JP2008276922A - サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスク - Google Patents

サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスク Download PDF

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Abstract

【課題】高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されている場合であっても、静電破壊防止やノイズ抑制を十分、確実に図ることができる接地手段を有するサスペンション用基板を提供する。
【解決手段】金属基板と、上記金属基板上に形成され、上記金属基板が露出するグランド端子用開口部を有する絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、上記グランド端子用開口部の周囲を囲む開口形成部を含む接地用配線と、上記グランド端子用開口部にグランド端子用材料が充填されて形成され、上記金属基板および上記接地用配線に接続されたグランド端子とを有するサスペンション用基板であって、上記開口形成部が、上記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆され、上記グランド端子が、上記グランド端子用開口部内の上記金属基板を給電層として用いた電解めっき法により充填された上記グランド端子用材料からなるサスペンション用基板により課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばHDDに用いられるサスペンション用基板に関するものである。
近年、インターネットの普及等によりパーソナルコンピュータの情報処理量の増大や情報処理速度の高速化が要求されてきており、それに伴って、パーソナルコンピュータに組み込まれているハードディスクドライブ(HDD)も大容量化や情報伝達速度の高速化が必要となってきている。そして、このHDDに用いられる磁気ヘッドを支持している磁気ヘッドサスペンションと呼ばれる部品も、従来の金ワイヤ等の信号線を接続するタイプから、ステンレスのばねに直接銅配線等の信号線が形成されている、いわゆるワイヤレスサスペンションと呼ばれる配線一体型のもの(フレキシャー)に移行している。
最近では、携帯用途を初めとする各種小型機器に搭載するHDDへの要求が増加してきており、そのためHDDが高密度化すると共に磁気ヘッドの小型化が進み、磁気ヘッドはその高感度化により、静電気の帯電による影響を受け易くなっている。したがって、スライダーに溜まる電荷により、小型の磁気ヘッド素子の特性が変化したり、最悪の場合は破壊するという問題があった。
また、別の問題として、HDDの信号伝達速度および精度を向上させるために、近年、より高周波数の電気信号が用いられる傾向があるが、周波数が高くなるにつれ、送信される電気信号のノイズが増加するという問題があった。
これらの問題に対して、磁気ヘッドスライダーとサスペンションとの間に導電性樹脂を用いて電気的接続を行う接地手段が用いられてきた。しかしながら、現状の導電性樹脂は、導電性が十分ではないため、このような導電性樹脂を用いた接続では、十分に静電気を除去することができないという問題があった。また、上記導電性樹脂は、十分な接着力を持たないため、スライダーとサスペンションとを十分な強度で接着することができないという問題があった。
これに対して、特許文献1では、スライダーに接続した接地用配線を、金属基板上で、導電性樹脂を用いて電気的接続を行うこと等を提案している。このような方法によれば、スライダーと金属基板との接着に、導電性樹脂等の接着力の低い接着剤を用いる必要がなく、強い接着力を有する接着剤を用いることができるが、上記接地用配線と、金属基板とを導電性樹脂を用いて接続しているため、静電気を十分に除去することができないという問題があった。
また、特許文献2では、静電破壊防止およびノイズ抑制のために、金属基板上に積層された絶縁層の表面上に金属パッドが形成され、さらに上記絶縁層および金属パッドに金属基板が露出するように形成された貫通孔に、上記金属基板および金属パッドを接続するグランド端子が形成された接地手段が提案されている。このような接地手段によれば、上記金属パッドに、スライダーと接続した接地用配線を接続することで、上記スライダーの静電破壊防止を図ることができる。また、上記金属パットを信号用配線の近傍に設置することにより、サスペンション用基板上に発生するノイズの抑制を図ることができ、信号用配線を通る信号の安定化を図ることができる。
しかしながら、特許文献2に開示されている接地手段では、通常、上記金属パッドに上記グランド端子によって被覆されない箇所であるプラットホームが形成されるため、上記金属パッドの設置面積が広いものとなり、近年のHDDの高密度化に伴う磁気ヘッドの小型化によって、設置スペースの微小化が求められているサスペンション用基板への設置が困難となる場合が生じる可能性があるといった問題があった。また、このようなプラットホームを有する金属パッドを小型化した場合、グランド端子を形成する際に、高い位置精度が要求されることにより、形成が困難となる可能性があるといった問題があった。
また、このようなサスペンション用基板において、金属パッドとしては、通常、配線と同様に銅からなるものが用いられ、金属基板としてはステンレスが用いられる。さらに、一般的にグランド端子の形成に用いられるはんだペーストは、ステンレスよりも銅との濡れ性が高いものである。このため、特許文献3に開示されているように、金属パッドに形成された貫通孔に、はんだペースト等を印刷等により付着させグランド端子を形成した場合、溶融後のはんだは、金属基板よりも濡れ性の高い金属パッド上に移動する。その結果、はんだが、貫通孔内に十分に充填されず、金属パッドと金属基板との接続が不安定なものとなるといった問題があった。
特開2004−164813号公報 特開2006−202359号公報 特開2002−58967号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されている場合であっても、静電破壊防止やノイズ抑制を十分、かつ、確実に図ることができる接地手段を有するサスペンション用基板を提供することを主目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために、金属基板と、上記金属基板上に形成され、上記金属基板が露出するグランド端子用開口部を有する絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、上記グランド端子用開口部の周囲を囲む開口形成部を含む接地用配線と、上記グランド端子用開口部にグランド端子用材料が充填されて形成され、上記金属基板および上記接地用配線に接続されたグランド端子とを有するサスペンション用基板であって、上記開口形成部が、上記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆され、上記グランド端子が、上記グランド端子用開口部内の上記金属基板を給電層として用いた電解めっき法により充填された上記グランド端子用材料からなるものであることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、上記接地用配線に含まれる開口形成部が、上記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆されていることにより、上記グランド端子用材料の形成時に高い位置精度が要求されず、上記開口形成部の小型化を容易なものとすることができる。このため、高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されていても、上記開口形成部を含む接地用配線を、容易に形成することができ、静電破壊防止やノイズ抑制を十分に図ることができる。
また、上記開口形成部が、上記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆されていることにより、接続安定性に優れたものとすることができる。
