JP2008296781A - バンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】反射板の取り付け作業において、バンパー意匠面が傷つくことを防止すると共に、取り付け作業の作業性および作業効率を向上させるバンパーを提供する。
【解決手段】バンパー1は、平板部21aの一端から外方へ突出する突出部21bおよび平板部21aの他端側裏面に設けられたボス部21cを有するベース21とベース21に接合されるアウタレンズ22とからなる反射板2と、挿入孔32と当接部34aとを有する収容部31を備えるバンパー本体3とからなり、反射板2が収容部31にバンパー本体3の意匠面側から収容され、突出部21bが挿入孔32に挿入されるとともにボス部21cが当接部34aにバンパー本体3の裏側からねじ止めされるバンパーであって、バンパー本体3は、当接部34a近傍のうち少なくとも挿入孔32から遠ざかる側から突出し、反射板2のボス部21cとの当接により、少なくとも収容部31内における反射板2の突出部21bが挿入孔32から抜け出る方向への移動を規制する規制部35を備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、反射板を備えるバンパーに関するものである。
バンパー本体に取り付けられる反射板には、レンズの割れ防止のため、バンパー表面より車両内側に配置され、少なくとも1点でバンパー本体とねじ止め等により締結されるものがある。例えば、特開平8−74819号公報(特許文献1)には、反射板(リフレクタ)に突設した突片がバンパーに設けた孔に差し込まれ、他端側がねじ止めされるバンパーが記載されている。
一般に、上記のようなバンパーには、バンパー本体に反射板を収容する収容部が形成されている。そして、反射板の一端には突出部が設けられ、収容部には、その突出部が挿入される挿入孔が設けられている。突出部は、バンパー本体の意匠面側から挿入孔に挿入される。
また、衝突時における反射板の脱落防止の観点から、反射板の他端側には、裏側(車両内側)に突出したボス部が形成されており、ボス部は、突出部が挿入孔に挿入され反射板全体が収容部内に収容された後、収容部とのねじ止め位置である当接部に当接した状態で、バンパー本体の裏側から当接部にねじ止めされる。
特開平8−74819号公報
上記構成のバンパーにおいて、反射板はバンパー本体の意匠面側から取り付けられる。従って、反射板の取り付けを行う作業者は、取り付け作業時、反射板がバンパー意匠面に当接してバンパー意匠面を傷つけないよう十分な注意を払う必要がある。しかし、作業者が十分な注意を払っていても、反射板がバンパー意匠面に当接し、バンパー意匠面を傷つけてしまう虞もあった。
特に、反射板全体が収容部内に収容されると、反射板がバンパー表面より車両内側に位置するため、反射板を十分に把持することができなくなる。このため、作業者は、ボス部が当接部に当接するまで、反射板の位置をコントロールするのが困難となる。つまり、このとき、反射板によってバンパー意匠面を傷つけやすく、作業者には、相当の注意力または高度な作業技術等が要求された。
このように、従来のバンパーでは、反射板の取り付け作業を慎重に行う必要がある上、さらに慎重であってもバンパー意匠面を傷つけてしまう可能性が大きいため、取り付けの作業性および作業効率において問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、反射板の取り付け作業において、バンパー意匠面が傷つくことを防止すると共に、取り付け作業の作業性および作業効率を向上させるバンパーを提供することを目的とする。
本発明のバンパーは、平板部、平板部の一端から外方へ突出する突出部および平板部の他端側において平板部の裏側に突出するボス部を有するベースと、ベースに接合されるアウタレンズと、からなる反射板と、突出部が挿入される挿入孔とボス部が当接する当接部とを有し、反射板を収容可能な収容部を備えるバンパー本体とからなり、反射板が収容部にバンパー本体の意匠面側から収容され、突出部が挿入孔に挿入されるとともにボス部が当接部にバンパー本体の裏側からねじ止めされて反射板がバンパー本体に取り付けられるバンパーであって、バンパー本体は、当接部近傍のうち少なくとも挿入孔から遠ざかる側から突出し、反射板のボス部との当接により、少なくとも収容部内における反射板の突出部が挿入孔から抜け出る方向への移動を規制する規制部を備えることを特徴とする。
