JP2008277448A - 部品実装機停止時間導出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用する部品供給装置が変わった場合であっても、正確に部品実装機の停止時間を予測することができる部品実装機停止時間導出方法を提供する。
【解決手段】基板に部品を実装することにより実装基板を生産する部品実装機の停止時間を、前記基板に実装される部品の部品種ごとに導出する部品実装機停止時間導出方法であって、部品種ごとに、前記部品実装機に当該部品種の部品を供給する部品供給装置の種別を特定する種別特定ステップ(S10)と、記憶装置に記憶されている前記部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する部品交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける停止時間情報を参照することにより、前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別に対応する部品実装機の停止時間を導出する停止時間導出ステップ(S10)とを含む。
【選択図】図25

Description

本発明は、基板に部品を実装する部品実装機において、部品供給装置での部品切れによる部品実装機の停止時間を予測する部品実装機停止時間導出方法に関する。
従来、基板上に部品が実装された回路基板を生産する実装ラインにおいて、複数の部品実装機間でのタクトタイム(回路基板を1枚生産するのに必要な時間)のバランス、すなわちラインバランスを取るために、部品の振分けを適切に行なう方法が提案されている。
ラインバランスを適切に取るためには、各部品実装機におけるタクトタイムを正確に計算しなければならない。また、タクトタイムを計算するためには、トラブルによる部品実装機の停止時間を計算しなければならない。このため、トラブルにより部品実装機がどれだけの時間停止したかに関する実績をとり、実績値を用いてタクトタイムを計算し、部品の振分けを行なうことにより、ラインバランスを取る方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
特許第3087365号公報
しかしながら、一概にトラブルといっても、部品切れによる部品実装機の停止や、部品実装機自体の不具合による停止など、様々な種類が存在する。このため、トラブルの種類によって停止時間が大きく変わってくる場合が多い。
ここで、トラブルの中の部品切れによる部品実装機の停止に着目した場合、部品実装機に部品を供給する部品供給装置の種別によって、部品交換による部品実装機の停止時間は変わってくる。すなわち、部品供給装置には、トレイのように部品交換による部品実装機の停止時間が長いものや、テープつなぎが可能なテープフィーダのように部品実装機を停止することなく部品交換が可能なものまで様々な種類が存在する。したがって、部品実装機に配置される部品供給装置の種類が変化した場合には、部品実装機の停止時間も変化する。このため、部品供給装置の種別を考えずに部品実装機の停止時間の実績をとり、その実績値に基づいて部品実装機の停止時間を見込んで、実装条件を決定したとしても、部品実装機に配置される部品供給装置の種類が変化した場合には、その実装条件によっては当初目論んだほどのスループットが得られないという問題がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、使用する部品供給装置が変わった場合であっても、正確に部品実装機の停止時間を予測することができる部品実装機停止時間導出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る部品実装機停止時間導出方法は、基板に部品を実装することにより実装基板を生産する部品実装機の停止時間を、前記基板に実装される部品の部品種ごとに導出する部品実装機停止時間導出方法であって、部品種ごとに、前記部品実装機に当該部品種の部品を供給する部品供給装置の種別を特定する種別特定ステップと、記憶装置に記憶されている前記部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する部品交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける停止時間情報を参照することにより、前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別に対応する部品実装機の停止時間を導出する停止時間導出ステップとを含む。
この方法によると、部品供給装置の種別と部品実装機の停止時間とが対応付けられている停止時間情報を用いて、部品実装機の停止時間を導出している。このため、使用する部品供給装置が変わった場合には、当該停止時間情報を用いて部品実装機の停止時間を導出しなおすことができる。このため、正確に部品実装機の停止時間を予測することができる。
好ましくは、上述の部品実装機停止時間導出方法は、さらに、部品種ごとに、1回の部品交換で供給可能な部品の員数と1枚の実装基板に含まれる部品の員数とを取得し、前記1回の部品交換で供給可能な部品の員数を前記1枚の実装基板に含まれる部品の員数で除することにより、1回の部品交換で生産可能な実装基板の枚数を算出する生産可能枚数算出ステップと、1枚の実装基板を生産するのに必要な時間であるタクトタイムを取得するタクトタイム取得ステップと、部品種ごとに、前記生産可能枚数算出ステップで算出された実装基板の枚数と前記タクトタイム取得ステップで取得されたタクトタイムとを乗ずることにより、1回の部品交換につき部品実装機を連続稼働させることが可能な連続稼働可能時間を算出する連続稼働可能時間算出ステップとを含み、前記停止時間導出ステップでは、さらに、部品種ごとに、導出された前記部品実装機の停止時間を前記連続稼働可能時間算出ステップで算出された前記連続稼働可能時間で除することにより、前記連続稼働可能時間に対する前記部品実装機の停止時間の割合を算出する。
この方法によると、連続稼働可能時間に対する部品実装機の停止時間の割合を算出することができる。連続稼働可能時間と当該割合とを用いることにより、部品交換を含んだ部品実装時間を導出することができ、タクトタイムをより正確に見積もることができるようになる。
好ましくは、上述の部品実装機停止時間導出方法は、さらに、部品種ごとに、1回の部品交換で供給可能な部品の員数と1枚の実装基板に含まれる部品の員数とを取得し、前記1回の部品交換で供給可能な部品の員数を前記1枚の実装基板に含まれる部品の員数で除することにより、1回の部品交換で生産可能な実装基板の枚数を算出する生産可能枚数算出ステップと、部品種ごとに、前記生産可能枚数算出ステップで算出された前記1回の部品交換で生産可能な実装基板の枚数の逆数を計算することにより、実装基板生産におけるロス率を算出するロス率算出ステップとを含み、前記停止時間導出ステップでは、さらに、部品種ごとに、導出された前記部品実装機の停止時間と前記ロス率算出ステップで算出されたロス率とを乗ずることにより、実装基板1枚あたりの部品実装機の停止時間を算出する。