さらに、上記グランド端子が電解めっき法により充填されて形成されていることにより、上記グランド端子が上記金属基板および上記接地用配線と安定的に接続するものとすることができる。その結果、静電破壊防止やノイズ抑制を確実に図ることができる。
本発明においては、上記接地用配線の表面が、上記グランド端子を形成するグランド端子用材料によって直接被覆されているものであっても良い。上記接地用配線の表面が、上記グランド端子を形成するグランド端子用材料によって直接被覆されていることにより、上記接地用配線の表面に保護めっき層が形成されない場合であっても、上記接地用配線の腐食防止を図ることができ、本発明のサスペンション用基板を、容易に製造できるものとすることができるからである。また、上記保護めっき層の形成に必要となる、上記接地用配線と、サスペンション用基板上の信号用配線との接続を考慮しなくて良いため、上記接地用配線の信号用配線設計の自由度を大きなものとすることができるからである。さらに、ブリッジの形成を不要なものとすることができるため、本発明のサスペンション用基板を、ばね特性等の調整が容易なものとすることができるからである。
本発明においては、上記接地用配線の表面が、保護めっき層によって直接被覆されているものであっても良い。上記接地用配線の表面が、保護めっき層によって直接被覆されているものであることにより、上記接地用配線を腐食に強いものとすることができるからである。
本発明においては、上記接地用配線の開口形成部の外径が、50μm〜400μmの範囲内であることが好ましい。上記接地用配線の開口形成部の外径が上記範囲内であることにより、上記接地用配線の面積を狭いものとすることができるため、高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されていても、上記接地用配線を容易に形成することができるからである。
本発明においては、上記絶縁層のグランド端子用開口部の直径が、30μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。上記絶縁層のグランド端子用開口部の直径が、上記範囲より大きいと、高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されているサスペンション用基板上に、上記グランド端子用開口部を形成することが困難となるからであり、上記範囲より小さいと、形成が困難となるからである。
本発明は、上記サスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、上記サスペンション用基板を含むものであるため、静電破壊やノイズの少ないものとすることができる。
本発明は、上記サスペンションと、上記サスペンション上に搭載された磁気ヘッドスライダーとを有することを特徴とするヘッド付サスペンションを提供する。
本発明によれば、上記サスペンションを含むものであるため、静電破壊やノイズの少ないものとすることができる。
本発明は、上記ヘッド付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、上記ヘッド付サスペンションを含むものであるため、静電破壊やノイズの少ないものとすることができる。その結果、データ信頼性等に優れたものとすることができる。
本発明においては、高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されている場合であっても、静電破壊防止やノイズ抑制を十分、かつ、確実に図ることができる接地手段を有するサスペンション用基板を提供することできるという効果を奏する。
本発明は、サスペンション用基板、これを用いたサスペンション、ヘッド付サスペンション、およびハードディスクドライブに関するものである。
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、およびハードディスクドライブについて詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
まず、本発明のサスペンション用基板について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属基板と、上記金属基板上に形成され、上記金属基板が露出するグランド端子用開口部を有する絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、上記グランド端子用開口部の周囲を囲む開口形成部を含む接地用配線と、上記グランド端子用開口部にグランド端子用材料が充填されて形成され、上記金属基板および上記接地用配線に接続されたグランド端子とを有し、上記グランド端子が、上記グランド端子用開口部内の上記金属基板を給電層として用いた電解めっき法により充填された上記グランド端子用材料からなるものであることを特徴とするものであって、上記接地用配線の表面が、保護めっき層によって直接被覆されている態様(第1態様)と、上記接地用配線の表面が、上記グランド端子を形成するグランド端子用材料によって直接被覆されている態様(第2態様)との2つの態様に分けることができる。以下、本発明のサスペンション用基板を、各態様に分けて説明する。
1.第1態様
まず、本発明のサスペンション用基板の第1態様について説明する。本態様のサスペンション用基板は、上述したサスペンション用基板において、上記接地用配線の表面が、保護めっき層によって直接被覆されている態様である。
このような本態様のサスペンション用基板を、図を参照して説明する。図1は、本態様のサスペンション用基板の一例を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線の断面図である。図1および図2に例示するように、本態様のサスペンション用基板10は、金属基板1と、上記金属基板1上に形成され、上記金属基板1が露出するグランド端子用開口部3を有する絶縁層2と、上記絶縁層2上に形成され、上記グランド端子用開口部3の周囲を囲む開口形成部5を含む接地用配線4と、上記グランド端子用開口部3にグランド端子用材料6が充填されて形成され、上記金属基板1および上記接地用配線4に接続されたグランド端子7とを有するものである。
ここで、上記開口形成部5は、その上面が上記グランド端子用材料6によって全幅にわたって被覆されており、上記グランド端子用材料6によって被覆されていない箇所であるプラットホームが形成されていない。また、上記開口形成部5を含む接地用配線4の表面の全てが、保護めっき層8によって直接被覆されている。
また、上記グランド端子は、上記グランド端子用開口部内の上記金属基板を給電層として用いた電解めっき法により充填された上記グランド端子用材料からなるものである。
従来では、図20に例示する平面図、および図20のB−B線断面図である図21に例示するように、金属基板101と、金属基板101上に形成され、グランド端子用開口部103を有する絶縁層102と、上記グランド端子用開口部103の周囲を囲むように形成された開口形成部105を含む接地用配線104と、上記接地用配線104の表面を直接被覆するように形成された保護めっき層108と、上記金属基板101および接地用配線105に接続するように充填されたグランド端子用材料106と、上記グランド端子用材料106が上記グランド端子用開口部103に充填されることにより形成されたグランド端子107とを有するものであり、さらに上記接地用配線104に含まれる開口形成部105が、その上面に上記グランド端子用材料106によって被覆されていない箇所であるプラットホーム109を有するサスペンション用基板100が用いられてきた。このように、従来のサスペンション用基板は、上記接地用配線に含まれる開口形成部に、上記グランド端子によって被覆されない箇所であるプラットホームを有するように形成されるものであるため、上記接地用配線の設置面積が広いものとなり、近年のHDDの高密度化に伴う磁気ヘッドの小型化によって、設置スペースの微小化が求められているサスペンション用基板の用途に用いることが困難となるといった問題があった。また、このようなプラットホームが形成される開口形成部を小型化した場合、それに合わせて、上記グランド端子用材料の形成面積も狭くなり、グランド端子を形成する際に、高い位置精度が要求され、形成が困難であるといった問題があった。
