JP2008276435A - 表示機能付きicカード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本表示機能付きICカード1は、均一な厚みの薄板状に形成された札入れサイズのカード表面に、書き込み消去可能なメモリー性電子ペーパーによる表示部5と接触端子板4を有し、カード基体10内に該電子ペーパー表示制御用IC2と該電子ペーパードライバIC3とを有し、表示部とは電気的に分離した非接触IC回路を有する非接触ICカードであって、非接触ICカードが外部専用リーダライタ20に接続している間に、前記接触端子板4を介して表示データを取得し、同じく、表示駆動電力により該電子ペーパー表示部5に情報記録し、非接触ICカード1が当該外部専用リーダライタから切り離された後も持続的な情報表示を行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
将来的な目標としては、家庭や店頭でパーソナルコンピュータと専用リーダライタ端末を用いて各種券類を発券し、そのまま新幹線等に乗車することを企図するものである。
このような表示機能付きICカードは、交通機関用のチケットや定期券、搭乗券や乗船券、あるいは各種入場券や娯楽施設券、当選券等に好適に用いられるものである。
しかし、非接触ICカードの交信時間は瞬間的であって十分な電力が得られない問題がある。そのため、実用的な可変情報を表示させることは困難であり、一定の用途のものに制限されているのが実情である。特に内部に電源や蓄電池を持たない非接触ICカードに実用的な書き換え可能表示部を持たせた例は見られないと考えられる。
そこで、本発明は非接触ICカードに、非接触IC回路とは別に、外部リーダライタから接触端子板により直接表示データと電力の供給を受ける回路を設けて、表示部を書き換えすることを検討するものである。
一般的に、電子ペーパーは40V〜90Vの高電圧駆動であり、通常の非接触交信で得られる電力で表示書き換えをすることは、実際上困難である。
そこで、本願は非接触ICの通信制御回路とは切り離して、ICカードが外部リーダライタに接続している間に、当該リーダライタから表示データと書き換え電力を得て、非接触ICカードの表示部に持続的な表示を行おうとするものである。
また上記において、接触端子板が、ICカード用ICモジュールの接触端子板の形状にされ、非接触IC回路のアンテナコイルの内側に位置するようにされている、ようにもでき、表示機能付きICカードの厚みを、0.68mmから0.84mmの間である、ようにすることもできる。
本発明の表示機能付きICカードは、均一な薄板状に形成されていて電子ペーパーによる情報表示部を有し、かつ電子ペーパーによる情報表示部が高い耐屈曲性を有するので、通常の取り扱いにおいて、表示情報が損傷して消滅するようなことはない。
請求項4記載の表示機能付きICカードは、接触端子板が、ICカード用ICモジュールの接触端子板の形状にされ、非接触IC回路のアンテナコイルの内側に位置するようにできるので、表示制御回路の形成が容易になる。また、利用者も通常のICカードと同様の感覚で使用することができる。
従って、表示機能付きICカード1は、通常の非接触通信のためのアンテナコイル6と非接触ICチップ7とからなる非接触IC回路を別途に備えている。本発明の表示機能付きICカード1では、表示制御回路と非接触IC回路は切り離されており、相互に表示データの授受や電力の供給を直接行うことはない。表示制御回路は、ICカード1の使用開始時や更新時に電子ペーパー表示部5を書き換え表示するもので、書き換え表示以外の通常のICカード1の使用時における非接触通信は非接触IC回路により行われる。
接触端子板4は単に、上記表示データ用信号等の授受と電力供給を受けるために介在するので、通常の接触型ICカードのように、背面に制御部(CPU)やメモリを有する半導体チップを備えていない。チップを持たないので、もちろん接触型ICカードの機能をすることはない。従って通常のように、接触端子板4は表面が8端子程に分岐した金属板であり、絶縁性基板を中心層とし、その背面に、スルーホールで表面側と導通した必要数の端子またはバンプを有する形態となる。
また、利用者も通常の接触型ICカードを使用するのと異ならない感触が得られる。この場合、接触端子板4は、表面に8個の端子板面を有するが、上記用途の場合、全ての端子板を使用することにはならない。接触端子板4は背面に端子またはバンプを設け、表示制御用IC2と該電子ペーパードライバIC3との間の配線により電気的接続を行うことができる。
表示制御回路は、接触端子板4と表示制御用IC2と該電子ペーパードライバIC3と電子ペーパー表示部5とそれらの間の配線部8からなっている。これらは、アンテナコイル6の内部に納まるように形成することができる。ただし、アンテナコイル6等の非接触IC回路と表示制御回路が平面視交錯する形態であっても、アンテナシートの表裏に回路形成するか、2枚の回路シートに形成して短絡を防止することはできる。
