JP2008286298A - 鉄道車両用キャリパブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気圧によって作動可能な鉄道車両用キャリパブレーキ装置を提供する。
【解決手段】テコリンク111を回動させて制輪子70をディスクロータ6に押し付ける空気圧シリンダ120を備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置1であって、テコリンク111に回動可能に連結されるリンク継手200と、このリンク継手200を空気圧シリンダ120に回動可能に連結する球面軸受220とを備え、制動時に空気圧シリンダ120が伸張作動するのに伴って各テコリンク111が支点ピン114を支点として回動するとき、リンク継手200が回動しながら空気圧シリンダ120の動きをテコリンク111に伝える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輪の側部に形成されたディスクロータを挟んで摩擦力を付与する鉄道車両用キャリパブレーキ装置の改良に関するものである。
近年、鉄道車両に搭載される油圧源を縮小、廃止するために、車輪を制動するブレーキ装置を油圧ブレーキから空気圧ブレーキにかえる傾向がある。
特許文献1に開示された油圧ブレーキ装置は、油圧シリンダの駆動力を梃子の原理で倍力して制輪子に伝えるリンク機構を備えている。
特許文献2に開示された空気圧ブレーキ装置は、空気圧シリンダの駆動力を梃子の原理で倍力して制輪子に伝えるリンク機構を備えている。
特開昭50−13777号公報 特開平4−54331号公報
しかしながら、後述するようにキャリパ本体をスライドピンを介して摺動可能に支持するフローティングタイプの鉄道車両用ブレーキ装置にあっては、空気圧シリンダをキャリパ本体に取付けると、装置が大型化し、車輪と車両間の限られたスペースに設けることが難しいという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、空気圧シリンダによって作動可能な鉄道車両用キャリパブレーキ装置を提供することを目的とする。
本発明は、車輪の側部に形成されたディスクロータと、このディスクロータを挟んで摩擦力を付与する左右の制輪子と、この左右の制輪子を支持するキャリパ本体と、このキャリパ本体を車両側の支持枠に対して摺動可能に支持するスライドピンと、キャリパ本体に対してその中程が回動可能に支持されるテコリンクと、このテコリンクを回動させて制輪子をディスクロータに押し付ける空気圧シリンダとを備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置であって、テコリンクに回動可能に連結されるリンク継手と、このリンク継手を空気圧シリンダに回動可能に連結する球面軸受とを備え、制動時に空気圧シリンダが伸張作動するのに伴って各テコリンクが支点ピンを支点として回動するとき、リンク継手が回動しながら空気圧シリンダの動きをテコリンクに伝える構成とする。
本発明によると、制動時に空気圧シリンダの駆動力をリンクが梃子の原理で倍力して制輪子に伝えることにより、空気圧シリンダに要求される駆動力を小さくし、鉄道車両用キャリパブレーキ装置を空気圧シリンダによって作動させることが可能となる。
制動時にリンク継手が球面軸受を介して回動しながら空気圧シリンダの動きをテコリンクに伝えるため、ブレーキ駆動機構の摺動抵抗が減少するとともに、テコリンク等に磨耗が生じることを回避できる。
まず、図1〜5に本発明が適用可能な鉄道車両用キャリパブレーキ装置の一例を示す。図1の(a)は鉄道車両用キャリパブレーキ装置1の平面図であり、図2は側面図であり、図3の(a)は正面図である。ここで、互いに直交するX、Y、Zの3軸を設定し、X軸が水平横方向、Y軸が鉛直方向、Z軸が水平前後方向に延びるものとし、キャリパブレーキ装置1の構成を説明する。
キャリパブレーキ装置1は、対の制輪子70の間に車輪5のディスクロータ6を挟持し、車輪5に制動を掛けるものであり、一方の制輪子70をディスクロータ6に押し付けるブレーキ駆動機構100を備える。
