JP2008296428A - 防眩性を有する耐擦傷性樹脂板の製造方法 - Google Patents

防眩性を有する耐擦傷性樹脂板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単に優れた防眩性を有する耐擦傷性樹脂板を製造する方法を提供することである。
【解決手段】樹脂基板2の少なくとも片面に耐擦傷性硬化被膜3を形成してなる耐擦傷性樹脂板1の耐擦傷性硬化被膜3の表面を、微細な凹凸面14を有する上型12にて、(Tg−20℃)以上で(Tg+20℃)以下(但し、Tgは樹脂基板のガラス転移温度である)の温度でかつ5MPa以上の圧力で加圧し、耐擦傷性硬化被膜3の表面に前記微細な凹凸形状を転写するようにした、防眩性を有する耐擦傷性樹脂板1’の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種ディスプレイの保護板等に好適な防眩性を有する耐擦傷性樹脂板の製造方法に関する。
従来から、アクリル樹脂等の透明な樹脂板は、その透明性の高さと優れた耐久性を有することから、液晶テレビやプラズマディスプレイテレビ、背面投射型プロジェクションテレビ等の各種ディスプレイ用の保護板として利用されている。また、樹脂板の表面は傷が付きやすいことから、耐擦傷性硬化被膜(いわゆるハードコート膜)を形成して表面を保護している。なお、耐擦傷性硬化被膜は、一般に、アクリレート系化合物やエポキシ系化合物、有機ケイ素化合物等、紫外線硬化性または熱硬化性の重合性化合物を高度に重合・架橋させて得られる。
ここで、外光の映り込みを防止する上で、ディスプレイ用保護板として用いられる樹脂板には、該樹脂板の表面(すなわち耐擦傷性硬化被膜の表面)に微細な凹凸形状を付与する防眩処理(いわゆるアンチグレア処理)が施される。この防眩処理としては、例えば微細な粒子を含有するハードコート膜を樹脂板上に形成する方法(例えば特許文献1参照)、樹脂板として、機械的に設けられた一定の微細な凹凸形状を有するものを用い、この樹脂板上にハードコート膜を形成する方法(例えば特許文献2参照)等が挙げられる。
しかしながら、従来提案されている方法では、必ずしも十分な防眩性が得られていないのが現状である。具体的には、特許文献1に記載されている微細な粒子をハードコート膜中に分散させる方法では、ハードコート膜の膜厚や微粒子の径、分散状態によって、微細な凹凸形状が変化するため、一定の品質を維持することが難しい。また一定の品質を得るためには、高度に膜厚を制御できる塗布装置が必要であった。
特許文献2に記載されている微細な凹凸形状を有する樹脂板にハードコート膜を形成する方法では、ハードコート膜を一定の膜厚に制御することが困難であり、最終製品において微細な凹凸形状が変化するという問題があった。
さらにディスプレイ用の保護板には、温度変化や吸水による寸法変化を補正するために、必要に応じて予め一定量の反りを設ける必要があった。
特開2002−36452号公報 特開2005−95870号公報
本発明の課題は、簡単に優れた防眩性を有する耐擦傷性樹脂板を製造する方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂基板の表面に設けられた耐擦傷性硬化被膜の表面を、微細な凹凸面を有する型にて、特定の温度・圧力下で加圧すると、微細な凹凸形状を耐擦傷性硬化被膜表面に簡単かつ確実に転写することができ、優れた防眩性を有する耐擦傷性樹脂板を得ることができるという新たな事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の防眩性を有する耐擦傷性樹脂板の製造方法は、樹脂基板の少なくとも片面に耐擦傷性硬化被膜を形成してなる耐擦傷性樹脂板の前記耐擦傷性硬化被膜の表面を、微細な凹凸面を有する型にて、(Tg−20℃)以上で(Tg+20℃)以下(但し、Tgは樹脂基板のガラス転移温度である)の温度でかつ5MPa以上の圧力で加圧し、耐擦傷性硬化被膜の表面に前記微細な凹凸面の凹凸形状を転写することを特徴とする。
また、簡単に転写を行う上で、前記型として少なくとも一方の型の表面に前記凹凸面が形成された一対の型を採用し、この一対の型の間に、耐擦傷性硬化被膜の表面が前記凹凸面と対向するように耐擦傷性樹脂板を配置するようにしてもよい。
前記一対の型のうち、いずれか一方の型の表面を凸状曲面に構成し、他方の型の表面を凹状曲面に構成して、耐擦傷性硬化被膜の表面に微細な凹凸形状を転写すると共に、耐擦傷性樹脂板に反り形状を付与してもよい。
