JP2015141855A - 撚り線導体および絶縁電線 - Google Patents

撚り線導体および絶縁電線 Download PDF

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文敏 今里
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Abstract

【課題】端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることが可能な撚り線導体、また、これを用いた絶縁電線を提供する。
【解決手段】撚り線導体1は、複数本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1導体部2を有している。第1導体素線20の断面形状は、正六角形状、正三角形状、および、正方形状からなる群より選択される1種である。絶縁電線は、撚り線導体1と、撚り線導体1の外周に被覆された絶縁体とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、撚り線導体および絶縁電線に関する。
従来、自動車等の車両の分野において、複数本の導体素線を撚り合わせてなる撚り線導体と、撚り線導体の外周に被覆された絶縁体とを有する絶縁電線が知られている。上記撚り線導体の導体素線は、一般的には、真円の断面形状を有していることが多い(特許文献1参照)。
特開2003−045510号公報(図2)
しかしながら、真円の断面形状を有する複数本の導体素線からなる撚り線導体が端子によりかしめられた場合、導体素線の断面形状が真円であるため、各導体素線に均一にかしめ荷重が加わらず、撚り線導体の外周面に近い外側の導体素線に荷重が集中する。その結果、外側の導体素線が大きく塑性変形するのに対し、外側の導体素線よりも内側にある導体素線は、塑性変形し難い。そのため、撚り線導体に端子がかしめられた後、撚り線導体に引張荷重がかかると、内側の導体素線が滑り、端子から導体素線が抜け、端子保持力が低下するという問題が生じる。また、撚り線導体の中心に近くなる程、導体素線の塑性変形量が少なくなるため、素線表面の酸化被膜が壊れ難く、電気接続特性が不安定になるという問題も生じる。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることが可能な撚り線導体、また、これを用いた絶縁電線を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数本の第1導体素線が撚り合わされてなる第1導体部を有しており、
上記第1導体素線の断面形状は、正六角形状、正三角形状、および、正方形状からなる群より選択される1種であることを特徴とする撚り線導体にある。
本発明の他の態様は、上記撚り線導体と、該撚り線導体の外周に被覆された絶縁体とを有することを特徴とする絶縁電線にある。
上記撚り線導体は、複数本の第1導体素線が撚り合わされてなる第1導体部を有しており、第1導体素線の断面形状が、正六角形状、正三角形状、および、正方形状からなる群より選択される1種とされている。
そのため、上記撚り線導体は、真円の断面形状を有する複数本の導体素線からなる撚り線導体に比べ、端子によってかしめられる前から各第1導体素線の間にほとんど空隙が存在しない充填構造をとることができる。そのため、上記撚り線導体に端子がかしめられた場合に、各第1導体素線に均一にかしめ荷重が加わり、各第1導体素線が均一に塑性変形しやすくなる。それ故、撚り線導体に引張荷重がかかった場合でも、内方に配置された第1導体素線の位置ずれが抑制され、端子保持力が向上する。また、各第1導体素線が均一に塑性変形するので、素線表面の酸化被膜が壊れやすくなる。そのため、各第1導体素線同士の電気的接触が得られやすくなり、電気接続特性を安定化させることができる。
よって、上記撚り線導体によれば、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。
また、上記絶縁電線は、上記撚り線導体と、この撚り線導体の外周に被覆された絶縁体とを有している。
よって、上記絶縁電線によれば、電線端末部の絶縁体が剥ぎ取られ、露出した撚り線導体に端子がかしめられた際に、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。
実施例1の撚り線導体の断面図である。 実施例2の撚り線導体の断面図である。 実施例3の撚り線導体の断面図である。 実施例4の撚り線導体の断面図である。 実施例5の撚り線導体の断面図である。