キャリパブレーキ装置1は、車両の図示しない台車上に固定される支持枠20と、この支持枠20に設けられた上下スライドピン30、32を介して支持されるキャリパ本体10を備える。
キャリパ本体10は、車輪5のディスクロータ6に跨るようにして延びる第一、第二キャリパアーム部12、14と、この第一、第二キャリパアーム部12、14を結ぶヨーク部29とを有する。第一キャリパアーム部12側のみに制輪子70を押し付けるブレーキ駆動機構100が設けられ、第二キャリパアーム部14にはこのブレーキ駆動機構100が設けられていない。そのため、キャリパ本体10は上下スライドピン30、32によってX軸方向に摺動可能にフローティング支持されている。
図3の(a)に示すように、キャリパ本体10はブラケット部15、16、17、18を有し、各ブラケット部15、16に上スライドピン30の両端部が支持され、各ブラケット部17、18に下スライドピン32の両端部が支持される。ブラケット部15、16、17、18はヨーク部29から第一、第二キャリパアーム部12、14と反対方向に延びている。
各ブラケット部15、16、17、18と支持枠20との間にはゴム製のブーツ9が介装され、このブーツ9によって上下スライドピン30、32の露出部がダストから保護される。
上スライドピン30は支持枠20との間に図示しない球面ベアリングが介装され、支持枠20に対してキャリパ本体10をX軸方向に摺動可能にフローティング支持するとともに、支持枠20に対してキャリパ本体10をZ軸まわりに揺動可能に支持する。これにより、キャリパ本体10は台車に対する車輪5の揺動に追従し、各制輪子70が車輪5のディスクロータ6に平行に対峙する。
第二キャリパアーム部14の上下端部にはアンカブロック60がアンカボルト62を介して締結され、このアンカブロック60から突出するアンカピンを介して制輪子70の両端部が支持される。
第一キャリパアーム部12の上下端部にアジャスタ65がアンカボルト62を介してそれぞれ締結され、このアジャスタ65から突出するアンカピン64を介して制輪子70の両端部が支持される。
図4に示すように、アジャスタ65は制輪子70をディスクロータ6から離すように付勢する戻しバネ66と、制輪子70とディスクロータ6の隙間を略一定に調整する隙間調整機構67を備える。ブレーキ解除時に制輪子70は戻しバネ66の付勢力によってディスクロータ6から離され、隙間調整機構67によってディスクロータ6との隙間が略一定に調整される。
キャリパブレーキ装置1は、一方の制輪子70を梃子の原理でディスクロータ6に押し付けるブレーキ駆動機構100を備える。
図1の(b)は図2のA−A線に沿う断面図であり、これに示すように、このブレーキ駆動機構100は、第一キャリパアーム部12に回動可能に支持されるテコリンク111と、このテコリンク111を回動させて制輪子70をディスクロータ6に押し付ける3つの空気圧シリンダ120とを備える。
なお、テコリンク111、空気圧シリンダ120の個数はこれに限らず、要求される制動力等に応じて増減しても良い。
各空気圧シリンダ120は、円筒状のシリンダチューブ150と、シリンダチューブ150の内側に摺動可能に嵌合する円盤状のピストン123と、シリンダチューブ150とピストン123との間に画成される圧力室124とを備える。この圧力室124に加圧空気が導かれると、ピストン123がX軸についてシリンダチューブ150から突出する方向(図3において右方向)に移動する。
図1の(b)に示すように、シリンダチューブ150は円柱状の基端部151を有し、この基端部151がキャリパ本体10に嵌合することによって固定される。
図3の(b)に示すように、キャリパ本体10には3つの支持穴41、42、43が形成され、この各支持穴41、42、43に各シリンダチューブ150の基端部151が嵌合され、これによって各シリンダチューブ150がキャリパ本体10に固定される。
基端部151の外周と各支持穴41、42、43の間には空気圧シリンダ120に加圧空気を導くパッセージ(環状の空気圧通路)140が形成される。
図1の(b)に示すように、シリンダチューブ150には圧力室124とパッセージ140を連通する通孔154が形成される。この通孔154はパッセージ140に連通している。
