JP2008291739A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】NOX吸着触媒の熱劣化を強慮して尿素供給量を算出する。
【解決手段】機関排気通路内にNOX選択還元触媒15を配置し、NOX選択還元触媒15上流の機関排気通路内にNOX吸着触媒12を配置する。NOX吸着触媒12に吸着可能なNOX量はNOX吸着触媒12の熱劣化の進行に伴ない次第に低下していく。この熱劣化の進行に伴ない低下する吸着可能なNOX量を推定してこの推定された吸着可能なNOX量に基づきNOX吸着触媒12への吸着NOX量およびNOX吸着触媒12からの放出NOX量を算出し、これら吸着NOX量および放出NOX量を用いて尿素供給量を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
機関排気通路内にNOX選択還元触媒を配置し、NOX選択還元触媒上流の機関排気通路内に、排気ガス中に含まれるNOXを硝酸塩の形で吸蔵し還元剤を供給すると吸蔵したNOXを放出するNOX吸蔵触媒を配置し、NOX選択還元触媒に尿素を供給して尿素から発生するアンモニアにより排気ガス中に含まれるNOXを選択的に還元するようにした内燃機関が公知である(例えば特許文献1を参照)。この内燃機関ではNOX吸蔵触媒に吸蔵されるNOX量およびNOX吸蔵触媒から放出されるNOX量を考慮して尿素供給量が決定されている。例えばNOX吸蔵触媒からNOXが放出されているときには放出NOX量の還元分だけ尿素供給量が増大せしめられる。
特開2005−2925号公報
ところで上述の内燃機関においてNOX吸蔵触媒が熱劣化すると吸着可能なNOX量が減少するためにNOX吸蔵触媒に吸蔵されるNOX量が変化し、更にNOX吸蔵触媒から放出されるNOX量も変化する。従って尿素供給量を決定するに当ってはNOX吸蔵触媒の熱劣化を考慮しなければならないことになる。しかしながら上述の内燃機関ではNOX吸蔵触媒の熱劣化を考慮しておらず、従ってNOX吸蔵触媒が熱劣化したときには尿素供給量を最適な量に維持しえなくなるという問題がある。
また、上述の内燃機関ではNOX吸蔵触媒からNOXを放出させるために還元剤、即ち燃料を供給した場合、一部の吸蔵NOXはNO又はNO2の形でNOX吸蔵触媒から放出されるが一部の吸蔵NOXはNOよりも更に還元されてアンモニアNH3の形で放出される。この場合、吸蔵NOXがどの程度NOXとなって放出されるか、どの程度アンモニアNH3となって放出されるかは明確ではない。この場合、アンモニアNH3となって放出される量が多いと放出されたNOXがこのアンモニアNH3によって還元されるので尿素供給量は増大させる必要がなくなる。
ところが上述の内燃機関では吸蔵NOXは全てNOXとなって放出されるとの前提に立っており、従って放出されたNOX量の還元分だけ尿素供給量が増大せしめられるので尿素供給量が過剰になってしまうという問題がある。このような問題はNOX吸蔵触媒を用いている限り生ずる。
本発明は、還元剤を供給しなくてもNOXを放出しうるNOX吸着触媒を用いることにより上述の如き種々の問題が生ずることのない内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
即ち、本発明によれば機関排気通路内にNOX選択還元触媒を配置し、NOX選択還元触媒に尿素を供給してこの尿素から発生するアンモニアにより排気ガス中に含まれるNOXを選択的に還元するようにした内燃機関の排気浄化装置において、NOX選択還元触媒上流の機関排気通路内にNOX吸着触媒を配置し、このNOX吸着触媒はNOX吸着触媒の温度に応じて排気ガス中に含まれるNOXを吸着するか或いは吸着されているNOXを放出する性質を有すると共に吸着可能なNOX量がNOX吸着触媒の熱劣化の進行に伴ない次第に低下していく性質を有し、熱劣化の進行に伴ない低下する吸着可能なNOX量を推定してこの推定された吸着可能なNOX量に基づきNOX吸着触媒への吸着NOX量およびNOX吸着触媒からの放出NOX量を算出し、これら吸着NOX量および放出NOX量を用いて尿素供給量を算出するようにしている。
NOX吸着触媒の熱劣化を考慮して尿素供給量を算出しているのでNOX吸着触媒が熱劣化したとしても尿素供給量を最適な量に維持することができる。また、NOX吸着触媒から放出されるのはNO又はNO2であるのでNOXの還元に必要な尿素供給量を正確に算出することができる。
図1に圧縮着火式内燃機関の全体図を示す。
