JP2002349614A - ブレーキキャリパ装置 - Google Patents

ブレーキキャリパ装置

Info

Publication number
JP2002349614A
JP2002349614A JP2002079090A JP2002079090A JP2002349614A JP 2002349614 A JP2002349614 A JP 2002349614A JP 2002079090 A JP2002079090 A JP 2002079090A JP 2002079090 A JP2002079090 A JP 2002079090A JP 2002349614 A JP2002349614 A JP 2002349614A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
disk
cylinder
caliper
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002079090A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Asano
吉雄 麻野
Shoji Ozasa
昭二 小笹
Akito Tsurusaki
章人 鶴崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabco Ltd
Sumitomo SEI Brake Systems Inc
Original Assignee
Nabco Ltd
Sumitomo SEI Brake Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nabco Ltd, Sumitomo SEI Brake Systems Inc filed Critical Nabco Ltd
Priority to JP2002079090A priority Critical patent/JP2002349614A/ja
Priority to TW91116167A priority patent/TW546212B/zh
Publication of JP2002349614A publication Critical patent/JP2002349614A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧によらずに駐車ブレーキ機能を発揮し
得、かつコンパクトな鉄道車両用のブレーキキャリパ装
置を提供する。 【解決手段】 鉄道車両の台車側に取り付けられて車軸
3側のディスク4を跨ぐキャリパボディ5と、キャリパ
ボディ5に装備されたシリンダ5c内で油圧駆動される
ピストン6と、キャリパボデ5に装備され、ピストン6
によってディスク4に向けて付勢される制輪子8と、を
有するブレーキキャリパ装置1であって、キャリパボデ
ィ5に支点9aを有し、制輪子8をディスク4に対して
押圧又はその押圧を解除させるレバー9と、バネ力でレ
バー9を介して制輪子8をディスク4に押圧し、空圧力
で前記バネ力に抗して制輪子8をディスク4に対する押
圧から解除するバネシリンダ20とを設けたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の制動に
用いられるディスクブレーキに関し、さらに詳しくは、
ブレーキキャリパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄道車両の制動においては、従来
の車輪踏面に摩擦材を押し当てる形式のものに替わっ
て、車輪踏面に損傷を発生させずに制動力を得るディス
クブレーキが採用されることが増えてきている。このデ
ィスクブレーキは、車輪または車軸に摩擦用の円板(以
下、「ディスク」という)を取り付けて、摩擦材(以
下、「制輪子」という)で挟むことにより制動力を得る
ものである。
【0003】鉄道車両用ディスクブレーキとしては、油
圧シリンダ内蔵のはさみ機構からなるキャリパ方式が多
く用いられている。このキャリパ方式によるブレーキキ
ャリパ装置としては、ディスクの片側に油圧駆動するシ
リンダを配し、スライド機構を介してディスク両側から
挟むように押圧する浮動型(例えば、特開2000−8
8014号公報参照)と、ディスクの両側に油圧駆動す
るシリンダを有し、キャリパ本体を通じて供給される油
圧によって前記二つのシリンダがディスクを押圧する対
向型(例えば、特願平1−19278号公報参照)とが
ある。
【0004】このブレーキキャリパ装置は、とくに新幹
線車両などの高速走行車両においても、多く用いられる
傾向にあり、車輪損傷などの問題を発生させず、優れた
性動力を得ることができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ブレーキキャリパ装置は、あくまで走行時から停止まで
の制動力を得るためのものであり、ブレーキキャリパ装
置によって、駐停車中において車両が移動してしまうこ
とを自ら防止できる駐車ブレーキを兼用することは、油
