JP6703472B2 - シリコーンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコーンの製造方法、特には眼科デバイス製造用シリコーンの製造方法に関する。詳細には、両末端に(メタ)アクリレート基を有し、眼科デバイス製造用の他のモノマーと共重合させて架橋構造を形成することにより、コンタクトレンズ(親水性コンタクトレンズ、シリコーンハイドロゲル)、眼内レンズ、人工角膜等の眼科デバイスに好適な可撓性ポリマーを与えるシリコーンの製造方法に関する。
酸素透過性と親水性を有する眼用デバイス、特にはコンタクトレンズの原材料として様々な重合性シリコーンモノマーが開発されている。特に、高い酸素透過性を与えるコンタクトレンズ材料として、両末端に重合性の基を有し、かつ、親水性側鎖を有するポリシロキサンが開発されている。例えば特許文献1には、両末端に重合性の基を有し、かつ、親水性側鎖を有するポリシロキサンを重合成分として製造された親水性コンタクトレンズが記載されており、親水性側鎖として下記式(a)で示される基が記載されている。
Figure 0006703472
特公昭62−29776号公報
しかし、親水性側鎖として上記式(a)に示されるような基を有するポリシロキサンを製造するためには、特許文献1に記載のように、水酸基とSiH基との脱水素反応を防止するため、原料となる不飽和化合物の水酸基をケタールあるいはアルキルシリル基で保護した後、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと付加反応させ、さらに保護基を脱離して水酸基を再生する必要があり、非常に工程が煩雑である。
一方、水酸基含有不飽和化合物を直接、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと付加反応させる簡便な方法においては、以下のように原料に由来する不具合が生じることがあった。
まず、原料の一つである水酸基含有不飽和化合物は、この化合物中の不飽和基が重合した重合体(ポリマー)を含んでいることがある。このような重合体を含む水酸基含有不飽和化合物を用いて付加反応を行うと、重合体が付加反応によりオルガノハイドロジェンポリシロキサンの側鎖に導入されるため、得られる重合性シリコーンは不純物として高分子量体を含有し、粘度が高くなることがあった。
また、もう一つの原料であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一般的にスルフォン酸等の触媒を利用したシロキサンの平衡化によって合成されるが、このようにして合成されたオルガノハイドロジェンポリシロキサンは触媒に由来する硫黄成分を不純物として含むことがある。このような硫黄成分を含むオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いて付加反応を行うと、硫黄成分が付加反応の触媒に配位し、触媒毒となるため、付加反応率が低下したり、得られる重合性シリコーンが着色したり、濁ったりすることがあった。
このように高品質の重合性シリコーンを得るためには、品質の高い原料を選別する必要があり、工業的生産を非効率的なものとしていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、重合体や硫黄成分を含んだ高品質ではない原料を使用しても、着色がなく、透明であり、高分子量体を含有せず、粘度が低く、他のモノマーとの相溶性に優れる、両末端に重合性の基を有するとともに水酸基を2つ含む親水性側鎖を有するシリコーンを簡便に効率的に製造できるシリコーンの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、下記式(1)で表されるシリコーンの製造方法であって、
Figure 0006703472
[式中、Rは下記式(2)で表される基である。
Figure 0006703472
(式(2)中、nは2〜8の整数であり、Rはメチル基又は水素原子である。)
は互いに独立に、炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rは互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基であり、Aは下記式(3)で表される基である。
Figure 0006703472
(式(3)中、mは2〜10の整数であり、Xは−C2p−1(OH)で示される、水酸基を2個有する分岐していてもよいアルキル基であり、pは1〜6の整数である。)
aは1〜100の整数であり、bは1〜100の整数である。ただし、a+bは50〜200である。]
下記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
Figure 0006703472
(式(4)中、R、R、R、a、及びbは前記と同様である。)
下記式(5)で表される化合物、又は下記式(5)で表される化合物及びその重合体とを、
Figure 0006703472
(式(5)中、kは0〜8の整数であり、Xは前記と同様である。)
前記式(5)の重合体が共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下で付加反応させることにより前記式(1)で表されるシリコーンを得るシリコーンの製造方法を提供する。
