JP4760661B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
一般に、自動車などに搭載される筒内噴射型の内燃機関、例えばディーゼル機関では、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を除去することが要求されている。そしてこのような要求に対し、NOx吸蔵還元触媒を内燃機関の排気通路に設けるようにした排気浄化装置が公知である。このようなNOx吸蔵還元触媒は、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下し且つ排気ガス中に炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)などの還元剤が存在していれば吸蔵したNOxを離脱させ還元浄化する作用を有している。
そして上記のようなNOx吸蔵還元触媒においては、吸蔵されたNOx量が増加すると浄化性能が低下してしまうため、従来より、このようなNOx吸蔵還元触媒を用いる場合には、一定期間使用してNOx吸蔵還元触媒の浄化性能が低下した時または低下する前に、NOx吸蔵還元触媒の上流側において還元剤として燃料を添加するなどして、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵したNOxを離脱させ還元浄化するようにしている(以下、「NOx還元処理」という。)。
また、上記のようなNOx吸蔵還元触媒に排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)が吸蔵されることによって浄化性能が劣化するいわゆる硫黄被毒が発生することも知られており、この硫黄被毒を解消するために、上記NOx還元処理の場合と同様に、NOx吸蔵還元触媒の上流側において燃料を添加する場合がある(以下、「硫黄被毒回復処理」という。)。
また、内燃機関の排気ガス中に含まれる排気微粒子を捕集するために、内燃機関の排気通路にパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という。)を設けるようにした排気浄化装置も知られている。そしてこのようなフィルタにおいては、捕集された排気微粒子の堆積量が増加すると、フィルタの目詰まりによって排気系における背圧が上昇し機関性能が低下するので、捕集された排気微粒子を酸化除去するようにしている(以下、「フィルタ再生処理」という。)。そして、上記フィルタ再生処理を行うために、フィルタの上流側において燃料を添加する場合がある。
なお、上記のNOx還元処理、硫黄被毒回復処理、フィルタ再生処理(以下、「NOx還元処理など」という。)において燃料を添加する方法としては、排気通路の上記NOx吸蔵還元触媒やフィルタよりも上流側に燃料添加弁を設け、同添加弁から燃料を添加する方法や内燃機関の各気筒の排気行程中に筒内に燃料を噴射する方法(いわゆるポスト噴射による方法)などがある。
ところで、上記のNOx還元処理などにおいては、添加された燃料が排気マニホールド壁面に付着したり、逆流することなく、円滑に下流側に運ばれることが好ましい。そしてこのようなことから、例えば特許文献1には、所定の気筒からの排気の排気流量が他の気筒からの排気の排気流量よりも多い期間にのみ、燃料添加弁より燃料を供給するようにして、添加された燃料が円滑に下流側に運ばれるようにした排気浄化システムが開示されている。
特開2006−22788号公報 特開平11−81994号公報 特開2001−41091号公報 特開平11−141370号公報 特開2005−232991号公報 特開2005−180290号公報
他方、例えば、加速時における吸入空気量の応答遅れなどによって吸入空気量が目標吸入空気量よりも少なく、燃焼室内における空燃比である燃焼空燃比が目標空燃比よりもリッチになっている時など、排気ガスの空燃比がリッチになっている時に上記NOx還元処理などのための燃料の添加が実施されると、結果として排気ガス中に十分に酸化できないほどの過剰な燃料が供給されてしまう場合がある。そしてこのような場合には添加された燃料である炭化水素(HC)が触媒を通過して外部に放出されることになり、添加された燃料を効率的に利用することができないと共に、白煙が生じてしまう恐れもある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記NOx還元処理などのために燃料の添加が行われる排気浄化装置において、添加された燃料の外部への放出を抑制し、添加された燃料を効率的に利用することのできる排気浄化装置を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載された内燃機関の排気浄化装置を提供する。
1番目の発明は、排気通路に配置された排気浄化手段と、同排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている内燃機関の排気浄化装置であって、同内燃機関の排気浄化装置は、排気ガスの再循環が実施され、筒内に吸入される全ガス量に占める排気ガス量の比率であるEGR率が制御される内燃機関の排気浄化装置であり、実際のEGR率が目標EGR率よりも大きくその差が予め定めるEGR率の差より大きい時、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が予め定めるEGR率の比率より大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置を提供する。
上記のように1番目の発明では、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている。このようにすると、上記基準排気空燃比及び燃料添加可能範囲を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができる。そしてその結果、添加された燃料の外部への放出を抑制し、添加された燃料を効率的に利用することが可能となる。
特に、1番目の発明では、実際のEGR率が目標EGR率よりも大きくその差が予め定めるEGR率の差より大きい時、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が予め定めるEGR率の比率より大きい時に、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっていると言える。