この方法によると、実装基板1枚あたりの部品実装機の停止時間を算出することができる。この停止時間を用いることにより、部品交換を含んだ部品実装時間を導出することができ、タクトタイムをより正確に見積もることができるようになる。
なお、本発明は、このような特徴的なステップを含む部品実装機停止時間導出方法として実現することができるだけでなく、部品実装機停止時間導出方法に含まれる特徴的なステップを手段とする部品実装機停止時間導出装置として実現したり、部品実装機停止時間導出方法に含まれる特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等の記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは言うまでもない。
使用する部品供給装置が変わった場合であっても、正確に部品実装機の停止時間を予測することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る部品実装システムの全体の構成を示す外観図である。
部品実装システム10は、上流から下流に向けて基板20を送りながら電子部品を実装していく生産ラインを構成する複数の部品実装機100、200と、生産の開始等にあたり、各種データベースに基づいて必要な電子部品の実装順序を最適化し、得られたNC(Numeric Control)データを部品実装機100、200にダウンロードして設定・制御する実装条件決定装置300とからなる。
部品実装機100は、同時かつ独立して、または、お互いが協調して(または、交互動作にて)部品実装を行う2つのサブ設備(前サブ設備110および後サブ設備120)を備える。各サブ設備110(120)は、直交ロボット型装着ステージであり、各々が部品テープを収納する最大54個のテープフィーダ114の配列からなる部品供給部115と、それらテープフィーダ114から最大10個の部品を吸着し基板20に装着することができる10個の吸着ノズル(以下、単に「ノズル」ともいう。)を有する装着ヘッド112(10ノズルヘッド)と、その装着ヘッド112を移動させるXYロボット113と、装着ヘッド112に吸着された部品の吸着状態を2次元または3次元的に検査するための部品認識カメラ116と、トレイ部品を供給するトレイ供給部117等を備える。
なお、「部品テープ」とは、現実は、同一部品種の複数の部品がテープ(キャリアテープ)上に並べられたものであり、リール(供給リール)等に巻かれた状態で供給される。主に、チップ部品と呼ばれる比較的小さいサイズの部品を部品実装機に供給するのに使用される。部品テープによって供給される部品をテーピング部品と呼ぶ。
この部品実装機100は、ほぼ全ての種類の電子部品(装着対象となる部品として、0.6mm×0.3mmのチップ抵抗から200mmのコネクタまで)を装着できるように設計されており、この部品実装機100を必要台数だけ並べることで、生産ラインを構成することができる。
部品実装機200も部品実装機100と同様の構成である。このため、その詳細な説明は繰り返さない。
図2は、図1に示された部品実装機100の主要な構成を示す平面図である。
部品実装機100は、さらに、シャトルコンベヤ118と、ノズルステーション119とを備える。
シャトルコンベヤ118は、トレイ供給部117から取り出された部品を載せて、装着ヘッド112による吸着可能な所定位置まで運搬するための移動テーブル(移動コンベヤ)である。
ノズルステーション119は、各種形状の部品種に対応する交換用の吸着ノズルが置かれるテーブルである。
部品供給部115において部品を吸着した装着ヘッド112は、部品認識カメラ116を通過した後に、基板20の実装点に移動し、吸着した全ての部品を順次装着していく動作を繰り返す。
なお、装着ヘッド112による部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の動作(吸着・移動・装着)、または、そのような1回分の動作によって実装される部品群を「タスク」と呼ぶ。例えば、本部品実装機100が備える装着ヘッド112によれば、1個のタスクによって実装される部品の最大数は10となる。なお、ここでいう「吸着」には、ヘッドが部品を吸着し始めてから移動するまでの全ての吸着動作が含まれ、例えば、1回の吸着動作(装着ヘッド112の上下動作)で10個の部品を同時に吸着する場合だけでなく、複数回の吸着動作によって10個の部品を吸着する場合も含まれる。
図3は、装着ヘッド112とテープフィーダ114との位置関係を示す模式図である。この装着ヘッド112は、「ギャングピックアップ方式」と呼ばれる作業ヘッドであり、独立して部品の吸着・装着を行う最大10個の吸着ノズル112a〜112b(向かって左端に装着された第1番目の吸着ノズル112aから右端に装着された第10番目の吸着ノズル112bまでの合計10個の吸着ノズル)が着脱可能であり、最大10個のテープフィーダ114それぞれから部品を同時に(1回の上下動作で)吸着することができる。つまり、装着ヘッド112は、部品供給部115に移動し、部品を吸着する。このとき、例えば、一度に10個の部品を同時に吸着できないときは、吸着位置を移動させながら複数回、吸着上下動作を行うことで、最大10個の部品を吸着することができる。
テープフィーダ114の種類には、「シングルテープフィーダ」と呼ばれるタイプと、「ダブルテープフィーダ」と呼ばれるタイプとがある。「シングルテープフィーダ」と呼ばれるテープフィーダ114には1つの部品テープだけが装填され、「ダブルテープフィーダ」と呼ばれるテープフィーダ114には2つの部品テープ(ただし、送りピッチ(2mmまたは4mm)が同一の部品テープに限られる)が装填される。テープフィーダ114の種類については、後述する。
また、部品供給部115におけるテープフィーダ114(または、部品テープ)の位置を「Z軸上の値」または「Z軸上の位置」と呼び、部品供給部115の最左端を「1」とする連続番号等が用いられる。
図4は、装着ヘッド112に装着される吸着ノズル112a〜112bの例を示す外観図である。本図に示されるように、吸着ノズルの種類としては、吸着する部品のサイズや重量に応じて、複数のタイプ(S,M,Lなど)が用意されている。装着ヘッド112は、部品の吸着に必要なノズルが装着ヘッド112にないときには、その吸着ノズルが置かれたノズルステーション119へ移動し、そこでノズル交換を行ったうえで、テープフィーダ114へ移動し、部品を吸着する。
図5は、テーピング部品の例を示す図である。テーピング部品は、図5(a)〜図5(d)に示される各種チップ形電子部品423a〜423dを、図5(e)に示されるキャリアテープ424に一定間隔で複数個連続的に形成された収納凹部424aに収納し、この上面にカバーテープ425を貼付けて包装し、供給用リール426に所定の数量分を巻回したテーピング形態(部品テープ)でユーザに供給される。
