JP3864723B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関、特にディーゼル機関における排気浄化技術、詳しくは、NOxと粒子を浄化処理する技術に関する。
【0001】
【従来の技術】
従来の内燃機関の排気浄化装置としては、例えば特開平9−53442号に開示されるものがある。これはディーゼル機関の排気系に一酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO2)に酸化する手段、例えば酸化触媒と、排気微粒子を捕集する手段、例えばディーゼル・パーティキュレート・フィルタ(以下DPFという)と、NO除去手段、例えば排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸収し、排気の酸素濃度が低下すると吸収していたNOxを放出,還元処理するNOxトラップ触媒を備える。そして、DPFに排圧が上昇しすぎてしまうために除去が必要なほど粒子が堆積した場合は、粒子を酸化処理するために吸気絞りにより排気温度を上昇させ、また、NOxトラップ触媒が能力の限界レベルにNOxを吸収し、このまま処理しないと流入したNOxをそのまま下流へ放出し、大気を汚染する可能性がある場合に、NOxトラップ触媒に流入する排気の空燃比を一時的に過濃としてNOxトラップ触媒に吸収されていたNOxを放出,還元処理するものである。これにより、ディーゼル機関から排出されるNOxと微粒子を効果的に除去することを狙っている。
【0002】
他の従来例としては、例えば特開平10−176522号に開示されるものがある。これは、前記NOxトラップ触媒は、流入する排気の空燃比によりNOx吸収能力が変化するという問題点を解決するものである。具体的には前記NOxトラップ触媒を排気系に備えた希薄燃焼可能な内燃機関の排気浄化方法において、NOxトラップ触媒に吸収されたNOx量を推定し、その推定値が閾値を越えた場合に排気中の酸素濃度を低下させてNOxトラップ触媒を再生させると共に放出したNOxを還元するNOxトラップ触媒再生手法を有し、前記閾値をNOxトラップ触媒に流入する排気空燃比を計測する空燃比センサの出力値により排気空燃比が薄いほど前記閾値を大きく設定している。これにより、空燃比に関わらず最適にNOxトラップ触媒の再生が実施されることを狙っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来例においては以下のような問題点がある。例えば特開平9−53442号においては、DPFに粒子が多く堆積した場合に、吸気絞りを行って排気温度を上昇させることにより、堆積した粒子を排気中の酸素や二酸化窒素を酸化剤として酸化処理するDPF再生制御を行なっている。
【0004】
ところが、吸気量を絞ると燃焼に関わる酸素が少なくなる結果、NOxトラップ触媒へ流入する排気の空燃比が濃くなる。さらに、吸気量を減量しても同一トルクを得るためには、燃料量は同等以上に噴射する必要があるため、燃焼空燃比はDPF再生制御を実行するとさらに濃くなり、その結果NOxトラップ触媒へ流入する排気の空燃比も同時にさらに濃くなると予想される。これは、排気温度上昇のために膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射して触媒に流入する排気中に燃料を供給し、その燃料と排気中の酸素とを触媒上で反応させて排気温度を上昇させる方式や、過給機付内燃機関で過給を停止する方式などでも同様に排気の空燃比は濃くなると考えられる。
【0005】
NOxトラップ触媒へ流入する排気の空燃比が濃くなると、特開平10−176522号で問題点として指摘されている通り、空燃比が薄かったために多くのNOxを吸収したNOxトラップ触媒のNOx吸収能力が一気に低下するため、空燃比が濃くなってからのNOx吸収能力を越えて吸収していたNOxは放出され、放出されたNOxが還元されるほどには空燃比が濃くない(DPF再生のために酸素が必要なので、リッチにはしないためHC等の還元剤がほとんどない)ので、そのままNOxが大気中に流出する場合がある。
【0006】
また、特開平10−176522で実施例として開示されている手法は、排気系に配置された酸素濃度センサおよび温度センサでの計測値に応じて設定される所定値をNOxトラップ触媒のNOx吸収量が越えていればNOxトラップ触媒の再生処理を実行するものであるが、センサの計測値をフィードバックして判断していては、DPFの再生処理を一気に開始した場合など急激な空燃比変化に対しては応答が遅く、結果として図11に示す様にスパイク的なNOxの放出が発生することとなる。この瞬間NOxトラップ触媒は流入してくるNOxをほとんど吸収できない状態であり、かつ、NOxトラップ触媒は吸収していたNOxを放出するので、前記スパイクのピーク濃度は触媒の付いていない状態のNOx排出量を大きく超える可能性があり、他の条件ではNOx排出量を極低レベルにしている最近の希薄燃焼機関においては前記スパイク的なNOxの排出は全体のNOx排出性能に対して非常に大きく寄与する。また、NOxトラップ触媒に流入する空燃比をエンジンの運転条件(例えば燃料噴射量や吸入空気量)により算出したとしてもNOxトラップ触媒の再生処理を実施する前にDPFの再生処理が開始されてしまっては前記スパイク的なNOxの発生は回避できない。それを避けるために演算頻度を高めればある程度の効果は見込めるが、NOxトラップ触媒の再生処理を実施する前にDPFの再生処理が開始されてしまう可能性は排除できない。また、CPUの処理能力にも限界があるため他の演算が犠牲となるか、もしくは演算速度の速いCPUが必要となりコストの増大につながる。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、DPF及びNOxトラップ触媒の再生を、排気浄化性能の悪化を抑制しつつ良好に行えるようにした内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明は、