前記耐擦傷性樹脂板は、活性化エネルギー線の照射により硬化する硬化性化合物を含有する硬化性塗料を樹脂基板の少なくとも片面に塗布して硬化性塗膜を形成し、この硬化性塗膜を硬化させて耐擦傷性硬化被膜を形成することにより得られたものであるのが好ましく、前記硬化性化合物が、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する硬化性化合物であるのが、耐擦傷性に優れた硬化被膜を得る上で好ましい。
前記樹脂基板の厚さが0.1〜5.0mmであり、前記耐擦傷性硬化被膜の厚さが1〜30μmであると、得られる防眩性を有する耐擦傷性樹脂板をディスプレイ用保護板として好適に使用することができる。
本発明によれば、高度に膜厚を制御できる塗布装置等を利用しなくても、表面に微小な凹凸形状を有する耐擦傷性硬化被膜を備えた耐擦傷性樹脂板を安定した品質で簡単に製造することができるという効果を有する。
本発明にかかる防眩性を有する耐擦傷性樹脂板の製造方法は、樹脂基板の少なくとも片面に耐擦傷性硬化被膜を形成してなる耐擦傷性樹脂板の前記耐擦傷性硬化被膜の表面に型の微細な凹凸形状を転写するものである。
前記樹脂基板を構成する樹脂としては、例えばメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、メチルメタクリレート−スチレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、トリアセチルセルロール樹脂等が挙げられる。中でも、メタクリル樹脂は、透明性が高く剛性も高いため、基板を構成する樹脂として適している。
前記メタクリル樹脂は、メタクリル酸エステルを主体とする重合体であり、例えばメタクリル酸エステルの単独重合体であってもよいし、メタクリル酸エステル50重量%以上と、これ以外の単量体50重量%以下との共重合体であってもよい。前記メタクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸メチルやメタクリル酸エチルのようなメタクリル酸アルキルが好ましく用いられ、特にメタクリル酸メチルが好ましく用いられる。また、メタクリル酸エステル以外の単量体としては、例えばスチレンやメチルスチレンのような芳香族アルケニル化合物、アクリル酸やメタクリル酸のような不飽和カルボン酸、アクリル酸メチルやアクリル酸エチルのようなアクリル酸エステル、アクリロニトリルやメタクリロニトリルのようなアルケニルシアン化合物等が挙げられる。
基板を構成する樹脂に他の成分を配合し、樹脂組成物として用いてもよい。この配合成分としては、例えばゴム粒子、染料や顔料のような着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。特に、前記ゴム粒子を配合すると、樹脂基板の耐衝撃性や柔軟性が向上して割れ難くなるので好ましい。
前記ゴム粒子としては、例えばアクリル系、ブタジエン系、スチレン−ブタジエン系等の各種ゴム粒子を用いることができ、中でも、耐侯性の点から、アクリル系ゴム粒子が好ましく用いられる。該アクリル系ゴム粒子としては、例えばアクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる単層構造のものや、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる内層の周りに、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる外層を設けた多層構造のもの等を使用することができる。なお、上記弾性重合体には、一般に多官能単量体が少量共重合されているのが好ましい。
また、上記弾性重合体の周りにメタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる最外層を設けた多層構造のものも、有利に使用することができる。例えば、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる内層の周りに、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる外層を設けた二層構造のものや、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる内層の周りに、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる中間層を設け、さらにその周りに、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる外層を設けた三層構造のもの等が挙げられる。このような多層構造のゴム粒子は、例えば特公昭55−27576号公報に開示されている。特に、上記した三層構造のものが好ましく、特公昭55−27576号公報の実施例3に記載のものは、好ましい組成の一つである。
