JP2008280629A - 簡易着付用帯体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、着物の着付け時における煩雑さを解消し、一人でも容易に着付けすることを可能とするとともに、使用後においても太鼓部の形状を崩すことなく、そのままの状態で収納又は保管しておくことができる簡易着付用帯体を提供する。
【解決手段】 半巾にした胴部及び手先部における帯模様を有しない裏面同士の幅方向の端片を縫着し、太鼓形成部及び胴部が直交した状態で、太鼓形成部を胴部にて下から覆い、折り返した反対側を手先部とし、三角折曲部を上から覆い、枕装着部を確保しながらタレ部を有するよう太鼓形成部を折り畳んで、太鼓部内側面にて縫着して太鼓部を形成し、手先部を太鼓部内側面内部に折り返すとともに他端部にて縫着し、胴部の端部及び太鼓部の裏側における胴部面上に止着手段を有し、太鼓部裏側における胴部の上端縁に、腹部へ巻き付けて止着する為の止着手段を有する仮止部材を縫着したことを特徴とする簡易着付用帯体。
【選択図】 図9

Description

本発明は、着物の着付け時における煩雑さを解消し、一人でも容易に着付けすることを可能とする簡易着付用帯体に関するものである。
従来より、着物の着付けは極めて特殊な技能を有する部分が多く、普段から着こなす回数を増やすように心掛けない限り、習得することは容易なものではない。また、着付け教室等に長年通って習得するに至っても、普段から着物を着用する機会が少ない現在では習得してもすぐに忘れてしまうといったことも多く、着付けの習得は困難を要するのが現状である。
このような、問題を解決するものであって、着付けで最も難しい帯結びを簡略化して着物に対する煩わしさを解消する簡易着付け用女帯で、三角寄せ折り部を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部、水平側が半巾に二つ折りした胴巻部となり、太鼓形成部側を三角寄せ折り部の上に被さる方向に折り畳んで太鼓、タレ先及び太鼓の内側へ下方から折り返される折込み部に連続形成する一方、胴巻部を、その手先側に帯巾よりやや大きい長さの寸法の、太鼓と折込み部との間に差し込む折返し部が確保できる位置で、太鼓形成側と反対側に折り畳んで重ね合わせた後、三角寄せ折り部の裏側を通り越して、太鼓の横に飛び出させた手先の折り返し部を折り目部で太鼓両側縁から左右への食み出し巾とが、均等になるよう規制して太鼓の内側に直接対面する折込部と太鼓の間に差し込んだ後、太鼓で覆われた形となっている重なり部分、すなわち三角寄せ折り部の裏側に添設する胴巻部、その上の折り込み部、更にその上の折り返し部を重ね合わせたまま、同重なり部分の四隅を大きめのクリップで仮着すると共に、三角寄せ折り部の裏側に添設された胴巻部側から刺しピンを刺し通し、重なり各部を貫通して太鼓の内側に突出させた刺しピン先端尖鋭部を利用して帯締め中央を太鼓側において着脱自在に固定したものが公知である。(例えば、特許文献1参照。)
これによって、従前までの太鼓結びのように、胴巻部を着る人の胴に二回も三回も巻き付けた上で手先部分を肩に掛け、太鼓形成部を折り畳み、その都度着付け紐で仮固定しながら太鼓を作り上げていくという、伝統的な難しい着付けから完全に開放され、誰の手も借りずに一人で簡単、確実に綺麗な太鼓結びの着付けを可能とするものである。
特許第3431998号
従前では、着付け時に胴巻部を着る人の胴に二回も三回も、しっかりと巻き付けた上で太鼓を形成していたのに対し、前記特許文献1においては、胴に一周させるだけの構成をとっており、胴巻部を着る人の腹部の前を通してそのまま端部を太鼓結び部分と背中との間に横から差し入れ、該差し入れた側に垂れた帯締めの端部を、略水平にして片方の手で引きながら、他方の手で、差し入れた胴巻部の端部を更に引き込んで胴への巻き付け具合を絞り込んだ後に、帯締めの両端を前で結んで着付けが完了するものである。
しかし、当該構成においては、帯締めの結びが不十分であっては、太鼓内側上方における装着空間に装着される枕のみで、着付け用女帯を支持するようになり、ずれ落ちてしまう虞もある。また、太鼓結び部分の四隅をクリップで仮着させる構成であるとともに、太鼓部と手先となる折返し部も同時に刺しピンで固定させるものであるが、帯締めを締めた後において、クリップの取り外しを忘れてしまう虞もあり、その際には、非常に体裁の悪いものとなってしまう。更に、着付け後において着物を脱ぐ際に、着付け用女帯を取り外してしまうと、太鼓部と手先となる折返し部は刺しピンにて固定されているものの太鼓部の形状が崩れてしまうので、着付けを行う都度、着付け用女帯を折り畳まなければならないという虞もある。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するものであって、着物の着付け時における煩雑さを解消し、一人でも容易に着付けすることを可能とするとともに、使用後においても太鼓部の形状を崩すことなく、そのままの状態で収納又は保管しておくことができる簡易着付用帯体を提供することを課題とする。
前記問題点を解決するために、本発明の請求項1に記載の簡易着付用帯体は、三角折曲部を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部、水平側が半巾に二つ折りした胴部とし、太鼓部及びタレ部を有するよう前記太鼓形成部を、手先部を有するよう前記胴部を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、半巾にした前記胴部及び前記手先部における帯模様を有しない裏面同士の幅方向の端片を縫着し、前記太鼓形成部及び前記胴部が直交した状態で、前記太鼓形成部を前記胴部にて下から覆い、折り返した反対側を前記手先部とし、三角折曲部を上から覆い、枕装着部を確保しながらタレ部を有するよう前記太鼓形成部を折り畳んで、太鼓部内側面にて縫着して太鼓部を形成し、前記手先部を前記太鼓部内側面内部に折り返すとともに、前記太鼓部内側面の他端部にて縫着し、前記胴部の端部及び前記太鼓部の裏側における前記胴部面上に止着手段を有し、前記太鼓部裏側における前記胴部の上端縁に、腹部へ巻き付けて止着する為の止着手段を有する仮止部材を縫着したことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に記載の簡易着付用帯体は、請求項1に記載の簡易着付用帯体において、前記太鼓部における前記太鼓部内側面と前記タレ部を、前記太鼓部における幅方向の端部の中央位置にて縫着し、前記太鼓部における前記太鼓部内側面と前記手先部が重合した四隅、前記太鼓部内側面の前記タレ部側における重合した中央部を縫着し、前記太鼓部内側面の内部に折り返した前記手先部と前記太鼓部内側面を前記太鼓部内側面における端部の中央位置にて縫着し、前記太鼓部の裏側における前記胴部の上端縁にて、前記仮止部材と前記胴部を縫着したことを特徴とするものである。