図6〜図8は、テープフィーダ114の種類を説明するための図である。
テープフィーダ114は、継ぎ目検出センサ(部品テープのスプライシング位置の検出を行なうセンサ)の有無により図6に示すタイプと図7に示すタイプの2タイプに分けられる。また、それ以外にも、図8に示すタイプのテープフィーダが存在する。なお、「スプライシング」とは、テーピング部品の残量がなくなりかけた場合に、新しい部品テープ53をつなぐ作業のことである。スプライシングを行なうことにより、部品実装機100(200)を稼動させたままの状態で部品テープを交換することができる。
図6は、継ぎ目検出センサがないタイプのテープフィーダ114の一覧を示す図である。
継ぎ目検出センサがないタイプのテープフィーダ114は、取り付けられる部品テープの幅によって6種類のテープフィーダ114に分けられる。たとえば、8mmダブルテープフィーダ(T/F)には、テープ幅が8mmの部品テープが取り付けられ、キャリアテープ424のタイプは、紙テープまたはエンボス加工が施されたエンボステープである。また、供給用リール426としては、リール径が小さいもの(直径178mm)と大きいもの(直径178mm〜382mm)のいずれでも取付け可能である。また、部品供給部115に同一種類の8mmダブルテープフィーダ(T/F)を並べるものと仮定した場合に、小さいリール径の供給用リール426を使用した際には、54個の供給用リール426を取付け可能であり、大きいリール径の供給用リール426を使用した場合には、27個の供給用リール426が取付け可能である。さらに、8mmダブルテープフィーダによるキャリアテープ424の送りピッチは、0.5ピッチ(1ピッチ=4mm)または1ピッチである。
図7は、継ぎ目検出センサがあるタイプのテープフィーダ114の一覧を示す図である。
継ぎ目検出センサがあるタイプのテープフィーダ114は、取り付けられる部品テープの幅によって8種類のテープフィーダ114に分けられる。
図8は、キャリアテープ424が粘着テープである場合のテープフィーダ114の一覧を示す図である。
キャリアテープ424が粘着テープである場合には、32mmテープフィーダのみが使用可能である。
図9は、図7および図8に示したテープフィーダ114の外観図である。
図9(a)は、8mmダブルテープフィーダの外観図であり、図9(b)は、12mm、16mm共用テープフィーダの外観図である、図9(c)は、24mm、32mm共用テープフィーダの外観図であり、図9(d)は、44mm、56mm共用テープフィーダの外観図であり、図9(e)は、72mmテープフィーダの外観図であり、図9(f)は、88mmテープフィーダの外観図であり、図9(g)は、104mmテープフィーダの外観図である。
図10は、バルクフィーダの構成を示す図である。
バルクフィーダは、部品供給装置の一種であり、部品供給部115に取り付けられて使用される。バルクフィーダは、バルク形態(バラ部品)での部品供給を可能としたフィーダであり、上部451より投入される無作為状態の部品を整列させた後、真空吸引にて部品吸着位置453に部品を送る。
図11は、スティックフィーダの一例を示す外観図である。
スティックフィーダは、部品供給装置の一種であり、部品供給部115に取り付けられて使用される。スティックフィーダは、部品が収納されたスティックを振動させることにより、スティック内の部品を部品供給位置459に送る。
図12は、スティックの構成を模式的に示した図である。スティック455は、例えば樹脂成型品からなる細長い容器であって、一群の電子部品457が一列に隙間なく配列するようにこれらを収納する。
図13は、トレイ供給部117の内部構成を示す図である。トレイ供給部117の内部には、10段のパレットからなるマガジン117aを上下に2段格納可能である。各パレット117b上には、図14に示すように複数の部品117cが載置されている。パレット117bは、引き出し搬送機構117dによりマガジン117aより引き出され、リフト117eにより上から下に移動させられ、部品実装機100(200)の本体内部に送り込まれる。
図15は、実装条件決定装置300の構成を示すブロック図である。
実装条件決定装置300は、部品実装機100(200)による部品実装時の実装条件を決定するコンピュータであり、部品実装機100(200)で実装される部品の種類や使用される部品供給装置の種類に基づいて、対象となる基板の部品実装におけるラインタクトタイム(ラインを構成するサブ設備ごとのタクトタイムのうち、最大のタクトタイム)が小さくなるように、すなわち、ラインバランスを取るように部品実装機間で実装する部品の振分けを行う。
実装条件決定装置300は、演算制御部301と、表示部302と、入力部303と、メモリ304と、実装条件決定プログラム格納部305と、通信I/F(インターフェース)部306と、データベース部307とを含む。
実装条件決定装置300は、本発明に係る実装条件決定プログラムをパーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータシステムが実行することによって実現され、部品実装機100(200)と接続されていない状態で、スタンドアローンのシミュレータ(部品実装条件の最適化ツール)としても機能する。
演算制御部301は、CPU(Central Processing Unit)や数値プロセッサ等であり、ユーザからの指示等に従って、実装条件決定プログラム格納部305からメモリ304に必要なプログラムをロードして実行し、その実行結果に従って、各構成要素302〜307を制御する。
表示部302はCRT(Cathode-Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等であり、入力部303はキーボードやマウス等である。これらは、演算制御部301による制御の下で、実装条件決定装置300と操作者とが対話する等のために用いられる。
通信I/F部306は、LAN(Local Area Network)アダプタ等であり、実装条件決定装置300と部品実装機100、200との通信等に用いられる。
メモリ304は、演算制御部301による作業領域を提供するRAM(Random Access Memory)等である。
データベース部307は、この実装条件決定装置300による実装条件決定処理に用いられる入力データ(実装点データ307a、部品ライブラリ307bおよび実装装置情報307c、部品名−交換時間情報307d、形状コード−交換時間情報307e、供給コード−交換時間情報307f、Z番号−加算交換時間情報307g、部品供給情報307h等)や最適化によって生成された実装点データ等を記憶するハードディスク等である。