このようなシリコーンの製造方法であれば、重合体や硫黄成分を含んだ高品質ではない原料を使用しても、着色がなく、透明であり、高分子量体を含有せず、粘度が低く、他のモノマーとの相溶性に優れる、両末端に重合性の基を有するとともに水酸基を2つ含む親水性側鎖を有するシリコーンを簡便に効率的に製造することができる。
このとき、前記Xが、下記式(6)又は(7)で表される基であることが好ましい。
Figure 0006703472
Figure 0006703472
(式中、は結合部位を表す。)
Xがこのような基であれば、本発明の効果をより一層向上させることができる。
またこのとき、前記混合溶媒として、アルコール系溶媒と、脂肪族系溶媒及び/又は芳香族系溶媒とを混合した混合溶媒を用いることが好ましい。
本発明では、混合溶媒として、このように極性の低い溶媒と極性の高い溶媒といった性質の異なる溶媒を組み合わせたものを好適に用いることができる。
またこのとき、前記混合溶媒における、前記アルコール系溶媒と、前記脂肪族系溶媒及び前記芳香族系溶媒の合計との質量比((前記アルコール系溶媒)/(前記脂肪族系溶媒及び前記芳香族系溶媒の合計))を、13/7から2/18とすることが好ましい。
このような質量比とすれば、本発明の効果をさらに一層向上させることができる。
本発明のシリコーンの製造方法であれば、重合体や硫黄成分を含んだ高品質ではない原料を使用しても、着色がなく、透明であり、高分子量体を含有せず、粘度が低く、他のモノマーとの相溶性に優れる、両末端に重合性の基を有するとともに水酸基を2つ含む親水性側鎖を有するシリコーンを簡便に効率的に製造できる。また、本発明のシリコーンの製造方法により得られたシリコーンは、コンタクトレンズ材料、眼内レンズ材料、及び人工角膜材料等の、眼科デバイス製造用として好適かつ有用なものとなる。
上述のように、重合体や硫黄成分を含んだ高品質ではない原料を使用しても、着色がなく、透明であり、高分子量体を含有せず、粘度が低く、他のモノマーとの相溶性に優れる、両末端に重合性の基を有するとともに水酸基を2つ含む親水性側鎖を有するシリコーンを簡便に効率的に製造できるシリコーンの製造方法が求められていた。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ね、下記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、下記式(5)で表される化合物、又は下記式(5)で表される化合物及びその重合体とを、前記式(5)の重合体が共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下で付加反応させることにより下記式(1)で表されるシリコーンを得るシリコーンの製造方法であれば、重合体や硫黄成分を含んだ高品質ではない原料を使用しても、着色がなく、透明であり、高分子量体を含有せず、粘度が低く、他のモノマーとの相溶性に優れるシリコーンを簡便に効率的に製造できる製造方法となることを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、下記式(1)で表されるシリコーンの製造方法であって、
Figure 0006703472
[式中、Rは下記式(2)で表される基である。
Figure 0006703472
(式(2)中、nは2〜8の整数であり、Rはメチル基又は水素原子である。)
は互いに独立に、炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rは互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基であり、Aは下記式(3)で表される基である。
Figure 0006703472
(式(3)中、mは2〜10の整数であり、Xは−C2p−1(OH)で示される、水酸基を2個有する分岐していてもよいアルキル基であり、pは1〜6の整数である。)
aは1〜100の整数であり、bは1〜100の整数である。ただし、a+bは50〜200である。]
下記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
Figure 0006703472
(式(4)中、R、R、R、a、及びbは前記と同様である。)
下記式(5)で表される化合物、又は下記式(5)で表される化合物及びその重合体とを、
Figure 0006703472
(式(5)中、kは0〜8の整数であり、Xは前記と同様である。)
前記式(5)の重合体が共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下で付加反応させることにより前記式(1)で表されるシリコーンを得るシリコーンの製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明のシリコーンの製造方法は、下記式(1)で表されるシリコーンの製造方法である。
Figure 0006703472
[式中、Rは下記式(2)で表される基である。
Figure 0006703472
(式(2)中、nは2〜8の整数であり、Rはメチル基又は水素原子である。)