本発明の請求項3に記載の簡易着付用帯体は、請求項1及び請求項2に記載の簡易着付用帯体において、前記胴部の端部に設けられる止着手段を、環部を介し可動自在とする紐部とし、前記太鼓部の裏側における前記胴部面上に設けられる止着手段を、前記胴部における下端縁にて縫着する紐部としたことを特徴とするものである。
本発明の請求項4に記載の簡易着付用帯体は、請求項3に記載の簡易着付用帯体において、前記太鼓部の裏側における前記仮止部材及び前記紐部の縫着部を覆設するよう、前記太鼓部と同等幅の生地を用いた背面カバーを縫着して設けたことを特徴とするものである。
本発明の請求項5に記載の簡易着付用帯体は、請求項1及び請求項2に記載の簡易着付用帯体において、前記止着手段を面ファスナーとすることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に記載の簡易着付用帯体は、請求項1及び請求項2に記載の簡易着付用帯体において、前記仮止部材に設けられる止着手段を面ファスナーとし、前記胴部の端部に設けられる止着手段を、前記太鼓部を有しない側における前記胴部の前記折曲部近傍の上端縁にて縫着する紐部とし、前記太鼓部の裏側における前記胴部面上に設けられる止着手段を、前記胴部における上端縁にて縫着する紐部としたことを特徴とするものである。
本発明の請求項7に記載の簡易着付用帯体は、請求項6に記載の簡易着付用帯体において、前記太鼓部の裏側における前記仮止部材及び前記紐部の縫着部を覆設するよう、前記太鼓部と同等幅の生地を用いた背面カバーを縫着して設けたことを特徴とするものである。
(作用)
本願発明の簡易着付用帯体に係る発明では、半巾にした前記胴部及び前記手先部における帯模様を有しない裏面同士の幅方向の端片を縫着し、前記太鼓形成部及び前記胴部が直交した状態で、前記太鼓形成部を前記胴部にて下から覆い、折り返した反対側を前記手先部とし、三角折曲部を上から覆い、枕装着部を確保しながらタレ部を有するよう前記太鼓形成部を折り畳んで、太鼓部内側面にて縫着して太鼓部を形成し、前記手先部を前記太鼓部内側面の内部に折り返すとともに、前記太鼓部内側面の他端部にて縫着し、前記胴部の端部及び前記太鼓部の裏側における前記胴部面上に止着手段を有し、前記太鼓部裏側における前記胴部の上端縁に、腹部へ巻き付けて止着する為の止着手段を有する仮止部材を縫着したので、着用者は、着物を着用する際、着用者における腹部に前記仮止部材を止着させることで、前記簡易着付用帯体を腹部に仮着することができる。その後、前記簡易着付用帯体は腹部に仮着されていることから、着付けの初心者であっても、前記簡易着付用帯体における前記胴部を腹部に巻き、前記太鼓部の裏側における前記胴部面上の面ファスナーにて止着するか、又は前記紐部を着用者の腹部前方にて締結して止着させることで、容易に前記簡易着付用帯体を取り付けることができる。
また、着装後においては、従来と同様にして帯締め、枕等を取り外した後、前記仮止部材、及び前記太鼓部の裏側における前記胴部面上の前記面ファスナーを外すか、又は前記仮止部材、及び前記紐部の締結部を外すだけで、前記着物から前記簡易着付用帯体を容易に取り外すことができる。
本願発明の簡易着付用帯体に係る発明では、半巾にした前記胴部及び前記手先部における帯模様を有しない裏面同士の幅方向の端片を縫着し、前記太鼓形成部及び前記胴部が直交した状態で、前記太鼓形成部を前記胴部にて下から覆い、折り返した反対側を前記手先部とし、三角折曲部を上から覆い、枕装着部を確保しながらタレ部を有するよう前記太鼓形成部を折り畳んで、太鼓部内側面にて縫着して太鼓部を形成し、前記手先部を前記太鼓部内側面の内部に折り返すとともに、前記太鼓部内側面の他端部にて縫着し、前記胴部の端部及び前記太鼓部の裏側における前記胴部面上に止着手段を有し、前記太鼓部裏側における前記胴部の上端縁に、腹部へ巻き付けて止着する為の止着手段を有する仮止部材を縫着したので、着用者は、着物を着用する際、着用者における腹部に前記仮止部材を止着させることで、前記簡易着付用帯体を腹部に仮着することができる。その後、前記簡易着付用帯体は腹部に仮着されていることから、着付けの初心者であっても、前記簡易着付用帯体における前記胴部を腹部に巻き、前記太鼓部の裏側における前記胴部面上の面ファスナーにて止着するか、又は前記紐部を着用者の腹部前方にて締結して止着させることで、容易に前記簡易着付用帯体を取り付けることができる。
また、着装後においては、従来と同様にして帯締め、枕等を取り外した後、前記仮止部材、及び前記太鼓部の裏側における前記胴部面上の前記面ファスナーを外すか、又は前記仮止部材、及び前記紐部の締結部を外すだけで、前記着物から前記簡易着付用帯体を容易に取り外すことができる。
これによって、着装時においては、前記仮止部材及び前記胴部によって、二重に着用者の腹部に止着されていることから、後に取り付ける帯締めが弛むようなことがあっても、前記簡易着付用帯体はズレにくくなる。
また、前記簡易着付用帯体は、所要箇所が縫着されている為、前記着物から前記簡易着付用帯体を取り外した後においても、全体の形状は崩れることなく、次回の使用時までそのままの状態で収納又は保管しておくことができる。
更に、前記着付用帯体を切断することなく折り畳んで、前記太鼓部を形成し所要箇所を縫着して、前記簡易着付用帯体を形成していることから、縫製箇所の糸をほどくことによって、再び一本の前記着付用帯体へと戻すことができるので、前記着付用帯体の商品価値を下げることはない。