図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内に夫々燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドを夫々示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7aの出口に連結され、コンプレッサ7aの入口は吸入空気量検出器8を介してエアクリーナ9に連結される。吸気ダクト6内にはステップモータにより駆動されるスロットル弁10が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置11が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置11内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。
一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7bの入口に連結され、排気タービン7bの出口はNOX吸着触媒12の入口に連結される。このNOX吸着触媒12の下流にはNOX吸着触媒12に隣接して排気ガス中に含まれる粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタ13が配置され、このパティキュレートフィルタ13の出口は排気管14を介してNOX選択還元触媒15の入口に連結される。このNOX選択還元触媒15の出口には酸化触媒16が連結される。
NOX選択還元触媒15上流の排気管14内には尿素水供給弁17が配置され、この尿素水供給弁17は供給管18、供給ポンプ19を介して尿素水タンク20に連結される。尿素水タンク20内に貯蔵されている尿素水は供給ポンプ19によって尿素水供給弁17から排気管14内を流れる排気ガス中に噴射され、尿素から発生したアンモニア((NH22CO+H2O→2NH3+CO2)によって排気ガス中に含まれるNOXがNOX選択還元触媒15において還元される。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路21を介して互いに連結され、EGR通路21内には電子制御式EGR制御弁22が配置される。また、EGR通路21周りにはEGR通路21内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置23が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置23内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁3は燃料供給管24を介してコモンレール25に連結され、このコモンレール25は電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ26を介して燃料タンク27に連結される。燃料タンク27内に貯蔵されている燃料は燃料ポンプ26によってコモンレール25内に供給され、コモンレール25内に供給された燃料は各燃料供給管24を介して燃料噴射弁3に供給される。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。NOX吸着触媒12にはNOX吸着触媒12の床温を検出するための温度センサ28が取付けられ、この温度センサ28および吸入空気量検出器8の出力信号は夫々対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁10の駆動用ステップモータ、尿素水供給弁17、供給ポンプ19、EGR制御弁22および燃料ポンプ26に接続される。
NOX吸着触媒12の基体は多数の細孔を有するコージライト或いはゼオライトからなり、この基体上には例えばアルミナからなる触媒担体の層が形成されていてこの触媒担体上に例えば白金のような貴金属触媒が担持されている。一方、パティキュレートフィルタ13としては触媒を担持していないパティキュレートフィルタを用いることもできるし、例えば白金のような貴金属触媒を担持したパティキュレートフィルタを用いることもできる。また、NOX選択還元触媒15は低温で高いNOX浄化率を有するアンモニア吸着タイプのFeゼオライトから構成することもできるし、アンモニアの吸着機能がないチタニア・バナジウム系の触媒から構成することもできる。酸化触媒16は例えば白金からなる貴金属触媒を担持しており、この酸化触媒16はNOX選択還元触媒15から漏出したアンモニアを酸化する作用をなす。
図2に圧縮着火式内燃機関の別の実施例を示す。この実施例ではパティキュレートフィルタ13が酸化触媒16の下流に配置され、従ってこの実施例ではNOX吸着触媒12の出口が排気管14を介してNOX選択還元触媒15の入口に連結される。
