JP2008297075A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像記録の際にサイドガイドとの摺動摩擦がシートに生じることがなく、精度のよい画像記録を実現できる画像記録装置を提供する
【解決手段】プリンタ部2は、メイントレイ61と、メイントレイ61に保持された記録用紙Pの4辺のうち対向する2辺と当接して、記録用紙を所定の搬送方向へ案内する一対のサイドガイド90,91と、記録用紙Pをメイントレイ61から送り出す給紙ローラ25と、記録用紙Pを所定の搬送方向へ案内する搬送路23と、搬送路23において記録用紙を搬送する搬送ローラ対47及び排出ローラ対50と、記録用紙に画像記録を行う画像記録ユニット24とを具備する。サイドガイド90,91の端部92から記録開始位置94までの搬送路23に沿った距離が、メイントレイ61に保持された記録用紙における搬送方向に沿った辺の長さ以上である。
【選択図】図8

Description

本発明は、トレイに保持されたシートが一対のサイドガイドに案内されて給送され、そのシートに画像記録が行われる画像記録装置に関する。
複写機、プリンタなどの画像記録装置においては、サイズの異なる複数種類の矩形シートを保持可能なトレイが備えられている。このような複数種類のシートに対応可能なトレイは、ユニバーサルトレイとも称される。トレイに保持されたシートは、ローラなどの給送手段によって画像記録が行われる位置へ給送される。このトレイには、シートの両端を搬送方向へ案内する一対のサイドガイドが設けられている。シートがサイドガイドに案内されることによって、給送の際にシートの斜行が抑制される。一対のサイドガイドは、その離間距離がトレイの保持されるシートの幅、すなわちシートのサイズに応じて調整可能である。
サイドガイドによるシートの幅方向の位置決めは、斜行抑制に対して効果がある一方で、シートの幅とサイドガイドの位置との関係が適当でなければ、かえって斜行を誘発する問題が指摘されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1には、ガイド体を湿度の変化に応じて用紙の送り方向と交差する方向に移動させる伸縮手段を備えた給紙カセット装置が開示されている。伸縮手段は、例えば、木材や厚紙などの湿度変化に応じて伸縮する部材であって、一対のガイド体を支持する。これにより、湿度変化による用紙の伸縮に応じて伸縮手段が伸縮し、その結果、一対のガイド体間の寸法が変化するので、給紙時の斜行がなくなると記載されている。
特許文献2には、移動ガイド部材が用紙の側面をガイドするガイド位置と用紙の側面から離れる離間位置との間で移動可能な構成が開示されている。この移動ガイド部材は、給紙カセットが装置本体へ装着されると、ガイド位置から離間位置へ移動される。これにより、給紙カセットが装置本体へ装着された状態において、用紙側端部と移動ガイド部材とが競り合うことがないので、用紙の不送り、スキューが防止されると記載されている。
実開平5−16743号公報 特開平6−298380号公報
一般に、給送されたシートが斜行する原因としては、ガイドによる不適切な案内のほかに、シートの幅方向においてローラの周速度が異なることやシートの側端のバラツキなどがあげられる。そのため、シートが保持されているトレイにおいてサイドガイドがシートの両側端を適切に案内したとしても、他の原因によってシートが斜行することが起こり得る。
斜行したシートは、その両端それぞれが各サイドガイドと均等に当接しない。例えば、給送されたシートの左端はサイドガイドと当接しているが、その右端はサイドガイドと当接していない状態が生じうる。このような状態においては、サイドガイドによる摺動摩擦がシートの左右端において異なる。その結果、シートの搬送力に対する負荷が幅方向における左右で異なることとなる。例えば、画像記録装置の一例として、いわゆるシリアル型やライン型のインクジェットプリンタがある。シリアル型のインクジェットプリンタは、間欠的に搬送されるシートの搬送方向に対して交差する方向に往復動する記録ヘッドからインク滴を選択的に吐出させることによりシート上に画像を記録する。また、ライン型のインクジェットプリンタは、シートの搬送方向に対して交差する方向におけるシートの長さ(幅方向長さ)を有する固定型記録ヘッドを備えており、搬送されるシートに対してこの記録ヘッドから選択的にインクを吐出させることによりシート上に画像を記録する。このようなインクジェットプリンタにおいて、画像記録が行われているシートの幅方向において搬送量が異なると、ドットの形成位置がずれることにより粒状性の悪化が生じたり、画像記録にバンディングが生じたりする。すると、単位面積当たりの色材量が幅方向で変動して濃淡ムラが発生したりするため、記録された画像の品質が低下する原因となる。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、画像記録の際にサイドガイドとの摺動摩擦がシートに生じることがなく、精度のよい画像記録を実現できる画像記録装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明にかかる画像記録装置は、矩形のシートを保持するトレイと、上記トレイに保持されたシートの4辺のうち対向する2つの辺にそれぞれ当接し、当該シートが上記トレイから搬送されるときに所定の搬送方向へ案内する一対のサイドガイドと、上記トレイに保持されたシートを当該トレイから上記所定の搬送方向へ送り出す給送部と、上記トレイから送り出されたシートを搬送方向へ案内する搬送路と、上記搬送路においてシートを搬送する搬送部と、上記搬送部により搬送されているシートに対して画像記録を行う記録部と、を具備する。上記サイドガイドにおける上記所定の搬送方向下流側の端部から上記記録部がシートに画像記録を開始する記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、上記トレイに保持されたシートにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上である。