ゴム粒子としては、樹脂基板の表面硬度や耐衝撃性、表面平滑性の点から、平均粒子径が0.1〜0.4μmであるものが好ましく用いられる。これに対し、ゴム粒子の平均粒子径があまり小さいと、樹脂基板の表面硬度が十分でなかったり、樹脂基板が脆くなったりする。一方、ゴム粒子の平均粒子径があまり大きいと、樹脂基板の表面平滑性を損なう傾向にある。ゴム粒子は、一般的には乳化重合により製造することができ、その際、乳化剤の添加量や単量体の仕込み量等を調節することによって、平均粒子径を所望の値にコントロールすることができる。
樹脂にゴム粒子を配合して樹脂基板とする場合には、両者の割合は、樹脂を50〜90重量部、ゴム粒子を10〜50重量部とするのが好ましい。これに対し、ゴム粒子の量があまり少ないと、樹脂基板の耐衝撃性や柔軟性が十分に向上せず、あまり多いと、樹脂基板の表面硬度や剛性が不十分となるので好ましくない。
樹脂基板は、必要に応じて多層構造としてもよい。例えば、樹脂にゴム粒子を配合すると、耐衝撃性や柔軟性が向上するが、表面硬度や剛性が低下する傾向にある。このため、ゴム粒子を含有する層(以下、ゴム含有層と言う。)の表面に、ゴム粒子を含有しない層(以下、ゴム不含層と言う。)を形成して多層構造とすることにより、前者のゴム含有層の耐衝撃性や柔軟性を生かしつつ、樹脂基板の表面硬度や剛性を上げることができる。この場合、ゴム含有層の厚さは、樹脂基板全体の厚さに対して、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上である。これに対し、この割合があまり小さいと、樹脂基板の耐衝撃性や柔軟性が不十分となるおそれがある。またポリカーボネート樹脂とメタクリル樹脂のように、異なる樹脂を用いて多層構造としてもよい。このような多層構造の樹脂基板を製造するには、例えば、複数の押出機と、それらから押し出される樹脂を積層するためのマルチマニホールド方式やフィードブロック方式等の機構とを有する、公知の多層押出機等を用いることができる。
ゴム含有層の表面にゴム不含層を形成する場合には、ゴム不含層は、ゴム含有層の両面ではなく、片面に形成するのがよい。ゴム不含層を両面に形成すると、ゴム含有層の耐衝撃性や柔軟性が生かされ難くなる。ゴム含有層の片面にゴム不含層を形成してなる樹脂基板は、少なくともゴム不含層の表面に硬化被膜を形成し、これを表側(使用する人が直接、見たり接したりする側)に向けて携帯型情報端末の表示窓保護板として使用するのが好ましい。これにより、硬化被膜の耐擦傷性が一層高いものとなると共に、強く押圧されても、硬化被膜にクラックが発生し難いのみならず、裏側のゴム含有層の柔軟性により、樹脂基板自体が破壊され難いものになる。
樹脂基板の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.1mm以上であり、5.0mm以下であるのがよい。
前記した樹脂基板の少なくとも片面に形成される耐擦傷性硬化被膜は、例えば活性化エネルギー線の照射により硬化する硬化性化合物を含有する硬化性塗料等を用いて形成することができる。具体例を挙げると、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する硬化性化合物を含有する硬化性塗料を用いて形成された硬化被膜は、耐擦傷性に優れたものとなる。なお、本明細書において、(メタ)アクロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基をいい、その他、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等というときの「(メタ)」も同様の意味である。
前記した分子中に少なくとも2個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する硬化性化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクロイルオキシエチル〕イソシアヌレート等が挙げられる。
