JP2008278431A - 車両制御システム - Google Patents

車両制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2008278431A
JP2008278431A JP2007122813A JP2007122813A JP2008278431A JP 2008278431 A JP2008278431 A JP 2008278431A JP 2007122813 A JP2007122813 A JP 2007122813A JP 2007122813 A JP2007122813 A JP 2007122813A JP 2008278431 A JP2008278431 A JP 2008278431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
frequency
switching noise
frequency dispersion
communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007122813A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Imai
孝志 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007122813A priority Critical patent/JP2008278431A/ja
Publication of JP2008278431A publication Critical patent/JP2008278431A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Selective Calling Equipment (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、車両制御システムに関し、スイッチングノイズ発生源の駆動中、所定周波数を用いて行われる通信がそのスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのを防止することにある。
【解決手段】車載機と携帯機との間の微弱無線通信による照合を行うべき照合条件が成立する場合に所定周波数を用いてその照合のための微弱通信を実行させると共に、車両のイグニションオン中にパワー機器の駆動に起因して発生する上記の所定周波数から僅かにずれた周波数を有するスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させることでそのスイッチングノイズのピークレベルを低減させる。一方、車載機と携帯機との間の微弱無線通信による照合を行うべき照合条件が成立する場合には、上記したスイッチングノイズの周波数分散を停止させる(ステップ106)。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両制御システムに係り、特に、所定のタイミングで所定周波数を用いて通信を実行すると共に、車両起動中にその所定周波数から僅かにずれた周波数を有するスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させることでレベル低減させる車両制御システムに関する。
従来、車両における通信中にノイズ発生源となる機器の作動を停止させる車両制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいては、イグニションオン後、所定周波数を用いた車載機と携帯機との無線通信が開始されると、ノイズ発生源となる機器の作動が停止される。またその後、車載機と携帯機との無線通信が完了すると、その機器の作動停止が解除されてその作動が再開される。従って、かかるシステムによれば、無線通信中に機器作動に起因したノイズの発生を防止することができ、その所定周波数を用いた無線通信に対するノイズの影響を回避させることが可能となる。
特開2005−159722号公報
一般的に、パワーMOSFETなどの機器を作動させることにより生ずるスイッチングノイズは、所定の周波数間隔でピークを有するものとなる。かかる機器の作動を確保しつつそのスイッチングノイズの影響を有効に抑制する手法としては、そのスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させる制御(以下、周波数分散制御と称す)を行うことが考えられる。かかる周波数分散制御によれば、ノイズが広帯域にわたって存在するようになるが、そのノイズのピークレベルが低く抑えられるので、機器の作動を確保しつつそのスイッチングノイズの影響を有効に抑制することが可能となる。