上記撚り線導体は、複数本の第1導体素線が撚り合わされてなる第1導体部を有している。第1導体部は、断面形状が正六角形状である第1導体素線が複数本撚り合されて構成されていてもよいし、断面形状が正三角形状である第1導体素線が複数本撚り合されて構成されていてもよいし、断面形状が正方形状である第1導体素線が複数本撚り合されて構成されていてもよい。これらの各構成は、いずれも、端子によってかしめられる前から各第1導体素線の間にほとんど空隙が存在しないように並べられるからである。また、上記のように空隙が減少するので、撚り線導体、これを用いた絶縁電線の外径を小さくしやすい利点もある。
なお、上記断面は、素線軸方向に垂直な断面をいう。また、上記正六角形状とは、正六角形のみならず、実質的に正六角形と認められる、正六角形と同等の形状を有する範囲までを含む意味である。第1導体素線の断面形状を、厳密に正六角形に製造するのは難易度が高いし、また、正六角形と同等の形状を有している場合でも、上述した作用効果が得られるためである。正三角形状、正方形状についても同様である。
第1導体素線の断面形状は、好ましくは、正六角形状とすることができる。この場合には、上述した他の断面形状に比べ、第1導体部の断面の外形が最も真円に近い形状となる。そのため、外周に絶縁体を被覆しやすい撚り線導体が得られる。また、この撚り線導体の外周に絶縁体が被覆されてなる絶縁電線は、電線断面の外形が円形になりやすいので、自動車等の車両に配策しやすい利点もある。なお、この場合に、第1導体部は、断面で見た場合に、複数本の第1導体素線が同心円状に配置されて構成されていてもよいし、複数本の第1導体素線がランダムに集合されて構成されていてもよい。
第1導体素線は、具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などより構成することができる。好ましくは、第1導体素線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金より構成されているとよい。アルミニウムまたはアルミニウム合金は、表面に硬い酸化被膜を有している。しかし、上記撚り線導体は、第1導体素線の断面形状が上述した形状とされるため、端子でかしめられた場合に、各第1導体素線に均一にかしめ荷重が加わり、各第1導体素線が均一に塑性変形しやすい。そのため、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1導体素線表面に形成されている硬い酸化被膜が壊れやすく、各第1導体素線同士の電気的接触が十分に得られる。したがって、第1導体素線がアルミニウムまたはアルミニウム合金より構成されている場合でも、電気接続特性を安定化させやすい。また、アルミニウムまたはアルミニウム合金は、銅または銅合金に比べ、軽量であるので、撚り線導体の軽量化を図ることができる。
上記撚り線導体は、上記作用効果が得られる範囲内であれば、第1導体素線以外にも他の導体素線を有することができる。
例えば、上記撚り線導体は、第1導体部の外周に複数本の第2導体素線が撚り合わされてなる第2導体層を有することができる。この場合には、第2導体層を構成する第2導体素線の断面形状を適切な形状に調整することにより、第1導体部の断面の外形に現れる表面凹凸を減少させ、撚り線導体の断面の外形を円に近い形状とすることが可能になる。そのため、外周に絶縁体をより一層被覆しやすい撚り線導体を得やすくなる。
第2導体素線の断面形状は、第1導体素線の断面形状と異なる形状を有する構成とすることができる。第2導体素線の断面形状は、具体的には、台形状または円形状とすることができる。この場合には、撚り線導体の断面の外形が一層円に近い形状になりやすい。そのため、絶縁電線に適用したときに絶縁体の厚みを薄肉化しやすくなる。
第2導体素線の断面形状が台形状である場合、より具体的には、第2導体層は、上記台形の上底および下底のうち、短い方が内方、長い方が外方になるように第1導体部の外周に複数本の第2導体素線が撚り合わされている構成とすることができる。この場合には、隣り合う第2導体素線同士の間にほとんど空隙がない状態で撚り線導体の周方向に第2導体素線が配置される。そのため、撚り線導体の断面形状がより一層円に近い形状になりやすい。そのため、絶縁電線に適用したときに絶縁体の厚みを薄肉化する上で有利である。
第2導体素線は、具体的には、異種金属間の腐食が生じ難いなどの観点から、第1導体素線と同じ材質であることが好ましい。第2導体素線は、より具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などより構成することができる。好ましくは、第2導体素線は、軽量化、上記作用効果が十分に発揮されるなどの観点から、アルミニウムまたはアルミニウム合金より構成されているとよい。
