JP2000113152A - 非接触メモリ素子を内蔵した磁気ストライプテープ及びそれを利用して製造されたicカード及びicタグ - Google Patents

非接触メモリ素子を内蔵した磁気ストライプテープ及びそれを利用して製造されたicカード及びicタグ

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JP2000113152A
JP2000113152A JP10296219A JP29621998A JP2000113152A JP 2000113152 A JP2000113152 A JP 2000113152A JP 10296219 A JP10296219 A JP 10296219A JP 29621998 A JP29621998 A JP 29621998A JP 2000113152 A JP2000113152 A JP 2000113152A
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Kazunari Nakagawa
和成 中川
Kazuhiko Omichi
和彦 大道
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、従来の磁気カード製造装置をその
まま利用して、磁気カードの機能を兼用する非接触IC
カードを提供することを目的とする。 【解決手段】 磁気ストライプテープに非接触メモリ素
子を内蔵することにより、磁気ストライプテープをカー
ド基材に貼りつけると同時に非接触メモリ素子のカード
基材への実装も行うことになる。より具体的には、本発
明の磁気ストライプテープを巻いたリールを従来の磁気
ストライプテープを巻いたリールと交換して従来の磁気
カード製造装置にそのまま取り付けるだけで、磁気カー
ドの機能を兼用する非接触ICカードを製造することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、データ
記録担体に係り、特に、磁気カードの機能を兼用するI
Cカード及び磁気カードの機能を兼用するICタグに関
する。なお、本出願においては、「ICカード」は、ス
マートカード、インテリジェントカード、チップインカ
ード、マイクロサーキット(マイコン)カード、メモリ
ーカード、スーパーカード、多機能カード、コンビネー
ションカードなどを総括している。また、「ICタグ」
は、ICカードと同様の機能を有するが、ICカードの
形状に限定されないデータ記録媒体を含み、一般に、長
い通信距離を有するリードライト機能とメモリを備えた
ローエンド形式のものをいう。
【0002】
【従来の技術】現在日本では磁気カードによるプリペイ
ドカード、キャッシュカード、クレジットカード、ID
カードなどが広く普及している。しかし、将来的には、
磁気カードよりもセキュリティ機能が高く記録容量が大
きいICカードやICタグの必要性がますます高まるこ
とが予想されている。ICカードやICタグには様々な
多目的用途が見込まれており、これらの分野には、金融
(キャッシュカード、クレジットカード、電子マネー管
理、ファームバンキング、ホームバンキングなど)流通
(ショッピングカード、商品券など)、医療(診察券、
健康保険証、健康手帳など)、交通(ストアードフェア
(SF)カード、回数券、免許証、定期券、パスポート
など)、保険(保険証券など)、証券(証券など)、教
育(学生証、成績証など)、企業(IDカードなど)、
行政(印鑑証明、住民票など)などが含まれる。
【0003】ICカードは、クレジットカードと同じ寸
法を有するいわゆるISO(国際標準化機構:Inte
rnational Organization fo
rStandardization)サイズである縦5
4mm、横85.6mm、厚さ0.76mmのプラスチ
ックカード内にICメモリ素子と選択的にCPUを含む
ICモジュール(又はチップ)を有するものである。従
って、キャッシュカードに見られる磁気ストライプやエ
ンボス、写真などはICカードの必須の構成要素ではな
い。もっとも、それらの構成要素を含んだ磁気カードの
機能を兼用するICカードも広く知られており、また、
両機能を兼用する多機能ICカードの需要は高い。
【0004】磁気ストライプを備えている従来のICカ
ードは、通常、上端から5.9mm乃至12.3mmま