は互いに独立に、炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rは互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基であり、Aは下記式(3)で表される基である。
Figure 0006703472
(式(3)中、mは2〜10の整数であり、Xは−C2p−1(OH)で示される、水酸基を2個有する分岐していてもよいアルキル基であり、pは1〜6の整数である。)
aは1〜100の整数であり、bは1〜100の整数である。ただし、a+bは50〜200である。]
本発明のシリコーンの製造方法においては、下記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
Figure 0006703472
(式(4)中、R、R、R、a、及びbは前記と同様である。)
下記式(5)で表される化合物、又は下記式(5)で表される化合物及びその重合体とを、
Figure 0006703472
(式(5)中、kは0〜8の整数であり、Xは前記と同様である。)
前記式(5)の重合体が共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下で付加反応させることにより前記式(1)で表されるシリコーンを得る。
まず、本発明のシリコーンの製造方法において用いる上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンについて説明する。
上記式(4)において、Rは下記式(2)で表される基である。
Figure 0006703472
上記式(2)中、nは2〜8の整数であり、好ましくは3又は4であり、Rはメチル基又は水素原子である。
上記式(4)において、Rは互いに独立に、炭素数1〜10の、好ましくは炭素数1〜6の、置換又は非置換の一価炭化水素基である。このような一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、及びヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、及びナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、及びフェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基及びアリル基等のアルケニル基が挙げられる。また、Rは、これらの一価炭化水素基において、炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換された基であってもよい。置換された一価炭化水素基としては、例えばトリフロロプロピル基が挙げられる。上記例示した基の中でも、メチル基が好ましい。
上記式(4)において、Rは互いに独立に、炭素数1〜6の、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、及びヘキシル基が挙げられる。好ましくはメチル基である。
上記式(4)において、aは1〜100の整数、好ましくは50〜100の整数であり、bは1〜100の整数、好ましくは4〜40の整数である。ただし、a+bは50〜200、好ましくは80〜100である。a+bが50未満では、得られる上記式(1)のシリコーンから所望の可撓性を有するポリマーを得ることが難しくなる。一方、a+bが200を超えると、得られる上記式(1)のシリコーンが、粘度が高くなったり、ゲル化したりする恐れがある。特には、a及びbが各々上記範囲内にあり、かつ、a/bが10〜50であることが、親水性とシロキサンの疎水性とのバランスの点で好ましい。
また、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは従来公知の方法で製造することができる。特には、末端源である(メタ)アクリルシリコーンダイマーを出発原料とする方法で製造することが好ましい。(メタ)アクリルシリコーンダイマーは、例えば下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006703472
(Rは前記と同様である。)
上記式で表される(メタ)アクリルシリコーンダイマーとしては、例えば、下記式(10)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006703472
例えば、上記式(10)で表される化合物と、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン及び1,3,5,7−テトラメチルテトラシロキサンを目的の構造となる量で仕込み、トリフロロメタンスルホン酸触媒で酸平衡反応させる。その後、中和し、低沸点物を減圧ストリップすることで、下記式(11)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが得られる。
Figure 0006703472
(式中、は結合部位を表し、a及びbは前記と同様である。)
次に、本発明のシリコーンの製造方法において用いる上記式(5)で表される化合物について説明する。