一方、本態様によれば、上記接地用配線に含まれる開口形成部が、上記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆されていることにより、上記開口形成部を小型化した場合であっても、上記グランド端子用材料の形成時に高い位置精度が要求されないものとすることができる。このため、上記開口形成部の小型化を容易なものとすることができ、高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されていても、上記開口形成部を含む接地用配線を、容易に形成することができる。
また、上記開口形成部が、上記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆されていることにより、接続安定性に優れたものとすることができる。
さらに、上記グランド端子用開口部に上記グランド端子用材料が充填されて形成され、上記金属基板および上記接地用配線に接続されたグランド端子を有することにより、このような接地用配線を、例えば、スライダーに接続した場合には、上記スライダーの静電破壊防止、およびノイズの抑制を十分に図ることができる。またサスペンション用基板上に形成された信号用配線の近傍に設置した場合には、上記サスペンション用基板上に発生するノイズの抑制を十分に図ることができ、信号用配線を通る信号の安定化を図ることができる。
またさらに、上記接地用配線に、保護めっき層が形成されているため、上記接地用配線を腐食に強いものとすることができる。
また、上記金属基板を給電層として用いることにより、上記グランド端子用材料は、上記金属基板表面から積層される。このため、上記グランド端子用開口部内は、上記グランド端子用材料により確実に充填される。このようなことから、上記接地用配線が上記グランド端子用材料と接した状態とすることにより、上記接地用配線は、上記金属基板と確実に接続されたものとすることができる。したがって、上記グランド端子が電解めっき法により充填されて形成されていることにより、上記グランド端子が上記金属基板および上記接地用配線と安定的に接続するものとすることができるのである。また、その結果、静電破壊防止やノイズ抑制を確実に図ることができるのである。
本態様のサスペンション用基板は、金属基板、絶縁層、接地用配線、グランド端子、および保護めっき層を有するものである。以下、本態様のサスペンション用基板の各構成について説明する。
(1)グランド端子
本態様に用いられるグランド端子は、グランド端子用開口部に、グランド端子用材料が充填されて形成され、後述する接地用配線および金属基板に接続されるものである。
ここで、金属基板および接地用配線に接続されるとは、上記金属基板および接地用配線に直接接触していることのみを指すのではなく、上記グランド端子が、上記金属基板および接地用配線を電気的に接続し、導通させることができることをいう。したがって、上記金属基板および接地用配線と、上記グランド端子とが導電性を有する材料からなる他の層を介して接続している場合も含むものである。
(a)グランド端子用開口部
本態様に用いられるグランド端子が形成されるグランド端子用開口部は、後述する絶縁層に金属基板が露出するように形成されるものであり、その周囲が後述する接地用配線に含まれる開口形成部によって囲まれているものである。
本態様に用いられるグランド端子用開口部の平面視形状としては、グランド端子用材料を充填し、グランド端子を形成することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、半円状、円状、楕円状、四角形または五角形等の任意の多角形状、櫛状、十字状および棒状等を挙げることができるが、通常、円状のものが用いられる。
本態様において、上記グランド端子用開口部の形状が円状である場合、その直径は、30μm〜300μmの範囲内であることが好ましく、なかでも30μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、なかでも特に、50μm〜60μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より大きいと、高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されているサスペンション用基板上に、上記グランド端子用開口部を形成することが困難となるからであり、上記範囲より小さいと、形成が困難となるからである。
本態様のグランド端子用開口部の、後述する接地用配線の開口形成部に対する形成位置としては、上記グランド端子用開口部の周囲の全てが、上記開口形成部によって、囲まれるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように上記グランド端子用開口部の外縁部と、上記開口形成部の外縁部との距離が一定となるように形成されたものであっても良く、図4および図5に示すように、上記グランド端子用開口部の外縁部と、上記開口形成部の外縁部との距離が一定でないように形成されたものであっても良い。
本態様においては、なかでも、図3および図4に示すように、上記開口形成部が、上記接地用配線のうち上記グランド端子用開口部の近隣でその外径が広くなるように形成されていることが好ましい。上記開口形成部によって周囲を囲まれたグランド端子用開口部を容易に形成することができるからである。
また、本態様においては、特に、上記グランド端子用開口部の外縁部と、上記開口形成部の外縁部との距離が一定となるように形成されていることが好ましい。上記開口形成部によって囲まれたグランド端子用開口部をより容易に形成することができるからである。
なお、図3〜5では、上記接地用配線の説明の容易のため、本態様のサスペンション用基板を構成するグランド端子用材料、保護めっき層についての描画を省略した。
(b)グランド端子用材料
本態様に用いられるグランド端子用材料は、上記グランド端子用開口部に充填され、上記接地用配線および金属基板に接続されるものであって、さらに後述する接地用配線に含まれる開口形成部を全幅にわたって被覆するように形成されるものである。
ここで、開口形成部を全幅にわたって被覆するとは、上記グランド端子用開口部の周囲を囲むように形成される開口形成部の表面のうち、少なくとも上面の全てを被覆するものである。
本態様に用いられるグランド端子用材料の種類は、優れた導電性を有する導電性材料であって、上記グランド端子用開口部に充填することができるものであれば、特に限定されるものではないが、上金属基板および接地用配線との密着性に優れた材料であることが好ましい。このような材料としては金属を挙げることができる。具体的には、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)等を用いることができ、なかでも銀(Ag)、ニッケル(Ni)を好ましく用いることができ、特にニッケル(Ni)を好ましく用いることができる。導電性に優れ、かつ安価だからである。また、耐腐食性に優れた材料だからである。
なお、これらの材料は、XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)により同定することができる。
本発明に用いられるグランド端子用材料を充填する方法としては、上記グランド端子用材料が金属の場合には、電解めっきを用いることができる。グランド端子の抵抗値を低くできること、微細化が容易なことから好ましいからである。また、上記グランド端子が電解めっき法により充填されて形成されていることにより、上記グランド端子が上記金属基板および上記接地用配線と安定的に接続するものとすることができる。その結果、静電破壊防止やノイズ抑制を確実に図ることができるからである。
また、上記グランド端子用材料としてニッケルを用い、電解めっき法によりグランド端子を形成する場合、電解Niめっき液としては、所望の形状にグランド端子を形成することができるものであれば良いが、ワット浴、スルファミン酸浴等を用いることができる。また、めっき浴には、適宜、添加剤を入れることにより、光沢度や皮膜応力を調整することが可能である。
本態様に用いられるグランド端子用材料の形成箇所としては、上記グランド端子用開口部に充填され、上記接地用配線および金属基板に接続されるものであって、少なくとも後述する接地用配線に含まれる開口形成部を全幅にわたって被覆するように形成されているものであれば特に限定されるものではなく、既に説明した図1に示すように、平面視上、上記開口形成部の表面の全て、および上記グランド端子用開口部3に隣接する接地用配線の表面を被覆するように形成されるものであっても良く、図6に例示するように、上記開口形成部を含む接地用配線の表面の全てを被覆するように形成されるものであっても良い。
