JP2008282029A - 発光装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL装置の画質を低下させることなく、単位回路に含まれる各素子が静電破壊されることを低減する。
【解決手段】X側保護回路11aは、電流供給線25の途中に設けられロジック電源配線16及び17に電気的に接続されたダイオードESD1、データ線26の途中に設けられロジック電源配線16及び17に電気的に接続されたダイオードESD2を備える。ダイオードESD1及びESD2は、電流供給線及びデータ線で発生した静電気をロジック電源配線に放出し、単位回路20に含まれる駆動TFT23及びスイッチング用TFT22が静電破壊されることを低減する。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光装置、及び発光装置を具備する電子機器の技術分野に関する。特に、発光装置の保護回路に関する。
発光装置は、複数の走査線と、複数のデータ線と、該複数の走査線と該複数のデータ線との交差に応じて設けられた発光素子と、発光素子に電流を供給する電流供給線と、電流供給線から発光素子への電流経路に設けられ発光素子への電流を制御する駆動トランジスタとから構成される。少なくとも発光素子と駆動トランジスタを含む単位回路は、一列に、もしくは、マトリクス状に複数形成され、走査線からの選択信号、及び、データ線からのデータ信号に応じて発光素子はそれぞれ発光する。
このような発光装置において、選択信号を走査線に供給する走査線駆動回路やデータ信号をデータ線に供給するデータ線駆動回路などの駆動回路の一部もしくは全部は、発光素子が設けられた基板に内蔵回路として作り込まれたり、或いは外付けIC回路として該基板に後付けされたりする。走査線駆動回路やデータ線駆動回路の劣化又は破壊の要因としては、特に発光装置の製造時又は運搬時に問題となる静電気放電のストレスによる破壊、即ち静電破壊が挙げられる。
また、走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路の少なくとも一方の駆動回路を基板上に内蔵し、これらに電源を供給する駆動電源回路やタイミング制御回路などの回路を外付けIC回路として構成し、基板の走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路の少なくとも一方と外付けIC回路とを接続する場合がある。このような場合には、基板と外付けIC回路とを接続する製造工程において静電気が、基板上に形成した走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路の少なくとも一方の回路に流入して、これらの回路を破壊する虞がある。また、このような場合には、基板の走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路の少なくとも一方と外付けIC回路とを接続する接続端子が基板に設けられており、この接続端子を通じて静電気が発光装置内に流入する虞がある。このような静電気が駆動回路に接続された配線に印加されると、駆動回路が劣化又は破壊されかねない。
そこで、このような静電気による駆動回路の劣化又は破壊を防止するために、保護回路が、駆動回路の信号入出力に関係する信号経路に設けられる(例えば、特許文献1及び2参照。)。より具体的には、保護回路は、例えば駆動回路外部からクロック信号、反転クロック信号、スタートパルス等の各種信号が入力される入力端子に対して入力保護回路として設けられる。或いは、走査信号、エンドパルス等の駆動回路外部への各種信号が出力される出力端子に対して出力保護回路として設けられる。
また、絶縁ゲート型トランジスタ回路装置の内部において、フローティング状態の回路部分に蓄積された静電気を効果的に放電することによって、静電気による素子の破壊を防止する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
さらに、上述した内容の技術に限定されず、各種表示装置を静電気から保護するための技術が、数多く提案されている(例えば、特許文献4〜7参照。)。
特開平10−294383号公報 特開2003−308050号公報 特開2000−98338号公報 特開平9−80469号公報 特開平10−39325号公報 特開平11−72806号公報 特開2000−89685号公報
発光装置は、上述のように、例えば、複数の走査線と、複数のデータ線と、該複数の走査線と該複数のデータ線との交差に応じて設けられた発光素子と、発光素子に電流を供給する電流供給線と、電流供給線から発光素子への電流経路に設けられ発光素子への電流を制御する駆動トランジスタとから構成される。特に、電流供給線は発光素子に電流を供給するため、他の配線に比べて太くなっており電流供給源と発光素子とは低抵抗で接続される。特に単位回路は少なくとも発光素子と駆動トランジスタとから構成され、一列に、もしくは、マトリクス状に複数の単位回路が形成されている場合には、このような複数の単位回路を均一に発光させるため、電流供給線を低抵抗とする必要がある。
しかしながら、このように電流供給線を低抵抗とするが故に、電流供給線を通じて単位回路に静電気が到達し、単位回路が静電気破壊により劣化もしくは破壊される虞がある。特に、2つの導電層とその間の誘電体膜を用いた素子を単位回路に備える場合には、誘電体膜が絶縁破壊を起こし、単位回路が劣化もしくは破壊される。2つの導電層とその間の誘電体膜を用いた素子としては、例えば、MOS電界効果型トランジスタや容量素子である。
また、電流供給線からデータ線に電流を流すことにより、駆動トランジスタのゲートに所定の電位を書き込み、この電圧に応じた電流を発光素子に流す単位回路が提案されている。このような方式を電流プログラム方式と称する。この際、単位回路の駆動トランジスタを介して電流を流すことにより駆動トランジスタのゲートに所定の電位を書き込む方式と、駆動トランジスタに対してミラー状に形成されたミラートランジスタを介して電流を流すことにより駆動トランジスタのゲートに所定の電位を書き込む方式がある。このような電流プログラム方式では、電流供給線を低抵抗とするとともに、所定の電位を正確に書き込むためデータ線も同様に低抵抗とする必要がある。このような場合には、データ線を介して静電気が単位回路に到達する虞がある。
特に、電流供給線に電流を供給する電流供給回路やデータ線駆動回路を外付けIC回路として構成し、基板の発光素子と外付けIC回路とを接続する場合があるが、このような場合には基板の発光素子と外付けIC回路とを接続する接続端子から静電気が単位回路に到達する虞がある。
このように電流供給線及びデータ線で発生した静電気に起因する不慮の電圧によって、単位回路に含まれる各種トランジスタを静電破壊することがあり、発光装置の製造プロセスにおける歩留まりの低下を招く原因になる。特に、有機EL素子は電流駆動型の発光素子であることから、駆動電流やデータ信号を単位回路に供給する経路を確保しながら、電流供給線やデータ線で発生した静電気に起因する不慮の電圧が単位回路に印加されることを抑制することが重要である。
このように、発光装置は、静電気によって単位回路に含まれる素子が静電破壊されることを低減することによって製造プロセスにおける発光装置の歩留まりを向上させること、及び、駆動電流やデータ信号を単位回路に供給するための電流経路を確保して高品質の画像表示を行うことの2点を両立させることは困難であるが、上述した特許文献1〜7には、電流駆動型である発光装置に関して上述した2点の両方について認識した記載はみられない。
よって、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、静電破壊から保護する保護回路を設けた発光装置を提供することを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る発光装置は、基板上における素子形成領域に配列された複数の単位回路の各々において、第1電極と第2電極を有する発光素子と、該発光素子に流れる電流を制御するトランジスタと、を備え、前記素子形成領域の周辺に位置する周辺領域に配線されており相異なる電位の電源を供給する複数の電源線と、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記トランジスタを介して前記第1電極に電気的に接続される電流供給線と、を有する発光装置であって、前記周辺領域において、前記電流供給線と前記複数の電源線との間に接続された保護素子からなる電流供給線用保護回路を有することを特徴とする。
本発明に係る発光装置によれば、例えば製造時や運搬時等に或いは動作時に電流供給線及びその接続端子で発生した静電気を放出するための電流供給線用保護回路が電流供給線に設けられており、電流供給線及びその接続端子で発生した静電気を、電流供給線用保護保護回路によって複数の電源線に放出することができる。したがって、電流供給線及びその接続端子で発生した静電気に起因する不慮の電圧が単位回路に印加されることを抑制することが可能である。さらに、素子形成領域における電流供給線は、単位回路における発光素子の発光する領域、即ち、開口率を制限するものであり、周辺領域に形成された複数の電源線は電流供給線と比して抵抗が低い。したがって、電流供給線及びその接続端子で発生した静電気を複数の電源線に放出することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る発光装置は、基板上における素子形成領域に配列された複数の単位回路の各々において、第1電極と第2電極を有する発光素子と、該発光素子に流れる電流を制御するトランジスタと、を備え、前記素子形成領域の周辺に位置する周辺領域に配線されており相異なる電位の電源を供給する複数の電源線と、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記トランジスタを介して前記第1電極に電気的に接続される電流供給線と、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており前記単位回路にデータ信号を供給するデータ線と、を有する発光装置であって、前記周辺領域において、前記データ線と前記複数の電源線との間に接続された保護素子からなるデータ線用保護回路を有することを特徴とする。
本発明に係る発光装置によれば、例えば製造時や運搬時等に或いは動作時にデータ線及びその接続端子で発生した静電気を放出するためのデータ線用保護回路がデータ線に設けられており、データ線及びその接続端子で発生した静電気を、データ線用保護保護回路によって複数の電源線に放出することができる。したがって、データ線及びその接続端子で発生した静電気に起因する不慮の電圧が単位回路に印加されることを抑制することが可能である。さらに、素子形成領域におけるデータ線は、単位回路における発光素子の発光する領域、即ち、開口率を制限するものであり、周辺領域に形成された複数の電源線はデータ線と比して抵抗が低い。したがって、データ線及びその接続端子で発生した静電気を複数の電源線に放出することができる。
特に、電流供給線からデータ線に電流を流すことにより、駆動トランジスタのゲートに所定の電位を書き込み、この電圧に応じた電流を発光素子に流す電流プログラム方式の発光装置に適用することが好ましい。電流プログラム方式の発光装置では、単位回路とデータ線とが低抵抗で接続され、データ信号を供給するデータ線駆動回路とデータ線との接続部分において発生した静電気が単位回路に到達する虞があるが、データ線用保護回路を設けることによりこのような静電気が単位回路に到達するのを未然に防止することができる。
また、本発明の発光装置は、先に記載の発光装置であり、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており前記単位回路に走査信号を供給する走査線を更に備えており、前記周辺領域において、前記走査線と前記複数の電源線との間に接続された保護素子とからなる走査線用保護回路を有することを特徴とする。
この態様によれば、走査線用保護回路によって、走査線及びその接続端子で発生した静電気を複数の電源線に放出することが可能である。さらに、走査線用保護回路は素子形成領域の周辺領域に設けられており、過剰な電流が素子形成領域に流れ込むことを抑制することができる。したがって、電流供給線及びデータ線のみならず、走査線を介して過剰な電流が素子形成領域に流れ込むことを抑制することも可能であり、電流供給線用保護回路及びデータ線用保護回路を電流供給線及びデータ線に設けた場合に比べて、さらに確実に単位回路を保護することができる。
本発明に係る発光装置の、電流供給線用保護回路、データ線用保護回路保護回路、及び走査線用保護回路などの保護回路は、複数の電源線と電流供給線もしくはデータ線との間に設けられた保護素子により構成されることが好ましい。この保護素子は、ダイオードから構成される。発光装置を発光させる際、使用する電源線を用いて、かつ、発光させる際に印加される電源線の電位と電流供給線もしくはデータ線の電位を鑑みて、ダイオードの2つの端子に、それぞれ低電位が印加される電源線と高電位が印加される電源線とが接続される。ダイオードのこのようにすると、電流供給線やデータ線に保護抵抗を設ける場合に比べて、電流供給線やデータ線の電気抵抗を増大させることがない。よって、電流供給線用保護回路及びデータ線用保護回路は、駆動電流が単位回路に供給されることを阻害しないため、発光装置の動作時において、発光装置の各単位回路に所要の駆動電流を供給することができる。このように、電流供給線用保護回路を電流供給線の途中に設けた場合やデータ線用保護回路をデータ線の途中に設けた場合であっても、電流供給線用保護回路及びデータ線用保護回路は駆動電流に対して抵抗素子として機能しないため、発光素子の発光に必要な駆動電流を電流供給線もしくはデータ線から供給することができ、発光装置の発光を低下させることがない。
以上の結果、本発明に係る発光装置によれば、電流駆動型の発光素子の画質を低下させることなく、電流供給線もしくはデータ線、及びその接続端子で発生した静電気に起因する不慮の電圧が素子形成領域領域に印加されることを抑制することができる。これにより、発光装置に要求される、製造プロセスにおける歩留まりの低下の抑制と、高品質の発光という2つの課題を同時に解決することが可能である。