上記式(5)において、kは0〜8の整数であり、好ましくは1〜4の整数である。Xは−C2p−1(OH)で示される、水酸基を2個有する分岐していてもよいアルキル基であり、pは1〜6の整数であり、好ましくは3〜6の整数である。Xとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、メチルブチル基、ジメチルブチル基、ペンチル基、メチルペンチル基、及びヘキシル基等のアルキル基において、これらの基の炭素原子に結合している水素原子のうち2個がそれぞれ水酸基に置換されているものが挙げられる。好ましくは、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、及びsec−ブチル基の構造を有するものである。また、2個の水酸基は同一の炭素原子に結合していてもよいが、一つの炭素原子に結合する水酸基は一つであることが好ましい。
上記Xは、特には下記式(6)又は(7)で表される基であることが好ましい。
Figure 0006703472
Figure 0006703472
(式中、は結合部位を表す。)
上記式(5)で表される化合物としては、例えば下記式(8)で表される化合物や下記式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006703472
Figure 0006703472
また、上記式(5)で表される化合物は、この化合物中の不飽和基が重合した重合体(以下、これを上記式(5)の重合体とも言う)を含んでいることがある。本発明のシリコーンの製造方法では、このように上記式(5)の重合体を含有する上記式(5)で表される化合物(上記式(5)で表される化合物及びその重合体)と上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応させることもできる。
以上説明したような上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、上記式(5)で表される化合物(又は上記式(5)で表される化合物及びその重合体)とを、上記式(5)の重合体が共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下で付加反応させる。ここで、共貧溶媒効果とは、溶かそうとする物質(高分子)を、性質が異なる2種類の溶媒に溶かすと、それぞれの溶媒には溶けるが、2種類の溶媒を混ぜた混合溶媒には溶けないという現象である。
上記したように、上記式(5)で表される化合物は、この化合物中の不飽和基が重合した重合体を含んでいることがある。本発明のシリコーンの製造方法における付加反応では、共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下で上記式(5)の重合体が凝集し不溶化し、付加反応の系外に出され、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと反応することがないため、得られる重合性シリコーンは不純物として高分子量体を含有せず、粘度が高くなることもない。一方、1種類の溶媒、あるいは、共貧溶媒効果を発現しない少なくとも2種類の溶媒の混合溶媒の存在下で付加反応を行うと、上記式(5)の重合体は付加反応により上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと反応するため、得られる重合性シリコーンは不純物として高分子量体を含有し、粘度が高くなる。
また、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、前述のように、一般的にスルフォン酸等の触媒を利用したシロキサンの平衡化によって合成されるが、このようにして合成されたオルガノハイドロジェンポリシロキサンは触媒に由来する硫黄成分を不純物として含むことがある。本発明のシリコーンの製造方法における付加反応のような、共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下では、作用機構は明確でないが、触媒の周りに極性溶媒が存在するため、上記の硫黄成分は付加反応の触媒に配位できず、触媒毒とならないため、付加反応率が低下することがない。また、付加反応の触媒が親水性を維持することから水洗時に水層に除去されるため、得られる重合性シリコーンに着色や濁りが生じない。一方、1種類の溶媒、あるいは、共貧溶媒効果を発現しない少なくとも2種類の溶媒の混合溶媒の存在下では、上記の硫黄成分は付加反応の触媒に配位し、触媒毒となるため、付加反応率が低下し、触媒を追加する必要が生じる。また、硫黄成分が触媒に配位することから触媒の疎水性が高くなり、水洗時に水層に除去されないため、得られる重合性シリコーンに着色や濁りが生じる。
このように、本発明のシリコーンの製造方法であれば、高品質の重合性シリコーンを得るために品質の高い原料を選別する必要がないため、工業的生産が効率的な製造方法となる。
共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒は、例えば極性の低い溶媒と極性の高い溶媒といった性質の異なる溶媒の組み合わせである。極性の低い溶媒としては、例えばヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂肪族系溶媒や、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒を好適に使用することができる。また、極性の高い溶媒としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等のアルコール系溶媒を好適に使用することができる。即ち、混合溶媒としては、アルコール系溶媒と、脂肪族系溶媒及び/又は芳香族系溶媒とを混合した混合溶媒を用いることが好ましい。