上記撚り線導体が第1導体素線のみから構成されている場合、上記撚り線導体は、第1導体素線を19本以上有する構成とすることができる。この場合には、第1導体素線を上述した断面形状としたことによる作用効果を十分に発揮することができる。なお、この場合、絶縁電線のサイズアップ抑制、製造のしやすさなどの観点から、上記撚り線導体は、第1導体素線を61本以下有する構成とすることができる。
上記撚り線導体が第1導体素線と第2導体素線とから構成されている場合、上記撚り線導体は、第1導体素線と第2導体素線とを合計で19本以上有する構成とすることができる。この場合には、第1導体素線を上述した断面形状としたことによる作用効果を十分に発揮することができる。なお、この場合、絶縁電線のサイズアップ抑制、製造のしやすさなどの観点から、上記撚り線導体は、第1導体素線と第2導体素線とを合計で61本以下有する構成とすることができる。
上記絶縁電線は、上記撚り線導体の外周に絶縁体を有している。絶縁体としては、電気絶縁性を有する各種の樹脂やゴム(エラストマー含む)を用いることができる。これらは1種または2種以上併用することができる。絶縁体としては、具体的には、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホンなどを例示することができる。絶縁体は、1層から構成されていてもよいし、2層以上から構成されていてもよい。なお、絶縁体には、一般的に電線に利用される各種の添加剤が1種または2種以上含有されていてもよい。上記添加剤としては、具体的には、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、老化防止剤、滑剤、可塑剤、銅害防止剤、顔料などを例示することができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例の撚り線導体および絶縁電線について、図面を用いて説明する。なお、同一部材については同一の符号を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1の撚り線導体および絶縁電線について、図1を用いて説明する。図1に示すように、本例の撚り線導体1は、複数本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1導体部2を有しており、第1導体素線20の断面形状は、正六角形状、正三角形状、および、正方形状からなる群より選択される1種である。以下、これを詳説する。
本例において、第1導体素線20の断面形状は、具体的には、正六角形状とされている。正六角形状の断面形状における外接円の直径は、0.32mmである。また、第1導体素線20は、アルミニウム合金からなる。
撚り線導体1は、具体的には、第1導体部2を構成する19本の第1導体素線20から構成されている。より具体的には、第1導体部2は、撚り線導体1の中心に配置された1本の第1導体素線20と、この中心の第1導体素線20の外周に6本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1層201と、この第1層201の外周に12本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第2層202とを有している。
一方、本例の絶縁電線(不図示)は、撚り線導体1と、撚り線導体1の外周に被覆された絶縁体(不図示)とを有している。本例において、絶縁体は、具体的には、塩化ビニル樹脂より構成されている。
次に、本例の撚り線導体、絶縁電線の作用効果について説明する。
本例の撚り線導体1は、複数本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1導体部2を有しており、第1導体素線20の断面形状が正六角形状とされている。
そのため、撚り線導体1は、真円の断面形状を有する複数本の導体素線からなる撚り線導体に比べ、端子によってかしめられる前から各第1導体素線20の間にほとんど空隙が存在しない充填構造をとることができる。そのため、撚り線導体1に端子がかしめられた場合に、各第1導体素線20に均一にかしめ荷重が加わり、各第1導体素線20が均一に塑性変形しやすくなる。それ故、撚り線導体1に引張荷重がかかった場合でも、内方に配置された第1導体素線20の位置ずれが抑制され、端子保持力が向上する。また、各第1導体素線20が均一に塑性変形するので、素線表面の酸化被膜が壊れやすくなる。そのため、各第1導体素線20同士の電気的接触が得られやすくなり、電気接続特性を安定化させることができる。また、撚り線導体1は、端子をかしめる前に超音波や熱によって第1導体素線20を溶接し、これによって電気接続性を確保する必要性が小さくなる。
よって、撚り線導体1によれば、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。
