JP2008277045A - 絶縁電線およびワイヤーハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】サイズが細径化されても回転しやすく、ワイヤーハーネス組立性に優れる絶縁電線およびワイヤーハーネスを提供すること。
【解決手段】絶縁電線の軸方向と略直交する方向に絶縁電線を切断したときの断面形状において、導体の外周に被覆する絶縁層の外形を略楕円形、略多角形、略花弁形、略星形などの異形にし、絶縁層の外接円径(D)と内接円径(d)との比(D/d)が1.1〜1.5の範囲内にある絶縁電線とする。特に、絶縁層の外接円径(D)が1mm以下の細径電線にすると良い。また、この絶縁電線を含むワイヤーハーネスとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁電線およびワイヤーハーネスに関し、さらに詳しくは、自動車用電線に好適な絶縁電線およびワイヤーハーネスに関するものである。
従来より、銅などの単線または複数本の素線を撚り合わせた撚線よりなる導体を、樹脂材料などの絶縁層で被覆してなる絶縁電線が知られている。絶縁電線は、例えば、自動車などの車両や電気・電子機器などの配線に用いられる。
近年、自動車などの車両や電気・電子機器などの高性能化が進められており、各種制御回路等の増加に伴って、使用される絶縁電線の数は増加する傾向にある。
ここで、自動車分野においては、省エネルギーなどの観点から車両重量の軽量化が望まれており、自動車に用いられる絶縁電線には細径化・軽量化が求められている。そのため、絶縁電線のサイズは、年々細くなってきている。
なお、本願発明に関連する文献としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、絶縁電線の種別を視覚的に判別することができるように、被覆の外面に延在方向に連続する複数本の溝を形成する点が開示されている。
特開2001−357728号公報
しかしながら、絶縁電線のサイズが細くなると、以下のような問題があった。特に、公称断面積が0.13mm以下の細径電線では、以下のような問題が顕著に生じる。
すなわち、絶縁電線の端末には端子が圧着され、これをコネクタハウジングに挿入することでコネクタを形成している。コネクタハウジングへの端子挿入においては、挿入時の端子向きが決められているため、絶縁電線を回転させて端子の向きをコネクタハウジングの向きに合わせる必要がある。電線サイズが細くなると、絶縁電線を回転させにくくなり、端子の向きをコネクタハウジングの向きに合わせにくくなって、ワイヤーハーネス組立性が悪くなるという問題があった。
なお、特許文献1に記載の絶縁電線は、絶縁電線の種別を視覚的に判別することを目的としており、ワイヤーハーネス組立性の改善を図るものではない。そのため、本願発明とは、構成が大きく異なっている。
本発明が解決しようとする課題は、サイズが細径化されても回転しやすく、ワイヤーハーネス組立性に優れる絶縁電線およびワイヤーハーネスを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る絶縁電線は、導体の外周に絶縁層が被覆されてなる絶縁電線であって、当該電線の断面形状における前記絶縁層の外接円径(D)と内接円径(d)との比(D/d)が、1.1〜1.5の範囲内にあることを要旨とする。
この場合、前記絶縁層の外接円径(D)は、1mm以下であることが望ましい。
そして、前記断面形状としては、略楕円形、略多角形、略花弁形、略星形を好適に示すことができる。
また、前記断面形状としては、略円形形状もしくは略楕円形形状に、その略円形もしくは略楕円形の周上より放射状に膨出する膨出部を有する形状を好適に示すことができる。
さらに、前記絶縁層の外接円に接する箇所は、2〜12箇所の範囲内にあると良い。
一方、本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を含むことを要旨とする。
本発明に係る絶縁電線は、当該電線の断面形状において、絶縁層の外接円径(D)と内接円径(d)との比(D/d)が、1.1〜1.5の範囲内にある。そのため、電線表面に凹凸が生じ、電線が指に掛かりやすくなる。これにより、電線を回転させやすくなるので、電線の端末に端子を圧着し、圧着した端子をコネクタハウジングに挿入してコネクタを形成する際に、端子の向きをコネクタハウジングの向きに合わせやすくなり、ワイヤーハーネス組立性に優れる。特に、電線サイズが細くなり、電線が回転しにくくなっているときに、その効果が大きい。
