JP2008287753A - シフトレジスタ回路およびそれを備える画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動作タイミングを規定するクロック信号が高周波数になった場合でも、その駆動能力の低下を抑制可能な双方向シフトレジスタを提供する。
【解決手段】単位シフトレジスタは、クロック信号CLK1を出力端子OUTに供給するトランジスタQ1と、そのゲートに第1及び第2電圧信号Vn,Vrをそれぞれ供給するトランジスタQ3,Q4とを備える。トランジスタQ8は第1入力端子IN1の信号に応じて第1電圧信号VnをトランジスタQ3のゲートに供給し、当該ゲートは容量素子C2を介して第2入力端子IN2と結合される。トランジスタQ10は第3入力端子IN3の信号に応じて第2電圧信号VrをトランジスタQ4のゲートに供給し、当該ゲートは容量素子C3を介して第4入力端子IN4と結合される。トランジスタQ3,Q4のゲートは出力端子OUTの信号に応じてトランジスタQ9,Q11により放電される。
【選択図】図3
【解決手段】単位シフトレジスタは、クロック信号CLK1を出力端子OUTに供給するトランジスタQ1と、そのゲートに第1及び第2電圧信号Vn,Vrをそれぞれ供給するトランジスタQ3,Q4とを備える。トランジスタQ8は第1入力端子IN1の信号に応じて第1電圧信号VnをトランジスタQ3のゲートに供給し、当該ゲートは容量素子C2を介して第2入力端子IN2と結合される。トランジスタQ10は第3入力端子IN3の信号に応じて第2電圧信号VrをトランジスタQ4のゲートに供給し、当該ゲートは容量素子C3を介して第4入力端子IN4と結合される。トランジスタQ3,Q4のゲートは出力端子OUTの信号に応じてトランジスタQ9,Q11により放電される。
【選択図】図3
Description
本発明は、例えば画像表示装置の走査線駆動回路などに使用される同一導電型の電界効果トランジスタのみにより構成されるシフトレジスタ回路に関するものであり、特に、信号をシフトさせる向きを反転可能な双方向シフトレジスタに関するものである。
液晶表示装置等の画像表示装置(以下「表示装置」)では、複数の画素が行列状に配列された表示パネルの画素行(画素ライン)ごとにゲート線(走査線)が設けられ、表示信号の1水平期間の周期でそのゲート線を順次選択して駆動することにより表示画像の更新が行われる。そのように画素ラインすなわちゲート線を順次選択して駆動するためのゲート線駆動回路(走査線駆動回路)としては、表示信号の1フレーム期間で一巡するシフト動作を行うシフトレジスタを用いることができる。
ゲート線駆動回路に使用されるシフトレジスタは、表示装置の製造プロセスにおける工程数を少なくするために、同一導電型の電界効果トランジスタのみで構成されることが望ましい。このため、N型またはP型の電界効果トランジスタのみで構成されたシフトレジスタおよびそれを搭載する表示装置が種々提案されている。電界効果トランジスタとしては、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタや薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などが用いられる。
ゲート線駆動回路は複数段から成るシフトレジスタにより構成される。即ち、ゲート線駆動回路は、1つの画素ラインすなわち1つのゲート線ごとに設けられた複数のシフトレジスタ回路が縦続接続(カスケード接続)して構成される。本明細書では説明の便宜上、ゲート線駆動回路を構成する複数のシフトレジスタ回路の各々を「単位シフトレジスタ」と称する。
液晶画素が行列状に配設されたマトリクス型の液晶表示装置において、その表示画像を上下および左右に反転させたり、表示の際の表示順序を変更する等の、表示パターン変更の要望はたびたび生じる。
例えば表示反転は、液晶表示装置をOHP(Overhead Projector)用の投影装置に適用し、透過式スクリーンを用いる場合に望まれる。透過式スクリーンを用いる場合には、視聴者から見てスクリーンの裏側から映像を投写するため、スクリーンの表側から投写する場合に対してスクリーン上の映像が反転するためである。また、表示順序の変更は、表示画像がその上から下へ徐々に現れるようにしたり、逆に下から上へ徐々に現れるようにするなどして、棒グラフやヒストグラム等の表示に演出的効果を得たい場合に望まれる。
このような表示装置の表示パターン変更を行う手法の一つとして、ゲート線駆動回路における信号のシフト方向を切り換えることが挙げられる。そのため、信号のシフト方向を切り替え可能なシフトレジスタ(以下「双方向シフトレジスタ」と称す)が提案されている。
例えば、下記の特許文献1の図13に、双方向シフトレジスタに用いられる単位シフトレジスタ(以下、「単位シフトレジスタ」と称することもある)であって、Nチャネル型の電界効果トランジスタのみにより構成されたものが開示されている(以下の括弧内の参照符号は特許文献1の図13のものに対応している)。
同図13において、一つの単位シフトレジスタ(RS(k))に着目する。当該単位シフトレジスタは、出力信号(OUTk)の出力端子にクロック信号(CK1又はCK2)を供給する第1トランジスタ(2)と、当該出力端子に基準電圧(VSS)を供給して当該出力端子を放電する第2トランジスタ(3)とを備えている。
第1トランジスタは、下記の第3および第4トランジスタ(1,6)により駆動される。第1トランジスタのゲートノード(A2)を「第1ノード」と定義すると、第3トランジスタ(1)は、その前段(RS(k−1))の出力信号(OUTk−1)に基づいて、所定の第1電圧信号(V1)を第1ノードへ供給するものである。第4トランジスタは、その後段(RS(k+1))の出力信号(OUTk+1)に基づいて、所定の第2電圧信号(V2)を第1ノードへ供給するものである。この第1および第2電圧信号は、その一方の電圧レベル(以下、単に「レベル」)がH(High)レベルのとき、他方がL(Low)レベルになる、互いに相補な信号である。
一方、第2トランジスタは、第1ノードを入力端とするインバータ(4,5)により駆動される。即ち、第2トランジスタのゲートは当該インバータの出力端(「第2ノード」と定義する)に接続される。
当該単位シフトレジスタが出力信号を出力する期間(選択期間)には、第3および第4トランジスタが第1ノードをHレベルにして、第1トランジスタをオンにする。第1ノードがHレベルになるとインバータが第2ノードをLレベルにするので、第2トランジスタはオフになる。そして、この状態で当該単位シフトレジスタにクロック信号が入力されることによって、当該クロック信号が第1トランジスタを通して出力端子へ伝達され、その結果、出力信号が出力される。
一方、出力信号を出力しない期間(非選択期間)は、第3および第4トランジスタが第1ノードをLレベルにして、第1トランジスタをオフにする。その間、インバータは第2ノードをHレベルにするので、第2トランジスタはオンにされ、出力端子(出力信号)はLレベルにされる。
例えば第1電圧信号(V1)がHレベル、第2電圧信号(V2)がLレベルの場合、各単位シフトレジスタにおいては、自己の前段の出力信号が活性化したときに、第1ノードがHレベル、第2ノードがLレベルになって、第1トランジスタ(2)がオン、第2トランジスタ(3)がオフの状態になる。よって、その次にクロック信号が入力されるタイミングで当該シフトレジスタ回路から出力信号が出力される。つまり、第1電圧信号がHレベル、第2電圧信号がLレベルである場合には、各単位シフトレジスタは自己の前段の出力信号を時間的にシフトし、それを自己の出力信号として次段へと出力するように動作する(以下、この動作を「順方向シフト」と称す)。
逆に、第1電圧信号(V1)がLレベル、第2電圧信号(V2)がHレベルの場合、各単位シフトレジスタにおいては、自己の次段の出力信号が活性化したときに、第1ノードがHレベル、第2ノードがLレベルになって、第1トランジスタ(2)がオン、第2トランジスタ(3)がオフの状態になる。よってその次にクロック信号が入力されるタイミングで、当該単位シフトレジスタから出力信号が出力される。つまり、第1電圧信号がLレベル、第2電圧信号がHレベルである場合には、各単位シフトレジスタは自己の次段の出力信号を時間的にシフトし、それを自己の出力信号として前段へと出力するように動作する(以下、この動作を「逆方向シフト」と称す)。
このように、従来の双方向単位シフトレジスタ(特許文献1の図13)は、第1トランジスタ(2)のゲートに供給する第1電圧信号(V1)および第2電圧信号(V2)のレベルを切り替えることによって、信号のシフト方向が切り替わるようになっている。
上記のよう従来の双方向単位シフトレジスタ(特許文献1の図13)は、出力端子にクロック信号を供給する第1トランジスタと、出力端子を放電する第2トランジスタとを備えている。その出力信号は、第1トランジスタがオン、第2トランジスタがオフとなった状態で、クロック信号が第1トランジスタを通して出力端子に伝達されることによって生成される。
特に、ゲート線駆動回路は、その出力信号を用いてゲート線を高速に充電して活性化させる必要があるため、それを構成する個々の単位シフトレジスタにおいて、第1トランジスタに高い駆動能力(電流を流す能力)が要求される。そのため、第1トランジスタがオンになる間は、そのゲート・ソース間電圧が高い状態で維持されることが望ましい。
例えば順方向シフト時に第1トランジスタのゲート(第1ノード)を充電する第3トランジスタは、第1電圧信号(V1)が供給される端子と第1ノードとの間に接続し、そのゲートが前段の出力端子に接続される。つまり第3トランジスタは、前段の出力信号が活性化されたときにオンし、第1電圧信号を第1ノードに供給することで、当該第1ノードを充電(プリチャージ)する。
第1ノードがプリチャージされ、第1トランジスタにチャネルが形成されたとき、そのゲート・チャネル間に大きなチャネル容量(MOS容量)が生まれる。よってその次のクロック信号に応じて出力端子がHレベルになるときには、そのチャネル容量を介した結合によって第1ノードが昇圧され、第1トランジスタのゲート・ソース間電圧は高く維持される。その結果、第1トランジスタは高い駆動能力を有することになる。
ただし、第1トランジスタのゲート(第1ノード)が昇圧されている間は、そのソース(出力端子)の電位もほぼ同じだけ上昇しているので、第1ノードの昇圧の前後で第1トランジスタのゲート・ソース間の電圧がさらに増大するわけではなく、ほぼ同じに保たれるに過ぎない。つまり、単位シフトレジスタにおける第1トランジスタの駆動能力は、上記プリチャージの際に与えられるゲート・ソース間電圧により決定される。つまり、第1トランジスタの駆動能力を高くするためには、プリチャージの段階で第1ノードを十分高いレベルに充電することが必要である。
第1電圧信号(V1)のHレベルをVDD、それを第1ノードを伝達する第3トランジスタのしきい値電圧をVthとすると、順方向シフト時のプリチャージによって、第1ノードの電位は理論的にはVDD−Vthになるはずである。しかし、クロック信号の周波数が高く前段の出力信号のパルス幅が狭い場合には、プリチャージできる期間が短くなり、第1ノードを最大のプリチャージレベル(VDD−Vth)にまで到達させることが困難になる。
その原因としては、第1ノードのプリチャージを行う第3トランジスタ(逆方向シフトの場合はトランジスタQ4)が、ソースフォロワモードで動作することが挙げられる。つまり第3トランジスタは、第1ノードの充電が進むほど、そのゲート・ソース間電圧が小さくなりその駆動能力が小さくなる。そのため第1ノードのレベル上昇速度は、その充電が進むにつれて低下する。
このように従来の双方向単位シフトレジスタでは、ソースフォロワモードで動作する第3または第4トランジスタによって第1トランジスタのゲート(第1ノード)のプリチャージが実行されていたため、第1ノードを最大のプリチャージレベルまで充電するのに、比較的長い時間を要していた。そのためクロック信号の周波数が高くなると、第1ノードを充分にプリチャージすることができなくなり、第1トランジスタの駆動能力の低下を招いていた。
特にゲート線駆動回路では、単位シフトレジスタの出力信号でゲート線を高速に充電する必要があり、第1トランジスタに高い駆動能力が必要とされるため問題となる。つまり、クロック信号の周波数を上げてゲート線駆動回路の動作の高速化を図ることが困難であるために、表示装置の高解像度化の妨げになるという問題が生じる。
本発明は以上のような課題を解決するために成されたものであり、クロック信号の周波数が高くなった場合における駆動能力の低下を抑制可能な双方向シフトレジスタを提供することを目的としている。