図3の(b)に示すように、キャリパ本体10は各支持穴41、42、43を結ぶ通孔145、146が形成されるとともに、支持穴43に連通してブラケット部17の下端部に開口するインレット141が形成され、このインレット141に配管144が接続される。各通孔145、146とインレット141は同軸上に配置され、機械加工によって形成される。
図3の(b)において、143は空気圧源であり、この空気圧源143からの加圧空気は切換弁142を介して空気圧シリンダ120に供給されるとともに、図示しない制御弁を介して車両の懸架エアバネに供給される。図示しないコントローラからの指令に応じて切換弁142は制動時に空気圧源143からの加圧空気をパッセージ140を介して各空気圧シリンダ120に導く一方、非制動時に大気圧をパッセージ140を介して各空気圧シリンダ120に導く。
キャリパ本体10には上下ブラケット部15、17を結ぶビーム部19が形成され、中程の支持穴42はこのビーム部19に形成される(図3の(a)参照)。なお、他方の上下ブラケット部16、18の間にビーム部は形成されない。
上下の支持穴41、43はキャリパ本体10の上下ブラケット部15、17に形成され、上下スライドピン30、32と同軸上に配置される。上下スライドピン30、32の組み付け時にピストン123を取り外した状態で、上下スライドピン30、32を各支持穴41、43から上下ブラケット部15、17の支持穴に差し込むようになっている。
図2に示すように、ピストン123はシリンダチューブ150から突出する一対のブラケット部125を有し、各ブラケット部125に各力点ピン126が挿入され、この力点ピン126にリンク回動基端部112が係合する。
図1の(a)に示すように、空気圧シリンダ120のピストン123に力点ピン126を介して連結されるリンク回動基端部112と、支点ピン114を介して回動可能に支持されるリンク支持穴115と、制輪子70の背後に延びるリンク回動先端部116とを有する。
図1の(b)に示すように、各テコリンク111は、支点ピン114がその支点となり、そのリンク回動先端部116の作用点ピン134がその作用点となり、そのリンク回動基端部112と空気圧シリンダ120との連結点である力点ピン126がその力点となっている。
リンク回動基端部112には長穴113が形成され、この長穴113に力点ピン126が摺動可能に挿入される。
各テコリンク111の中程にはリンク支持穴115がそれぞれ形成され、この各リンク支持穴115に共通の支点ピン114が摺動可能に挿入される。支点ピン114は対のブラケット117を介してキャリパ本体10の第一キャリパアーム部12に連結される。各ブラケット117は複数のボルト118を介して第一キャリパアーム部12に締結される。
第一キャリパアーム部12には各ブラケット117に対する取付座33が凹状に窪んで形成され、各テコリンク111は第一キャリパアーム部12に沿ってZ軸方向に延びるように設けられ、各テコリンク111は制動時に制輪子70の反力を受ける強度部材の働きをする。
空気圧シリンダ120が上下スライドピン30、32と同軸上に設けられる。これにより、図1の(b)に示すようにテコリンク111の力点(力点ピン126)と支点(支点ピン114)との長さが最大限に確保され、テコリンク111が空気圧シリンダ120の力を倍力して制輪子70を駆動する力を大きくする。
第一キャリパアーム部12にはブラケット部15、17まわりのX軸方向の厚さをブラケット部16、18まわりのX軸方向の厚さより大きくし(図1の(a)参照)、制動時にブラケット部15、17が撓む変形量を抑えるようにする。
第二キャリパアーム部14にはZ軸方向に延びる補強リブ34が形成され、この補強リブ34は制動時に第二キャリパアーム部14が撓む変形量を抑える補強部材の働きをする。
各空気圧シリンダ120は、第一キャリパアーム部12に摺動可能に支持される3つの摺動ロッド130を備え、各摺動ロッド130が各リンク回動先端部116と制輪子70の間に介装される。空気圧シリンダ120の作動によって各リンク回動先端部116が制輪子70に近付く方向に回動すると、各摺動ロッド130がX軸方向に移動して制輪子70をディスクロータ6に押し付ける。
図4、図5に示すように、第一キャリパアーム部12にはX軸方向に延びる支持穴31が形成され、この支持穴31に摺動ロッド130が摺動可能に嵌合している。