トレイに保持されたシートは、給送部によってトレイから搬送路へ送り出される。送り出されるシートは、その4辺のうち対向する2つの辺が一対のサイドガイドに当接されることにより所定の姿勢を保持して所定の搬送方向へ案内される。搬送路に送り出されたシートは、搬送部により搬送路に沿って搬送されて、その先端が記録開始位置へ到達する。サイドガイドにおける搬送方向下流側の端部から記録開始位置までの搬送路に沿った距離は、シートにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上であるので、シートの先端が記録開始位置へ到達すると、そのシートの後端はサイドガイドにおける搬送方向下流側の端部を通過する。記録開始位置へ搬送されたシートは、搬送部により搬送されながら記録部により画像記録が行われる。この画像記録の際には、サイドガイドがシートと当接していないので、サイドガイドとの摺動摩擦がシートに生じることがない。
(2) 上記サイドガイドが、上記トレイに保持されるシートのサイズに対応して搬送方向へスライド可能であって、最小サイズのシートに対応する第1位置において、当該サイドガイドにおける上記所定の搬送方向下流側の端部から上記記録部が画像記録を開始する記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、最小サイズのシートにおける上記所定の搬送方向に沿った辺の長さ以上であり、かつ、最大サイズのシートに対応する第2位置において、当該サイドガイドにおける上記所定の搬送方向下流側の端部から上記記録部が画像記録を開始する記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、最大サイズのシートにおける上記所定の搬送方向に沿った辺の長さ以上である。
サイドガイドが、トレイに保持されるシートのサイズに対応して搬送方向へスライド可能なので、一対のサイドガイドによって、トレイに保持された複数サイズのシートが搬送方向へ案内されうる。そして、最小サイズのシートに対応する第1位置においては、サイドガイドにおける搬送方向下流側の端部から記録開始位置までの搬送路に沿った距離が、最小サイズのシートにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上であり、かつ、最大サイズのシートに対応する第2位置において、サイドガイドにおける搬送方向下流側の端部から記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、最大サイズのシートにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上であるので、複数サイズのいずれのサイズがトレイに保持されても、画像記録の際にサイドガイドがシートと当接しない位置へサイドガイドをスライドさせることができる。
(3) 上記トレイに、所定の搬送方向へスライド可能なスライダが設けられ、当該スライダに、上記一対のサイドガイドが所定の搬送方向と直交する方向へスライド可能に設けられてもよい。
これにより、複数サイズのシートにおける搬送方向と直交する方向の幅に対応させて一対のサイドガイドを搬送方向と直交する方向へスライドさせるとともに、そのサイズのシートが画像記録される際にシートと当接しない位置へ一対のサイドガイドを搬送方向へスライドさせることができる。
(4) 上記スライダに、上記トレイに保持されたシートにおける搬送方向の上流側の端と当接するリアガイドが設けられてもよい。
これにより、トレイに保持されるシートのサイズに対応した位置へリアガイドを移動させると、そのサイズのシートが画像記録される際にサイドガイドがシートと当接しない位置へスライダを連動させることができるので、操作性が向上される。
(5) 上記スライダの所定のスライド位置において上記リアガイドが当接しうるシートのサイズが上記トレイに記されてもよい。
これにより、トレイに保持されるシートのサイズに対応した位置へリアガイドを移動させることが容易となる。
(6) 上記スライダの上記トレイに対するスライドをロックするロック機構が設けられてもよい。
ロック機構によりスライダをロックさせることよって、シートがトレイから送り出される際に、スライダがシートのサイズに対応した位置から搬送方向へスライドされることが防止される。
(7) 上記サイドガイドの一実施態様として、上記トレイが保持するシートの厚み方向へ起立し、かつシートの搬送方向へ延出された平面を有するものがあげられる。
(8) 上記シートの一態様として長方形のものがあげられる。
(9) 上記記録部の一実施態様として、シートの搬送方向と交差する方向へ往復動されながらインクを吐出する記録ヘッドを有するものがあげられる。
(10) 上記搬送部は、上記記録ヘッドが往復動される際にシートの搬送を停止させてもよい。
(11) 上記搬送部の一実施態様として、シートを厚み方向に対して狭持して搬送方向へ回転するローラ対を有するものがあげられる。
本発明にかかる画像記録装置によれば、サイドガイドにおける搬送方向下流側の端部から記録開始位置までの搬送路に沿った距離が、シートにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上であるので、シートに画像記録が行われる際には、サイドガイドがシートと当接しない。これにより、画像記録の際にサイドガイドとの摺動摩擦がシートに生じることがなく、精度のよい画像記録が実現される。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本発明にかかる画像記録装置の一例である複合機1の外観構成を示す斜視図である。図2は、複合機1のプリンタ部2の内部構成を示す縦断面図である。なお、図2では、複合機1の筐体及びスキャナ部3の表示が省略されている。図3は、サイドガイド90,91をA4サイズに対応させた状態のメイントレイ61を示す斜視図である。図4は、サイドガイド90,91をL版サイズに対応させた状態のメイントレイ61を示す斜視図である。図5は、図3におけるV−V断面を示す断面図である。図6は、図3におけるVI−VI断面を示す断面図である。図7は、スライダ65及びサイドガイド90,91のみを底面側から示す斜視図である。図8は、メイントレイ61にL版サイズの記録用紙P1が保持された状態を示す模式図である。図9は、メイントレイ61にA4サイズの記録用紙P2が保持された状態を示す模式図である。図10は、L版サイズの記録用紙P1の先端が記録開始位置94へ到達した状態を示す模式図である。図11は、A4サイズの記録用紙P2の先端が記録開始位置94へ到達した状態を示す模式図である。