本発明に係るシフトレジスタ回路は、第1乃至第4入力端子、出力端子およびクロック端子と、互いに相補な第1および第2電圧信号がそれぞれ入力される第1および第2電圧信号端子と、前記クロック端子に入力される第1クロック信号を前記出力端子に供給する第1トランジスタと、前記第1電圧信号を前記第1トランジスタの制御電極が接続する第1ノードに供給する第2トランジスタと、前記第2電圧信号を前記第1ノードに供給する第3トランジスタと、前記第1入力端子に接続した制御電極を有し、前記第1電圧信号を前記第2トランジスタの制御電極が接続する第2ノードに供給する第4トランジスタと、前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に接続する第1容量素子と、前記第3入力端子に接続した制御電極を有し、前記第2電圧信号を前記第3トランジスタの制御電極が接続する第3ノードに供給する第5トランジスタと、前記第4入力端子と前記第3ノードとの間に接続する第2容量素子と、前記出力端子または前記第4入力端子に接続した制御電極を有し、前記第2ノードを放電する第6トランジスタと、前記出力端子または前記第2入力端子に接続した制御電極を有し、前記第3ノードを放電する第7トランジスタとを備えるものである。
本発明によれば、第1電圧信号が活性化されているときには、第1入力端子に信号を入力して第2ノードを充電し、その後第2入力端子に信号を入力して当該第2ノードを昇圧することができる。それにより第2トランジスタのゲート・ソース間電圧を大きくでき、第2トランジスタを非飽和状態で動作させての第1ノードの充電が可能になる。また第2電圧信号が活性化されているときには、第3入力端子に信号を入力して第3ノードを充電し、その後第4入力端子に信号を入力して当該第3ノードを昇圧することができる。それにより第3トランジスタのゲート・ソース間電圧を大きくでき、第3トランジスタを非飽和状態で動作させての第1ノードの充電が可能になる。
その結果、従来よりも第1トランジスタのゲート・ソース間電圧を高速に、且つより大きくすることができるようになる。従って、動作の高速化のために第1クロック信号の周波数を高くした場合でも、第1トランジスタの駆動能力すなわちシフトレジスタ回路の駆動能力を高く保つことができ、動作の高速化に寄与できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。なお、説明が重複して冗長になるのを避けるため、各図において同一または相当する機能を有する要素には同一符号を付してある。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示す概略ブロック図であり、表示装置の代表例として液晶表示装置10の全体構成を示している。
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示す概略ブロック図であり、表示装置の代表例として液晶表示装置10の全体構成を示している。
液晶表示装置10は、液晶アレイ部20と、ゲート線駆動回路(走査線駆動回路)30と、ソースドライバ40とを備える。後の説明により明らかになるが、本発明の実施の形態に係る双方向シフトレジスタはゲート線駆動回路30に搭載される。
液晶アレイ部20は、行列状に配設された複数の画素25を含む。画素の行(以下「画素ライン」とも称する)の各々にはそれぞれゲート線GL1,GL2・・・(総称「ゲート線GL」)が配設され、また、画素の列(以下「画素列」とも称する)の各々にはそれぞれデータ線DL1,DL2・・・(総称「データ線DL」)がそれぞれ設けられる。図1には、第1行の第1列および第2列の画素25、並びにこれに対応するゲート線GL1およびデータ線DL1,DL2が代表的に示されている。
各画素25は、対応するデータ線DLと画素ノードNpとの間に設けられる画素スィッチ素子26と、画素ノードNpおよび共通電極ノードNCの間に並列に接続されるキャパシタ27および液晶表示素子28とを有している。画素ノードNpと共通電極ノードNCとの間の電圧差に応じて、液晶表示素子28中の液晶の配向性が変化し、これに応答して液晶表示素子28の表示輝度が変化する。これにより、データ線DLおよび画素スイッチ素子26を介して画素ノードNpへ伝達される表示電圧によって、各画素の輝度をコントロールすることが可能となる。即ち、最大輝度に対応する電圧差と最小輝度に対応する電圧差との間の中間的な電圧差を、画素ノードNpと共通電極ノードNCとの間に印加することによって、中間的な輝度を得ることができる。従って、上記表示電圧を段階的に設定することにより、階調的な輝度を得ることが可能となる。
ゲート線駆動回路30は、所定の走査周期に基づき、ゲート線GLを順に選択して駆動する。本実施の形態では、ゲート線駆動回路30は双方向シフトレジスタにより構成されており、ゲート線GLを活性化させる順番の向きを切り替えることができる。画素スイッチ素子26のゲート電極は、それぞれ対応するゲート線GLと接続される。特定のゲート線GLが選択されている間は、それに接続する各画素において、画素スイッチ素子26が導通状態になり画素ノードNpが対応するデータ線DLと接続される。そして、画素ノードNpへ伝達された表示電圧がキャパシタ27によって保持される。一般的に、画素スイッチ素子26は、液晶表示素子28と同一の絶縁体基板(ガラス基板、樹脂基板等)上に形成されるTFTで構成される。
ソースドライバ40は、Nビットのデジタル信号である表示信号SIGによって段階的に設定される表示電圧を、データ線DLへ出力するためのものである。ここでは一例として、表示信号SIGは6ビットの信号であり、表示信号ビットDB0〜DB5から構成されるものとする。6ビットの表示信号SIGに基づくと、各画素において、26=64段階の階調表示が可能となる。さらに、R(Red)、G(Green)およびB(Blue)の3つの画素により1つのカラー表示単位を形成すれば、約26万色のカラー表示が可能となる。
また、図1に示すように、ソースドライバ40は、シフトレジスタ50と、データラッチ回路52,54と、階調電圧生成回路60と、デコード回路70と、アナログアンプ80とから構成されている。
表示信号SIGにおいては、各々の画素25の表示輝度に対応する表示信号ビットDB0〜DB5がシリアルに生成される。すなわち、各タイミングにおける表示信号ビットDB0〜DB5は、液晶アレイ部20中のいずれか1つの画素25における表示輝度を示している。
シフトレジスタ50は、表示信号SIGの設定が切り換わる周期に同期したタイミングで、データラッチ回路52に対して、表示信号ビットDB0〜DB5の取り込みを指示する。データラッチ回路52は、シリアルに生成される表示信号SIGを順に取り込み、1つの画素ライン分の表示信号SIGを保持する。
データラッチ回路54に入力されるラッチ信号LTは、データラッチ回路52に1つの画素ライン分の表示信号SIGが取り込まれるタイミングで活性化する。データラッチ回路54はそれに応答して、そのときデータラッチ回路52に保持されている1つの画素ライン分の表示信号SIGを取り込む。
階調電圧生成回路60は、高電圧VDHおよび低電圧VDLの間に直列に接続された63個の分圧抵抗で構成され、64段階の階調電圧V1〜V64をそれぞれ生成する。
デコード回路70は、データラッチ回路54に保持されている表示信号SIGをデコードし、当該デコード結果に基づいて各デコード出力ノードNd1,Nd2・・・(総称「デコード出力ノードNd」)に出力する電圧を、階調電圧V1〜V64のうちから選択して出力する。
その結果、デコード出力ノードNdには、データラッチ回路54に保持された1つの画素ライン分の表示信号SIGに対応した表示電圧(階調電圧V1〜V64のうちの1つ)が同時に(パラレルに)出力される。なお、図1においては、第1列目および第2列目のデータ線DL1,DL2に対応するデコード出力ノードNd1,Nd2が代表的に示されている。
アナログアンプ80は、デコード回路70からデコード出力ノードNd1,Nd2・・・に出力された各表示電圧に対応したアナログ電圧を、それぞれデータ線DL1,DL2・・・に出力する。
ソースドライバ40が、所定の走査周期に基づいて、一連の表示信号SIGに対応する表示電圧を1画素ライン分ずつデータ線DLへ繰り返し出力し、ゲート線駆動回路30がその走査周期に同期してゲート線GL1,GL2・・・をこの順あるいはその逆順に駆動することにより、液晶アレイ部20に表示信号SIGに基づいた画像あるいはその反転画像の表示が成される。
図2は、ゲート線駆動回路30の構成を示す図である。このゲート線駆動回路30は複数段から成る双方向シフトレジスタにより構成されている。即ち、当該ゲート線駆動回路30は縦続接続(カスケード接続)したn個の双方向単位シフトレジスタSR1,SR2,SR3,SR4,・・・,SRnから成っている(以下、縦続接続するシフトレジスタSR1,SR2,・・・,SRnを「単位シフトレジスタSR」と総称する)。単位シフトレジスタSRは、1つの画素ライン即ち1つのゲート線GL毎に1つずつ設けられる。
図2に示すクロック発生器31は、互いに位相が異なる3相のクロック信号CLK1,CLK2,CLK3をゲート線駆動回路30の単位シフトレジスタSRに入力するものである。本実施の形態では、クロック信号CLK1,CLK2,CLK3が活性化する順番(位相の関係)は、スイッチやプログラムあるいは配線の接続変更により、信号のシフト方向に応じて変更することができるようになっている。即ち、順方向シフトの場合にはCLK1,CLK2,CLK3,CLK1,・・・の順にHレベルになり、逆方向シフトの場合にはCLK3,CLK2,CLK1,CLK3,・・・の順にHレベルになる。
クロック信号CLK1,CLK2,CLK3が活性化する順番の、配線の接続変更による交換は、表示装置の製造前にシフトの方向を一方向に固定するような場合に有効である。またスイッチやプログラムによる交換は、表示装置の製造後にシフト方向を一方向に固定する、あるいは表示装置の使用中にシフト方向を変更できるようにするような場合に有効である。
また、図2に示す電圧信号発生器32は、当該双方向シフトレジスタにおける信号のシフト方向を決定する第1電圧信号Vnおよび第2電圧信号Vrを生成するものである。電圧信号発生器32は、前段から後段への向き(単位シフトレジスタSR1,SR2,SR3・・・の順)に信号をシフトさせる場合(この向きを「順方向」と定義する)には第1電圧信号VnをHレベル、第2電圧信号VrをLレベルにする。逆に、後段から前段への向き(単位シフトレジスタSRn,SRn-1,SRn-2・・・の順)に信号をシフトさせる場合(この向きを「逆方向」と定義する)には、第2電圧信号VrをHレベル、第1電圧信号VnをLレベルにする。
それぞれの単位シフトレジスタSRは、第1〜第4入力端子IN1〜IN4、出力端子OUT、クロック端子CK、第1電圧信号端子T1および第2電圧信号端子T2を有している。図2のように、各単位シフトレジスタSRのクロック端子CKには、クロック発生器31が出力するクロック信号CLK1〜CLK3うちの所定の一つが供給される。具体的には、クロック信号CLK1は[3m−2](mは自然数、以下同じ)段目の単位シフトレジスタSR1,SR4,SR7・・・に供給され、クロック信号CLK2は[3m−1]段目の単位シフトレジスタSR2,SR5,SR8・・・に供給され、クロック信号CLK3は[3m]段目の単位シフトレジスタSR3,SR6,SR9・・・に供給される。
上記のようにクロック信号CLK1,CLK2,CLK3が活性化する順番は、信号のシフト方向に応じて変更されるので、シフトレジスタSR1,SR2,SR3・・・のクロック端子CKは、順方向シフト時にはその順番で活性化され、逆方向シフト時にはその逆の順番になる。
単位シフトレジスタSRの出力端子OUTは、それぞれ対応するゲート線GLに接続される。つまり、出力端子OUTに出力される出力信号Gは、ゲート線GLを活性化するための水平(垂直)走査パルスとなる。
最前段である第1段目(第1ステージ)の単位シフトレジスタSR1の第1および第2入力端子IN1,IN2には、それぞれ第1および第2制御パルスSTn1,STn2が入力信号として入力される。
また第2段目のシフトレジスタSR2においては、第1入力端子IN1に上記第2制御パルスSTn2が入力され、第2入力端子IN2は第1段目の単位シフトレジスタSR1の出力端子OUTに接続される。第3段目以降においては、第1入力端子IN1はその前段の出力端子OUTに接続し、第2入力端子IN2はその2段前(前々段)の出力端子OUTに接続する。