更に、前記着付用帯体を折り畳んで所要箇所を縫着する構成である為、タンス等に保管されてある従来からの帯にも適用することができるもので、帯の種類、模様等が異なる場合であっても、体裁がよくなるよう模様等を合わせながら着付用帯体を折り畳んで所要箇所を縫着して簡易着付用帯体を構成することができるので、新しく着付用帯体を購入する必要もなく、また、初心者でも容易に着物を着付けすることができるようになることから、着物全般の普及にも繋がる。
更に、請求項3の簡易着付用帯体に係る発明では、請求項1及び請求項2に記載の簡易着付用帯体において、前記胴部の端部に設けられる止着手段は環部を介し可動自在とする紐部とし、前記太鼓部の裏側における前記胴部面上に設けられる止着手段を紐部とし、前記胴部おける下端縁にて縫着したので、前記胴部を着用者の背面に回した後、前記環部を介し可動自在とする前記紐部をどの位置より牽引しても可動し得ることから、着用者の背面に位置する前記胴部の牽引を容易とし、着装をいっそう容易なものとする上に、着用者にしっかりと取り付けられる。
また、前記紐部を着用者の腹部前方へ回しこみ、前記胴部の下方位置に引き出された右腹部側の前記紐部と左腹部側の前記紐部とを、前記胴部の下方位置にて締結させるので、体の硬い着用者や年配の着用者にとっても、手を回しやすくすることができ、着装が容易なものとなる。
更に、請求項4及び請求項7の簡易着付用帯体に係る発明では、請求項3及び請求項6に記載の簡易着付用帯体において、前記太鼓部の裏側における前記仮止部材及び前記紐部の縫着部を覆設するよう、前記太鼓部と同等幅の生地を用いた背面カバーを縫着して設けたので、前記縫着部が覆い隠される為、体裁もよくなる。また、前記背面カバーに、帯の裏生地のような厚手の生地を用いることによって、着装時における背中へのフィット感を向上させることができる。更には、前記胴部を背面へ回す際において、前記胴部と前記背面カバーとの生地同士のすべり易さを向上させることができ、いっそう着装が容易なものとすることができる。
以下、本発明の実施の形態における簡易着付用帯体を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における折り畳み箇所を示す説明図である。図2は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における三角折曲部を境にして長さ方向に折り畳んだ状態図である。図3は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における胴部を形成する際の折り畳み状態図である。図4は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における手先部を形成する際の折り畳み状態図である。図5は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における(a)胴部及び手先部を形成後の折り畳み状態図、(b)太鼓部を形成する際の折り畳み状態斜視図である。図6は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における(c)太鼓部を形成する際の折り畳み状態図、(d)太鼓形成部を一度折り返した際の折り畳み状態図である。図7は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における太鼓部形成後の表から見た状態斜視図である。図8は、本発明の実施例1に係る着付用帯体における太鼓部形成後の裏から見た状態図である。図9は、本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後の太鼓部を表から見た状態斜視図である。図10は、本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後に背面カバーで覆った太鼓部を裏から見た状態図である。図11は、本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)仮止部材を止着する前の部分拡大図、(b)仮止部材を止着した後の部分拡大図である。図12は、本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)背面における使用状態図、(b)正面における使用状態図である。図13は、本発明の実施例2に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び面ファスナーを装着後の太鼓部を表から見た状態斜視図である。図14は、本発明の実施例2に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び面ファスナーを装着後に背面カバーで覆った太鼓部を裏から見た状態図である。図15は、本発明の実施例2に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)正面における使用状態図、(b)背面における使用状態図である。図16は、本発明の実施例3に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後の太鼓部を表から見た状態斜視図である。図17は、本発明の実施例3に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後に背面カバーで覆った太鼓部を裏から見た状態図である。図18は、本発明の実施例3に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)背面における使用状態図、(b)正面における使用状態図である。
図1に示すように、全長450cm程度からなる着付用帯体1は、太鼓部2を形成する120cm程度(帯模様によって異なる)の帯全巾からなる太鼓形成部2b、後に前記太鼓形成部2bに連接するよう直交に折り畳まれる三角折曲部3、及び、後に半巾とされる胴部4と手先部5から構成される。また、前記太鼓形成部2bにおける端部はタレ部2aを形成し、前記手先部5における端部は手先端部5bとされる。