図16〜図22および図24は、それぞれ、実装点データ307a、部品ライブラリ307b、実装装置情報307c、部品名−交換時間情報307d、形状コード−交換時間情報307e、供給コード−交換時間情報307f、Z番号−加算交換時間情報307gおよび部品供給情報307hの一例を示す図である。
実装点データ307aは、実装の対象となる全ての部品の実装点を示す情報の集まりである。図16に示されるように、1つの実装点piは、部品種ci、X座標xi、Y座標yi、装着角度θi、制御データφiからなる。ここで、「部品種」は、図17に示される部品ライブラリ307bにおける部品名に相当し、「X座標」および「Y座標」は、実装点の座標(基板上の特定位置を示す座標)であり、「装着角度」は、部品装着時の部品の回転角度であり、「制御データ」は、その部品の実装に関する制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、装着ヘッド112の最高移動速度等)である。
部品ライブラリ307bは、部品実装機100、200が扱うことができる全ての部品種それぞれについての固有の情報を集めたライブラリであり、図17に示されるように、部品種ごとの部品サイズ、タクトタイム(一定条件下における部品種に固有のタクトタイム)、その他の制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、部品認識カメラ116による認識方式、装着ヘッド112の最高速度レベル等)からなる。なお、本図には、参考として、各部品種の部品の外観も併せて示されている。
実装装置情報307cは、生産ラインを構成する全てのサブ設備ごとの装置構成や上述の制約等を示す情報であり、図18に示されるように、装着ヘッド112のタイプ等に関するヘッド情報、装着ヘッド112に装着され得る吸着ノズルのタイプ等に関するノズル情報、テープフィーダ114の最大数等に関するカセット情報、トレイ供給部117が収納しているトレイの段数等に関するトレイ情報等からなる。
部品名−交換時間情報307dは、基板20に実装される部品の種別ごとに、部品切れが発生した際にユーザが部品を交換するのに必要な作業時間(交換時間)を示す情報であり、図19に示されるように、部品種ごとに交換時間が示される。部品交換の間、交換作業が行なわれる部品実装機は停止することとなる。
なお、交換時間はその部品に使用される部品供給装置の種別により決定される。つまり、交換時間は、トレイ供給部117により供給される部品が最も長い。これは、図13を用いて説明したようにマガジン117aは10段のパレット117bからなる。このため、トレイ供給部117より供給される部品がなくなった場合には、10段のパレット117bのすべてについて部品を交換しなければならず、ユーザにとって手間である。
テープフィーダ114、バルクフィーダ、スティックフィーダにより供給される部品の交換作業は以下の通り行なわれる。部品切れが生じた場合には、ユーザは、部品供給部115に配列されているフィーダを部品供給部115より一旦はずし、テープフィーダ114に取り付けられた部品テープの交換、バルクフィーダへの部品の追加、スティックフィーダに取り付けられたスティックの交換等を行なうことにより、新規の部品を追加し、部品追加後のフィーダを元の部品供給部115の配列位置に差し込む。この交換作業は、トレイ供給部117による交換作業に比べ短時間で済む。
なお、継ぎ目検出センサがあるタイプのテープフィーダ114の部品交換時間は「0」である。これは、継ぎ目検出センサにより実際に部品が切れるよりも前に部品切れを検出することができ、現在使用中の部品テープに新たな部品テープをスプライシングすることにより部品実装機を停止させることなく部品交換が可能だからである。
図19に示す例では、部品種「C」の部品は、継ぎ目検出センサがあるタイプのテープフィーダ114を使用している部品種であるため、交換時間は「0」である。
このように、部品の種別を特定することは、部品供給装置の種別を特定することに相当する。
形状コード−交換時間情報307eは、図20に示されるように、基板20に実装される部品の形状ごとに、交換時間を示す情報である。たとえば、形状コード「1005」の部品は、10mm×5mmの大きさのチップ部品を示しており、当該部品の交換時間は30秒である。また、形状コード「3216」の部品は、32mm×16mmの大きさのチップ部品を示しており、当該部品の交換時間は30秒である。さらに、形状コード「QFP」の部品は、QFP(Quad Flat Package)部品を示しており、当該部品の交換時間は90秒である。
このように、部品の形状コードを特定することは、部品供給装置の種別を特定することに相当する。
供給コード−交換時間情報307fは、図21に示されるように、部品を供給する部品供給装置ごとに交換時間を示す情報である。たとえば、供給コードが「P」で始まる部品供給装置は、テープフィーダ114を示しており、取り付けられる部品テープのキャリアテープ424が紙テープであることを示している。供給コードPの後に続く数字は部品テープの仕様を示している。たとえば、供給コード「P0802」で示される部品は、テープ幅8mm、送りピッチ2mmの部品テープであることが分かる。
供給コードが「E」で始まる部品供給装置は、テープフィーダ114を示しており、取り付けられる部品テープのキャリアテープ424がエンボステープであることを示している。また、供給コードEの後に続く数字は、供給コードPの場合と同様、部品テープの仕様を示している。
供給コードが「TRAY」で始まる部品供給装置は、トレイ供給部117を示しており、その後に続く数字は、トレイ供給部117の識別子である。
Z番号−加算交換時間情報307gは、図22に示されるように、Z番号の位置に応じて、図19〜図21で示される交換時間に加算される加算交換時間を示す情報である。たとえば、図23に示されるように生産ラインがコの字形状をしており、その中央にユーザ202が配置されている状況を考える。また、部品実装機100の前サブ設備110は、コの字形状の内側に位置するものとし、部品実装機100の後サブ設備120は、コの字形状の外側に位置するものとする。また、前サブ設備110の部品供給部115のZ番号は1〜54であり、後サブ設備120の部品供給部115のZ番号は55〜108であるものとする。
このような状況では、ユーザ202は、部品実装機100の前サブ設備110へは直ちにアクセス可能であるが、後サブ設備120へアクセスする際には、一旦、ストッカ192の位置まで歩いていき、部品実装機100の裏側に回らなければならない。このため、前サブ設備110へアクセスする場合に比べてユーザの移動距離が長くなる。よって、図22に示す例では、後サブ設備120の部品供給部115に配置された部品供給装置(Z番号が55〜108の部品供給装置)への加算交換時間を30秒としている。
部品供給情報307hは、図24に示すように、部品名ごとに、1回の部品交換で供給される部品の員数、部品の形状コード、その部品を供給する部品供給装置の供給コード、その部品を供給する部品供給装置がフィーダの場合には部品供給部115のZ番号を示している。
