JP2012022989A - 電線導体及びその製造方法 - Google Patents

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浩之 塚田
Toshiyuki Hashimoto
利行 橋本
Hitomi Sato
仁美 佐藤
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Abstract

【課題】導体断面積が0.13mmよりも小さい場合であっても、引張強度と共に十分な座屈抗力も得る。
【解決手段】電線導体1は、鉄系合金である炭素鋼3の外周に銅メッキ4を施してなる複数(ここでは7本)の素線2,2・・からなる撚り線で、全体が円形に圧縮加工されて導体断面積は0.08mmとなっている。この電線導体1は、直径0.1mmφの炭素鋼3の外周に、厚さ10μmの銅メッキ4を施して直径0.12mmφの素線2を得、その素線2を7本束ねて撚り合わせ、ダイスを通して引き抜くことで得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用のワイヤハーネス等に使用される電線導体とその製造方法とに関する。
信号線等に用いられる比較的細径の電線導体としては、JISC3102に規定される軟銅線や、当該軟銅線にスズメッキを施した線を撚り合わせた撚線がよく知られている。
特に、自動車用のワイヤハーネスに用いられる電線では、制御用信号回路や微弱電流回路が増加しており、軽量化や省スペース、低コスト化の達成のために細径化の要求が高まっている。
しかし、自動車用のワイヤハーネスは、配索時の取り扱いやワイヤハーネスの自重、圧着端子によるかしめ、走行時の振動等によって機械的強度が要求されることから、電線導体には、細径化と共に高い引張強度も必要とされている。
そこで、特許文献1には、0.2〜2.5重量%のスズと銅とからなる素線を撚り合わせて撚線として、圧縮加工してなる0.03〜0.3mmのハーネス用電線導体の発明が開示されている。
また、特許文献2には、ステンレス鋼からなる中心素線の周囲に、銅又は銅合金からなる周辺素線を密着配置して圧縮し、断面積が0.13〜0.16mmとなる導体を用いた自動車用電線の発明が記載されている。同様に、特許文献3にも、鉄鋼材料からなる心線の周囲に銅又は銅合金からなる複数本の撚線を撚り合わせて電線導体を得る製造方法が記載されている。
特開平4−17214号公報 特開2006−32084号公報 特開2006−49117号公報
細径の電線のうち、特に導体断面積が0.13mmより小さいものは需要が高いが、導体末端に圧着端子を取り付けた場合、上記特許文献1〜3の発明を採用すれば引張強度は十分確保できる。しかし、電線長手方向の圧縮に対する抗力(座屈抗力)は小さく、ワイヤハーネスを接続するコネクタハウジングに圧着端子を挿入する際に電線が挿入抵抗に負けて座屈し、圧着端子の挿入がスムーズに行えないおそれがある。特許文献2,3の発明では中心素線を太くすることで座屈抗力を高めることはできるものの、逆に電線の細径化を阻害してしまう。
そこで、本発明は、導体断面積が0.13mmよりも小さい場合であっても、引張強度と共に十分な座屈抗力も得られる電線導体とその製造方法とを提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、導体断面積が0.13mmよりも小さい電線導体であって、鉄、鉄系合金、ステンレス鋼の何れかからなる素線の外周に、銅又は銅合金のメッキが施されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、メッキが施された素線を複数撚り合わせてなることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、撚り合わせた素線は半径方向に円形圧縮加工されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3の構成において、素線の撚り合わせは、中心に配置した1本の素線の周囲に、複数の素線が囲むように配置されてなることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかの構成において、メッキの厚さは0.5〜30μmであることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかの構成において、電気抵抗値が、23℃環境下において500mΩ/m以下であることを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、電線導体の製造方法であって、鉄、鉄系合金、ステンレス鋼の何れかからなる複数の素線の外周に、胴又は銅合金のメッキを夫々施し、素線を撚り合わせて半径方向に円形圧縮加工して導体断面積を0.13mmより小さくすることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7の構成において、メッキを、0.5〜30μmの厚さで施すことを特徴とするものである。