帯模様を図面の裏側にして配置される前記着付用帯体1は、前記三角折曲部3の先端部から前記手先部5における前記手先端部5bにかけて、矢印(A)に示すように、帯模様が前記着付用帯体1の表側となるよう、裏側同士を合わせ、前記手先端部5bにてそれぞれの端片同士を縫い目が目立たないよう絎け縫い部1aにて縫着し半巾とされる。
このように縫着しておくことによって、前記着付用帯体1は容易に折り畳むこともできるし、それぞれの端片がばらつくこともなく、体裁もよい。
前記手先端部5bにおける端片同士が絎け縫い部1aにて縫着され、半巾とされた前記胴部4及び前記手先部5は、図2に示すようにして、前記着付用帯体1における前記三角折曲部3にて、前記胴部4及び前記手先部5が前記太鼓形成部2bの上から重合するように連接して直交に折り畳まれる。また、当該重合箇所においては縫着部1bにて縫着することで、前記胴部4、前記手先部5及び前記太鼓形成部2bが固着され、それぞれがばらつくこともない。当該重合箇所は、後に前記胴部4及び前記手先部5にて覆設されるので、前記縫着部1bは、前記手先端部5bのように絎け縫い部1aとする必要はない。
このとき、前記胴部4及び前記手先部5の帯模様は図面の表側となるよう、一方、前記太鼓形成部2bの帯模様は図面の裏側となるように配置される。
次に、図2に示すように折り畳まれた前記着付用帯体1は、図3に示す矢印(B)に示すように、着用者における胴周りを形成する前記胴部4が折曲部4aにて、前記太鼓形成部2bの下側へ折り畳まれる。前記胴部4は、着用者における胴回りより10cm程度長いことが望ましい。着用者におけるウエストサイズの増減にも対応しうるためである。
前記太鼓形成部2bの下側へ折り畳まれた前記着付用帯体1は、図4に示すようにして前記太鼓形成部2bにおける幅方向の端片と前記手先部5における折曲部5aを合わせて配置された後、前記太鼓形成部2bの幅方向の一端部で、前記折曲部5aと前記太鼓形成部2bにおける三角折曲部3を縫着しておくことで、後に前記手先部5を容易に折り畳むこともできるし、体裁もよいものとなる。
また、前記胴部4における前記折曲部4aの近傍、並びに、前記胴部4における中央部付近の半斤とされたそれぞれの端片同士を縫い目が目立たないよう、前記手先端部5bと同様にして前記絎け縫い部1aにて縫着することで、それぞれの端片がばらつくこともなく、体裁もよいものとなる。
図5(a)に示すように、折り畳まれた前記手先5は、折り返した前記手先端部5b側における前記太鼓形成部2bの幅方向の一端部で、縫着部1bにて前記胴部4と前記手先部5を縫着することで、両者は固着される。
次に、図5(b)における矢印(C)に示すようにして、前記胴部4及び前記手先部5を覆い、帯模様が図面の表側になるよう、前記タレ部2aが下方位置に見えるようにして、前記太鼓形成部2bが折り畳まれる。折り畳まれた前記太鼓形成部2bは、図6(c)に示すように、帯模様が図面の表側と裏側に位置するように配置され、矢印(D)に示すように、折曲部2cにて前記タレ部2aの方向へ折り畳まれる。後に、図6(d)における矢印(E)に示すように、折曲部2dにて再び、前記タレ部2aの方向へ折り畳まれる。
このようにして、図7に示すように、前記折曲部2c及び前記折曲部2dで前記タレ部2aの方向へ内側に折り畳まれ、枕装着部2eの空間を設けるようにすることで、前記太鼓部2が形成される。
このとき、前記太鼓形成部2bは全巾のままであり、前記着付用帯体1における裏面には帯模様を有していない為、前記太鼓部2の形成は、図7に示すように前記太鼓部2、前記枕装着部2eの内側面を形成する太鼓部内側面2f及び前記タレ部2aの全ての面に、帯模様が位置するように重畳して折り畳まれることが必要となる。その後、前記太鼓部内側面2fと前記タレ部2aは、前記太鼓部内側面2fにおける幅方向の端部中央の縫着部1cにて縫着される。
また、前記太鼓部2は、図7及び図8に示すように、前記胴部4と前記太鼓部2における前記太鼓部内側面2fが重合する四隅、前記太鼓部内側面2fの前記タレ部2a側における重合した中央部を縫着部1dで縫着される。このとき、前記縫着部1dは、前記胴部4から前記太鼓部2における前記太鼓部内側面2fまでが縫着されるもので、後に説明する枕(図示しない)が前記枕装着部2eに装着されるので、前記太鼓部2の全体が縫着されることはない。このようにして、前記胴部4と前記太鼓部内側面2fが縫着されることで、前記太鼓部2の形状が維持される。
更に、図9及び図10に示すように、前記着付用帯体1における前記太鼓部2裏側における前記胴部4の上端縁での幅方向の両端には、伸縮性を有する生地から構成される仮止部材6が、縫着部1eで縫着され固着される。前記仮止部材6は、着用者の胴回りに装着されるものであり、従来より着付け時に使用されている伊達締め、バックル付ベルトの先端部等を用いる。図11(a)に示すように、前記仮止部材6における一方の端部6aには凸部6cが2箇所に設けられ、他方の端部6bには貫通孔6dが2箇所に設けられている。このとき、前記凸部6cは相互に逆向きに位置するように設けられている。また、前記端部6a及び前記端部6bにおける幅方向の中央部には溝部6eが設けられている。本実施例1における前記仮止部材6には、バックル付ベルトの先端部を使用した例で説明するが、後の実施例に示すように、一端部に雄面からなる面ファスナー15を設けた伊達締め等も使用することができる。また、その際には、前記仮止部材6の表面側は止着可能なフェルト等の生地であることが望ましい。また、前記仮止部材6の両端部に面ファスナーを設けることもできる。更に、面ファスナーに限らず、ホック等の他の周知の手段を設けることもできる。
このことは、従来の伊達締め、バックル付ベルト等の主な用途が、着物を着た後に胸元等の着崩れを防止するためであるのに対し、本発明における前記仮止部材6は、着用者に前記簡易着付用帯体11を容易に仮着させることを目的とするからである。