希薄燃焼可能な機関に、排気空燃比が希薄である場合にNOxを吸収し、排気空燃比が濃化すると吸収していたNOxを放出,還元するNOxトラップ触媒と、排気中の粒子を捕集する粒子捕集手段と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
前記粒子捕集手段に捕集された粒子を酸化処理する粒子捕集手段の再生時期と判断されたときには、前記NOxトラップ触媒に吸収されたNOxを放出,還元処理するNOxトラップ触媒の再生時期と判断されていないときでも、前記粒子捕集手段を再生する前に前記NOxトラップ触媒の再生を完了することを特徴とする。
【0011】
請求項1に係る発明によると、
NOxトラップ触媒がまだ再生時期とは判断されていない場合でも、粒子捕集手段が再生時期と判断されて再生を行う場合には、その直前に強制的にNOxトラップ触媒の再生を実施する構成としたため、粒子捕集手段の再生を実施する段階では常時NOxトラップ触媒にはほとんどNOxは吸収されていない状態となっているので、前述したNOxトラップ触媒のNOx吸収能力低下に伴うNOxの放出をより確実に抑制することができ、さらに、粒子捕集手段の再生中もNOxトラップ触媒は良好にNOxを吸収できる状態となっており、排気浄化性能が向上する。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、
NOxトラップ触媒の再生時期と判断されて該NOxトラップ触媒が再生されるまでは、粒子捕集手段の再生を禁止することを特徴とする。
請求項2に係る発明によると、
粒子捕集手段が再生時期と判断されても、NOxトラップ触媒が再生時期と判断されて再生される(再生終了する)までは、粒子捕集手段の再生が禁止される構成としたため、前述したNOxトラップ触媒のNOx吸収能力低下に伴うNOxの放出を抑制することができ、さらに、粒子捕集手段の再生中もNOxトラップ触媒は良好にNOxを吸収できる状態となっており、排気浄化性能が向上する。
【0013】
また、NOxトラップ触媒の再生後ほとんどNOxの発生しない運転条件たとえばアイドリング条件などでしか運転されていない場合、NOxトラップ触媒のNOx吸収能力は十分にある状態と考えられるが、その状態で粒子捕集手段の再生が許可された場合は請求項2の発明であればNOxトラップ触媒のNOx吸収能力は十分であるにもかかわらずNOxトラップ触媒の再生が強制的に実施されることになる。請求項2の発明では、そのような場合は粒子捕集手段の再生を禁止しているため、後述する燃料のポスト噴射等による不要なNOxトラップ触媒の再生が行われないので、燃費の悪化を回避できる。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、
粒子捕集手段に捕集された粒子を酸化処理する粒子捕集手段の再生時期と判断されたときには、前記NOxトラップ触媒に吸収されたNOxを放出,還元処理するNOxトラップ触媒の再生時期と判断されていないときでも、前記粒子捕集手段を再生する前に前記NOxトラップ触媒の再生を完了することを特徴とする。
請求項3に係る発明によると、粒子捕集手段の再生時期と判断されたときに、粒子捕集手段の再生を行った場合の運転条件でNOxトラップ触媒の再生時期判定を行うと、NOxトラップ触媒が再生時期と判断されることが予測される場合、つまり、粒子捕集手段の再生により前述したNOxトラップ触媒のNOx吸収能力低下に伴ってNOxが放出される可能性が高くなるため、NOxトラップ触媒が再生時期と判断されるような場合は、粒子捕集手段を再生する前にNOxトラップ触媒を再生する。
【0015】
このようにすれば、NOxトラップ触媒からNOxが放出されてしまう状態にあると判断された場合にのみNOxトラップ触媒の再生を行うことができるので、NOxトラップ触媒の再生を最少限とすることができ燃費の悪化をより確実に抑えることができると共に、粒子捕集手段の再生も可能な限り要求時期に実施することができ粒子捕集手段に粒子が堆積しすぎることも回避できる。
【0016】
また、請求項4に係る発明は、
NOxトラップ触媒に吸収されたNOx量を予測し、予測されたNOx吸収量が運転条件により設定された所定値を越えたときを、NOxトラップ触媒の再生時期と判断することを特徴とする。
請求項4に係る発明によると、
NOxトラップ触媒に吸収されたNOx量を予測しつつNOx吸収量の予測値が運転条件により与えられる所定値を越えた場合に、NOxトラップ触媒の再生時期と判断することで、NOxトラップ触媒のNOx吸収能力限界近くまでNOxを吸収しながら、限界を超えることなく再生を実施させることにより、燃費の悪化を抑制しつつNOx浄化性能を確保できる。
【0017】
また、請求項5に係る発明は、
アクセル開度,機関回転速度,NOxトラップ触媒の温度のうち少なくとも1つを使用して予測されるNOxトラップ触媒の単位時間あたりNOx吸収量と、機関運転時間とからNOxトラップ触媒のNOx吸収量を予測することを特徴とする。