請求項1及び7に記載の発明によれば、素線の外周にメッキを施すことで、導体断面積が0.13mmよりも小さい場合であっても、引張強度と共に十分な座屈抗力も得られる。よって、端子を圧着してコネクタハウジングに挿入するような場合に、挿入力で電線が座屈することがなく、スムーズに挿入可能となり、自動車用電線として好適に使用できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、素線の撚り合わせによって、引張強度と座屈抗力とがより高い電線導体が得られる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、円形圧縮加工により、同じ素線を用いても外径を小さくできる上、絶縁被覆を施す際に比較的薄肉で被覆可能となり、偏肉も抑えられる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は3の効果に加えて、円形圧縮加工時に断面がより円形に近くなり、絶縁被覆の薄肉化や偏肉抑制に有効となる。
請求項5及び6、8に記載の発明によれば、上記効果に加えて、自動車用電線として十分な電気伝導度を備えることができる。
形態1の電線導体の横断面図で、(A)が圧縮加工前、(B)が圧縮加工後を夫々示す。 形態2の電線導体の横断面図で、(A)が圧縮加工前、(B)が圧縮加工後を夫々示す。 形態3の電線導体の横断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[形態1]
図1(B)に示す電線導体1は、鉄系合金である炭素鋼3の外周に銅メッキ4を施してなる複数(ここでは7本)の素線2,2・・からなる撚り線で、断面が略円形となる中心の素線2(A)に対して外周の6本の素線2(B)は扇状の断面形状となって、全体が円形に圧縮加工されている。導体断面積は0.08mmである。
この電線導体1は、以下の工程で製造される。
(1)直径0.1mmφの炭素鋼3の外周に、厚さ10μmの銅メッキ4を施して直径0.12mmφの素線2を得る。
(2)(1)の素線2を7本束ねて撚り合わせ(図1(A))、ダイスを通して引き抜くことで円形に圧縮加工する。これにより、長径で0.36mmであった撚り線の径が、約0.32mmにまで縮小した電線導体1が得られる(同図(B))。
こうして得られた電線導体1の外周に合成樹脂による絶縁被覆を施すと、導体断面積0.08mmで電気抵抗値が500mΩ/m以下(温度23℃環境下)となる自動車用電線が得られる。
このように、上記形態1の電線導体1及びその製造方法によれば、炭素鋼3からなる素線2の外周に銅メッキ4を施したことで、導体断面積が0.13mmよりも小さい場合であっても、引張強度と共に十分な座屈抗力も得られる。よって、端子を圧着してコネクタハウジングに挿入するような場合に、挿入力で電線が座屈することがなく、スムーズに挿入可能となり、自動車用電線として好適に使用できる。
特にここでは、複数の素線2を撚り合わせて電線導体1を得ているため、引張強度と座屈抗力とがより高くなっている。
また、撚り合わせた素線2を半径方向に円形圧縮加工しているので、同じ素線2を用いても外径を小さくできる上、絶縁被覆を施す際に比較的薄肉で被覆可能となり、偏肉も抑えられる。
さらに、素線2の撚り合わせは、中心に配置した1本の素線2の周囲に、複数の素線2を囲むように配置して行っているので、円形圧縮加工時に断面がより円形に近くなり、絶縁被覆の薄肉化や偏肉抑制に有効となる。
[形態2]
図2(B)に示す電線導体1aは、炭素鋼3の外周に銅メッキ4を施してなる複数の素線2,2・・からなる撚り線である点は形態1と同様であるが、ここでは中心に位置する中心素線2Aがその外周に配置される8本の周辺素線2Bよりも大径である点が異なる。この場合も導体断面積は0.08mmである。
この電線導体1aは、以下の工程で製造される。