また、本例では、第1導体素線20の断面形状が正六角形状とされているので、後述する第1導体素線20の断面形状が正三角形状や正方形状とされている場合に比べ、第1導体部2の断面の外形が最も真円に近い形状となる。そのため、撚り線導体1は、外周に絶縁体を被覆しやすい。
また、撚り線導体1は、第1導体部2を構成する19本の第1導体素線20から構成されている。そのため、撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状を正六角形状としたことによる作用効果が発揮されやすい。さらには、撚り線導体1は、第1導体部2が、撚り線導体1の中心に配置された1本の第1導体素線20と、この中心の第1導体素線20の外周に6本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1層201と、この第1層201の外周に12本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第2層202とを有している。そのため、撚り線導体1は、各第1導体素線20の間にほとんど空隙が存在しない最密充填構造をとりやすい。それ故、撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状を正六角形状としたことによる作用効果が十分に発揮されやすい。
また、撚り線導体1は、第1導体素線20がアルミニウム合金より構成されている。アルミニウム合金は、表面に硬い酸化被膜を有している。しかし、撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状が六角形状とされているため、端子でかしめられた場合に、各第1導体素線20に均一にかしめ荷重が加わり、各第1導体素線20が均一に塑性変形しやすい。そのため、アルミニウム合金からなる第1導体素線20表面に形成されている硬い酸化被膜が壊れやすく、各第1導体素線20同士の電気的接触が十分に得られる。したがって、第1導体素線20がアルミニウム合金より構成されている場合でも、電気接続特性を安定化させることができる。また、アルミニウム合金は、銅または銅合金に比べ、軽量であるので、撚り線導体1の軽量化を図ることができる。
一方、本例の絶縁電線は、撚り線導体1と、この撚り線導体1の外周に被覆された絶縁体とを有している。
よって、本例の絶縁電線によれば、電線端末部の絶縁体が剥ぎ取られ、露出した撚り線導体1に端子がかしめられた際に、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。また、本例の絶縁電線は、第1導体素線20の断面形状が正六角形状であるため、電線断面の外形が円形になりやすく、自動車等の車両に配策しやすい。
(実施例2)
実施例2の撚り線導体1は、図2に示すように、第1導体素線20の断面形状が正三角形状とされている。正三角形状の断面形状における外接円の直径は、0.32mmである。また、撚り線導体1は、具体的には、第1導体部2を構成する24本の第1導体素線20から構成されている。より具体的には、第1導体部2は、撚り線導体1の中心を軸として周方向に6本の第1導体素線20が撚り合わされてなる中心部203と、この中心部203の外周に18本の第1導体素線20が撚り合わされてなる外層204とを有している。その他の構成は、実施例1の撚り線導体1と同様である。
本例の撚り線導体1によっても、実施例1と同様に、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。
また、撚り線導体1は、第1導体部2を構成する24本の第1導体素線20から構成されている。そのため、撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状を正三角形状としたことによる作用効果が発揮されやすい。さらには、撚り線導体1は、第1導体部2が、撚り線導体1の中心を軸として周方向に6本の第1導体素線20が撚り合わされてなる中心部203と、この中心部203の外周に18本の第1導体素線20が撚り合わされてなる外層204とを有している。そのため、撚り線導体1は、各第1導体素線20の間にほとんど空隙が存在しない最密充填構造をとりやすい。それ故、撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状を正三角形状としたことによる作用効果が十分に発揮されやすい。その他の作用効果は、実施例1の撚り線導体1と同様である。
一方、本例の絶縁電線(不図示)は、上記撚り線導体1と、撚り線導体1の外周に被覆された絶縁体(不図示)とを有している。その他の構成は、実施例1の絶縁電線と同様である。本例の絶縁電線も、実施例1の絶縁電線と同様の作用効果が得られる。