この場合、前記絶縁層の外接円径(D)が1mm以下であると、細径電線として用いることができる。
そして、前記断面形状が略楕円形、略多角形、略花弁形、または略星形であると、確実に、電線表面に凹凸が生じ、指に掛かりやすくなり、電線を回転させやすくなる。
同様に、前記断面形状が、略円形形状もしくは略楕円形形状に、その略円形もしくは略楕円形の周上より放射状に膨出する膨出部を有する形状であると、確実に、電線表面に凹凸が生じ、指に掛かりやすくなり、電線を回転させやすくなる。
また、前記絶縁層の外接円に接する箇所が2〜12箇所の範囲内にあると、一層、指に掛かりやすくなり、電線を回転させやすくなる。
一方、本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を含むので、組立性に優れる。
次に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る絶縁電線は、導体の外周に絶縁層を被覆してなる。例えば、自動車などの車両や電気・電子機器などの配線に用いられ、特に、自動車用電線に好適に用いられる。
本発明に係る絶縁電線は、電線外形となる絶縁層外形を変形させており、電線の断面形状が異形になっている。ここでいう断面は、電線の軸方向と略直交する方向に電線を切断したときの断面である。電線の断面形状において、異形とは、円形以外の形状であり、中心から断面の輪郭をなす曲線までの距離が一定でないものをいう。一般的な絶縁電線は、断面形状が略円形をしている。
電線の断面形状を異形にすることにより、電線表面に凹凸が生じ、電線が指に掛かりやすくなる。この異形の度合を、電線の断面形状における絶縁層の外接円径(D)と内接円径(d)との比(D/d)を用いて表している。
本発明に係る絶縁電線は、電線の断面形状における絶縁層の外接円径(D)と内接円径(d)との比(D/d)が、1.1〜1.5の範囲内にある。外接円とは、電線の断面形状において絶縁層の輪郭をなす曲線に外接する円であり、内接円とは、電線の断面形状において絶縁層の輪郭をなす曲線に内接する円である。外接円径(D)は、外接円の直径であり、内接円径(d)は、内接円の直径である。
比(D/d)を1.1〜1.5の範囲内にすることにより、電線表面には十分な凹凸が生じ、電線が指に掛かりやすくなる。このとき、比(D/d)が1.1未満であると、電線表面の凹凸の差異が小さく、電線が指に掛かりにくい。そのため、電線を回転させやすくする効果は得られにくい。一方、比(D/d)が1.5を超えると、電線の断面積が大きくなり、複数の電線の束よりなるワイヤーハーネスの径が増大するため望ましくない。より好ましくは、比(D/d)としては、1.3〜1.5の範囲内である。
本発明に係る絶縁電線の具体的な断面形状としては、例えば、略楕円形、略多角形、略花弁形、略星形、略円形もしくは略楕円形にその略円形もしくは略楕円形の周上より放射状に膨出する膨出部を有する形状などが挙げられる。以下に、図面を用いて具体的に説明する。図1〜8は、本発明の一実施形態に係る各絶縁電線を表す断面図である。なお、長さdは絶縁層の内接円径であり、長さDは絶縁層の外接円径である。また、2点鎖線により、内接円と外接円を表している。また、本発明において略星形というには、膨出部の数を3〜12の範囲内とする。
図1に示すように、絶縁電線10aは、導体12の外周に絶縁層14が被覆されており、その断面形状は、横軸方向の長さが縦軸方向の長さよりも長い略楕円形になっている。すなわち、断面形状において、横軸方向と縦軸方向の長さが異なるため、電線表面に凹凸が生じている。そのため、断面が略円形である従来の絶縁電線と比較して、絶縁電線10aは指に掛かりやすくなっており、回転させやすくなっている。
断面形状が略楕円形の絶縁電線10aでは、断面の縦方向に上下2箇所で内接円が絶縁層14に接しており、断面の横方向に左右2箇所で外接円が絶縁層14に接している。断面形状において、横軸方向に長くなると、比(D/d)が大きくなり、反対に、縦軸方向に長くなって略円形に近づくと、比(D/d)が小さくなる。比(D/d)を1.1〜1.5の範囲内にするには、例えば、横軸方向の長さや縦軸方向の長さなどを調節すると良い。