本発明のバンパーにおいて、少なくとも収容部内においては、規制部が反射板の突出部が挿入孔から抜け出る方向への移動を規制する。従って、反射板の取り付け作業において、少なくとも収容部内においては、突出部が挿入孔から抜け出る方向への反射板の位置ずれが防止される。つまり、反射板が位置ずれにより、バンパー本体の意匠面(以下、「バンパー意匠面」と称する)に当接することが防止される。このため、反射板によるバンパー意匠面の傷つきを防止することができる。
また、規制部は、反射板のずれを規制すると共に、取り付け作業において、ボス部が当接部と当接するようにボス部をガイドするガイド機能を付加する。つまり、作業者が反射板を収容部内に押し入れる際、反射板が多少ずれていたとしても、ボス部が規制部にガイドされながら当接部に向かって押し込まれる。これにより、作業者は、相当の注意力および高度な作業技術を要求されることなく、容易且つスムーズに反射板を取り付けることができる。
本発明のバンパーによれば、規制部が少なくとも収容部内における反射板の突出部が挿入孔から抜け出る方向への移動を規制するため、特に反射板が作業者のコントロールができない位置(把持できない位置)に位置したときに、バンパー意匠面の傷つきを防止し且つ反射板のスムーズな取り付けを可能とする。
さらに、本発明のバンパーでは、反射板が標準化された標準品であっても、規制部とボス部とが当接することにより、反射板を規制およびガイドする。つまり、反射板がもともと有するボス部を利用するため、反射板に何ら加工を施す必要がなく、コストの削減が可能となる。また、反射板取り付け後のバンパーの外観に何ら影響を与えない。
なお、規制部は、当接部近傍のうち少なくとも挿入孔から遠ざかる側から突出しており、例えば、板状の突起部材(リブ等)を当接部近傍のうちの挿入孔から遠ざかる側に設けることが好ましい。ここで、リブ等は、樹脂成形しやすく、形状の調整も容易である。従って、規制部としてリブを用いることにより、容易に生産できる上、上記効果を得ることができる。
また、規制部は、少なくとも収容部内における反射板の突出部が挿入孔から抜け出る方向への移動を規制すればよく、収容部内に加えて、収容部外における反射板の突出部が挿入孔から抜け出る方向への移動を規制してもよい。例えば、規制部は、反射板全体が収容部内に収まる直前から、反射板の突出部が挿入孔から抜け出る方向へのずれに対してボス部と規制部が当接するように形成されてもよい。
また、ベースおよびアウタレンズが射出成形により形成される場合、通常、それらの外周縁にはパーティングライン(PL)が形成される。パーティングラインは、成形品の表面に表われる成形金型の分割線であり、先端が尖っていることが多い。従って、反射板にパーティングラインが形成された分、バンパー意匠面が傷つく可能性が高くなる。本発明のバンパーによれば、このような場合であっても、規制部によって反射板の突出部が挿入孔から抜け出る方向への移動が規制され、上記効果を得ることができる。
本発明のバンパーによれば、反射板の取り付け作業において、バンパー意匠面の傷つきを防止すると共に、取り付け作業の作業性および作業効率を向上させることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態は、本発明を車両のリヤバンパーに適用したものである。なお、本実施形態では、リヤバンパーの車両右側の部位を例に挙げて説明する。
本実施形態のバンパー1の構造について図1および図2を参照して説明する。図1は、車両後方から見たバンパー1の一部を示す図である。図2は、図1のA−A線における要部断面図である。図1に示すように、バンパー1は、リフレクタ2(本発明における「反射板」に相当する)と、バンパー本体3とを備えている。
まず、リフレクタ2について説明する。図1および図2に示すように、リフレクタ2は、樹脂製であり、ベース21と、アウタレンズ22とを備えている。ベース21は、平板部21aと、突出部21bと、ボス部21cと、補強部21dと、凸部21eとを有している。平板部21aは、略長方形の平板状となっている。突出部21bは、略四角形であり、平板部21aの車両左側の端部に一体的に設けられている。また、突出部21bは、平板部21aの一端から外方(側方)へ突出している。