しかし、上記した車載機と携帯機との間の無線通信に用いられる周波数と、元々スイッチングノイズの有する周波数とが互いに近接するが僅かにずれた状況において、そのスイッチングノイズに対する周波数分散制御が行われると、却って、その周波数分散後の広帯域にわたって分布するスイッチングノイズが、その無線通信に用いられている周波数においてその無線通信におけるスペクトラムレベル以上となるおそれがあり、この点、車載機と携帯機との間の無線通信がスイッチングノイズの周波数分散により妨害される可能性がある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、スイッチングノイズ発生源の駆動中に、所定周波数を用いて行われる通信がそのスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのを防止することが可能な車両制御システムを提供することを目的とする。
上記の目的は、所定条件が成立する場合に所定周波数を用いて通信を実行する通信手段と、車両起動中に前記所定周波数から僅かにずれた周波数を有するスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させることでレベル低減させる周波数分散制御手段と、を備える車両制御システムであって、前記周波数分散制御手段は、前記所定条件が成立する場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させる車両制御システムにより達成される。
この態様の発明において、所定周波数を用いた通信は、所定条件が成立する場合に実行される。また、この所定条件が成立する場合には、車両起動中に上記の所定周波数から僅かにずれた周波数を有するスイッチングノイズをレベル低減させるべく広帯域にわたって周波数分散させる処理が停止される。かかる構成によれば、所定周波数を用いた通信が行われる際に、その所定周波数から僅かにずれた周波数を有するスイッチングノイズの広帯域にわたる周波数分散が行われることはないので、その通信がスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのは防止される。また、スイッチングノイズの周波数分散の停止は、そのスイッチングノイズの発生源の駆動停止を伴うことなく実現される。
尚、上記した車両制御システムにおいて、前記通信手段は、車載機と携帯機との間の照合を行うべき照合条件が成立する場合に前記所定周波数を用いて該照合のための微弱通信を実行すると共に、前記周波数分散制御手段は、前記照合条件が成立する場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させることとすれば、スイッチングノイズ発生源の駆動中に、所定周波数を用いた車載機と携帯機との間の通信照合が行われる際に、その照合のための通信がそのスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのを防止することができる。
また、上記した車両制御システムにおいて、前記通信手段は、車両が停車する場合に前記所定周波数を用いて車載機と携帯機との間の照合のための微弱通信を実行すると共に、前記周波数分散制御手段は、車両が停車する場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させることとすれば、スイッチングノイズ発生源の駆動中、所定周波数を用いた車載機と携帯機との間の照合が行われる車両停車時に、その照合のための通信がそのスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのを防止することができる。
更に、上記した車両制御システムにおいて、前記周波数分散制御手段は、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させた後、前記所定条件が成立しなくなった場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を再開させることとすれば、所定周波数を用いた通信が行われなくなった後はスイッチングノイズの周波数分散によるレベル低下を図ることが可能となる。
本発明によれば、スイッチングノイズ発生源の駆動中に、所定周波数を用いて行われる通信がそのスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのを防止することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例である車両制御システムの構成図を示す。また、図2は、本実施例において周波数軸上で通信に用いる通信周波数とスイッチングノイズの周波数との関係を表した図を示す。