また、最後段である第n段目(第nステージ)の単位シフトレジスタSRnの第3および第4入力端子IN3,1N4には、それぞれ第3および第4制御パルスSTr1、STr2が入力される。
また第n−1段目のシフトレジスタSRn-1においては、第3入力端子IN3に上記第4制御パルスSTr2が入力され、第4入力端子IN4は第n段目の単位シフトレジスタSRnの出力端子OUTに接続する。第n−2段目以前の単位シフトレジスタSRにおいては、第4入力端子IN4はその後段の単位シフトレジスタSRの出力端子OUTに接続し、第3入力端子IN3はその2段後(後々段)の単位シフトレジスタSRの出力端子OUTに接続する。
ここで、上記の第1〜第4制御パルスSTn1,STn2,STr1,STr2について説明する。第1および第2制御パルスSTn1,STn2は共に、双方向シフトレジスタが順方向シフトを行う場合にそのシフト動作を開始させるスタートパルスとなり、逆方向シフトの場合にはそのシフト動作を終了させるエンドパルスとなる信号である。
順方向シフトの場合は、第1および第2制御パルスSTn1,STn2がスタートパルスとして機能し、第3および第4制御パルスSTr1,STr2がエンドパルスとして機能する。第1および第2制御パルスSTn1,STn2は、スタートパルスとして機能するとき、互いに位相(活性化するタイミング)がずらされる。即ち、第1制御パルスSTn1は第2制御パルスSTn2よりも先にHレベルになり、第2制御パルスSTn2はその後第1制御パルスSTn1がLレベルに戻った後にHレベルになるよう制御される。また後の説明で明らかになるが、本実施の形態では、順方向シフトの動作においては、エンドパルスとしては第3制御パルスSTr1は活性化される必要はなく、少なくとも第4制御パルスSTr2が活性化されればよい。
一方、逆方向シフトの場合は、第3および第4制御パルスSTr1,STr2がスタートパルスとして機能し、第1および第2制御パルスSTn1,STn2がエンドパルスとして機能する。第3および第4制御パルスSTr1,STr2もまた、スタートパルスとして機能するときには、互いに位相がずらされる。即ち、第3制御パルスSTr1は第4制御パルスSTr2よりも先にHレベルになり、第4制御パルスSTr2はその後第3制御パルスSTr1がLレベルに戻った後にHレベルになるよう制御される。また後の説明で明らかになるが、逆方向シフトの動作においては、エンドパルスとしては第1制御パルスSTn1は活性化される必要はなく、少なくとも第2制御パルスSTn2が活性化されればよい。
本実施の形態のように双方向シフトレジスタが画像表示装置のゲート線駆動回路30を構成している場合、スタートパルスは、画像信号の各フレーム期間の先頭に対応するタイミングで活性化される。そしてエンドパルスは、各フレーム期間の末尾に対応するタイミングで活性化される。
本実施の形態のゲート線駆動回路30においては、各単位シフトレジスタSRは、クロック信号CLK1〜CLK3に同期して、順方向シフトの場合には前段から入力される入力信号(前段の出力信号G)を時間的にシフトさせながら、対応するゲート線GL並びに自身の次段の単位シフトレジスタSRへと伝達する。また逆方向シフトの場合には、後段から入力される入力信号(後段の出力信号G)を時間的にシフトさせながら、対応するゲート線GL並びに自身の前段の単位シフトレジスタSRへと伝達する(単位シフトレジスタSRの動作の詳細は後述する)。その結果、一連の単位シフトレジスタSRのそれぞれは、所定の走査周期に基づいたタイミングでゲート線GLを順に活性化させる、いわゆるゲート線駆動ユニットとして機能する。
図3は、本実施の形態に係る双方向単位シフトレジスタSRの回路図である。なお、ゲート線駆動回路30においては、縦続接続された各単位シフトレジスタSRの構成は実質的にどれも同じであるので、以下では1つの単位シフトレジスタSRの構成ついてのみ代表的に説明する。また、この単位シフトレジスタSRを構成するトランジスタは、全て同一導電型の電界効果トランジスタであり、ここでは全てN型TFTであるものとする。N型TFTは、ゲートがHレベルになると活性(オン)状態となり、Lレベルで非活性(オフ)状態となる。ただし、単位シフトレジスタSRはP型トランジスタで構成することも可能であり、P型トランジスタの場合はゲートがLレベルになると活性(オン)状態となり、Hレベルで非活性(オフ)状態となる。
本実施の形態の単位シフトレジスタSRは、図2に示した第1〜第4の入力端子IN1〜IN4、出力端子OUT、クロック端子CK、および第1および第2電圧端子T1,T2の他に、低電位側電源電位VSSが供給される第1電源端子S1および高電位側電源電位VDD1が供給される第2電源端子S2を有している。
以下の説明では、回路の基準電位となる低電位側電源電位VSSを0Vとして説明するが、実使用では画素に書き込まれるデータの電圧を基準にして基準電位が設定される。例えば、高電位側電源電位VDD1は17V、低電位側電源電位VSSは−12Vなどと設定される。
当該単位シフトレジスタSRの出力段は、出力端子OUTとクロック端子CKとの間に接続するトランジスタQ1と、出力端子OUTと第1電源端子S1との間に接続するトランジスタQ2とにより構成されている。即ちトランジスタQ1は、クロック端子CKに入力されるクロック信号を出力端子OUTに供給するトランジスタ(第1トランジスタ)であり、トランジスタQ2は、第1電源端子S1の電位を出力端子OUTに供給することで、当該出力端子OUTを放電するトランジスタ(第8トランジスタ)である。ここで、トランジスタQ1のゲート(制御電極)が接続するノードを「ノードN1」と定義する。またトランジスタQ2のゲートは、後述する「ノードN2」に接続される。
トランジスタQ1のゲート・ソース間(即ち出力端子OUTとノードN1との間)には容量素子C1が設けられている。この容量素子C1は、出力端子OUTのレベル上昇に伴うノードN1の昇圧効果を高めるためのものである。但し、容量素子C1は、トランジスタQ1のゲート・チャネル間容量が充分大きい場合にはそれで置き換えることができるので、そのような場合には省略してもよい。
ノードN1と第1電圧信号端子T1との間に接続したトランジスタQ3は、第1電圧信号端子T1に入力される第1電圧信号VnをノードN1に供給するためのトランジスタ(第2トランジスタ)である。このトランジスタQ3のゲートが接続するノードを「ノードN3」と定義する。
第1電圧信号端子T1とノードN3との間には、ゲートが第1入力端子IN1に接続したトランジスタQ8が接続している。当該トランジスタQ8は、第1入力端子IN1に入力される信号に基づいて、第1電圧信号VnをノードN3に供給するトランジスタ(第4トランジスタ)である。ノードN3と第2入力端子IN2との間には、容量素子C2が接続する。この容量素子C2は、第2入力端子IN2とノードN3との間の結合容量として機能すると共に、当該ノードN3のレベルを安定化させるための安定化容量としても機能する。
ノードN3と第1電源端子S1との間に接続したトランジスタQ9はノードN3を放電するトランジスタ(第6トランジスタ)である。当該トランジスタQ9のゲートは、自己の出力端子OUT、または第4入力端子IN4(次段の出力端子OUT)に接続される。
上記のトランジスタQ3,Q8,Q9および容量素子C2から成る回路は、当該単位シフトレジスタSRが順方向シフトの動作を行う際、選択期間に出力端子OUTをプルアップするトランジスタQ1を駆動する「順方向プルアップ回路」として機能する。
一方、ノードN1と第2電圧信号端子T2との間に接続したトランジスタQ4は、第2電圧信号端子T2に入力される第2電圧信号VrをノードN1に供給するためのトランジスタ(第3トランジスタ)である。このトランジスタQ4のゲートが接続するノードを「ノードN4」と定義する。
第2電圧信号端子T2とノードN4との間には、ゲートが第3入力端子IN3に接続したトランジスタQ10が接続している。当該トランジスタQ10は、第3入力端子IN3に入力される信号に基づいて、第2電圧信号VrをノードN4に供給するトランジスタ(第5トランジスタ)である。ノードN4と第4入力端子IN4との間には、容量素子C3が接続する。この容量素子C3は、第4入力端子IN4とノードN4との間の結合容量として機能すると共に、当該ノードN4のレベルを安定化させるための安定化容量としても機能する。
ノードN4と第1電源端子S1との間に接続したトランジスタQ11はノードN4を放電するトランジスタ(第7トランジスタ)である。当該トランジスタQ11のゲートは、自己の出力端子OUT、または第2入力端子IN2(前段の出力端子OUT)に接続される。
上記のトランジスタQ4,Q10,Q11および容量素子C3から成る回路は、当該単位シフトレジスタSRが逆方向シフトの動作を行う際、選択期間に出力端子OUTをプルアップするトランジスタQ1を駆動する「逆方向プルアップ回路」として機能する。
第2電源端子S2と第1電源端子S1との間に直列に接続したトランジスタQ6,Q7は、ノードN1を入力端とするインバータを構成している。トランジスタQ6,Q7の間の接続ノードは当該インバータの出力端となり、ここではそれを「ノードN2」と定義する。
トランジスタQ6は、ノードN2と第2電源端子S2との間に接続し、そのゲートはドレインと同じく第2電源端子S2に接続される(即ちトランジスタQ6はダイオード接続されている)。トランジスタQ7は、ノードN2と第1電源端子S1との間に接続される。トランジスタQ7のゲートはインバータの入力端となり、ノードN1に接続される。
トランジスタQ7は、トランジスタQ6よりも駆動能力(電流を流す能力)が十分大きく設定されている。即ちトランジスタQ7のオン抵抗は、トランジスタQ6のオン抵抗よりも充分小さい。よってインバータの入力端であるノードN1(トランジスタQ7のゲート)のレベルが上昇するとトランジスタQ7がオンになり当該インバータの出力端であるノードN2のレベルは下降し、反対にノードN1のレベルが下降するとトランジスタQ7がオフになりノードN2のレベルは上昇する。
つまりこのトランジスタQ6,Q7から成るインバータは、トランジスタQ6およびトランジスタQ7のオン抵抗値の比によってその動作が規定される、いわゆる「レシオ型インバータ」である。当該インバータは、出力端子OUTをプルダウンするためのトランジスタQ2を駆動する「プルダウン回路」として機能している。
また図3から分かるように、本実施の形態に係る単位シフトレジスタSRは、トランジスタQ2の他にも、インバータの出力端(ノードN2)にゲートが接続したトランジスタとして、トランジスタQ5,Q12,Q13を備えている。トランジスタQ5はノードN1と第1電源端子S1との間に接続し、トランジスタQ12はノードN3と第1電源端子S1との間に接続し、トランジスタQ13はノードN4と第1電源端子S1との間に接続している。つまりトランジスタQ2,Q5,Q12,Q13は、ノードN2がHレベルになる期間(即ち非選択期間)にオンし、その間、出力端子OUTおよびノードN1,N3,N4をそれぞれ低インピーダンスのLレベルに維持するように動作する。
図4は実施の形態1に係る単位シフトレジスタの動作を示すタイミング図である。以下図4を参照し、本実施の形態に係る単位シフトレジスタSRの具体的な動作を説明する。ここでも、ゲート線駆動回路30を構成する各単位シフトレジスタSRの動作は実質的にどれも同じであるので、ここでは第k段目の単位シフトレジスタSRkの動作を代表的に説明する。
簡単のため、当該単位シフトレジスタSRkのクロック端子CKには、クロック信号CLK1が入力されるものとして説明を行う(例えば、図2における単位シフトレジスタSR1,SR4などがこれに該当する)。また、クロック信号CLK1〜CLK3、第1〜第4制御パルスSTn1,STn2,STr1,STr2、並びに第1および第2電圧信号Vn,VrのHレベルの電位は全て等しいものと仮定し、そのレベルをVDDと表す。さらに、このVDDは高電位側電源電位VDD1のレベルと等しいものとする(即ちVDD1=VDD)。また単位シフトレジスタSRを構成する各トランジスタのしきい値電圧は全て等しいものと仮定し、その値をVthとする。
第i段目の単位シフトレジスタSRiの出力信号Gを、符号Giで表す。最前の2段および最後の2段には例外的に第1〜第4制御パルスSTn1,STn2,STr1,STr2が入力されるが(図2参照)、以下の説明においては、単位シフトレジスタSRkの第1入力端子IN1には2段前の出力信号Gk-2が、第2入力端子IN2には前段の出力信号Gk-1が、第3入力端子IN3には2段後の出力信号Gk+2が、第4入力端子IN4には次段の出力信号Gk+1が、それぞれ入力されるものとして説明を行う。