ここで、本発明に係る「複数の電源線」とは、発光素子を駆動するための各種素子に電源を供給するための配線であり、発光装置に通常設けられるものである。発光素子を駆動するための各種素子とは、走査線駆動回路、データ線駆動回路、単位回路等に含まれる各素子を指す。したがって、発光装置の配線仕様を大きく変更することなく、静電気を放出するための電流経路を確保することができる。さらに、例えば、複数の電源線は素子形成領域を囲むように設けられている場合には、各単位回路に延在する電流供給線及びデータ線から静電気を放出することができる。したがって、各単位回路に不慮の電圧が印加されることを抑制することができ、素子形成領域全体を静電破壊から保護することが可能である。また、複数の電源線は素子形成領域を囲むように設けられていることが望ましいが、電流供給線は周辺領域から素子形成領域にかけて配線されており、電源は素子形成領域を除く領域において電流供給線に接続されており、電流供給線用保護回路は素子形成領域の周辺領域において電流供給線と電源との間に少なくとも設けられていればよい。ここで、素子形成領域を除く領域とは、素子形成領域の周辺の領域、もしくは、外付けICを指している。同様に、データ線用保護回路あるいは走査線駆動回路は、素子形成領域に形成されたデータ線とデータ線駆動回路との間、あるいは、素子形成領域に形成された走査線と走査線駆動回路との間に少なくとも設けられていればよい。
また、本発明の発光装置は、先に記載の発光装置であり、前記周辺領域において、前記単位回路に走査線を介して走査信号を供給する走査線駆動回路、あるいは、前記単位回路にデータ線を介してデータ信号を供給するデータ線駆動回路を有しており、前記走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路は、相補型トランジスタからなり、前記複数の電源線は、前記走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路に電源を供給する複数の電源線であることを特徴とする。
本発明に係る発光装置によれば、前記周辺領域において、走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路が設けられており、走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路に電源を供給する複数の電源線を用いるため、別途複数の電源線を配線する必要がない。特に、走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路は、素子形成領域に形成された走査線あるいはデータ線にそれぞれ接続されるものであり、素子形成領域に近接して設けられるものである。したがって、走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路に電源を供給する複数の電源線を保護回路に接続することが容易である。また、走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路と複数の電源線との間には、さらに保護回路を設けることが望ましい。
また、本発明の発光装置は、先に記載の発光装置であり、前記周辺領域において、前記データ線と前記データ線駆動回路の間、もしくは、前記走査線と前記走査線駆動回路の間に、抵抗素子を設けたことを特徴とする。
この態様によれば、抵抗素子は、過剰な電流がデータ線及び走査線を介して単位回路に流れ込むことを抑制することができ、単位回路を静電破壊から保護することが可能である。
本発明に係る発光装置の他の態様においては、前記データ線用保護回路は、互いに直列に接続された複数のダイオードであり、前記複数のダイオードは、前記電流供給線と前記データ線とが交差する領域を挟むように配置されていることを特徴とする。
この態様によれば、電流供給線及びデータ線が交差する領域、で静電気が溜まり易く、データ線用保護回路とされる複数のダイオードを電流供給線及びデータ線が交差する領域を挟むように配置することによって、この領域に溜まった静電気を重点的に電源線に放出することができる。したがって、電流供給線及びデータ線が交差する領域に溜まった静電気に起因する過剰な電流が単位回路に流れ込むことを抑制することが可能である。
本発明に係る発光装置の他の態様においては、前記走査線用保護回路は、互いに直列に接続された複数のダイオードであり、前記複数のダイオードは、前記複数の電源線の一と前記走査線とが交差する領域を挟むように配置されていることを特徴とする。
この態様によれば、複数の電源線の一と前記走査線とが交差する領域で静電気が溜まり易く、走査線用保護回路とされる複数のダイオードを複数の電源線の一と前記走査線とが交差する領域を挟むように配置することによって、この領域に溜まった静電気を重点的に電源線に放出することができる。したがって、例えば、複数の電源線の一と前記走査線が交差する領域に溜まった静電気に起因する過剰な電流がダミー単位回路或いは単位回路に流れ込むことを抑制することが可能である。
本発明に係る発光装置の他の態様においては、前記発光素子の第2電極側と電気的に接続された第2電極用配線を更に備えており、前記電流供給線及び前記データ線の少なくとも一方で発生した静電気を前記第2電極用配線に放出するための電流経路を更に備える。
この態様によれば、発光素子の第2電極側と電気的に接続された第2電極用配線を介して、電流供給線及びデータ線の少なくとも一方で発生した静電気を第2電極用配線に放出することができる。第2電極用配線は発光素子を駆動するために設けられた配線であり、別途新たに静電気を放出するための配線を設けることなく静電気を放出することができる。
本発明に係る発光装置の他の態様においては、前記周辺領域において、前記電流供給線は、前記素子形成領域を囲むように延設された本線と、前記本線から前記素子形成領域内に延設された複数の支線とを含み、前記複数の支線は前記素子形成領域内で互いに電気的に接続されていることを特徴とする。
この態様では、例えば、素子形成領域内に複数の単位回路が1列もしくはマトリクス状に配置されており、各単位回路に含まれる発光素子をアクティブ制御により駆動する形態を含む。この態様によれば、電流供給線の本線が素子形成領域の周辺領域において前記素子形成領域を囲むように延設されており、さらに素子形成領域内で互いに電気的に接続された複数の支線が設けられている。したがって、素子形成領域内で互いに電気的に接続された支線を介して素子形成領域内の何れかの支線で発生した静電気をこれら支線及び本線を介して素子形成領域の外部に放出することができる。これにより、素子形成領域全体を静電破壊から保護することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る発光装置は、基板上における素子形成領域は、発光領域と、該発光領域の周辺に形成された非発光領域とからなり、前記発光領域に配列された複数の単位回路の各々において、第1電極と第2電極を有する発光素子と、該発光素子に流れる電流を制御する第1のトランジスタと、を備え、前記非発光領域に設けられた複数のダミー単位回路の各々において、第2のトランジスタを備え、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記第1のトランジスタを介して第1電極に電気的に接続される電流供給線と、を有する発光装置であって、前記ダミー単位回路には、前記電流供給線が接続されていることを特徴とする。
本発明に係る発光装置によれば、静電気が単位回路に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、発光装置を発光させる時にダミー単位回路で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る発光装置は、基板上における素子形成領域は、発光領域と、該発光領域の周辺に形成された非発光領域とからなり、前記発光領域に配列された複数の単位回路の各々において、第1電極と第2電極を有する発光素子と、該発光素子に流れる電流を制御する第1のトランジスタと、を備え、前記非発光領域に設けられた複数のダミー単位回路の各々において、第2のトランジスタと、を備え、前記素子形成領域の周辺に位置する周辺領域に配線されており前記単位回路に対して相異なる電位の電源を供給する複数の電源線と、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記第1のトランジスタを介して第1電極に電気的に接続される電流供給線と、を有する発光装置であって、前記ダミー単位回路には、前記複数の電源線のうち何れか一の電源線が接続されていることを特徴とする。
本発明に係る発光装置によれば、静電気が単位回路に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、発光装置を発光させる時にダミー単位回路で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。
本発明に係る発光装置の他の態様においては、前記ダミー単位回路と前記複数の電源線のうち何れか一の電源線との間に設けられた保護素子からなるダミー単位回路用保護回路を更に備えたことを特徴とする。
この態様によれば、ダミー単位回路で発生した静電気を複数の電源線のうち何れか一の電源線に放出することができる。単位回路で発生した静電気はダミー単位回路用保護回路を介して電源線に放出されるため、単位回路が静電破壊されることを抑制することができる。尚、ダミー単位回路は駆動されないことから、発光装置の動作時において、複数の電源線のうち低電位の電源を供給する電源線に静電気を放出しても単位回路の駆動には何ら支障が生じない。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る発光装置は基板上における素子形成領域に配列された複数の単位回路の各々において、第1電極と第2電極を有する発光素子と、発光素子に流れる電流を制御するトランジスタと、を備え、前記素子形成領域の周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記トランジスタを介して前記第1電極に電気的に接続される第1電流供給線と、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記第2電極に電気的に接続される第2電流供給配線と、前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており前記単位回路にデータ信号を供給するデータ線と、を有し、前記第2電極は前記複数の単位回路に共通に設けられる発光装置であって、前記周辺領域において、前記データ線と前記第1電流供給線の間に接続された第1の保護素子と、前記データ線と前記第2電流供給配線に接続された第2の保護素子とからなるデータ線用保護回路を有することを特徴とする。
本発明に係る発光装置によれば、データ線の途中に設けられるデータ線用保護回路によって、データ線及びその接続端子で発生した静電気を第1電流供給線又は第2電流供給線に放出することができる。したがって、より確実に静電気を放出することができ、単位回路の静電破壊をより効果的に抑制することができる。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した発光装置を具備してなる。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明の発光装置を具備してなるので、静電気に対する耐性を向上させることが可能となるため、電子機器の製造における歩留まりを向上させ、出荷後における装置故障を防止することができる。さらに、発光素子に所要の駆動電流を供給することが可能であり、発光素子の十分な発光を確保することによって画質を低下させることもない。さらに、歩留まりが高く且つ故障し難く、高品位の表示が可能な、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の実施形態は、本発明に係る発光装置の一例としてアクティブマトリクス駆動有機EL装置を用いた発光装置を説明する。
[第1実施形態]
(有機EL装置の構成)
図1は、本実施形態に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。
図1において、有機EL装置1は、本発明に係る「電気光学パネル」の一例である有機ELパネル10、及び有機ELパネル10を保護する保護回路11を備える。尚、本実施形態では、特に、有機ELパネル10は、駆動回路内蔵型であり、その素子基板SUB上にデータ線駆動回路12a(Xドライバともいう)及び走査線駆動回路12b(Yドライバともいう)が設けられており、併せて保護回路11が設けられている。データ線駆動回路12a、走査線駆動回路12b、及び保護回路11は、好ましくは、素子形成領域14に作り込まれる各単位回路に含まれるトランジスタ(以下、TFTと称す。)の如き半導体素子と共に、素子基板の周辺領域に作り込まれる。または、データ線駆動回路12a及び走査線駆動回路12bの如き駆動回路の一部又は全部は、外付けICとして構築されて、素子基板に対して外付け又は後付けされる。このような場合には、外付けICと有機ELパネルとを接続する駆動回路用接続端子(図示せず)が設けられる。
有機ELパネル10は、走査線駆動回路12b、データ線駆動回路12a、プリチャージ回路15、素子形成領域14の周辺に延設された2本のロジック電源配線16及び17、第1電源配線18R、18G、及び18Bを備えて構成される第1電源配線18、第1電源配線19を備える。さらに、有機ELパネル10は、図2において示される単位回路20、電流供給線L2、及び本発明の「データ線」の一例であるデータ線L1を備える。
第1電源配線18は、各色の光を発光する有機EL素子の第1電極(陽極)に夫々電気的に接続される第1電源配線18R、18G、及び18Bを備えて構成されている。第1電極電源線18のうち1本の第1電極電源線が、図2において図示する電流供給線L2に相当し、有機EL素子29に駆動電流を供給する。有機ELパネル10が備える各単位回路20は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の各色の波長の光を発光する発光素子の1例である有機EL素子を備えており、有機EL装置1はカラー発光可能な発光装置である。尚、図2においては、説明を簡略化するため、これら各色の有機EL素子に対応した電流供給線L2を1本のみ図示している。