ボス部21cは、略円筒状であり、平板部21aの車両右側に一体的に設けられ、車両前方(平板部21aの裏側)に突出している。つまり、ベース21は、平板部21aの一端に突出部21b、他端側にボス部21cを有している。
補強部21dは、略三角形の板状リブであり、平板部21aおよびボス部21cに一体的に設けられている。補強部21dは、ボス部21cの根元に複数配置されている。凸部21eは、平板部21aの一端側裏面に一体的に設けられ、車両前方に突出している。
アウタレンズ22は、レンズ部22aと、溶着部22bとを有している。レンズ部22aは、ベース21の平板部21aとほぼ同形状となっている。溶着部22bは、レンズ部22aの外周にレンズ部22aと一体的に設けられ、レンズ部22aから車両前方に突出している。溶着部22bの先端は、平板部21aに当接し、溶着されている。つまり、アウタレンズ22は、ベース21の車両後方側(表側)に取り付けられている。
次に、バンパー本体3は、樹脂製であり、収容部31を備えている。収容部31は、車両前方に凹んだ凹状であり、車両の外側に開口している。収容部31は、内部にリフレクタ2全体を収容可能となっている。つまり、収容部31は、リフレクタ2を収容するのに十分な深さが設定されている。
詳細には、収容部31は、挿入孔32と、凸部33と、凹部34と、規制部35とを有している。挿入孔32は、収容部31の車両左側に設けられ、リフレクタ2の突出部21bが挿入されている。凸部33は、収容部31の車両左側の底面から車両後方に突出し、リフレクタ2の凸部21eに当接している。
凹部34は、収容部31の車両右側の底面に設けられ、車両前方に凹んだ凹状となっている。凹部34には、リフレクタ2のボス部21cが挿入されており、底面にはボス部21cが当接する当接部34aを有している。
そして、当接部34aの中央には、ボス部21cの内径より僅かに大きい孔34bが設けられている。孔34bの中心は、ボス部21cの内径軸に対応している。当接部34aとボス部21cとは、バンパー本体3の裏側から孔34bを介して、ねじ4によりねじ止めされている。
規制部35は、板状の突起部材(リブ)であり、凹部34の車両右側の内周面に設けられている。詳細には、規制部35は、当接部34a近傍のうち車両右側から車両後方に突出している。規制部35の突出する長さは、ボス部21cの軸長よりも僅かに小さくなっている。また、規制部35の車両左側の部位は、車両前方に向かうにつれてボス部21cに近づくように傾斜している。そして、この規制部35の車両左側の部位は、その車両後方の端部が緩やかに湾曲した形状となっている。規制部35の上記傾斜については、さらに後述する。
規制部35が設けられることにより、リフレクタ2が収容部31内に位置する状態で、リフレクタ2が車両右側(突出部21bが挿入孔32から抜け出る方向)にずれようとしたとき、ボス部21cが規制部35に当接し、リフレクタ2の車両右側への移動が規制される。
ここで、リフレクタ2のバンパー本体3への取り付け作業について図3を参照して説明する。図3は、図2に相当し、取り付け時におけるリフレクタ2の動きを示す図である。なお、図3において、X〜Zは、取り付けまでのリフレクタ2の動きを表し、取り付けはXからZに向かって移動させることで行われる。また、リフレクタ2の車両右側の端部を端部20とする。
まず、作業者は、リフレクタ2の側面等を把持し(例えば、車両上下方向からの把持)、リフレクタ2の突出部21bを、バンパー本体3の車両外側から収容部31の挿入孔32に挿入する(挿入作業)。そして、図3に示すXからYに向け、リフレクタ2を把持した状態で、端部20を収容部31側へ回動させる(回動作業)。ここで、図3のYのように、リフレクタ2が収容部31内に収容されると、作業者はリフレクタ2を把持できなくなる。従って、作業者は、端部20が収容部31内に収容される直前あたりから、ボス部21cが収容部31の底面に当接する(図3のZ)までリフレクタ2を押し入れる(押入作業)。そして、リフレクタ2を押さえつつ、バンパー本体3の裏側から、ボス部21cを当接部34bにねじ止めする(ねじ止め作業)。
このように、リフレクタ2は、バンパー本体3の車両外側(すなわち、意匠面側)から収容部31に収容される。そして、ボス部21cを当接部34bに当接させ、ボス部21cと当接部34bとをバンパー本体3の裏側からねじ止めし、取り付け作業は終了する。