[複合機1]
複合機1は、プリンタ部2とスキャナ部3とを一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する。なお、本発明にかかる画像記録装置は、複数の機能を有する複合機1として実施されるほか、プリント機能のみを有するプリンタとして実施されてもよい。
図1に示されるように、複合機1は、高さより横幅及び奥行きが大きい幅広薄型の概ね直方体の外形を呈する。複合機1の上部がスキャナ部3である。スキャナ部3は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。複合機1の天板として原稿カバー5が開閉自在に設けられている。図1には示されていないが、原稿カバー5の下側の本体内部に、プラテンガラス及びイメージセンサが設けられている。プラテンガラスに載置された原稿の画像は、イメージセンサにより読み取られる。なお、本発明を実現するうえで、スキャナ部3は任意の構成であるため、ここでは詳細な説明が省略される。
[プリンタ部2]
複合機1の下部がプリンタ部2である。プリンタ部2は、スキャナ部3で読み取られた画像データや外部から入力された印刷データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録する。プリンタ部2に、給紙カセット7が設けられている。給紙カセット7に収容された記録用紙は、給送部6(図2参照)によってプリンタ部2の内部へ給送される。プリンタ部2には、画像記録を行う画像記録ユニット24(図2参照)が設けられている。画像記録ユニット24によって、給紙カセット7から搬送された記録用紙に所望の画像が記録される。なお、プリンタ部2やスキャナ部3は、複合機1の正面上部に設けられた操作パネル4から入力された指示信号や、外部装置からプリンタドライバ又はスキャナドライバを用いて送信された指示信号に基づいて動作する。
プリンタ部2の正面に、開口10が設けられている。この開口10の内側に、給紙カセット7が配設されている。給紙カセット7は、開口10からプリンタ部2の内部に着脱可能に構成されている。この給紙カセット7に複数の記録用紙が堆積されて収容される。給紙カセット7の構成は後述される。
図2に示されるように、給紙カセット7の上側には給送部6が設けられている。給送部6は、給紙カセット7に保持されたシートを搬送路23へ送り出す。給送部6は、給紙ローラ25と、駆動伝達機構と、これらを支持するスイングアーム27とを備えている。なお、駆動伝達機構はスイングアーム27の内側に設けられているので、図2には表れていない。給紙カセット7の上方において、装置の幅方向に渡って駆動軸29が設けられている。この駆動軸29は、複合機1の本体フレームに回転可能に支持されている。駆動軸29の一端には、図示しないモータが連結されている。このモータが駆動されると、所定方向の回転力が駆動軸29に伝達される。
スイングアーム27は、駆動軸29に支持されて揺動可能である。スイングアーム27は、装置の幅方向(図2における紙面垂直方向)の中央付近において、駆動軸29から装置背面側(図2における左側)へ延出されている。スイングアーム27の先端に回動自在に回転軸26が支持されており、この回転軸26に給紙ローラ25が固定されている。給紙ローラ25は、スイングアーム27の揺動によって、給紙カセット7に保持された記録用紙に対して接触され、又は記録用紙から離反される。
駆動軸29に入力された回転駆動力は、駆動伝達機構を介して給紙ローラ25に伝達される。給紙ローラ25が記録用紙に当接した状態で回転されると、給紙ローラ25と当接する最上位の記録用紙が搬送路23へ給送される。
図2に示されるように、プリンタ部2には、記録用紙を搬送方向へ案内する搬送路23が形成されている。搬送路23は、給紙カセット7の搬送方向下流側の端部(以下「先端」と称する。)から上方へ向かい、更に装置正面側(図2における紙面右側)へ湾曲され、画像記録ユニット24の下方を経て装置正面の開口10へ到達している。給紙カセット7から搬送路23に給送された記録用紙は、搬送路23によって下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24に到達し、画像記録ユニット24によって画像記録が行われた後に、開口10側へ排出される。
搬送路23は、画像記録ユニット24が配設されている箇所以外は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。例えば、複合機1の背面側の搬送路23の一部は、外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とが装置フレームに固定されることにより構成されている。
画像記録ユニット24は、本発明における記録部の一例である。画像記録ユニット24は、キャリッジ38及び記録ヘッド39を備えている。キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向と直交する方向(図2における紙面垂直方向)へ延出されたガイドレール43,44上を往復動する。記録ヘッド39は、微小なインク滴を吐出する所謂インクジェット方式のものである。記録ヘッド39は、キャリッジ38に搭載されてキャリッジ38とともに往復動される。記録ヘッド39は、キャリッジ38と共に往復動する際に、各色インクを微小なインク滴として選択的に吐出する。このような画像記録ユニット24の下側に対向して、プラテン42が設けられている。搬送路23に沿って搬送される記録用紙は、プラテン42上を通過する。その際に画像記録ユニット24が駆動されることにより、プラテン42上において記録用紙に画像が記録される。
