で前記(メタ)アクリル系モノマーを減圧留去する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の(メタ)アクリルグラフトシリコーンの製造方法。
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