摺動ロッド130は円柱状に形成され、その先端部に円盤状のフランジ131が連結される。このフランジ131が支持レール71の背面に当接している。制輪子70は支持レール71に下方(Y軸方向)から差し込まれ、その両端部がアンカピン64を介して支持されている。
摺動ロッド130の基端には受け面132がX軸に直交する平面状に形成され、この受け面132に摺動可能に当接するスライダ133が設けられ、このスライダ133が作用点ピン134を介してリンク回動先端部116に回動可能に連結される。スライダ133には作用点ピン134が嵌合する一対の支持穴135が形成される。
空気圧シリンダ120の作動によって各リンク回動先端部116が制輪子70に近付く方向に回動すると、スライダ133が摺動ロッド130の受け面132に対してZ軸方向に摺動しながらX軸方向に移動して摺動ロッド130を介して制輪子70をディスクロータ6に押し付ける。
制動解除時に配管144(図3の(b)参照)を介して各空気圧シリンダ120に大気圧が導かれており、戻しバネ66(図4参照)の付勢力によって制輪子70がディスクロータ6から離れる。これにより、摺動ロッド130が第一キャリパアーム部12の支持穴31(図4参照)から突出し、スライダ133を介してテコリンク111を回動させ、テコリンク111がピストン123をシリンダチューブ150に押し込んでいる。
制動時に配管144(図3の(b)参照)を介して導かれる空気圧により各空気圧シリンダ120のピストン123がシリンダチューブ150から突出作動し、各テコリンク111が支点ピン114(図1の(a)参照)を支点として回動し、各リンク回動先端部116(図1の(a)参照)がスライダ133、摺動ロッド130を介して制輪子70をディスクロータ6に押し付け、制輪子70がディスクロータ6に摩擦力を付与し、車輪5を制動する。
ところで、制動時に空気圧シリンダ120が伸張作動するのに伴って各テコリンク111が支点ピン114を支点として回動するとき、力点ピン126がリンク回動基端部112の長穴113に対して摺動するため、この摺動部に生じる摩擦によってブレーキ駆動機構100の摺動抵抗が増加するとともに、この摺動部に磨耗が生じる可能性があった。
そこで、本発明は、テコリンク111のリンク回動基端部112に回動可能に連結されるリンク継手200と、このリンク継手200を空気圧シリンダ120に回動可能に連結する球面軸受220とを設け、制動時に空気圧シリンダ120が伸張作動するのに伴って各テコリンク111が支点ピン114を支点として回動するとき、リンク継手200が回動しながら空気圧シリンダ120の動きをテコリンク111のリンク回動基端部112に伝える構成とする。
これにより、ブレーキ駆動機構100の摺動抵抗が減少するとともに、テコリンク111のリンク回動基端部112等に磨耗が生じることを回避できる。
以下、その具体的な例につき図6、図7に示した鉄道車両用キャリパブレーキ装置1の実施形態を説明する。
リンク継手200はブラケット201とブロック205を有し、このブラケット201にはネジ部204が形成される一方、ブロック205にはネジ穴209が形成され、このネジ部204がこのネジ穴209に螺合することにより、ブラケット201とブロック205が互いに締結される。
リンク継手200のブラケット201に穴202が形成され、この穴202に力点ピン126が摺動可能に挿入される。
テコリンク111のリンク回動基端部112に穴119が形成され、この穴119に力点ピン126が嵌合される。
こうして力点ピン126はリンク継手200をテコリンク111のリンク回動基端部112に回動可能に連結し、テコリンク111の力点となる。
空気圧シリンダ120のピストン123はH形の断面形状を有し、圧力室124を画成するピストン凹部161と、球面軸受220が収容されるピストン凹部(ベアリング支持穴)162とを有し、このピストン凹部161、162の間に円盤状の隔壁部163が形成される。
シリンダチューブ150の内周にはシールリング128が介装され、このシールリング128がピストン123の外周面に摺接することによって圧力室124が密封される。