画像記録ユニット24の搬送方向上流側には、駆動ローラ45及びピンチローラ46(図8参照)からなる一対の搬送ローラ対47が設けられている。図2においては、ピンチローラ46が他の部材に隠されて表れていないが、ピンチローラ46は、駆動ローラ45の下側において、駆動ローラ45に圧接された状態で配置されている。画像記録ユニット24の搬送方向下流側には、駆動ローラ48および拍車49からなる一対の排出ローラ対50が設けられている。駆動ローラ45及び駆動ローラ48は、不図示のモータによって回転駆動される。これにより、搬送ローラ対47及び排出ローラ対50は、記録用紙を厚み方向へ狭持しつつ開口10(図1参照)側へ向けて記録用紙を搬送する。この搬送ローラ対47及び排出ローラ対50が、本発明における搬送部の一例である。
[給紙カセット7]
図1に示されるように、給紙カセット7は、メイントレイ61の上側にセカンドトレイ62が配置された上下二段のトレイを構造であるが、セカンドトレイ62は、本発明において任意の構成であるので、ここでは詳細な説明が省略される。もちろん、セカンドトレイ62においても、後述されるメイントレイ61と同様の構成が採用されてもよい。
図3に示されるように、メイントレイ61は、平面視において、矢印55により示される搬送方向に長い矩形の皿形状をなす。本実施形態では、メイントレイ61は、JIS規格で定められたA4サイズやB5サイズ、ハガキサイズ、写真印刷用のL版サイズ(約89×127mm)などの記録用紙を積層した状態で保持可能に構成されている。各サイズの記録用紙は、本発明における矩形のシートの一例である。一般に、JIS規格サイズの記録用紙は長方形をなすが、本発明における矩形のシートは、必ずしも長方形である必要はない。また、本発明において矩形又は長方形とは、角が4つあることを厳格に要求するものではなく、例えば、矩形又は長方形をなす角が丸められた形状も含まれる概念である。
メイントレイ61は、底板64を有する。底板64には、先端(搬送方向下流側の端)側に記録用紙が載置される上段部64Aが形成され、後端(搬送方向上流側の端)側にスライダ65がスライドされる下段部64Bが形成されている。上段部64A及び下段部64Bは、上段部64Aが高くなるように所定の段差64Cが形成された平面であり、この段差64Cによってスライダ65のスライドが制止される。上段部64Aと下段部64Bとの高低差は、スライダ65の厚みに対応されている。つまり、スライダ65の上面と上段部64Aの上面とは、ほぼ同じ高さである。
メイントレイ61の先端には、幅方向(搬送方向に直交する方向)に渡って傾斜板67が設けられている。傾斜板67は、幅方向に長い板状部材であって、底板64と連結されて搬送方向へ傾倒し且つ起立している。メイントレイ61に保持された記録用紙の先端は、傾斜板67に沿って揃えられる。そして、その記録用紙が給紙ローラ25によって給送されると、記録用紙の先端が傾斜板67の内面に沿って斜め上方へ案内される。
傾斜板67の内面における長手方向の中央には、分離部材71が配設されている。分離部材71は、傾斜板67の内面から突出された複数の歯を有し、この複数の歯が搬送方向へ並べられている。傾斜板67に沿って揃えられた記録用紙の先端は、分離部材71の複数の歯によって捌かれる。これにより、記録用紙の分離給送が確実に行われる。
底板64の下段部64Bには、幅方向(矢印55と直交する方向)における中央に、搬送方向(矢印55)に沿ったガイド溝68が形成されている。ガイド溝68は、底板64を厚み方向に貫通しており(図4参照)、かつ下段部64Bにおける搬送方向のほぼ全域に渡って延出されている。このガイド溝68は、後述されるT字部材72,75が挿入されて、スライダ65のスライドを案内する。
下段部64Bにおけるガイド溝68の両側には、複数の被係合部69が形成されている。各被係合部69は、断面形状が山及び谷からなる山形であり、その山形の尾根部分が底板64の幅方向へ延出されている。換言すれば、各被係合部69の尾根部分は、搬送方向と直交する方向へ延出されている。複数の被係合部69は、ガイド溝68の両側において、ガイド溝68の延出方向に沿って2列に整列されている。各被係合部69は、後述されるリアガイド75の爪79,80(図7参照)が係合されて、スライダ65のスライドをロックする。この被係合部69及びリアガイド75の爪(係合部)79,80の係合及び解除により、本発明におけるロック機構が実現されている。
底板64の下段部64Bの上側には、スライダ65が設けられている。スライダ65は、平面視においてほぼ長方形の平板である。スライダ65の幅は、下段部64Bの幅とほぼ同等であって、その搬送方向の長さは下段部64Bの搬送方向の長さより十分に短い。また、スライダ65の厚みは、段差64Cと同等である。このような形状のスライダ65が、メイントレイ61の内側に収容されて、底板64の下段部64Bと重ね合わされている。これにより、スライダ65は、底板64の上段部64Aと共に記録用紙を支持する。
図5から図7に示されるように、スライダ65の裏面側には、その幅方向の中央にT字部材72,75が設けられている。2つのT字部材72,75は、スライダ65における搬送方向の両端付近にそれぞれ設けられている。T字部材72,75は、その配置が異なる他は同形状のものなので、以下に、T字部材72を例にその構成が説明される。T字部材72は、基部73がスライダ65の裏面と直交する方向へ突出され、その基部73の先端において腕部74が当該底面と平行に延出されている。T字部材72は、スライダ65が底板64の下段部64Bに配置されると、ガイド溝68と対応する。その基部73は、ガイド溝68に挿入されて底板64に対して貫通される。その腕部73は、底板64の裏面と当接する。このT字部材72,75とガイド溝68との嵌合によって、スライダ65が底板64に連結されると共に、搬送方向へスライド可能となる。
スライダ65における後端(搬送方向上流側の端)側には、リアガイド76が設けられている。リアガイド76は、スライダ65の幅方向の中央に配置されて、下段部64Bの被係合部69と対向する。リアガイド76は、メイントレイ61に保持された記録用紙の後端と当接して、その後端の位置を規制する。一方、その記録用紙の先端は傾斜板67と当接する。つまり、メイントレイ61に保持される記録用紙は、傾斜板67及びリアガイド76によって搬送方向に対して位置決めされる。