第2電源配線19は、本発明に係る「第2電極用配線」の一例であり、各単位回路20が備える有機EL素子29の第2電極側と電気的に接続されている。
保護回路11は、素子形成領域14を囲むように有機ELパネル10に設けられており、矩形状の素子形成領域14の周辺に位置する周辺領域において素子形成領域14を挟むように夫々一対ずつ設けられたX側保護回路11a及びY側保護回路11bを含む。一方のX側保護回路11aは、データ線駆動回路12aと素子形成領域14との間にあり、一方のY側保護回路11bは、走査線駆動回路12bと素子形成領域14との間に延在する。X側保護回路11a及びY側保護回路11bは、素子形成領域14の周辺領域において素子形成領域14を囲むように延設されたロジック電源配線16及び17と電気的に接続されている。X側保護回路11a及びY側保護回路11bは、電流供給線L2で発生した静電気によって単位回路20に含まれる各種素子が静電破壊されることを抑制する。
図1及び図2において、走査線駆動回路12bは、書き込み選択信号線L6に対し、走査信号の一例たる書き込み選択信号S1を供給する回路である。書き込み選択信号S1は、スイッチング用TFT22をアクティブな状態又は非アクティブな状態に切り換えるための信号であり、後述するスイッチング用TFT22のゲートに供給される。
データ線駆動回路12aは、画像信号生成回路71から送られた画像信号を所定のタイミングでサンプリングするサンプリング回路及びデータ線L1に対し画像信号に対応するデータ信号I1を供給する回路を備え、スイッチング用TFT22の導通状態に応じて、データ線L1にデータ信号I1を供給する。
走査線駆動回路12bの動作及びデータ線駆動回路12aの動作は、制御回路72から夫々供給されるクロック信号の如き同期信号によって相互に同期が図られ、アクティブマトリクス方式による発光が行われる。
次に、図2を参照しながら、単位回路20について詳細に説明する。図2は、図1に示す有機ELパネル10の四隅の一部を拡大して示した平面図であって、有機ELパネル10における保護回路11、単位回路20、及びダミー単位回路28の構成を示した平面図である。
図2において、素子形成領域14には、単位回路20及び複数のダミー単位回路28が設けられている。単位回路20は素子形成領域14においてマトリクス状に複数配列され、ダミー単位回路28は素子形成領域14の周縁に設けられている。ここで、単位回路20を形成した領域を発光領域と称し、ダミー単位回路を形成した領域を非発光領域と称する。尚、図2においては、有機ELパネル10の四隅の一部に設けられた一の単位回路20を含む領域Aのみを示している。
本実施形態における単位回路20は、スイッチング用TFT22、駆動TFT23、蓄積容量24、及び本発明に係る「発光素子」の一例である有機EL素子29を備えて構成される。
駆動TFT23のゲートは、蓄積容量24の一端に電気的に接続されると共に、スイッチング用TFT22のドレインと電気的に接続されている。駆動TFT23のソースは電流供給線L2に、ドレインは有機EL素子29の第1電極(陽極)に夫々接続されている。スイッチング用TFT22のゲートは書き込み選択信号線L6に、ソースは、データ線L1に夫々接続されている。
本発明に係る「走査線」の一例である書き込み選択信号線L6は、走査線駆動回路12bから供給される書き込み選択信号S1をスイッチング用TFT22のゲートに供給し、スイッチング用TFT22を非アクティブな状態からアクティブな状態に切り換える。ここで、アクティブな状態とは、スイッチング用TFT22のソース及びドレイン間が導通可能な状態を意味する。アクティブな状態に切り換えられたスイッチング用TFT22は、データ線L1から供給されるデータ信号I1を、スイッチング用TFTのソース及びドレイン間に流し、蓄積容量24に電荷を蓄積する。蓄積容量24に蓄積された電荷によって、駆動TFT23のゲートにデータ電圧が印加され、駆動TFT23はゲートに印加されたデータ電圧に応じた動作状態となる。駆動TFT23は、電流供給線L2から有機EL素子29にデータ電位に応じた駆動電流を供給し、有機EL素子29を所定の輝度で発光させる。データ線駆動回路12a及び走査線駆動回路12bを同期させて各単位回路20に含まれる有機EL素子29を発光させることによって、有機EL装置1は画像を表示することができる。
本発明の有機EL装置はプリチャージ回路15を備えていてもよい。プリチャージ回路15は、データ信号の書き込み不足を防止するためにデータ線を充電もしくは放電させ、予めデータ線L1の電位をデータ信号電位に近づける。したがって、データ線L1へのデータ信号の書き込み能力不足は、殆ど又は実践上全く問題となることは無くなる。そして、相対的に十分な書き込み能力で書き込まれたデータ信号によって高品位の画像表示が可能となる。
有機ELパネル10は、X側検査回路5a及びY側検査用5bを備えてもよい。X側検査回路5a及びY側検査用5bは、製造プロセスにおいて有機ELパネルに静電気が蓄積されているか否かを検査するために用いられる。
(保護回路の構成)
次に、図2を参照しながら、保護回路11について詳細に説明する。
ロジック電源用配線16及び17は、本発明に係る「複数の電源線」の一例であり、素子形成領域14の周辺に位置する周辺領域において素子形成領域14を囲むようにX方向及びY方向に夫々延設されている。ロジック電源用配線16及び17は、素子形成領域14を囲むように形成されているが、素子形成領域14の少なくとも1辺に形成されるものであってもよい。尚、素子形成領域14を囲むように形成されているのであれば、静電気が単位回路に及ぶのを未然に防止することが容易である。
図11に示すように、ロジック電源用配線16及び17は、各単位回路20に含まれる有機EL素子29を駆動するための素子、より具体的にはデータ線駆動回路12a及び走査線駆動回路12bに含まれ各種信号を単位回路20に供給する素子に電源を供給する。ここで、ロジック電源配線16は高電位側の電源V2を有機ELパネル10に供給し、ロジック電源配線17は低電位側の電源V3を有機ELパネル10に供給し、ロジック電源配線16aは、電源V2より低く電源V3より高い中間電位の電源V4を有機ELパネル10に供給する。図11は、走査線駆動回路12b、Y側保護回路11b、及び素子形成領域14を示す図である。走査線駆動回路12bは、例えば、クロック信号に応じてシフトパルスを転送するシフト転送回路121b、シフト転送回路からの出力を所定の電圧とするレベルシフト回路122b、及び、バッファ回路123bとからなる。これらに用いられる素子は、インバータ、クロックドインバータなどのように、高電位側の電源V2を供給するロジック電源配線16と低電位側の電源V3を供給するロジック電源配線17との間に設けられたスイッチング素子から構成される。このスイッチング素子は一般的に相補型スイッチング素子から構成される。図11のように、ロジック電源配線16、16a、17が、走査線駆動回路12b内において、素子形成領域14に沿って配線されており、各走査線L6毎に形成された走査線駆動回路12bの単位回路毎にそれぞれの電源が供給されている。シフト転送回路121bには、ロジック電源配線16a及び17より、中間電位の電源V4及び低電位側の電源V3が供給され、レベルシフト回路122b及びバッファ回路123bには、ロジック電源配線17及び16より、低電位側の電源V3及び高電位側の電源V2が供給されている。また、同様に、Y側保護回路11bにおいて、ロジック電源配線16及び17により、高電位側の電源V2及び低電位側の電源V3が供給されている。Y側保護回路11bに接続される電源は、高電位側の電源V2及び低電位側の電源V3を選んだが、電源V2、V3、V4の中から、一番高電位の電源と一番低電位の電源を選んで接続される。また、走査線駆動回路12b及びY側保護回路11bにおいて、ロジック電源配線16及び17はそれぞれ配線したが、配線を共通化することがレイアウトの観点から好ましい。さらに、図11では走査線駆動回路12b及びY側保護回路11bについて記載したが、データ線駆動回路12a及びX側保護回路11aも同様である。データ線駆動回路12aは、例えば、シフト転送回路、レベルシフト回路、バッファ回路、及び、サンプリング回路とを備えており、ロジック電源配線16及び17はデータ線駆動回路12a及びX側保護回路11aにおいて同様に接続される。
X側保護回路11aは、電流供給線L2の途中に設けられロジック電源配線16及び17に電気的に接続された静電保護回路ESD2、データ線L1の途中に設けられロジック電源配線16及び17に電気的に接続された静電保護回路ESD1を備える。電流供給線L2は、単位回路20に含まれる有機EL素子29に駆動電流を供給する配線であり、単位回路20に含まれる駆動TFT23のソースと接続されている。データ線L1は、単位回路20にデータ信号を供給するデータ線であり、単位回路20に含まれるスイッチング用TFT22のソースと接続されている。
電流供給線L2の途中に設けられた静電保護回路ESD2は、本発明に係る「電流供給線用保護回路」の一例であり、低電位の電源V3を供給するロジック電源配線17及び高電位の電源V2を供給するロジック電源配線16と電気的に接続されている。静電保護回路ESD2は、例えば、直列接続された2個のダイオードDa及びDbを備える。ダイオードDaのアノードは低電位の電源V3を供給するロジック電源配線17に接続され、ダイオードDbのカソードは高電位の電源V2を供給するロジック電源配線16に接続されている。ダイオードDaのカソード及びダイオードDbのアノードは素子形成領域14の周辺領域に延在する電流供給線L2と接続されている。
高電位のロジック電源配線16より高電位の静電気が電流供給線L2に発生した場合には、ダイオードDbを介して静電気が高電位のロジック電源配線16に放出され、低電位のロジック電源配線17より低電位の静電気が電流供給線L2に発生した場合には、ダイオードDaを介して静電気が低電位のロジック電源配線17に放出される。したがって、静電保護回路ESD2は、電流供給線L2で発生した静電気に起因する不慮の電圧が駆動TFT23に印加されることを抑制することができ、駆動TFT23が静電破壊されることを低減することができる。
静電保護回路ESD2は、電流供給線L2から有機EL素子29に駆動電流を供給する経路の途中に設けられているが、駆動電流に対して電気抵抗として機能しないことから有機EL素子29の発光を妨げることがなく、有機EL装置1の画質を低下させることがない。
データ線L1の途中に設けられた静電保護回路ESD1は、本発明に係る「データ線用保護回路」の一例である。静電保護回路ESD1は、静電保護回路ESD2と同様に2本のロジック電源配線16及び17に接続されている。静電保護回路ESD1は、電流供給線L2に設けられた静電保護回路ESD2と同様に直列接続された2つのダイオードを備え、データ線L1に発生した静電気の電位に応じてこの静電気をロジック電源配線16又は17の一方に放出する。すなわち、静電保護回路ESD1は、電流供給線L2に設けられた静電保護回路ESD2によって放出することが困難である静電気を放出することができる。したがって、静電保護回路ESD1は、データ線L1に接続されたスイッチング用TFT22に静電気に起因する不慮の電圧が印加されることを抑制することができ、スイッチング用TFT22が静電破壊されることを低減することができる。
尚、本実施形態においては、データ線L1の途中に抵抗素子R11が設けられており、単位回路20をより確実に静電気から保護することが可能である。
このように、静電保護回路ESD1及びESD2によれば、有機EL素子29を発光させる際に必要な各種電流の流れを阻害することなく、電流供給線L2及びデータ線L1で発生した静電気から単位回路20を保護することが可能であると共に、有機ELパネル10の画質を低下させることがない。したがって、静電保護回路ESD1及びESD2によれば、単位回路20が静電破壊されることを低減すること及び有機EL装置1の画質を低下させないことを両立することができる。
Y側保護回路11bは、本発明に係る「走査線」の一例である書き込み選択信号線L6の途中に設けられロジック電源配線16及び17に電気的に接続された静電保護回路ESD6と、配線L5の途中に設けられた静電保護回路ESD5を備える。
静電保護回路ESD6は、本発明に係る「走査線用保護回路」の一例であり、上述した静電保護回路ESD1及びESD2と同様に直列接続された2つのダイオードを備える。静電保護回路ESD6は、書き込み選択信号線L6で発生した静電気の電位に応じてこの静電気をロジック電源配線16又は17の一方に放出する。したがって、静電保護回路ESD6は、書き込み選択信号線L6で発生した静電気からスイッチング用TFT22が静電破壊されることを低減する。尚、本実施形態においては、書き込み選択信号線L6の途中に抵抗素子R61及びR62が設けられており、単位回路20をより確実に静電気から保護することが可能である。
このように、本実施形態に係る保護回路11によれば、電流供給線L2、データ線L1、及び書き込み選択信号線L6で発生した静電気から単位回路20を保護すること可能であり、単位回路20に含まれるスイッチング用トランジスタ22及び駆動トランジスタ23の如き素子が静電破壊されることを抑制することができる。さら、電流供給線L2、データ線L1、及び書き込み選択信号線L6で発生した静電気は、例えば、データ線駆動回路12a及び走査線駆動回路12bに含まれ有機EL素子29を駆動するために駆動される各種素子に電源を供給するロジック電源配線16及び17に放出されるため、別途新たに静電気を放出するための配線を設けることもない。
したがって、本実施形態に係る有機パネル10の保護回路11によれば、設計を大きく変更することなく有機パネル10の静電気に対する耐性を高めることができ、製造プロセスにおける有機ELパネル10の歩留まりを向上させることが可能である。さらに有機EL装置1の画質を低下させることもないため、製造プロセスにおける歩留まりの向上させること及び画質を低下させないことを両立することができる高品質の有機EL装置1を提供することができる。
(ダミー単位回路の構成)
