JP2011068064A - ハードコートフィルムおよびそれを用いたタッチパネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材フィルム1の表面を第1面、裏面を第2面とし、該基材フィルムの第1面および第2面の両面にハードコート層2,3を積層したハードコートフィルムにおいて、第1面のハードコート層2に樹脂粒子を含まず、第2面のハードコート層3に樹脂粒子を含み、前記ハードコートフィルムの第2面のハードコート層の樹脂粒子の比率が第2面のハードコート層の0.05重量%以上4重量%以下であり、前記第2面のハードコート層の樹脂粒子の平均粒子径(RA)を前記第2面のハードコート層の平均膜厚(H)で除した値(RA/H)が0.7以上2.0以下の範囲内であるハードコートフィルムとこれを用いたタッチパネル。
【選択図】図1
Description
なお上記のようなタッチパネルに関する従来技術については、例えば下記特許文献1〜4が挙げられる。
請求項2に記載の発明は、前記第2面のハードコート層のJIS Z8741に準ずる20度光沢度(Gs(20°))が35%以上55%以下であることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルムである。
請求項3に記載の発明は、前記第1面および第2面のハードコート層を形成するハードコート剤が、電離放射線硬化型アクリレートを主成分とするモノマーもしくはオリゴマーを含有する請求項1または2に記載のハードコートフィルムである。
請求項4に記載の発明は、前記第1面および第2面のハードコート層を形成するハードコート剤に含まれるアクリレートオリゴマーあるいはアクリレートモノマーが、分子中に1以上の水酸基と複数のアクリロイル基を持つことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハードコートフィルムである。
請求項5に記載の発明は、前記第2面のハードコート層上に透明導電層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルムである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルムを用いたタッチパネルである。
図1は、本発明のハードコートフィルムの一実施形態の断面図である。
図1において、本発明のハードコートフィルムは、基材フィルム1の表面を第1面、裏面を第2面としたとき、第1面および第2面の両面にハードコート層2および3をそれぞれ積層し、第1面のハードコート層2に樹脂粒子を含まず、第2面のハードコート層3に樹脂粒子を含むことを特徴としている。第2面のハードコート層3上には、透明導電層4が設けられている。
樹脂粒子の比率は、ハードコート層3中、0.05重量%以上4重量%以下が好ましい。0.05重量%未満の場合は凹凸構造の数が少なくなり反射光のニュートンリングの抑制効果が減じられる。また、4重量%を超えるとニュートンリングの抑制効果は十分であるが、ディスプレイ画像のギラツキが強く視認性に支障がでる場合がある。
ギラツキ発生のメカニズムは不明であるが、表面の凹凸構造がレンズの役割を果たし、凹凸部分が明るく見えることがあるためと思われる。
光沢度(Gs(20°))はJIS Z8741に準ずる20度光沢度である。
なお、第2面の測定の際は、第1面の光沢を無くすため、第1面をサンドペーパー、スチールウール等で荒らし、その上に黒色のつや消し塗料(関西ペイント社製:水性シリコンカラースプレー等)で処理を行う。
また、フィルム中の10箇所の平均値を光沢度とする。
分子中に1以上の水酸基と複数のアクリロイル基を有する化合物としては、
ポリオールとしては、任意の適切なポリオールが用いられる。例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジオール、スピログリコール、トリシクロデカンメチロール、水添ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA、トリメチロールエタン、トリジメチロールプロパン、グリセリン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グルコース類が挙げられる。
具体例としては、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、プロピレングリコールジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、グリセリンジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物等の(メタ)アクリル2官能化合物や、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、グリセロールエポキシトリ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル3官能化合物などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
PE−3A:共栄社化学社製、化合物名=ペンタエリスリトールトリアクリレート。
DA314:ナガセケムテックス社製、化合物名=グリセリントリ(エポキシアクリレート)。