また先に述べたように、トランジスタQ9のゲートは出力端子OUTおよび第4入力端子IN4のどちらに接続されていてもよく、同様にトランジスタQ11のゲートは出力端子OUTおよび第2入力端子IN2のどちらに接続されていてもよいが、ここではその両方とも出力端子OUTに接続しているものとして説明する。
まず、ゲート線駆動回路30が順方向シフト動作を行う場合を説明する。このとき図2の電圧信号発生器32は、第1電圧信号VnをHレベル(VDD)にし、第2電圧信号VrをLレベル(VSS)にする。
ここで初期状態として、ノードN1,N3,N4がLレベル(VSS)の状態を仮定する(以下、ノードN1がLレベルの状態を「リセット状態」と称する)。このとき、トランジスタQ6,Q7から成るインバータ(プルダウン回路)の働きにより、ノードN2はHレベル(VDD−Vth)になっている。また、クロック端子CK(クロック信号CLK1)、第1〜第4入力端子IN1〜IN4のレベルはいずれもLレベルであるとする。このリセット状態では、トランジスタQ1がオフ(非活性状態)、トランジスタQ2がオン(活性状態)であるので、出力端子OUT(出力信号Gk)はクロック端子CK(クロック信号CLK1)のレベルに関係なくLレベルに保たれる。即ち、この単位シフトレジスタSRkが接続するゲート線GLkは非選択状態にある。
その状態から、時刻t1で、第1入力端子IN1に入力される2段前の出力信号Gk-2(第1段目の場合は第1制御パルスSTn1、第2段目の場合は第2制御パルスSTn2)がHレベルになると、トランジスタQ8がオンになる。順方向シフトの際には第1電圧信号VnはHレベルであるので、トランジスタQ8がオンになるとノードN3のレベルが上昇し、応じてトランジスタQ3がオンになる。
このときノードN2はHレベルなので、トランジスタQ5,Q12もオンしているが、トランジスタQ8,Q3の駆動能力はそれぞれトランジスタQ5,Q12の駆動能力よりも充分大きく設定されており、トランジスタQ8,Q3のオン抵抗はそれぞれトランジスタQ5,Q12のオン抵抗に比べ十分低いため、ノードN1,N3のレベルはそれぞれ上昇する。応じてインバータ(プルダウン回路)の出力が反転し、ノードN2がLレベル(≒VSS)になり、トランジスタQ5,Q12がオフになるので、ノードN1,N3はそれぞれHレベルになる(以下、ノードN1がHレベルの状態を「セット状態」と称す)。なおこの時点では、ノードN3のレベルはVDD−Vthとなり、ノードN1のレベルは最大でもVDD−2×Vthまでしか上昇しない。
時刻t2で、2段前の出力信号Gk-2がLレベルになるとトランジスタQ8はオフするが、トランジスタQ5,Q12もオフしているため、ノードN1,N3はそれぞれフローティング状態でHレベルに維持される。
時刻t3で、第2入力端子IN2に入力される前段の出力信号Gk-1(第1段目の場合は第2制御パルスSTn2)がHレベルになると、容量素子C2を介した結合によりノードN3が昇圧される。容量素子C2の容量値はノードN3の寄生容量値よりも充分大きく設定されているので、ノードN3のレベルはそれまでの値(VDD−Vth)から、ほぼ前段の出力信号Gk-1の振幅分(VDD)だけ上昇し、およそ2×VDD−Vthになる。
この結果、トランジスタQ3のゲート(ノードN3)とドレイン(ノードN1)間の電圧は、トランジスタQ3が非飽和領城で動作する条件を満足するようになる。トランジスタQ3が非飽和領域で動作すると、ノードN1は高速で充電(プリチャージ)され、且つトランジスタQ3のしきい値電圧分の電圧損失を伴わないため、その充電後のノードN1のレベルはVDDにまで上昇する。
時刻t4で、前段の出力信号Gk-1がLレベルになると、ノードN3のレベルはVDD−Vthに戻り、トランジスタQ3はオフになるが、ノードN1のレベルはフローティング状態でVDDに維持される。またノードN3のレベルもVDD−Vthで維持される。
そして時刻t5で、クロック信号CLK1がHレベルになると、トランジスタQ1を通して、そのレベルが出力端子OUTに伝達され、出力信号Gkのレベルが上昇する。出力端子OUTとノードN1との間は、容量素子C1およびトランジスタQ1のチャネル容量を介して結合されるため、出力端子OUTのレベル上昇に伴ってノードN1は昇圧される。その結果、トランジスタQ1は非飽和領域で動作し、出力信号Gkのレベルは、クロック信号CLK1のHレベルと同じVDDにまで上昇する。なお、このノードN1の昇圧動作により、ノードN1のレベルはそれまでの値(VDD)からさらに出力端子OUTの上昇分だけ高められ、最終的に2×VDDになる。
また出力信号GkはトランジスタQ9のゲートに入力されるので、このときトランジスタQ9がオンになり、ノードN3は放電(プルダウン)されてLレベル(VSS)になる。この時点でトランジスタQ3のゲート電位をVSSにしておくことによって、後の時刻t7にトランジスタQ3,Q4を通して流れる貫通電流が生じることを避けることができる。
なお、上記のようにトランジスタQ9のゲートには第4入力端子IN4を接続させてもよい(即ち、トランジスタQ9のゲートに次段の出力信号Gk+1を入力させてもよい)。この場合も上記の貫通電流はほぼ抑えられるが、トランジスタQ3がオフするのとトランジスタQ4がオンするのとが、時刻t7でほぼ同時に行われることになるので、そのとき瞬時的な貫通電流が流れる恐れがある。
時刻t6で、クロック信号CLK1がLレベルになると、出力端子OUTはトランジスタQ1を通して放電され、そのレベルはクロック信号CLK1のレベル低下に追随してLレベル(VSS)になる。このときは時刻t5の場合と反対に、容量素子C1およびトランジスタQ1のチャネル容量を介した結合によって、ノードN1のレベルは、出力端子OUTのレベル下降分だけ引き下げられ、昇圧される前の値(VDD)に戻る。
時刻t7でクロック信号CLK2がHレベルになると、次段のシフトレジスタSRk+1の選択期間に入る。即ち当該単位シフトレジスタSRkの第4入力端子IN4に入力される次段の出力信号Gk+1(第n段目の場合は第4制御パルスSTr2)がHレベルになる。
容量素子C3の容量値は、容量素子C2とノードN3の寄生容量との関係と同様に、ノード4の寄生容量に対して充分大きく設定されている。よって容量素子C2を介する結合により、ノードN4のレベルはそれまでの値(VSS)から、ほぼ次段の出力信号Gk+1の振幅分(VDD)だけ上昇し、およそVDDになる。するとトランジスタQ4がオンし、ノードN1が放電されてLレベル(VSS)になり、トランジスタQ1がオフになる(即ち当該単位シフトレジスタSRkはリセット状態になる)。
応じてインバータ(プルダウン回路)の出力が反転してノードN2はHレベル(VDD−Vth)になり、トランジスタQ2,Q5がオンになる。その結果、ノードN1および出力端子OUTが低インピーダンスのLレベルになり、単位シフトレジスタSRkは非選択状態になる。またこのとき、トランジスタQ12,Q13もオンするため、ノードN3、N4も低インピーダンスのLレベルになる。
そして時刻t8で次段の出力信号Gk+1がLレベルになると、容量素子C3を介した第2入力端子IN2とノードN4との間の結合により、ノードN4はLレベルにされる。応じてトランジスタQ4がオフになるが、トランジスタQ5がオンになっているのでノードN1のLレベルは低インピーダンス状態で維持される。
時刻t9で、クロック信号CLK3がHレベルになると、今度は2段後の単位シフトレジスタSRk+2の選択期間になる。即ち当該単位シフトレジスタSRkの第3入力端子IN3に入力される2段後の出力信号Gk+2(第n段目の場合は第3制御パルスSTr1、第n−1段目の場合は第4制御パルスSTr2)がHレベルになる。応じてトランジスタQ10がオンするが、ノードN4は既にトランジスタQ13によってLレベルに固定されているため、このときのトランジスタQ10の動作は、単位シフトレジスタSRkにおける信号のシフト動作には影響しない。
以上の順方向シフトの動作をまとめると、単位シフトレジスタSRkは、第1および第2入力端子IN1,IN2に信号が入力されない間はリセット状態を維持する。リセット状態ではトランジスタQ1がオフ、トランジスタQ2がオンであるので、出力端子OUT(ゲート線GLk)は低インピーダンスのLレベル(VSS)に維持される。
そして第1入力端子IN1に2段前の出力信号Gk-2が入力されると、トランジスタQ8がオンになり、ノードN3が充電されてHレベル(VDD−Vth)になる。応じてトランジスタQ3がオンしてノードN1が充電(プリチャージ)される。但しこのときの充電では、ノードN1のレベルは最大でもVDD−2×Vthまでしか上昇しない。
そして次に、第2入力端子IN2へ前段の出力信号Gk-1が入力されると、ノードN3は、容量素子C2によって2×VDD−Vthのレベルへと昇圧される。応じてトランジスタQ3が非飽和領域で動作してノードN1の充電(プリチャージ)を促進させ、当該ノードN1のレベルはVDDにまで高められる。
その結果、単位シフトレジスタSRは、ノードN1が充分に高いレベルにプリチャージされてのセット状態になる。セット状態ではトランジスタQ1がオン、トランジスタQ2がオフになるので、クロック端子CKのクロック信号CLK1がHレベルになる期間、出力信号Gkが出力される。そしてその後、第4入力端子IN4に次段の出力信号Gk+1が入力されると、元のリセット状態に戻る。
このように順方向シフトを行う複数の単位シフトレジスタSRが図2のように縦続接続して成るゲート線駆動回路30を構成によれば、スタートパルスとしての第1および第2制御パルスSTn1,STn2を切っ掛けにして第1段目の単位シフトレジスタSR1が出力した信号(出力信号G1)が、クロック信号CLK1〜CLK3に同期してシフトされながら、単位シフトレジスタSR2,SR3・・・と順番に伝達される(図5のタイミング図参照)。それによって、ゲート線駆動回路30は、所定の走査周期でゲート線GL1,GL2,GL3・・・を順に駆動することができる。
また順方向シフトの場合には、図5に示すように、最後段の単位シフトレジスタSRnが出力信号Gnを出力した直後に、エンドパルスとしての第4制御パルスSTr2が、当該最後段の単位シフトレジスタSRnの第4入力端子IN4に入力される。それによって、最後段の単位シフトレジスタSRnがリセット状態に戻され、誤信号としての出力信号Gnを出力することが防止される。なお、順方向シフト時には第3入力端子IN3に入力される信号は動作に影響しないため、第3制御パルスSTr1はエンドパルスとして活性化される必要ない。
一方、ゲート線駆動回路30が逆方向シフトの動作を行う場合には、電圧信号発生器32は、第1電圧信号VnをLレベル(VSS)にし、第2電圧信号VrをHレベル(VDD)にする。つまり逆方向シフトの場合には、順方向シフトのときとは反対に、トランジスタQ3がノードN1を放電(プルダウン)するトランジスタとして機能し、トランジスタQ4がノードN1を充電(プルアップ)するトランジスタとして機能する。また、第3および第2制御パルスSTr1,STr2がスタート信号として機能し、第1および第2制御パルスSTn1,STn2がエンドパルスとして機能するようになる。
応じて、トランジスタQ10はトランジスタQ4のゲート(ノードN4)を充電するように機能するようになり、容量素子C3はその充電後のノードN4を昇圧するように機能するようになる。以上により、各段の単位シフトレジスタSRにおいて、トランジスタQ3,Q8および容量素子C2(順方向プルアップ回路)の動作と、トランジスタQ4,Q10および容量素子C3(逆方向プルアップ回路)の動作とが、順方向シフトの場合と入れ替わることになる。
即ち、逆方向シフトの動作を簡単に説明すると以下のとおりである。逆方向シフトの場合、単位シフトレジスタSRkは、第3および第4入力端子IN3,IN4に信号が入力されない間はリセット状態を維持する。リセット状態ではトランジスタQ1がオフ、トランジスタQ2がオンであるので、出力端子OUT(ゲート線GLk)は低インピーダンスのLレベル(VSS)に維持される。
そして第3入力端子IN3に2段後の出力信号Gk+2が入力されると、トランジスタQ10がオンになり、ノードN4が充電されてHレベル(VDD−Vth)になる。応じてトランジスタQ4がオンしてノードN1が充電(プリチャージ)される。但しこのときの充電では、ノードN1のレベルは最大でもVDD−2×Vthまでしか上昇しない。
しかし次に、第4入力端子IN4に次段の出力信号Gk+1が入力されると、ノードN4は、容量素子C3によって2×VDD−Vthのレベルへと昇圧される。応じてトランジスタQ4が非飽和領域で動作してノードN1の充電(プリチャージ)を促進させ、当該ノードN1のレベルはVDDにまで高められる。