球面軸受220はリンク継手200のブロック205に取付けられる球面凸ベアリング221と、空気圧シリンダ120のピストン123に取付けられる球面凹ベアリング225とを備える。
球面凸ベアリング221の外周面222と球面凹ベアリング225の内周面226はそれぞれ球面状に湾曲し、リンク継手200が空気圧シリンダ120とテコリンク111に対して回動するときに互いに摺接する。
リング状の球面凸ベアリング221はその内周面がブロック205の外周面に嵌合し、ブロック205の鍔部207とスペーサ223の間に挟持される。リング状のスペーサ223はブロック205の外周面に嵌合し、スナップリング224を介してその抜け止めがされる。
リンク継手200は空気圧シリンダ120に対して進退可能に支持される。リンク継手200を空気圧シリンダ120に支持する手段として、ピストン123には円筒状の内周面127が形成される一方、球面凹ベアリング225には円筒状の外周面228が形成され、この外周面228がリンク継手200の内周面127に摺動可能に嵌合している。これにより、リンク継手200は空気圧シリンダ120に対してリンク継手200の軸方向(Z軸方向)に移動可能(進退可能)に支持される。
ピストン凹部162の内周面127にはスナップリング129が取付けられ、スナップリング129によって抜け止めされる。リンク継手200(球面軸受220)はこのスナップリング129とピストン隔壁163の間でZ軸方向に移動する。
なお、リンク継手200を空気圧シリンダ120に対して進退可能に支持する手段として、球面凸ベアリング221をブロック205に対して移動可能に支持しても良い。
空気圧シリンダ120のピストン123にはリンク継手200を支持する反力受け部として隔壁163が形成される。この隔壁(反力受け部)163はブロック205の端面に対峙し、リンク継手200が空気圧シリンダ120に対して球面軸受60を介して回動した状態で、図8の(b)に示すように、ブロック205を当接させ、リンク継手200がZ軸方向に後退しないように支持する。
キャリパブレーキ装置1は以上のように構成され、次にその動作について説明する。図8の(a)、(b)に空気圧シリンダ60、リンク継手200、テコリンク111の動作を示しており、図中斜線を入れた断面部は圧力室124を示している。
制動解除時に、圧力室124に導かれる空気圧が低く保たれ、戻しバネ(66)の付勢力によって制輪子7がディスク6から離れ、テコリンク111がスライダ133、摺動ロッド130を介して制輪子7に追従する。これに伴って、図8の(a)に示すように、テコリンク111が支点ピン114を支点として回動しており、リンク継手200を介してピストン123がシリンダチューブ150内に収まっている。
制動時には圧力室124に導かれる空気圧が上昇することにより、図8の(b)に示すように、ピストン123がシリンダチューブ150から突出作動し、リンク継手200がピストン123の動きをテコリンク111のリンク回動基端部112に伝え、テコリンク111が支点ピン114を支点として回動し、リンク回動先端部116がスライダ133、摺動ロッド130を介して制輪子70をディスクロータ6に押し付け、制輪子70がディスクロータ6に摩擦力を付与し、車輪5を制動する。
空気圧シリンダ120の駆動力をテコリンク111が梃子の原理で倍力して制輪子70に伝えることにより、空気圧シリンダ120に要求される駆動力を小さくし、空気圧シリンダ120を空気圧によって作動させることが可能となる。
空気圧シリンダ120が伸張作動するのに伴って各テコリンク111が支点ピン114を支点として回動する上記した制動時に、リンク継手200が球面軸受220を介して回動しながら空気圧シリンダ120の動きをテコリンク111のリンク回動基端部112に伝えることにより、ブレーキ駆動機構100の摺動抵抗が減少するとともに、テコリンク111のリンク回動基端部112等に磨耗が生じることを回避できる。
台車(車両)側の支持枠20に上下スライドピン30、32(図3の(a)参照)を介して摺動可能にフローティング支持されるキャリパ本体10にテコリンク111を回動可能に支持する構造により、空気圧シリンダ120を小型化して装置のコンパクト化がはかれ、車輪5と台車間の限られたスペースに設けることが可能となる。