ダミー単位回路28は、有機EL素子を備えていないことを除き、単位回路20に含まれる各種素子と同様の素子を含み、これら素子の接続は単位回路20における各種素子の接続と同様である。ダミー単位回路28に含まれるTFT33は、単位回路20に含まれる駆動TFT23に相当し、TFT33のソースは、電流供給線L2に駆動電流を供給する電源と接続された配線L4と接続されている。ダミー単位回路28に含まれるTFT32のソースは、配線L3と接続されている。また、ダミー単位回路28は、ダミー単位回路28と接続されていない有機EL素子を備えていてもよい。ダミー単位回路28に形成された有機EL素子は、有機EL素子製造における素子形成領域周辺部における製造不良を回避するために設けられる。
さらに、ダミー単位回路28は、単位回路20と同様に、有機EL素子と接続されていてもよい。このようにすることにより、単位回路20を静電気から保護することができる。
素子形成領域14の周辺領域の保護回路11において、配線L3及びL4の途中には夫々静電保護回路ESD3及びESD4が設けられている。静電保護回路ESD3及びESD4は、ロジック電源配線16及び17と接続されており、配線L3及びL4で発生した静電気をロジック電源配線16又は17に放出し、ダミー単位回路28及び単位回路20に含まれる各素子が静電気によって静電破壊されることを抑制する。尚、本実施形態においては、配線L3及びL4に抵抗素子R31、R32及びR41が夫々設けられていることにより、ダミー単位回路28をより確実に静電気から保護することが可能である。
素子形成領域14の周辺領域の保護回路11において、静電保護回路ESD5は、本発明に係る「ダミー単位回路用保護回路」の一例であり、上述した静電保護回路ESD1及びESD2と同様の構成を備え、素子形成領域14の周辺に位置する周辺領域において、配線L5の途中に設けられている。静電保護回路ESD5は、ダミー単位回路28で発生した静電気を配線L5を介して受け取り、この静電気をロジック電源配線16及び17の一方に放出する。したがって、静電保護回路ESD5は、ダミー単位回路28で発生した静電気を素子形成領域14の外側に放出することができ、ダミー単位回路28が静電破壊されることを抑制することができる。尚、本実施形態においては、配線L5の途中に抵抗素子R51及びR52が設けられており、ダミー単位回路28をより確実に静電気から保護することが可能である。
配線L5は、低電位の電源V3をダミー単位回路28に供給する。配線L5は、書き込み選択信号線L6と平行してダミー単位回路28内に延在する。このようにすることにより、静電気が単位回路20に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、有機EL装置1を発光させる時にダミー単位回路で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。また、配線L3及びL4には、それぞれ同一電位が供給されている。ここでは、電源V1がともに接続されている。図2では、電流供給線L2、配線L3、及び配線L4は共通の電源V1を夫々供給されている。電流供給線L2と配線L3とは同電位となっているため、トランジスタ33、トランジスタ32などにより消費電力が消費されない。静電気が単位回路20に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、有機EL装置1を発光させる時にダミー単位回路で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。
[第2実施形態]
次に、他の実施形態について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第1実施形態の各部と同様の要素については、1及び図2と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図12は、第2実施形態に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。
図12において、有機EL装置1は、データ線駆動回路12a、走査線駆動回路12b、及び保護回路11、単位回路20が形成された素子形成領域14を備える。
走査線駆動回路12bは、書き込み選択信号線L6に対し、走査信号の一例たる書き込み選択信号S1を供給する回路である。書き込み選択信号S1は、スイッチング用TFT22をアクティブな状態又は非アクティブな状態に切り換えるための信号であり、後述するスイッチング用TFT22のゲートに供給される。
データ線駆動回路12aは、画像信号生成回路71から送られた画像信号を所定のタイミングでサンプリングするサンプリング回路及びデータ線L1に対し画像信号に対応するデータ信号I1を供給する回路を備え、スイッチング用TFT22の導通状態に応じて、データ線L1にデータ信号I1を供給する。
走査線駆動回路12bの動作及びデータ線駆動回路12aの動作は、制御回路72から夫々供給されるクロック信号の如き同期信号によって相互に同期が図られ、アクティブマトリクス方式による発光が行われる。また、ロジック電源用配線16及び17は、駆動電源回路73からデータ線駆動回路12a及びに走査線駆動回路12bに電源を供給する。ここで、ロジック電源配線16は高電位側の電源V2を供給し、ロジック電源配線17は低電位側の電源V3を供給する。また、ロジック電源用配線16及び17は、保護回路11に接続されている。
単位回路20は、図2と同様に、スイッチング用TFT22、駆動TFT23、蓄積容量24、及び本発明に係る「発光素子」の一例である有機EL素子29を備えて構成される。また、データ線駆動回路12aと各単位回路20とはデータ線L1により接続され、走査線駆動回路12bと各単位回路20とは書き込み選択信号線L6により接続されている。
ここで、有機EL素子29は、第1電極と、第2電極と、該第1電極と第2電極との間に挟持された発光層とからなり、第1電極は単位回路20に対応して設けられており、第2電極はマトリクス状に設けられた複数の単位回路20に対して共通に設けられている。単位回路20に設けられた各第1電極は、電流供給線L2及び第1電源配線18を介して、第1電源配線接続端子200により発光電源回路74と接続されている。素子形成領域14に設けられた第2電極は、第2電源配線19を介して、第2電源配線接続端子201により発光電源回路74と接続されている。発光電源回路74は、第1電源配線接続端子200と第2電源配線接続端子201との間に電源を供給する。ここで、図2と同様に、第1電源配線18は、各色の光を発光する有機EL素子の第1電極(陽極)に夫々電気的に接続される第1電源配線18R、18G、及び18Bを備えて構成されているが、説明を簡略化するため、これら各色の有機EL素子に対応した電流供給線L2を1本のみ図示している。
第2実施形態に係る保護回路11は、電流供給線L2に応じて、「電流供給線用保護回路」の一例としての静電保護回路ESD2を備える。静電保護回路ESD2は、第1電源配線18と素子形成領域14に形成された電流供給線L2との間に設けられている。
このように、静電保護回路ESD2によれば、電流供給線L2、あるいは、第1電源配線接続端子で発生した静電気から単位回路20を保護すること可能であり、単位回路20に含まれるスイッチング用トランジスタ22及び駆動トランジスタ23の如き素子が静電破壊されることを抑制することができる。さらに、保護回路11は、図2の静電保護回路ESD2と同様に、静電保護回路を介してロジック電源用配線16及び17と接続されている。データ線駆動回路12a及び走査線駆動回路12bに含まれるロジック電源配線16及び17に放出されるため、別途新たに静電気を放出するための配線を設けることもない。
また、図2と同様に、データ線L1の途中に静電保護回路(図示せず)を設けてもよい。これは、本発明に係る「データ線用保護回路」の一例である。このようにすることにより、データ線L1からスイッチング用TFT22を介して流入した静電気から単位回路20を保護することができ、駆動TFT23や蓄積容量24内で静電破壊が発生するのを未然に防止することができる。
[第2実施形態の変形例1]
次に、第2実施形態を変形した態様について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第2実施形態の各部と同様の要素については図12と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図13は、第2実施形態の変形例1に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。
単位回路20は、図2と同様に、スイッチング用TFT22、駆動TFT23、蓄積容量24、及び本発明に係る「発光素子」の一例である有機EL素子29を備えて構成される。また、データ線駆動回路12aと各単位回路20とはデータ線L1により接続され、走査線駆動回路12bと各単位回路20とは書き込み選択信号線L6により接続されている。
ここで、有機EL素子29は、第1電極と、第2電極と、該第1電極と第2電極との間に挟持された発光層とからなり、第1電極は単位回路20に対応して設けられており、第2電極はマトリクス状に設けられた複数の単位回路20に対して共通に設けられている。単位回路20に設けられた各第1電極は、電流供給線L2及び第1電源配線18を介して、第1電源配線接続端子200により発光電源回路74と接続されている。素子形成領域14に設けられた第2電極は、配線L7及び第2電源配線19を介して、第2電源配線接続端子201により発光電源回路74と接続されている。第2電極と配線L7とは、素子形成領域において単位回路と接続されている。発光電源回路74は、第1電源配線接続端子200と第2電源配線接続端子201との間に電源を供給する。ここで、図2と同様に、第1電源配線18は、各色の光を発光する有機EL素子の第1電極(陽極)に夫々電気的に接続される第1電源配線18R、18G、及び18Bを備えて構成されているが、説明を簡略化するため、これら各色の有機EL素子に対応した電流供給線L2を1本のみ図示している。
第2実施形態を変形した態様に係る保護回路11は、第1電源配線18と素子形成領域14に形成された電流供給線L2との間に設けられた静電保護回路ESD7を備える。静電保護回路ESD7は第1電源配線18と第2電源配線19との間に設けられた保護素子からなる。保護素子は、例えば静電保護回路ESD2と同様、ダイオードから構成される。第1電極は陽極であり第2電極は陰極であり、このような発光素子にて発光動作を行う際、配線7及び第2電源配線19は、電流供給線L2及び第1電源配線18に対して低電位であるため、静電保護回路ESD7は、入力端子が電流供給線L2に接続され、出力端子は配線L7に接続されたダイオードから構成される。第1電極は陰極であり第2電極は陽極である場合には、ダイオードの入力端子と出力端子とは逆に接続される。
かかる保護回路11によれば、電流供給線L2あるいは第1電源配線接続端子で発生した静電気を第2電源配線19に放出できる。したがって、単位回路20に含まれるTFTの如き素子が静電破壊されることを抑制する。したがって、素子形成領域14内で静電気が発生した場合でも、単位回路20に含まれる素子に静電気に起因する不慮の電圧が印加される前に素子形成領域14の外側に静電気を放出することができ、単位回路20に含まれる素子の静電破壊を抑制することができる。
[第2実施形態の変形例2]
次に、第2実施形態を変形した態様について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第2実施形態の各部と同様の要素については図12と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図14は、第2実施形態の変形例2に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。
素子形成領域14には、単位回路20が形成された発光領域202と、発光領域202の周辺にダミー単位回路28が設けられた非発光領域とが設けられている。図2と同様に、単位回路20には、スイッチング用TFT22、駆動TFT23、蓄積容量24、及び本発明に係る「発光素子」の一例である有機EL素子29を備えて構成される。また、ダミー単位回路28は、有機EL素子を備えていなくてもよいし、ダミー単位回路28と接続されていない有機EL素子を備えていてもよい。また、ダミー単位回路28に形成された有機EL素子は、有機EL素子製造における素子形成領域周辺部における製造不良を回避するために設けられる。さらに、ダミー単位回路28は、単位回路20と同様に、有機EL素子と接続されていてもよい。このようにすることにより、単位回路20を静電気から保護することができる。
さらに、ダミー単位回路28は、矩形に形成された発光領域202の周辺それぞれ1個ずつ設けられているが、複数個のダミー単位回路28が設けられてもよい。また、発光領域202を囲うようにダミー単位回路28を設けたが、発光領域202の少なくとも1辺に沿って形成されていればよい。
ダミー単位回路28に接続された配線L3及びL4は、それぞれ同一電位の配線がされている。ここでは、第1電源配線18と接続されている。このようにすることにより、静電気が単位回路20に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、有機EL装置1を発光させる時にダミー単位回路で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。
また、配線L3及びL4の途中には夫々静電保護回路ESD4及びESD2が設けられていることが好ましい。静電保護回路ESD3及びESD4は、ロジック電源配線16及び17と接続されており、配線L3及びL4で発生した静電気をロジック電源配線16又は17に放出し、ダミー単位回路28及び単位回路20に含まれる各素子が静電気によって静電破壊されることを抑制する。尚、図2と同様に、配線L3及びL4に抵抗素子R31、R32及びR41が夫々設けられていることにより、単位回路20及びダミー単位回路28をより確実に静電気から保護することが可能である。
[第2実施形態の変形例3]
次に、第2実施形態を変形した態様について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第2実施形態の各部と同様の要素については図12と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図15は、第2実施形態の変形例3に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。