【0018】
請求項5に係る発明によると、
アクセル開度、機関回転速度によって逐次の燃焼室から排出されるNOx量を予測でき、NOxトラップ触媒の温度によってNOxトラップ触媒のNOx吸収能力を予測できるので、これらパラメータのうち少なくとも1つを使用すれば(好ましくは全てを用いることで高精度に)、NOxトラップ触媒の単位時間あたりNOx吸収量を予測できるので、該単位時間あたりNOx吸収量を機関運転時間分積算することにより、NOxトラップ触媒へのトータルのNOx吸収量を精度良く予測することができる。
【0019】
また、請求項6に係る発明は、
前記所定値は、NOxトラップ触媒の温度とNOxトラップ触媒に流入する排気の空燃比との少なくとも一方によって算出することを特徴とする。
請求項6に係る発明によると、
NOxトラップ触媒の温度とNOxトラップ触媒に流入する排気の空燃比は、NOxトラップ触媒のNOx吸収能力を予測できるパラメータであるので、これらパラメータのうち少なくとも1つを使用すれば(好ましくは全てを用いることで)、前記NOxの放出を回避するための所定値を適切な値に算出することができる。
【0020】
また、請求項7に係る発明は、
前記NOxトラップ触媒の温度は、NOxトラップ触媒に取り付けられた温度センサにより検知し、もしくはアクセル開度と機関回転速度により予測することを特徴とする。
請求項7に係る発明によると、
NOxトラップ触媒の温度を、NOxトラップ触媒に取り付けられた温度センサにより高精度に検知することができ、もしくはアクセル開度とエンジン回転数を用いてコストアップを生じることなく予測することができる。
【0021】
また、請求項8に係る発明は、
前記NOxトラップ触媒に流入する排気の空燃比は、燃料噴射量、吸入空気量、アクセル開度、機関回転速度のうち少なくとも1つにより予測することを特徴とする。
請求項8に係る発明によると、
NOxトラップ触媒に流入する排気の空燃比を、燃料噴射量,吸入空気量,アクセル開度,エンジン回転数のうち少なくとも1つより予測する構成としたため良好な予測が可能となり、請求項4のNOx吸収能力を的確に予測でき、排気性能が向上する。
【0022】
また、請求項9に係る発明は、
粒子捕集手段への粒子流入量の予測値と時間とから演算した積算粒子堆積量が所定値を越えた場合または/および粒子捕集手段の前後差圧を計測し、計測された前後差圧が所定値を越えた場合を粒子捕集手段の再生時期と判断することを特徴とする。
【0023】
請求項9に係る発明によると、
逐次の粒子流入量予測値を積算して得られた積算粒子堆積量若しくは、該積算粒子堆積量を粒子捕集手段の前後差圧で推定しつつ所定値を超えたときを粒子捕集手段の再生時期と判断することにより、該再生時期を良好なタイミングで判定することができる。
【0024】
また、請求項10に係る発明は、
前記粒子捕集手段への粒子流入量は、前記アクセル開度,機関回転速度,粒子捕集手段の温度のうち少なくとも1つを使用して予測されることを特徴とする。請求項1に係る発明によると、前記粒子捕集手段への粒子流入量を、アクセル開度,機関回転速度,粒子捕集手段温度のうち少なくとも1つを使用することにより、高精度に予測することができる。
【0025】
また、請求項11に係る発明は、
前記粒子捕集手段の再生は、粒子捕集手段の直上流に酸化触媒を設け、または/および粒子捕集手段に酸化触媒を担持すると共に膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射し、または/および吸気絞り弁で吸気を絞り、または/および過給機の効率を低下させて実施することを特徴とする。
【0026】
請求項11に係る発明によると、
前記各位置に配設された酸化触媒は酸化反応での発熱により、吸気絞り弁で吸気を絞った場合は低温な新気量の減少と空燃比のリッチ化により、過給機の効率を低下させる場合は低温な新気量の減少により、それぞれ排気温度を上昇させて粒子捕集手段の再生を低コストで実現できる。
【0027】
また、請求項12に係る発明は、
前記NOxトラップ触媒の再生は、膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射することで、NOxトラップ触媒に流入する排気を一時的にリッチとして実施することを特徴とする。
請求項12に係る発明によると、膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射することで、NOxトラップ触媒に流入する排気を一時的にリッチとすることにより、NOxトラップ触媒に吸収されたNOxを放出させつつ、未燃HCを還元剤として還元浄化して再生することができ、このために特殊な装置を設ける必要が無く低コストでNOxトラップ触媒の再生を実施できる。
【0028】
また、請求項13に係る発明は、
排気の一部を吸気に還流する量を調整するEGR弁を備える内燃機関の排気浄化装置において、前記膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射するときに、前記EGR弁を閉方向に制御することを特徴とする。
請求項13に係る発明によると、