圧ブレーキであることからも困難である。すなわち、駐
車ブレーキに用いるためには、長時間油圧回路により制
動力を保持する必要があるが、駐車中継続して油圧発生
用ポンプを運転し続けない限り、油圧の低下は避け難
く、駐車ブレーキの機能を維持することは困難といえ
る。したがって、駐車用ブレーキとしては、ブレーキキ
ャリパ装置とは別の装置からなる油圧によらない機械的
なロック機構を設ける必要がある。しかし、車両への取
り付け可能なスペースは限られており、駐車ブレーキ機
構のコンパクト化は避けられない状況下にある。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みることにより、
油圧によらずに駐車ブレーキ機能を発揮し得、かつコン
パクトな鉄道車両用のブレーキキャリパ装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1に記載のブレーキキャリパ装置は、鉄道車両の台車
側に取り付けられて車軸側のディスクを跨ぐキャリパボ
ディと、該キャリパボディに装備されたシリンダ内で油
圧駆動されるピストンと、前記キャリパボディに装備さ
れ、前記ピストンによって前記ディスクに向けて付勢さ
れる制輪子と、を有するブレーキキャリパ装置であっ
て、前記キャリパボディに支点を有し、前記制輪子を前
記ディスクに対して押圧又はその押圧を解除させるレバ
ーと、バネ力で前記レバーを介して前記制輪子をディス
クに押圧し、空圧力で前記バネ力に抗して前記制輪子を
前記ディスクに対する押圧から解除するバネシリンダと
を設けたことを特徴とする。
【0008】この構成によると、空圧力が作用している
ときは、油圧による制動を行い、空圧力が作用していな
いときは、バネ力による制動を行うことができる。すな
わち、油圧によらずに機械的制動力を付与し得るバネシ
リンダが、ブレーキキャリパ装置自体に一体的に形成さ
れているため、駐車ブレーキ機能を確実に発揮でき、か
つコンパクトなブレーキキャリパ装置を得ることができ
る。したがって、鉄道車両用として、極めて有効なブレ
ーキキャリパ装置となる。
【0009】請求項2に記載のブレーキキャリパ装置
は、請求項1において、前記バネシリンダは、前記ディ
スクと径方向に並んでおり、前記ディスクの軸方向にシ
リンダ伸縮方向を有するように配設されているものであ
る。
【0010】この構成によると、バネシリンダが、ブレ
ーキキャリパ装置にコンパクトに収容される構造となる
ため、請求項1の場合に加えてさらなるコンパクト化を
実現した、駐車ブレーキ機能を発揮できるブレーキキャ
リパ装置を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 (実施形態例1)図1は、本発明の実施形態例1に係る
ブレーキキャリパ装置1の一部断面を含む模式図であっ
て、対向型ブレーキキャリパ装置において実施した例を
示したものである。
【0012】図1において、ブレーキキャリパ装置1
は、鉄道車両の台車の一部であるブレーキ取り付け面2
に対して取り付けられており、該装置1の本体を構成す
るキャリパボディ5が、車軸3に取り付けられたディス
ク4を跨ぐように取り付けられている。
【0013】キャリパボディ5は、ブレーキ取り付け面
2に直接取り付けられる支持部5aと、コの字型にディ
スク4を挟むキャリパ部5bとを有している。キャリパ
部5bにおけるコの字型の両端部には、ディスク4の軸
方向に配向するシリンダ部5cがそれぞれ形成されてお
り、このシリンダ部5cには、それぞれピストン6が嵌
挿されている。このピストン6は、図示しない油圧回路
を通じて油供給口5dから導入される高圧油によってデ
ィスク4の軸方向に押圧されるものである。そして、ピ
ストン6のディスク4に対峙する側に、制輪子8が、当
たりを均一にする断熱パッド7を介して取り付けられる
ことで、ブレーキキャリパ装置1に装着されている。こ
の制輪子8が、油圧駆動するピストン6によってディス
ク4に向かって付勢されることで、鉄道車両の運動エネ
ルギーを摩擦熱に変換して制動力を得ることができる。
【0014】また、キャリパボディ5の両肩部には、後
述するバネシリンダ20からの力が働く力点9bを有す
るレバー9における支点9aを回転自在に支持するレバ
ー支持部10が取り付けられている。そして、レバー支
持部10に支持される2本のレバー9は、それぞれ車軸
側に向かって支点9a、力点9b、作用点9cをこの順
序で有しており、力点9bおよび作用点9cには、それ
ぞれ、キャリパ部5bを貫通する力点部材11および作
用点部材12が、回転可能に支持されている。
【0015】バネシリンダ20は、キャリパ部5bのコ
の字型に囲まれるように配置され、ディスク4と径方向
に並んでおり、ディスク4の軸方向にシリンダ伸縮方向
を有するように配設されている。バネシリンダ20は、
シリンダ部20aと、その内部にピストン20b及びバ
ネ20cとを有しており、上記の力点部材11のうちの
一方の力点部材11aがシリンダ部20aの一端に接続
し、もう一方の力点部材11bが、シリンダ部20aと