本態様に用いられるグランド端子用材料の、上記グランド端子用開口部における膜厚としては、後述する金属基板および接地用配線に安定に接続することができ、さらに上記接地用配線に含まれる開口形成部を安定的に被覆するものであれば良く、また、後述する絶縁層の膜厚によっても異なるものであるが、100nm〜50μmの範囲内であることが好ましく、なかでも1μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記グランド端子用材料が、上記金属基板および接地用配線に安定的に接続することができ、また上記開口形成部を全幅にわたって安定的に被覆することができるからである。
なお、上記グランド端子用開口部における膜厚とは、上記金属基板表面から鉛直方向に、上記グランド端子用材料の表面までの距離のうち、最も短い距離である。
本態様に用いられるグランド端子用材料の、上記開口形成部の上面における膜厚としては、上記グランド端子用材料が、上記開口形成部を全幅にわたって被覆するように形成することができるものであれば特に限定されるものではないが、5μm〜40μmの範囲内であることが好ましく、なかでも15μm〜35μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記グランド端子用材料が、上記開口形成部を全幅にわたって安定的に被覆することを容易なものとすることができるからである。また、本態様のサスペンション用基板と、上記サスペンション用基板に設置されるスライダー等の部品とが接触する恐れを少ないものとすることができるからである。
(c)グランド端子
本態様に用いられるグランド端子は、上記グランド端子用開口部に、上記グランド端子用材料が充填されて形成され、後述する接地用配線および金属基板に接続されるものである。
上記グランド端子の抵抗値としては、静電破壊防止およびノイズ抑制を図ることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、5Ω以下であることが好ましく、なかでも1Ω以下であることが好ましく、特に0.10Ω〜0.25Ωの範囲内であることが好ましい。
(2)接地用配線
本態様に用いられる接地用配線は、後述する絶縁層上に形成され、開口形成部を含むものである。
(a)開口形成部
本態様に用いられる開口形成部は、上記接地用配線のうち、上記グランド端子用開口部の周囲を囲むように形成されている箇所である。
本態様に用いられる接地用配線の開口形成部の形状としては、上記グランド端子用開口部の周囲を囲むように形成されているものであれば特に限定されるものではなく、既に説明した図3に示すように、上記グランド端子用開口部の外縁部と、上記開口形成部の外縁部との距離が一定となるように形成されたものであっても良く、図4および図5に示すように、上記グランド端子用開口部の外縁部と、上記開口形成部の外縁部との距離が一定でないように形成されたものであっても良い。
本態様においては、上記のいずれも好適に用いることができるが、なかでも、上述したように、上記開口形成部が、上記接地用配線のうち、上記グランド端子用開口部の近隣で、外径が広くなるように形成されるものであることが好ましく、特に、上記グランド端子用開口部の外縁部と、上記開口形成部の外縁部との距離が一定となるように形成されたものであることが好ましい。上記開口形成部が上記グランド端子用開口部の周囲を囲むように形成されることを容易なものとすることができるからである。
本態様に用いられる開口形成部の外径は、上記開口形成部が、上記グランド端子用開口部の周囲の全てを囲むように形成されるものであるため、上記グランド端子用開口部より大きいものであれば特に限定されるものではないが、50μm〜400μmの範囲内であることが好ましく、なかでも80μm〜300μmの範囲内であることが好ましく、特に100μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記開口形成部の設置面積を狭いものとすることができるため、高密度化されて狭いピッチで信号用配線が形成されていても、上記開口形成部を含む接地用配線を容易に形成することができるからである。
また、本態様においては、上記開口形成部が、上記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆されていることにより、上記グランド端子用材料の形成時に高い位置精度が要求されず、上記開口形成部の小型化を容易なものとすることができる。このため、上記範囲であることにより、本態様のサスペンション用基板の効果をより発揮することができるからである。
さらに、上記開口形成部が上記グランド端子用材料によって被覆されることを容易なものとすることができるからである。
なお、上記外径とは、上記開口形成部の最大幅をいうこととする。
(b)接地用配線
本態様に用いられる接地用配線は、上記開口形成部を含むものであり、開口形成部以外に、例えばスライダー接触部等の他の部分を含んでいても良い。
このような接地用配線の形成位置としては、所望の静電破壊防止およびノイズ抑制を図ることができるものであれば特に限定されるものではなく、本発明のサスペンション用基板の用途等に応じて適宜設定することができる。具体的には、図7に例示するように、磁気ヘッドスライダーが搭載される、サスペンション用基板の先端部に設けても良い。図7においては、サスペンション用基板10の先端部にグランド端子用開口部3が形成され、スライダー設置位置20にスライダーが設置された際に、スライダーと接続することが可能な位置まで伸ばされ、開口形成部5を含む接地用配線4および電気信号を伝送する信号用配線14が形成されている。
また、図8に例示するように上記接地用配線4が、上記スライダー設置位置20を囲むように形成されるものであっても良い。通常、サスペンション用基板とスライダーとは接着剤を用いて接着されるものであるため、上記接地用配線が、上記サスペンション用基板とスライダーとが接着する箇所であるスライダー設置位置を囲むように形成されることで、接着剤の流れ出しを防ぐことができるからである。
さらに、図9に例示するように、サスペンション用基板の先端部以外の部分に設けても良い。図9においては、接地用配線4が、信号用配線14と信号用配線14との間に形成されており、また、開口形成部5およびグランド端子用開口部3も上記信号用配線14と信号用配線14との間に設けられている。このようにサスペンション用基板の先端部以外の部分に配置された配線間に設けられる場合には、上記接地用配線が上記配線に沿って形成されることが好ましい。ノイズ除去効果等に優れたものとすることができるからである。
なお、図7〜9では、上記接地用配線の説明の容易のため、本態様のサスペンション用基板を構成するグランド端子用材料、保護めっき層についての描画を省略した。
本態様に用いられる接地用配線の材料としては、例えば銅(Cu)等を挙げることができる。
本態様に用いられる接地用配線の厚みとしては、所望の導電性を発揮することができれば、特に限定されるものではないが、通常6μm〜18μmの範囲内であることが好ましく、なかでも8μm〜12μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、本発明のサスペンション用基板に設置されるスライダー等の部品と接触する等の問題が生じないものとすることができるからである。
本態様に用いられる接地用配線の、上記開口形成部以外の線幅としては、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、なかでも15μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、高密度化によりピッチの狭い信号用配線が形成されている場合であっても、上記接地用配線を容易に形成することができるからである。
(3)絶縁層
本態様に用いられる絶縁層は、後述する金属基板上に形成され、上記金属基板が露出するグランド端子用開口部を有するものである。
上記絶縁層の材料としては、例えばポリイミド(PI)等を挙げることができる。
上記絶縁層の厚みとしては、所望の絶縁性を発揮することができれば、特に限定されるものではないが、通常5μm〜30μm程度である。