本実施例の車両制御システムは、車両において利用されるシステムである。この車両は、ハイブリッド自動車や電気自動車などであって、電力変換などに用いられる駆動時にスイッチングノイズを発生するパワーMOSFETなどのパワーエレクトロニクス機器(以下、単にパワー機器と称す)10を有している。パワー機器10は、車両が通常使用可能なイグニションオン時に駆動されてスイッチングノイズを発生するノイズ源となる。このスイッチングノイズは、図2に示す如く所定の周波数間隔(例えば80kHz間隔)でピークを有するノイズとなる(実線で示す)。
上記のパワー機器10は、機器制御部12により制御される。機器制御部12は、マイクロコンピュータを主体に構成された機器制御用電子制御ユニット(以下、機器ECUと称す)14を備えている。機器ECU14は、車両がイグニションオン状態にあると判別される場合に、パワー機器10に対して駆動指令を行う。
機器制御部12には、上記したスイッチングノイズの低減を図るノイズ低減回路16が内蔵されている。ノイズ低減回路16には、上記した機器ECU14が接続されている。ノイズ低減回路16は、機器ECU14からの指令に基づいて、パワー機器10の駆動時に発生するスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させることでそのピークレベルを低減させる回路である。以下、この制御を周波数分散制御と称す。
尚、このノイズ低減回路16としては、例えば、クロック信号の周波数をその逓倍率を単位時間ごとに変化させて変調させることで、周波数スペクトラムを分散させてそのピーク値を下げることが可能なクロック生成回路がある。ノイズ低減回路16は、通常、パワー機器10が駆動する車両のイグニションオン時に同時に作動する。
また、本実施例の車両制御システムは、車両に搭載される車載機20と、車両乗員に携帯される携帯機22と、を備えている。車載機20は、車両乗員や車両に乗車しようとする人若しくは車両から降車しようとする人(以下、総称して乗員と称す)が携帯機22を手にすることなく携帯機22との双方向の微弱無線通信による照合結果に基づいて、乗車時に車両ドアを解錠し、降車時に車両ドアを施錠し、乗車後にステアリングロック,シフトロック等の各種ロッキングシステムを解除して車両駆動(具体的には、上記したノイズ源の駆動)を許可し、また、車両起動中(イグニションオン時)に正規の携帯機22が車室内に存在するか否かを確認する機能を有している。
車載機20は、送信アンテナ24を有する送信部26を備えている。送信アンテナ24は、車両乗員が乗車時に触れる車両ドアのアウタハンドルに配設された車外用送信アンテナと、車室内のセンタコンソールフロアやルーフセンタに配設された車内用送信アンテナと、により構成されている。この車外用送信アンテナは配設部位から車外へ向けて例えば半径1m〜1.5m程度を範囲とする通信可能領域を、また、車内用送信アンテナは車室内全域をカバーする通信可能領域を、それぞれ有している。送信部26は、送信アンテナ24から送信すべき信号を例えば周波数134kHzの信号に変調して送信アンテナ24に供給する。車載機20は、送信すべき信号を送信部26で変調した後に送信アンテナ24から送信する。
車載機20は、また、受信アンテナ28を有する受信部30を備えている。受信アンテナ28は、車載機20に唯一つ設けられた単一の受信アンテナであり、車両周辺から送信される信号および車室内から送信される信号の双方を受信する。受信部30は、受信アンテナ28に受信された信号を復調する。車載機20は、受信アンテナ28に受信された信号を受信部30で復調して信号処理を行う。
上記した送信部26及び受信部30は、マイクロコンピュータを主体に構成された車両用電子制御ユニット(以下、車載ECUと称す)32に接続されている。車載ECU32は、送信アンテナ24から送信すべき信号を送信部26へ供給して送信アンテナ24から送信させると共に、受信部30から供給された受信データを用いて各種制御を行う。
車載ECU32には、車速センサや、ドアのアウタハンドルに設けられた接触センサ及びロックスイッチ、シフトポジションセンサ、ドアカーテシスイッチ、車両運転者が操作可能な車室内に配設されたパワースイッチなどの各種センサ・スイッチ34が接続されている。車速センサは、自車速に応じた信号を出力する。接触センサは乗員がドアのアウタハンドルに触れているか否かに応じた信号を出力する。ロックスイッチは乗員が車両外でオン操作したか否かに応じた信号を出力する。シフトポジションセンサは、シフトポジションに応じた信号を出力する。ドアカーテシスイッチは車両ドアが閉まっているか開いているかに応じた信号を出力する。また、パワースイッチは乗員が車両内でオン操作したか否かに応じた信号を出力する。
車載ECU32は、上記した各種センサ・スイッチ34の出力に基づいてそれぞれのパラメータを検出・判別すると共に、また、車両の起動状態としての電源ポジションをオフ、アクセサリオン、イグニションオン、及びハイブリッドシステム起動オンの間で切り替える。