その結果、単位シフトレジスタSRは、ノードN1が充分に高いレベルにされてのセット状態になる。セット状態ではトランジスタQ1がオン、トランジスタQ2がオフになるので、クロック端子CKのクロック信号CLK1がHレベルになる期間、出力信号Gkが出力される。そしてその後、第2入力端子IN2に前段の出力信号Gk-1が入力されると、元のリセット状態に戻る。
そのように動作する複数の単位シフトレジスタSRを図2のように縦続接続し、ゲート線駆動回路30を構成すると、スタートパルスとしての第3および第4制御パルスSTr1,STr2を切っ掛けにして最後段の単位シフトレジスタSRnが出力した信号(出力信号Gn)が、クロック信号CLK1〜CLK3に同期してシフトされながら、単位シフトレジスタSRn-1,SRn-2・・・と順番に伝達される(図6のタイミング図参照)。それによって、ゲート線駆動回路30は、所定の走査周期でゲート線GLn,GLn-1,GLn-2・・・を順に駆動することができる。
また逆方向シフトの場合には、図6に示すように、第1段目の単位シフトレジスタSR1が出力信号G1を出力した直後に、エンドパルスとしての第2制御パルスSTn2が、当該単位シフトレジスタSR1の第2入力端子IN2に入力される。それによって、単位シフトレジスタSR1がリセット状態に戻され、誤信号としての出力信号G1が出力されることが防止される。
なお逆方向シフトの場合は、順方向シフトのときのトランジスタQ10と同様に、トランジスタQ8は信号のシフト動作に影響しないため、エンドパルスとしては第3制御パルスSTr1は活性化される必要はなく、少なくとも第4制御パルスSTr2が活性化されればよい。
以上のように、本実施の形態に係る単位シフトレジスタSRによれば、順方向シフト時には、トランジスタQ8がトランジスタQ3のゲート(ノードN3)を充電し、次いで容量素子C2が充電後のノードN3を昇圧する。それにより、トランジスタQ3のゲート・ソース間電圧を高くした状態でノードN1の充電(プリチャージ)が行われる。また逆方向シフト時には、トランジスタQ10がトランジスタQ4のゲート(ノードN4)を充電し、次いで容量素子C3が充電後のノードN4を昇圧する。それにより、トランジスタQ4のゲート・ソース間電圧を高くした状態でノードN1の充電が行われる。
つまり順方向シフト時にはトランジスタQ3が、逆方向シフト時にはトランジスタQ4が、それぞれソースフォロアモードではなく、非飽和動作してノードN1を充電するので、当該ノードN1は高速に充電(プリチャージ)される。よって、クロック信号CLK1〜CLK3の周波数が高くなり第1〜第4入力端子IN1〜IN4に入力される信号のパルス幅が狭くなった場合であってもノードN1を充分にプリチャージすることができ、トランジスタQ1の駆動能力の低下を防止することができる。
また、トランジスタQ3,Q4が非飽和動作するためそのしきい値電圧分の損失が生じず、従来よりもノードN1を高いレベルにプリチャージすることができるので、従来よりもトランジスタQ1の駆動能力は高くなる。従って、単位シフトレジスタSRが縦続接続して成るシフトレジスタ回路を高速化することができ、それにより構成されるゲート線駆動回路を用いた表示装置の高解像度化に寄与できる。
ここで、上記の説明からも分かるように、ゲートがノードN2に接続したトランジスタQ2,Q5,Q12,Q13は、ノードN2がHレベルになるとオンし、その間、出力端子OUTおよびノードN1,N3,N4をそれぞれ低インピーダンスのLレベルに維持するように動作する。それにより、ノイズの影響等によって非選択期間にトランジスタQ1,Q3,Q4が不要にオンしてしまうことが防止され、誤信号としての出力信号Gが出力されることが抑制される。
但し、例えば順方向シフトの際のセット状態(ノードN1がHレベル、ノードN2がLレベル)になったときには、ノードN4はフローティング状態のLレベルになる。よってそのときはノードN4がノイズの影響を受けやすくなるようにも思われる。セット状態のときにノイズの影響でノードN4がHレベルになると、トランジスタQ4が不要にオンし、充電後のノードN1のレベルを低下させてしまうため問題となる。しかし、上記のとおり容量素子C3はノードN4の寄生容量に対して充分大きく設定されており、それがノードN4の安定化容量として機能する。従ってノードN4がフローティング状態になったときにも、ノイズの影響によるそのレベル変動は抑えられており、上記の問題は生じない。
同様に逆方向シフト時のセット状態では、ノードN3がフローティング状態のLレベルになるが、このときは容量素子C2が安定化容量として機能する。よって、ノイズの影響によるノードN3のレベル変動も抑えられるので、逆方向シフト時にも上記の問題が生ない。
<実施の形態2>
実施の形態1では、単位シフトレジスタSRのプルダウン回路としてインバータ回路(図3のトランジスタQ6,Q7)が用いられたが、本実施の形態ではそれに代えてNOR回路を用いる変形例を示す。
実施の形態1では、単位シフトレジスタSRのプルダウン回路としてインバータ回路(図3のトランジスタQ6,Q7)が用いられたが、本実施の形態ではそれに代えてNOR回路を用いる変形例を示す。
図7は、実施の形態2に係る単位シフトレジスタSRの一例を示す回路図である。図7に示すように、本実施の形態の単位シフトレジスタSRは、図3の回路に対してトランジスタQ7をトランジスタQ7A,Q7Bに置き換えたものである。トランジスタQ7Aは、ノードN2と第1電源端子S1との間に接続し、そのゲートはノードN3に接続される。トランジスタQ7BもノードN2と第1電源端子S1との間に接続しているが、そのゲートはトランジスタQ4に接続される。
但し、図7の構成を有する単位シフトレジスタSRkでは、トランジスタQ9のゲートには次段の出力信号Gk+1が入力され、トランジスタQ11のゲートには前段の出力信号Gk-1が入力される(詳細は後述する)。
トランジスタQ7A,Q7Bは、それぞれトランジスタQ6よりもオン抵抗が充分小さく設定されている。従って、ノードN3,N4の両方がLレベルでありトランジスタQ7A,Q7Bの両方がオフであるときはノードN2はHレベルであるが、ノードN3,N4の少なくとも片方でもHレベルになるとノードN2のレベルはLレベルになる。即ち、トランジスタQ6,Q7A,Q7Bは、ノードN3およびノードN4を入力端とし、ノードN2を出力端とするNOR回路を構成している。
図4のタイミング図に示したように順方向シフトの場合には、ノードN3のレベルはノードN1と同じタイミング(2段前の出力信号Gk-2が入力されるタイミング(時刻t1))で立ち上がる。また逆方向シフトの場合には、ノードN4のレベルはノードN1と同じタイミング(2段後の出力信号Gk+2が入力されるタイミング)で立ち上がる。従って図7の単位シフトレジスタSRも、図3の回路とほぼ同様の動作が可能であり、同様の効果を得ることができる。
また順方向シフトでは、ノードN3のレベルが立ち上がったとき、その時点のレベルはノードN1よりも高くなる。逆方向シフト時のノードN4についても同様である。そのため、図3のノードN1を入力端とするインバータよりも、図4のノードN3,N4を入力端とするNOR回路の方が、ノードN1の充電開始時にノードN2をLレベルに下げる動作を確実に行うことができ、単位シフトレジスタSRの動作の信頼性向上に寄与できる。ただし、ノードN2を放電させるトランジスタが2個(トランジスタQ7A,Q7B)必要になるため、図3の単位シフトレジスタSRよりも回路の形成面積が大きくなる点に留意すべきである。
また上記のように図7の単位シフトレジスタSRkでは、トランジスタQ9,Q11のゲートには、それぞれ次段の出力信号Gk+1および前段の出力信号Gk-1を入力する必要がある点にも留意しなければならない。図3の回路では自己の出力信号Gkを入力しても構わなかったが、図7の単位シフトレジスタSRkでそのようにすると次の問題が生じるためである。即ち、トランジスタQ9,Q11のゲートに出力信号Gkが入力されるように構成すると、当該出力信号GkがHレベルになる期間(選択期間)にノードN3,N4がLレベルになり、応じてトランジスタQ7A,Q7BがオフになってノードN2をHレベルにし、トランジスタQ2がオンになり当該出力信号Gkのレベルを低下させてしまう問題が生じるからである。
また図3の回路では、トランジスタQ6,Q7から成るインバータの入力端がノードN1であったため、例えば順方向シフト時に次段の出力信号Gk+1応じてノードN1がLレベルになると、応じて当該インバータがノードN2をHレベルにしていた。それによってトランジスタQ2,Q5,Q13がオンになり、それぞれ非選択期間における出力端子OUT,ノードN1,N4が低インピーダンスのLレベルになって、誤動作が防止されていた。
一方、図7の単位シフトレジスタSRkでは、トランジスタQ6,Q7A,Q7Bから成るNOR回路の入力端はノードN3,N4であるので、ノードN2をHレベルにするためにはノードN3,N4の両方をLレベルにする必要がある。例えば順方向シフト時であれば、ノードN3は次段の出力信号Gk+1の立ち上がり時にトランジスタQ9によってLレベルにされ、ノードN4は次段の出力信号Gk+1の立ち下がり時に容量素子C3を介した結合によりLレベルにされる。つまりノードN4は2段後の出力信号Gk+2によってトランジスタQ10がオンするより前にLレベルにされるので、実施の形態1と同様にトランジスタQ10は順方向シフト時の単位シフトレジスタSRkの動作には影響しないことになる。このことは逆方向シフト時のトランジスタQ8についても同様である。
<実施の形態3>
図8は実施の形態3に係る単位シフトレジスタの構成を説明するための図であり、図2に示した電圧信号発生器32を単位シフトレジスタSRの回路と共に示したものである。
図8は実施の形態3に係る単位シフトレジスタの構成を説明するための図であり、図2に示した電圧信号発生器32を単位シフトレジスタSRの回路と共に示したものである。
上記の実施の形態1では、電圧信号発生器32が出力する第1および第2電圧信号Vn,Vrの振幅(低電位側電源電位VSSを基準としたときのHレベルの電位)は、クロック信号CLK1〜CLK3のそれと同じと仮定して説明したが、本実施の形態における電圧信号発生器32は、クロック信号CLK1〜CLK3よりも大きい振幅の第1および第2電圧信号Vn,Vrを出力する。
図9は、本実施の形態の電圧信号発生器32の構成図である。同図の如く、当該電圧信号発生器32は、電圧生成回路321および切替回路CHから構成されている。電圧生成回路321は、クロック信号CLK1〜CLK3のHレベルよりも高い電位VHを第3電源端子S3に出力するものである。切替回路CHは、その第3電源端子S3に供給される電位VHを単位シフトレジスタSRの第1電圧信号端子T1および第2電圧信号端子T2のどちらに供給するかを、信号のシフト方向に応じて切り替え可能な回路である。
切替回路CHは、互いに連動する2つの単極双投スイッチSW1,SW2を有している。スイッチSW1は単位シフトレジスタSRの第1電圧信号端子T1に接続し、スイッチSW2は第2電圧信号端子T2に接続している。スイッチSW1は、順方向シフト時には第1電圧信号端子T1を電圧生成回路321の出力端(第3電源端子S3)に接続させ、逆方向シフト時にはそれを低電位側電源電位VSS(基準電圧)の供給端子(第1電源端子S1)に接続させる。スイッチSW2は、順方向シフト時には第2電圧信号端子T2を低電位側電源電位VSSの供給端子に接続させ、逆方向シフト時にはそれを電圧生成回路321の出力端に接続させる。
つまり電圧信号発生器32は、順方向シフト時には、第1電圧信号Vnとして電位VHのHレベルを出力すると共に、第2電圧信号VrとしてVSSのLレベルを出力する。また逆方向シフト時には、第1電圧信号VnとしてVSSのLレベルを出力すると共に、第2電圧信号Vrとして電位VHのHレベルを出力する。その結果、単位シフトレジスタSRに、クロック信号CLK1〜CLK3よりも大きい振幅の第1,第2電圧信号Vn,Vrが供給されることとなる。
図10は、電圧生成回路321の具体的な回路構成の一例を示している。この電圧生成回路321は、高い出力電位VHを得る手段としてチャージポンプ回路CPを備えている。当該チャージポンプ回路CPは、トランジスタQ20,Q21および容量素子C5により構成されている。また当該チャージポンプ回路CPの出力端(第3電源端子S3(には容量素子C6が設けられている。