(4)金属基板
本態様に用いられる金属基板は、導電性を有し、さらにサスペンション用途に用いられるため、通常、適度なばね性を有するものである。
上記金属基板の材料としては、例えば、SUS等を挙げることができる。
本態様においては、上記金属基板が、グランド端子用開口部が形成される表面側に、導電層を有していることが好ましい。導電層を設けることにより、グランド端子による導通がより効率的になるからである。上記導電層の材料としては、具体的には、銅(Cu)等を挙げることができる。上記導電層は、例えばめっき法等により形成することができる。
上記金属基板の厚さとしては、所望のばね特性を発揮することができるものであれば特に限定されるものではなく、金属基板の材料等により異なるものであるが、通常10μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、なかでも15μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。
(5)保護めっき層
本態様に用いられる保護めっき層は、上記接地用配線の表面に直接形成されるものである。上記接地用配線の材質は、通常、銅(Cu)であり、腐食を生じやすい。このため、上記接地用配線の表面に、他の金属からなる、保護めっき層を形成することによって、上記接地用配線を腐食に強いものとすることができる。
本態様に用いられる保護めっき層は、上記接地用配線の表面のうち、少なくとも、後述するカバーレイ等が形成されず、腐食等から保護されない表面の全てを被覆するように形成されていれば良い。したがって、上記接地用配線の全ての表面を被覆するように形成されていても良く、カバーレイ等で被覆されない露出部分のみ形成されたものであっても良い。
本態様に用いられる保護めっき層の形成材料としては、ニッケル(Ni)、金(Au)を用いることができ、なかでも、金(Au)を好ましく用いることができる。耐腐食性に優れる金属であるため、上記接地用配線を腐食に強いものとすることができるからである。
本態様に用いられる保護めっき層の膜厚は、5μm以下、であることが好ましく、なかでも1μm〜2μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記接地用配線の表面に、上記保護めっき層を安定的に形成することが容易であるからである。
本態様に用いられる保護めっき層の形成方法としては、通常、低コスト化のために、上述した絶縁層上に、サスペンション用基板上で電気信号等を伝送する信号用配線、および接地用配線を、上記信号用配線および接地用配線が接続配線を介して接続するように形成する。次いで、上記信号用配線および接地用配線を給電層として用いることにより、上記信号用配線および接地用配線の表面に保護めっき層が形成される方法が好適に用いられる。また、上記信号用配線との接続配線を形成しないで、無電解めっきによって形成する方法も用いることができる。
(6)サスペンション用基板
本態様のサスペンション用基板は、必要に応じて、上記絶縁層上にカバーレイ(CL)を有するものであっても良い。上記カバーレイの厚みとしては、特に限定されるものではないが、通常5μm〜30μm程度である。上記カバーレイの材料としては、特に限定されるものではなく、一般的なフレキシブル基板等に用いられるカバーレイと同様の材料を用いることができる。
このような材料としては、具体的には、感光性ドライフィルムや、液状カバー材を挙げることができる。
ここで、上記感光性ドライフィルムを用いたカバーレイの形成方法としては、上記感光性ドライフィルムを、ドライフィルムラミネータにて配線面上にラミネートする。次いで、露光用パターンを介して紫外線を照射することにより、必要な部分のみ像を形成する。そして、不要部については、使用したドライフィルムに適した現像液を用いて除去する方法を挙げることができる。また、このカバーレイヤーは、更に紫外線(UV)照射、加熱処理、またはUV照射と加熱処理との両者を行い、必要な物性を発現させるものであっても良い。
また、上記液状カバー材としては、耐熱性や耐薬品性のある樹脂皮膜が形成できるものであればよく、エポキシ系やポリイミド系の樹脂を用いることができる。樹脂組成物は、単一、もしくは混合物のどちらでも良い。また、上記液状カバー材を用いたカバーレイの形成方法としては、上記液状カバー材の塗布、乾燥を行い、次いで、感光性ドライフィルムを用いる場合と同様に露光および現像を行う方法を挙げることができる。
また、本態様のサスペンション用基板は、上述した接地用配線の他に、電気信号を伝送する信号用配線を有する。上記信号用配線は、通常、書込み用配線および読出し用配線を含む。また、上記信号用配線は、上述した接地用配線と同じ材料から形成されていても良く、異なる材料から形成されていても良いが、通常、同じ材料(同じ配線形成用層)から形成される。コストの低減を図ることができるからである。
また、本態様に用いられる信号用配線間のピッチ幅としては、最も狭い箇所において、60μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、なかでも60μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、本態様のサスペンション用基板は、その効果をより発揮することができるからである。
本態様のサスペンション用基板の製造方法としては、上記サスペンション用基板の各構成を所望の位置に精度良く配置することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、図10(a)に示すように、金属基板1と、上記金属基板1上に形成され、絶縁層を構成する材料からなる絶縁層形成用層2´および接地用配線を構成する材料からなる接地用配線形成用層4´とを有する積層体を形成する。次いで、上記積層体の両面にドライフィルム等のフォトレジスト11を設け、所定の形状にパターニングする(図10(b))。その後、上記接地用配線形成用層4´をエッチングによりパターニング(図10(c))し、上記フォトレジスト11を剥離することにより、開口形成部5を含む接地用配線4を形成する(図10(d))。また、この段階で必要に応じて信号用配線も同時に形成する。
続いて、図11(a)に示すように、ドライフィルム等のフォトレジスト11を設け、所定の形状にパターニングする。次いで、絶縁層形成用層2´をエッチングによりパターニング(図11(b))し、上記フォトレジスト11を剥離することにより、グランド端子用開口部3を有する絶縁層2を形成する(図11(c))。
さらに、上記接地用配線4を給電層として用いて、上記接地用配線4の表面に保護めっき層8を形成する(図11(d))。
さらにその後、上記積層体の両面にドライフィルム等のフォトレジスト11を設け、所定の形状にパターニングし(図11(e))、上記金属基板1を給電層として用いて電解めっきにより、上記グランド端子用材料6として金属を、上記グランド端子用開口部3に充填し、上記金属基板1と、上記接地用配線4とを接続するグランド端子7を形成した後、上記フォトレジスト11を剥離することにより、本態様のサスペンション用基板10を形成する方法を用いることができる(図11(f))。
ここで、図10(a)〜(d)が、接地用配線形成工程であり、図11(a)〜(c)が、絶縁層形成工程である。また、図11(d)が、保護めっき層形成工程であり、図11(e)〜(f)が、グランド端子形成工程である。
本態様のサスペンション用基板の用途としては、ハードディスクドライブ(HDD)の磁気ヘッドサスペンション等に用いられ、なかでも高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されたハードディスクドライブ(HDD)の磁気ヘッドサスペンション用基板に好適に用いられる。
2.第2態様
次に、本発明のサスペンション用基板の第2態様について説明する。本態様のサスペンション用基板は、上述したサスペンション用基板において、上記接地用配線の表面が、上記グランド端子を形成するグランド端子用材料によって直接被覆されている態様である。