車載ECU32には、アクチュエータ制御部36が接続されている。アクチュエータ制御部36は、車両ドアのロック(施錠)・アンロック(解錠)を制御し、運転者に操作されるステアリングホイールの回転やシフトレバーの操作のロック・アンロックを制御し、車両動力であるエンジンへの燃料供給の許可・禁止を制御し、また、車室内や車室外のブザー,音声指示,車室内表示等により車両乗員に対する注意喚起・警報の発生を制御する。アクチュエータ制御部36は、車載ECU32からの指令に基づいて各種アクチュエータを駆動させる。
車載ECU32には、また、上記した機器制御部12の機器ECU14が接続されている。機器ECU14は、車載ECU32からの指令に基づいて、車両がイグニションオン状態にあると判別する場合にパワー機器10に対して駆動指令を行い、車両がイグニションオン状態にないと判別する場合にパワー機器10に対して駆動停止指令を行う。
また、携帯機22は、受信アンテナ40を有する受信部42、及び、送信アンテナ44を有する送信部46を備えている。受信アンテナ40は、車載機20の送信する信号を受信することが可能である。受信部42は、受信アンテナ42に受信された信号を復調する。また、送信アンテナ44は、例えば半径5〜10m程度の通信可能領域を有している。送信部46は、送信アンテナ44から送信すべき信号を例えば300MHzの信号に変調して送信アンテナ44に供給する。携帯機22は、受信アンテナ40に受信された信号を受信部42で復調して信号処理を行うと共に、送信すべき信号を送信部46で変調した後に送信アンテナ44から送信する。
上記した送信部46及び受信部42は、マイクロコンピュータを主体に構成された携帯用電子制御ユニット(以下、携帯ECUと称す)48に接続されている。携帯ECU48は、送信アンテナ44から送信すべき信号を送信部46へ供給して送信アンテナ44から送信させると共に、受信部42から供給された受信データを用いて各種制御を行う。
次に、本実施例の車載機20と携帯機22との動作について説明する。
本実施例のシステムにおいて、車載機20は、車両が駐車状態(車両がシステム起動されることなく車両ドアが閉鎖されてロックされている状態)にある状況では、所定時間間隔ごとに、携帯機22の応答を要求するリクエストコードと自車両の識別コードとからなる信号(以下、リクエスト信号と称す)を変調して車外用送信アンテナ24から無線送信する。また、車載機20は、車両がシステム起動されることなく車両ドアが閉鎖されてアンロックされている状況では、ドアアウタハンドルに設けられたロックスイッチが操作されたことを検知すると、リクエスト信号を変調して車外用及び車室内それぞれの送信アンテナ24から無線送信する。
また、車載機20は、車室内のパワースイッチが押下されること、車両の電源ポジションがオン状態(アクセサリオン、イグニションオン、又はハイブリッドシステム起動オン)にあること、車両ドアが開状態から閉状態に切り替わること、ブレーキペダルが操作されること、及び車速が略ゼロであることを検知すると、リクエスト信号を変調して車内用の送信アンテナ24から無線送信する。
上記の如く車外用又は車内用の送信アンテナ24からのリクエスト信号の送信が行われると、車外又は車内に、車載機20が携帯機22の進入を検知する検知エリアが形成される。携帯機22は、その送信アンテナ24の通信可能領域(検知エリア)に存在することにより、車載機20からのリクエスト信号を受信アンテナ40で受信すると、その後、そのリクエスト信号に応答したレスポンスコードと自携帯機22の識別コードとを含む信号(以下、レスポンス信号と称す)を変調して送信アンテナ44から無線送信する。
車載機20の車載ECU32は、送信アンテナ24からリクエスト信号を送信した後に携帯機22からのレスポンス信号を受信アンテナ28で受信した場合、まず、そのレスポンス信号を復調して、その信号に含まれるレスポンスコードが送信アンテナ24から送信したリクエスト信号に応答したものであってかつ識別コードが自車両に対応したものであるか否かを判別する通信照合を行う。
そして、車載ECU32は、車両の駐車中に所定時間間隔ごとにリクエスト信号が無線送信される状況での通信照合の結果としてコードが一致するものとなる場合には、正規の携帯機22を携帯する車両乗員が自車両に乗車しようとしているとして、車両ドアをロックからアンロックへ移行させるためのスタンバイモードとなる。かかるスタンバイ状態で車両乗員が車両ドアのアウタハンドルに触れたことを検知すると、アクチュエータ制御部36に対して車両ドアのロックを解除させそのドアをアンロックさせる指令を行う。従って、この場合には、車両ドアがロックからアンロックへ移行することとなる。
また、ロックスイッチの操作によりリクエスト信号が無線送信される状況での通信照合の結果としてコードが一致するものとなる場合には、正規の携帯機22を携帯する車両乗員が自車両から降車しようとしているとして、アクチュエータ制御部36に対して車両ドアのアンロックを解除させそのドアをロックさせる指令を行う。従って、この場合には、車両ドアがアンロックからロックへ移行することとなる。