(実施例3)
実施例3の撚り線導体1は、図3に示すように、第1導体素線20の断面形状が正方形状とされている。正方形状の断面形状における外接円の直径は、0.32mmである。また、撚り線導体1は、具体的には、第1導体部2を構成する25本の第1導体素線20から構成されている。より具体的には、第1導体部2は、撚り線導体1の中心に配置された1本の第1導体素線20と、この中心の第1導体素線20の外周に8本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1層201と、この第1層201の外周に16本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第2層202とを有している。その他の構成は、実施例1の撚り線導体1と同様である。
本例の撚り線導体1によっても、実施例1と同様に、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。
また、撚り線導体1は、第1導体部2を構成する25本の第1導体素線20から構成されている。そのため、撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状を正方形状としたことによる作用効果が発揮されやすい。さらには、撚り線導体1は、第1導体部2が、撚り線導体1の中心に配置された1本の第1導体素線20と、この中心の第1導体素線20の外周に8本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1層201と、この第1層201の外周に16本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第2層202とを有している。そのため、撚り線導体1は、各第1導体素線20の間にほとんど空隙が存在しない最密充填構造をとりやすい。それ故、撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状を正方形状としたことによる作用効果が十分に発揮されやすい。その他の作用効果は、実施例1の撚り線導体1と同様である。
一方、本例の絶縁電線(不図示)は、上記撚り線導体1と、撚り線導体1の外周に被覆された絶縁体(不図示)とを有している。その他の構成は、実施例1の絶縁電線と同様である。本例の絶縁電線も、実施例1の絶縁電線と同様の作用効果が得られる。
(実施例4)
実施例4の撚り線導体1は、図4に示すように、第1導体部2の外周に複数本の第2導体素線30が撚り合わされてなる第2導体層3を有している点で、実施例1の撚り線導体1と大きく異なっている。なお、第2導体素線30は、第1導体素線20と同じアルミニウム合金からなる。
本例の撚り線導体1は、第1導体素線20の断面形状が正六角形状とされている。正六角形状の断面形状における外接円の直径は、0.32mmである。第1導体部2は、より具体的には、撚り線導体1の中心に配置された1本の第1導体素線20と、この中心の第1導体素線20の外周に6本の第1導体素線20が撚り合わされてなる第1層201とを有している。また、第2導体層3を構成する第2導体素線30の断面形状は、台形状とされている。第2導体層3は、より具体的には、台形の上底および下底のうち、短い方が内方、長い方が外方になるように第1導体部2の外周に12本の第2導体素線30が撚り合されて構成されている。なお、上記台形の断面形状の大きさは、隣接する台形間にほとんど空隙が生じないような大きさとされている。したがって、本例では、撚り線導体1は、具体的には、第1導体素線20と第2導体素線30とを合計で19本有している。その他の構成は、実施例1の撚り線導体1と同様である。
本例の撚り線導体1によっても、実施例1と同様に、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。
さらに、本例の撚り線導体1は、第1導体部2の外周に12本の第2導体素線30が撚り合わされてなる第2導体層3を有している。そして、第2導体層3は、台形の上底および下底のうち、短い方が内方、長い方が外方になるように第1導体部2の外周に12本の第2導体素線30が撚り合わされて構成されている。そのため、隣り合う第2導体素線30同士の間にほとんど空隙がない状態で撚り線導体1の周方向に第2導体素線30が配置される。それ故、本例の撚り線導体1は、図4に示されるように、撚り線導体1の断面の外形が円に近い形状になりやすく、外周に絶縁体をより一層被覆しやすい。また、絶縁体の厚みを薄肉化することができる。その他の作用効果は、実施例1の撚り線導体1と同様である。
一方、本例の絶縁電線(不図示)は、上記撚り線導体1と、撚り線導体1の外周に被覆された絶縁体(不図示)とを有している。その他の構成は、実施例1の絶縁電線と同様である。本例の絶縁電線も、実施例1の絶縁電線と同様の作用効果が得られる。