図4及び図7に示されるように、リアガイド76は、スライダ65と連結される部分とスライダ65から起立する部分とがL字形状に形成されたものである。このリアガイド76は、固定部77及び可動部78に大別され、可動部78の内側に固定部77が配置されて1つの部材をなしている。固定部77は、スライダ65に連結されており、可動部78は固定部77を介してスライダ65に連結されている。固定部77と可動部78とは切り欠きによって一部が分断されており、残りの連結部分が弾性変形することによって、固定部77に対して可動部78が姿勢変化する。この姿勢変化は、後述される爪79,80と被係合部69との係合を解除可能な程度である。
図7に示されるように、リアガイド76の可動部78の底面には、一対の爪(係合部)79,80が突設されている。一対の爪79,80は、スライダ65の幅方向に隔てられており、それぞれが複数の被係合部69の各列と対向する。爪79,80は、各被係合部69の尾根部分の延出方向である幅方向を長手方向として、被係合部69の谷部分と係合可能な山形である。前述されたリアガイド65の可動部78が、外力を受けない通常の姿勢であるとき、爪79,80が被係合部69と係合する。これにより、スライダ65のスライドがロックされる。固定部77及び可動部78を指で挟むようにして可動部78を姿勢変化させると、可動部78とともに爪79,80が上方へ持ち上げられ、爪79,80が被係合部69から離脱する。これにより、スライダ65を任意の位置へスライドさせることができる。
図4に示されるように、スライダ65には、厚み方向に貫通する窓81が形成されている。図4には示されてないが、底板64の下段部64Bには、窓81と対応する位置に、メイントレイ61が保持可能な記録用紙のサイズが記載されている。この記載は、例えば、A4サイズを示す「A4」、B5サイズを示す「B5」、L版サイズを示す「L」のようなアルファベットによる記号が、下段部64Bの上面において、搬送方向の所定位置にそれぞれ記されている。これらの記号は、窓81を通じて視認することができる。これらの記号のうち、いずれかの記号が窓81を通じて視認できるようにスライダ65をスライドさせると、そのスライダ65の位置において、その記号が示すサイズの記録用紙の後端とリアガイド76とが当接する。例えば、図3では、スライダ65は、下段部64Bにおいて最も後端側へスライドされており、この位置において、リアガイド76はA4サイズの後端と当接する。したがって、この位置における窓81から「A4」が視認される。図4では、スライダ65は、下段部64Bにおいて最も先端側へスライドされており、この位置において、リアガイド76はL版サイズの後端と当接する。したがって、この位置における窓81から「L」が視認される。
図3に示されるように、スライダ65には、幅方向に沿って一対のガイド溝82,83が形成されている。ガイド溝82,83は、スライダ65の幅方向に長い長方形状であって、スライダ65を貫通している。ガイド溝82とガイド溝83とは、その位置が搬送方向において若干異なる他は、搬送方向に対して対称に形成されている。この一対のガイド溝82,83に、後述されるサイドガイド90,91の摺動部113,114が嵌め込まれる。
一方のガイド溝82に沿って、複数の被係合部84が形成されている。各被係合部84は、断面形状が山及び谷からなる山形であり、その山形の尾根部分が搬送方向(矢印55の方向)へ延出されている。これら被係合部84は、スライダ65の幅方向に2列に並べられている。この被係合部84に、後述される108の爪(係合部)が係合することにより、サイドガイド90のスライドがロックされる。
図5及び図7に示されるように、スライダ65の裏面の幅方向中央付近であって、ガイド溝82及びガイド溝83に対して均等となる位置に、ピニオン85が設けられている。ピニオン85は、軸方向をスライダ65の厚み方向として、スライダ65に回転可能に支持されている。このピニオン85に、後述されるラック121,123が噛合する。
図3から図7に示されるように、スライダ65に、一対のサイドガイド90,91が設けられている。サイドガイド90,91は、搬送方向と略直交する方向へスライド可能にスライダ65に支持されている。本実施形態では、サイドガイド90は、ガイド溝82に沿って搬送方向と直交する方向へスライド可能に支持されており、サイドガイド91は、ガイド溝83に沿ってスライド可能に支持されている。
サイドガイド90,91は、メイントレイ61に載置された記録用紙の4辺のうち対向する2辺と当接して、幅方向の位置決めを行う部材である。記録用紙のうちサイドガイド90,91と当接する2辺は、記録用紙において搬送方向に沿って延びている2辺である。サイドガイド90,91によって、メイントレイ61に載置された記録用紙の幅方向の中央が、メイントレイ61の幅方向の中央に一致される。このような位置決めは、一般にセンターレジと呼ばれる。また、サイドガイド90,91は、記録用紙が給送される際に記録用紙を搬送方向(矢印55)へ案内する。これにより、給送の際に記録用紙が斜行することが抑えられる。
一方のサイドガイド90は、略L字状に形成されたABS樹脂などの合成樹脂製のL字部材100を有する。L字部材100は、搬送方向(矢印55の方向)へ長い形状に形成されている。L字部材100は、スライダ65の上面に平行で、記録用紙が載置される底壁102と、底壁102の幅方向外側の端縁から垂直に立設された垂直壁104とを備えている。つまり、垂直壁104は、メイントレイ61が保持する記録用紙の厚み方向へ起立する。垂直壁104の内側面106が記録用紙における搬送方向に沿った2辺と接触する。内側面106は、搬送方向へ延出されており、この内側面106が本発明における平面に対応する。
図4に示されるように、垂直壁104には、レバー108が設けられている。レバー108は、サイドガイド90と一体に形成されており、サイドガイド90と同じ樹脂で構成されている。レバー108は、底壁102と垂直壁104とがなす角から水平方向外側へ突出された基部109と、基部109の端縁から垂直上方へ屈曲された垂直部110とからなる。図4には示されてないが、基部109の底面には2つの爪が設けられており、これら爪が上述した被係合部84と係合することにより、サイドガイド90のスライドがロックされる。垂直部110を垂直壁104側へ押し付けることにより、垂直部110及び基部109が弾性変形して、基部109がスライダ65に対して持ち上げられる。これにより、基部109の爪が被係合部84から離脱して、サイドガイド90がスライド可能となる。