前記粒子捕集手段やNOxトラップ触媒の再生のため、膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射する場合は、EGR弁が開かれていると前記タイミングで噴射された燃料の一部がEGR弁を介して吸気側へ流入し、燃焼室内に入り込んだ燃料が圧縮行程中に燃焼し燃費,運転性が悪化する問題を生じるが、本発明では前記膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射するときに、EGR弁を閉じるようにしたため、該問題を解消することができる。
【0029】
また、請求項14に係る発明は、
前記膨張行程後期から排気行程にかけての燃料噴射を行う場合には、排気通路に設けられる触媒装置の下流に排気の一部を吸気に還流するための排気取り出し口を設けることを特徴とする。
請求項14に係る発明によると、膨張行程後期から排気行程にかけて噴射された燃料は、触媒装置で酸化されてから吸気に還流されるため燃料がそのまま吸気側へ流入することが無く、前記燃費,運転性の悪化を回避することができる。ここで、触媒装置とは、いわゆる三元触媒の他、NOxトラップ触媒を含む。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。本発明の第1実施形態のシステム構成を図1に示す。
エンジン本体1において、ピストン2が燃焼による仕事をコネクティングロッド3を介してクランクシャフト4に伝える。
【0031】
吸入空気は、吸気通路31の最上流部に配設されたエアクリーナ5で粒子状物質などのエンジンに有害な物質が除去された後、エアフロメータ6へ流入して吸入空気流量が計測される。計測結果はECU(エンジンコントロールユニット)7へ送られる。その後、吸入空気はサージタンク8へ導かれ、吸気バルブ9を介して燃焼室10へ流入する。
【0032】
燃料は、燃料噴射弁11より所定量が所定のタイミングで燃焼室10に噴射される。燃料量,噴射タイミングはアクセルセンサ12,回転センサ13などの信号を基にECU7で演算される。
排気は、排気バルブ14を介して排気通路32に流出し、該排気通路32に配設された排気中の未燃HC(炭化水素)やCOなどを酸化する酸化触媒15、排気中の粒子を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)16、排気空燃比が希薄の場合は排気中のNOxを吸収し排気空燃比がリッチの場合に吸収したNOxを放出・還元処理するNOxトラップ触媒17を順次介して大気に排出される。また、DPF16とNOxトラップ触媒17には温度センサ18,19が設けられており、その出力はECU7へ送られて後述する制御に使用される。
【0033】
また、前記排気通路32と吸気通路31とを接続するEGR通路20が配設され、該EGR通路20に介装されたEGR弁21で最適量に流量を調整された排気が吸気側へ導入され、エンジンで生成されるNOxの量を低減している。
以下に、ECU7で演算される制御について説明する。請求項4に係る発明を具体化した第1実施形態の概要を、図2のブロック図に従って説明する。DPFの再生が必要な状況(再生時期)であるか否かを判定すると共に、DPF再生用のポスト噴射量(膨張行程後期から排気行程にかけて追加的に噴射される燃料の噴射量)を算出し、該算出結果を加味してNOxトラップ触媒の再生が必要な状況(再生時期)であるか否かを判定する。そして、これら判定結果に基づいて、DPFとNOxトラップ触媒の少なくとも一方を再生するときには、NOxトラップ触媒の再生の方を優先させつつポスト噴射する燃料量を演算して燃料噴射弁11を駆動することにより、必要量のポスト噴射を行って再生を実施する。具体的には、NOxトラップ触媒が再生時期と判定されたときは、そのまま再生を実施するが、DPFの再生時期と判定されたときは、DPFの再生(ポスト噴射)を行った結果、NOxトラップ触媒が再生時期に達したと判定されると予測される場合は、NOxトラップ触媒を再生した後、DPFを再生する。なお、DPF再生用のポスト噴射量は、DPFに捕集された粒子の酸化処理に必要なだけ排気温度を上昇させれば足りるのに対し、NOxトラップ触媒再生用のポスト噴射量は、NOxトラップ触媒に吸収されたNOxを放出させると共に未燃HCで還元させるのに必要な噴射量を要し、DPF再生用のポスト噴射量より十分大きな値に設定される。
【0034】
次に、各処理の詳細な制御フローについて説明する。図4は、DPF再生用ポスト噴射量算出処理を示すフローチャートである。
ステップ1では、エアフロメータ6の出力値から吸入空気量Qa、温度センサ18の出力値からDPFの温度TDPFを読み込む。
ステップ2では、前記QaとTDPFからDPF再生のために必要なポスト噴射量Qdpfを読み込む。DPFの温度が低ければ必要な燃料量は多くなるし、吸入空気量が多ければその空気も昇温しなければならないのでQdpfは多くなる。
【0035】
図5は、DPF再生時期判定処理を示すフローチャートである。
ステップ11では、DPF16の再生が既に許可されているか否かを判定し、許可済であれば本フローを実施する必要が無いのですぐに終了する。
未許可の場合はステップ12でアクセルセンサ12の出力値からアクセル開度AVOと回転センサ13の出力値を基に演算して得られた機関回転速度Neを読み込む。
【0036】
ステップ13では、アクセル開度AVOと機関回転速度NeからDPF16へ流入している粒子の量に比例した値PMをマップから検索する。
ステップ14では、前記PMを積算する。ステップ14のように単純に積算することを考慮すると本フローは一定周期、例えば1秒毎で繰り返されることが必要である。
【0037】