バネ20cの内部に挿入されるようにしてピストン20
bに接続している。力点部材11bとピストン20bの
接続部は、後述するようにバネシリンダ20が伸縮動作
を行うときに、ディスク4の径方向に発生する微小な変
位を吸収できるように回転自在に接続している。これら
の構成により、バネ20cは、ピストン20bをシリン
ダ部20aの内壁との間でディスク4の軸方向に押圧し
ている。そして、シリンダ20a内にてピストン20b
によって仕切られて形成されるバネ20cが配置されな
い側の空間20eに、圧縮空気を導入できるようにする
ため、図示しない圧縮空気供給系統と接続した空気供給
口20dが、シリンダ20aに設けられている。ここか
ら空間20eに導入される圧縮空気によって発生する空
圧力によって、前記バネ力に抗してピストン20bを押
圧することができるようになっている。
【0016】また、作用点9cにてレバー9に回転自在
に支持される2本の作用点部材12は、断熱パッド7を
介して制輪子8に取り付けられており、バネシリンダ2
0によるバネ力が、力点9bを通じてレバー9に作用す
ることにより、作用部材12を介して制輪子8がディス
ク4に押圧される。
【0017】以上が、本実施形態例1に係るブレーキキ
ャリパ装置1の構成である。次に、図1において、該ブ
レーキキャリパ装置1の作動について説明する。まず、
鉄道車両の運転中においては、キャリパ部5bの両端に
位置するシリンダ部5cには、高圧油が導入されておら
ず、制輪子8への押圧力は作用していない。そして、バ
ネシリンダ20におけるシリンダ部20a内の空間20
eに対しては、圧縮空気が供給されており、これによっ
て生じる空圧力によって、空間20eをはさむように対
峙するピストン20bと、シリンダ部20aの一方の端
壁が、バネ20cによって作用するバネ力に抗して押圧
されている。このため、レバー9を介して制輪子8のデ
ィスク4への押圧を解除する方向にバネシリンダ20か
ら力が加えられている。
【0018】次に、この運転状態から、制動を行う場合
について説明する。図示しない油圧供給系統に制動開始
指令が伝送されると、油供給口5dから高圧油が、キャ
リパ部5bに設けられたシリンダ部5c内に導入され
る。これにより、ピストン6が図中の矢印方向である、
ディスク4に向かう方向に押圧される。これで、制輪子
8が押圧されて、車軸3とともに回転するディスク4を
両側面から挟持する。このため、車両の運動エネルギー
が、制輪子8とディスク4との間の摩擦熱に変換され、
制動を行うことができる。
【0019】最後に、制動が完了して車両が停止した
後、そのまま駐車を行う場合について説明する。制動が
完了したとき、制輪子8は、ピストン6によってディス
ク4を押圧したままになっている。ここで、バネシリン
ダ20内の空間20eを高圧に保持していた圧縮空気の
供給を停止する。これにより、空間20e内が減圧さ
れ、ピストン20bとシリンダ部20aの一方の端壁の
間で働くバネ20cの復元力によって、レバー9を介し
て制輪子8をディスク4へ押圧して挟持する方向、すな
わち図中の矢印方向へ力が加えられる。このとき、合わ
せてシリンダ部5cへの高圧油の供給も解除する。油圧
が解除されても、バネシリンダ20のバネ力によって、
制輪子8のディスク4への押圧力が保たれるため、駐車
中は常時ブレーキが機能することになる。なお、駐車を
解除して運転を再開するときは、再び、空間20e内に
圧縮空気を導入し、バネシリンダ20による制輪子8の
ディスク4への押圧力を解除すればよい。
【0020】以上説明したように、油圧によらずに機械
的制動力を付与し得るバネシリンダが、ブレーキキャリ
パ装置自体に一体的に形成されているため、駐車ブレー
キ機能を確実に発揮でき、かつコンパクトなブレーキキ
ャリパ装置を得ることができる。したがって、鉄道車両
用として、極めて有効なブレーキキャリパ装置を得るこ
とができる。
【0021】(実施形態例2)次に、本発明の実施形態
例2に係るブレーキキャリパ装置101について説明す
る。図2は、ブレーキキャリパ装置101の一部断面を
含む模式図であって、実施形態例1の場合と同じ対向型
ブレーキキャリパ装置において実施した例を示したもの
である。
【0022】ブレーキキャリパ装置101の主たる構成
は、実施形態例1の場合と同様であるが、バネシリンダ
20の配設構造が異なっている。図2において、バネシ
リンダ20は、キャリパ部5bとブレーキ取り付け面2
との間に配設されており、支持部5aに設けられた貫通
路21内を貫通するように取り付けられている。そのた
め、支点9aを挟んでブレーキ取り付け面2側に力点9
bを、車軸3側に作用点9cを有する構造となってい
る。そして、実施形態例1の場合と同様の作動を可能に
するために、シリンダ部20a内に、力点部材11aが
取り付けられるシリンダ20aの一方の端壁とピストン
20bとに挟まれるようにバネ20cが挿入されてい
る。
【0023】以上の構成において、作動形態について
は、運転時の油圧による制動は、実施形態例1の場合と
全く同じであり、バネ力による駐車ブレーキ機能と、空