実装条件決定プログラム格納部305は、実装条件決定装置300の機能を実現する各種プログラムを記憶しているハードディスク等である。実装条件決定プログラムは、部品の実装順序を決定するプログラムであり、機能的に(演算制御部301によって実行された場合に機能する処理部として)、部品切れ停止時間算出部305aと、シミュレーション結果表示部305bと、部品振り分け処理部305cとを含む。
部品切れ停止時間算出部305aは、部品種ごとに、当該部品種の部品を実装する実装時間の単位時間当たりに占める部品切れ停止時間(交換時間)を算出する。
シミュレーション結果表示部305bは、部品切れ停止時間算出部305a等により算出された部品切れ停止時間に基づいて、各種シミュレーション結果を表示部302に表示する。
部品振り分け処理部305cは、ラインバランスを取るように部品実装機間で実装対象部品の振り分けを行なう。
次に、以上のように構成された実装条件決定装置300の動作について説明する。
図25は、部品切れ停止時間算出部305aが実行する処理のフローチャートである。
部品切れ停止時間算出部305aは、データベース部307に記憶されている各種データ(部品名−交換時間情報307d、形状コード−交換時間情報307e、供給コード−交換時間情報307f、Z番号−加算交換時間情報307gおよび部品供給情報307h等)を読み込む(S2)。
部品切れ停止時間算出部305aは、部品ごとに1回の部品交換で生産可能な基板の枚数(部品切れ予想枚数)を算出する(S4)。すなわち、図26に示すように、1回の部品交換作業で供給される部品Aの員数が10000であり、1枚の基板に実装される部品Aの実装点数は100であるとする。すると、1回の部品交換作業で供給される部品Aで生産可能な基板の枚数(部品切れ予想枚数)は、100(=10000/100)枚となる。すなわち、基板を100枚生産するごとに部品Aの交換作業をしなければならない。同様に、部品Bの部品切れ予想枚数は10枚、部品Cの部品切れ予想枚数は20枚となる。なお、部品の員数は、部品供給情報307hより知ることができ、部品の実装点数は実装点データ307aより知ることができる。
部品切れ停止時間算出部305aは、部品交換による実装時間のロスがないと仮定してラインタクトタイムを算出する(S6)。なお、ラインタクトタイムの算出方法については、公知の技術であり、本願の主眼ではないため、その詳細な説明は繰り返さない。ここでは、仮にラインタクトタイムが50秒に求まったものとする。
部品切れ停止時間算出部305aは、部品ごとに、1回の部品交換で部品実装機が連続稼働可能な時間(連続稼働時間)を求める(S8)。たとえば、部品Aの部品切れ予想枚数は、100枚である。このため、図27に示すように、部品Aの連続稼働時間は、5000(=50秒×100枚)秒となる。同様に、部品Bの連続稼働時間は、500(=50秒×10枚)秒、部品Cの連続稼働時間は、1000(=50秒×20枚)秒となる。
部品切れ停止時間算出部305aは、部品ごとに、連続稼働時間と交換時間とを用いて、単位時間あたりの部品切れ停止時間を算出する(S10)。たとえば、図28に示すように、部品Aの連続稼働時間が5000秒であり、部品Aの交換時間(部品切れ停止時間)が60秒であるものとする。ここで、部品の交換時間は、図19に示される部品名−交換時間情報307dより、部品名をキーとして求めることができる。
つまり、部品Aに関しては、5000秒連続稼働した後に、60秒の部品交換時間が生じることになる。このため、連続交換時間の単位時間(1秒)あたりの部品切れ停止時間は、0.012秒(=60秒/5000秒)となる。同様に、部品Bについての単位時間あたりの部品切れ停止時間は、0.06秒(=30秒/500秒)となる。また、部品Cについての単位時間あたりの部品切れ停止時間は、0秒(=0秒/1000秒)となる。部品Cは、スプライシングが可能なテーピング部品である。このため、単位時間あたりの部品切れ停止時間は、0秒となる。
以上説明した部品切れ停止時間算出部305aの処理結果により、どの部品の部品交換に時間を要するかが分かる。
シミュレーション結果表示部305bは、部品切れ停止時間算出部305aでの各種処理結果をグラフ化して表示部302に表示する。
図29は、シミュレーション結果表示部305bが表示するグラフの一例を示す図である。図29に示すグラフは、生産枚数と部品切れ停止回数との関係を示している。このグラフより、たとえば、部品Aについては100枚の基板生産に付き1回の部品交換が必要であることがわかる。また、部品Bについては、10枚の基板生産に付き1回の部品交換が必要であることがわかる。このグラフより、直線の傾きが最も大きい部品Bほど、同一の基板生産枚数あたりの部品切れ停止回数が多いことがわかる。
図30は、シミュレーション結果表示部305bが表示するグラフの他の一例を示す図である。図30に示すグラフは、基板生産枚数と部品切れ停止時間との関係を示している。このグラフより、たとえば、部品Aについては、基板を100枚生産するごとに、60秒の部品切れ停止が起こることがわかる。また、部品Bについては、基板を10枚生産するごとに30秒の部品切れ停止が起こることがわかる。また、部品Cについては、部品切れ停止時間が0であるため、グラフには示されていない。このように、直線の傾きが最も大きい部品Bほど、生産枚数1枚あたりの部品切れ停止時間が大きいことがわかる。
図31は、シミュレーション結果表示部305bが表示するグラフの他の一例を示す図である。図31に示すグラフは、部品実装機の稼働時間と部品切れ停止回数との関係を示している。このグラフより、たとえば、部品Aについては、部品実装機を5000秒稼働させるごとに1回の部品切れが発生することが示されている。また、部品Bについては、部品実装機を500秒稼働させるごとに1回の部品切れが発生することが示されている。このグラフより、直線の傾きが最も大きい部品Bほど、部品実装機の同一稼働時間あたりの部品切れ停止回数が大きいことがわかる。
図32には、シミュレーション結果表示部305bが表示するグラフの他の一例を示す図である。図32に示すグラフは、部品実装機の稼働時間と部品切れ停止時間との関係を示している。このグラフより、たとえば、部品Aについては、部品実装機を5000秒稼動させるごとに60秒の部品切れ停止が起こり、部品Bについては、部品実装機を500秒稼動させるごとに30秒の部品切れ停止が起こることがわかる。また、部品Cについては、部品切れ停止時間が0であるため、グラフには示されていない。このように、直線の傾きが最も大きい部品Bほど、部品実装機の同一稼働時間あたりの部品切れ停止時間が大きいことがわかる。
図33は、部品振り分け処理部305cが実行する処理のフローチャートである。