次にステップ15では、PMの積算値ΣPMが所定値SLPMを越えているかを判定する。
そして、前記所定値SLPMを越えていればステップ16でDPF16の再生時期と判断し、再生許可フラグFPMを1として再生を許可し、PMの積算値をゼロにリセットして本フローを終了し、越えていなければそのまま終了する。
【0038】
本フローはエンジンの運転状態によりDPFに堆積する粒子の量を予測してDPFの再生許可を出すものであるが、DPFの前後差圧とその時の排気流量より判断する方法もある。すなわち粒子の堆積量はDPFの圧力損失で表されるため、圧力損失すなわちDPFの前後差圧が運転条件によって定まる所定値よりも大きい場合は再生を許可するロジックなど、どのような再生運転許可ロジックを採用したとしても本発明の効果は同様に得られる。
【0039】
図6はNOxトラップ触媒再生許可手段を表すフローチャートである。
ステップ21では、NOxトラップ触媒再生が許可されているか(NOx再生許可フラグFNO=1)否か(FNO=0)を判定し、既に許可されている場合は本フローを終了し、未許可の場合はステップ22へ進む。
ステップ23では、アクセル開度AVOとエンジン回転数Neを読み込み、S23でそれらを用いて単位時間当たりのNOxトラップ触媒へのNOx吸収量NOをルックアップする。
【0040】
ステップ24では、NOを積算する。このように単純に積算する場合は、DPF再生時期判定のフローで説明したのと同様の理由で、本フローの実施タイミングも一定周期たとえば1秒毎に実施する必要がある。
ステップ25では、エアフロメータ6の出力値から検出された吸入空気量Qa、別途算出された燃料噴射量Qf、温度センサ19の出力値から検出されたNOxトラップ触媒17の温度TCAT、別途算出されたDPF再生用ポスト噴射量Qdpfを読み込む。
【0041】
ステップ26では、DPF16の再生が許可されているか(DPF再生許可フラグFPM=1)、否か(FPM=0)を判定する。
そして、DPF16の再生が不許可であれば、ステップ27で前記燃料噴射量Qfを最終的な燃料噴射量Qとして設定する(Q=Qf)。
また、DPF16の再生が許可されていれば、ステップ28で前記燃料噴射量QfにDPF再生用ポスト噴射量Qdpfを加えた燃料噴射量を最終的な燃料噴射量Qとして設定する(Q=Qf+Qdpf)。
【0042】
ステップ29では、排気空燃比AFRを以下の式によって算出する。
AFR=Qa×C/Q(Cは定数)(1)
ステップ30では、前記式(1)によって算出されたAFRと、ステップ25で読み込んだTCATとを用いて、図示のような特性マップからNOxトラップ触媒17の再生時期判定用の閾値SLNOを検索する。
【0043】
ステップ31では、上記検索した閾値SLNOと、ステップ24で算出した積算NOx吸収量ΣNOとを比較する。
そして、ΣNOがSLNO以下であれば本フローを終了し、ΣNOがSLNO以上であればステップ32でNOxトラップ触媒17の再生許可フラグFNOを1にセットしてNOxトラップ触媒17の再生を許可すると共に、ΣNOを0にリセットして本フローを終了する。
【0044】
図7は、ポスト噴射実行制御のフローチャートである。
まずステップ41で前記図5に示したDPF再生時期判定を実行し、その後ステップ42で前記図6に示したNOxトラップ触媒再生時期判定を実行する。このステップ41,S42の順番が本発明の特徴の一つであり、ステップ41でDPFの再生が許可されたとしても、ステップ42でNOx吸収触媒17の再生をするか否かを判断してからポスト噴射を開始する構成となっている。すなわち、図6のステップ26の判定が、その直前に図5で実行されたDPF再生時期判定の判定結果に従って行われる。しかも、ステップ41において、DPFの再生が許可されている場合は、ステップ42ではDPF16の再生を実行した場合の排気空燃比を予測し(図6のステップ28→S29)、その予測結果を反映してNOxトラップ触媒17の再生を行うか否かを判定する構成となっているため、的確なNOxトラップ触媒17の再生が実施され、従来のようにNOxトラップ触媒17の再生指示の遅れによるNOxのスパイク的な放出を低減することが可能となっているのである。
【0045】
その後、ステップ43では、NOxトラップ触媒17、DPF16の再生許可が出ているかを判断し、どちらの再生許可も出ていなければ(FPM=FNO=0)、ステップ58でポスト噴射量Qpをゼロすなわちポスト噴射しないとして本フローを終了する。
ステップ43でNOxトラップ触媒17、DPF16の少なくとも一方の再生許可が出ていれば、ステップ44でその再生許可がNOxトラップ触媒17に対してであるかを判定する。
【0046】
そして、NOxトラップ触媒17の再生許可が出ていればDPF16の再生許可の有無に関係なく、ステップ45で吸入空気量とトルクを得るために供給されている燃料噴射量Qfを読み込んだ後、ステップ46で次式によりポスト噴射量Qpを算出する。
Qp=Qa×C/RSAFR−Qf(Cは定数)(2)
ここでRSAFRはNOxトラップ触媒再生のために必要な排気空燃比であり、通常理論空燃比よりもリッチ(A/F=12〜13程度)に設定される。この演算より得られたQpをポスト噴射することでNOxトラップ触媒に流入する空燃比を設定空燃比RSAFRとすることができる。
【0047】
ステップ47では、どれだけの時間NOxトラップ触媒の再生を続けたかを算出するためNOTMRを一定値分(STEP)積算する。STEPを一定値とするならば本フローの実行を一定周期とする必要があり、不均一周期に実行したい場合はSTEPを前回本フローのS47を実行してから現在までにどれだけの時間が経過したかをタイマーなどによってカウントしてSTEPに反映させる必要がある。