また、ホスファゼン化合物のホスファゼン環に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基が導入されたホスファゼン系(メタ)アクリレート化合物、分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と、分子中に水酸基及び少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物との反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート化合物、分子中に少なくとも2個のハロカルボニル基を有する化合物と、分子中に水酸基及び少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物との反応により得られるポリエステル(メタ)アクリレート化合物、さらには、上記各化合物の2量体や3量体のようなオリゴマー等も用いることができる。これらの(メタ)アクリレート化合物はそれぞれ単独又は2種以上を混合して用いられる。
なお、硬化性塗料は、必要に応じて、分子中に1個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する化合物を含有していてもよいが、その量は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する硬化性化合物100重量部あたり、通常、20重量部までであるのが好ましい。
また、硬化性塗料は、導電性微粒子を含有していてもよい。導電性微粒子を含有することにより、帯電防止性能や制電性能を有する硬化被膜を形成することができる。前記導電性微粒子としては、例えば5酸化アンチモン等の酸化アンチモンのような金属酸化物、インジウム/スズの複合酸化物(ITO)、スズ/アンチモンの複合酸化物(ATO)、アンチモン/亜鉛の複合酸化物、リンでドープされた酸化スズ等の各微粒子が挙げられる。
前記導電性微粒子は、その平均粒子径が0.001〜0.1μmであるのが好ましい。平均粒子径があまり小さいものは、工業的な生産が難しく、平均粒子径があまり大きいものを用いると、硬化被膜の透明性が低下するため好ましくない。また、前記導電性微粒子の使用量は、硬化性化合物100重量部あたり、1〜100重量部であるのが好ましい。この使用量があまり少ないと、十分な帯電防止効果が得られず、あまり多いと、硬化被膜の耐擦傷性が低下したり、成膜性が低下したりするため好ましくない。前記導電性微粒子は、例えばゾル等の形態で用いてもよい。
また、硬化性塗料には、粘度や硬化被膜の厚さなどを調整するため、溶剤が含まれていてもよい。この溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール(イソブチルアルコール)、tert−ブタノールのようなアルコール類、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、3−メトキシプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノールのようなアルコキシアルコール類、ジアセトンアルコールのようなケトール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類等が挙げられる。溶剤の使用量は、基板の材質、形状、塗布方法、目的とする硬化被膜の厚さ等に応じて適宜調整されるが、通常は、硬化性化合物及び必要により用いられる導電性微粒子の合計100重量部あたり、20〜10000重量部程度であるのが好ましい。
さらに、硬化性塗料には、安定化剤、酸化防止剤、着色剤、レベリング剤等の添加剤が含まれていてもよい。特に、レベリング剤を含むと、硬化被膜の平滑性や耐擦傷性を高めることができる。
前記レベリング剤としては、例えばシリコーンオイル等が好ましく用いられ、その例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーオイル、フルオロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、フェノール基含有シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。例示したこれらのシリコーンオイルは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記レベリング剤(シリコーンオイル)の使用量は、硬化性化合物及び必要により用いられる導電性微粒子の合計100重量部あたり、通常、0.01〜20重量部であるのが好ましい。この使用量があまり少ないと、目的とする効果が認められ難く、あまり多いと、硬化被膜の強度が低下するため好ましくない。