また、前記太鼓部2裏側における前記胴部4を有さない側の前記胴部4の下端縁には、紐部9が縫着部1eで縫着され固着される。前記紐部9は、細い紐、布製の生地のようなものでもよく、帯の生地を傷めないような材質であれば、他のいずれでもよい趣旨である。
更に、前記胴部4における前記折曲部4aには、略二等辺三角形状からなる環部8の底辺部8aが前記絎け縫い部1a及び前記胴部4における対向する位置の新しい絎け縫い部1aによって、固着される。また、前記環部8には、前記紐部9と同様にしてなる紐部7が縫着して取り付けられている。
このとき、前記環部8は、帯の生地を傷めないよう樹脂製のものが使用され、前記紐部7は前記環部8に可動自在に取り付けられることが望ましい。また、前記環部8は、帯の生地を傷めないような材質であれば樹脂製に限るものではない。このように、前記紐部7が前記環部8に可動自在に取り付けられるので、前記紐部7はどの方向から牽引しても、前記環部8の頂点部8bへ可動し得ることから、着用者の背面に位置する前記胴部4の牽引を容易とし、後に説明する着用時において、着装をいっそう容易なものとする。
また、前記太鼓部2の裏側においては、前記仮止部材6及び前記紐部9を縫着させた後に、これらを覆設させるようにして、前記太鼓部2の幅と同等の帯の裏生地を用いた背面カバー10を縫着部1gにて固着させることもできる。これによって、前記縫着部1d、前記縫着部1eが覆い隠される為、体裁もよくなる。また、帯の裏生地のように、厚手の生地を用いることもできる。
このように、前記背面カバー10に、帯の裏生地のような厚手の生地を用いることによって、着装時における背中へのフィット感を向上させることができる。更には、後に説明するが、前記胴部4を背面へ回す際において、前記胴部4と前記背面カバー10との生地同士のすべり易さを向上させることができ、いっそう着装が容易なものとすることができる。
また、前記仮止部材6及び前記紐部9は、前記背面カバー10と同時に前記縫着部1gにて縫着してもよい。
更に、図9に示すように、前記手先部5は、前記太鼓部2における前記太鼓部内側面2f内に折り返され、前記胴部4を有する側における前記太鼓部内側面2fの間隙から僅かに前記手先端部5bを1cm程度見せるように配置させ、前記太鼓部内側面2fにおける端部の中央位置の縫着部1fにて縫着されて固着される。このとき、前記手先部5の折返し部分と僅かに見せる前記手先端部5bが、前記太鼓部2に対して対称となっていることが、体裁もよく望ましい。当該長さは、前記着付用帯体1の幅、前記着付用帯体1を折り畳む際の前記手先部5の長さに関連するもので、折り畳み時において調整可能なものである。
このようにして、簡易着付用帯体11は構成される。
このようにして構成される前記簡易着付用帯体11は、着物12を着用するときに使用される。
より具体的には、前記着物12を着用した後、前記太鼓部2を背面の腰部に配置し、腹部前方で図11(a)に示すように、前記仮止部材6における端部6a及び端部6bを矢印方向へ前記溝部6eが交差するように移動させた後、いずれかの前記端部6a又は前記端部6bを前記溝部6eを中心に回動させ、前記端部6aにおける前記凸部6cを前記端部6bにおける前記貫通孔6dに嵌合させることで、図11(b)に示すように、前記端部6a及び端部6bは止着する。これによって、前記簡易着付用帯体11を着用者に仮着させる。
その後、図12(a)に示すように、前記胴部4を前記仮止部材6が見えないよう覆設しながら、腹部に巻きつけていく。このとき、前記紐部9は、着用者における左腹部側に位置する。この状態で、前記胴部4を着用者の背面の腰部と前記簡易着付用帯体11の間に挿入させ、背面まで回し込み、右腹部側より前記紐部7を引くことで前記胴部4はしっかりと腹部に巻き付けられる。この際、前記紐部7は前記環部8において、可動自在に取り付けられていることから、着用者における右腹部側のどの位置より牽引しても、前記環部8の頂点部8bへ可動し得ることから、着用者の背面に位置する前記胴部4の牽引を容易とし、着装をいっそう容易なものとする。これによって、前記簡易着付用帯体11は、着用者にしっかりと取り付けられる。更に、前記背面カバー10によって、前記胴部4との生地同士のすべり易さを向上させることができるので、いっそう着装が容易なものとなる。
後に、図12(b)に示すように、前記紐部7及び前記紐部9を着用者の腹部前方へ回しこみ、前記胴部4の下方位置に引き出された右腹部側の前記紐部7と左腹部側の前記紐部9とを、前記胴部4の下方位置にて締結させ、結び目を前記胴部4の内側へ挟入させることで、体裁をよくすることができる。このように、前記紐部7及び前記紐部9を前記胴部4の下方位置へ引き出すことによって、体の硬い着用者や年配の着用者にとっても、手を回しやすくすることができ、着装が容易なものとなる。
この後は、従来と同様にして、前記枕装着部2eに枕を装着して前記太鼓部2の形態を整え、前記胴部4の上から帯締め等をすることで、着付けは完了する。
また、着用後においては、前記仮止部材6は仮止めに使用されるものであることから、着用者の好みに応じて、止着を外しておくこともできる。また、食後における満腹時においても、前記紐部7及び前記紐部9を緩めて締め直すだけで、ウエストサイズの調節を行うことができる。
また、着装後においては、従来と同様にして帯締め、枕等を取り外した後、前記紐部7、9の結び目及び前記仮止部材6の止着を外すだけで、前記着物12から前記簡易着付用帯体11を容易に取り外すことができる。
また、前記簡易着付用帯体11は、上述の各部箇所が縫着されている為、前記着物12から前記簡易着付用帯体11を取り外した後においても、全体の形状は崩れることなく、次回の使用時までそのままの状態で収納又は保管しておくことができる。
以上のように本発明によれば、着用者は、前記簡易着付用帯体12における前記仮止部材6を腹部に仮着した後に、前記胴部4にて容易且つしっかりと取り付けることができるので、一人でも容易に着付けすることを可能となる。
これによって、着装時においては、前記仮止部材6及び前記胴部4によって、二重に着用者の腹部に止着されていることから、後に取り付ける帯締めが弛むようなことがあっても、前記簡易着付用帯体12はズレにくくなる。