このような本態様のサスペンション用基板を、図を参照して説明する。図12は、本態様のサスペンション用基板の平面図であり、図13は、図12のA−A線断面図である。図12および図13に例示するように、本態様のサスペンション用基板10は、金属基板1と、上記金属基板1上に形成され、上記金属基板1が露出するグランド端子用開口部3を有する絶縁層2と、上記絶縁層2上に形成され、上記グランド端子用開口部3の周囲を囲む開口形成部5を含む接地用配線4と、上記グランド端子用開口部3にグランド端子用材料6が充填されて形成され、上記金属基板1および上記接地用配線4に接続されたグランド端子7とを有するものである。
ここで、上記開口形成部5は、その表面の全てが上記グランド端子用材料6によって被覆されており、上記グランド端子用材料6によって被覆されていない箇所であるプラットホームが形成されていない。また、上記接地用配線4の表面の全てが、上記グランド端子7を形成するグランド端子用材料6によって直接被覆されているものである。
また、上記グランド端子は、上記グランド端子用開口部内の上記金属基板を給電層として用いた電解めっき法により充填された上記グランド端子用材料からなるものである。
本態様によれば、上記接地用配線の面積を狭いものとすることができるため、ピッチの狭い信号用配線が形成されていても、上記接地用配線を、容易に形成することができ、静電破壊防止やノイズ抑制を十分に図ることができる。
また、上記接地用配線の表面が、上記グランド端子を形成するグランド端子用材料によって直接被覆されていることにより、上記接地用配線の表面に形成される保護めっき層がない場合であっても、上記接地用配線の腐食防止を図ることができる。このため、上記「1.第1態様」の「(5)保護めっき層」の項に記載したような、上記接地用配線と、上記信号用配線との接続を考慮しなくて良いため、上記接地用配線を、上記信号用配線の形成と分けて、独立に形成することを可能とし、上記サスペンション用基板上に、上記信号用配線および上記接地用配線をどのように配置するかといった配線設計の自由度を大きなものとすることができる。したがって、例えば、図14に例示するように、金属基板1と、上記金属基板1上に形成された絶縁層2と、上記絶縁層2上に形成され、電気信号等を伝送する信号用配線14とを有し、上記信号用配線14と信号用配線14との間に、これらの信号用配線14と電気的に接続されていない、独立した、グランド端子7および上記グランド端子用材料6によって被覆された接地用配線を容易に形成することができる。
さらに、上記信号用配線と上記接地用配線との接続配線を形成する必要がないため、ブリッジを形成する必要がない。ここでブリッジとは、本態様のサスペンション用基板において、上記信号用配線および接地用配線を接続するための接続配線が形成されている箇所である。従来であれば、上記サスペンション用基板が比較的大型であり、配線設計の自由度が高かったため、例えば、接地用配線を、グランド端子が形成される箇所から離れた位置まで延長し、ブリッジを形成することが可能であった。しかしながら、高密度化されてピッチの狭い信号用配線等が形成されたサスペンション用基板においては、接地用配線を、グランド端子が形成される位置から離れた位置まで延長することが困難な場合が多く、その場合には、ブリッジは、グランド端子が形成される位置の周辺に形成されることが要求される。このようなブリッジが、上記サスペンション用基板のなかでも、ディスクへのデータの読み書きを行うスライダーが搭載される先端部に形成された場合、上記サスペンション用基板は、ばね特性等の調整が困難となり、ハードディスクのディスク上を安定に浮遊しながら、上記スライダーを介したデータの読み取り、書き込み等を行うことが困難となる恐れがある。一方、本態様においては、上記接続配線を形成する必要がなく、ブリッジの形成を不要なものとすることができるため、本態様のサスペンション用基板を、ばね特性等の調整が容易なものとすることができる。
また、上記グランド端子が電解めっき法により充填されて形成されていることにより、静電破壊防止やノイズ抑制を確実に図ることができる。
本態様のサスペンション用基板は、金属基板、絶縁層、接地用配線、およびグランド端子を少なくとも有するものである。以下、本態様のサスペンション用基板の各構成について説明する。なお、上記金属基板、絶縁層、および接地用配線については、上記「1.第1態様」の項に記載したものと同様の内容であるので、ここでの記載は省略する。
(1)グランド端子
本態様に用いられるグランド端子は、グランド端子用開口部に、グランド端子用材料が充填されて形成され、上記接地用配線および金属基板に接続されるものである。
なお、上記グランド端子用開口部は、上記「1.第1態様」の項に記載したものと同様の内容とすることができる。
本態様に用いられるグランド端子用材料は、上記接地用配線の表面を直接被覆するように形成されているものである。すなわち、上記接地用配線は、その表面が、保護めっき層等を介さずに、上記グランド端子を形成するグランド端子用材料が直接接触するように被覆されているものである。
ここで、上記グランド端子用材料は、上記接地用配線の表面のうち、少なくとも上記接地用配線に含まれる開口形成部の全幅と、後述するカバーレイ等が形成されず、腐食等から保護されない表面の全てとを被覆するように形成されていれば良い。したがって、上記接地用配線の全ての表面を被覆するように形成されていても良く、上記開口形成部の上面の全て、およびカバーレイ等で被覆されない露出部分のみ被覆するように形成されたものであっても良い。
このようなグランド端子用材料の形成箇所および断面形状としては、具体的には、既に説明した図12および図13に例示したものとすることができる。
また、図15および図15のC−C線断面図である図16に例示するように、上記接地用配線4がカバーレイ9により被覆された箇所以外の表面のみを被覆するように上記グランド端子用材料5が形成されたものとすることができる。すなわち、上記接地用配線の全表面が、上記グランド端子用材料またはカバーレイにより被覆されているものとすることができる。
なお、図15および図16中の符号については、図12および図13のものと同一のものである。
本態様に用いられるグランド端子用材料の、上記グランド端子用開口部における膜厚としては、上記グランド端子用材料を、上記開口形成部の全幅および上記接地用配線のうち腐食等から保護されない表面の全てに形成することができるものであれば良く、また上記絶縁層の膜厚によっても異なるものであるが、8μm〜50μmであることが好ましく、なかでも15μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記グランド端子用材料を、上記開口形成部の全幅および上記接地用配線のうち腐食等から保護されない表面の全てに安定的に形成することができるからである。
なお、上記グランド端子用開口部における膜厚とは、上記金属基板表面から、上記グランド端子用材料の表面までの距離のうち、最も短い距離である。
本態様に用いられるグランド端子用材料の、上記接地用配線に含まれる開口形成部の上面における膜厚としては、上記グランド端子用材料が、上記開口形成部の全幅および上記接地用配線のうち腐食等から保護されない表面の全てに形成させることができるものであれば特に限定されるものではないが、5μm〜40μmの範囲内であることが好ましく、なかでも15μm〜35μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記グランド端子用材料を、上記開口形成部の全幅および上記接地用配線のうち腐食等から保護されない表面の全てに安定的に形成することができるからである。また、本態様のサスペンション用基板と、上記サスペンション用基板に設置されるスライダー等の部品とが接触する恐れを少ないものとすることができるからである。
本態様に用いられるグランド端子用材料の種類としては、上記「1.第1態様」の項に記載したものと同様の内容とすることができる。
本態様に用いられるグランド端子の抵抗値としては、上記「1.第1態様」の項に記載したものと同様の内容とすることができる。
(2)サスペンション用基板
本態様のサスペンション用基板は、通常、信号用配線を有するものである。また、必要に応じて、上記絶縁層上にカバーレイ(CL)を有するものであっても良い。上記信号用配線およびカバーレイとしては、上記「1.第1態様」の「(6)サスペンション用基板」の項に記載した内容と同様のものを用いることができる。