また、パワースイッチの押下によりリクエスト信号が無線送信される状況での通信照合の結果としてコードが一致するものとなる場合には、正規の携帯機22を携帯する車室内の車両乗員により車両の電源ポジションの遷移が要求されているとして車両の電源ポジションをオフとアクセサリオンとイグニションオンとハイブリッドシステム起動オンとの間で遷移させると共に、また、アクチュエータ制御部36及び機器制御部12に対してその遷移後の電源ポジションに応じた指令を行う。従って、この場合には、車両の電源ポジションが遷移すると共に、適宜、パワー機器10が駆動され、ステアリングホイールやシフトレバーが操作ロックとアンロックとの間で切り替わる。
更に、車載ECU32は、電源ポジションがイグニションオン状態にありかつ車両ドアが開状態から閉状態に切り替わることによりリクエスト信号が無線送信される状況での通信照合の結果としてコードが一致するものとなる場合には、正規の携帯機22が車室内に存在するとして、何ら処理を進めることはない。一方、かかるリクエスト信号が無線送信される状況での通信照合の結果としてコードが一致しない場合には、正規の携帯機22が車室内に存在しないとして、アクチュエータ制御部36に車両乗員に対する注意喚起・警報を発生させる指令を行う。従って、この場合には、車両の電源ポジションがイグニションオン状態にあるにもかかわらず正規の携帯機22が車室内に存在しないとして、車両乗員に対して注意喚起・警報が発せられる。
このように、本実施例のシステムにおいては、上記の如き適当なタイミングで行われる車載機20と携帯機22との無線通信による照合の結果に基づいて、車両ドアのロック・アンロック、パワー機器10の駆動、及びステアリングホイールやシフトレバーの操作ロック・アンロックを制御することができ、また、電源ポジションがイグニションオン状態にある状況で正規の携帯機22が車室内に存在するか否かを判定することができる。
このため、車両乗員が携帯機22をスイッチ操作したり手に持つことなく携帯するだけで車載機20と携帯機22との無線通信による照合結果に応じて、セキュリティ性を損なうことなく、乗車時や降車時には車両ドアを非接触で遠隔的にロック・アンロックすることができ、パワー機器10を駆動させることができ、ステアリングホイールやシフトレバーを操作ロック・アンロックすることができ、また、電源ポジションがイグニションオン状態にある状況で正規の携帯機22の車外への持ち出しを検知することができる。
ところで、上記の如く、本実施例においては、車載機20と携帯機22との間で所定周波数(例えば、134kHzや300MHz)を用いた無線通信による照合が行われる。また、スイッチングノイズ(例えば、周波数間隔80kHz)が発生し得るパワー機器10が駆動されると共に、ノイズ低減回路16がそのスイッチングノイズをレベル低減させるべくそのスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させる周波数分散制御を実行する(周波数分散後のスイッチングノイズを図2に破線で示す)。
しかし、車載機20と携帯機22との間の微弱の無線通信に用いられる周波数(例えば134kHz)が、周波数分散前のスイッチングノイズの周波数(例えば80kHzと160kHz)の略中間に位置するなど、両者が僅かにずれた状況で、そのスイッチングノイズの周波数分散制御が行われると、図2に示す如く、却って、その周波数分散後の広帯域にわたって分布するスイッチングノイズが、その無線通信に用いられている周波数においてその無線通信におけるスペクトラムレベル以上となるおそれがあり、この点、車載機20と携帯機22との間の無線通信がスイッチングノイズの周波数分散により妨害される可能性があった。
そこで、本実施例のシステムは、スイッチングノイズを発生させるパワー機器10の駆動中に車載機20と携帯機22との間の無線通信がスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのを防止することとしている。以下、図3を参照して、本実施例の特徴部について説明する。図3は、本実施例の車両制御システムにおいて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、車載機20の車載ECU32は、電源ポジションがイグニションオンにあることを検知する場合、機器制御部12の機器ECU14に対してパワー機器10の駆動を指令する。かかる指令が行われると、以後、パワー機器10が駆動されることで、例えば車両走行が可能となるが、その一方、そのパワー機器10の駆動に起因してスイッチングノイズが発生することとなる。尚、パワー機器10が駆動されるときは、原則として、その駆動と同時に、発生するスイッチングノイズを広帯域に周波数分散させる周波数分散制御が実行される。