実際のEGR率が目標EGR率よりも大きい時、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が大きくなる時は、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時であると言えるので、1番目の発明によれば、上記予め定めるEGR率の差及び予め定めるEGR率の比率を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
なお、上記排気浄化手段は例えば、NOx吸蔵還元触媒やパティキュレートフィルタなどであり、上記再生制御は例えば、上述したNOx還元処理、硫黄被毒回復処理、フィルタ再生処理などである。また、本願において排気ガスの空燃比または排気空燃比とは、上記排気浄化手段より上流側の排気通路、燃焼室または吸気通路等に供給された空気と燃料との比率のことである。
2番目の発明は、排気通路に配置された排気浄化手段と、同排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置であって、単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置を提供する。
すなわち、2番目の発明では、単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量よりも大きい時に、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっていると言える。
一般にアクセル開度が急激に増加する時は、吸入空気量の応答遅れなどによって燃焼空燃比がリッチになる傾向がある時であり、その結果として上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時である。したがって、2番目の発明によれば、上記予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
3番目の発明は、排気通路に配置された排気浄化手段と、同排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置であって、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置を提供する。
すなわち、3番目の発明では、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量よりも大きい時に、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっていると言える。
一般に目標筒内燃料噴射量が急激に増加する時は、吸入空気量の応答遅れなどによって燃焼空燃比がリッチになる傾向がある時であり、その結果として上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時である。したがって、3番目の発明によれば、上記予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
4番目の発明は、排気通路に配置された排気浄化手段と、同排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置であって、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置を提供する。
すなわち、4番目の発明では、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量よりも大きい時に、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっていると言える。一般に目標吸入空気量が急激に増加する時は、実際の吸入空気量の応答遅れなどによって燃焼空燃比がリッチになる傾向がある時であり、その結果として上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時である。したがって、4番目の発明によれば、上記予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
5番目の発明では1番目発明において、単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている。
すなわち、5番目の発明では、2番目の発明と同様、単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量よりも大きい時に、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっていると言える。
したがって、5番目の発明によっても、上記予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
6番目の発明では1番目、2番目、5番目の何れかの発明において、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている。
すなわち、6番目の発明では、3番目の発明と同様、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量よりも大きい時に、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっていると言える。
したがって、6番目の発明によっても、上記予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
7番目の発明では1番目から3番目、5番目、6番目の何れかの発明において、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている。
すなわち、7番目の発明では、4番目の発明と同様、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量よりも大きい時に、上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっていると言える。したがって、7番目の発明によっても、上記予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量を適切に設定することによって、上記再生制御の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
各請求項に記載の発明は、上記再生制御のために燃料の添加が行われる排気浄化装置において、添加された燃料の外部への放出を抑制し、添加された燃料を効率的に利用することのできる排気浄化装置を提供するという共通の効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合について説明するための図である。図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドをそれぞれ示す。
吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7aの出口に連結され、コンプレッサ7aの入口はエアクリーナ8に連結される。吸気ダクト6内にはステップモータにより駆動されるスロットル弁9が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置(インタークーラ)10が配置される。図1に示される実施形態では機関冷却水がインタークーラ10内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。また、上記コンプレッサ7aとエアクリーナ8との間には吸入空気量を測定するためのエアフローメータ21が設けられている。
一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7bの入口に連結され、排気タービン7bの出口はNOx吸蔵還元触媒11を内蔵したケーシング12に連結される。NOx吸蔵還元触媒11にはNOx吸蔵還元触媒11の温度を検出するための温度センサ20が取付けられている。排気マニホルド5の集合部出口には排気マニホルド5内を流れる排気ガス中に還元剤としての燃料を添加するための燃料添加弁13が配置されている。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路14を介して互いに連結され、EGR通路14内には電子制御式EGR制御弁15が配置される。また、EGR通路14周りにはEGR通路14内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置(EGRクーラ)16が配置される。図1に示される実施形態では機関冷却水がEGRクーラ16内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁3は燃料供給管17を介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール18に連結される。このコモンレール18内へは電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ19から燃料が供給され、コモンレール18内に供給された燃料は各燃料供給管17を介して燃料噴射弁3に供給される。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。上記温度センサ20やエアフローメータ21の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル40にはアクセル開度に比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁9駆動用ステップモータ、燃料添加弁13、EGR制御弁15、及び燃料ポンプ19に接続される。
このように電子制御ユニット30は、内燃機関の制御のために設けられている各種センサや作動装置と接続されており、それらと信号をやり取りして内燃機関の運転に必要な各種の制御を実施するようになっている。
ところで、本実施形態で用いられている上記NOx吸蔵還元触媒11は公知のものであり、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下し且つ排気ガス中にHCやCOなどの還元剤が存在していれば吸蔵したNOxを離脱させ還元浄化する作用を有している。そしてこのようなNOx吸蔵還元触媒においては、吸蔵されたNOx量が増加すると浄化性能が低下してしまうため、従来より、このようなNOx吸蔵還元触媒を用いる場合には、一定期間使用してNOx吸蔵還元触媒の浄化性能が低下した時などに、NOx吸蔵還元触媒の上流側において燃料を添加するなどして、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵したNOxを離脱させ還元浄化するNOx還元処理を行うようにしている。
そして本実施形態においてもこのようなNOx還元処理を行っているのであるが、単純にNOx吸蔵還元触媒の浄化性能の低下に伴うNOx還元処理要求に応じて上記のようなNOx還元処理を行っていると不都合が生じてしまう場合がある。すなわち例えば、加速時における吸入空気量の応答遅れなどによって吸入空気量が目標吸入空気量よりも少なく、燃焼室内における空燃比である燃焼空燃比が目標空燃比よりもリッチになっている時など、排気ガスの空燃比がリッチになっている時に上記NOx還元処理のための燃料添加が実施されると、結果として排気ガス中に還元剤として過剰な燃料が供給されてしまう場合がある。そしてこのような場合には添加された燃料であるHCがNOx吸蔵還元触媒を通過して外部に放出されることになり、添加燃料を効率的に利用することができないと共に、白煙が生じてしまう恐れもある。
そこで、本実施形態では、このようなことを考慮して以下で説明するような制御を行い、上記NOx還元処理の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制し、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができるようにしている。この制御はすなわち、上記燃料添加弁13から燃料の添加を実施していない状態において上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記NOx還元処理の要求があっても上記燃料の添加を実施しないようにするというものである。
なおここで、上記基準排気空燃比は燃料添加を行う際に想定している排気ガスの空燃比であり、排気ガスの空燃比がこの基準排気空燃比であるとして上記NOx還元処理を実施するための燃料添加量などが決定されるものである。また、上記燃料添加が可能な範囲は、例えば添加される燃料の外部への放出抑制や効率利用を考慮して予め定められるものである。
そして上記のような制御によれば、上記基準排気空燃比及び燃料添加可能範囲を適切に設定することによって、上記NOx還元処理の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができる。そしてその結果、添加された燃料の外部への放出を抑制し、添加された燃料を効率的に利用することができる。
そして以上のような制御に関し、実際に上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えるか否かを判定することは、具体的には種々の方法により可能である。