【0048】
ステップ48では、前記NOTMRが所定値SLNOTMRを越えたか判定し、越えていればNOxトラップ触媒の再生は終了したとして、ステップ49でFNO=0とすると共にNOTMR=0として積算時間をリセットする。
その後、ステップ50でポスト噴射するか(Qp>0)しないか(Qp=0)判定する。
【0049】
そして、ポスト噴射を実施する場合には、ステップ51で燃料成分が未燃のまま吸気系へEGR配管20を介して供給されるのを防止するため、EGR弁21の開度(EGRV)をゼロとし、ポスト噴射しない場合には、ステップ52で要求EGR量が得られるように公知の方法で算出されたEGR弁21の開度(EGR)を制御開度として設定し、EGR弁21へ出力する。ただし、EGR配管20の排気入口をNOxトラップ触媒17もしくはその下流側に三元触媒を設けた場合は該触媒の下流側に接続すれば、ポスト噴射された燃料は酸化されてからEGR配管20に至るので、未燃燃料がEGR配管20に流入するのを防止できる。したがって、この場合は、EGR弁21を閉じる必要はない。
【0050】
ステップ53では、最後に演算された最終的な燃料噴射量Qpを、燃料噴射弁21へ出力する。
また、ステップ44でNOxトラップ触媒の再生が不許可である場合はDPF再生のみが許可されている状態であるので、ステップ54でQdpfを読み込んでポスト燃料噴射量Qpに代入する。
【0051】
そして、ステップ55でステップ47同様時間を積算し、ステップ56でその積算時間PMTMRと所定値SLPMTMRを比較してPMTMRがSLPMTMR以下であればまだDPFの再生は完了していないとしてDPF再生を継続する。また、PMTMRがSLPMTMRを越えていればDPFは再生したと判断してステップ57でFPM=0,PMTMR=0としてDPF再生制御を終了する。
【0052】
以上のフローを実行することでNOxトラップ触媒17とDPF16が設けられた排気系を最適に制御することが可能となり、従来では悪化する場合のあったNOx性能を良好に保つことができる。また、DPFの再生は本実施形態ではポスト噴射による昇温としているが、本発明の効果はこれに限定されるものではなく、昇温が吸気絞りによるものであろうと過給圧の低下によるものであろうと良い。DPF再生時期判定を行って、DPF再生の許可がでたとしてもDPF再生を実行する前に必ずNOxトラップ触媒17の再生時期判定を行い、DPF16の再生を実行した際の排気空燃比を予測してNOxトラップ触媒の再生の必要性を判断し、必要であればDPF16の再生の許可不許可にかかわらずNOxトラップ触媒17の再生を優先することにより、本発明の効果が得られる。
【0053】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は本発明の請求項2に対応する。第1実施形態との相違は、DPF16の再生時期判定を行って再生が許可されたときに、NOxトラップ触媒17の再生時期(再生許否)判定を行うことなく無条件でNOxトラップ触媒17の再生を行ってから、DPF16の再生を行うようにしたことである。該第2実施形態の制御概要を示す図3のブロック図において、図2に示した第1実施形態との違いは、NOxトラップ触媒17の再生時期判定に、DPF再生用ポスト噴射量の算出結果を考慮していないことのみである。
【0054】
図8は、NOxトラップ触媒再生時期判定の詳細な制御フローである。ステップ61〜ステップ64とステップ66〜ステップ69は、前記第1実施形態のNOxトラップ触媒再生許可手段のステップ21〜ステップ24とステップ29〜ステップ32に対応しており、説明を省略する。
ステップ65は、第1実施形態のステップ25に対応するが、異なる点は、DPF再生用燃料流量Qdpfは本フローでは使用しないため読み込まないことのみである。すなわち、第1実施形態との差異は、排気空燃比を算出する際にDPF再生用のポスト噴射燃料量を加味しないで算出し、NOxトラップ触媒17の再生時期判定にDPF再生用のポスト噴射による排気空燃比の変化を考慮していないことである。これは、上述したようにDPF再生実行前に必ずNOx再生を実行するため、DPF再生用ポスト噴射による排気空燃比の変化を考慮する必要が無いためである。
【0055】
図9は、本実施形態のポスト噴射実行制御を示すフローチャートである。ステップ71〜ステップ79およびステップ82〜ステップ85は、第1実施形態のポスト噴射実行制御のステップ41〜S49およびステップ50〜ステップ53と同一であるため説明を省略する。
ステップ78でNOxトラップ触媒17の再生が所定時間以上実行されたと判断された場合は、ステップ79でFNO=0,NOTMR=0とした後、ステップ80でDPF16の再生が許可されているかをフラグFPMの値によって判定し、許可されていればフラグFPM1を1とする。
【0056】
ステップ74でNOxトラップ触媒17の再生が不許可であると判定された場合は、同時にDPF16の再生が許可されている場合であり、DPF16を再生する前にNOxトラップ触媒17の再生が終了しているかを見るために、ステップ86でフラグFPM1の状態を判定する。