部品振り分け処理部305cは、部品切れ停止時間算出部305aが算出した部品ごとの単位時間あたりの部品切れ停止時間を考慮して部品実装時間を算出する(S22)。
すなわち、図34に示されるように、部品種ごとに補正前の部品実装時間が予め定められている。部品実装時間とは、1枚の基板生産において、部品を実装するのに必要な時間を部品ごとに定めたものである。補正前の部品実装時間は、ラインタクトタイムの算出処理(図25のS6)により予め算出されているものとする。たとえば、部品A、BおよびCの補正前部品実装時間は、それぞれ50秒、10秒および10秒であるものとする。
また、単位時間あたりの部品切れ停止時間は図25のS10の処理により予め算出されている。たとえば、部品A、BおよびCの単位時間あたりの部品切れ停止時間は、それぞれ、0.012秒、0.06秒および0秒であるものとする。
部品振り分け処理部305cは、部品ごとに、補正前部品実装時間と単位時間あたりの部品切れ停止時間とを用いて、部品交換の時間を考慮した補正後部品実装時間を算出する。すなわち、純粋に部品実装に必要な時間だけを部品実装時間とするのではなく、部品交換に必要な時間も加味した部品実装時間を算出する。補正後の部品実装時間は、以下の式(1)により算出される。
補正後部品実装時間=
(1+単位時間あたりの部品切れ停止時間)×補正前部品実装時間 …(1)
たとえば、部品Aについて補正後部品実装時間を計算すると、50.6(=(1+0.012)×50)秒となる。これにより、部品交換をも考慮した部品実装時間を算出することができる。
同様に、部品Bおよび部品Cの補正後部品実装時間は、10.6秒および10秒にそれぞれなる。なお、部品Cについては、単位時間あたりの部品切れ停止時間が0である。このため、補正後部品実装時間は補正前部品実装時間と同一である。
部品振り分け処理部305cは、S22の処理で求められた補正後部品実装時間を用いてラインバランス処理を行なう(S24)。すなわち、生産ラインを構成する部品実装機間でタクトタイムが均等となるように、部品の振り分けをシミュレーションにより行なう。なお、ラインバランス処理は、補正後部品実装時間を使用する以外は公知の技術である。このため、その詳細な説明はここでは繰り返さない。
部品振り分け処理部305cは、ラインバランス処理(S24)により部品が振り分けられた部員実装機の各々についてタクトタイムをシミュレーションにより算出し、タクトタイムの最大値であるラインタクトタイムを算出する(S26)。タクトタイムの算出方法は、公知の技術である。このため、その詳細な説明は繰り返さない。
以上説明したように、本発明の実施の形態によると、部品に対する部品供給装置の違いに基づいて、正確に部品実装機の停止時間を予測することができる。
また、停止時間を考慮した部品実装時間に基づいてラインバランス処理を行うことができる。このため、使用する部品供給装置が変わったとしても、部品実装機間で最適な部品の振り分けを行なうことができる。よって、スループットの向上を図ることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る部品実装システムについて説明する。実施の形態2に係る部品実装システムは、実施の形態1に係る部品実装システムと同様の構成を有するが、実装条件決定装置300の部品切れ停止時間算出部305aが実行する処理が異なる。すなわち、実施の形態1では、単位時間あたりの部品切れ停止時間を算出しているのに対し、実施の形態2では、基板1枚あたりの部品切れ停止時間を算出する点が異なる。
図35は、部品切れ停止時間算出部305aが実行する処理のフローチャートである。
S2〜S6までの処理は、実施の形態1の図25と同様である。
次に、部品切れ停止時間算出部305aは、部品ごとに、S4の処理で求められた部品交換1回あたりの生産可能枚数に基づいて、部品交換が発生する頻度であるロス率を算出する(S32)。たとえば、図26に示されるように、部品A、部品Bおよび部品Cは、それぞれ基板を100枚、10枚および20枚生産するごとに部品切れが発生する。このため、ロス率は、それらの枚数の逆数を取ることにより、0.01(=1/100)、0.1(=1/10)および0.05(=1/20)と、それぞれ求められる。すなわち、部品Aについては、生産される基板のうち1%(=0.01×100)の割合で部品の交換が行なわれることになる。
次に、部品切れ停止時間算出部305aは、S32の処理で算出されたロス率と部品の交換時間を用いて、部品ごとに、基板1枚あたりの部品切れ停止時間を算出する(S34)。たとえば、図19に示されるように、部品A、部品Bおよび部品Cの交換時間が60秒、30秒および0秒と求められているものとする。すると、基板1枚あたりの部品切れ停止時間は、ロス率と交換時間とを乗算することにより求められる。つまり、部品Aについての基板1枚あたりの部品切れ停止時間は、0.01×60=0.6(秒/枚)となる。同様に、部品Bについての基板1枚あたりの部品切れ停止時間は、0.1×30=3(秒/枚)となり、部品Cについての基板1枚あたりの部品切れ停止時間は、0.05×0=0(秒/枚)となる。
以上説明したように、本実施の形態によると、部品に対する部品供給装置の違いに基づいて、正確に部品実装機の停止時間を予測することができる。
以上、本発明の実施の形態に係る部品実装システムについて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施の形態では、部品名−交換時間情報307dに示されている情報を用いて部品切れ停止時間を算出しているが、形状コード−交換時間情報307eまたは供給コード−交換時間情報307fに示されている情報を用いて部品切れ停止時間を算出するようにしても良い。
また、これらすべての情報を用いて部品の交換時間を求め、部品切れ停止時間を算出するようにしても良い。たとえば、図24に示した部品供給情報307hより、部品Bの形状コードは「3216」であり、その供給コードが「E3216」である。この場合、図19に示した部品名−交換時間情報307dによると、部品Bの交換時間は30秒である。また、図20に示した形状コード−交換時間情報307eによると、形状コード「3216」で特定される部品の交換時間は30秒である。さらに、図21に示した供給コード−交換時間情報307fによると、供給コード「E3216」で特定される部品供給装置で供給される部品の交換時間は90秒である。このように、同じ部品であっても交換時間が異なる場合には、その最大値を交換時間とするようにしても良い。すなわち、この例では交換時間の最大値である90秒が部品Bの交換時間であると決定される。
また、本発明による停止時間の算出対象となる部品実装機は、図1および図2に示されるものには限定されない。例えば、1枚の基板に対して複数の装着ヘッドが協調動作を行ないながら交互に部品を実装するいわゆる交互打ちの部品実装機であってもよい。また、間欠回転するロータリーヘッドの周りに設けられた吸着ノズルを用いて、実装点に応じて移動されることにより位置決めがされる基板上に部品を実装するいわゆるロータリータイプの部品実装機であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、基板に部品を実装する部品実装機の実装条件を決定する実装条件決定装置等に適用できる。