電子ペーパードライバIC3は、図2とは異なり、通常は電子ペーパー表示部5の縁辺部にマトリックス配線と一体にして設けられる。
前面板51と背面板52の内面側には、ITOによる透明マトリックス電極54,55が形成されている。前面板51の電圧を背面板52よりも高くすると、白い電子粉流体5wが前面板51側に移動するので、前面板51側から見れば、ディスプレイは白く見え(図5(A))、その逆の電圧にすると黒い電子粉流体5bが前面板51側に移動しディスプレイは黒く見えるようになる(図5(B))。マトリックス駆動による白と黒のドットの組み合わせにより文字(ひらがな、英数字、漢字)や画像の表示が可能となる。
前面板51と背面板52の間は空気で満たされ、リブ53により一定の間隔に保たれている。従来、前面板51と背面板52はガラス板が使用されていたが、最近、プラスチックシートを使用したフレキシブル構造が可能となった。
接触端子板4は、カード基体10を熱圧プレスして積層した後に、表面側から接触端子板4の面積と厚みの凹部をざぐり掘削して、その開口した凹部に納めるようにする。接触端子板4の背面と凹部の間は、接着シートや液状接着剤58により固定する。
ホストコンピュータ30は、表示書き換え用ソフトウェアを備え、当該ソフトウェアにより生成した表示データをUSB(Universal Serial Bus)接続により、専用リーダライタ20にシリアル供給する。USBは2本の信号線(Data+,Data−)とGND線と5V程度のバス電力供給線を有している。
識別カードの厚みは、0.76mm±0.08mmとされている。本カードは、表示制御用IC2、電子ペーパードライバIC3、電子ペーパー表示部5、非接触ICチップ7等の多数の部品を内蔵し、それぞれある程度の厚みを有している。従って、当該厚みに納めカード表面に凹凸が生じないようにする製造上の工夫が必要となる。一般に、非接触ICカードではアンテナコイルとそれに装着した非接触ICからなるアンテナシートを予め準備し、その表裏にオーバーシートを積層する製造方法が行われる。
スペーサシート102とコアシート104、接着シート106には電子ペーパー表示部5が実装される位置に、電子ペーパー表示部5よりはやや大きい面積(約31mm×41mm)の貫通孔H1を打ち抜きして形成した。同様に、表示制御用IC2、非接触ICチップ7が納まるように、各ICチップよりはやや大きい大きさの貫通孔H2,H3を、図3のように打ち抜きして形成した。電子ペーパードライバIC3は図示していないが、同様に貫通孔を形成した。
このようにして総厚、0.81mmの電子ペーパー表示部5内蔵の非接触ICカードが完成した。使用した材料の総厚が900μmであるから、シート全体として、約10%の収縮があったことになる。非接触ICカード1の全体は平坦に仕上がり、電子ペーパー表示部5部分を含めた撓み性も実用上、十分であることが確認できた。
2 表示制御用IC
3 電子ペーパードライバIC
4 接触端子板
5 電子ペーパー表示部
6 アンテナコイル
7 非接触ICチップ
8 配線部
10 カード基体
20 専用リーダライタ
21 CPU
22 昇圧回路
23 クロック信号生成回路
30 ホストコンピュータ
100 ICカード表示書き換えシステム
Claims (5)
- 均一な厚みの薄板状に形成された札入れサイズのカード表面に、書き込み消去可能なメモリー性電子ペーパーによる表示部と接触端子板とを有し、カード基体内に該電子ペーパー表示制御用ICと該電子ペーパードライバICとを有し、該表示部とは電気的に分離した非接触IC回路を別に有する非接触ICカードであって、非接触ICカードが外部専用リーダライタに接続している間に、前記接触端子板を介して表示データを取得し、同じく当該リーダライタから供給される表示駆動電力により該電子ペーパーに情報記録し、非接触ICカードが当該外部専用リーダライタから切り離された後も持続的な情報表示を行うことを特徴とする表示機能付きICカード。
- メモリー性電子ペーパーが電子粉流体を利用したパッシブ駆動型の電子ペーパーであることを特徴とする請求項1記載の表示機能付きICカード。
- メモリー性電子ペーパーがコレステリック液晶を利用したパッシブ駆動型の電子ペーパーであることを特徴とする請求項1記載の表示機能付きICカード。
- 接触端子板が、ICカード用ICモジュールの接触端子板の形状にされ、非接触IC回路のアンテナコイルの内側に位置するようにされていることを特徴とする請求項1記載の表示機能付きICカード。
- 表示機能付きICカードの厚みが、0.68mmから0.84mmの間であることを特徴とする請求項1記載の表示機能付きICカード。
Priority Applications (1)
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2007
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