また、混合溶媒における、アルコール系溶媒と、脂肪族系溶媒及び芳香族系溶媒の合計との質量比((アルコール系溶媒)/(脂肪族系溶媒及び芳香族系溶媒の合計))を、13/7から2/18とすることが好ましい。
さらに、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと上記式(5)で表される化合物(又は上記式(5)で表される化合物及びその重合体)とを付加反応させる際、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基のモル数に対して、上記式(5)で表される化合物の不飽和結合のモル数が4〜10倍となる条件で付加反応させることが好ましい。ここで、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基のモル数に対して、上記式(5)で表される化合物の不飽和結合のモル数が4倍以上であれば、得られるシリコーンは、着色が抑えられ、脱水素不純物の抑制効果が得られることから高粘度化することがなく、他のモノマーとの相溶性に優れたものとなる。一方、10倍以下であれば、経済的に不利となる恐れがなくなるとともに、得られるシリコーンは、白濁する恐れがなく、他のモノマーとの相溶性も良いものとなる。
上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと上記式(5)で表される化合物(又は上記式(5)で表される化合物及びその重合体)との付加反応は、従来公知の方法に従って行えばよい。例えば、白金族化合物等の付加反応触媒の存在下で行う。
好ましい態様としては、例えば、上記式(5)で表される化合物を上記した混合溶媒で希釈し、そこへ白金系ヒドロシリル化触媒を添加する。白金系ヒドロシリル化触媒の種類は特に制限されず、従来公知のものが使用できる。白金の濃度は、反応基質及び溶媒の全量に対して2〜30ppmが好ましい。
次に、室温もしくはそれ以上の温度で、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを滴下して反応させる。滴下終了後、加温下で熟成し、その後、反応系中に残存するSiH基の量を常法に従い測定することで反応の完結を確認する。例えば、水素ガス発生量法が使用できる。
その後、反応液から溶媒を留去する。反応の終点を上記のように確認することにより、上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが生成物中に残存しないため、高純度のシリコーンを得ることができる。なお、上記反応は一括で行ってもよい。
付加反応終了後に、反応液から過剰の上記式(5)で表される化合物を除去する。除去方法としては、減圧下ストリップ、又はイオン交換水もしくはぼう硝水で反応物を水洗して上記式(5)で表される化合物を水層へ抽出し除去する方法が挙げられる。この際、良好な2層分離を得る為に、トルエン、ヘキサン、アセトン等の溶媒を適当量使用するのが好ましい。
また、上記反応において、必要に応じて重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては(メタ)アクリル化合物に従来使用されているものであればよい。例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2−t−ブチルヒドロキノン、4−メトキシフェノール、及び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)等のフェノール系重合禁止剤が挙げられる。これらの重合禁止剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。重合禁止剤の量は特に制限されるものではないが、得られる化合物の質量に対して5〜500ppmとなる量が好ましく、より好ましくは10〜100ppmとなる量である。
以上説明したような上記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、上記式(5)で表される化合物(又は上記式(5)で表される化合物及びその重合体)との付加反応により、下記式(1)で表されるシリコーンが得られる。
Figure 0006703472
上記式(1)において、R、R、R、a、及びbは前記と同様であり、R、R、及びRとしては、式(4)で説明したものと同様のものを挙げることができる。また、Aは下記式(3)で表される基である。
Figure 0006703472
ここで、上記式(3)中、mは2〜10の整数であり、好ましくは3〜6の整数である。また、Xは上記と同様であり、Xとしては、式(5)で説明したものと同様のものを挙げることができる。