本実施の形態では、車輪5の側部に形成されたディスクロータ6と、このディスクロータ6を挟んで摩擦力を付与する左右の制輪子70と、左右の制輪子70を支持するキャリパ本体10と、このキャリパ本体10を車両側の支持枠20に対して摺動可能に支持する上下スライドピン30、32と、キャリパ本体10に対してその中程が回動可能に支持されるテコリンク111と、このテコリンク111を回動させて制輪子70をディスクロータ6に押し付ける空気圧シリンダ120とを備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置1であって、テコリンク111に回動可能に連結されるリンク継手200と、このリンク継手200を空気圧シリンダ120に回動可能に連結する球面軸受220とを備えたため、空気圧シリンダ120の駆動力をテコリンク111が梃子の原理で倍力して制輪子70に伝えることにより、空気圧シリンダ120に要求される駆動力を小さくし、空気圧シリンダ120を空気圧によって作動させることが可能となり、鉄道車両に搭載される油圧源を縮小、廃止することが可能となり、車両の軽量化がはかれる。
そして、空気圧シリンダ120が伸張作動するのに伴って各テコリンク111が支点ピン114を支点として回動する制動時に、リンク継手200が回動しながら空気圧シリンダ120の動きをテコリンク111に伝えることにより、ブレーキ駆動機構100の摺動抵抗が減少するとともに、テコリンク111等に磨耗が生じることを回避できる。
本実施の形態では、空気圧シリンダ120は、円盤状のピストン123と、このピストン123を摺動可能に嵌合させるシリンダチューブ150と、このシリンダチューブ150とピストン123との間に画成される圧力室124とを備え、ピストン123に球面軸受220を収容するピストン凹部(ベアリング支持穴)162を形成したため、装置のコンパクト化がはかれ、車輪5と台車間の限られたスペースに設けることが可能となる。
本実施の形態では、リンク継手200をピストン123に対して進退可能に支持し、制動時にリンク継手200に働く反力を支持する隔壁(反力受け部)163をピストン123に形成したため、制動時にリンク継手200がピストン123に対して進退し、リンク継手200に働く反力がピストン123に形成された隔壁(反力受け部)163に受けられ、リンク継手200の支持剛性が十分に確保される。
次に図9に示す他の実施の形態を説明する。これは基本的には図6〜図8に示す実施の形態と同じ構成を有し、相違する部分のみを説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。
本実施の形態では、球面軸受220が空気圧シリンダ120を構成するピストンの機能を果たすものである。
球面凹ベアリング225はその外周面241がシリンダチューブ150の内側に摺動可能に嵌合し、シリンダチューブ150との間に圧力室124を画成する。
球面凹ベアリング225の外周にはシールリング242が介装され、このシールリング242がシリンダチューブ150の内周面に摺接することによって圧力室124が密封される。
球面軸受220は球面凹ベアリング225と球面凸ベアリング221を備え、リンク継手200が空気圧シリンダ120とテコリンク111に対して回動するときに、球面凸ベアリング221の外周面222と球面凹ベアリング225の内周面226が互いに摺接する。
球面凹ベアリング225とリンク継手200のブロック205に渡ってベローズ243が介装され、このベローズ243によって球面凹ベアリング225とブロック205の間が密封される。
ベローズ243はゴム等の弾性材によってリング状に形成され、その外周端部が球面凹ベアリング225の側部に形成された溝244に取付けられ、その内周端部がブロック205の鍔部207に形成された溝245に取付けられる。
本実施の形態では、空気圧シリンダ120は、円盤状のピストンと、このピストンとの間に圧力室124を画成するシリンダチューブ150とを備える一方、球面軸受220は、シリンダチューブ150に摺動可能に嵌合する球面凹ベアリング225と、リンク継手200に取付けられる球面凸ベアリング221とを備え、球面軸受220が空気圧シリンダ120を構成するピストンの機能を果たすため、装置のコンパクト化がはかれ、車輪5と台車間の限られたスペースに設けることが可能となる。