前記した硬化性塗料を、樹脂基板の少なくとも片面に塗布した後、必要に応じて乾燥して溶剤を揮発させ、次いで、形成された硬化性塗膜を硬化させることにより、樹脂基板の表面に耐擦傷性に優れる硬化被膜を形成することができる。
硬化性塗料の塗布は、例えばマイクログラビアコート法、ロールコート法、ディッピングコート法、スピンコート法、ダイコート法、キャスト転写法、フローコート法、スプレーコート法等の方法により行うことができる。
硬化性塗膜の硬化は、活性化エネルギー線の照射により好適に行われる。活性化エネルギー線としては、例えば電子線、紫外線、可視光線等が挙げられ、硬化性化合物の種類に応じて適宜選択される。活性化エネルギー線として紫外線や可視光線を用いる場合には、通常、光重合開始剤が用いられる。
前記光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、アセトフエノンベンジルケタール、アントラキノン、1−(4−イソプロピルフエニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、カルバゾール、キサントン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、トリフェニルアミン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、フルオレノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、3−メチルアセトフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−tert−ブチルパーオキシカルボニルベンゾフエノン(BTTB)、2−(ジメチルアミノ)−1−〔4−(モルフォリニル)フェニル〕−2−フェニルメチル)−1−ブタノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ベンジル等が挙げられる。
前記光重合開始剤は、色素増感剤と組合せて用いてもよい。前記色素増感剤としては、例えばキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリン等が挙げられる。光重合開始剤と色素増感剤との組合せとしては、例えば、BTTBとキサンテンとの組合せ、BTTBとチオキサンテンとの組合せ、BTTBとクマリンとの組合せ、BTTBとケトクマリンとの組合せ等が挙げられる。
前記で例示した光重合開始剤は市販品を用いてもよい。市販の光重合開始剤としては、例えば、それぞれチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)から販売されている“IRGACURE 651”、“IRGACURE 184”、“IRGACURE 500”、“IRGACURE 1000”、“IRGACURE 2959”、“DAROCUR 1173”、“IRGACURE 907”、“IRGACURE 369”、“IRGACURE 1700”、“IRGACURE 1800”、“IRGACURE 819”、及び“IRGACURE 784”、それぞれ日本化薬(株)から販売されている“KAYACURE ITX”、“KAYACURE DETX−S”、“KAYACURE BP−100”、“KAYACURE BMS”、及び“KAYACURE 2−EAQ”等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
前記光重合開始剤を用いる場合には、その使用量は、硬化性化合物100重量部あたり、通常、0.1重量部以上であるのが好ましい。この使用量があまり少ないと、光重合開始剤を使用しない場合と比較して硬化速度が大きくならない傾向にある。なお、光重合開始剤の使用量の上限は、硬化性化合物100重量部あたり、通常、10重量部程度であるのが好ましい。
また、活性化エネルギー線の強度や照射時間は、硬化性化合物の種類やその塗膜の厚さ等に応じて適宜調整される。活性化エネルギー線は、不活性ガス雰囲気中で照射してもよく、この不活性ガスとしては、例えば窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。