圧力による駐車ブレーキ機能を解除する作動形態につい
ても、支点9a、力点9b、作用点9cの順序が異なる
ことを除いては、同様であるため、詳細な説明を割愛す
る。
【0024】(実施形態例2の実施例)ここで、実施形
態例2にかかるブレーキキャリパ装置101の詳細な実
施例であるブレーキキャリパ装置101aを図5〜7を
用いて説明する。図5はブレーキキャリパ装置101a
をディスク4の軸方向から見た図を、図6は図5のA−
A線矢視断面図を、図7はバネシリンダ20の断面図
を、それぞれ示している。図5〜7において、実施形態
例2のブレーキキャリパ装置101に対応する要素に
は、同一の符号を付して示している。
【0025】図5及び図6において、ブレーキキャリパ
装置101aは、鉄道車両の台車の一部である横バリ3
0に、ブレーキ取り付け面2を構成するフレーム31を
介して取り付けられている。そして、キャリパボディ5
が、ディスク4を跨ぐように取り付けられている。キャ
リパボディ5の支持部5aに設けられた貫通路21に
は、バネシリンダ20が配設されている。バネシリンダ
20の一端(図6の右側端部)は、力点部材11bを介
して一方のレバー9(以下、「ピストン側レバー91」
ともいう)と力点9bにて軸支されている。また、バネ
シリンダ20の他端(図6の左側端部)は、他方のレバ
ー9(以下、「バネ側レバー92」ともいう)と、力点
部材11aの機能も兼ねるシリンダ部20aに直接設け
られる力点9bにて軸支されている。
【0026】そして、ピストン側レバー91及びバネ側
レバー92ともに、フレーム31側からディスク4側に
向けて力点9b、支点9a、作用点9cの順で設けられ
ている。両レバー(91、92)の支点9aは、それぞ
れキャリパ部5bに設けられたレバー支持部10に軸支
されている。このブレーキキャリパ装置101aにおけ
るレバー支持部10は、図2に示すブレーキキャリパ装
置101の場合と異なり、キャリパ部5bの両肩部でな
く、キャリパ部5bの上下方向略中央付近に設けられて
いる。また、配設スペースの効率化を図る観点から、両
レバー(91、92)はいずれも、支点9aを成すピン
部材に対して、その垂直方向と傾斜するように軸支され
ている。これにより、支点9aと力点9bとの距離を多
くとることができ、効率よいブレ−キングが行える。な
お、バネ側レバー92は、図6のA−A線矢視断面図に
おいては、一部断面が表れることになるが、理解し易く
するため、図6では、バネ側レバー92の全体外形を図
示している。
【0027】また、両レバー(91、92)の作用点9
cには、それぞれ作用点部材12が支持されており、こ
の作用点部材12が、パッド取付金具32、パッド7、
制輪子8を介してディスク4に対して押圧力を与えるこ
とができるようになっている。
【0028】また、キャリパ部5bの下方には、図5及
び図6では図示しないピストン6が嵌挿された油圧シリ
ンダ部5cが設けられているが、ブレーキキャリパ装置
101aにおいては、ディスク4に安定したブレーキ力
を付与するため、シリンダ部5cが、ディスク4の両側
面にそれぞれ2個ずつ対峙するように設けられている。
ディスク4の各側面側に配置される2個のシリンダ部5
cに対しては、各側面側に1つずつ設けられる油供給口
5d(油圧ポート5d)から圧油が供給されるようにな
っている。
【0029】なお、ブレーキキャリパ装置101aにお
けるバネシリンダ20の断面図は、図7に示される。本
図において、バネシリンダ部20aの内部には、ピスト
ン20bとバネ20cとが備えられており、バネ20c
によるバネ力が作用することで、バネシリンダ20の両
端側にそれぞれ設けられる力点9b、9b間の距離が離
れる方向に付勢される。これにより、レバー(91、9
2)を介してディスク4を両側から挟み込む方向のブレ
ーキ力が付与される。また、シリンダ部20a内にて、
バネ20cが配置されない側のピストン20bによって
仕切られる空間20eには、空気供給口20dから圧縮
空気が供給可能になっている。この空間20e内に導入
される圧縮空気によって発生する空圧力によって、バネ
20cによるバネ力に抗して両力点9b、9b間の距離
が近づく方向に付勢される。これにより、バネ力により
発生していたディスク4のブレーキ力を解除することが
できる。
【0030】本実施例にかかるブレーキキャリパ装置1
01aの作動については、実施形態における説明と同様
であり重複するため割愛する。なお、ブレーキキャリパ
装置101aにおいては、油圧シリンダ部5cに対する
蓋材をキャリパ部5bに取り付けるための複数のボルト
締め箇所が設けられているが、図5、図6に示すよう
に、適宜ワイヤリング等で廻り止め(弛み止め)が施さ
れている。
【0031】(実施形態例3)本発明の実施形態例3に
係るブレーキキャリパ装置102を説明する。図3は、
ブレーキキャリパ装置102の一部断面を含む模式図で
あって、実施形態例1の場合とは異なり浮動型ブレーキ
キャリパ装置において実施した例を示したものである。
【0032】図3において、ブレーキキャリパ装置10
2は、浮動型であるため、キャリパ部5bの両肩部に支