また、着装後においては、従来と同様にして帯締め、枕等を取り外した後、前記紐部7、9の結び目及び前記仮止部材6の止着を外すだけで、前記着物12から前記簡易着付用帯体11を容易に取り外すことができる。
また、前記簡易着付用帯体11は、各部箇所が縫着されている為、前記着物12から前記簡易着付用帯体11を取り外した後においても、全体の形状は崩れることなく、次回の使用時までそのままの状態でタンス等に収納又は保管しておくことができる。
更に、前記着付用帯体1を切断することなく折り畳んで、前記太鼓部2を形成し所要箇所を縫着して、前記簡易着付用帯体11を形成していることから、縫製箇所の糸をほどくことによって、再び一本の前記着付用帯体1へと戻すことができるので、前記着付用帯体1の商品価値を下げることはない。
更に、前記着付用帯体1を折り畳んで所要箇所を縫着する構成である為、タンス等に保管されてある従来からの帯にも適用することができるもので、帯の種類、模様等が異なる場合であっても、体裁がよくなるよう模様等を合わせながら着付用帯体を折り畳んで所要箇所を縫着して簡易着付用帯体11を構成することができるので、新しく着付用帯体を購入する必要もなく、また、初心者でも容易に着物を着付けすることができるようになることから、着物全般の普及にも繋がる。
これによって、従来品を着用者に合わせて前記着付用帯体1を折り畳んだ状態に加工する役務を行うことも可能であるし、初めから前記簡易着付用帯体11を折り畳んだ状態で販売することも可能となる。
また、袋帯、名古屋帯等といった帯の形体、及び全通、六通、太鼓等といった柄の置き方種類に適用することもできる。具体的には、着用者における胴回りに合わせて折り畳んで、前記太鼓部2を形成するだけである。
また、より着装を簡易化する為に、前記紐部7及び前記紐部9の代わりに、面ファスナーを設け、次のような構成とすることも可能である。以下に、相違する構成箇所及び着付け方法を説明する。
前記紐部7及び前記紐部9を設けない前記実施例1における前記簡易着付用帯体11において、図13及び図14に示すように、前記太鼓部2の裏側における前記背面カバー10面上には、略中央部に位置するように面ファスナー14が設置され、前記太鼓部2を有する側における前記胴部4の前記折曲部4a近傍に前記面ファスナー13が設置される。前記背面カバー10を有しない場合には、前記面ファスナー14は前記太鼓部2の裏側における前記胴部4の略中央部に位置するように設置される。
図14に示すように、本実施例では、前記背面カバー10の内側に位置し、一端部に雄面からなる面ファスナー15を設けた伊達締めを使用する前記仮止部材6の例を示す。本実施例においても、前記仮止部材6は前記太鼓部2の裏側における前記胴部4の上端縁に縫着され固着される。このとき、前記仮止部材6の表面側は止着可能なフェルト等の生地であることが望ましい。また、前記仮止部材6の両端部に面ファスナーを設けることもできる。その他の構成及び縫着箇所等においては、前記実施例1と同様である。
このようにして、簡易着付用帯体16は構成される。
このようにして構成される前記簡易着付用帯体16は、前記実施例1と同様にして、着用されるものであるが、背面の腰部での前記胴部4の固定方法が前記実施例1によるものと相違するものである。
より具体的には、図15(a)に示すように、前記着物12を着用した後、前記太鼓部2を背面の腰部に配置し、腹部前方で前記面ファスナー15によって、前記仮止部材6を止着して、前記簡易着付用帯体16を着用者に仮着させる。その後、前記胴部4を前記仮止部材6が見えないよう覆設しながら、腹部に巻きつけ、前記胴部4を着用者の背面の腰部と前記簡易着付用帯体16の間に挿入させ、背面まで回し込み、図15(b)に示すように、前記太鼓部2裏側における前記面ファスナー14に、前記胴部4における端部の前記面ファスナー13を止着する。これによって、前記簡易着付用帯体16は、着用者にしっかりと取り付けられる。
その他の前記手先5、枕及び帯締め等の取り付けにおいては、前記実施例1におけるものと同様である。
また、着装後においては、従来と同様にして帯締め、枕等を取り外した後、前記太鼓部2裏側における前記面ファスナー14、及び前記仮止部材6における前記面ファスナー15の止着を外すだけで、前記着物12から前記簡易着付用帯体16を容易に取り外すことができる。
以上のように本発明によれば、前記面ファスナー13及び14によって、より着装を簡易化することができるとともに、前記実施例1と同様の作用及び効果を奏することができる。
また、前記面ファスナー13及び14を設けることで、前記着付用帯体1の種類によっては帯の生地を傷めてしまうような場合には、次のような構成とすることも可能である。以下に、相違する構成箇所及び着付け方法を説明する。
図16及び図17に示すように、前記面ファスナー13及び14を設けない前記実施例2における前記簡易着付用帯体16において、前記太鼓部2を有しない側における前記胴部4の前記折曲部4a近傍の上端縁の縫着部1hにて、紐部7を縫着させる。
また、前記太鼓部2の裏側における前記胴部4を有しない幅方向の一端片において、前記仮止部材6における上端縁の前記背面カバー10の内側にて、紐部9と前記太鼓部2を前記縫着部1eで縫着させる。このとき、前記縫着部1gにて前記背面カバー10と同時に縫着させることもできる。また、前記実施例1及び前記実施例2と同様に、前記背面カバー10は有しなくてもよい。
また、前記紐部7及び9は、前記実施例1と同様に細い紐、布製の生地のようなものでもよく、帯の生地を傷めないような材質であれば、他のいずれでもよい趣旨である。
このようにして、簡易着付用帯体17は構成される。
このようにして構成される前記簡易着付用帯体17は、前記実施例1及び前記実施例2と同様にして、着用されるものであるが、背面の腰部での前記胴部4の固定方法が前記実施例1及び前記実施例2によるものと相違するものである。
より具体的には、図18(a)に示すように、着用者に、前記仮止部材6にて前記簡易着付用帯体17を仮着した後、前記胴部4を着用者の背面の腰部と前記簡易着付用帯体17の間に挿入させ、前記胴部4の端部に前記縫着部1hにて縫着された前記紐部7を着用者における右腹部の前記胴部の上方位置より引き出し、前記太鼓部2における幅方向の一端側に縫着された前記紐部9を左腹部の前記胴部の上方位置より引き出す。