このようにして形成される硬化被膜の厚さは、特に限定されないが、通常、1〜30μmであり、好ましくは2〜10μmであるのがよい。これに対し、厚さが1μmに満たないと、耐擦傷性が不十分となることがあり、この厚さが30μmを超えると、高温高湿下に曝されたときや、反り等の変形をさせたときに、クラックが発生し易くなる。
硬化被膜の厚さは、樹脂基板の表面に塗布する硬化性塗料の面積あたりの量、及び硬化性塗料に含まれる固形分の濃度を調整すること等により調節することができる。硬化被膜の厚さにムラや勾配があって、上記所定範囲外の厚さの部分があるときは、その部分を切り除いて使用すればよい。
前記した耐擦傷性硬化被膜の表面に型の微細な凹凸形状を転写する方法としては、例えば図1(a)〜(d)に示す方法等が挙げられる。図1(a)〜(d)は、本発明にかかる転写工程の一実施形態を示す概略説明図である。
図1(a)に示すように、本実施形態にかかる転写工程は、前記型として、上型12と下型13とからなる一対の(平面)型11を用いる。型11を構成する材料としては、特に限定されないが、通常、ステンレス鋼等の金属を用いるのが好ましい。
ここで、上型12,下型13のうち、上型12の表面には、微細な凹凸形状を有する凹凸面(微細な凹凸面)14が形成されている。前記微細な凹凸形状としては、要求される防眩性に応じて任意の形状を採用すればよく、特に限定されないが、JIS B 0601−1994の試験方法にて測定したRz(最大高さ)が5〜30μm、Sm(平均間隔)が20〜200μmの範囲にある微細な凹凸形状が好ましい。このような微細な凹凸形状を耐擦傷性硬化被膜の表面に転写すると、優れた防眩性を得ることができる。凹凸面14を前記したRzおよびSmとするには、例えばエッチング処理、ブラスト処理、彫刻処理等を用いればよい。
このような上型12,下型13を所定の間隔で対向配置させた後、樹脂基板2の片面に耐擦傷性硬化被膜3が形成された耐擦傷性樹脂板1を下型13の表面に載置する。このとき、耐擦傷性硬化被膜3の表面が凹凸面14と対向するように耐擦傷性樹脂板1を下型13の表面に載置する。
ついで、図1(b)に示すように、耐擦傷性樹脂板1を、特定の温度条件および圧力条件下、一対の型11で挟むことにより、耐擦傷性硬化被膜3の表面に凹凸面14の微細な凹凸形状を転写する。具体的には、前記温度条件としては、(Tg−20℃)以上で(Tg+20℃)以下(但し、Tgは樹脂基板のガラス転移温度である)の温度である。これに対し、前記温度が(Tg−20℃)未満の温度であると、凹凸面14の微細な凹凸形状を硬化被膜3に十分転写できず、また(Tg+20℃)を超えると、樹脂基板2が変形したり、硬化被膜3に微細な割れが発生する。
耐擦傷性樹脂板1を加熱する方法としては、特に限定されないが、例えば型11内に、耐擦傷性樹脂板1を加熱するための設備(例えば熱媒を流通させる流路等)を設ける方法、加熱設備を設けたプレス機に型11を装着する方法等が挙げられる。また、加熱設備を設けなくても、予め耐擦傷性樹脂板1を特定の温度にまで加熱した後、型11の間に挟んで加圧しても同様の効果を得ることができる。すなわち、加熱は、加圧する前に行ってもよいし、加圧と同時に行ってもよく、さらに加圧前および加圧中に行ってもよい。
前記圧力条件としては5MPa以上、好ましくは5〜20MPaの圧力が必要である。前記した特定の温度条件に加えて、このような特定の圧力で加圧することにより、微細な凹凸形状を耐擦傷性硬化被膜3の表面に確実に転写することができる。これに対し、5MPa未満の圧力では、凹凸面14の微細な凹凸形状を硬化被膜3に十分転写することができない。加圧時間は、特に限定されないが、10秒以上10分以下が好ましい。これに対し、10秒未満では、凹凸面14の微細な凹凸形状を硬化被膜3に十分転写することができないおそれがあり、10分を超えると、生産時間が長くなるので経済面で好ましくない。
このような特定の条件で耐擦傷性樹脂板1を型11で挟んだ後、図1(c)に示すように、上型12の凹凸面14を耐擦傷性硬化被膜3の表面から離間させ、ついで耐擦傷性樹脂板1を下型13から取り外すと、図1(d)に示すように、樹脂基板2と、この樹脂基板2の片面に形成され凹凸面14の微細な凹凸形状が表面に転写された耐擦傷性硬化被膜3’とで構成される、防眩性を有する耐擦傷性樹脂板1’を得ることができる。得られた耐擦傷性樹脂板1’は、透明樹脂板であり、透明性、耐久性および保護性等に優れると共に、優れた防眩性を有するので、例えば液晶テレビやプラズマディスプレイテレビ、背面投射型プロジェクションテレビ等の各種ディスプレイ用の保護板等として好適に利用することができるが、これらの用途に限定されるものではない。