図7に示されるように、サイドガイド90には、底壁102の底面側に摺動部113が設けられている。摺動部113は、スライダ65に形成されたガイド溝82と対応する。摺動部113は、ガイド溝82へ挿入可能な略直方体形状であり、ガイド溝82に挿入されてスライダ65を貫通する。摺動部113の底面側には、搬送方向へそれぞれ突出した3つの突起115,116,117が設けられている。突起115は、摺動部113から搬送方向上流側へ略水平に突出され、突起116,117は、搬送方向下流側へ突出する。各突起115,116,117は、ガイド溝82より外側へ突出されており、各突起115,116,117がスライダ65の裏面においてガイド溝82の縁と当接することにより、サイドガイド90がスライダ65と係合され、かつ摺動部113がガイド溝82に沿ってスライド可能となる。
サイドガイド90には、ラック部材120が設けられている。ラック部材120は、サイドガイド90と同じように、ABS樹脂などの合成樹脂で構成されている。ラック部材120は、底壁102の底面において、摺動部113から垂直壁104の内側面106と直交する方向へ延出されている。ラック部材120が延出されている方向は、ガイド溝82が延びる方向と一致する。ラック部材120は、スライダ65の裏面に沿って幅方向中央へ延出されている。
図7に示されるように、スライダ65の裏面には、幅方向へ延出されたスライドガイド130が設けられている。スライドガイド130は、スライダ65の裏面から垂直に起立する平板形状である。サイドガイド90のスライドに伴ってラック部材120が幅方向へスライドする際に、ラック部材120がスライドガイド130に案内される。
スライドガイド130には、ストッパ132が設けられている。ストッパ132は、スライドガイド130の所定位置から搬送方向へ延出されている。ストッパ132は、スライドガイド130と同様にスライダ65の裏面から垂直に起立する平板形状である。ストッパ132に、ラック部材120の先端が当接することにより、サイドガイド90のスライド範囲が決められている。ラック部材120がストッパ132に当接したときのサイドガイド90の位置が、メイントレイ61にL版サイズの記録用紙を保持する位置(第1位置)に対応している。
ラック部材120には、ラック121が形成されている。ラック121は、ラック部材120におけるピニオン85側の側面に設けられている。ラック121及びピニオン85は、それぞれの歯が円滑に噛み合い、ラックの直線運動がピニオン85の回転運動に円滑に変換可能な位置関係に配置されている。
サイドガイド91は、サイドガイド90と略対称の形状に形成されており、サイドガイド90と略同様に、底壁103及び垂直壁105を有するL字部材101と、摺動部114とを有する。垂直壁105の内側面107は、内側面106と同様である。摺動部114には、摺動部113の3つの突起115,116,117に対応する位置に、同様の突起141,142,143が設けられている。また、サイドガイド91には、ラック部材121と略同様に構成されたラック部材122が設けられている。ラック部材122にもラック123が形成されている。ラック123は、ラック部材122におけるピニオン85側の側面に設けられている。なお、サイドガイド91及びラック部材121の主な構成についてはサイドガイド90及びラック120と共通するため、ここでは詳細な説明が省略される。
また、スライダ65の裏面には、ラック部材123の搬送方向下流側の側面に対向する位置に、スライドガイド130と略同様に構成されたスライドガイド131が設けられている。このスライドガイド131には、ストッパ132と略同様に構成されたストッパ133が設けられている。
このように構成された一対のサイドガイド90,91は、スライダ65のガイド溝82,83に案内されて、搬送方向と直交する方向へスライド可能である。また、ラック121,123及びピニオン85により、一方のサイドガイド90のスライドが、他方のサイドガイド91のスライドとして伝達され、一対のサイドガイド90,91は、各種サイズの記録用紙をセンターレジで位置決めすべくスライダ65に対してスライド可能である。
以下、プリンタ部2の動作及び給紙カセット7の操作方法について、図8から図11を用いて説明する。なお、図8,10には、メイントレイ61にL版サイズの記録用紙P1が保持された状態が示されており、図9,11には、メイントレイ61にA4サイズの記録用紙P2が保持された状態が示されている。以下の説明において、単に記録用紙Pと称されるときは、記録用紙P1,P2のいずれをも含む意味である。
給紙カセット7のメイントレイ61に保持された記録用紙Pは、次のように搬送されて画像記録が行われる。図8,9に示されるように、メイントレイ61には、まず、所望のサイズの記録用紙Pが積層状態で装填される。そして、プリント・スタートの指令に基づいて不図示のモータが回転駆動され、給紙ローラ25及び駆動ローラ45,48が所定のタイミングで所定の方向へ回転される。給紙ローラ25の回転を受けて、メイントレイ61に保持された所定のサイズの記録用紙Pが搬送路23へ搬送される。搬送路23を通って搬送ローラ対47へ到達した記録用紙は、搬送ローラ対47によってレジスト処理される。レジスト処理とは、駆動ローラ45が搬送方向とは逆方向に回転されることにより、記録用紙Pの先端を駆動ローラ45のローラ面に沿って揃える動作である。これにより、メイントレイ61から搬送ローラ対47までに生じた記録用紙Pの斜行が矯正される。