本実施の形態では、球面凹ベアリング225と球面凸ベアリング221の間に介装されるベローズ243を備えたため、ベローズ243によって圧力室124が密封され、球面軸受220が空気圧シリンダ120を構成するピストンの機能を果たすことができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明が適用される鉄道車両用キャリパブレーキ装置の平面図。 同じく側面図。 同じく正面図。 同じく図2のC−C線に沿う断面図。 同じくブレーキ駆動機構の分解図。 本発明の実施の形態を示す鉄道車両用キャリパブレーキ装置の平面図。 同じく空気圧シリンダ等の断面図。 同じく作動状態を示す平面図。 本発明の他の実施の形態を示す空気圧シリンダ等の断面図。
符号の説明
1 鉄道車両用キャリパブレーキ装置
5 車輪
6 ディスクロータ
10 キャリパ本体
12 第一キャリパアーム部
14 第二キャリパアーム部
15〜18 ブラケット部
20 支持枠
30 上スライドピン
32 下スライドピン
70 制輪子
111 テコリンク
112 リンク回動基端部
115 リンク支持穴
116 リンク回動先端部
120 空気圧シリンダ
123 ピストン
124 圧力室
126 力点ピン
134 作用点ピン
150 シリンダチューブ
162 ピストン凹部(ベアリング支持穴)
163 隔壁(反力受け部)
200 リンク継手
220 球面軸受
221 球面凸ベアリング
225 球面凹ベアリング

Claims (5)

  1. 車輪の側部に形成されたディスクロータと、
    このディスクロータを挟んで摩擦力を付与する左右の制輪子と、
    この左右の制輪子を支持するキャリパ本体と、
    このキャリパ本体を車両側の支持枠に対して摺動可能に支持するスライドピンと、
    前記キャリパ本体に対してその中程が回動可能に支持されるテコリンクと、
    このテコリンクを回動させて制輪子を前記ディスクロータに押し付ける空気圧シリンダとを備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置であって、
    前記テコリンクに回動可能に連結されるリンク継手と、
    このリンク継手を前記空気圧シリンダに回動可能に連結する球面軸受とを備えたことを特徴とする鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  2. 前記空気圧シリンダは、
    円盤状のピストンと、
    このピストンを摺動可能に嵌合させるシリンダチューブと、
    このシリンダチューブと前記ピストンとの間に画成される圧力室とを備え、
    前記ピストンに前記球面軸受を収容するベアリング支持穴を形成したことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  3. 前記リンク継手を前記ピストンに対して進退可能に支持し、
    制動時に前記リンク継手に働く反力を支持する反力受け部を前記ピストンに形成したことを特徴とする請求項2に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  4. 前記空気圧シリンダは、
    円盤状のピストンと、
    このピストンとの間に圧力室を画成するシリンダチューブとを備える一方、
    前記球面軸受は、
    前記シリンダチューブに摺動可能に嵌合する球面凹ベアリングと、
    前記リンク継手に取付けられる球面凸ベアリングとを備え、
    前記球面軸受が前記空気圧シリンダを構成する前記ピストンの機能を果たすことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  5. 前記球面凹ベアリングと前記球面凸ベアリングの間に介装されるベローズを備えたことを特徴とする請求項4に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
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