図2〜4に示す各絶縁電線は、断面形状が略多角形(略正多角形)になっている。図2に示す絶縁電線10bは、断面形状が略三角形になっており、図3に示す絶縁電線10cは、断面形状が略四角形になっており、図4に示す絶縁電線10eは、断面形状が略五角形になっている。いずれの絶縁電線も、中心から各頂点までの長さと、中心から各辺までの長さとが異なるため、電線表面に凹凸が生じている。そのため、各絶縁電線10b、10c、10eは指に掛かりやすくなっており、回転させやすくなっている。
図2〜4に示す断面形状が略多角形の絶縁電線では、各辺の中心位置で内接円が絶縁層14に接しており、各頂点で外接円が絶縁層14に接している。したがって、絶縁層14の外接円に接する箇所は、多角形の頂点の数と同じになっている。略多角形の各頂点は丸みのある凸部となっており、各頂点の丸みが大きくなると、絶縁層14の外接円径(D)が小さくなって比(D/d)が小さくなり、丸みが小さくなると、絶縁層14の外接円径(D)が大きくなって比(D/d)が大きくなる。比(D/d)を1.1〜1.5の範囲内にするには、例えば、各頂点の丸みの大きさなどを調節すると良い。
図5に示すように、絶縁電線10fは、断面形状が略花弁形になっている。すなわち、絶縁電線10fは、略半円状の膨出部16fが放射状に9つ形成されており、略半円状の膨出部16fと膨出部16fとの間には凹部18fが形成されている。このように、電線表面に凹凸が形成されており、膨出部16fの側面に指を掛けると、絶縁電線10fは指に掛かりやすくなり、回転させやすくなっている。
断面形状が略花弁形の絶縁電線10fでは、凹部18fの底で内接円が絶縁層14に接しており、略半円状の膨出部16fの頂点で外接円が絶縁層14に接している。したがって、絶縁層14の外接円に接する箇所は、略半円状の膨出部16fの数と同じになっている。絶縁電線10fでは、比(D/d)を1.1〜1.5の範囲内にするには、例えば、略半円状の膨出部16fの数、膨出部16fの高さ、膨出部16fの径の大きさなどを調節すると良い。
図6に示すように、絶縁電線10gは、断面形状が略星形になっている。すなわち、絶縁電線10gは、略三角形の膨出部16gが放射状に6つ形成されており、略三角形の膨出部16gと膨出部16gとの間には凹部18gが形成されている。このように、電線表面に凹凸が形成されており、膨出部16gの側面に指を掛けると、絶縁電線10gは指に掛かりやすくなり、回転させやすくなっている。
断面形状が略星形の絶縁電線10gでは、凹部18gの底で内接円が絶縁層14に接しており、略三角形の膨出部16gの頂点で外接円が絶縁層14に接している。したがって、絶縁層14の外接円に接する箇所は、略三角形の膨出部16gの数と同じになっている。略三角形の膨出部16gは、先端が丸みのある形状になっており、先端の丸みが大きくなると、絶縁層14の外接円径(D)が小さくなって比(D/d)が小さくなる。比(D/d)を1.1〜1.5の範囲内にするには、例えば、略三角形の膨出部16gの高さや膨出部16gの先端の丸みなどを調整すると良い。
図7〜8に示す各絶縁電線は、電線の軸方向に沿って電線表面に複数のリブ状突起を有している電線である。図7に示すように、絶縁電線10hの断面形状は、略楕円形形状に、その略楕円形の周上より放射状に膨出する膨出部16hを2つ有する形状になっている。2つの膨出部16hは、略楕円形形状において長軸方向に相対する位置に、略四角形に形成されており、略楕円形形状の周上にいわゆるヒレ状に形成されている。すなわち、断面形状は、ヒレ付きの楕円形状をしている。このヒレ部分となる略四角形の角は、丸みのある形状になっている。
絶縁電線10hでは、横方向に左右2箇所で内接円が絶縁層14に接しており、略四角形の膨出部16hの両角で外接円が絶縁層14に接している。したがって、絶縁層14の外接円に接する箇所は4箇所である。
また、図8に示すように、絶縁電線10iの断面形状は、略円形形状に、その略円形の円周上より放射状に膨出する膨出部16iを4つ有する形状になっている。4つの膨出部16iは、横軸方向と縦軸方向に相対する位置に、略四角形に形成されており、略四角形の角が丸みのある形状になっている。すなわち、断面形状は、ヒレ付きの円形状をしている。絶縁電線10iでは、絶縁層14の略円形の円周で内接円が接しており、略四角形の膨出部16iの両角で外接円が絶縁層14に接している。したがって、絶縁層14の外接円に接する箇所は8箇所である。
絶縁電線10h、10iともに断面形状において膨出部を有し、電線表面には凹凸が形成されているため、電線が指に掛かりやすくなっており、回転させやすくなっている。絶縁電線10h、10iにおいては、比(D/d)を1.1〜1.5の範囲内にするには、例えば、略四角形の膨出部16h、16iの高さや角の丸みなどを調整すると良い。