(実施例5)
実施例5の撚り線導体1は、図5に示すように、第2導体層3を構成する第2導体素線30の断面形状が円形状とされている点で、実施例4の撚り線導体1と相違している。なお、第2導体素線30の断面形状の直径は、0.32mmである。その他の構成は、実施例4の撚り線導体1と同様である。
本例の撚り線導体1によっても、実施例4と同様に、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることができる。また、本例の撚り線導体1は、実施例4の撚り線導体1ほどではないものの、撚り線導体1の断面の外形が円に近い形状になりやすく、外周に絶縁体を被覆しやすい。その他の作用効果は、実施例4の撚り線導体1と同様である。
一方、本例の絶縁電線(不図示)は、上記撚り線導体1と、撚り線導体1の外周に被覆された絶縁体(不図示)とを有している。その他の構成は、実施例4の絶縁電線と同様である。本例の絶縁電線も、実施例4の絶縁電線と同様の作用効果が得られる。
<実験例>
以下、実験例を用いてより具体的に説明する。
実施例1〜実施例5の絶縁電線に端子を圧着し、端子を固定した状態で絶縁電線を引っ張った際の端子保持力と、端子と絶縁電線との接触部における電気抵抗(電気接続性)とを評価した。この際、実施例1の絶縁電線における第1導体素線を直径0.32mmの導体素線に変更したものを比較用の絶縁電線とした。なお、上記アルミニウム合金は、純度99.7%のアルミニウムにFeおよびMgを添加して引張強さを120MPaとしたものである。また、端子の圧着は、圧着前の撚り線導体の断面積を100とした場合に、圧着後の撚り線導体の断面積が約60程度となるように行った。
上記評価において、端子保持力が60N以上であった場合を「A」、端子保持力が50N以上60N未満であった場合を「B」とした。また、接触部における電気抵抗が1mΩ以下であった場合を「A」、接触部における電気抵抗が1mΩ超3mΩ以下であった場合を「B」とした。
上記評価の結果、比較用の絶縁電線は、端子保持力、接触部における電気抵抗の両評価ともに「B」であった。これに対し、実施例1〜実施例5の絶縁電線は、いずれも、端子保持力、接触部における電気抵抗の両評価ともに「A」であった。よって、実施例1〜実施例5の撚り線導体によれば、端子保持力の向上と電気接続特性の安定化とを両立させることが可能であることが確認できた。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
1 撚り線導体
2 第1導体部
20 第1導体素線

Claims (8)

  1. 複数本の第1導体素線が撚り合わされてなる第1導体部を有しており、
    上記第1導体素線の断面形状は、正六角形状、正三角形状、および、正方形状からなる群より選択される1種であることを特徴とする撚り線導体。
  2. 上記第1導体素線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金より構成されていることを特徴とする請求項1に記載の撚り線導体。
  3. 上記第1導体部の外周に複数本の第2導体素線が撚り合わされてなる第2導体層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の撚り線導体。
  4. 上記第2導体素線の断面形状は、台形状または円形状であることを特徴とする請求項3に記載の撚り線導体。
  5. 上記第2導体素線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金より構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の撚り線導体。
  6. 上記第1導体素線を19本以上有することを特徴とする請求項1または2に記載の撚り線導体。
  7. 上記第1導体素線と上記第2導体素線とを合計で19本以上有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の撚り線導体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の撚り線導体と、該撚り線導体の外周に被覆された絶縁体とを有することを特徴とする絶縁電線。
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CN105609178A (zh) * 2016-01-14 2016-05-25 东莞市蓝姆材料科技有限公司 数据信号传输线缆屏蔽层及使用其的线缆

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