本発明のシリコーンの製造方法により得られる上記式(1)で表されるシリコーンは、他のモノマーと共重合させてポリマーを製造することに適したものとなる。他のモノマーとしては、アクリル系モノマー、例えば(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;アクリル酸誘導体、例えばN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリロイルモロホリン、N−メチル(メタ)アクリルアミド;その他の不飽和脂肪族もしくは芳香族化合物、例えばクロトン酸、桂皮酸、ビニル安息香酸;及び重合性基含有シリコーン化合物等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記実施例において、ヘイズはヘイズメーターNDH4000(日本電飾社製)を用い、APHAはCHROMA METER(コニカミノルタ製)を用い、粘度はキャノンフェンスケ粘度計を用いて測定した。H−NMR分析はJNM−ECP500(日本電子社製)を用い、測定溶媒として重クロロホルムを使用して実施した。
[実施例1]
上記式(5)で表される化合物として、下記式(8)で表される化合物(化合物(8N))を用意した。なお、この化合物(8N)は、下記式(8)中の不飽和基が重合した重合体を含有しないものである。
Figure 0006703472
この化合物(8N)を140.3g(1.06モル、下記式(12)で表される化合物(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)中のSiH基のモル数に対して、上記式(8)で表される化合物の不飽和結合のモル数が5.0となる量)、イソプロピルアルコール(IPA)97.5g、及びトルエン292.5g(質量比でIPA/トルエン=5/15)を、攪拌機、ジムロート、温度計、及び滴下ロートを付けた1リットルフラスコに仕込み、70℃まで昇温した。塩化白金酸アルカリ中和物とビニルシロキサンの反応物(錯体)のトルエン溶液(白金含有量0.5%)0.9g(反応基質及び溶媒の全量に対して白金濃度6ppm)を上記フラスコ中に添加した後、S元素を1ppm含有する下記式(12)で表される化合物(化合物(12S))250.0g(0.0355モル)を、滴下ロートを用いて、2時間かけて上記フラスコ中へ滴下した。70℃で7時間熟成した後、反応系中の残存SiH基の量を水素ガス発生量法に従い測定したところ、反応前の水素ガス発生量から求めた付加反応率は96.8%であった。イソプロピルアルコールを減圧ストリップし、オイル状粗生成物384.3gを得た。
Figure 0006703472
なお、水素ガス発生量は以下の方法により測定したものである。
清浄な100mlマイヤーフラスコに、試料10gを正確に取り、次にn−ブタノール10mlに溶解した液に20%苛性ソーダ水溶液を20ml徐々に添加し、発生した水素ガス量をガスビュレットで測定した。下記式に当てはめて、0℃、1気圧におけるガス発生量に換算した。
水素ガス発生量(ml/g)=0.359 × P × V / T × S
(P:測定時の気圧(mmHg)、V:発生水素ガス量(ml)、T:273+t℃(t℃:発生水素ガス温度=測定時の温度)、S:試料量)
上記の粗生成物にアセトン780g及び水195gを添加し、撹拌した後、静置、分液し、下層のシリコーン層を得た。この洗浄操作をさらに2回繰り返し、水/アセトン層に上記式(8)で表される化合物を抽出して除去した。白濁した下層375gに4−メトキシフェノール0.025g(100ppm)及び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.025g(100ppm)を加え、減圧ストリップすることで無色透明のオイル状生成物234gを得た(収率84.2%)。H−NMR分析により、この生成物は下記式(13)で表されるシリコーンであることが確認された。このシリコーンのヘイズは0.10であり、APHAは16であり、粘度は2024mm/s(25℃)であり、GPCによると高分子量体は生成していなかった。なお、高分子量体とは、THFを移動相としたゲルパーミッションクロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算重量平均分子量が主成分のピークより大きい独立したピークを持つものである。
Figure 0006703472
得られたシリコーンのH−NMRスペクトルデータを以下に示す。
0.1ppm(540H)、0.5ppm(12H)、0.55ppm(4H)、1.6ppm(12H)、1.7ppm(4H)、1.9ppm(6H)、3.4ppm(12H)、3.5ppm(12H)、3.6〜3.7ppm(12H)、3.85ppm(6H)、4.1ppm(4H)、5.5ppm(2H)、6.1ppm(2H)
得られたシリコーン、メタクリル酸メチル、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートをそれぞれ同量ずつ混合したところ透明溶解した。
[実施例2]
上記式(5)で表される化合物及びその重合体として、上記式(8)で表される化合物及びその重合体(化合物及び重合体(8P))を用意し、この化合物及び重合体(8P)に含有される重合体の共貧溶媒効果を調べた。化合物及び重合体(8P)とIPA及びトルエンを表1に示す配合条件にて混合し、その外観を確認したところ、IPA/トルエンの質量比が14/6から1/19の場合、僅かに微濁から白濁を呈し共貧溶媒効果が発現した。特に、IPA/トルエンの質量比が13/7から2/18の場合、微濁から白濁を呈することから、本発明のシリコーンの製造方法において好適な条件であることが明らかとなった。