以下では、図2を参照しつつ、上記のような制御を実現する具体的な方法の一例について説明する。図2は、上記のような制御を実施するための制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは電子制御ユニット30により一定時間毎の割込みによって実施される。この制御ルーチンがスタートすると、まず、ステップ101において、上記NOx吸蔵還元触媒11についてNOx還元処理の要求が有るかどうかが判定される。ステップ101においてNOx還元処理の要求が無いと判定された場合には本制御ルーチンは終了し、NOx還元処理の要求が有ると判定された場合にはステップ102に進む。
ステップ102では、目標吸入空気量Qatに対する実際の吸入空気量Qarの比率(Qar/Qat)が予め定める吸入空気量比率Rcaより小さいか否かが判定される。本実施形態において、上記目標吸入空気量Qatはアクセル開度及び機関回転数に基づいて決定される要求トルクなど、要求される機関運転状態に応じて設定され、上記実際の吸入空気量Qarはエアフローメータ21により測定される。
上記吸入空気量比率Rcaは、NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えるか否かを判定するための基準として設定される値であり、添加される燃料の外部への放出抑制や効率利用を考慮して予め定められ、例えば0.7(すなわち70%)とされる。
そしてステップ102において、目標吸入空気量Qatに対する実際の吸入空気量Qarの比率が上記吸入空気量比率Rcaより小さいと判定された場合には、ステップ103に進み、燃料添加弁13からの燃料添加が禁止されて本制御ルーチンが終了する。一方、ステップ102において、目標吸入空気量Qatに対する実際の吸入空気量Qarの比率が上記吸入空気量比率Rca以上であると判定された場合には、ステップ104に進む。
ステップ104では、前回の制御ルーチン実行時に燃料添加弁13からの燃料添加が禁止されたか否かが判定される。そして、ステップ104において前回の制御ルーチン実行時に燃料添加弁13からの燃料添加が禁止されたと判定された場合にはステップ105に進む。ステップ105に進んだ場合には、燃料添加弁13からの燃料添加が予め定めた時間(例えば500ms)だけ遅延して実施され本制御ルーチンが終了する。
一方、ステップ104において前回の制御ルーチン実行時に燃料添加弁13からの燃料添加が禁止されなかったと判定された場合にはステップ106に進む。ステップ106に進んだ場合には、燃料添加弁13からの燃料添加が直ちに実施されて本制御ルーチンが終了する。
以上のように、本実施形態では、目標吸入空気量Qatに対する実際の吸入空気量Qarの比率が予め定める吸入空気量比率Rcaより小さい時に、上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記NOx還元処理の要求があっても上記燃料の添加を実施しないようになっている。目標吸入空気量Qatに対する実際の吸入空気量Qarの比率が小さくなる時は、上記NOx吸蔵触媒11に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時であると言えるので、本実施形態によれば、上記吸入空気量比率Rcaを適切に設定することによって、上記NOx還元処理の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
なお、上記ステップ102における判定は、実際の吸入空気量Qarと目標吸気量Qatとの差を基準に行うようにしても良い。すなわち、この場合には、実際の吸入空気量Qarが目標吸入空気量よりも少なくその差が予め定める吸入空気量差ΔQcaより大きいか否かが判定される。つまり、この場合には上記吸入空気量差ΔQcaが、上述した吸入空気量比率Rcaと同様、判定基準として設定される値であり、添加される燃料の外部への放出抑制や効率利用を考慮して予め定められている。そして、実際の吸入空気量Qarが目標吸入空気量Qatよりも少なくその差が予め定める吸入空気量差ΔQcaより大きいと判定された場合にはステップ103に進み、そうでない場合にはステップ104に進むようにする。
すなわち、この場合には、実際の吸入空気量Qarが目標吸入空気量Qatよりも少なくその差が予め定める吸入空気量差ΔQcaより大きい時に、上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記NOx還元処理の要求があっても上記燃料の添加を実施しないようにされる。
実際の吸入空気量が目標吸入空気量よりも少ない時も、上記NOx吸蔵触媒11に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時であると言えるので、このようにしても、上記NOx還元処理の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
更に上記ステップ102における判定は、実際の燃焼空燃比と目標燃焼空燃比との差や目標燃焼空燃比に対する実際の燃焼空燃比の比率を基準に行うようにしても良い。すなわち、この場合には、実際の燃焼空燃比が目標燃焼空燃比よりも小さくその差が予め定める空燃比差ΔAFcより大きいか否か、または、目標燃焼空燃比に対する実際の燃焼空燃比の比率が予め定める空燃比比率Rcafより小さいか否かが判定される。なお、ここで目標燃焼空燃比は、要求トルクなど、要求される機関運転状態に応じて設定されるものであり、実際の燃焼空燃比は燃料噴射量とエアフローメータ21により測定される吸入空気量とに基づいて算出することができる。
また、この場合には上記空燃比差ΔAFcや空燃比比率Rcafが、上述した吸入空気量差ΔQcaや吸入空気量比率Rcaと同様、判定基準として設定される値であり、添加される燃料の外部への放出抑制や効率利用を考慮して予め定められている。そして、実際の燃焼空燃比が目標燃焼空燃比よりも小さくその差が予め定める空燃比差ΔAFcより大きいと判定された場合、または、目標燃焼空燃比に対する実際の燃焼空燃比の比率が予め定める空燃比比率Rcafより小さいと判定された場合にはステップ103に進み、そうでない場合にはステップ104に進むようにする。
すなわち、この場合には、実際の燃焼空燃比が目標燃焼空燃比よりも小さくその差が予め定める空燃比差ΔAFcより大きい時、または、目標燃焼空燃比に対する実際の燃焼空燃比の比率が予め定める空燃比比率Rcafより小さい時に、上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記NOx還元処理の要求があっても上記燃料の添加を実施しないようにされる。