また、本態様において、上記カバーレイの形成箇所としては、上記接地用配線等の配線を腐食等から保護することができる箇所に形成されるものであれば良く、上記接地用配線の表面のうち上記グランド端子用材料により被覆されない箇所にのみ形成されるものであっても良く、上記グランド端子用材料により被覆される箇所上に形成されるものとしても良い。
本態様においては、なかでも、少なくとも上記接地用配線の表面のうち上記グランド端子用材料により被覆されない箇所に形成されることが好ましい。上記接地用配線の表面が上述したような保護層に被覆されない場合であっても、上記接地用配線を腐食から安定的に保護することができるからである。
本態様のサスペンション用基板の製造方法としては、上述した上記接地用配線に保護めっき層を形成する保護めっき層形成工程を含まないものとすることができ、例えば、上記接地用配線形成工程、絶縁層形成工程、およびグランド端子形成工程を用いる方法を挙げることができる。
本態様のサスペンション用基板の用途としては、ハードディスクドライブ(HDD)の磁気ヘッドサスペンション等に用いられ、なかでも高密度化されてピッチの狭い信号用配線が形成されたハードディスクドライブ(HDD)の磁気ヘッドサスペンション用基板に好適に用いられる。
B.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上記サスペンション用基板を含むことを特徴とするものである。
このような本発明のサスペンションを図を参照して説明する。図17は、本発明のサスペンションの一例を示す概略図である。図17に例示するように、本発明のサスペンション30は、上記サスペンション用基板10と、上記サスペンション用基板10と、ロードビーム31とを有するものであり、ロードビーム31は上記サスペンション用基板10のうち磁気ヘッドスライダーが設置されるスライダー設置位置20が形成されていない側の表面に接着されている。
ここで、上記サスペンション用基板は、上記「A.サスペンション用基板」の項に記載のサスペンション用基板である。
なお、図17中の符号については、図7のものと同一のものである。
本発明によれば、上記サスペンション用基板を含むものであるため、静電破壊やノイズの少ないものとすることができる。
本発明のサスペンションは、上記サスペンション用基板を少なくとも有するものである。
このようなサスペンション用基板としては、上記「A.サスペンション用基板」の項に記載の内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明のサスペンションは、上記サスペンション用基板を少なくとも有するものであるが、通常、ロードビームを有するものである。このようなロードビームとしては、本発明のサスペンションをハードディスクドライブに用いた際に、上記サスペンションに所望の剛性を付与することができるものであれば良く、ハードディスクドライブに一般的に使用されるものを用いることができる。
本発明のサスペンションの用途としては、ハードディスクドライブのヘッド付サスペンションを挙げることができ、なかでも、静電破壊およびノイズが少ないことを要求されるヘッド付サスペンションに好適に用いられる。
C.ヘッド付サスペンション
次に、本発明のヘッド付サスペンションについて説明する。本発明のヘッド付サスペンションは、上記サスペンションと、上記サスペンション上に搭載された磁気ヘッドスライダーとを有することを特徴とするものである。
このような本発明のヘッド付サスペンションを図を参照して説明する。図18は、本発明のヘッド付サスペンションの一例を示す概略図である。図18に例示するように、本発明のヘッド付サスペンション40は、上記サスペンション30と、上記サスペンション30上のスライダー設置位置上に搭載された磁気ヘッドスライダー41とを有するものである。
ここで、上記サスペンションは、上記「B.サスペンション」の項に記載のサスペンションである。
なお、図18中の符号については、図17のものと同一のものである。
本発明によれば、上記サスペンションを含むものであるため、静電破壊やノイズの少ないものとすることができる。
本発明のヘッド付サスペンションは、上記サスペンションおよび磁気ヘッドスライダーを少なくとも有するものである。
上記サスペンションとしては、上記「B.サスペンション」の項に記載の内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる磁気ヘッドスライダーとしては、本発明のヘッド付サスペンションをハードディスクドライブに用いた際に、ディスク上へのデータの書き込みおよび読み込みを行なえるものであれば良く、ハードディスクドライブに一般的に使用されるものを用いることができる。
本発明のヘッド付サスペンションの用途としては、ハードディスクドライブを挙げることができ、なかでも、静電破壊およびノイズが少ないことが要求されるハードディスクドライブに好適に用いられる。
D.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上記ヘッド付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
このような本発明のハードディスクドライブを図を参照して説明する。図19は、本発明のハードディスクドライブの内部構造の一例を示す概略平面図である。図19に例示するように、本発明のハードディスクドライブ50は、上記ヘッド付サスペンション40と、上記ヘッド付サスペンション40にデータの書き込みおよび読み込みがされるディスク51と、上記ディスク51を回転させるスピンドルモータ52と、上記ヘッド付サスペンション40に接続されたアーム53と、上記アーム53を移動することにより上記ヘッド付サスペンション40のスライダーを、上記ディスク51上の所望の位置に移動させるボイスコイルモータ54と、上記各構成を密閉するケース55とを有するものである。
ここで、上記ヘッド付サスペンションは、上記「C.ヘッド付サスペンション」の項に記載のサスペンションである。
本発明によれば、上記ヘッド付サスペンションを含むものであるため、静電破壊やノイズの少ないものとすることができる。その結果、データ信頼性等に優れたものとすることができる。
本発明のハードディスクドライブは、上記ヘッド付サスペンションを少なくとも有するものである。
このようなヘッド付サスペンションとしては、上記「C.ヘッド付サスペンション」の項に記載の内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明のハードディスクドライブは、上記ヘッド付サスペンションを少なくとも有するものであるが、通常、ディスク、スピンドルモータ、アーム、およびボイスコイルモータを有するものである。このようなディスク、スピンドルモータ、アーム、およびボイスコイルモータとしては、ハードディスクドライブに一般的に使用されるものを用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(サスペンション用基板の作製)
厚さ20μmのSUS304(金属基板)と、厚さ10μmのポリイミド層(絶縁層形成用層)と、厚さ9μmの電解銅からなるCu配線層(配線層形成用層)が、この順に積層された積層体を用意し、この積層体に以下の述べる化学エッチング等を行うことにより、信号用配線と信号用配線との間に接地用配線およびグランド端子が形成され、ダウンサイジングされた接地手段を有するサスペンション用基板を得た。
まず、積層体のCu配線層を化学エッチングし、図3に示すような、外径が、150μmであり、直径50μmの開口を有する開口形成部を有する接地用配線を形成した。
ここで、上記接地用配線の上記開口形成部以外での線幅は、25μmとした。
また、上記接地用配線の形成と同時に、線幅が上記接地用配線の上記開口形成部以外での線幅と同じであり、上記接地用配線との間隔が、上記開口形成部が形成されない領域において25μmであり、上記開口形成部が形成される領域において100μmである信号用配線を形成した。
なお、上記開口形成部が形成される領域での間隔とは、上記開口形成部の外縁部と、信号用配線との距離である。
次に、ポリイミド層に感光性レジストを用いた化学エッチングをすることにより、開口形成部の開口が形成された位置と同じ位置に、上記開口形成部の開口と同じ直径であり、金属基板が露出したグランド端子用開口部を形成した。
次に、接地用配線および信号用配線の表面にニッケル(Ni)を電解で0.2μm程度めっきし、その後、金(Au)を電解で1.5μm程度めっきした。