本発明の実施の形態1および2に係る部品実装システムの全体の構成を示す外観図である。 図1に示された部品実装機の主要な構成を示す平面図である。 装着ヘッドとテープフィーダとの位置関係を示す模式図である。 装着ヘッドに装着される吸着ノズルの例を示す外観図である。 テーピング部品の例を示す図である。 継ぎ目検出センサがないタイプのテープフィーダの一覧を示す図である。 継ぎ目検出センサがあるタイプのテープフィーダの一覧を示す図である。 キャリアテープが粘着テープである場合のテープフィーダの一覧を示す図である。 図7および図8に示したテープフィーダの外観図である。 バルクフィーダの構成を示す図である。 スティックフィーダの一例を示す外観図である。 スティックの構成を模式的に示した図である。 トレイ供給部の内部構成を示す図である。 パレット上に配置された部品の一例を示す図である。 実装条件決定装置の構成を示すブロック図である。 実装点データの一例を示す図である。 部品ライブラリの一例を示す図である。 実装装置情報の一例を示す図である。 部品名−交換時間情報の一例を示す図である。 形状コード−交換時間情報の一例を示す図である。 供給コード−交換時間情報の一例を示す図である。 Z番号−加算交換時間情報の一例を示す図である。 コの字形状をした生産ラインの一例を示す図である。 部品供給情報の一例を示す図である。 部品切れ停止時間算出部が実行する処理のフローチャートである。 部品切れ予想枚数算出処理(図25のS4)を説明するための図である。 部品種ごとの連続稼働時間を示した図である。 部品種ごとの単位時間あたりの部品切れ停止時間を示した図である。 シミュレーション結果表示部が表示するグラフの一例を示す図である。 シミュレーション結果表示部が表示するグラフの一例を示す図である。 シミュレーション結果表示部が表示するグラフの一例を示す図である。 シミュレーション結果表示部が表示するグラフの一例を示す図である。 部品振り分け処理部が実行する処理のフローチャートである。 部品実装時間算出処理(図34のS22)を説明するための図である。 部品切れ停止時間算出部が実行する処理のフローチャートである。
符号の説明
10 部品実装システム
20 基板
53 部品テープ
100、200 部品実装機
110 前サブ設備
112 装着ヘッド
112a、112b 吸着ノズル
113 XYロボット
114 テープフィーダ
115 部品供給部
116 部品認識カメラ
117 トレイ供給部
117a マガジン
117b パレット
117c 部品
117d 搬送機構
117e リフト
118 シャトルコンベヤ
119 ノズルステーション
120 後サブ設備
192 ストッカ
202 ユーザ
300 実装条件決定装置
301 演算制御部
302 表示部
303 入力部
304 メモリ
305 実装条件決定プログラム格納部
305a 停止時間算出部
305b シミュレーション結果表示部
305c 部品振り分け処理部
306 通信I/F部
307 データベース部
307a 実装点データ
307b 部品ライブラリ
307c 実装装置情報
307d 部品名−交換時間情報
307e 形状コード−交換時間情報
307f 供給コード−交換時間情報
307g Z番号−加算交換時間情報
307h 部品供給情報
423a〜423d チップ形電子部品
424 キャリアテープ
424a 収納凹部
425 カバーテープ
426 供給用リール
453 部品吸着位置
455 スティック
457 電子部品

Claims (10)

  1. 基板に部品を実装することにより実装基板を生産する部品実装機の停止時間を、前記基板に実装される部品の部品種ごとに導出する部品実装機停止時間導出方法であって、
    部品種ごとに、前記部品実装機に当該部品種の部品を供給する部品供給装置の種別を特定する種別特定ステップと、
    記憶装置に記憶されている前記部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する部品交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける停止時間情報を参照することにより、前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別に対応する部品実装機の停止時間を導出する停止時間導出ステップと
    を含む部品実装機停止時間導出方法。
  2. さらに、
    部品種ごとに、1回の部品交換で供給可能な部品の員数と1枚の実装基板に含まれる部品の員数とを取得し、前記1回の部品交換で供給可能な部品の員数を前記1枚の実装基板に含まれる部品の員数で除することにより、1回の部品交換で生産可能な実装基板の枚数を算出する生産可能枚数算出ステップと、
    1枚の実装基板を生産するのに必要な時間であるタクトタイムを取得するタクトタイム取得ステップと、
    部品種ごとに、前記生産可能枚数算出ステップで算出された実装基板の枚数と前記タクトタイム取得ステップで取得されたタクトタイムとを乗ずることにより、1回の部品交換につき部品実装機を連続稼働させることが可能な連続稼働可能時間を算出する連続稼働可能時間算出ステップとを含み、
    前記停止時間導出ステップでは、さらに、部品種ごとに、導出された前記部品実装機の停止時間を前記連続稼働可能時間算出ステップで算出された前記連続稼働可能時間で除することにより、前記連続稼働可能時間に対する前記部品実装機の停止時間の割合を算出する
    請求項1に記載の部品実装機停止時間導出方法。
  3. さらに、
    部品種ごとに、1回の部品交換で供給可能な部品の員数と1枚の実装基板に含まれる部品の員数とを取得し、前記1回の部品交換で供給可能な部品の員数を前記1枚の実装基板に含まれる部品の員数で除することにより、1回の部品交換で生産可能な実装基板の枚数を算出する生産可能枚数算出ステップと、
    部品種ごとに、前記生産可能枚数算出ステップで算出された前記1回の部品交換で生産可能な実装基板の枚数の逆数を計算することにより、実装基板生産におけるロス率を算出するロス率算出ステップとを含み、
    前記停止時間導出ステップでは、さらに、部品種ごとに、導出された前記部品実装機の停止時間と前記ロス率算出ステップで算出されたロス率とを乗ずることにより、実装基板1枚あたりの部品実装機の停止時間を算出する
    請求項1に記載の部品実装機停止時間導出方法。
  4. 前記停止時間情報は、
    部品切れが発生する際に使用中の部品テープに新しい部品テープを繋ぐことにより部品の交換が可能な部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する前記停止時間とを対応付ける第1の情報と、