素子形成領域14には、単位回路20が形成された発光領域202と、発光領域202の周辺に設けられたダミー単位回路28とが設けられている。さらに、ダミー単位回路28に接続された配線L5は、配線17aを介してロジック電源配線17に接続されている。配線L5は、書き込み選択信号線L6と平行してダミー単位回路28内に延在する。このようにすることにより、静電気が単位回路20に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、有機EL装置1を発光させる時にダミー単位回路で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。
[第3実施形態]
次に、図3乃至図6を参照しながら、本発明に係る電気光学パネルの保護回路の他の実施形態について説明する。図3は、本実施形態に係る有機EL装置100が備える単位回路120の構成を示す図であり、図4は、有機ELパネル110の四隅の一部を拡大して示した図であって、保護回路111の構成を示した図である。
図3及び図4において、本実施形態に係る有機EL装置100は、有機ELパネル110、有機EL素子129に駆動電流を供給する電流供給線L22、単位回路120にデータ信号を供給するデータ線L21、単位回路120に走査信号を供給する走査線L26、図示しないデータ線駆動回路及び走査線駆動回路、及び、データ線駆動回路及び走査線駆動回路に電源を供給するロジック電源配線116及び117を備える。尚、本実施形態及び第3実施形態に係る有機EL装置においては、有機EL装置内の有機ELパネル及び有機ELパネルの周辺領域に設けられる保護回路のレイアウトは第1実施形態で説明した有機EL装置と同様であり、詳細な説明は省略する。以下の実施形態においては、単位回路の構成及び保護回路の構成について主に説明する。
(単位回路の構成)
図3及び図4において、単位回路120は、駆動TFT123、スイッチング用TFT122a、122b、130、蓄積容量124及び有機EL素子129を備えて構成される。
駆動TFT123のソースは、有機EL素子129に駆動電流を供給する電流供給線L22に電気的に接続されており、他方、ドレインは、スイッチング用TFT130のドレイン、スイッチング用TFT122aのドレイン、及びスイッチング用TFT122bのソースに夫々電気的に接続されている。
スイッチング用TFT122aのゲート及びスイッチング用TFT122bのゲートは電気的に共通化されており、走査線L26に含まれる書き込み選択信号線L26b又はL26cに電気的に接続されている。
スイッチング用TFT122aのソースはデータ線L21に電気的に接続されており、ドレインは、スイッチング用TFT122bのソースに電気的に接続されている。また、スイッチング用TFT122bのドレインは、蓄積容量124の一端に電気的に接続されている。スイッチング用TFT122a及び122bは、書き込み選択信号線L26aから供給される書き込み選択信号S1が高電位、即ちHレベルとなった際にアクティブとなる。
蓄積容量124は、一方の端がスイッチング用TFT122bのドレインに電気的に接続されると共に、他端が電流供給線L22と電気的に接続されている。蓄積容量124は、駆動TFT123によって有機EL素子129に供給される電流を規定する電荷を蓄積する。
スイッチング用TFT130は、そのゲートに電気的に接続された選択信号線L26b又はL26cに供給される選択信号S2或いはS3がHレベルとなった時のみアクティブとなり、有機EL素子129に電流を供給する。スイッチング用TFT130のソースは、有機EL素子129の第1電極(陽極)に電気的に接続されており、ドレインは、駆動TFT123のドレインに電気的に接続されている。
有機EL素子129は、第1電極(陽極)及び第2電極(陰極)間に有機EL層が挟持されてなり、第1電極から第2電極に向かう順方向電流に応じた輝度で発光する自発光素子である。また、有機EL素子129の第1電極は、スイッチング用TFT130のソースに接続される。一方、有機EL素子129の第2電極は、全ての単位回路120において共通であり、図示しない電源における低位側の電位(即ち、基準電位)に接続されている。
電流供給線L22は、第1実施形態と同様に単位回路120に有機EL素子129の駆動電流を供給する。データ線L21は、Xドライバと電気的に接続されており、各単位回路120にデータ信号に対応したデータ信号I1を供給する。
走査線L26は、Xドライバに電気的に接続された書き込み選択信号線L26aと、選択信号線L26b及びL26cとを備えて構成される。書き込み選択信号線L26aは、後述するプログラミングステージにおいて各画素の蓄積容量124に電荷を蓄積するための電圧をスイッチング用TFT122a及び122bのゲートに印加するために設けられた配線であり、選択信号線126b及び126cは各単位回路120が備えるスイッチング用TFT130をアクティブな状態又は非アクティブな状態に切り換えるための信号を供給するための配線である。
本実施形態に係る有機EL装置100は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の各色の波長の光を発光する有機EL素子を備えたカラー表示可能な表示装置である。選択信号線L26cは緑色の光を発光する有機EL素子を含む単位回路に選択信号GELGを供給する選択信号線であり、選択信号線L26bは赤色の光を発光する有機EL素子に選択信号S2を供給すると共に青色の光を発光する有機EL素子に選択信号S2を供給する。
次に、上記構成を有する有機EL装置100の動作について説明する。
走査線駆動回路が書き込み選択信号線L26aにHレベルの書き込み選択信号S1を供給すると、この書き込み選択信号S1に対応する単位回路120(画素行)におけるスイッチング用TFT122a及び122bの両方のゲートに電圧が印加され、これらスイッチング用TFT122a及び122bがアクティブとなる。
スイッチング用TFT122bがアクティブとなると、スイッチング用TFT122bのドレインとソースとの間が導通するので、駆動TFT123のゲートとドレインとが導通状態となって、駆動TFT123は単なるダイオードとして機能するようになる。
一方、Hレベルの書き込み選択信号S1が供給されるに伴い、スイッチング用TFT122aとゲート電圧が共通化されたスイッチング用TFT122bもアクティブとなる。結局、書き込み選択信号S1がHレベルにある期間では、データ線駆動回路内にある電流源によって供給されるデータ信号I1は、電流供給線L22、駆動TFT123、スイッチング用TFT122a、データ線L21を順次通過する経路で電流として流れることになる。この期間において、蓄積容量124には、駆動TFT123のゲートの電位と電流供給線L22の電位との電位差に対応する電荷が蓄積される。蓄積容量124に蓄積された電荷は、駆動TFT123によって有機EL素子129に供給される電流を規定する電荷であることから、この期間は、「プログラミングステージ」と称される。
走査線駆動回路が書き込み選択信号S1を低電位(即ち、Lレベル)に制御すると、単位回路120を含む画素行のプログラミングステージは終了する。プログラミングステージの終了(即ち、Lレベルの書き込み選択信号S1の供給)に伴って、スイッチング用TFT122a及び122bは非アクティブ状態となる。しかしながら、蓄積容量124には電荷が蓄積されているので、駆動TFT123のゲートの電位は従前の値に保持される。
走査線駆動回路は、プログラミングステージが終了した単位回路120の選択信号線L26b或いはL26cに対し、所定のタイミングでHレベルの選択信号S2或いはS3を供給する。選択信号S2或いはS3の供給時には、スイッチング用TFT130がアクティブとなる。駆動TFT123のソースとドレインとの間には、このゲートが基準電位との間に有する電圧に基づいた電流が流れることとなる。この電流の経路は、電流供給線L22、駆動TFT123、スイッチング用TFT130、有機EL素子129を順次通過する経路で流れ、有機EL素子129が発光する。有機EL素子129の発光は、前段階のプログラミングステージで予めプログラミングされた電流値に基づいて行われるため、この有機EL素子129の発光期間は、「リプロダクションステージ」とも称される。
走査線駆動回路は、素子形成領域114において、画素行単位でプログラミングステージを実行すると共に、順次このプログラミングステージを実行する画素行を切り替えて走査を行っている。プログラミングステージが終了した画素行は、所定の遅延時間を隔ててリプロダクションステージに移行する。このプログラミングステージとリプロダクションステージとの切り替えタイミングは、走査線駆動回路によって適切に、例えば、ある画素行について、プログラミングステージとリプロダクションステージとが同時に実行されないように制御されている。
このようにして、有機EL装置100は、駆動TFT123、スイッチング用TFT122a及び122b、スイッチング用TFT130、蓄積容量124によって有機EL素子129を電流プログラム方式で駆動し、画像表示を行う。特に、電流供給線L22及びデータ線L21は、電流によるデータ信号I1のプログラミングを精密に行うため、低抵抗で電源もしくは電流源と単位回路120とを接続している。したがって、本実施形態に係る有機EL装置100では、電流供給線L22に接続された駆動TFT123、及びデータ線L21に接続されたスイッチング用TFT122aが静電破壊されることが多いため、電流供給線L22及びデータ線L21に接続された電流の経路であってプログラミングする際に電流が流れる経路、及び有機EL素子129が発光する際に駆動電流が流れる経路に静電気に起因する不慮の電圧が印加されることを低減することが重要になる。
(保護回路の構成)
図3及び図4において、有機EL装置100は、有機ELパネル110の単位回路120及びダミー単位回路128を含む素子形成領域114の周辺領域に設けられた保護回路111を備える。
本実施形態に係る保護回路111は、素子形成領域114の周辺に位置する周辺領域において素子形成領域114を挟むように夫々一対ずつ設けられたX側保護回路111a及びY側保護回路111bを含む。
X側保護回路111aは、電流供給線L22の途中に設けられロジック電源配線116及び117と電気的に接続された静電保護回路ESD22とデータ線L21の途中に設けられロジック電源配線116及び117と電気的に接続された静電保護回路ESD21とを備える。電流供給線L22は、単位回路120に含まれる有機EL素子129に駆動電流を供給する配線であり、単位回路120に含まれる駆動TFT123のソースと接続されている。データ線L21は、単位回路120にデータ信号に対応する電流I1を供給する信号線であり、単位回路120に含まれるスイッチング用TFT122aのソースと接続されている。
電流供給線L22の途中に設けられた静電保護回路ESD22は、本発明に係る「電流供給線用保護回路」の一例であり、低電位の電源V3を供給するロジック電源配線117及び高電位の電源V2を供給するロジック電源配線116と電気的に接続されている。静電保護回路ESD22は、第1実施形態と同様に電流供給線L22に発生した静電気の電位に応じてこの静電気をロジック電源配線116及び117の一方に放出する。したがって、静電保護回路ESD22は、電流供給線L22で発生した静電気をロジック電源配線116或いは117に放出することによって、単位回路120に含まれる駆動TFT123が静電破壊されることを抑制する。静電保護回路ESD22は、電流供給線L22から有機EL素子129に供給される駆動電流に対して電気抵抗として機能しないことから有機EL素子129の発光を妨げることがなく、有機EL装置100の画質を低下させることがない。
データ線L21の途中に設けられた静電保護回路ESD21は、本発明に係る「データ線用保護回路」の一例である。静電保護回路ESD21と同様に2本のロジック電源配線116及び117に接続されている。静電保護回路ESD21は、静電保護回路ESD22と同様にしてデータ線L21で発生した静電気をロジック電源配線116或いは117に放出し、単位回路120に含まれるスイッチング用TFT122aが静電破壊されることを低減する。
静電保護回路ESD21は、電流供給線L22に設けられた静電保護回路ESD22が放出することが困難な静電気、即ちデータ線L21で発生した静電気を放出することが可能であり、単位回路120をデータ線L21で発生した静電気から保護することができる。尚、本実施形態においては、データ線L21の途中に抵抗素子R21が設けられており、単位回路120をより確実に静電気から保護することが可能である。
静電保護回路ESD21及びESD22によれば、有機EL素子129を発光させる際に必要な各種電流の流れを阻害することなく、電流供給線L22及びデータ線L21で発生した静電気から単位回路120を保護することが可能である。よって、単位回路120を静電気から保護すること及び有機EL装置100の画質を低下させないことを両立することができる。
Y側保護回路111bは、書き込み選択信号線L26a、選択信号線L26b及びL26cの夫々の途中に設けられロジック電源配線116及び117に電気的に接続された静電保護回路ESD26a、ESD26b及びESD26c、Y方向に延在する電流供給線L22および素子形成領域114間に設けられた静電保護回路ESD25、ロジック電源配線117とダミー単位回路128との間に設けられた静電保護回路ESD27を備える。
静電保護回路ESD26a、ESD26b及びESD26cは、本発明に係る「走査線用保護回路」の夫々一例であり、上述した静電保護回路ESD11及び12と同様に直列接続された2つのダイオードを備えて構成される。静電保護回路ESD26a、ESD26b及びESD26cは、走査線L26で発生した静電気の電位に応じて静電気をロジック電源配線116及び117の一方に放出する。したがって、静電保護回路ESD26a、ESD26b及びESD26cは、走査線L26で発生した静電気からスイッチング用TFT122a及び122b、さらにスイッチング用TFT130を保護することができる。尚、本実施形態においては、走査線126の途中に抵抗素子R26が設けられており、単位回路120をより確実に静電気から保護することが可能である。