持される支持ピン22を有しており、この支持ピン22
が、ブレーキ取り付け面2に取り付けられた支持部5a
に貫通してスライド自在に支持されている。そして、キ
ャリパ部5bの片側にのみシリンダ5cとピストン6を
有しており、油圧による制動を行うときは、ピストン6
とキャリパ部5bとによって制輪子8を押圧し、ディス
ク4を挟持することで制動するものである。すなわち、
シリンダ5c内に油供給口5dから高圧油を導入するこ
とで、ピストン6が押圧され、合わせて、その反作用で
キャリパ部5bにピストン6が押圧される方向とは逆方
向の力が加わり、支持部5aにスライド自在に支持され
た支持ピン22がキャリパ部5bとともに移動し、この
結果、二つの制輪子8が、ピストン6とキャリパ部5b
とによってディスク4を挟持して制動を行うものであ
る。
【0033】このブレーキキャリパ装置102におい
て、駐車ブレーキ機構を実現するバネシリンダ20は、
実施形態例1の場合と同様に、キャリパ部5bのコの字
型に囲まれるように配置され、ディスク4と径方向に並
んでおり、ディスク4の軸方向にシリンダ伸縮方向を有
するように配設されている。そして、シリンダ部20a
内におけるピストン20b及びバネ20cの配置につい
ても実施形態例1の場合と同様である。しかし、力点部
材11aがなく、キャリパ部5bの内壁にシリンダ20
aの端部が回転自在に取り付けられている。
【0034】また、レバー9および力点部材11b、作
用点部材12についても、実施形態例1の場合と異な
り、油圧駆動機構を有するキャリパ部5bの片側にのみ
設けられている。なお、このレバー9において支点9
a、力点9b、作用点9cの順序構成については、実施
形態例1の場合と同様である。
【0035】以上の構成において、運転時の油圧による
制動についての作動形態は、上述のとおりである。そし
て、駐車ブレーキ機能については、ピストン20bとシ
リンダ部20aの一方の端壁との間で働くバネ力によっ
て、レバー9およびキャリパ部5bを介して制輪子8が
ディスク4を挟持することにより達成される。すなわ
ち、バネ20cがピストン20bを押圧することで、レ
バー9を介して作用部材12により制輪子8が押圧され
る。また同時に、バネ20cがシリンダ部20aの一方
の端壁を押圧することで、シリンダ20aがキャリパ部
5bとともに移動し、さらに支持部5aにスライド自在
に支持された支持ピン22がキャリパ部5bとともに移
動する。この結果、二つの制輪子8が、作用点部材12
とキャリパ部5bからの押圧によってディスク4を挟持
し、駐車ブレーキ機構が保持されるものである。なお、
空間20eに圧縮空気を導入することによる、駐車ブレ
ーキを解除する作動形態については、これまでの実施形
態例の説明で代用できるので割愛する。
【0036】(実施形態例4)最後に、本発明の実施形
態例4に係るブレーキキャリパ装置103を説明する。
図4は、ブレーキキャリパ装置103の一部断面を含む
模式図であって、実施形態例3の場合と同じ浮動型のブ
レーキキャリパ装置において実施した例を示したもので
ある。
【0037】ブレーキキャリパ装置103の主たる構成
は、実施形態例3の場合と同様であるが、バネシリンダ
20の配設構造が異なっている。図4において、バネシ
リンダ20は、キャリパ部5bとブレーキ取り付け面2
との間に配設されており、支持部5aに設けられた貫通
路21内を貫通するように取り付けられている。そのた
め、支点9aを挟んでブレーキ取り付け面2側に力点9
bを、車軸3側に作用点9cを有する構造となってい
る。そして、実施形態例3の場合と同様の作動を可能に
するために、シリンダ部20a内に、キャリパ部5bの
反レバー側の肩部に設けられた支持部材23に対して回
転自在に取り付けられるシリンダ20aの一方の端壁と
ピストン20bとに挟まれるようにバネ20cが挿入さ
れている。
【0038】以上の構成において、作動形態について
は、運転時の油圧による制動は、実施形態例3の場合と
全く同じであり、バネ力による駐車ブレーキ機能と、空
圧力による駐車ブレーキ機能の解除する作動形態につい
ても、支点9a、力点9b、作用点9cの順序が異なる
ことを除いては、同様であるため、詳細な説明を割愛す
る。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によると、空圧力が作用
しているときは、油圧による制動を行い、空圧力が作用
していないときは、バネ力による制動を行うことができ
る。すなわち、油圧によらずに機械的制動力を付与し得
るバネシリンダが、ブレーキキャリパ装置自体に一体的
に形成されているため、駐車ブレーキ機能を確実に発揮
でき、かつコンパクトなブレーキキャリパ装置を得るこ
とができる。したがって、鉄道車両用として、極めて有
効なブレーキキャリパ装置を得ることができる。
【0040】請求項2の発明によると、バネシリンダ
が、ブレーキキャリパ装置にコンパクトに収容される構
造となるため、請求項1の場合に加えてさらなるコンパ
クト化を実現した、駐車ブレーキ機能を発揮できるブレ