ところでNOX選択還元触媒15はほぼ200℃以上にならないと活性化せず、従って機関始動後、NOX選択還元触媒15の温度が上昇するまではNOX選択還元触媒15によるNOXの浄化作用は期待できない。ところがNOX吸着触媒12はNOX吸着触媒12の温度が低くなるほど吸着可能なNOX量が増大する。従って図1および図2に示されるようにNOX選択還元触媒15の上流にNOX吸着触媒12が配置されているとNOX選択還元触媒15が活性化していないときには排気ガス中のNOXはNOX吸着触媒12に吸着され、斯くしてNOXが大気中に放出されるのが抑制されることになる。
次いでNOX吸着触媒12の温度が上昇してくると吸着可能なNOX量が減少するためにNOX吸着触媒12からNOXが放出される。一方、NOX吸着触媒12の温度が上昇するとNOX選択還元触媒15の温度も上昇するためにNOX選択還元触媒15が活性化し、斯くしてNOX吸着触媒12から放出されたNOXはNOX選択還元触媒15において浄化されることになる。
次に図3(A)を参照しつつNOX吸着触媒12が吸着可能なNOXの最大吸着量について説明する。
なお、図3(A)において縦軸はNOX吸着触媒12へのNOX吸着量ΣNOXを示しており、横軸はNOX吸着触媒12の床温TCを示している。また、図3(A)においてNMAX0はNOX吸着触媒12が新品のときの、即ちNOX吸着触媒12が熱劣化していないときのNOXの最大吸着量を示しており、NMAX(r)はNOX吸着触媒12が熱劣化したときのNOXの最大吸着量を示している。図3(A)からNOX吸着触媒12が劣化すると最大吸着量が低下することがわかる。
また、図3(A)からわかるように最大吸着量NMAX0、NMAX(r)はNOX吸着触媒12が熱劣化しているか否かにかかわらずにNOX吸着触媒12の床温TCが低くなるほど増大し、従ってNOX吸着触媒12はNOX吸着触媒12の床温TCが低いとき、例えば機関始動時に多量のNOXを吸着する機能を有していることがわかる。一方、NOX吸着触媒12が劣化するほど劣化時の最大吸着量NMAX(r)はNMAX0に対して低下し、従ってNOX吸着触媒12が劣化するほど機関始動時に吸着可能なNOX量は少なくなる。
NOX吸着触媒12の熱劣化はNOX吸着触媒12に加わった熱の履歴に依存しており、NOX吸着触媒12に高い熱が加わるほど、また加わっている時間が長いほどNOX吸着触媒12は熱劣化する。そこで本発明による実施例では次式に基づいてNOX吸着触媒12の劣化率R(%)を算出するようにしている。
R(%)=K1・t1+K2・t2+K3・t3
ここでK1,K2,K3は定数であり、t1,t2,t3は以下に示すこれまでの合計時間を表している。
NOX吸着触媒12の床温TC これまでの合計時間
600℃〜650℃ t1
650℃〜700℃ t2
700℃以上 t3
なお、K1,K2,K3についてはK1<K2<K3なる関係がある。
従って劣化率RはNOX吸着触媒12の床温TCが高いほど大きくなり、また合計時間が長くなるほど大きくなることがわかる。劣化率Rが求まると次式に基づいて各床温TCにおける劣化時の最大吸着量NMAX(r)が算出される。
NMAX(r)=NMAX0・(1−R(%)/100(%))
なお、上述の劣化率Rを表す式において劣化率Rに最も影響を与えるのは右辺第3項K3・t3であるので上式においてK1・t1およびK2・t2を省略することもできる。
図3(B)は劣化率Rを用いて算出された現在の最大吸着量NMAX(r)を示している。ところで今、NOX吸着触媒12が図3(B)のA点で示される状態、即ち床温TCが比較的低く、NOX吸着量ΣNOXが比較的多い状態であったとする。この状態から床温TCがB点で示される温度まで上昇するとこのときには最大吸着量NMAX(r)に対する超過NOX吸着量ΔNXがNOX吸着触媒12から放出されることになる。このようにNOXを硝酸塩の形で吸蔵するNOX吸蔵触媒とは異なり、NOX吸着触媒12の上流に還元剤を供給しなくてもNOX吸着触媒12の床温TCが上昇すればNOX吸着触媒12からNOXが放出されることになる。
さて、NOX吸着触媒12は概略的に言うと低温時にNOXを吸着し、高温時にNOXを放出する性質、即ちNOX吸着触媒12の温度に応じて排気ガス中に含まれるNOXを吸着するか或いは吸着されているNOXを放出する性質を有すると共に吸着可能なNOX量がNOX吸着触媒12の熱劣化の進行に伴ない次第に低下していく性質を有する。この場合、吸着可能なNOX量が低下すれば当然のことながらNOX吸着触媒12に吸着されるNOX量は低下し、NOX吸着触媒12に吸着されるNOX量が低下するとNOX吸着触媒12から放出されるNOX量も低下する。
従って本発明では熱劣化の進行に伴ない低下する吸着可能なNOX量を推定してこの推定された吸着可能なNOX量に基づきNOX吸着触媒12への吸着NOX量およびNOX吸着触媒12からの放出NOX量を算出し、これら吸着NOX量および放出NOX量を用いて尿素供給量を算出するようにしている。