実際の燃焼空燃比が目標燃焼空燃比よりも小さい時、または、目標燃焼空燃比に対する実際の燃焼空燃比の比率が小さくなる時は、上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時であると言えるので、このようにしても、上記NOx還元処理の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
また、上述した実施形態の内燃機関では排気ガスの再循環が実施され、機関運転状態に応じて筒内に吸入される全ガス量に占める排気ガス量の比率であるEGR率(すなわち、EGR率=吸入排気ガス量/(吸入排気ガス量+吸入空気量))が制御されるようになっているが、このような場合には、上記ステップ102における判定を、実際のEGR率と目標EGR率との差や目標EGR率に対する実際のEGR率の比率を基準に行うようにしても良い。
すなわち、この場合には、実際のEGR率が目標EGR率よりも大きくその差が予め定めるEGR率の差ΔRcegより大きいか否か、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が予め定めるEGR率の比率Rcregより大きいか否かが判定される。なお、ここで目標EGR率は、要求トルクなど、要求される機関運転状態に応じて設定されるものであり、実際のEGR率は例えば、吸気マニホルド4内のガスの圧力及び温度を求め、これらに基づいて算出される吸気マニホルド内ガス量Qginとエアフローメータ21により測定される吸入空気量Qarとに基づいて算出することができる(すなわち、実際のEGR率=(Qgin−Qar)/Qgin)。
また、この場合には上記EGR率の差ΔRcegやEGR率の比率Rcregが、上述した吸入空気量差ΔQcaや吸入空気量比率Rcaなどと同様、判定基準として設定される値であり、添加される燃料の外部への放出抑制や効率利用を考慮して予め定められている。そして、実際のEGR率が目標EGR率よりも大きくその差が予め定めるEGR率の差ΔRcegより大きいと判定された場合、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が予め定めるEGR率の比率Rcregより大きいと判定された場合にはステップ103に進み、そうでない場合にはステップ104に進むようにする。
すなわち、この場合には、実際のEGR率が目標EGR率よりも大きくその差が予め定めるEGR率の差ΔRcegより大きい時、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が予め定めるEGR率の比率Rcregより大きい時に、上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記NOx還元処理の要求があっても上記燃料の添加を実施しないようにされる。
実際のEGR率が目標EGR率よりも大きい時、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が大きくなる時は、上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時であると言えるので、このようにしても上記NOx還元処理の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
更に上記ステップ102における判定は、単位時間当たりのアクセル開度増加量、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量、あるいは、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量などを基準に行うようにしても良い。すなわち、これらの場合には、単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定めるアクセル開度増加量Vcaxよりも大きいか否か、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める目標筒内燃料噴射量の増加量Vcfiよりも大きいか否か、あるいは、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める目標吸入空気量の増加量Vcaよりも大きいか否かなどが判定される。
つまり、これらの場合には上記アクセル開度増加量Vcax、目標筒内燃料噴射量の増加量Vcfi、または目標吸入空気量の増加量Vcaが、上述した吸入空気量差ΔQcaや吸入空気量比率Rcaなどと同様、判定基準として設定される値であり、添加される燃料の外部への放出抑制や効率利用を考慮して予め定められている。そして、単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定めるアクセル開度増加量Vcaxよりも大きいと判定された場合、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める目標筒内燃料噴射量の増加量Vcfiよりも大きいと判定された場合、あるいは、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める目標吸入空気量の増加量Vcaよりも大きいと判定された場合にはステップ103に進み、そうでない場合にはステップ104に進むようにする。
すなわち、これらの場合には、単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定めるアクセル開度増加量Vcaxよりも大きい時、単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める目標筒内燃料噴射量の増加量Vcfiよりも大きい時、あるいは、単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める目標吸入空気量の増加量Vcaよりも大きい時に、上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比が上記基準排気空燃比よりも小さくその差が上記燃料添加可能範囲を超えると判定され、上記NOx還元処理の要求があっても上記燃料の添加を実施しないようにされる。
一般にアクセル開度が急激に増加する時、目標筒内燃料噴射量が急激に増加する時、あるいは、目標吸入空気量が急激に増加する時などは、要求トルクが増加する加速時であって吸入空気量の応答遅れなどによって燃焼空燃比がリッチになる傾向がある時であり、その結果として上記NOx吸蔵還元触媒11に流入する排気ガスの空燃比がリッチになる傾向がある時である。したがって、上記のようにしても、上記アクセル開度増加量Vcax、目標筒内燃料噴射量の増加量Vcfi、または目標吸入空気量の増加量Vcaを適切に設定することによって、上記NOx還元処理の実施に伴って排気ガス中に過剰な燃料が供給されることを抑制することができ、その結果、添加された燃料の外部への放出を抑制して添加された燃料を効率的に利用することができる。