図10,11に示されるように、レジスト処理がされた後、駆動ローラ45,48が搬送方向へ回転されて、記録用紙Pの先端が記録ヘッド39の直下へ搬送される。記録ヘッド39によって、記録用紙Pの先端に画像記録が可能な最も搬送方向上流側の位置が、記録開始位置94である。その後、駆動ローラ45,48が間欠駆動される。間欠駆動とは、駆動ローラ45,48の回転・停止を繰り返す駆動方法である。これにより、記録用紙Pは、プラテン42上を所定距離だけ搬送されて停止する動作を繰り返す。記録用紙Pの搬送が停止されている間に、キャリッジ38とともに記録ヘッド39が往復動されて、記録用紙Pへインク滴が吐出される。これにより、記録用紙Pの幅方向(図10,11における紙面と垂直な方向)をラインとする画像記録が行われる。そして、記録用紙Pの搬送・停止、記録ヘッド39の往復動が繰り返されることによって、記録用紙Pの幅方向をラインとし、そのラインが搬送方向へ複数本並べられてなる画像が記録用紙Pに形成される。画像記録が終了した記録用紙Pは、排出ローラ対50によって開口10(図1参照)側へ向けて搬送される。
なお、1枚の記録用紙Pに対して画像記録が終了し、次の記録用紙Pに対する画像記録がある場合には、前述された記録用紙Pの給送から排出までの一連の動作が同様に行われる。これら動作が繰り返されることより、複数枚の記録用紙Pに対して画像記録が行われる。
メイントレイ61は、装填される記録用紙Pのサイズに応じて、スライダ65及びサイドガイド90,91のスライド位置がユーザの操作によって変更されて用いられる。例えば、メイントレイ61に保持可能な最小サイズであるL版サイズの記録用紙P1を装填する場合には、図4に示されるように、スライダ65が最も傾斜板67側(先端側)へスライドされる。また、一対のサイドガイド90,91が幅方向において最も中央側へスライドされる。このサイドガイド90,91の位置が、本発明において第1位置と称される。そして、傾斜板67、リアガイド76、及び一対のサイドガイド90,91に囲まれる空間にL版サイズの記録用紙P1が積層状態で装填される。L版サイズの記録用紙P1は、その先端が傾斜板67に当接し、その後端がリアガイド76に当接し、搬送方向に沿った2辺である幅方向両端がサイドガイド90,91に当接した状態で、センターレジで位置決めされる。
また、メイントレイ61に保持可能な最大サイズであるA4サイズの記録用紙P2を装填する場合には、図3に示されるように、スライダ65が最もメイントレイ61の後端側へスライドされる。また、一対のサイドガイド90,91が幅方向において最も外側へスライドされる。このサイドガイド90,91の位置が、本発明において第2位置と称される。そして、傾斜板67、リアガイド76、及び一対のサイドガイド90,91に囲まれる空間にA4サイズの記録用紙P2が積層状態で装填される。A4サイズの記録用紙P2は、その先端が傾斜板67に当接し、その後端がリアガイド76に当接し、搬送方向に沿った2辺である幅方向両端がサイドガイド90,91に当接した状態で、センターレジで位置決めされる。
図8から図11に示されるように、サイドガイド90,91における搬送方向下流側の端部92から記録開始位置94までの搬送路23に沿った距離L1,L2は、メイントレイ61に保持された記録用紙Pにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上である。なお、記録用紙Pにおける搬送方向に沿った辺とは、サイドガイド90,91と当接する2辺である。
図8,9に示されるように、L版サイズの記録用紙P1に対応する位置(第1位置)にスライダ65及びサイドガイド90,91がスライドされた場合において、サイドガイド90,91における搬送方向下流側の端部92から記録開始位置94までの搬送路23に沿った距離L1が、L版サイズの記録用紙P1における搬送方向に沿った辺の長さ(縦方向に搬送する場合127mm、横方向に搬送する場合89mm)以上である。
また、図9,11に示されるように、A4サイズの記録用紙P2に対応する位置(第2位置)にスライダ65及びサイドガイド90,91がスライドされた場合において、サイドガイド90,91における搬送方向下流側の端部92から記録開始位置94までの搬送路23に沿った距離L2が、A4サイズの記録用紙P2における搬送方向に沿った辺の長さ(縦方向に搬送する場合297mm、横方向に搬送する場合210mm)以上である。
なお、図には示されていないが、B5サイズや葉書サイズの記録用紙Pにおいても、スライダ65の窓81を通じて各サイズの記号が視認される位置へスライダ65がスライドされた場合において、サイドガイド90,91の端部92から記録開始位置94までの搬送路23に沿った距離が、その記号により示されるサイズの記録用紙Pにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上となる。
[本実施形態の作用効果]
前述されたように、メイントレイ61に保持された記録用紙Pは、その4辺のうち対向する2つの辺に一対のサイドガイド90,91がそれぞれ当接されることにより、その2辺が搬送方向に沿った姿勢を保持して搬送方向へ案内される。搬送路23を通って、その先端が記録開始位置94へ到達すると、その記録用紙Pの後端はサイドガイド90,91の端部92を通過する(図11,12参照)。したがって、記録ヘッド39により画像記録が行われる際には、記録用紙Pにおける上記2辺がサイドガイド90,91と当接しない。これにより、画像記録の際にサイドガイド90,91による摺動摩擦が記録用紙Pに生じることがないので、記録用紙Pに形成される各ラインの配列が乱れることがなく、精度のよい画像記録が実現される。
また、サイドガイド90,91は、スライダ65のスライドにより、記録用紙Pのサイズに対応して搬送方向へスライド可能なので、メイントレイ61に各種サイズのいずれのサイズの記録用紙Pが装填されても、画像記録の際に記録用紙Pにおける上記2辺と当接しない位置へサイドガイド90,91をスライドさせることができる。
また、スライダ65にリアガイド76が設けられることにより、メイントレイ61に保持される記録用紙Pのサイズに対応した位置へリアガイド76を移動させると、そのサイズの記録用紙Pが画像記録される際に、サイドガイド90,91が記録用紙Pにおける上記2辺と当接しない位置へスライダ65を連動させることができるので、操作性が向上される。また、スライダ65の窓81を通じて視認される記号により、そのスライド位置においてリアガイド76が当接しうる記録用紙Pのサイズが一目瞭然に把握される。さらに、リアガイド76が、スライダ65のスライドをロックするロック機構として機能するので、記録用紙Pの給送の際に、スライダ65が所望のサイズに対応した位置からスライドすることが防止される。