本実施の形態では、この電圧生成回路321(チャージポンプ回路CPおよび容量素子C6)を、シフトレジスタ(ゲート線駆動回路30)と同じ絶縁基板上に形成する。基本的にチャージポンプ回路は、少なくとも2つの整流素子(ダイオード素子)と少なくとも1つの容量素子とから構成される。本実施の形態では、ダイオード素子として、シフトレジスタ回路に使用されるものと同じ構造を有するトランジスタQ20,Q21がダイオード接続されたものを使用する。また容量素子としては、画素容量(図1に示したキャパシタ27)と同じ構造の容量素子C5を使用する。また容量素子C6は、チャージポンプ回路CPの出力を安定させるためのものであり、これも画素容量と同じ構造のものが使用される。そうすることにより、電圧生成回路321をシフトレジスタや画素回路の形成と並行して行うことができるようになるので、製造工程の増加を伴わず、また製造コストの増加も抑えられる。
図10に示すように、ダイオード素子としてのトランジスタQ20,Q21(以下それぞれ「ダイオード素子Q20」、「ダイオード素子Q21」と称す)は、高電位側電源電位VDD2が供給される第4電源端子S4と出力電位VHを出力するための第3電源端子S3との間に直列に接続される。ダイオード素子Q20,Q21は共に第4電源端子S4側をアノード、第3電源端子S3がカソードとなる向きで接続される。
容量素子C5はダイオード素子Q20,Q21間の接続ノード(以下「ノードN6」)とクロック入力端子CK1との間に接続される。この容量素子C5は、ノードN6を繰り返し昇圧するチャージポンプ動作を行うためのものであるので、クロック入力端子CK1には任意のクロック信号が入力されればよい。そのクロック信号としては、各単位シフトレジスタSRを駆動するクロック信号CLK1〜CLK3の何れかを利用することができる。そうすれば、チャージポンプ回路CPを駆動するためのクロック信号の発生回路を別途設ける必要がなく、回路規模の増大が抑えられる。本実施の形態では、図10の回路のクロック入力端子CK1には、クロック信号CLK1が入力されるものとする。以下、容量素子C5を「チャージポンプ容量」と称する。
一方、容量素子C6は、第3電源端子S3から負荷(単位シフトレジスタSRのノードN1)に向けて電流が流れたときに、出力電位VHを安定化するためのものであり、第3電源端子S3と低電位側電源電位VSSの供給端子(第1電源端子S1)との間に接続されている。以下、容量素子C6を「安定化容量」と称する。なお、安定化容量C6の一端の接続先は第1電源端子S1に限定されず、一定電圧が供給される低インピーダンスのノードであればよく、その接続先は問わない。
以下、図10の回路の動作を説明する。ここでも電圧生成回路321を構成する各トランジスタのしきい値電圧をそれぞれVthと仮定する。
第4電源端子S4に電位VDD2が供給されるとダイオード素子Q20がオンするため、ノードN6の電位はVDD2−Vthとなる。さらにこのノードN6の電位上昇により、ダイオード素子Q21がオンして第3電源端子S3の電位はVDD2−2×Vthになる。
その後、クロック信号CLK1(振幅VDD)が立ち上がると、チャージポンプ容量C5を介する結合によってノードN6が昇圧される。ノードN6の寄生容量を無視すると、このときノードN6の電位はVDD2−Vth+VDDにまで上昇する。このノードN6の電位上昇により、ダイオード素子Q21がオンしてノードN6から第3電源端子S3へ電流が流れる。それにより、第3電源端子S3のレベルは一定量上昇し、逆にノードN6は電荷が流出した分だけレベルが低下する。
その後、クロック信号CLK1が立ち下がると、チャージポンプ容量C5を介する結合によりノードN6の電位は引き下げられる。先ほどノードN6が昇圧されたとき、当該ノードN6からは第3電源端子S3へ電荷が流出しているので、電位が引き下げられた後のノードN6のレベルは、その昇圧前(クロック信号CLK1が立ち上がる前)のVDD2−Vthよりも低くなる。しかしノードN6の電位が低下するとダイオード素子Q20がオンするので、ノードN6はすぐに充電されてVDD2−Vthに戻る。
なお、先ほどノードN6が昇圧されたときに第3電源端子S3の電位は上昇しているので、第3電源端子S3よりもノードN6の方が電位が低くなるが、ダイオード素子Q21は第3電源端子S3からノードN6への向きの電流を阻止するため、第3電源端子S3の電位は上昇されたまま維持される。
その後もクロック信号CLK1が入力される度に以上の動作が繰り返され、最終的に第3電源端子S3の電位VHは、VDD2−2×Vth+VDDとなる。
ここで、チャージポンプ回路CPの第4電源端子S4に供給される電位VDD2もクロック信号CLK1〜CLK3のHレベルと同じくVDDであると仮定すると、最終的な電圧生成回路321の出力電位VHは2×VDD−2×Vthとなり、それが第1および第2電圧信号Vn,VrのHレベルの電位となる。
つまり本実施の形態の単位シフトレジスタSRによれば、供給される高電位側電源電位VDD1,VDD4がクロック信号CLK1〜CLK3のHレベルと同じ電位VDDである場合であっても、Hレベルの電位がそれよりも高い電位VHとなる第1および第2電圧信号Vn,Vrが得られる。
第1および第2電圧信号Vn,Vrは、各単位シフトレジスタSRのトランジスタQ1のゲート(ノードN1)を充電するための電源となるため、トランジスタQ1のゲート(ノードN1)を実施の形態1の場合よりも高い電位に充電(プリチャージ)することができるようになる。その結果、各単位シフトレジスタSRが出力信号Gを出力するときのトランジスタQ1のオン抵抗は小さくなり、出力信号Gの立ち上がり及び立ち下がりが高速化され、シフトレジスタ回路の動作の高速化が可能になるという効果が得られる。また逆に言えば、トランジスタQ1のチャネル幅を小さくしても、出力信号Gの立ち上がり及び立ち下がりの速度の低下が抑制されるので、シフトレジスタ回路の占有面積を小さくすることができる。
図8を参照し、本実施の形態の効果を、第k段目の単位シフトレジスタSRkの順方向シフト時の動作を代表的に説明する。ここでも高電位側電源電位VDD1,VDD2およびクロック信号CLK1〜CLK3のHレベルの電位をVDDと仮定する。
順方向シフト時では、トランジスタQ3のゲート(ノードN3)が2段前の出力信号Gk-2に応じてトランジスタQ8により充電されたときの当該ノードN3の電位は、当該出力信号Gk-2のHレベルの電位により決まる。実施の形態1で説明したように、クロック信号CLK1〜CLK3の振幅がVDDであれば、当該出力信号Gk-2のHレベルもVDDである。
ノードN3の充電は、トランジスタQ8が飽和領域で動作して行われるので、充電後のノードN3の電位は、トランジスタQ8のしきい値電圧(Vth)分の損失を伴い、VDD−Vthとなる。よってその後にノードN3が前段の出力信号Gk-1(振幅VDD)に応じて容量素子C2により昇圧されたときの当該ノードN3の電位は、ノードN3の寄生容量を無視すると、2×VDD−Vthとなる。
従って、その時点でトランジスタQ3のドレイン電位(即ち第1電圧信号Vn)が、2×VDD−2×Vth以上の条件であれば、トランジスタQ3はノードN1を2×VDD−2×Vthの電位にまで充電(プリチャージ)することができる。先に述べたように、電圧生成回路321の出力電位VHは、VDD2−2×Vth+VDDと表され、電源電位VDD2=VDDであるので、その条件は満たされる。よってプリチャージ後のトランジスタQ1のゲート・ソース間電圧は2×VDD−2×Vthになる。
このプリチャージ後のゲート・ソース間電圧によって、その後に出力信号Gkを出力するときのトランジスタQ1のオン抵抗が決まる。例えば上記した特許文献1の図13の回路であれば、第1電圧信号Vn(電圧信号V1に相当)がVDDであれば、ノードN1(ノードA3に相当)のプリチャージ後の電位はVDD−Vthとなる。トランジスタQ1(TFT2に相当)のオン抵抗はそのゲート・ソース間電圧に比例するので、本実施の形態ではこの従来例に対して、トランジスタQ1のオン抵抗値を、(VDD−Vth)/(2×VDD−2×Vth)=1/2倍、すなわち半分にできる。
また本実施の形態では、電圧生成回路321(チャージポンプ回路CPおよび安定化容量C6)をシフトレジスタ回路と同じ基板内に形成するものとして説明したが、その構成要素の全部、あるいは一部を基板の外部に形成して接続させてもよい。その場合、当該基板の面積の増大を抑制することができるが、基板内の回路と電圧生成回路321(あるいはその一部)とを接続するための外部接続端子を基板上に設ける必要が生じるので、その分端子数が増加する。
例えば、電圧生成回路321のチャージポンプ回路CPのダイオード素子をシフトレジスタ回路と同じ基板内に形成し、容量素子(チャージポンプ容量および安定化容量)を外付けにすることが考えられる。その場合、ダイオード素子としてシフトレジスタ回路のものと同じ構造のトランジスタを用いることで製造工程を簡略化することができると共に、容量素子の大容量化が容易になる。また例えば、ダイオード素子および安定化容量を外付けにし、チャージポンプ容量を基板内に形成すれば、回路の寄生容量を小さくできるという利点が得られる。
<実施の形態4>
図10に示した電圧生成回路321では、クロック信号CLK1の立ち上がり時にチャージポンプ容量C5を通して第3電源端子S3に電荷が供給されるが、それが立ち下がると第3電源端子S3への電荷の供給は無くなる。よってクロック信号CLK1がLレベルの間は、電圧生成回路321は電圧安定化容量C6に蓄積されている電荷によって負荷(単位シフトレジスタSRのノードN1)へ電流を供給する。つまりクロック信号CLK1がLレベルの間は、安定化容量C6の電荷は放電されるのみであるので、第3電源端子S3の電位(電位VH)、即ち第1および第2電圧信号Vn,VrのHレベルが低下する。
図10に示した電圧生成回路321では、クロック信号CLK1の立ち上がり時にチャージポンプ容量C5を通して第3電源端子S3に電荷が供給されるが、それが立ち下がると第3電源端子S3への電荷の供給は無くなる。よってクロック信号CLK1がLレベルの間は、電圧生成回路321は電圧安定化容量C6に蓄積されている電荷によって負荷(単位シフトレジスタSRのノードN1)へ電流を供給する。つまりクロック信号CLK1がLレベルの間は、安定化容量C6の電荷は放電されるのみであるので、第3電源端子S3の電位(電位VH)、即ち第1および第2電圧信号Vn,VrのHレベルが低下する。
図11は実施の形態4に係る電圧生成回路321の構成を示す回路図である。当該電圧生成回路321は、互いに並列に接続された3つのチャージポンプ回路CP1〜CP3を有している。
チャージポンプ回路CP1は、ダイオード接続されたトランジスタ(ダイオード素子)Q20a,Q21aおよび、その間のノードN6aとクロック入力端子CK1aとの間に接続したチャージポンプ容量C5aから成っている。同様に、チャージポンプ回路CP1は、ダイオード素子Q20b,Q21bおよび、その間のノードN6bとクロック入力端子CK1bとの間に接続したチャージポンプ容量C5bから成る。チャージポンプ回路CP3は、ダイオード素子Q20c,Q21cおよび、その間のノードN6cとクロック入力端子CK1cとの間に接続したチャージポンプ容量C5cから成る。即ち、図18のチャージポンプ回路CP1〜CP3のそれぞれは、図10に示したチャージポンプ回路CPと同じ構造のものである。
それらチャージポンプ回路CP1〜CP3それぞれのクロック入力端子CK1a〜CK1cには、各々位相の異なるクロック信号が入力される。本実施の形態においては、それらのクロック信号として、シフトレジスタ回路(ゲート線駆動回路30)を駆動しているクロック信号CLK1〜CLK3を用いる。即ち図11のように、クロック入力端子CK1aにはクロック信号CLK1、クロック入力端子CK1bにはクロック信号CLK2、クロック入力端子CK1cにはクロック信号CLK3が、それぞれ入力される。
従って、図11の電圧生成回路321では第3電源端子S3に、クロック信号CLK1の立ち上がり時にチャージポンプ回路CP1から電荷が供給され、クロック信号CLK2の立ち上がり時にチャージポンプ回路CP2から電荷が供給され、クロック信号CLK3の立ち上がり時にチャージポンプ回路CP3から電荷が供給される。つまり第3電源端子S3には、クロック信号CLK1〜CLK3よって順次、電荷が供給されることとなり、上記した第3電源端子S3の電位低下の問題は解決される。
本実施の形態では3つのチャージポンプ回路を用いて電圧生成回路321を構成したが、第3電源端子S3のレベル低下がある程度許容される場合には、電圧生成回路321が備えるチャージポンプ回路は1つ(即ち実施の形態3と同じ)あるいは2つであってもよい。例えばチャージポンプ回路は2つ用いた場合であっても、実施の形態3と比較すると第3電源端子S3に電荷が供給される頻度は倍になるので、第3電源端子S3の電位低下は抑制される。