次にこの尿素供給量についてもう少し詳しく説明する。即ち、機関から一定量のNOXが排出されているとするとNOXがNOX吸着触媒12に吸着されたときにはNOX吸着触媒12から流出する排気ガス中のNOX量は減少し、NOXがNOX吸着触媒12から放出しているときにはNOX吸着触媒12から流出する排気ガス中のNOX量は増大する。この場合、NOXを還元するのに必要な尿素量はNOX吸着触媒12から流出する排気ガス中のNOX量が減少すれば減少し、NOX吸着触媒12から流出する排気ガス中のNOX量が増大すれば増大する。一方、機関の運転状態が定まると機関からのNOX排出量が定まり、従って機関の運転状態が定まると機関からの排出NOXを還元するのに必要な尿素供給量が定まる。
そこで本発明では機関の運転状態から定まる尿素供給量に対し算出された吸着NOX量の還元分だけ尿素供給量を減少させ、機関の運転状態から定まる尿素供給量に対し算出された放出NOX量の還元分だけ尿素供給量を増大させるようにしている。
次に図4から図6を参照しつつ本発明による尿素供給方法の一実施例について説明する。
上述したように機関から排出されるNOXは機関の運転状態に応じて定まる。本発明による実施例では機関から単位時間当り排出されるNOX量NOXAが要求トルクTQおよび機関回転数Nの関数として図4(A)に示すマップの形で予めROM32内に記憶されている。
一方、機関から排出されたNOXのうちNOX吸着触媒12に吸着するNOXの吸着率はNOX吸着触媒12に吸着されているNOX吸着量ΣNOXとNOX吸着触媒12内における排気ガス流の空間速度との関数となる。即ち、図4(B)においてK1で示されるように吸着率はNOX吸着触媒12に吸着されているNOX吸着量ΣNOXが増大するほど減少し、図4(C)においてK2で示されるように吸着率はNOX吸着触媒12内における排気ガス流の空間速度、即ち吸入空気量Gaが増大するほど減少する。これら吸着率K1,K2は予めROM32内に記憶されている。本発明による実施例では機関からの排出NOX量NOXAに吸着率K1およびK2を乗算することによって単位時間当りNOX吸着触媒12に吸着されるNOX量NOXA・K1・K2が算出される。
一方、図3(B)を参照しつつ説明したようにNOX吸着触媒12がA点で示される状態からB点で示される温度まで上昇すると最大吸着量NMAX(r)に対する超過NOX吸着量ΔNXがNOX吸着触媒12から放出される。この場合、この超過NOX吸着量ΔNXは一気に放出されるのではなくて、NOX吸着触媒12へのNOX吸着量ΣNOXおよびNOX吸着触媒12内における排気ガスの空間速度、即ち吸入空気量Gaに応じた速度でもって徐々に放出される。即ち、図5(A)に示されるように或る吸入空気量GaにおけるNOXの脱離速度W、即ちNOX吸着触媒12から単位時間当り放出されるNOX量WはNOX吸着量ΣNOXが増大するほど高くなる。即ち、NOX吸着量ΣNOXが多いほど多量のNOXが放出される。
一方、NOX吸着触媒12から脱離されるNOXの脱離率は図5(B)に示されるように吸入空気量Gaが増大するほど高くなる。この場合、実際のNOX脱離速度、即ちNOX吸着触媒12から単位時間当り実際に脱離されるNOX量は図5(A)に示される脱離速度Wに図5(B)に示される脱離率Dを乗算した値W・Dとなる。なお、これら脱離速度Wおよび脱離率Dは予めROM32内に記憶されている。
図6は尿素の供給を制御するためのルーチンを示している。なお、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
図6を参照するとまず初めにステップ50において図4(A)に示すマップから機関からの単位時間当りの排出NOX量NOXAが算出される。次いでステップ51では劣化率R(=Kt・t1+K2・t2+K3・t3)が算出される。具体的に言うと車両の使用が開始されたときから現在に至るまでの間においてNOX吸着触媒12の床温TCが夫々対応する温度領域となっていたときの合計時間t1,t2,t3が算出されており、これら合計時間t1,t2,t3を用いて劣化率Rが算出される。
次いでステップ52では次式に基づいて各床温TCにおける劣化時の最大吸着量NMAX(r)が算出される。
NMAX(r)=NMAX0・(1−R(%)/100(%))
次いでステップ53ではNOX吸着触媒12への吸着NOX量ΣNOXが最大吸着量NMAX(r)よりも少ないか否かが判別される。ΣNOX<NMAX(r)のとき、即ちまだNOXを吸着する余地があるときにはステップ54に進む。
ステップ54では図4(B)に示す関係から吸着率K1が算出され、次いでステップ55では図4(C)に示す関係から吸着率K2が算出される。次いでステップ56では単位時間当りNOX吸着触媒12に実際に吸着されるNOX量NOXA・K1・K2をΣNOXに加算することによってNOX吸着量ΣNOXが算出される。次いでステップ57では排出NOX量NOXAから単位時間当り実際に吸着されるNOX量NOXA・K1・K2を減算することによってNOX吸蔵触媒12から単位時間当り流出する排気ガス中のNOX量NOXZが算出される。