車載ECU32は、電源ポジションがイグニションオンにあってパワー機器10が駆動される状況にある場合(ステップ100における肯定判定時)、次に、車載機20と携帯機22との間の無線通信による照合を行うべき状況すなわち車載機20から携帯機22へ所定周波数(例えば134kHz)を用いてリクエスト信号を送信すべき状況にあるか否かを判別する(ステップ102)。電源ポジションがイグニションオンにあって上記の無線通信による照合が行われるべき状況としては、例えば、電源ポジションをイグニションオンからアクセサリオンやオフへ遷移させる条件(具体的には、パワースイッチの押下)が成立した場合や、車両ドアが開状態から閉状態に切り替わることによって正規の携帯機22が車室内に存在するか否かを確認すべき場合などがある。
そして、かかる通信照合を行うべき状況にないと判別した場合は、通常どおり、機器ECU14に対してスイッチングノイズの周波数分散の実行を指令する(ステップ104)。かかる指令が行われると、機器ECU14は、パワー機器10を駆動させると共に、ノイズ低減回路16に周波数分散制御を実行させることで、ノイズ低減回路16は、パワー機器10の駆動に起因するスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させる。
一方、上記の通信照合を行うべき状況にあると判別した場合は、まず、機器ECU14に対してスイッチングノイズの周波数分散を停止させる指令を行う(ステップ106)。かかる指令が行われると、機器ECU14は、パワー機器10の駆動を維持する一方、ノイズ低減回路16に周波数分散制御を停止させることで、ノイズ低減回路16は、パワー機器10の駆動に起因して所定の周波数間隔で生じ得るスイッチングノイズの広帯域にわたる周波数分散を停止させる。
車載ECU32は、上記の如くスイッチングノイズについての周波数分散の停止指令を行った後、機器ECU14から周波数分散を停止させた旨の通知を受けた場合或いは指令後に周波数分散が確実に停止される所定の遅延時間が経過した場合、車載機20と携帯機22との通信照合を行うべくその間の無線通信を開始する(ステップ108)。具体的には、車載機20から携帯機22への所定周波数(例えば134kHz)を用いたリクエスト信号の送信を開始する。
このように、本実施例のシステムにおいては、車両がイグニションオン状態にあることによりパワー機器10が駆動されている状況では、原則として、そのパワー機器10の駆動に起因して発生し得るピークが所定の周波数間隔(例えば80kHz間隔)で現れるスイッチングノイズの周波数分散を実行させるが、かかる状況でも車載機20と携帯機22との通信照合を行うべき条件が成立した場合には例外的に、その車載機20と携帯機22との間の微弱無線通信を所定周波数を用いて実行する前に具体的には車載機20が例えば周波数134kHzのリクエスト信号を携帯機22へ向けて送信する前に、パワー機器10の駆動に起因したスイッチングノイズの周波数分散を停止させることができる。そして、その周波数分散が停止された以後に、車載機20と携帯機22との間の微弱無線通信を所定周波数を用いて開始実行することができる。すなわち、車載機20と携帯機22との間の微弱無線通信中は、スイッチングノイズの周波数分散が停止される。
パワー機器10が駆動される一方でスイッチングノイズの周波数分散が停止されると、そのパワー機器10の駆動に起因して、図2に実線で示す如き所定の周波数間隔でピークを有するスイッチングノイズが発生することとなる。周波数分散が施されたスイッチングノイズは、広帯域にわたって分布するので、上記した車載機20と携帯機22との間の微弱の無線通信に用いる周波数のスペクトラムレベル以上となることがあるのに対し、この周波数分散が施されないスイッチングノイズは、所定の周波数間隔でピークを有し、かつ、その無線通信に用いる周波数から僅かに離間してずれたピーク周波数を有するので、その無線通信に用いる周波数のスペクトラムレベル以上となることは回避される。
従って、本実施例のシステムによれば、車載機20と携帯機22との間で照合のための所定周波数(例えば134kHz)を用いた微弱無線通信が行われる際に、その所定周波数から僅かにずれた周波数(例えば80kHzや160kHz)を有するスイッチングノイズの広帯域にわたる周波数分散が実行されることはないので、その微弱無線通信(例えば、車載機20の送信した周波数134kHzのリクエスト信号の、携帯機22における受信)が周波数分散後のスイッチングノイズにより妨害されるのを防止することができる。
また、本実施例において、上記したスイッチングノイズの周波数分散の停止は、そのスイッチングノイズの発生源であるパワー機器10の駆動停止を伴うことなく実現される。従って、本実施例のシステムによれば、スイッチングノイズ発生源であるパワー機器10の駆動中に、上記した車載機20と携帯機22との間の所定周波数を用いた微弱無線通信がそのスイッチングノイズの周波数分散により妨害されるのを防止することが可能となっており、パワー機器10の駆動を継続しつつ所定周波数を用いた無線通信の品質を確保することが可能となっている。