<実施の形態5>
実施の形態5では、実施の形態3よりも出力電位VHを高くできる電圧生成回路321を提案する。
実施の形態5では、実施の形態3よりも出力電位VHを高くできる電圧生成回路321を提案する。
図12は実施の形態5に係る電圧生成回路321の構成を示す回路図である。本実施の形態においても、電圧信号発生器32は図9の如く電圧生成回路321と切替回路CHとから成り、その電圧生成回路321はチャージポンプ回路CPおよび安定化容量C6から成るが、チャージポンプ回路CPの構成が図10とは異なっている。
図12に示すように本実施の形態のチャージポンプ回路CPは、図10のトランジスタQ20を、トランジスタQ22,Q23および容量素子C7から成る回路に置き換えたものである。
トランジスタQ22は、ダイオード素子Q21のアノードであるノードN6と第4電源端子S4との間に接続される。トランジスタQ23は、第4電源端子S4とトランジスタQ22のゲートノード(以下「ノードN7」)との間に接続され、そのゲートはノードN6に接続される。容量素子C7は、ノードN7とクロック入力端子CK2との間に接続している。
クロック入力端子CK1,CK2のそれぞれには、互いに位相の異なる(Hレベルをとる活性期間が重複しない)クロック信号が入力される。それらのクロック信号としては、シフトレジスタ(ゲート線駆動回路30)を駆動しているクロック信号CLK1〜CLK3のうちの2つを用いることができる。本実施の形態においては、図12のように、クロック入力端子CK1にはクロック信号CLK1が、クロック入力端子CK2にはクロック信号CLK2がそれぞれ入力されるものとする。
次に本実施の形態に係る電圧生成回路321のチャージポンプ回路CPの動作について説明する。ここでもクロック信号CLK1〜CLK3の振幅をVDDとし、電圧生成回路321の各トランジスタのしきい値電圧はVthとする。
実施の形態3で説明したように、図10の回路のノードN6はトランジスタQ20によりVDD2−Vthのレベルに充電されるが、それに対し図12のチャージポンプ回路CPのノードN6は、トランジスタQ22,Q23および容量素子C7から成る回路によってVDD2のレベルに充電される。その理由は、クロック信号CLK2の立ち上がり時にトランジスタQ22のゲートノード(ノードN7)が昇圧され、このときトランジスタQ22が非飽和動作してノードN6を充電するためである。
従って、本実施の形態のチャージポンプ回路CPでは、クロック信号CLK1が立ち上がってノードN6が昇圧されると、当該ノードN6の電位はVDD2+VDDにまで上昇する。このノードN6の電位上昇により、ダイオード素子Q21がオンしてノードN6から第3電源端子S3へ電流が流れる。それにより、第3電源端子S3のレベルは一定量上昇し、逆にノードN6は電荷が流出した分だけレベルが低下する。
なおノードN6の昇圧時には、トランジスタQ23が非飽和動作するので、ノードN7は第4電源端子S4と同じVDD2に充電される。このときノードN6が昇圧されているため、電位関係からトランジスタQ22は、第4電源端子S4側がソース、ノードN6側がドレインとなるが、そのゲート(ノードN7)とソース(第4電源端子S4)の電位が等しいのでノードN6から第4電源端子S4への電流は流れない。つまり、トランジスタQ22は、第4電源端子S4からノードN4への充電を行うが、その逆方向の電流は阻止する整流素子として機能している。
また、先ほどノードN6が昇圧されたときに第3電源端子S3の電位は上昇しているので、第3電源端子S3よりもノードN6の方が電位が低くなるが、ダイオード素子Q21は第3電源端子S3からノードN6への向きの電流を阻止するため、第3電源端子S3の電位は上昇されたまま維持される。
その後、クロック信号CLK1が立ち下がると、チャージポンプ容量C5を介する結合によりノードN6の電位は引き下げられる。このときノードN6のレベルは、その昇圧前(クロック信号CLK1が立ち上がる前)のVDD2よりも低くなる。しかし次にクロック信号CLK2が立ち上がると、トランジスタQ22が再び非飽和動作してノードN6を充電するので、当該ノードN6のレベルはVDD2に戻る。
その後もクロック信号CLK1,CLK2が入力される度に以上の動作が繰り返され、最終的に第3電源端子S3の電位VHは、VDD2−Vth+VDDとなる。ここで、上記の電位VDD1〜VDD2の値は全て等しく、その値をクロック信号CLK1〜CLK3のHレベルと同じくVDDであると仮定すると、最終的な電圧生成回路321の出力電位VHは2×VDD−Vthとなる。
このように本実施の形態のチャージポンプ回路CPでは、トランジスタQ22が非飽和動作でノードN6を充電するので、ノードN6のノードが実施の形態3の場合よりもトランジスタのしきい値電圧Vth分だけ高く充電される。応じて、クロック信号CLK1によるノードN6の昇圧時のレベルもVthだけ高くなり、その結果、最終的な第3電源端子S3の電位も実施の形態3の場合よりもVth分だけ高くすることができる。
なお本実施の形態では、電圧生成回路321のクロック入力端子CK1,CK2にそれぞれクロック信号CLK1,CLK2が入力される例を示したが、先に述べたようにクロック入力端子CK1,CK2に入力される信号は、互いに位相が異なる(活性期間が重ならない)クロック信号であればよい。よって、例えばクロック信号CLK1,CLK3の組み合わせ、あるいはクロック信号CLK2,CLK3の組み合わせであってもよい。
また図12のチャージポンプ回路CPでは、容量素子C7はトランジスタQ22のゲートのみを昇圧すればよいので、容量素子C7の容量値はチャージポンプ容量C5に比べ小さくてもよい。同様に、トランジスタQ23もトランジスタQ22のゲートを充電するのみであるので、そのオン抵抗はトランジスタQ22よりも高くてよい。
<実施の形態6>
図13は実施の形態6に係る電圧生成回路321の構成を示す回路図である。当該電圧生成回路321は、実施の形態4と同様に、互いに並列に接続された3つのチャージポンプ回路CP1〜CP3を有している。但し本実施の形態では、チャージポンプ回路CP1〜CP3のそれぞれは、図12に示したチャージポンプ回路CPと同じ構造のものである。
図13は実施の形態6に係る電圧生成回路321の構成を示す回路図である。当該電圧生成回路321は、実施の形態4と同様に、互いに並列に接続された3つのチャージポンプ回路CP1〜CP3を有している。但し本実施の形態では、チャージポンプ回路CP1〜CP3のそれぞれは、図12に示したチャージポンプ回路CPと同じ構造のものである。
チャージポンプ回路CP1〜CP3それぞれのクロック入力端子CK1a〜CK1c(図12のクロック入力端子CK1に対応)には、各々位相の異なるクロック信号が入力される。本実施の形態においては、それらのクロック信号として、シフトレジスタ回路(ゲート線駆動回路30)を駆動しているクロック信号CLK1〜CLK3を用いる。即ち図13のように、チャージポンプ回路CP1のクロック入力端子CK1aにはクロック信号CLK1、チャージポンプ回路CP2のクロック入力端子CK1bにはクロック信号CLK2、チャージポンプ回路CP3のクロック入力端子CK1cにはクロック信号CLK3が、それぞれ入力される。
そして、チャージポンプ回路CP1のクロック入力端子CK2aには、クロック入力端子CK1aのクロック信号CLK1とは位相の異なるクロック信号CLK2が入力される。同様に、チャージポンプ回路CP2のクロック入力端子CK2bには、クロック入力端子CK1bのクロック信号CLK2とは位相の異なるクロック信号CLK3が入力される。チャージポンプ回路CP3のクロック入力端子CK2cには、クロック入力端子CK1cのクロック信号CLK3とは位相の異なるクロック信号CLK1が入力される。
従って、図13の電圧生成回路321では第3電源端子S3に、クロック信号CLK1の立ち上がり時にチャージポンプ回路CP1から電荷が供給され、クロック信号CLK2の立ち上がり時にチャージポンプ回路CP2から電荷が供給され、クロック信号CLK3の立ち上がり時にチャージポンプ回路CP3から電荷が供給される。つまり第3電源端子S3には、クロック信号CLK1〜CLK3のいずれかによって殆どの期間、電荷が供給されることとなり、第3電源端子S3の電位低下の問題は解決される。
本実施の形態においても、第3電源端子S3のレベル低下がある程度許容される場合には、電圧生成回路321が備えるチャージポンプ回路は1つ(即ち実施の形態5と同じ)あるいは2つであってもよい。
<実施の形態7>
以上の実施の形態3〜6では、第1および第2電圧信号Vn,Vrのレベルの切り替え(即ちシフトレジスタにおけるシフト方向に切り替え)を、切替回路CH(スイッチSW1,SW2)により行う構成例を示したが、上記のようにその切り替えはプログラムによって行ってもよい。
以上の実施の形態3〜6では、第1および第2電圧信号Vn,Vrのレベルの切り替え(即ちシフトレジスタにおけるシフト方向に切り替え)を、切替回路CH(スイッチSW1,SW2)により行う構成例を示したが、上記のようにその切り替えはプログラムによって行ってもよい。
図14は、実施の形態7に係る電圧信号発生器32の構成を示す図である。同図の如く、当該電圧信号発生器32は、クロック信号CLK1〜CLK3のHレベルよりも高い電位VHを生成する2つの電圧生成回路(第1および第2の電圧生成回路321a,321b)を備えている。第1および第2の電圧生成回路321a,321bは、それぞれ制御信号を用いて活性状態/非活性状態を切り替えることが可能となっている。第1および第2の電圧生成回路321a,321bそれぞれの出力は、活性状態のときは電位VHになり、非活性状態のときはVSSになる。
図14に示すように、第1の電圧生成回路321aの出力は、第1電圧信号Vnとして単位シフトレジスタSRの第1電圧信号端子T1に入力され、第2の電圧生成回路321bの出力は、第2電圧信号Vrとして単位シフトレジスタSRの第2電圧信号端子T2に入力される。つまり電圧信号発生器32は、順方向シフト時には第1の電圧生成回路321aを活性化させて第1電圧信号VnをHレベル(電位VH)にすると共に、第2の電圧生成回路321bを非活性にして第2電圧信号VrをLレベル(VSS)にする。また逆方向シフト時には第2の電圧生成回路321bを活性化させて第2電圧信号VrをHレベル(電位VH)にすると共に、第1の電圧生成回路321aを非活性にして第1電圧信号VnをLレベル(VSS)にする。そのため第1および第2の電圧生成回路321a,321bは、単位シフトレジスタSRにおける信号のシフト方向に応じて、どちらか片方ずつ相補的に活性化されることとなる。
図15は、実施の形態7に係る電圧信号発生器32の具体例を示す回路図である。図15の如く当該電圧信号発生器32は、電位VHを発生する電圧発生回路として、2つのチャージポンプ回路CPa,CPbを備えている。チャージポンプ回路CPa,CPbは共に電位VHを生成することが可能であり、このうちチャージポンプ回路CPaは単位シフトレジスタSRの第1電圧信号端子T1に接続され、チャージポンプ回路CPbは第2電圧信号端子T2に接続される。
本実施の形態においては、チャージポンプ回路CPa,CPbは、それぞれ図10に示したチャージポンプ回路CPと同じ構成のものである。但し、チャージポンプ回路CPaの出力ノード(「ノードN8a」と定義)と第4電源端子S4aとの間には、クロック信号CLK1〜CLK3のそれぞれに制御された3つのトランジスタQ31a,Q32a,Q33aが、当該チャージポンプ回路CPaに対して並列に接続される。同様にチャージポンプ回路CPbの出力ノード(「ノードN8b」と定義)と第4電源端子S4bとの間には、クロック信号CLK1〜CLK3のそれぞれに制御された3つのトランジスタQ31b,Q32b,Q33bが、当該チャージポンプ回路CPbに対して並列に接続される。
上記のチャージポンプ回路CPaおよびトランジスタQ31a,Q32a,Q33aにより、図14に示した第1の電圧生成回路321aが構成され、チャージポンプ回路CPbおよびトランジスタQ31b,Q32b,Q33bにより、図14に示した第1の電圧生成回路321aが構成される。
チャージポンプ回路CPa,CPbは、電圧信号発生器32の動作を規定するプログラムによって制御された制御信号によって、それぞれ活性状態/非活性状態を切り替え可能になっている。即ち、チャージポンプ回路CPaのクロック入力端子CKaおよび第4電源端子S4aには、それぞれ制御信号としての制御クロック信号CLKaおよび制御電源信号Vaが入力される。チャージポンプ回路CPbのクロック入力端子CKbおよび第4電源端子S4bには、それぞれ制御信号としての制御クロック信号CLKbおよび制御電源信号Vbが入力される。