Figure 0006703472
次に、化合物(8N)の代わりに化合物及び重合体(8P)を、化合物(12S)の代わりにS元素を0.3ppm以下含有する上記式(12)で表される化合物(化合物(12N))を用いる以外は実施例1と同様にしてシリコーンの製造を行い、評価を行った。
[実施例3〜5]
化合物(8N)の代わりに化合物及び重合体(8P)を用い、IPAとトルエンの質量比(IPA/トルエン)(共貧溶媒効果を発現する条件、総質量は実施例1と同じく390g)を表2に示す通りとする以外は実施例1と同様にしてシリコーンの製造を行い、評価を行った。
[比較例1〜4]
表3に示す通りに原料を用い、IPA単独溶媒又はトルエン単独溶媒(即ち、共貧溶媒効果を発現しない条件)で付加反応を行った以外は実施例3と同様にしてシリコーンの製造を行い、評価を行った。
なお、比較例1及び比較例3では所定の反応時間では付加反応率が低かったため、塩化白金酸アルカリ中和物とビニルシロキサンの反応物(錯体)のトルエン溶液(白金含有量0.5%)0.45gを添加し、再度70℃で7時間熟成した後、実施例1と同様にして反応率を求めた。
実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた結果を表2,3にまとめて示す。
Figure 0006703472
Figure 0006703472
表2に示す通り、本発明のシリコーンの製造方法である実施例1〜5であれば、重合体や硫黄成分を含んだ高品質ではない原料を使用しても、着色がなく、透明であり、高分子量体を含有せず、粘度が低く、他のモノマーとの相溶性に優れる、両末端に重合性の基を有するとともに水酸基を2つ含む親水性側鎖を有するシリコーンを簡便に効率的に製造できることが明らかとなった。
一方、表3に示す通り、単独溶媒で付加反応を行った場合(共貧溶媒効果を発現しない条件の場合)、比較例1及び比較例3のようにS成分を含む原料を使用すると、付加反応率が高くならず、ヘイズ及び着色度が高くなった。また、比較例2及び比較例4のように重合体を含む原料を使用すると、粘度が高く、高分子量体の生成がみられた。さらに、比較例1〜4は、いずれも他のモノマーとの相溶性が悪いものとなった。このため、比較例1〜4で得られたシリコーンは、眼科デバイス製造用シリコーンとしては適さないものであることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (2)

  1. 下記式(1)で表されるシリコーンの製造方法であって、
    Figure 0006703472
    [式中、Rは下記式(2)で表される基である。
    Figure 0006703472
    (式(2)中、nは2〜8の整数であり、Rはメチル基又は水素原子である。)
    は互いに独立に、炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rは互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基であり、Aは下記式(3)で表される基である。
    Figure 0006703472
    (式(3)中、mは2〜10の整数であり、Xは−C2p−1(OH)で示される、水酸基を2個有する分岐していてもよいアルキル基であり、pは1〜6の整数である。)
    aは1〜100の整数であり、bは1〜100の整数である。ただし、a+bは50〜200である。]
    下記式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
    Figure 0006703472
    (式(4)中、R、R、R、a、及びbは前記と同様である。)
    下記式(5)で表される化合物、又は下記式(5)で表される化合物及びその重合体とを、
    Figure 0006703472
    (式(5)中、kは0〜8の整数であり、Xは前記と同様である。)
    前記式(5)の重合体が共貧溶媒効果を発現する少なくとも2種類の溶媒を混合した混合溶媒の存在下で付加反応させることにより前記式(1)で表されるシリコーンを得るシリコーンの製造方法であり、
    前記混合溶媒として、アルコール系溶媒と、脂肪族系溶媒及び/又は芳香族系溶媒とを混合した混合溶媒を用い、
    前記混合溶媒における、前記アルコール系溶媒と、前記脂肪族系溶媒及び前記芳香族系溶媒の合計との質量比((前記アルコール系溶媒)/(前記脂肪族系溶媒及び前記芳香族系溶媒の合計))を、13/7から2/18とすることを特徴とするシリコーンの製造方法。
  2. 前記Xが、下記式(6)又は(7)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーンの製造方法。
    Figure 0006703472
    Figure 0006703472
    (式中、は結合部位を表す。)
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