UA−306I:共栄社化学社製、化合物名=ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー。
IRGACURE184:チバスペシャリティーケミカルズ社製重合開始剤。
DAROCUR1173:チバスペシャリティーケミカルズ社製重合開始剤。
KMP701:信越化学社製樹脂粒子。平均粒径3.5μm。
KMP591:信越化学社製樹脂粒子。平均粒径1.5μm。
表2に記載の組合せで、基材フィルム1としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人株式会社製、100μm厚)にワイヤーバーにて第1面のハードコート層2の塗布、乾燥、紫外線照射を行い、続いて第2面のハードコート層3を同様に形成し、ハードコート層を作製した。作製したそれぞれのハードコート層のニュートンリング発生の抑制能、ギラツキ、耐ブロッキング性能、擦傷性を調べた。その結果を表3に示す。
・ニュートンリング抑制能試験;
ハードコートフィルムを2枚用意し、2枚の第1面と第2面を密着させて1kg/25cm2 にて加圧し、その際ニュートンリング発生状況を暗室にて、3波長蛍光灯(松下電器産業株式会社製ナショナルパルック3波長形蛍光灯(FLR40S・EX-N/M-X)の直下40cmで目視評価した。
◎・・・ニュートンリングが全く確認できなかった
○・・・目立たないニュートンリングが確認できた
×・・・目立つニュートンリングが発生した
・ギラツキ;
蛍光灯を内蔵したライトテーブル上に80〜200ppiのパターンを有するブラックマトリックス(BM)ガラス基板を配置し、その上に、実施例及び比較例において得られたハードコートフィルムを配置し、真上より目視にて防眩性色補正フィルムのギラツキを評価した。このとき、ギラツキが気にならないBM解像度のうち、最大のものを対応解像度とした。
◎・・・対応解像度が150ppi以上の場合
○・・・対応解像度が100ppi以上150ppi未満の場合
×・・・対応解像度が100ppi未満の場合
・耐ブロッキング試験;
ハードコートフィルムを2枚用意し、2枚の第1面と第2面を密着させて1kg/25cm2 にて加圧し、その際の両層のブロッキングの状態を暗室にて、3波長蛍光灯( 松下電器産業株式会社製ナショナルパルック3波長形蛍光灯(FLR40S・EX-N/M-X)の直下40cmで目視観察し、評価した。評価基準は、下記のとおりである。
○・・・両層面は密着していなかった (層間に空気層が存在していた)
×・・・両層面が密着し貼り付いていた (層間に空気層がなく貼り付いた)
・耐擦傷性試験;
スチールウール(#0000)を用い500g/cm2の荷重をかけ10往復擦り、サンプルの擦り跡やキズなどによる外観の変化を、暗室にて、3波長蛍光灯( 松下電器産業株式会社製ナショナルパルック3波長形蛍光灯(FLR40S・EX-N/M-X)の直下40cmで目視で評価した。
○・・・外観の変化が確認されない
×・・・外観の変化が目立つ
・画像ボケ
液晶ディスプレイDiamondcrysta WIDE RDT202WM-S上にハードコートフィルムの第1面を視認側にして重ね、JIS X9204高精細カラーディジタル標準画像(XYZ/SCID)の各種画像を表示して、ハードコートフィルムの有無での画像ボケを評価した。
○・・・ハードコートフィルムの有無で画像ボケが感じられない。
×・・・ハードコートフィルムを重ねることにより、画像ボケが確認できる。
2 第1面のハードコート層
3 第2面のハードコート層
4 透明導電層
Claims (6)
- 基材フィルムの表面を第1面、裏面を第2面とし、該基材フィルムの第1面および第2面の両面にハードコート層を積層したハードコートフィルムにおいて、第1面のハードコート層に樹脂粒子を含まず、第2面のハードコート層に樹脂粒子を含み、前記ハードコートフィルムの第2面のハードコート層の樹脂粒子の比率が第2面のハードコート層の0.05重量%以上4重量%以下であり、前記第2面のハードコート層の樹脂粒子の平均粒子径(RA)を前記第2面のハードコート層の平均膜厚(H)で除した値(RA/H)が0.7以上2.0以下の範囲内であることを特徴とするハードコートフィルム。
- 前記第2面のハードコート層のJIS Z8741に準ずる20度光沢度(Gs(20°))が35%以上55%以下であることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
- 前記第1面および第2面のハードコート層を形成するハードコート剤が、電離放射線硬化型アクリレートを主成分とするモノマーもしくはオリゴマーを含有する請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
- 前記第1面および第2面のハードコート層を形成するハードコート剤に含まれるアクリレートオリゴマーあるいはアクリレートモノマーが、分子中に1以上の水酸基と複数のアクリロイル基を持つことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
- 前記第2面のハードコート層上に透明導電層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルムを用いたタッチパネル。
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