その後、図18(b)に示すように、前記紐部7及び9を着用者の腹部前方へ回しこみ、両者を締結させることで、前記簡易着付用帯体17は、着用者にしっかりと取り付けられる。前記紐部7及び9の結び目においては、前記胴部4の内側へ狭入させることで、体裁をよくすることができる。
その他の前記手先5、枕及び帯締め等の取り付けにおいては、前記実施例1及び前記実施例2におけるものと同様である。
以上のように本発明によれば、前記面ファスナー13及び14によって、帯の生地を傷めてしまうような場合においても、前記実施例1及び前記実施例2と同様の作用及び効果を奏することができ、前記簡易着付用帯体17を着用者にしっかりと取り付けることができる。
更に、面ファスナー等によって、帯の生地が傷みにくいような場合には、前記実施例2に示すように、前記太鼓部2の裏側における前記胴部4面上、又は前記背面カバー10面上の略中央部に位置するように面ファスナー14を設置させ、前記太鼓部2を有する側における前記胴部4の前記折曲部4a近傍に前記面ファスナー13を設置させることもできる。これによって、前記紐部7及び9とともに同時に使用することで、よりしっかりと着用者に取り付けることができるようになる。
また、上記実施例1乃至実施例3においては、着用者が右利きにおける場合の簡易着付用帯体11、16及び17であったが、着用者が左利きにおける場合には、前記着付用帯体1における前記胴部4の位置を前記太鼓部2に対して対称になるようにして、折り畳んだ後、前記太鼓部2を形成すればよいものである。
本発明の実施例1に係る着付用帯体における折り畳み箇所を示す説明図である。 本発明の実施例1に係る着付用帯体における三角折曲部を境にして長さ方向に折り畳んだ状態図である。 本発明の実施例1に係る着付用帯体における胴部を形成する際の折り畳み状態図である。 本発明の実施例1に係る着付用帯体における手先部を形成する際の折り畳み状態図である。 本発明の実施例1に係る着付用帯体における(a)胴部及び手先部を形成後の折り畳み状態図、(b)太鼓部を形成する際の折り畳み状態斜視図である。 本発明の実施例1に係る着付用帯体における(c)太鼓部を形成する際の折り畳み状態図、(d)太鼓形成部を一度折り返した際の折り畳み状態図である。 本発明の実施例1に係る着付用帯体における太鼓部形成後の表から見た状態斜視図である。 本発明の実施例1に係る着付用帯体における太鼓部形成後の裏から見た状態図である。 本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後の太鼓部を表から見た状態斜視図である。 本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後に背面カバーで覆った太鼓部を裏から見た状態図である。 本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)仮止部材を止着する前の部分拡大図、(b)仮止部材を止着した後の部分拡大図である。 本発明の実施例1に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)背面における使用状態図、(b)正面における使用状態図である。 本発明の実施例2に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び面ファスナーを装着後の太鼓部を表から見た状態斜視図である。 本発明の実施例2に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び面ファスナーを装着後に背面カバーで覆った太鼓部を裏から見た状態図である。 本発明の実施例2に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)正面における使用状態図、(b)背面における使用状態図である。 本発明の実施例3に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後の太鼓部を表から見た状態斜視図である。 本発明の実施例3に係る簡易着付用帯体における仮止部材及び紐部を装着後に背面カバーで覆った太鼓部を裏から見た状態図である。 本発明の実施例3に係る簡易着付用帯体を着用する際の(a)背面における使用状態図、(b)正面における使用状態図である。
符号の説明
1 着付用帯体
1a 絎け縫い部
1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h 縫着部
2 太鼓部
2a タレ部
2b 太鼓形成部
2c 折曲部
2d 折曲部
2e 枕装着部
2f 太鼓部内側面
3 三角折曲部
4 胴部
4a 折曲部
5 手先部
5a 折曲部
5b 手先端部
6 仮止部材
6a、6b 端部
6c 凸部
6d 貫通孔
6e 溝部
7、9 紐部
8 環部
8a 底辺部
8b 頂点部
10 背面カバー
11、16、17 簡易着付用帯体
12 紐部
13、14,15 面ファスナー

Claims (7)

  1. 三角折曲部(3)を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部(2b)、水平側が半巾に二つ折りした胴部(4)とし、
    太鼓部(2)及びタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を、手先部(5)を有するよう前記胴部(4)を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、
    半巾にした前記胴部(4)及び前記手先部(5)における帯模様を有しない裏面同士の幅方向の端片を縫着し、前記太鼓形成部(2b)及び前記胴部(4)が直交した状態で、
    前記太鼓形成部(2b)を前記胴部(4)にて下から覆い、折り返した反対側を前記手先部(5)とし、
    三角折曲部(3)を上から覆い、枕装着部(2e)を確保しながらタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を折り畳んで、太鼓部内側面(2f)にて縫着して太鼓部(2)を形成し、