次いでステップ62ではNOX吸着触媒12から流出する排気ガス中のNOX、即ちNOX選択還元触媒15に流入する排気ガス中のNOXを還元するのに必要な尿素量が算出される。本発明による実施例ではこの尿素量は還元すべきNOX量に対して当量比=1となる量にされている。次いでステップ63では尿素水供給弁17からの尿素水の供給作用が行われる。
一方、ステップ53においてΣNOX≧NMAX(r)であると判断されたときにはステップ58に進んで図5(A)に示す関係から脱離速度Wが算出される。次いでステップ59では図5(B)に示す関係から脱離率Dが算出される。次いでステップ60では単位時間当り実際に脱離するNOX量W・DをΣNOXから減算することによってNOX吸着量ΣNOXが算出される。次いでステップ61では排出NOX量NOXAに単位時間当り実際に脱離するNOX量W・Dを加算することによってNOX吸着触媒12から単位時間当り流出する排気ガス中のNOX量NOXZが算出される。次いでステップ62ではこのNOXを還元するのに必要な尿素量が算出される。
このように本発明による実施例では機関から排出されるNOX量NOXAから吸着NOX量NOXA・K1・K2を減算し或いは機関から排出されるNOX量NOXAに放出NOX量W・Dを加算することによってNOX吸着触媒12から流出する排気ガス中のNOX量NOXZが算出され、このNOX量NOXZから供給尿素量が算出される。
NOX吸着触媒12を用いるとNOX吸着触媒12からは吸着されているNOXがアンモニアNH3に変換されることなくNOXの形で放出されるのでNOXを還元するのに必要な尿素量を正確に算出することができる。従って供給された尿素から発生するアンモニアによってNOXを良好に浄化することができると共に余剰のアンモニアがNOX選択還元触媒15から流出するのを抑制することができる。
圧縮着火式内燃機関の全体図である。 圧縮着火式内燃機関の別の実施例を示す全体図である。 NOX吸着触媒のNOXの最大吸着量を示す図である。 機関から排出されるNOX量NOXAのマップ等を示す図である。 NOXの脱離速度等を示す図である。 尿素の供給制御を行うためのフローチャートである。
符号の説明
4 吸気マニホルド
5 排気マニホルド
7 排気ターボチャージャ
12 NOX吸着触媒
13 パティキュレートフィルタ
15 NOX選択還元触媒
17 尿素水供給弁

Claims (5)

  1. 機関排気通路内にNOX選択還元触媒を配置し、該NOX選択還元触媒に尿素を供給して該尿素から発生するアンモニアにより排気ガス中に含まれるNOXを選択的に還元するようにした内燃機関の排気浄化装置において、上記NOX選択還元触媒上流の機関排気通路内にNOX吸着触媒を配置し、該NOX吸着触媒はNOX吸着触媒の温度に応じて排気ガス中に含まれるNOXを吸着するか或いは吸着されているNOXを放出する性質を有すると共に吸着可能なNOX量がNOX吸着触媒の熱劣化の進行に伴ない次第に低下していく性質を有し、該熱劣化の進行に伴ない低下する吸着可能なNOX量を推定してこの推定された吸着可能なNOX量に基づきNOX吸着触媒への吸着NOX量およびNOX吸着触媒からの放出NOX量を算出し、これら吸着NOX量および放出NOX量を用いて尿素供給量を算出するようにした内燃機関の排気浄化装置。
  2. 上記吸着可能なNOX量はNOX吸着触媒の熱劣化の進行に伴ない低下すると共にNOX吸着触媒の温度が高くなるほど低下する請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 機関の運転状態から定まる尿素供給量に対し上記算出された吸着NOX量の還元分だけ尿素供給量を減少させ、機関の運転状態から定まる尿素供給量に対し上記算出された放出NOX量の還元分だけ尿素供給量を増大させるようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 機関から排出されるNOX量から上記算出された吸着NOX量を減算し或いは機関から排出されるNOX量に、上記算出された放出NOX量を加算することによってNOX吸着触媒から流出する排気ガス中のNOX量を算出し、このNOX量から供給尿素量を算出するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 上記NOX吸着触媒はNOX吸着触媒の上流に還元剤を供給せずしてNOXを放出しうる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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