での領域に横方向に延びる磁気ストライプと、下端から
24mm程度までの領域内に横方向に延びるエンボス
と、その中間にICモジュールとを配置している。
【0005】実装上、かかるICカードは、例えば、カ
ードの表裏面を構成する一対のオーバーシートと、それ
に挟まれた複数のコアシートから構成されている。一方
のオーバーシートに磁気ストライプとエンボスが形成さ
れ、いずれかのコアシートは部分的にザグリ穴としてく
りぬかれてそのザグリ穴にICモジュールが埋め込まれ
る。その後、全てのシートが組み合わされて熱プレスに
より加熱加圧されて組み立てられる。また、リーダライ
タとの交信にマイクロ波を利用する非接触ICカード
は、ICチップに接続されたアンテナをICチップを載
置するコアシートに配置している。
【0006】さて、ICカードは、ICモジュールとリ
ーダライタとの通信方法に従って、接触型と非接触型に
分類することができる。このうち、非接触型は、リーダ
ラータとの接点がないので接触不良がなく、移動使用が
可能で、汚れ、雨、静電気に強いなどの特徴があり、今
後ますますその需要は高まるものと予想されている。
【0007】また、接触ICカードと非接触ICカード
をハイブリッド化したコンビネーションカード(換言す
れば、接触式と非接触式の両方の機能をもつICカー
ド)がヨーロッパなどで採用されつつある。
【0008】ICタグも流通分野を含む多岐にわたる用
途分野において需要が高まることが期待されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気カードを製
造するには、製造装置に所望の磁気ストライプテープを
巻いたリールが装着し、多層シート材からなるカード基
材に磁気ストライプを貼り付けた後、ラミネート加工を
行う。ラミネート加工は、高熱圧プレスを用いて多層素
材を均一な表面状態になるように一体化させる。
【0010】一方、磁気カードの機能を兼用する非接触
ICカードを製造するには、この従来の磁気カードの製
造工程にICチップ及びアンテナをカードに内蔵する工
程を挿入する必要がある。従って、製造方法が相違する
ため、従来の磁気カードを製造する装置をそのままIC
カードの製造装置として使用することはできず、磁気カ
ードから新規に上述のICカードの製造に移行しようと
すれば、新規な設備を導入する必要があった。
【0011】また、従来の非接触ICカードは、エンボ
スによりアンテナのスペースが制限されるという問題が
あった。例えば、キャッシュカードには口座番号や利用
者名を浮き彫りにしたエンボスがあり、このエンボスは
取引記録として文字を刷り出すために一部のATMが取
引に際して使用している。従って、かかるATMに対応
するためにはエンボスなしのカードは発行できないが、
一方で、アンテナが小さいとリーダライタとの通信距離
が短くなるため所定のアンテナスペースをカードに確保
する必要がある。このように、エンボスは非接触ICカ
ードのアンテナの形成を制限するため、従来、非接触I
Cカードと磁気カードを一体化させることは技術的に容
易ではなかった。
【0012】更に、コンビネーションカードについて
は、各メーカーが様々な試行錯誤を行っている段階であ
るが、従来の製造設備をできるだけ使用してより簡単に
製造することができるコンビネーションカードが求めら
れている。典型的なコンビネーションカードの構造は接
触型と非接触型の2つのICチップを別々の工程でカー
ド基材に埋め込むものであるが、かかる製造方法は通常
のICカードよりも更に製造工程を増やす結果となり、
更に新規な設備の購入を必要としていた。また、接触I
Cチップは非接触ICチップのアンテナスペースを妨げ
るため、これに磁気ストライプを設けることは更に技術
的困難性を伴っていた。更に、2つのICチップをカー
ド基材に実装すれば、キーボードやディスプレイなどを
設けるためのスペースがなくなり、更なる多機能化は困
難であった。
【0013】同様に、ICタグもより簡易な構造と製造
方法が望まれていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の課題を解決する新規かつ有用な磁気ストライプテー
プ及びこれを利用して製造されるICカード及びICタ
グを提供することを概括的な目的とする。
【0015】より特定的には、本発明は、従来の磁気カ
ードの製造方法及び製造装置をそのまま利用して磁気カ
ードの機能を兼用する非接触ICカードを製造すること