配線118は、低電位のロジック電源配線117に電気的に接続されている。
静電保護回路ESD27は、本発明に係る「ダミー単位回路用保護回路」の一例であり、素子形成領域114の周辺に位置する周辺領域に延在する配線118と素子形成領域114の間に設けられ、ダミー単位回路128で発生した静電気を配線118に放出する。尚、ダミー単位回路128及び配線118の間には、図中Y方向に延在する電流供給線L22aが延在する。電流供給線L22aは、他の配線と比べて太い配線であるうえ、配線が交差した領域には静電気が蓄積され易い。よって、電流供給線L22aより素子形成領域114側に静電保護回路ESD27を設けることにより、素子形成領域114に静電気に起因する不慮の電圧が印加されることを抑制することができると共に、ダミー単位回路128で発生した静電気を配線118に放出することが可能である。尚、本実施形態においては、配線118及び素子形成領域114の間に抵抗素子R27が設けられており、ダミー単位回路128をより確実に静電気から保護することが可能である。
本実施形態においては、電流供給線L22は、素子形成領域114の周辺領域においてX方向及びY方向の夫々に延在する本線L22aと、各本線L22aから素子形成領域114内に延在する支線L22bとを含んで構成される。単位回路120は素子形成領域114においてマトリクス状に配列されていることから、支線L22bは、単位回路120の各行及び各列に沿って素子形成領域114内に延設されている。支線L22bは、素子形成領域114内で互いに電気的に接続されており、各単位回路120に有機EL素子129の駆動電流を供給すると共に素子形成領域114内で発生した静電気を外部に放出するための電流経路を構成する。このような支線L22bのレイアウトによれば、素子形成領域114に電流経路が張り巡らされていることになり、支線L22bを介して静電気を外部に容易に放出することができる。
Y側保護回路111bが備える静電保護回路ESD25は、静電保護回路ESD22と同様にY方向に延在する電流供給線L22の本線L22aで発生した静電気をロジック電源配線116或いは117に放出し、ダミー単位回路128を静電気から保護する。
本実施形態に係る保護回路111によれば、第1実施形態に係る保護回路11と同様に、設計を大きく変更することなく有機パネル110の静電気に対する耐性を高めることができ、製造プロセスにおける有機ELパネル110の歩留まりを向上させることが可能である。さらに有機EL装置100の画質を低下させることもないため、製造プロセスにおける歩留まりの向上させること及び画質を低下させないことを両立することができる高品質の有機EL装置を提供することができる。
[第3実施形態の変形例1]
次に、第3実施形態を変形した態様について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第3実施形態の各部と同様の要素については図3及び図4と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図5は、本発明に係る「データ線用保護回路」の一例を説明するための図であり、図6は、データ線及び電流供給線間に接続された保護ダイオードを説明するための図である。
図5において、トランジスタT1及びT2は、本発明に係る「データ線用保護回路」の一例を構成する。トランジスタT1は、有機EL素子29の第2電極(陰極)側CVTに電気的に接続された配線L29とデータ線L21とに電気的に接続されている。トランジスタT2は、データ線L21及び電流供給線L22の支線L22bに電気的に接続されている。トランジスタT1及びT2は静電保護回路ESD100を構成し、データ線21で発生した静電気を電流供給線L22b及び配線L29の少なくとも一方に逃がす。静電保護回路ESD100は、例えば、ダミー単位回路128内に延在する支線L22b及びデータ線L21を接続するように配設されている。ここで、配線L29は接地側と接続されていてもよい。
また、図6に示すように、素子形成領域114に含まれる単位回路120に延在されるデータ線L21’及び電流供給線L22’の間に静電保護回路ESD101を接続しておくこともできる。ESD101は複数のトランジスタから構成され、データ線21’及び電流供給線L22’の一方で発生した静電気を他方に逃がすことができる。これにより、より確実に単位回路120’を静電気から保護することが可能である。
[第3実施形態の変形例2]
次に、第3実施形態を変形した態様について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第3実施形態の各部と同様の要素については図3及び図4と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図16は、第3実施形態を変形した態様に係る有機EL装置100の構成を模式的に示した図である。
図16において、有機EL装置100は、データ線駆動回路112a、走査線駆動回路112b、及び保護回路111、単位回路120が形成された素子形成領域114を備える。
走査線駆動回路112bは、選択信号線L26a、L26b、L26cに対し、走査信号の一例たる選択信号S1、S2、S3を供給する回路である。
データ線駆動回路12aは、画像信号生成回路71から送られた画像信号を所定のタイミングでサンプリングするサンプリング回路及びデータ線L21に対し画像信号に対応するデータ信号Idataを供給する回路を備える。
走査線駆動回路112bの動作及びデータ線駆動回路112aの動作は、制御回路72から夫々供給されるクロック信号の如き同期信号によって相互に同期が図られ、アクティブマトリクス方式による発光が行われる。また、ロジック電源用配線116及び117は、駆動電源回路73からデータ線駆動回路112a及びに走査線駆動回路112bに電源を供給する。ここで、ロジック電源配線116は高電位側の電源V2を供給し、ロジック電源配線117は低電位側の電源V3を供給する。また、ロジック電源用配線116及び117は、保護回路111に接続されている。
単位回路120は、図4と同様に、駆動TFT123、スイッチング用TFT122a、122b、130、蓄積容量124及び有機EL素子129を備えて構成される。
ここで、有機EL素子29は、第1電極と、第2電極と、該第1電極と第2電極との間に挟持された発光層とからなり、第1電極は単位回路120に対応して設けられており、第2電極はマトリクス状に設けられた複数の単位回路120に対して共通に設けられている。単位回路120に設けられた各第1電極は、電流供給線L22b及び第1電源配線118を介して、第1電源配線接続端子200により発光電源回路74と接続されている。素子形成領域114に設けられた第2電極は、第2電源配線119を介して、第2電源配線接続端子201により発光電源回路74と接続されている。発光電源回路74は、第1電源配線接続端子200と第2電源配線接続端子201との間に電源を供給する。ここで、図2と同様に、第1電源配線18は、各色の光を発光する有機EL素子の第1電極(陽極)に夫々電気的に接続される第1電源配線18R、18G、及び18Bを備えて構成されているが、説明を簡略化するため、これら各色の有機EL素子に対応した電流供給線L2を1本のみ図示している。
本発明に係る発光装置は、「電流供給線用保護回路」の一例としての静電保護回路ESD22を備える。静電保護回路ESD22は、単位回路120に接続される電流供給線L22bと第1電源配線118との間に設けられている。
このように、第3実施形態を変形した態様に係る保護回路111によれば、第1電源配線118、電流供給線L22b、あるいは、第1電源配線接続端子200で発生した静電気から単位回路120を保護すること可能であり、単位回路120に含まれるスイッチング用トランジスタ122a及び駆動トランジスタ123の如き素子が静電破壊されることを抑制することができる。さらに、保護回路111は、図2の静電保護回路ESD2と同様に、静電保護回路を介してロジック電源用配線116及び117と接続されている。データ線駆動回路112a及び走査線駆動回路112bに含まれるロジック電源配線116及び117に放出されるため、別途新たに静電気を放出するための配線を設けることもない。
また、本発明に係る発光装置は、「データ線用保護回路」の一例としての静電保護回路ESD21を備える。静電保護回路ESD21は、データ線駆動回路112aとデータ線L21との間に設けられている。このように、第3実施形態を変形した態様に係る保護回路111によれば、データ線L21で発生した静電気から単位回路120を保護すること可能であり、単位回路120に含まれるスイッチング用トランジスタ122a及び駆動トランジスタ123の如き素子が静電破壊されることを抑制することができる。さらに、保護回路111は、図2の静電保護回路ESD2と同様に、静電保護回路ESD21を介してロジック電源用配線116及び117と接続されている。データ線駆動回路112a及び走査線駆動回路112bに含まれるロジック電源配線116及び117に放出されるため、別途新たに静電気を放出するための配線を設けることもない。
また、素子形成領域14には、単位回路120を形成した発光領域202と、発光領域202の周辺に設けられたダミー単位回路128とが設けられている。
ダミー単位回路128に接続された配線L21及びL22bは、それぞれ同一電位の配線がされている。ここでは、第1電源配線118と接続されている。このようにすることにより、静電気が単位回路120に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、有機EL装置100を発光させる時にダミー単位回路で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。
また、配線L21及びL22bの途中には夫々静電保護回路ESD24及びESD23が設けられていることが好ましい。静電保護回路ESD24及びESD23は「ダミー単位回路用保護回路」の一例である。静電保護回路ESD24及びESD23は、ロジック電源配線116及び117と接続されており、配線L21及びL22bで発生した静電気をロジック電源配線116又は117に放出し、ダミー単位回路128及び単位回路20に含まれる各素子が静電気によって静電破壊されることを抑制する。尚、図2と同様に、配線L21及びL22bに抵抗素子が夫々設けられていることにより、単位回路20及びダミー単位回路128をより確実に静電気から保護することが可能である。
さらに、ダミー単位回路128に接続された配線L27は、配線117aを介してロジック電源配線117に接続されている。このようにすることにより、静電気が単位回路120に到達し単位回路が破損するのを防止するとともに、有機EL装置100を発光させる時にダミー単位回路128で発光したりリーク電流が流れたりするのを防止することができる。
[第3実施形態の変形例3]
次に、第3実施形態を変形した態様について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第3実施形態の各部と同様の要素については図3及び図4と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図17は、第3実施形態を変形した態様に係る有機EL装置100の構成を模式的に示した図である。
図17において、有機EL装置100は、データ線駆動回路112a、走査線駆動回路112b、及び保護回路111、単位回路120が形成された素子形成領域114を備える。
また、ロジック電源用配線116及び117は、駆動電源回路73からデータ線駆動回路112a及びに走査線駆動回路112bに電源を供給する。ここで、ロジック電源配線116は高電位側の電源V2を供給し、ロジック電源配線117は低電位側の電源V3を供給する。また、ロジック電源用配線116及び117は、保護回路111に接続されている。
単位回路120は、図4と同様に、駆動TFT123、スイッチング用TFT122a、122b、130、蓄積容量124及び有機EL素子129を備えて構成される。
ここで、有機EL素子29は、第1電極と、第2電極と、該第1電極と第2電極との間に挟持された発光層とからなり、第1電極は単位回路120に対応して設けられており、第2電極はマトリクス状に設けられた複数の単位回路120に対して共通に設けられている。単位回路120に設けられた各第1電極は、電流供給線L22及び第1電源配線118を介して、第1電源配線接続端子200により発光電源回路74と接続されている。素子形成領域114に設けられた第2電極は、配線29及び第2電源配線119を介して、第2電源配線接続端子201により発光電源回路74と接続されている。発光電源回路74は、第1電源配線接続端子200と第2電源配線接続端子201との間に電源を供給する。ここで、図2と同様に、第1電源配線18は、各色の光を発光する有機EL素子の第1電極(陽極)に夫々電気的に接続される第1電源配線18R、18G、及び18Bを備えて構成されているが、説明を簡略化するため、これら各色の有機EL素子に対応した電流供給線L2を1本のみ図示している。
本発明に係る発光装置は、「データ線用保護回路」の一例である静電保護回路ESD100を備える。静電保護回路ESD100は、データ線L21に接続されており、第1電源配線118とデータ線L21との間に設けられたダイオードと第2電源配線119とデータ線L21との間に設けられたダイオードとからなる。
かかる保護回路111によれば、データ線L21で発生した静電気から単位回路120を保護すること可能であり、単位回路120に含まれるスイッチング用トランジスタ122a及び駆動トランジスタ123の如き素子が静電破壊されることを抑制することができる。さらに、保護回路111は、電流供給線L22と配線29と接続されている。電流供給線L22と配線29に放出されるため、別途新たに静電気を放出するための配線を設けることもない。また、素子形成領域114に形成された電流供給線L22と第1電源配線118との間、及び、素子形成領域114に形成された配線29と第2電源配線119との間にそれぞれダイオードが形成されている。ここで、第1電源配線118は複数の電流供給線L22に電流を供給し、第2電源配線119は複数の配線29に電流を供給している。したがって、第1電源配線118は電流供給線L22の1本分と比して抵抗が低くなっている。同一の配線を用いるのであれば、第1電源配線118の配線幅は電流供給線L22より太くなっている。同様に、第2電源配線119は配線29の1本分と比して抵抗が低くなっている。同一の配線を用いるのであれば、第2電源配線119の配線幅は配線29より太くなっている。仮に、データ線L21で静電気が蓄積されても、第1電源配線118あるいは第2電源配線119から静電気を瞬く解消することができる。