    前記手先部(5)を前記太鼓部内側面(2f)内部に折り返すとともに、前記太鼓部内側面(2f)の他端部にて縫着し、
    前記胴部(4)の端部及び前記太鼓部(2)の裏側における前記胴部(4)面上に止着手段を有し、
    前記太鼓部(2)裏側における前記胴部(4)の上端縁に、腹部へ巻き付けて止着する為の止着手段を有する仮止部材(6)を縫着したことを特徴とする簡易着付用帯体。
  2. 三角折曲部(3)を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部(2b)、水平側が半巾に二つ折りした胴部(4)とし、
    太鼓部(2)及びタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を、手先部(5)を有するよう前記胴部(4)を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、
    前記太鼓部(2)における前記太鼓部内側面(2f)と前記タレ部(2a)を、前記太鼓部(2)における幅方向の端部の中央位置にて縫着し、
    前記太鼓部(2)における前記太鼓部内側面(2f)と前記手先部(5)が重合した四隅、前記太鼓部内側面(2f)の前記タレ部(2a)側における重合した中央部を縫着し、
    前記太鼓部内側面(2f)の内部に折り返した前記手先部(5)と前記太鼓部内側面(2f)を前記太鼓部内側面(2f)における端部の中央位置にて縫着し、
    前記太鼓部(2)の裏側における前記胴部(4)の上端縁にて、前記仮止部材(6)と前記胴部(4)を縫着したことを特徴とする請求項1に記載の簡易着付用帯体。
  3. 三角折曲部(3)を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部(2b)、水平側が半巾に二つ折りした胴部(4)とし、
    太鼓部(2)及びタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を、手先部(5)を有するよう前記胴部(4)を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、
    前記胴部(4)の端部に設けられる止着手段を、環部(8)を介し可動自在とする紐部(7)とし、
    前記太鼓部(2)の裏側における前記胴部(4)面上に設けられる止着手段を、前記胴部(4)における下端縁にて縫着する紐部(9)としたことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の簡易着付用帯体。
  4. 三角折曲部(3)を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部(2b)、水平側が半巾に二つ折りした胴部(4)とし、
    太鼓部(2)及びタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を、手先部(5)を有するよう前記胴部(4)を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、
    前記太鼓部(2)の裏側における前記仮止部材(6)及び前記紐部(9)の縫着部を覆設するよう、前記太鼓部(2)と同等幅の生地を用いた背面カバー(10)を縫着して設けたことを特徴とする請求項3に記載の簡易着付用帯体。
  5. 三角折曲部(3)を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部(2b)、水平側が半巾に二つ折りした胴部(4)とし、
    太鼓部(2)及びタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を、手先部(5)を有するよう前記胴部(4)を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、
    前記止着手段を面ファスナーとすることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の簡易着付用帯体。
  6. 三角折曲部(3)を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部(2b)、水平側が半巾に二つ折りした胴部(4)とし、
    太鼓部(2)及びタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を、手先部(5)を有するよう前記胴部(4)を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、
    前記仮止部材(6)に設けられる止着手段を面ファスナーとし、
    前記胴部(4)の端部に設けられる止着手段を、前記太鼓部(2)を有しない側における前記胴部(4)の前記折曲部(4a)近傍の上端縁にて縫着する紐部(7)とし、
    前記太鼓部(2)の裏側における前記胴部(4)面上に設けられる止着手段を、前記胴部(4)における上端縁にて縫着する紐部(9)としたことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の簡易着付用帯体。
  7. 三角折曲部(3)を境にして直交状に折り畳み、垂直側が帯巾のままの太鼓形成部(2b)、水平側が半巾に二つ折りした胴部(4)とし、
    太鼓部(2)及びタレ部(2a)を有するよう前記太鼓形成部(2b)を、手先部(5)を有するよう前記胴部(4)を折り畳んで形成される簡易着付用帯体において、
    前記太鼓部(2)の裏側における前記仮止部材(6)及び前記紐部(9)の縫着部を覆設するよう、前記太鼓部(2)と同等幅の生地を用いた背面カバー(10)を縫着して設けたことを特徴とする請求項6に記載の簡易着付用帯体。
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