ーキキャリパ装置を得ることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例1に係るブレーキキャリパ
装置1の一部断面を含む模式図である。
【図2】本発明の実施形態例2に係るブレーキキャリパ
装置101の一部断面を含む模式図である。
【図3】本発明の実施形態例3に係るブレーキキャリパ
装置102の一部断面を含む模式図である。
【図4】本発明の実施形態例4に係るブレーキキャリパ
装置103の一部断面を含む模式図である。
【図5】本発明の実施形態例2における詳細な実施例に
係るブレーキキャリパ装置を説明する図であって、ディ
スクの軸方向から見た図である。
【図6】図5のA−A線矢視断面図である。
【図7】本発明の実施形態例2における詳細な実施例に
係るブレーキキャリパ装置のバネシリンダの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ブレーキキャリパ装置 3 車軸 4 ディスク 5 キャリパボディ 5c シリンダ部 6 ピストン 8 制輪子 9 レバー 9a 支点 9b 力点 9c 作用点 20 バネシリンダ 101 ブレーキキャリパ装置 102 ブレーキキャリパ装置 103 ブレーキキャリパ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笹 昭二 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電工ブレーキシステムズ株式会社内 (72)発明者 鶴崎 章人 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電工ブレーキシステムズ株式会社内 Fターム(参考) 3J058 AA48 AA53 AA62 AA77 AA84 AA87 AA88 BA67 CC03 CC04 CC07 CC19 CC36 CC66 CC72 CC78 FA21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両の台車側に取り付けられて車軸
    側のディスクを跨ぐキャリパボディと、該キャリパボデ
    ィに装備されたシリンダ内で油圧駆動されるピストン
    と、前記キャリパボディに装備され、前記ピストンによ
    って前記ディスクに向けて付勢される制輪子と、を有す
    るブレーキキャリパ装置であって、前記キャリパボディ
    に支点を有し、前記制輪子を前記ディスクに対して押圧
    又はその押圧を解除させるレバーと、バネ力で前記レバ
    ーを介して前記制輪子をディスクに押圧し、空圧力で前
    記バネ力に抗して前記制輪子を前記ディスクに対する押
    圧から解除するバネシリンダとを設けたことを特徴とす
    るブレーキキャリパ装置。
  2. 【請求項2】 前記バネシリンダは、前記ディスクと径
    方向に並んでおり、前記ディスクの軸方向にシリンダ伸
    縮方向を有するように配設されている請求項1に記載の
    ブレーキキャリパ装置。
JP2002079090A 2001-03-23 2002-03-20 ブレーキキャリパ装置 Pending JP2002349614A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002079090A JP2002349614A (ja) 2001-03-23 2002-03-20 ブレーキキャリパ装置
TW91116167A TW546212B (en) 2002-03-20 2002-07-19 Brake caliper device

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-84825 2001-03-23
JP2001084825 2001-03-23
JP2002079090A JP2002349614A (ja) 2001-03-23 2002-03-20 ブレーキキャリパ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002349614A true JP2002349614A (ja) 2002-12-04

Family

ID=26611905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002079090A Pending JP2002349614A (ja) 2001-03-23 2002-03-20 ブレーキキャリパ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002349614A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005048877A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Sumitomo Denko Brake Systems Kk ブレーキキャリパ装置