を可能にする磁気ストライプテープ及びこれを利用して
製造される非接触ICカードを提供することを目的とす
る。
【0016】また、本発明は、ICチップの書き込み又
は読み取りによって磁気ストライプの読み取り又は読み
取りが阻害されない磁気ストライプテープ及びこれを利
用して製造されるICカードを提供することを別の目的
とする。
【0017】また、通信距離の短縮を伴わずに所望のエ
ンボスを配置することを可能にする磁気ストライプテー
プ及びこれを利用して製造される非接触ICカードを提
供することを別の目的とする。
【0018】また、従来よりも少ない製造工程により、
例えば、従来の接触ICカードを製造する装置をそのま
ま使用して新規かつ有用な磁気カードの機能を兼用する
コンビネーションカードを提供することを別の目的とす
る。
【0019】また、従来よりも少ない製造工程で新規か
つ有用な磁気カードの機能を兼用するICタグを提供す
ることを更に別の目的とする。
【0020】上記目的を達成するために、本発明の磁気
ストライプテープは、第1のベースフィルムと、当該第
1のベースフィルム上に形成された非接触メモリ素子
と、非接触メモリ素子上に形成された磁性層を有するこ
とを特徴とする。非接触メモリ素子は、好ましくは、磁
性層の磁気記録エリアから離間して配置されているIC
チップを有する。また、非接触メモリ素子のアンテナは
ダイポールアンテナより構成されてもよい。
【0021】また、本発明のICカードは、カード基材
と、当該カード基材に形成された磁気ストライプと、当
該磁気ストライプ内に配置された非接触メモリ素子とを
有することを特徴とする。かかるICカードに更に接触
メモリ素子を加えてコンビネーションカードとしてもよ
い。また、かかるコンビネーションカードを多機能カー
ドとすることもできる。
【0022】また、本発明のICタグは、タグ基材と、
当該カード基材に形成された磁気ストライプと、当該磁
気ストライプ内に配置された非接触メモリ素子とを有す
ることを特徴とする。
【0023】本発明の磁気ストライプテープによれば、
非接触メモリ素子は磁気ストライプと一体化しているた
め、磁気カードの機能と非接触ICカードの機能の両方
を有する。また、本発明のICカードやICタグによれ
ば、非接触メモリ素子は磁気ストライプに配置され、従
来占有していたカード基材のスペースが不要になる。従
って、例えば、本発明のICタグは従来のICタグより
も小型化できる。また、ICカード及びICタグ共に空
いたスペースに別の構成要素(接触IC素子やディスプ
レイ、キーボードなど)を組み込むことによって従来の
ICカードなどに比べて多機能化を容易に実現できる。
【0024】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以
下、添付図面を参照して説明される実施例により明らか
にされる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の磁気ストライプテープ10とこれを利用して製造さ
れるICカードについて説明する。なお、各図におい
て、同一の参照番号を付した部材は同一又は対応する部
材を表すものとし、重複説明は省略する。
【0026】図1は、本発明の磁気ストライプテープ1
0の長手方向に沿った部分断面図である。同図から理解
されるように、本発明の磁気ストライプテープ10は、
磁性層12と、カバーフィルム14と、充填材16と、
ベースフィルム(基板)18と、接着層20と、非接触
メモリ素子30を有している。図9を参照して後述する
ように、選択的に、非接触メモリ素子30は非接触メモ
リ素子30Aに置換することができる。
【0027】磁性層12は磁気ストライプテープ10の
表面に配置され、図10に示す磁気ヘッド60により情
報が記録再生される。磁性層12は、例えば、γ−Fe
2O3、Co・γ−Fe2O3、BaO−6Fe2O
3、BaFe12O19などから構成される。磁性層1
2はディジタル記録、アナログ記録を問わず、また、全
面磁性層であっても部分磁性層であってもよい。但し、
図9を参照して後述されるように、磁気ストライプテー
プ10の一部が磁気記録エリア13とされることが好ま
しい。
【0028】ベースフィルム(基板)18は、例えば、
ポリエチレンやポリエチレンテレフタレート(PET)
から構成される厚さ10μm以内のシート材である。