図2(a)〜(d)は、本発明にかかる転写工程の他の実施形態を示す概略説明図である。図2(a)に示すように、本実施形態にかかる転写工程は、前記型として、上型32と下型33とからなる一対の型31を用いる。ここで、上型32,下型33のうち、上型32の表面には、微細な凹凸形状を有する凹凸面34が形成されている。そして、上型32の表面は凸状曲面に、下型33の表面は凹状曲面にそれぞれ構成されている。
このような上型32,下型33を所定の間隔で対向配置させた後、樹脂基板22の片面に耐擦傷性硬化被膜23が形成された耐擦傷性樹脂板21を下型33の表面に載置する。このとき、耐擦傷性硬化被膜23の表面が凹凸面34と対向するように耐擦傷性樹脂板21を下型33の表面に載置する。
ついで、図2(b)に示すように、耐擦傷性樹脂板21を、前記した耐擦傷性樹脂板1と同様にして一対の型31で挟むと、耐擦傷性硬化被膜23の表面に凹凸面34の微細な凹凸形状が転写されると同時に、耐擦傷性樹脂板21が上型32の凸状曲面および下型33の凹状曲面に沿って変形し、耐擦傷性樹脂板21に反り形状が付与される。
ついで、図2(c)に示すように、上型32の凹凸面34を耐擦傷性硬化被膜23の表面から離間させ、ついで耐擦傷性樹脂板21を下型33から取り外すと、図2(d)に示すように、樹脂基板22と、この樹脂基板22の片面に形成され凹凸面34の微細な凹凸形状が表面に転写された耐擦傷性硬化被膜23’とで構成される、全体に反り形状が付与された防眩性を有する耐擦傷性樹脂板21’を得ることができる。
以上、本発明にかかるいくつかの実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。例えば、前記した各実施形態では、樹脂基板の片面に耐擦傷性硬化被膜を形成する場合について説明したが、用途に応じて樹脂基板の両面に耐擦傷性硬化被膜を形成してもよい。この場合には、一方の型に加えて他方の型の表面にも微細な凹凸面を形成するのがよい。また、一対の平面型に限定されるものではなく、例えば微細な凹凸面を有するローラ等を用いてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。
耐擦傷性樹脂板を以下のようにして作製した。すなわち、まず、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート19部、光重合開始剤〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)のIRGACURE 184〕1部、5酸化アンチモン微粒子ゾル〔触媒化成工業(株)のELCOM−7514;固形分濃度20%〕6部、イソブチルアルコール37部、及び1−メトキシ−2−プロパノール37部をそれぞれ混合して硬化性塗料を調製した。
ついで、この塗料を、厚さ1.5mm、長さ15cm、幅20cmであり、ガラス転移温度(Tg)が98℃のメタクリル樹脂製の樹脂基板〔住友化学(株)のスミペックスE〕の両面にフローコート法で塗布し、室温で5分乾燥した後、50℃で5分乾燥し、次いで、80Wの高圧水銀ランプを用いて0.5J/cm2の紫外線を照射することにより、塗膜を硬化させ、硬化被膜を形成することにより、樹脂基板の両面に耐擦傷性硬化被膜を形成した耐擦傷性樹脂板を得た。なお、硬化被膜の厚さを、高速顕微膜厚計〔大塚電子(株)のMS−2000〕を用いて測定したところ、2〜6μmの範囲を有していた。
上記で得た耐擦傷性樹脂板の硬化被膜の片面について、図1(a)〜(d)に示す方法で転写工程を実施した。具体的には、一対の型11として、それぞれステンレス鋼で構成された板状の上型12,下型13からなるものを用いた。上型12の表面には、JIS B 0601−1994の試験方法にて測定したRz(最大高さ)が10.3μm、Sm(平均間隔)が50.0μmの微細な凹凸形状を有する凹凸面14が形成してある。下型13の表面は鏡面で構成した。
この上型12,下型13間に耐擦傷性樹脂板を挟み込んだ後、上型12,下型13を、100℃(メタクリル樹脂製の樹脂基板のTgとほぼ同等の温度)に制御したプレス機に装着し、上型12,下型13間に圧をかけずに10分間放置した。