絶縁電線の断面形状を略多角形にする場合には、上述する例に限定されるものではない。例えば、多角形の角の数が6以上であっても良い。多角形の角の数が多くなると、多くなるにつれて電線表面の凹凸が小さくなり、略円形に近づく。そのため、電線表面の凹凸を十分に確保する観点から、多角形の角の数は、3〜8の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、3〜6の範囲内であり、さらに好ましくは、3〜5の範囲内である。
また、絶縁電線の断面形状を、略花弁形、略星形、または、略楕円形形状もしくは略円形形状に、その略楕円形もしくは略円形の周上より放射状に膨出する膨出部を有する形状にする場合には、形成する膨出部の数は、特に限定されるものではない。もっとも、電線表面の凹凸を十分に確保する観点からいえば、膨出部の数は、1〜12の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、膨出部の数は、2〜6の範囲内である。
絶縁層の外接円に接する箇所は、特に限定されるものではないが、電線表面の凹凸を十分に確保する観点からいえば、2〜12箇所の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは、外接円に接する箇所は、2〜6箇所の範囲内である。
上記する絶縁電線の具体的な断面形状は、すべて対称性を有する形状となっているが、線対称性、点対称性などの対称性を有する形状に限定されず、非対称な形状であっても良い。もっとも、均一な電線特性を有する点でいえば、対称性を有する形状であることが好ましい。
絶縁電線の断面形状が非対称な形状であるときには、外接円は、絶縁層の輪郭をなす曲線と少なくとも2点で外接し、絶縁電線断面の外部に存在し、輪郭をなす曲線と交差しない範囲においてとりうる最小の径を有する円とし、内接円は、絶縁層の輪郭をなす曲線と少なくとも2点で内接し、絶縁電線断面の内部に存在し、輪郭をなす曲線と交差しない範囲においてとりうる最大の径を有する円とする。
絶縁層の構成は、特に限定されるものではない。絶縁層は、1層としても良いし、2層以上としても良い。2層以上とする場合、各層は同種の材料で形成されても良いし、異種の材料で形成されても良い。
絶縁層を形成する材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PFA樹脂、ETFE(エチレン四フッ化エチレン共重合体)樹脂、FEP(フッ化エチレンプロピレン)樹脂等のフッ素樹脂などを例示することができる。
絶縁層には、必要に応じて、各種添加剤が配合されていても良い。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、金属不活性化剤、加工助剤(滑剤、ワックス等)などを例示することができる。
導体は、単線でも良いし、複数本の素線を撚り合わせた撚線でも良い。撚線の場合、各々材料を同じにする単一種類の素線で構成しても良いし、材料が異なる2種類以上の素線を組み合わせて構成しても良い。素線の本数は特に限定されず、例えば、7本、19本など、用途などに応じて適宜定めることができる。撚線導体は、円形圧縮されていても良い。
導体外径も、特に限定されない。もっとも、細径電線にする観点からいえば、導体外径は0.45mm以下であることが好ましい。導体材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、銅、銅合金、アルミ、アルミ合金など、通常用いられる材料を用いれば良い。
以上の構成を有する絶縁電線によれば、電線表面に形成された凹凸形状により電線が指に掛かりやすくなり、電線を回転させやすくする。これにより、電線の端末に端子を圧着接続し、圧着接続した端子をコネクタハウジングに挿入してコネクタを形成する際には、電線を回転させて端子の向きをコネクタハウジングの向きに合わせることが容易になり、端子をコネクタハウジングに挿入する時間を短くすることができる。すなわち、ワイヤーハーネス組立性を大幅に向上させることができる。特に、電線サイズが細くなり、電線が回転しにくくなっているときに、その効果が大きい。
なお、絶縁電線のサイズは、特に限定されるものではないが、細径電線であることが好ましい。特に、電線の外接円径(D)が1mm以下であることが好ましい。また、公称断面積が0.13mm以下であることが好ましい。このような細径電線が特に回転させにくいものだからである。