上記プログラムは、チャージポンプ回路CPaを活性化させるときは、制御電源信号VaをHレベル(VDD)に固定すると共に、制御クロック信号CLKaを所定周期のクロック信号(CLK)にする。またそれを非活性にするときは、制御電源信号Vaおよび制御クロック信号CLKaを共にLレベル(VSS)に固定する。一方、チャージポンプ回路CPbを活性化させるときは、制御電源信号VbをHレベル(VDD)に固定すると共に、制御クロック信号CLKbを所定周期のクロック信号CLKにする。またそれを非活性にするときは、制御電源信号Vbおよび制御クロック信号CLKbを共にLレベル(VSS)に固定する。
シフトレジスタが順方向シフトの動作を行う場合には、チャージポンプ回路CPaが活性状態にされる共にチャージポンプ回路CPbが非活性状態にされ、逆方向シフトの動作を行う場合には、チャージポンプ回路CPbが活性状態にされると共にチャージポンプ回路CPaが非活性状態にされる。
よって順方向シフトのときは、活性化されたチャージポンプ回路CPaの出力ノード(ノードN8a)は、クロック信号CLK1〜CLK2のHレベル(VDD)よりも高い電位VHにまで上昇し、それが第1電圧信号VnのHレベルとして出力される。なお活性化したチャージポンプ回路CPaに並列接続するトランジスタQ31a〜Q33bは、チャージポンプ回路CPaの出力ノード(第1電圧信号Vn)のレベルがVDD−Vth以下のときは、クロック信号CLK1〜CLK3に応じてオンして第1電圧信号Vnのレベル上昇に寄与するが、それがVDD−Vth以上のレベルになるとオンせず、第1電圧信号Vnのレベルには影響を与えなくなる。
一方、非活性状態にされたチャージポンプ回路CPbでは、第4電源端子S4bがLレベル(VSS)になっているので、その出力ノード(ノードN8b)は、トランジスタQ31b〜Q33bにより放電されてLレベル(VSS)になり、それが第2電圧信号VrのLレベルとして出力される。
逆方向シフトの動作を行う場合には、チャージポンプ回路CPa,CPbの動作が上記の順方向シフトの場合とは入れ替わる。つまりチャージポンプ回路CPaから、Lレベル(VSS)の第1電圧信号Vnが出力され、チャージポンプ回路CPbから、Hレベル(VH)の第2電圧信号Vrが出力される。
本実施の形態の電圧信号発生器32によれば、第1および第2電圧信号Vn,Vrのレベルの切り替えをプログラム制御された制御信号で行うことができるので、表示装置の使用中にシフト方向を変更をプログラムにより容易に行うことができる。また本実施の形態のように、トランジスタQ31a〜Q33bおよびQ31b〜Q33bの制御に、シフトレジスタを駆動するクロック信号CLK1〜CLK3を利用することで、チャージポンプ回路CPを駆動するためのクロック信号の発生回路を別途設ける必要がなく、回路規模の増大が抑えられる。
なお図15においては、チャージポンプ回路CPa,CPbとして、それぞれ図10に示した回路を用いた例を示したが、チャージポンプ回路CPa,CPbの構成はそれに限定されるものではなく、例えば上記の4〜図13の回路を用いてもよい。その場合には、実施の形態4〜6それぞれの効果が得られる。
またチャージポンプ回路CPa,CPbの制御信号である制御電源信号Va,Vbに注目すると、順方向シフト時には制御電源信号VaはHレベル(VDD)、制御電源信号VbはLレベル(VSS)になり、逆方向シフト時にh制御電源信号VaはLレベル(VSS)、制御電源信号VbがHレベル(VDD)になる。つまり、この制御電源信号Va,Vbの振る舞いは実施の形態1における第1および第2電圧信号Vn,Vrと同じであるので、それを本実施の形態の制御電源信号Va,Vbとして用いてもよい。
10 液晶表示装置、30 ゲート線駆動回路、31 クロック発生器、32 電圧信号発生器、321 電圧生成回路、C1〜C7 容量素子、CH 切替回路、CK クロック端子、CK1,CK2 クロック入力端子、CP チャージポンプ回路、GL ゲート線、Q1〜Q33 トランジスタ、S1〜S4 第1〜第4電源端子、SR 双方向単位シフトレジスタ、SW1,SW2 スイッチ、IN1〜IN4 第1〜第4入力端子、OUT 出力端子OUT。
Claims (20)
- 第1乃至第4入力端子、出力端子およびクロック端子と、
互いに相補な第1および第2電圧信号がそれぞれ入力される第1および第2電圧信号端子と、
前記クロック端子に入力される第1クロック信号を前記出力端子に供給する第1トランジスタと、
前記第1電圧信号を前記第1トランジスタの制御電極が接続する第1ノードに供給する第2トランジスタと、
前記第2電圧信号を前記第1ノードに供給する第3トランジスタと、
前記第1入力端子に接続した制御電極を有し、前記第1電圧信号を前記第2トランジスタの制御電極が接続する第2ノードに供給する第4トランジスタと、
前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に接続する第1容量素子と、
前記第3入力端子に接続した制御電極を有し、前記第2電圧信号を前記第3トランジスタの制御電極が接続する第3ノードに供給する第5トランジスタと、
前記第4入力端子と前記第3ノードとの間に接続する第2容量素子と、
前記出力端子または前記第4入力端子に接続した制御電極を有し、前記第2ノードを放電する第6トランジスタと、
前記出力端子または前記第2入力端子に接続した制御電極を有し、前記第3ノードを放電する第7トランジスタとを備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項1記載のシフトレジスタ回路であって、
前記第1ノードを入力端とするインバータ回路と、
前記インバータ回路の出力端である第4ノードに接続した制御電極を有し、前記出力端子を放電する第8トランジスタと、
前記インバータ回路の出力端である第4ノードに接続した制御電極を有し、前記第1ノードを放電する第9トランジスタとをさらに備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項2記載のシフトレジスタ回路であって、
前記第4ノードに接続した制御電極を有し、前記第2ノードを放電する第10トランジスタと、
前記第4ノードに接続した制御電極を有し、前記第3ノードを放電する第11トランジスタとをさらに備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項1記載のシフトレジスタ回路であって、
前記第2および第3ノードを入力端とするNOR回路と、
前記NOR回路の出力端である第4ノードに接続した制御電極を有し、前記出力端子を放電する第8トランジスタと、
前記NOR回路の出力端である第4ノードに接続した制御電極を有し、前記第1ノードを放電する第9トランジスタとをさらに備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項4記載のシフトレジスタ回路であって、
前記第4ノードに接続した制御電極を有し、前記第2ノードを放電する第10トランジスタと、
前記第4ノードに接続した制御電極を有し、前記第3ノードを放電する第11トランジスタとをさらに備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項1から請求項5のいずれか記載のシフトレジスタ回路であって、
前記出力端子と前記第1ノードとの間に接続する第3容量素子をさらに備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項1から請求項6のいずれか記載のシフトレジスタ回路であって、
前記第1および第2電圧信号は、前記第1クロック信号よりも大きな振幅を有している
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 複数のシフトレジスタ回路が縦続接続して成る多段のシフトレジスタ回路であって、
前記多段の各段が、請求項1から請求項7のいずれか記載のシフトレジスタ回路であり、
前記各段において、
前記第1入力端子は自己の2段前の前記出力端子に接続され、
前記第2入力端子は自己の前段の前記出力端子に接続され、
前記第3入力端子は自己の次段の前記出力端子に接続され、
前記第4入力端子は自己の2段後の前記出力端子に接続されている
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項8記載のシフトレジスタ回路であって、
前記各段の前記第1および第2電圧信号端子に、前記第1クロック信号よりも大きな振幅の前記第1および第2電圧信号をそれぞれ供給する電圧信号生成回路をさらに備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項9記載のシフトレジスタ回路であって、
前記電圧信号生成回路は、
前記第1クロック信号よりも大きな振幅の電圧を発生する電圧発生回路と、
前記電圧発生回路が発生した電圧を、第1または第2電圧信号として、前記各段の前記第1および第2電圧信号端子のどちらに供給するかを切り替え可能な切替回路とを含む
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 前記電圧発生回路がチャージポンプ回路である
ことを特徴とする請求項10記載のシフトレジスタ回路。 - 請求項11記載のシフトレジスタ回路であって、
前記チャージポンプ回路は、
その出力ノードと所定の電源端子との間に直列接続した第1および第2の整流素子と、
前記第1および第2の整流素子の間の接続ノードと所定の第2クロック信号が入力される端子との間に接続した第4容量素子とを含む
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項12記載のシフトレジスタ回路であって、
前記第2クロック信号は、
前記各段の前記クロック端子に供給される多相クロック信号のうちの一相である
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項11から請求項13のいずれか記載のシフトレジスタ回路であって、
前記チャージポンプ回路を複数個有し、
当該複数のチャージポンプ回路は、互いに並列に接続されている
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項9記載のシフトレジスタ回路であって、
前記電圧信号生成回路は、
前記第1クロック信号よりも大きな振幅の電圧を発生する電圧発生回路を2つ有し、
前記2つの電圧発生回路を片方ずつ相補的に活性化させることにより、前記第1および第2電圧信号を生成する
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項15記載のシフトレジスタ回路であって、
前記2つの電圧発生回路の各々は、
活性状態/非活性状態を切り替え可能なチャージポンプ回路を含む
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項16記載のシフトレジスタ回路であって、
前記チャージポンプ回路は、
その出力ノードと所定の電源端子との間に直列接続した第1および第2の整流素子と、
前記第1および第2の整流素子の間の接続ノードと所定の第2クロック信号が入力される端子との間に接続した第4容量素子とを含み、
当該チャージポンプ回路において、前記電源端子に供給される電源並びに前記第2クロック信号は、当該チャージポンプ回路を活性状態にするときのみ供給され、
前記電圧発生回路は、
前記チャージポンプ回路の出力ノードと前記電源端子との間に接続し、所定の第3クロック信号により制御される第12トランジスタをさらに備える
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項17記載のシフトレジスタ回路であって、
前記第3クロック信号は、
前記各段のシフトレジスタ回路の前記クロック端子に供給される多相クロック信号のうちの一相である
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項16から請求項18のいずれか記載のシフトレジスタ回路であって、
前記チャージポンプ回路を複数個有し、
当該複数のチャージポンプ回路は、互いに並列に接続されている
ことを特徴とするシフトレジスタ回路。 - 請求項8から請求項19のいずれか記載のシフトレジスタ回路をゲート線駆動回路とする画像表示装置。
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