[第4実施形態]
次に、図7及び図8を参照しながら、本発明に係る発光装置の他の実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係る有機EL装置200が備える単位回路220の構成を示す図であり、図8は、有機ELパネル210の四隅の一部を拡大して示した図であって、保護回路211の構成を示した図である。
本実施形態に係る有機EL装置200は、有機ELパネル210、並びに有機EL素子229に駆動電流を供給する電流供給線L32、単位回路220にデータ信号を供給するデータ線L31、単位回路220に走査信号を供給する走査線L36、図示しないデータ線駆動回路及び走査線駆動回路、及びデータ線駆動回路及び走査線駆動回路に電源を供給するロジック電源配線216及び217を備える。
(単位回路の構成)
図7及び図8において、単位回路220は、第1〜第4のスイッチング素子として機能するTFT222a、222b、222c、及び223、駆動TFT230、容量素子として機能する蓄積容量224、有機EL素子229を備えて構成される。
駆動TFT230のソースは、有機EL素子229の第1電極(陽極)に接続される一方、スイッチング用TFT223のソースは、駆動TFT230のドレイン、及びスイッチング用TFT222cの一端(ドレイン)に夫々接続されている。ここで、スイッチング用TFT223のゲートは、選択信号線L36b或いはL36cに接続されている。このため、スイッチング用TFT223は、選択信号S2或いはS3がHレベルであればアクティブな状態となり、Lレベルであれば非アクティブな状態となる。
駆動TFT230のソースは、有機EL素子229の第1電極(陽極)と接続される。一方、有機EL素子229は、電流供給線L32及び有機EL素子229の第2電極側(CVT)の間の経路に、スイッチング用TFT223及び駆動TFT230と共に電気的に介挿された構成となっている。
駆動TFT230のゲートは、蓄積容量224の一端及びスイッチング用TFT222cのソースに夫々接続されている。
スイッチング用TFT222cは、駆動TFT230のドレイン及びゲート間に電気的に介挿されると共に、スイッチング用TFT222cのゲートは、制御線236に接続されている。このため、スイッチング用TFT222cは、制御信号GINITがHレベルとなったときにオンして、駆動TFT230をダイオードとして機能させる。
一方、スイッチング用TFT222bの一端(ドレイン)は、給電線237に接続される一方、その他端(ソース)は、TFT222aの一端(ドレイン)及び容量224の他端に夫々接続されている。スイッチング用TFT222bのゲートは、制御線236に接続されている。このため、スイッチング用TFT222bは、制御信号GINITがHレベルとなったときにアクティブな状態になる。
さらに、TFT222aの他端(ソース)は、データ線L31に接続され、そのゲートは、走査線L36に含まれる書き込み信号線L36aに接続されている。このため、TFT222aは、書き込み選択信号S1がHレベルとなったときにアクティブな状態になり、データ線L31に供給されるデータ信号を容量224の他端に供給する。
単位回路220は、TFT222b及び222cのアクティブな状態及び非アクティブな状態に切り換える切り換え動作を、制御線236に供給される制御信号GINITによって共通に制御する構成としたものである。単位回路220は、第2実施形態と同様に電圧プログラム方式によって有機EL素子229を発光させることができ、さらに、駆動TFT230の閾値電圧のばらつきに依存することなく、有機EL素子229に所要の駆動電流を流すことが可能である。単位回路220においては、駆動TFT230のゲートに印加する電圧を保持させる前に、制御信号GINITがHレベルとしてスイッチング用TFT222b及び222cをアクティブな状態として、蓄積容量224の両端を初期化する。これとともに、駆動TFT230をダイオードとして機能させ、駆動TFT230のゲート電位を駆動TFT230の閾値電圧に応じた値とする。制御信号GINITをLレベルとしてスイッチング用TFT222b及び222cを非アクティブな状態とした後、スイッチング用TFT222aをアクティブ状態として、データ線L31からデータ信号を駆動TFT230のゲート電に電圧として保持させる。有機EL素子229を発光させる際には、駆動TFT230のゲートに、蓄積容量224に保持された電荷の電位に応じて電圧が印加され、有機EL素子229に駆動電流が流れる。有機EL装置200においては、電流供給線L32に静電気が発生し易いため、電流供給線L32に接続されたスイッチングTFT223、駆動トランジスタ230及びデータ線L31に接続されたスイッチング用TFT222aが静電破壊されることを抑制することが重要になる。
(保護回路の構成)
図7を参照しながら、有機EL装置200が備える保護回路211について詳細に説明する。
図7において、有機EL装置200は、単位回路220及びダミー単位回路228を含む素子形成領域214の周辺領域に設けられた保護回路211を備える。
本実施形態に係る保護回路211は、素子形成領域214の周辺に位置する周辺領域において素子形成領域214を挟むように夫々一対ずつ設けられたX側保護回路211a及びY側保護回路211bを含む。なお、保護回路211のうち有機ELパネル210の四隅の一部について詳細に説明する。
X側保護回路211aは、電流供給線L32の途中に設けられロジック電源配線216及び217と電気的に接続された静電保護回路ESD32と、データ線L31の途中に設けられロジック電源配線216及び217と電気的に接続された静電保護回路ESD31a及びESD31bとを備える。
電流供給線L32は、単位回路220に含まれるスイッチング用TFT223のソースと接続され、単位回路220に含まれる有機EL素子229に駆動電流を供給する。データ線L31は、単位回路220にデータ信号を供給するデータ線であり、単位回路220に含まれるスイッチング用TFT222aのソースと接続されている。
電流供給線L32の途中に設けられた静電保護回路ESD32は、本発明に係る「電流供給線用保護回路」の一例であり、低電位の電源を供給するロジック電源配線217及び高電位の電源を供給するロジック電源配線216と電気的に接続されている。静電保護回路ESD32は、直列接続された2個のダイオードを備えており、第1実施形態及び第3実施形態で説明した静電保護回路と同様に、電流供給線L32に発生した静電気の電位に応じてこの静電気をロジック電源配線216及び217の一方に放出する。したがって、静電保護回路ESD32によれば、スイッチング用TFT223及び駆動TFT230が静電破壊されることを低減することができる。静電保護回路ESD32は、電流供給線L32から有機EL素子229に供給される駆動電流に対して電気抵抗として機能しないことから有機EL素子229の発光を妨げることがなく、有機EL装置200の画質を低下させることもない。
データ線L31の途中に設けられた静電保護回路ESD31a及びESD31bは、本発明に係る「データ線用保護回路」の夫々一例である。静電保護回路ESD31a及び31bは、夫々ロジック電源配線216及び217に接続されている。静電保護回路ESD31a及び31bの夫々は、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、データ線L31で発生した静電気をロジック電源配線216及び217の一方に放出し、単位回路220に含まれるスイッチング用TFT222aが静電破壊されることを低減することができる。
2つの静電保護回路ESD31a及び31bは、データ線L31の途中であって素子形成領域214の周辺領域においてX方向に沿って延在する電流供給線L32及びY方向に延在するデータ線L31が交差する領域Bを挟み込む位置に設けられている。電流供給線L32及びデータ線L31が交差する領域Bは静電気が蓄積され易い領域であり、2つの静電保護回路ESD31a及びESD31bによれば、この領域に蓄積された静電気をロジック電源配線216或いは217に放出することができ、単位回路220に含まれるスイッチング用TFT223及びスイッチング用TFT222aが静電破壊されることを抑制することが可能である。尚、本実施形態においても、データ線L31の途中に抵抗素子R31a及びR31bが設けられており、単位回路220をより確実に静電気から保護することが可能である。
静電保護回路ESD32、ESD31a及びESD31bによれば、有機EL素子229を発光させる際に必要な各種電流の流れを阻害することなく、電流供給線L32及びデータ線L31で発生した静電気から単位回路220を保護することが可能であると共に、有機EL装置200の画質を低下させることもない。
Y側保護回路211bは、書き込み選択信号線L36a、選択信号線L36b及びL36cの夫々の途中に設けられロジック電源配線216及び217に電気的に接続された静電保護回路ESD36a1、ESD36a2、ESD36b1、ESD36b2、ESD36c1、ESD36c2、電流供給線L32と素子形成領域214との間に設けられた静電保護回路ESD35、及び低電位側電源線217とダミー単位回路228との間に設けられた静電保護回路ESD34を備える。
静電保護回路ESD36a1、ESD36a2、ESD36b1、ESD36b2、ESD36c1、ESD36c2は、本発明に係る「走査線用保護回路」の夫々一例である。静電保護回路ESD36a1及び36a2は、書き込み選択信号線L36aで発生した静電気からスイッチング用TFT222aを保護することができる。同様に、静電保護回路ESD36b1、ESD36b2、ESD36c1、ESD36bは、選択信号線L36b及びL36cで発生した静電気をロジック電源配線216及び217の一方に放出する。したがって、静電保護回路ESD36a1、ESD36a2、ESD36b1、ESD36b2、ESD36c1、ESD36c2によれば、単位回路220に含まれる各素子が静電破壊されることを低減することができる。尚、本実施形態においては、走査線L36の途中に抵抗素子R36が設けられており、単位回路220をより確実に静電気から保護することが可能である。
静電保護回路ESD36a1及びESD36a1は、静電保護回路ESD36a1及びESD36a1の間の書き込み選択信号線L36aと、電流供給線L32とが交差する領域Cを挟むように配置されている。同様に、静電保護回路ESD36b1、ESD36b2、ESD36c1、及びESD36c2も選択信号線L36b及びL36cが交差する領域Cを挟むように配置されている。静電保護回路ESD36a1、ESD36a2、ESD36b1、ESD36b2、ESD36c1、ESD36c2は、電流供給線L32及び走査線L36が交差する領域Cには溜まった静電気に起因する不慮の電圧が単位回路220、或いはダミー単位回路228に印加されないように静電気を逃がすことが可能である。
低電位のロジック電源配線217と接続された静電保護回路ESD34は、ダミー単位回路228で発生した静電気をロジック電源配線217に放出し、ダミー単位回路228が静電破壊されることを抑制する。尚、ダミー単位回路228及び配線217の間には、図中Y方向に延在する電流供給線L32が延在する。電流供給線L32は、他の配線と比べて太い配線であるうえ、配線が交差した領域には静電気が蓄積され易い。よって、電流供給線L32より素子形成領域214側に静電保護回路ESD34を設けることにより、素子形成領域214に静電気に起因する不慮の電圧が印加されることを抑制することができると共に、ダミー単位回路228で発生した静電気をロジック電源配線216又は217に放出することが可能である。
本実施形態においては、電流供給線L32は、第2実施形態と同様に素子形成領域214の周辺領域において、電流供給線L32の本線と、この本線から素子形成領域214に延在する支線を含む。したがって、素子形成領域214内で発生した静電気を外部に放出するための電流経路を構成し、素子形成領域214で発生した静電気によって単位回路220が静電破壊されることを抑制することができる。
本実施形態に係る保護回路211によれば、第1実施形態及び第2実施形態に係る保護回路と同様に、設計を大きく変更することなく有機ELパネルの静電気に対する耐性を高めることができ、製造プロセスにおける有機ELパネルの歩留まりを向上させることが可能である。さらに有機EL装置の画質を低下させることもないため、製造プロセスにおける歩留まりの向上させること及び画質を低下させないことを両立することができる高品質の有機EL装置を提供することができる。
[第4実施形態の変形例]
次に、第4実施形態を変形した態様について説明する。なお、以下に例示する各態様を適宜に組み合わせてもよい。また、以下の各態様のうち第3実施形態の各部と同様の要素については図7及び図8と共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。図18は、第4実施形態を変形した態様に係る有機EL装置200の構成を模式的に示した図である。
図18において、有機EL装置200は、データ線駆動回路12a、走査線駆動回路12b、及び保護回路211、単位回路220が形成された素子形成領域214を備える。
また、ロジック電源用配線216及び217は、駆動電源回路73からデータ線駆動回路12a及びに走査線駆動回路12bに電源を供給する。ここで、ロジック電源配線216は高電位側の電源V2を供給し、ロジック電源配線217は低電位側の電源V3を供給する。また、ロジック電源用配線216及び217は、保護回路211に接続されている。
単位回路220は、図8と同様に、第1〜第4のスイッチング素子として機能するTFT222a、222b、222c、及び223、駆動TFT230、容量素子として機能する蓄積容量224、有機EL素子229を備えて構成される。