本発明に係る絶縁電線は、例えば、バンバリミキサー、加圧ニーダー、ロールなどの通常用いられる混練機を用いて混練した絶縁層材料を、通常の押出成形機などを用いて電線導体の外周に押出被覆するなどして製造することができる。
このとき、断面形状が異形となる絶縁電線にするには、例えば、絶縁層材料を押出するときのダイス孔形状を上述するような所望の形状にして絶縁層を導体の外周に押出被覆すると良い。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(絶縁電線の作製)
ダイス孔の形状を所望の形状にしたダイスを用いて、押出成形機により、外径が0.45mmの導体外周に絶縁層材料を押出被覆して、表1に記載する断面形状、外接円径、および内接円径となる各絶縁電線を作製した。次いで、作製した各絶縁電線の端末に端子を圧着接続した。
(ワイヤーハーネス組立性の評価)
各絶縁電線の端末に接続した端子のコネクタハウジングへの挿入しやすさ(端子挿入性)により、ワイヤーハーネス組立性を評価した。すなわち、10のキャビティを持つコネクタハウジングに端子を10本挿入する時間を計測し、これを10個のコネクタハウジングについて行ない、その所要時間の平均で評価した。その結果、従来の断面形状が円形の絶縁電線の挿入に掛かる時間に対し、97%以内の時間となったものを○、90%以内の時間となったものを◎とした。
表1に、評価結果を示す。
Figure 2008277045
表1によれば、比較例に係る各絶縁電線は、外接円径(D)と内接円径(d)との比(D/d)が特定範囲内に入っておらず、端子挿入性に劣っている。
これに対し、実施例に係る各絶縁電線は、比(D/d)が特定範囲内に入っており、端子挿入性に優れ、ワイヤーハーネス組立性に優れることが確認できた。また、比(D/d)が1.3〜1.5の範囲内にある場合には、特に端子挿入性に優れることが確認できた。これは、比(D/d)を特定範囲内にすることにより、電線が指に掛かりやすくなり、電線を回転させて端子の向きをコネクタハウジングの向きに合わせることが容易になったからであると考えられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
断面形状が略楕円形の絶縁電線を表す断面図である。 断面形状が略三角形の絶縁電線を表す断面図である。 断面形状が略四角形の絶縁電線を表す断面図である。 断面形状が略五角形の絶縁電線を表す断面図である。 断面形状が略花弁形の絶縁電線を表す断面図である。 断面形状が略星形の絶縁電線を表す断面図である。 断面形状が略楕円形形状に、その周上より放射状に膨出する膨出部を有する形状の絶縁電線を表す断面図である。 断面形状が略円形形状に、その周上より放射状に膨出する膨出部を有する形状の絶縁電線を表す断面図である。
符号の説明
10a〜10i 絶縁電線
12 導体
14 絶縁層
16f〜16i 膨出部
18f、18g 凹部

Claims (6)

  1. 導体の外周に絶縁層が被覆されてなる絶縁電線であって、
    当該電線の断面形状における前記絶縁層の外接円径(D)と内接円径(d)との比(D/d)が、1.1〜1.5の範囲内にあることを特徴とする絶縁電線。
  2. 前記絶縁層の外接円径(D)は、1mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電線。
  3. 前記断面形状は、略楕円形、略多角形、略花弁形、または略星形であることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁電線。
  4. 前記断面形状は、略円形形状もしくは略楕円形形状に、その略円形もしくは略楕円形の周上より放射状に膨出する膨出部を有する形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁電線。
  5. 前記絶縁層の外接円に接する箇所は、2〜12箇所の範囲内にあることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の絶縁電線。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の絶縁電線を含むことを特徴とするワイヤーハーネス。
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