なお、本実施形態では、記録部としてシリアル型の記録ヘッド39を採用する画像記録装置(インクジェットプリンタ)が示されているが、本発明はこのような実施態様に限定されない。例えば、インクジェット方式や感熱方式等のライン型記録ヘッドを備える画像記録装置や、レーザプリンタ等のページプリンタと称されるプリンタとして、本発明が実施可能であることは言うまでもない。ラインプリンタやページプリンタとして本発明が実施される場合には、サイドガイドとの摺接に起因する記録用紙の左右における搬送量ズレがなくなるので、記録用紙の左右において印字濃度差が発生せず、画質の向上が実現される。
図1は、本発明にかかる画像記録装置の一例である複合機1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、複合機1のプリンタ部2の内部構成を示す縦断面図である。 図3は、サイドガイド90,91をA4サイズに対応させた状態の給紙カセット7を示す斜視図である。 図4は、サイドガイド90,91をL版サイズに対応させた状態の給紙カセット7を示す斜視図である。 図5は、図3におけるV−V断面を示す断面図である。 図6は、図3におけるVI−VI断面を示す断面図である。 図7は、スライダ65及びサイドガイド90,91のみを底面側から示す斜視図である。 図8は、メイントレイ61にL版サイズの記録用紙が保持された状態を示す模式図である。 図9は、メイントレイ61にA4サイズの記録用紙が保持された状態を示す模式図である。 図10は、L版サイズの記録用紙の先端が記録開始位置94へ到達した状態を示す模式図である。 図11は、A4サイズの記録用紙の先端が記録開始位置94へ到達した状態を示す模式図である。
符号の説明
1・・・複合機(画像記録装置)
23・・・搬送路
24・・・画像記録ユニット(記録部)
25・・・給紙ローラ(給送部)
39・・・記録ヘッド
47・・・搬送ローラ対(搬送部、ローラ対)
50・・・排出ローラ対(搬送部、ローラ対)
61・・・メイントレイ(トレイ)
65・・・スライダ
69・・・被係合部(ロック機構)
76・・・リアガイド
79,80・・・爪(ロック機構)
90,91・・・サイドガイド
106,107・・・内側面(平面)

Claims (11)

  1. 矩形のシートを保持するトレイと、
    上記トレイに保持されたシートの4辺のうち対向する2つの辺にそれぞれ当接し、当該シートが上記トレイから搬送されるときに所定の搬送方向へ案内する一対のサイドガイドと、
    上記トレイに保持されたシートを当該トレイから上記所定の搬送方向へ送り出す給送部と、
    上記トレイから送り出されたシートを搬送方向へ案内する搬送路と、
    上記搬送路においてシートを搬送する搬送部と、
    上記搬送部により搬送されているシートに対して画像記録を行う記録部と、を具備し、
    上記サイドガイドにおける上記所定の搬送方向下流側の端部から上記記録部がシートに画像記録を開始する記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、上記トレイに保持されたシートにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上である画像記録装置。
  2. 上記サイドガイドが、上記トレイに保持されるシートのサイズに対応して搬送方向へスライド可能であって、
    最小サイズのシートに対応する第1位置において、当該サイドガイドにおける上記所定の搬送方向下流側の端部から上記記録部が画像記録を開始する記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、最小サイズのシートにおける上記所定の搬送方向に沿った辺の長さ以上であり、かつ、
    最大サイズのシートに対応する第2位置において、当該サイドガイドにおける上記所定の搬送方向下流側の端部から上記記録部が画像記録を開始する記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、最大サイズのシートにおける上記所定の搬送方向に沿った辺の長さ以上である請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記トレイに、上記所定の搬送方向へスライド可能なスライダが設けられ、
    上記スライダに、上記一対のサイドガイドが上記所定の搬送方向と直交する方向へスライド可能に設けられた請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 上記スライダに、上記トレイに保持されたシートにおける搬送方向の上流側の端と当接するリアガイドが設けられた請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 上記スライダの所定のスライド位置において上記リアガイドが当接しうるシートのサイズが上記トレイに記された請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 上記スライダの上記トレイに対するスライドをロックするロック機構が設けられた請求項3から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記サイドガイドが、上記トレイが保持するシートの厚み方向へ起立し、かつシートのの搬送方向へ延出された平面を有する請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. 上記シートが長方形である請求項1から7のいずれかに記載の画像記録装置。
  9. 上記記録部が、シートの搬送方向と交差する方向へ往復動されながらインクを吐出する記録ヘッドを有する請求項1から8のいずれかに記載の画像記録装置。
  10. 上記搬送部が、上記記録ヘッドが往復動される際にシートの搬送を停止させる請求項9に記載の画像記録装置。
  11. 上記搬送部が、シートを厚み方向に対して狭持して搬送方向へ回転するローラ対を有する請求項1から10のいずれかに記載の画像記録装置。
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