更に、本実施例のシステムにおいては、上記の如くパワー機器10の駆動中にスイッチングノイズの周波数分散が停止されても、その後、車載機20と携帯機22との通信照合を行うべき条件が成立しなくなった場合には、その周波数分散を再開することができる。このため、車載機20と携帯機22との間の微弱無線通信が行われなくなった後は、パワー機器10の駆動に起因して生ずるスイッチングノイズのピークレベルを周波数分散制御により確実に低下させることが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、車載機20と携帯機22との間の照合のための微弱無線通信を行う送信アンテナ24を有する送信部26、受信アンテナ28を有する受信部30、受信アンテナ40を有する受信部42、及び送信アンテナ44を有する送信部46が特許請求の範囲に記載した「通信手段」に、ノイズ低減回路16が特許請求の範囲に記載した「周波数分散制御手段」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の実施例においては、車載機20が携帯機22へ向けて送信するリクエスト信号の周波数と、パワー機器10の駆動に起因して発生し得るピークが所定の周波数間隔で現れるスイッチングノイズの有するピーク周波数とが僅かにずれたものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯機22が車載機20へ向けて送信するレスポンス信号の周波数と、そのスイッチングノイズのピーク周波数とが僅かにずれたものに適用することとしてもよい。
また、上記の実施例においては、パワー機器10の駆動中に車載機20と携帯機22との通信照合を行うべき条件が成立した場合に、そのパワー機器10の駆動に起因して生ずるスイッチングノイズの周波数分散を停止させることとしているが、パワー機器10の駆動中に車載機20と携帯機22との通信照合が行われるすべてのタイミングが含まれる車両が停車する場合に、上記したスイッチングノイズの周波数分散を停止させることとしてもよい。
更に、上記の実施例においては、パワー機器10の駆動に起因して発生し得るピークが所定の周波数間隔で現れるスイッチングノイズの周波数分散の停止を、車載機20と乗員の携帯する携帯機22との間の所定周波数を用いた微弱無線通信による照合を行うべき条件が成立した場合にその通信による照合を開始する前に行うこととしているが、所定の車載装置内で所定周波数を用いた有線通信を行うべき条件が成立した場合にその通信の開始前に行うこととしてもよい。
本発明の一実施例である車両制御システムの構成図である。 周波数軸上で通信周波数とスイッチングノイズの周波数との関係を表した図である。 本実施例の車両制御システムにおいて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
符号の説明
10 パワーエレクトロニクス機器
12 機器制御部
14 機器ECU
16 ノイズ低減回路
20 車載機
22 携帯機
32 車載ECU
34 センサ・スイッチ
24,44 送信アンテナ
26,46 送信部
28,40 受信アンテナ
30,42 受信部

Claims (4)

  1. 所定条件が成立する場合に所定周波数を用いて通信を実行する通信手段と、車両起動中に前記所定周波数から僅かにずれた周波数を有するスイッチングノイズを広帯域にわたって周波数分散させることでレベル低減させる周波数分散制御手段と、を備える車両制御システムであって、
    前記周波数分散制御手段は、前記所定条件が成立する場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させることを特徴とする車両制御システム。
  2. 前記通信手段は、車載機と携帯機との間の照合を行うべき照合条件が成立する場合に前記所定周波数を用いて該照合のための微弱通信を実行すると共に、
    前記周波数分散制御手段は、前記照合条件が成立する場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させることを特徴とする請求項1記載の車両制御システム。
  3. 前記通信手段は、車両が停車する場合に前記所定周波数を用いて車載機と携帯機との間の照合のための微弱通信を実行すると共に、
    前記周波数分散制御手段は、車両が停車する場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させることを特徴とする請求項1記載の車両制御システム。
  4. 前記周波数分散制御手段は、前記スイッチングノイズの周波数分散を停止させた後、前記所定条件が成立しなくなった場合には、前記スイッチングノイズの周波数分散を再開させることを特徴とする請求項1記載の車両制御システム。