ここで、有機EL素子229は、第1電極と、第2電極と、該第1電極と第2電極との間に挟持された発光層とからなり、第1電極は単位回路220に対応して設けられており、第2電極はマトリクス状に設けられた複数の単位回路220に対して共通に設けられている。単位回路220に設けられた各第1電極は、電流供給線L32及び第1電源配線218を介して、第1電源配線接続端子200により発光電源回路74と接続されている。素子形成領域214に設けられた第2電極は、第2電源配線219を介して、第2電源配線接続端子201により発光電源回路74と接続されている。発光電源回路74は、第1電源配線接続端子200と第2電源配線接続端子201との間に電源を供給する。また、配線237も同様に、第3電源配線接続端子203により発光電源回路74と接続されており、電源VINITが供給されている。ここで、図2と同様に、第1電源配線18は、各色の光を発光する有機EL素子の第1電極(陽極)に夫々電気的に接続される第1電源配線18R、18G、及び18Bを備えて構成されているが、説明を簡略化するため、これら各色の有機EL素子に対応した電流供給線L32を1本のみ図示している。
本発明に係る発光装置は、「データ線用保護回路」の一例である静電保護回路ESD101を備える。静電保護回路ESD101は、データ線L31に接続されており、電流供給線L32とデータ線L31との間に設けられたダイオードと配線237とデータ線L21との間に設けられたダイオードとからなる。
かかる保護回路211によれば、データ線L31で発生した静電気から単位回路220を保護すること可能であり、単位回路220に含まれるスイッチング用トランジスタ222a及び駆動トランジスタ230の如き素子が静電破壊されることを抑制することができる。さらに、保護回路211は、電流供給線L32と配線237と接続されている。電流供給線L32と配線237に放出されるため、別途新たに静電気を放出するための配線を設けることもない。
尚、図1乃至図18を参照して説明した画素回路の構成の他にも、例えば電圧プログラム型の画素回路、電圧比較方式の画素回路、サブフレーム方式の画素回路等の各種方式の画素回路を有する有機ELパネル等に対して、本実施形態と同様或いは類似の保護回路を適用することが可能となる。
尚、図1乃至図18では、有機EL装置を用いて説明したが、無機EL素子、フィールド・エミッション(FE)素子、表面導電型エミッション(SE)素子、弾道電子放出(BS)素子、LED(Light Emitting Diode)素子など他の自発光素子を利用した発光装置にも本発明は適用される。また、マトリクス状に単位回路が設けられた発光装置について説明したが、1列に単位回路が設けられた発光装置に適用してもよい。さらに、本発明は表示装置に限定されるものではなく、光書き込み型のプリンタや電子複写機の書き込みヘッド(ラインヘッド)などの発光装置にも実施形態と同様に本発明が適用される。
(電子機器)
次に、上述した有機EL装置が搭載された各種電子機器について説明する。以下で説明する各種電子機器は、第1実施形態から第3実施形態に係る電気光学パネルの保護回路のうち何れかの保護回路を含む。
<A:モバイル型コンピュータ>
モバイル型のパーソナルコンピュータに、上述した有機EL装置を適用した例について、図9を参照しながら説明する。図9は、コンピュータ1200の構成を示す斜視図である。
図9において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、図示しない有機EL装置を用いて構成された表示部1005を有する表示ユニット1206とを備えている。表示部1005は、製造プロセスで発生した静電気による各素子の静電破壊が低減されており、装置全体の信頼性も高められている。さらに、高品質の画像を表示することができる。また、表示部1005が備える複数の有機EL装置に赤、緑、青の光の三原色の光を発光する有機EL素子を形成しておくことによって、該表示部1005はフルカラー表示で画像表示を行うことができる。
<B:携帯型電話機>
更に、上述した有機EL装置を携帯型電話機に適用した例について、図10を参照して説明する。図10は、携帯型電話機1300の構成を示す斜視図である。
図10において、携帯型電話機1300は、複数の操作ボタン1302と共に、本発明の一実施形態である有機EL装置を有する表示部1305を備えるものである。
表示部1305は、上述の表示部1005と同様に高品質の画像を表示することができると共に信頼性が高められている。表示部1305が備える有機ELパネルの歩留まりが向上していることから、携帯型電話機1300全体の価格が抑制できると共に、携帯型電話機1300の耐久性も高められている。また、表示部1305が備える複数の有機EL素子が夫々赤、緑、青の光の三原色の光を発光することによって、該表示部1305はフルカラー表示で画像表示を行うこともできる。
尚、本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う有機EL素子の製造方法及び有機EL素子並びに電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係る有機EL装置の構成を模式的に示した図である。 本発明の第1実施形態に係る有機EL装置の保護回路及び単位回路の構成を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る有機EL装置が備える単位回路の構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る有機EL装置の保護回路を説明するための図である。 本発明に係る発光装置の一例を説明するための図である。 本発明の第3実施形態のデータ線及び電流供給線間に接続された保護ダイオードの一例を説明するための図である。 本発明の第4実施形態に係る有機EL装置が備える単位回路の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る有機EL装置の保護回路を説明するための図である。 本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の他の例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る有機EL装置の保護回路、駆動回路及び単位回路の構成を説明するための図である。 第2実施形態に係る有機EL装置の構成を模式的に示した図である。 第2実施形態の変形例1に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。 第2実施形態の変形例2に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。 第2実施形態の変形例3に係る有機EL装置1の構成を模式的に示した図である。 第3実施形態を変形した態様に係る有機EL装置100の構成を模式的に示した図である。 第3実施形態を変形した態様に係る有機EL装置100の構成を模式的に示した図である。 第4実施形態を変形した態様に係る有機EL装置200の構成を模式的に示した図である。
符号の説明
10,110,210…有機ELパネル、11,111,211…保護回路、14,114,214…素子形成領域、20,120,220…単位回路。

Claims (13)

  1. 基板上における素子形成領域に配列された複数の単位回路の各々において、
    第1電極と第2電極を有する発光素子と、
    該発光素子に流れる電流を制御するトランジスタと、を備え、
    前記素子形成領域の周辺に位置する周辺領域に配線されており相異なる電位の電源を供給する複数の電源線と、
    前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記トランジスタを介して前記第1電極に電気的に接続される電流供給線と、を有する発光装置であって、
    前記周辺領域において、前記電流供給線と前記複数の電源線との間に接続された保護素子からなる電流供給線用保護回路を有することを特徴とする発光装置。
  2. 基板上における素子形成領域に配列された複数の単位回路の各々において、
    第1電極と第2電極を有する発光素子と、
    該発光素子に流れる電流を制御するトランジスタと、を備え、
    前記素子形成領域の周辺に位置する周辺領域に配線されており相異なる電位の電源を供給する複数の電源線と、
    前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記トランジスタを介して前記第1電極に電気的に接続される電流供給線と、
    前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており前記単位回路にデータ信号を供給するデータ線と、を有する発光装置であって、
    前記周辺領域において、前記データ線と前記複数の電源線との間に接続された保護素子からなるデータ線用保護回路を有することを特徴とする発光装置。
  3. 前記周辺領域において、前記単位回路に走査線を介して走査信号を供給する走査線駆動回路、あるいは、前記単位回路にデータ線を介してデータ信号を供給するデータ線駆動回路を有しており、
    前記走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路は、相補型トランジスタからなり、
    前記複数の電源線は、前記走査線駆動回路もしくはデータ線駆動回路に電源を供給する複数の電源線であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記周辺領域において、前記データ線と前記データ線駆動回路の間、もしくは、前記走査線と前記走査線駆動回路の間に、抵抗素子を設けたことを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており前記単位回路に走査信号を供給する走査線を更に備えており、
    前記周辺領域において、前記走査線と前記複数の電源線との間に接続された保護素子からなる走査線用保護回路を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  6. 前記データ線用保護回路は、互いに直列に接続された複数のダイオードであり、前記複数のダイオードは、前記電流供給線と前記データ線とが交差する領域を挟むように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  7. 前記走査線用保護回路は、互いに直列に接続された複数のダイオードであり、前記複数のダイオードは、前記複数の電源線の一と前記走査線とが交差する領域を挟むように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
  8. 前記周辺領域において、前記電流供給線は、
    前記素子形成領域を囲むように延設された本線と、
    前記本線から前記素子形成領域内に延設された複数の支線とを含み、
    前記複数の支線は前記素子形成領域内で互いに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  9. 基板上における素子形成領域は、発光領域と、該発光領域の周辺に形成された非発光領域とからなり、
    前記発光領域に配列された複数の単位回路の各々において、
    第1電極と第2電極を有する発光素子と
    該発光素子に流れる電流を制御する第1のトランジスタと、を備え、
    前記非発光領域に設けられた複数のダミー単位回路の各々において、
    第2のトランジスタを備え、
    前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記第1のトランジスタを介して第1電極に電気的に接続される電流供給線と、を有する発光装置であって、
    前記ダミー単位回路には、前記電流供給線が接続されていることを特徴とする発光装置。
  10. 基板上における素子形成領域は、発光領域と、該発光領域の周辺に形成された非発光領域とからなり、
    前記発光領域に配列された複数の単位回路の各々において、
    第1電極と第2電極を有する発光素子と
    該発光素子に流れる電流を制御する第1のトランジスタと、を備え、
    前記非発光領域に設けられた複数のダミー単位回路の各々において、
    第2のトランジスタと、を備え、
    前記素子形成領域の周辺に位置する周辺領域に配線されており前記単位回路に対して相異なる電位の電源を供給する複数の電源線と、
    前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記単位回路において前記第1のトランジスタを介して第1電極に電気的に接続される電流供給線と、を有する発光装置であって、
    前記ダミー単位回路には、前記複数の電源線のうち何れか一の電源線が接続されていることを特徴とする発光装置。
  11. 前記ダミー単位回路と前記複数の電源線のうち何れか一の電源線との間に設けられた保護素子からなるダミー単位回路用保護回路を更に備えたこと
    を特徴とする請求項9に記載の発光装置。
  12. 基板上における素子形成領域に配列された複数の単位回路の各々において、
    第1電極と第2電極を有する発光素子と、
    発光素子に流れる電流を制御するトランジスタと、を備え、
    前記素子形成領域の周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記トランジスタを介して前記第1電極に電気的に接続される第1電流供給線と、
    前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており、前記第2電極に電気的に接続される第2電流供給配線と、
    前記周辺領域から前記素子形成領域にかけて配線されており前記単位回路にデータ信号を供給するデータ線と、を有し、
    前記第2電極は前記複数の単位回路に共通に設けられる発光装置であって、
    前記周辺領域において、前記データ線と前記第1電流供給線の間に接続された第1の保護素子と、前記データ線と前記第2電流供給配線に接続された第2の保護素子とからなるデータ線用保護回路を有することを特徴とする発光装置。
  13. 請求項1、2、9、10、12のいずれか一項に記載の発光装置を備えることを特徴とする電子機器。
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