フラグFPM1は、DPF16の再生の許可が出ていてもNOxトラップ触媒17の再生が完了していない場合はFPM1=0となり、DPF16の再生許可が出てからステップ75〜ステップ79でまずNOxトラップ触媒17の再生を行って再生が完了している場合のみ、ステップ80〜ステップ81のロジックによりFPM1=1となる。
【0057】
そして、ステップ86でFPM1=0と判定された場合は、DPF16の再生前に強制的にNOxトラップ触媒17の再生を行わせるように、ステップ93でFNO=1すなわちNOxトラップ触媒17の再生を許可してステップ94でポスト噴射を禁止する。このステップ78〜ステップ81およびステップ86、ステップ93が本実施形態の特徴となる。すなわち、DPF16の再生が許可された場合、該DPF16の再生を行う前にNOxトラップ触媒17のNOx吸収能力にかかわらず先ずNOxトラップ触媒17の再生を行うことができる。これによりNOxトラップ触媒17の能力とDPF16の再生による空燃比の変化などを考慮しなくてもNOxの悪化を防止でき、単純な制御でNOx低減性能の向上が図れる。
【0058】
また、ステップ86でFPM1=1と判定された場合、つまりNOxトラップ触媒17の再生が終了すると、ステップ87で吸入空気量Qa,DPF16の温度TDPFを読み込み、ステップ88でDPF16再生のために必要なポスト噴射量Qdpfを前記Qa,TDPFに基づいて検索し、ステップ89で前記Qdpfをポスト噴射量Qpとしてセットする。
【0059】
ステップ90でDPF16再生の実行継続時間PMTMRをカウントし、所定時間(SLPMTNR)以上に継続したかをステップ91で判定し、所定時間に達していない場合はこのままDPF16の再生を継続するが、所定時間を超えて継続していればDPF16の再生が完了したと判断して、ステップ92でFPM=0,PMTMR=0にリセットし、さらに、ステップ81で1とされたFPM1を0にリセットしてDPF16の再生を終了する。
【0060】
前述したとおり、本実施形態によるとDPF16の再生前に必ずNOxトラップ触媒17を再生するので、簡単な制御でNOxの排出量を低減できる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は本発明の請求項3に対応する。本実施形態の制御ブロック図は第2実施形態と同一になるため説明は割愛する。図10に本実施形態のポスト噴射実行制御のフローチャートを示す。
【0061】
フロー上では、本第3実施形態は、前記第2実施形態とは図9におけるステップ93が無くなることのみが相違し、ステップ116でFPM1=0と判断された場合すなわちDPF16の再生の許可が出てからNOxトラップ触媒17の再生を行っていない場合はDPF再生用のポスト噴射をステップ123で禁止する。すなわち、第2実施形態では、DPF再生が許可されたときにNOxトラップ触媒17の再生時期判定を行うことなく、強制的にNOxトラップ触媒17を再生し、該再生終了後直ちにDPF16の再生に移行するのに対し、第3実施形態ではDPF再生が許可されても、NOxトラップ触媒17の再生時期判定によりNOxトラップ触媒17の再生が許可されて、該再生が終了するまではDPF16の再生を禁止する。
【0062】
第3実施形態によれば、DPF16再生のための排気温度上昇に伴う排気空燃比の変化のためのNOx悪化を効果的に抑制できるとともに、複雑な制御を不要としながら前述した通りに不要なNOxトラップ触媒17の再生が実施されることなく、燃費を良好に保ことができる。ただし、NOxトラップ触媒17の再生時期判定による再生を待ってからDPF16が再生されるため、DPF16の再生が遅れることになるので、機関の燃焼特性(粒子とNOxの排出量特性)等を考慮して第2実施形態と適切な方を選択すればよい。
【0063】
あるいは、第3実施形態において、DPF再生時期判定用の閾値(PM積算値)を第1、第2実施形態より小さめに設定して、DPFの再生頻度を確保するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施形態共通のシステム構成図。
【図2】第1実施形態の制御ブロック図。
【図3】第2,第3実施形態に共通の制御ブロック図。
【図4】第1実施形態におけるDPF再生用ポスト噴射量算出制御を示すフローチャート。
【図5】各実施形態共通のDPF再生時期判定制御を示すフローチャート。
【図6】第1実施形態のNOxトラップ触媒再生時期判定制御を示すフローチャート。
【図7】第1実施形態のポスト噴射実行制御を示すフローチャート。
【図8】第2,3実施形態のNOxトラップ触媒再生時期判定制御を示すフローチャート。
【図9】第2実施形態のポスト噴射実行制御を示すフローチャート。
【図10】第3実施形態ポスト噴射実行制御を示すフローチャート。
【図11】本発明の効果を説明する図。
【符号の説明】
1 エンジン本体
7 ECU(エンジンコントロールユニット)
10 燃焼室
11 燃料噴射弁
12 アクセルセンサ
13 回転センサ
15 酸化触媒
16 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)
17 NOxトラップ触媒
18,19 温度センサ
21 EGR弁21

Claims (14)

  1. 希薄燃焼可能な機関に、排気空燃比が希薄である場合にNOxを吸収し、排気空燃比が濃化すると吸収していたNOxを放出,還元するNOxトラップ触媒と、排気中の粒子を捕集する粒子捕集手段と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