その後、グランド端子用材料としてニッケル(Ni)を、グランド端子用開口部に、金属基板を給電部として電解でめっきすることにより充填した。ニッケルめっきは、グランド端子用開口部が形成されたことにより露出した金属基板の表面から電着が始まり、図1に示すように、開口形成部を全幅にわたって被覆し、さらにグランド端子用開口部に隣接する接地用配線を被覆するよう形成された。電解によるめっき終了後において、開口形成部の上面におけるニッケルめっきの厚みは20μmであった。
また、上記グランド端子用材料を形成する際においては、位置ずれ等が発生することなく形成することができた。
さらに、配線保護の為の感光性カバーレイを塗工し、露光、現像し、所定の形状のカバーレイを形成することにより、サスペンション用基板を形成した。
(評価)
実施例で作製したサスペンション用基板の接地手段のサイズおよび抵抗値を、従来のサスペンション用基板のものと比較した。
その結果、従来のサスペンション用基板では、接地用配線およびグランド端子用材料からなる接地手段の外径が270μm程度であり、接地用配線および信号用配線の配線間隔が100μm以上必要であった。これに対して、実施例で製造したサスペンション用基板は、接地用配線およびグランド端子用材料からなる接地手段の外径が、開口形成部の外径と同じである150μmであり、接地用配線および信号用配線の配線間隔が100μmと、従来のサスペンション用基板に比べ小型化を図ることができた。
また、得られたサスペンション用基板のグランド端子における抵抗値は、0.2Ωであり、従来のサスペンション用基板の接地手段におけるグランド端子と同等の特性を得ることが出来た。
[実施例2]
実施例1と同様の方法により、外径が270μmであり、直径100μmの開口を有する開口形成部を有する接地用配線を形成した。
その後、実施例1と同様の方法によりニッケル(Ni)を、グランド端子用開口部に、金属基板を給電部として電解めっきすることにより充填しグランド端子を形成した。
形成されたグランド端子を実体顕微鏡(倍率100倍)により撮影した。その結果を図22に示す。また、サスペンション用基板を、断面観察用樹脂に包埋し、図22におけるX−X線の位置でダイヤモンドブレードにより切断し、その断面を、精密研磨後に実体顕微鏡(倍率100倍)により撮影した。得られた断面を図23に示す。
図23および図24より、グランド端子用開口部内がニッケルめっきにより完全に充填されていることが確認できた。また、接地用配線がニッケルめっきにより被覆されていることが確認できた。
[比較例]
実施例と同様の方法により、直径が100μmであり、金属基板が露出したグランド端子開口部を有する接地用配線を形成した。
次いで、はんだペーストを、上記グランド端子開口部上にディスペンス法にて塗布し、リフロー炉にて加熱処理してはんだペーストを溶融させることによりグランド端子を形成した。このようにしてサスペンション用基板を作製した。
得られたサスペンション用基板の表面を実体顕微鏡(倍率500倍)により撮影した。結果を図24に示す。また、サスペンション用基板を、断面観察用樹脂に包埋し、図24におけるX−X線の位置でダイヤモンドブレードにより切断し、その断面を、精密研磨後に実体顕微鏡(倍率500倍)により撮影した。得られた断面を図25に示す。
図24および図25より、比較例では、はんだからなるグランド端子は、上記接地用配線上に形成され、上記グランド端子開口部内に充填されず、接地用配線と金属基板との接続が不完全となることを確認した。
本発明のサスペンション用基板の第1態様の一例を示す概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の第1態様の一例を示す概略断面図である。 本発明に用いられるグランド端子を説明する説明図である。 本発明に用いられるグランド端子を説明する説明図である。 本発明に用いられるグランド端子を説明する説明図である。 本発明に用いられるグランド端子を説明する説明図である。 本発明に用いられる接地用配線を説明する説明図である。 本発明に用いられる接地用配線を説明する説明図である。 本発明に用いられる接地用配線を説明する説明図である。 本発明のサスペンション用基板の第1態様の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のサスペンション用基板の第1態様の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のサスペンション用基板の第2態様の一例を示す概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の第2態様の一例を示す概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の第2態様を説明する説明図である。 本発明のサスペンション用基板の第2態様の他の例を示す概略平面図である。 図23のC−C線断面図である。 本発明のサスペンションの一例を示す概略図である。 本発明のヘッド付サスペンションの一例を示す概略図である。 本発明のハードディスクドライブの内部構造の一例を示す概略図である。 従来のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。 従来のサスペンション用基板の一例を示す概略断面図である。 実施例で作製したサスペンション用基板の平面写真である。 実施例で作製したサスペンション用基板の断面写真である。 比較例で作製したサスペンション用基板の平面写真である。 比較例で作製したサスペンション用基板の断面写真である。
符号の説明
1、101 … 金属基板
2、102 … 絶縁層
2´ … 絶縁層形成用層
3、103 … グランド端子用開口部
4、104 … 接地用配線
4´ … 接地用配線形成用層
5、105 … 開口形成部
6、106 … グランド端子用材料
7、107 … グランド端子
8、108 … 保護めっき層
10、100 … サスペンション用基板
11 … フォトレジスト
14 … 信号用配線
20 … スライダー設置位置
109 … プラットホーム
30 … サスペンション
40 … ヘッド付サスペンション
50 … ハードディスクドライブ

Claims (8)

  1. 金属基板と、
    前記金属基板上に形成され、前記金属基板が露出するグランド端子用開口部を有する絶縁層と、
    前記絶縁層上に形成され、前記グランド端子用開口部の周囲を囲む開口形成部を含む接地用配線と、
    前記グランド端子用開口部にグランド端子用材料が充填されて形成され、前記金属基板および前記接地用配線に接続されたグランド端子とを有するサスペンション用基板であって、
    前記開口形成部が、前記グランド端子用材料によって全幅にわたって被覆され、
    前記グランド端子が、前記グランド端子用開口部内の前記金属基板を給電層として用いた電解めっき法により充填された前記グランド端子用材料からなるものであることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記接地用配線の表面が、前記グランド端子を形成するグランド端子用材料によって直接被覆されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記接地用配線の表面が、保護めっき層によって直接被覆されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  4. 前記接地用配線に含まれる開口形成部の外径が、50μm〜400μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  5. 前記絶縁層のグランド端子用開口部の直径が、30μm〜300μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンション。
  7. 請求項6に記載のサスペンションと、前記サスペンション上に搭載された磁気ヘッドスライダーとを有することを特徴とするヘッド付サスペンション。
  8. 請求項7に記載のヘッド付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブ。
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