JP2007122813A 2007-05-07 2007-05-07 車両制御システム Pending JP2008278431A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007122813A JP2008278431A (ja) 2007-05-07 2007-05-07 車両制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007122813A JP2008278431A (ja) 2007-05-07 2007-05-07 車両制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008278431A true JP2008278431A (ja) 2008-11-13

Family

ID=40055807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007122813A Pending JP2008278431A (ja) 2007-05-07 2007-05-07 車両制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008278431A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014529246A (ja) * 2011-09-02 2014-10-30 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 無線ネットワークのノードを制御する装置及び方法
JP2015106781A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社サーキットデザイン 車両遠隔操作システムの車載中継機
JP2020096331A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 泰昌 安 遠隔監視ソフトウェアプログラム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014529246A (ja) * 2011-09-02 2014-10-30 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 無線ネットワークのノードを制御する装置及び方法
US10219319B2 (en) 2011-09-02 2019-02-26 Philips Lighting Holding B.V. Device and method for controlling a node of a wireless network
JP2015106781A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社サーキットデザイン 車両遠隔操作システムの車載中継機
JP2020096331A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 泰昌 安 遠隔監視ソフトウェアプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6003938B2 (ja) 電子キーシステム
JP3988618B2 (ja) 車両の遠隔制御装置
US7274979B2 (en) Vehicle anti-theft device
JP5570850B2 (ja) 車両用のスマート通信システムを制御するシステムおよび方法
JP4140731B2 (ja) 車両用通信装置
JP4193731B2 (ja) タイヤ空気圧警告システム
JP2007039983A (ja) 車載機器制御システム
US9377764B2 (en) Plug lock device
JP4690218B2 (ja) 無線通信機能を有する携帯機
JP2018107653A (ja) 車両用認証システム
JP2009143528A (ja) 車両の変速レバーロック装置
JP2007224663A (ja) 車両用施解錠制御装置
KR100817659B1 (ko) 차량 엔진 제어 시스템 및 방법
JP2010064722A (ja) 車両用動作監視システム
JP6159673B2 (ja) 車載用制御装置およびシステム
JP2008278431A (ja) 車両制御システム
JP4315028B2 (ja) スマートキーレスシステム
JP7178010B2 (ja) 無線通信システム
EP3470275B1 (en) Wireless communication system
JP2007142886A (ja) 無線通信制御システム
JP2005178635A (ja) 車両制御装置
JP5428317B2 (ja) キーレスエントリーシステム
JP2012101706A (ja) 車載通信機
JP2012101709A (ja) 車載通信機
JP5428320B2 (ja) キーレスエントリーシステム