    前記粒子捕集手段に捕集された粒子を酸化処理する粒子捕集手段の再生時期と判断されたときには、前記NOxトラップ触媒に吸収されたNOxを放出,還元処理するNOxトラップ触媒の再生時期と判断されていないときでも、前記粒子捕集手段を再生する前に前記NOxトラップ触媒の再生を完了することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 希薄燃焼可能な機関に、排気空燃比が希薄である場合にNOxを吸収し、排気空燃比が濃化すると吸収していたNOxを放出,還元するNOxトラップ触媒と、排気中の粒子を捕集する粒子捕集手段と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
    NOxトラップ触媒の再生時期と判断されて該NOxトラップ触媒が再生されるまでは、粒子捕集手段の再生を禁止することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 希薄燃焼可能な機関に、排気空燃比が希薄である場合にNOxを吸収し、排気空燃比が濃化すると吸収していたNOxを放出,還元するNOxトラップ触媒と、排気中の粒子を捕集する粒子捕集手段と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
    粒子捕集手段の再生時期と判断されたときに、該粒子捕集手段の再生によってNOxトラップ触媒の再生時期となることが予測されるときは、粒子捕集手段を再生する前にNOxトラップ触媒の再生を完了することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. NOxトラップ触媒に吸収されたNOx量を予測し、予測されたNOx吸収量が運転条件により設定された所定値を越えたときを、NOxトラップ触媒の再生時期と判断することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. アクセル開度,機関回転速度,NOxトラップ触媒の温度のうち少なくとも1つを使用して予測されるNOxトラップ触媒の単位時間あたりNOx吸収量と、機関運転時間とからNOxトラップ触媒のNOx吸収量を予測することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記所定値は、NOxトラップ触媒の温度とNOxトラップ触媒に流入する排気の空燃比との少なくとも一方によって算出することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記NOxトラップ触媒の温度は、NOxトラップ触媒に取り付けられた温度センサにより検知し、もしくはアクセル開度と機関回転速度により予測することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記NOxトラップ触媒に流入する排気の空燃比は、燃料噴射量、吸入空気量、アクセル開度、機関回転速度のうち少なくとも1つにより予測することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 粒子捕集手段への粒子流入量の予測値と時間とから演算した積算粒子堆積量が所定値を越えた場合または/および粒子捕集手段の前後差圧を計測し、計測された前後差圧が所定値を越えた場合を粒子捕集手段の再生時期と判断することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 前記粒子捕集手段への粒子流入量は、前記アクセル開度,機関回転速度,粒子捕集手段の温度のうち少なくとも1つを使用して予測されることを特徴とする請求項 に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  11. 前記粒子捕集手段の再生は、粒子捕集手段の直上流に酸化触媒を設け、または/および粒子捕集手段に酸化触媒を担持すると共に膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射し、または/および吸気絞り弁で吸気を絞り、または/および過給機の効率を低下させて実施することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  12. 前記NOxトラップ触媒の再生は、膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射することで、NOxトラップ触媒に流入する排気を一時的にリッチとして実施することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  13. 排気の一部を吸気に還流する量を調整するEGR弁を備える内燃機関の排気浄化装置において、前記膨張行程後期から排気行程にかけて燃料を噴射するときに、前記EGR弁を閉方向に制御することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  14. 前記膨張行程後期から排気行程にかけての燃料噴射を行う場合には、排気通路に設けられる触媒装置の下流に排気の一部を吸気に還流するための排気取り出し口を設けることを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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