なお、これまでの説明から明らかであるが、上記ステップ102において、上述した判定基準のうちの一部または全部を判定基準として判定を行い、少なくとも一つの判定基準においてステップ103に進む判定結果が出た場合にはステップ103に進み、燃料添加を禁止するようにしても良い。
また以上では、NOx吸蔵還元触媒11に対するNOx還元処理を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、排気通路に配置された排気浄化手段に対して、それよりも上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の浄化性能を回復するための再生制御を実施するあらゆる場合に適用することができる。したがって、本発明は例えば、上述したNOx吸蔵還元触媒の硫黄被毒回復処理やフィルタのフィルタ再生処理にも適用することができる。
更に以上の説明では、排気ガス中に燃料を添加する方法として排気通路に燃料添加弁13を設け、同燃料添加弁13から燃料を添加する方法が採られていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の実施形態では例えば、内燃機関の各気筒の排気行程中に筒内に燃料を噴射する方法(いわゆるポスト噴射による方法)が採られてもよい。
また、長期に亘って燃料添加が禁止されてしまうと、上記再生制御が実施できないために排気浄化手段の浄化性能が大幅に低下してしまい、浄化が不十分の排気ガスが外部へ放出されてしまう恐れがある。このような問題に対応するために、他の実施形態においては、上記ステップ102とステップ103の間に、排気浄化手段の浄化性能に基づいて燃料添加禁止を行うか否かを判定するステップを設けるようにしても良い。
つまり、この場合には、排気浄化手段の浄化性能が予め定めた下限レベルまで低下していると判定された時には、上記ステップ102においてステップ103に進むべき(すなわち、燃料添加を禁止すべき)という判定結果が出されても燃料添加を行って上記再生制御を実施するようにする。そしてこのようにすると浄化性能の大幅な低下を防ぐことができるので、浄化が不十分の排気ガスの外部への放出を防ぐことができる。
図1は、本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合について説明するための図である。 図2は、本発明の一実施形態の内燃機関の排気浄化装置で実施され得る制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
3 燃料噴射弁
4 吸気マニホルド
5 排気マニホルド
7 排気ターボチャージャ
11 NOx吸蔵還元触媒
13 燃料添加弁
21 エアフローメータ

Claims (7)

  1. 排気通路に配置された排気浄化手段と、
    該排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、
    上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている内燃機関の排気浄化装置であって、
    該内燃機関の排気浄化装置は、排気ガスの再循環が実施され、筒内に吸入される全ガス量に占める排気ガス量の比率であるEGR率が制御される内燃機関の排気浄化装置であり、
    実際のEGR率が目標EGR率よりも大きくその差が予め定めるEGR率の差より大きい時、または、目標EGR率に対する実際のEGR率の比率が予め定めるEGR率の比率より大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置。
  2. 排気通路に配置された排気浄化手段と、
    該排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、
    上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置であって、
    単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置。
  3. 排気通路に配置された排気浄化手段と、
    該排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、
    上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置であって、
    単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置。
  4. 排気通路に配置された排気浄化手段と、
    該排気浄化手段より上流側において排気ガス中に燃料を添加することを含む上記排気浄化手段の再生制御を実施する再生制御実施手段と、を具備する内燃機関の排気浄化装置において、
    上記再生制御実施手段は、上記燃料の添加を実施しない状態において上記排気浄化手段に流入する排気ガスの空燃比が予め定めた基準排気空燃比よりも小さくその差が予め定める燃料添加が可能な範囲を超えると判定される時には、上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置であって、
    単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、内燃機関の排気浄化装置。
  5. 単位時間当たりのアクセル開度増加量が予め定める単位時間当たりのアクセル開度増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標筒内燃料噴射量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、請求項1、2、5の何れか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量が予め定める単位時間当たりの目標吸入空気量の増加量よりも大きい時に、上記再生制御実施手段が上記燃料の添加を実施しないようになっている、請求項1から3、5、6の何れか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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