(1)直径0.14mmφの炭素鋼3の外周に、厚さ10μmの銅メッキ4を施して直径0.16mmφの中心素線2Aを得る。
(2)直径0.08mmφの炭素鋼3の外周に、厚さ10μmの銅メッキ4を施して直径0.10mmφの周辺素線2Bを得る。
(3)(1)の中心素線2Aの外周に(2)の周辺素線2Bを8本配置して撚り合わせ(図2(A))、ダイスを通して引き抜くことで円形に圧縮加工する。これにより、長径で0.36mmであった撚り線の径が、約0.32mmにまで縮小した電線導体1aが得られる(同図(B))。
こうして得られた電線導体1aの外周に合成樹脂による絶縁被覆を施すと、導体断面積0.08mmで電気抵抗値が500mΩ/m以下(23℃環境下)となる自動車用電線が得られる。
このように、上記形態2の電線導体1a及びその製造方法においても、炭素鋼3からなる素線2の外周に銅メッキ4を施したことで、導体断面積が0.13mmよりも小さい場合であっても、引張強度と共に十分な座屈抗力も得られ、自動車用電線として好適に使用可能となる。また、複数の素線2を撚り合わせて半径方向に円形圧縮加工しているので、ここでも形態1と同様の効果が得られる。
[形態3]
図3に示す電線導体1bは、炭素鋼3の外周に銅メッキ4を施してなる単一の素線からなる。これも導体断面積は0.08mmである。
この電線導体1bは、直径0.30mmφの炭素鋼3の外周に、厚さ10μmの銅メッキ4を施すことで、直径0.32mmの素線として得られる。
こうして得られた電線導体1bの外周に合成樹脂による絶縁被覆を施すと、導体断面積0.08mmで電気抵抗値が500mΩ/m以下(23℃環境下)となる自動車用電線が得られる。
このように、上記形態3の電線導体1b及びその製造方法においても、炭素鋼3からなる素線2の外周に銅メッキ4を施したことで、導体断面積が0.13mmよりも小さい場合であっても、引張強度と共に十分な座屈抗力も得られ、自動車用電線として好適に使用可能となる。
特にここでは、1本の素線から電線導体1bが得られるため、複数の素線を用いる形態1,2に比べて安価となる利点がある。
なお、中心の素線の周囲に配置する素線の数や径は上記形態1,2に限らず、適宜変更可能である。また、各形態に共通して、素線の材質は他の鉄系合金でもよいし、鉄やステンレス鋼も使用できる。
さらにメッキも、銅メッキ以外に銅合金を採用して差し支えないし、厚さも0.5〜30μmの範囲で適宜選択することができる。このようにメッキの厚さを0.5〜30μmの範囲とすることで、自動車用電線として十分な電気伝導度を備えることができる。
一方、導体断面積も、需要の高い0.13mmよりも小さいものであれば、上記形態以外の断面積が採用できる。同様に、電気抵抗値も、23℃において500mΩ/m以下であれば十分な電気伝導度が得られるため、上記形態の数値に限定されない。
1,1a,1b・・電線導体、2・・素線、3・・炭素鋼、4・・銅メッキ。

Claims (8)

  1. 導体断面積が0.13mmよりも小さい電線導体であって、
    鉄、鉄系合金、ステンレス鋼の何れかからなる素線の外周に、銅又は銅合金のメッキが施されていることを特徴とする電線導体。
  2. 前記メッキが施された前記素線を複数撚り合わせてなることを特徴とする請求項1に記載の電線導体。
  3. 撚り合わせた前記素線は半径方向に円形圧縮加工されていることを特徴とする請求項2に記載の電線導体。
  4. 前記素線の撚り合わせは、中心に配置した1本の前記素線の周囲に、複数の前記素線が囲むように配置されてなることを特徴とする請求項2又は3に記載の電線導体。
  5. 前記メッキの厚さは、0.5〜30μmであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電線導体。
  6. 電気抵抗値が、23℃環境下において500mΩ/m以下であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電線導体。
  7. 鉄、鉄系合金、ステンレス鋼の何れかからなる複数の素線の外周に、胴又は銅合金のメッキを夫々施し、前記素線を撚り合わせて半径方向に円形圧縮加工して導体断面積を0.13mmより小さくすることを特徴とする電線導体の製造方法。
  8. 前記メッキを、0.5〜30μmの厚さで施すことを特徴とする請求項7に記載の電線導体の製造方法。
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