ついで、12MPaの圧力で1分間プレスし、圧解放後、耐擦傷性樹脂板を取り出して冷却した。取り出した耐擦傷性樹脂板の耐擦傷性硬化被膜を目視観察した結果、硬化被膜上には微細な凹凸形状が転写されており、防眩性を有していた。さらに、前記と同様にして10枚の耐擦傷性樹脂板を得、これらの耐擦傷性樹脂板について、前記と同様にして転写工程を実施した結果、硬化被膜に転写される微細凹凸形状は常に一定のものであった。
[比較例1]
実施例1と同様にして耐擦傷性樹脂板を得た。ついで、この耐擦傷性樹脂板について、プレス機の制御温度を60℃(メタクリル樹脂製の樹脂基板のTg−40℃)に設定した以外は、実施例1と同様にして転写工程を実施した。その結果、硬化被膜には微細な凹凸形状がほとんど転写されておらず、防眩性を有していなかった。
[比較例2]
実施例1と同様にして耐擦傷性樹脂板を得た。ついで、この耐擦傷性樹脂板について、プレス機の制御温度を130℃(メタクリル樹脂製の樹脂基板のTg+30℃)に設定した以外は、実施例1と同様にして転写工程を実施した。その結果、硬化被膜に微細な割れが発生し、外観が著しく低下した。
実施例1と同様にして耐擦傷性樹脂板を得た。ついで、この耐擦傷性樹脂板について、プレス機の圧力を6MPaに設定した以外は、実施例1と同様にして転写工程を実施した。その結果、硬化被膜上には実施例1に比較すると若干転写性は低いが微細な凹凸形状が転写されており、十分な防眩性を有していた。さらに、実施例1と同様にして10枚の耐擦傷性樹脂板を得、これらの耐擦傷性樹脂板について、前記と同様にして転写工程を実施した結果、硬化被膜に転写される微細凹凸形状は常に一定のものであった。
[比較例3]
実施例1と同様にして耐擦傷性樹脂板を得た。ついで、この耐擦傷性樹脂板について、プレス機の圧力を3MPaに設定した以外は、実施例2と同様にして転写工程を実施した。その結果、硬化被膜上には微細な凹凸形状はほとんど転写されず、防眩性を有していなかった。
(a)〜(d)は、本発明にかかる転写工程の一実施形態を示す概略説明図である。 (a)〜(d)は、本発明にかかる転写工程の他の実施形態を示す概略説明図である。
符号の説明
1,21 耐擦傷性樹脂板
1’ 防眩性を有する耐擦傷性樹脂板
2,22 樹脂基板
3,23 耐擦傷性硬化被膜
3’,23’ 微細な凹凸形状が表面に転写された耐擦傷性硬化被膜
11,31 型
12,32 上型
13,33 下型
14,34 凹凸面
21’ 全体に反り形状が付与された防眩性を有する耐擦傷性樹脂板

Claims (7)

  1. 樹脂基板の少なくとも片面に耐擦傷性硬化被膜を形成してなる耐擦傷性樹脂板の前記耐擦傷性硬化被膜の表面を、微細な凹凸面を有する型にて、(Tg−20℃)以上で(Tg+20℃)以下(但し、Tgは樹脂基板のガラス転移温度である)の温度でかつ5MPa以上の圧力で加圧し、耐擦傷性硬化被膜の表面に前記微細な凹凸面の凹凸形状を転写することを特徴とする、防眩性を有する耐擦傷性樹脂板の製造方法。
  2. 前記型は、一対の型からなると共に、少なくとも一方の型の表面に前記凹凸面が形成されており、この一対の型の間に、耐擦傷性硬化被膜の表面が前記凹凸面と対向するように耐擦傷性樹脂板を配置して行う請求項1記載の製造方法。
  3. 前記一対の型のうち、いずれか一方の型の表面が凸状曲面に構成され、他方の型の表面が凹状曲面に構成されており、耐擦傷性硬化被膜の表面に微細な凹凸形状を転写すると共に、耐擦傷性樹脂板に反り形状を付与する請求項2記載の製造方法。
  4. 前記耐擦傷性樹脂板は、活性化エネルギー線の照射により硬化する硬化性化合物を含有する硬化性塗料を樹脂基板の少なくとも片面に塗布して硬化性塗膜を形成し、この硬化性塗膜を硬化させて耐擦傷性硬化被膜を形成することにより得られたものである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記硬化性化合物が、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する硬化性化合物である請求項4記載の製造方法。
  6. 前記樹脂基板の厚さが0.1〜5.0mmであり、前記耐擦傷性硬化被膜の厚さが1〜30μmである請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法で得られる防眩性を有する耐擦傷性樹脂板からなることを特徴とするディスプレイ用保護板。
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