    部品供給装置自体を部品実装機より取り外さなければ部品の交換をすることができない部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する前記停止時間とを対応付ける第2の情報とを含み、
    前記停止時間導出ステップは、
    前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別が、部品切れが発生する際に使用中の部品テープに新しい部品テープを繋ぐことにより部品の交換が可能な部品供給装置の種別である場合には、前記第1の情報を参照して、当該種別に対応する部品実装機の停止時間を導出するステップと、
    前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別が、部品供給装置自体を部品実装機より取り外さなければ部品の交換をすることができない部品供給装置の種別である場合には、前記第2の情報を参照して、当該種別に対応する部品実装機の停止時間を導出するステップとを含む
    請求項1に記載の部品実装機停止時間導出方法。
  5. 前記部品供給装置は、部品を送り出しながら前記部品実装機に部品を供給するテープフィーダと、載置した状態で前記部品実装機に部品を供給するトレイとを含み、
    前記停止時間情報は、
    フィーダの種別と当該フィーダに対する部品実装機の停止時間とを対応付けるフィーダ停止時間情報と、
    トレイの種別と当該トレイに対する部品実装機の停止時間とを対応付けるトレイ停止時間情報とを含み、
    前記停止時間導出ステップは、
    前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別が、前記フィーダの種別である場合には、前記フィーダ停止時間情報を参照して、当該種別に対応する部品実装機の停止時間を導出するステップと、
    前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別が、前記トレイの種別である場合には、前記トレイ停止時間情報を参照して、当該種別に対応する部品実装機の停止時間を導出するステップとを含む
    請求項1に記載の部品実装機停止時間導出方法。
  6. 前記部品供給装置の種別は、前記テープフィーダに取り付けられる部品テープの幅に応じて定められており、
    前記停止時間情報には、前記部品テープの幅ごとに、部品供給装置の停止時間が定められており、
    前記停止時間導出ステップでは、前記停止時間情報を参照することにより、前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別で定められる前記部品テープの幅に対応する部品実装機の停止時間を導出する
    請求項1に記載の部品実装機停止時間導出方法。
  7. 前記停止時間情報には、
    前記部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する部品交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける第1停止時間情報と、
    部品種と当該部品種の部品の交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける第2停止時間情報と、
    部品の形状の識別子と当該部品の交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける第3停止時間情報との少なくとも1つが含まれ、
    前記種別特定ステップでは、前記部品供給装置の種別、基板に実装される部品の部品種および基板に実装される部品の形状の識別子のうちの少なくとも1つを特定し、
    前記停止時間導出ステップでは、前記種別特定ステップで特定された情報に対応する部品実装機の停止時間を、前記第1停止時間情報、前記第2停止時間情報および前記第3停止時間情報のうちの少なくとも1つから導出する
    請求項1に記載の部品実装機停止時間導出方法。
  8. 前記停止時間導出ステップでは、さらに、複数の部品実装機の停止時間が導出された場合には、当該複数の部品実装機の停止時間の最大値を、部品実装機の停止時間として導出する
    請求項7に記載の部品実装機停止時間導出方法。
  9. 基板に部品を実装する部品実装機の実装条件を決定する実装条件決定方法であって、
    部品種ごとに、前記部品実装機に当該部品種の部品を供給する部品供給装置の種別を特定する種別特定ステップと、
    記憶装置に記憶されている前記部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する部品交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける停止時間情報を参照することにより、前記種別特定ステップで特定された前記部品供給装置の種別に対応する部品実装機の停止時間を導出する停止時間導出ステップと、
    部品種ごとに、1回の部品交換で供給可能な部品の員数と1枚の実装基板に含まれる部品の員数とを取得し、前記1回の部品交換で供給可能な部品の員数を前記1枚の実装基板に含まれる部品の員数で除することにより、1回の部品交換で生産可能な実装基板の枚数を算出する生産可能枚数算出ステップと、
    1枚の実装基板を生産するのに必要な時間であるタクトタイムを取得するタクトタイム取得ステップと、
    前記停止時間導出ステップで導出された部品種ごとの前記部品実装機の停止時間と前記生産可能枚数算出ステップで算出された生産可能枚数とに基づいて、前記タクトタイム取得ステップで取得されたタクトタイムに実装基板1枚あたりの前記部品実装機の停止時間を加算した補正タクトタイムを求め、当該補正タクトタイムが部品実装機間で均等となるように、部品実装機間での部品の振分けをシミュレーション実行する部品振り分けステップと
    を含む実装条件決定方法。
  10. 基板に部品を実装することにより実装基板を生産する部品実装機の停止時間を、前記基板に実装される部品の部品種ごとに導出する部品実装機停止時間導出装置であって、
    部品種ごとに、前記部品実装機に当該部品種の部品を供給する部品供給装置の種別を特定する種別特定手段と、
    記憶装置に記憶されている前記部品供給装置の種別と当該部品供給装置に対する部品交換を原因とする部品実装機の停止時間とを対応付ける停止時間情報を参照することにより、前記種別特定手段で特定された前記部品供給装置の種別に対応する部品実装機の停止時間を導出する停止時間導出手段と
    を備える部品実装機停止時間導出装置。
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