作業時におけるバンパー意匠面の傷つきの多くは、リフレクタ2の車両右側へのずれによる端部20とバンパー意匠面との当接が原因で生じる。また、端部20には外周面に射出成形によるパーティングラインが存在する。例えば、図3に示すように、パーティングライン(PL)は、外方に突起しており、先端が尖っていることが多いため、その分バンパー意匠面を傷つけやすくなる。特に、アウタレンズ22のパーティングラインは、アウタレンズ22がバンパー本体3より硬い樹脂からなることから、バンパー意匠面を傷つけやすい。
回動作業において、作業者は、リフレクタ2を把持しているため、リフレクタ2をバンパー意匠面に当接しないようコントロールすることは困難ではない。一方、押入作業においては、作業者がリフレクタ2をコントロールし難く、バンパー意匠面(特に、収容部31の車両右側側面)を傷つける可能性が高い。
本実施形態のバンパー1では、規制部35により、押入作業におけるリフレクタ2の車両右側への移動が規制されている。つまり、作業者がリフレクタ2をコントロールし難いとき(図3のY−Z間)に、リフレクタ2は、車両右側(突出部21bの挿入方向と反対方向)へ移動し得ない。これにより、押入作業時に、端部20が収容部31の車両右側の側面に向けてずれることはなく、端部20がバンパー意匠面に当接することは防止され、バンパー意匠面の傷つきは防止される。
押入作業時および回動作業から押入作業に切り替わるときに、リフレクタ2が車両右側にずれたとしても、リフレクタ2は、ボス部21cが規制部35に当接しながら当接部34bに向かって押し込まれる。つまり、図3に示すように、リフレクタ2は、本来の収容軌道から外れることがない。このように規制部35がリフレクタ2をガイドするため、作業者は、取り付け作業に対し、高い注意力および高度な作業技術を要求されず、単に押し込むだけでよくなる。すなわち、取り付け作業の作業性および作業効率は向上する。
すなわち、本実施形態のバンパー1によれば、リフレクタ2の取り付け作業において、バンパー意匠面が傷つくことを防止すると共に、取り付け作業の作業性および作業効率を向上させることができる。
ここで、図2および図3に示すように、規制部35の車両左側の部位の傾斜は、押入作業時におけるボス部21cの軌道に沿うように形成されている。従って、規制部35によるリフレクタ2のガイド機能は向上し、作業性もより向上している。
また、規制部35の車両左側の部位は、その車両後方の端部が緩やかに湾曲した形状となっている。このため、回動作業から押入作業に切り替わるときにリフレクタ2が車両右側にずれていた場合、ボス部21cが規制部35の上記湾曲部分に当接し、リフレクタ2は車両左側へよりスムーズにガイドされる。
車両後方から見たバンパー1(リヤバンパー)の一部を示す図である。 図1のA−A線における要部断面図である。 図2に相当し、取り付け時におけるリフレクタ2の動きを示す図である。
符号の説明
1:バンパー、2:リフレクタ、
21:ベース、21a:平板部、21b:突出部、21c:ボス部、
22:アウタレンズ、
3:バンパー本体、31:収容部、32:挿入孔、34:凹部、34a:当接部、
35:規制部

Claims (1)

  1. 平板部、前記平板部の一端から外方へ突出する突出部および前記平板部の他端側において前記平板部の裏側に突出するボス部を有するベースと、前記ベースに接合されるアウタレンズと、からなる反射板と、
    前記突出部が挿入される挿入孔と前記ボス部が当接する当接部とを有し、前記反射板を収容可能な収容部を備えるバンパー本体とからなり、
    前記反射板が前記収容部に前記バンパー本体の意匠面側から収容され、前記突出部が前記挿入孔に挿入されるとともに前記ボス部が前記当接部に前記バンパー本体の裏側からねじ止めされて前記反射板が前記バンパー本体に取り付けられるバンパーであって、
    前記バンパー本体は、前記当接部近傍のうち少なくとも前記挿入孔から遠ざかる側から突出し、前記反射板の前記ボス部との当接により、少なくとも前記収容部内における前記反射板の前記突出部が前記挿入孔から抜け出る方向への移動を規制する規制部を備えることを特徴とするバンパー。
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