JP2008286298A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Kayaba Ind Co Ltd 鉄道車両用キャリパブレーキ装置
JP2008296756A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sumitomo Metal Ind Ltd 鉄道車両用ディスクブレーキ装置
JP2009180269A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Kayaba Ind Co Ltd ブレーキ装置
CN102009665A (zh) * 2010-11-19 2011-04-13 长春轨道客车股份有限公司 转向架轴装式盘型制动装置
JP2017198226A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 新日鐵住金株式会社 鉄道車両用浮動型キャリパブレーキ装置
CN109058330A (zh) * 2018-09-25 2018-12-21 鲍灵杰 一种汽车用刹车盘组件

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005048877A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Sumitomo Denko Brake Systems Kk ブレーキキャリパ装置
CN100378363C (zh) * 2003-07-29 2008-04-02 住友电工刹车系统株式会社 制动钳装置
JP2008286298A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Kayaba Ind Co Ltd 鉄道車両用キャリパブレーキ装置
JP2008296756A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sumitomo Metal Ind Ltd 鉄道車両用ディスクブレーキ装置
JP2009180269A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Kayaba Ind Co Ltd ブレーキ装置
CN102009665A (zh) * 2010-11-19 2011-04-13 长春轨道客车股份有限公司 转向架轴装式盘型制动装置
JP2017198226A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 新日鐵住金株式会社 鉄道車両用浮動型キャリパブレーキ装置
CN109058330A (zh) * 2018-09-25 2018-12-21 鲍灵杰 一种汽车用刹车盘组件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101846765B1 (ko) 브레이크 장치
KR101885977B1 (ko) 브레이크 장치
US7073636B2 (en) Disk brake with mechanical self-boosting
KR101477650B1 (ko) 마모보상 기능을 갖는 전기기계브레이크
WO1996007576A3 (de) Bremszangeneinheit für scheibenbremsen von fahrzeugen, insbesondere schienenfahrzeugen
KR101816396B1 (ko) 전동식 브레이크
JP2002174275A (ja) ディスクブレーキ
JP2002349614A (ja) ブレーキキャリパ装置
JP2015152044A (ja) 電動駐車ブレーキ
US3482657A (en) Disk brake with mechanical actuator and adjusting means
KR20100005988A (ko) 디스크 브레이크용 캘리퍼 장치
JPH08121509A (ja) ディスクブレーキ装置
KR0138564B1 (ko) 디스크 브레이크
JP2010025312A (ja) 流体圧ブレーキ装置
JP2010025313A (ja) 電動ブレーキ装置
KR102359507B1 (ko) 디스크 브레이크용 캘리퍼 유닛
KR20060086615A (ko) 캘리퍼형 브레이크의 구조
KR20090077181A (ko) 디스크 브레이크
KR100946860B1 (ko) 디스크 브레이크 방식의 주차 브레이크 장치
KR0185896B1 (ko) 자동차 파킹 브레이크 장치
KR100269958B1 (ko) 1 휠 실린더 적용 2-리딩식 드럼 브레이크
KR100774320B1 (ko) 차량용 전기기계 디스크 브레이크 장치
KR930002424B1 (ko) 유동앵커를 구비한 드럼식 브레이크
KR101818981B1 (ko) 전자식 주차 브레이크
KR100440317B1 (ko) 브레이크드럼