【0029】カバーフィルム14も、例えば、ポリエチ
レンなどから構成される。カバーフィルム14は、充填
材16上に配置されて、磁性層12に対するベースフィ
ルムとして機能する。
【0030】充填材16は、カバーフィルム14とベー
スフィルム18の間に充填され、例えば、ホットメルト
接着剤から構成される。充填材16はカバーフィルム1
4をベースフィルム20に接着すると共に非接触メモリ
素子30を固定する機能を有する。カバーフィルム14
の表面をより平坦にするために、充填材16が塗布され
る空間にICチップ32の周りにそれとほぼ同じ高さだ
けフィルム材料を積層して、配置してもよい。
【0031】接着層20は、必要に応じて磁気ストライ
プテープ10の裏面に配置され、本発明の磁気ストライ
プテープ10をカードに接着して非接触ICカードを形
成するのを補助する機能を有する。
【0032】本実施例の非接触メモリ素子30は、マイ
クロ波(例えば2.45GHz)を用いて図示しないリ
ーダライタと通信を行う。非接触メモリ素子30は、マ
イクロ波を利用してリーダライタと交信することによっ
て、電力が供給されるだけでなく、リーダライタとデー
タの交換も行う。非接触メモリ素子30は、例えば、図
2に示すように、ICチップ32と、(半波長)ダイポ
ールアンテナ34とを有する。ここに、図2は非接触メ
モリ30の一例を示す裏面図である。
【0033】このように本発明の磁気ストライプテープ
30は、非接触型のICチップ30を使用している。も
ちろん、本発明の磁気ストライプテープ10は接触型の
ICチップを、図9を参照して後述する磁気記録エリア
13から離れた場所にコンタクトを設けることにより内
蔵することも可能ではあるが、接触ICカードのICモ
ジュールの位置はISOやJISにより標準化されてい
るので、これをそのまま接触ICカードとして使用する
ことはできない。もっとも、本発明はその適用を妨げる
ものではない。
【0034】ICチップ32はアナログ部と、論理部
と、メモリ部とを有する。好ましくは、ICチップ32
は、更にCPUを有する。
【0035】アナログ部は、リーダライタから受信した
電波から電磁誘導(但し、後述する密着型であれば静電
結合方式も使用することができる)によって定電圧を形
成する電源回路を有する。もっとも、選択的に、アナロ
グ部を設ける代わりにICカードにバッテリを内蔵して
もよい。しかし、内蔵バッテリの劣化に伴うトラブルを
回避すると共にチップを小型化するためにICチップ3
2はバッテリレスとすることが好ましい。
【0036】論理部は、受信した信号からデータを得る
ためにアナログ信号をデジタル信号に変換する復調回路
と、クロックと、カードからデータを送信するためにデ
ジタル信号をアナログ信号に変換する変調回路とを有す
る。変調方式は、例えば、キャリア周波数の振幅を変え
るASK、周波数を変えるFSK、移送を変えるPSK
などを使用することができる。
【0037】メモリ部はデータを保存するROM、MA
SK−ROM、PROM、RAM、EEPROM及び/
又はEPROMから構成されている。
【0038】なお、アナログ部、論理部、メモリ部の構
成は当業界では周知であり、ここでは詳細な説明は省略
する。
【0039】ダイポールアンテナ34は、マイクロ波を
送受信するアンテナである。ダイポールアンテナ34は
形状が非常に単純であり、その長さLも半波長(2.5
4GHzの場合には約6cm程度)に調節され、コンパ
クトである。従って、それは細長い磁気ストライプテー
プ10に内蔵されるのに適している。
【0040】最も、本発明の非接触メモリ素子30のア
ンテナ(パターン)が半波長ダイポールアンテナ34に
限定されないことはもちろんであり、例えば、アンテナ
の長さが半波長ではないダイポールアンテナを使用する
こともできる。また、選択的に、ダイポールアンテナ以
外のアンテナ(例えば、矩形コイル状アンテナ、モノポ
ールアンテナ、ループアンテナ、スロットアンテナ、マ
イクロストリップアンテナなど)も使用することができ
る。
【0041】また、周波数2.54GHzは電子レンジ
と同じ準マイクロ波であるが、これに限定されないこと
も言うまでもない。例えば、準マイクロ波は電波が水分
に吸収されやすいため、短波(例えば、13.56MH
zや32MHz)を使用してもよい。
【0042】より詳細に後述されるように、非接触メモ
リ素子30は磁気ストライプテープ10に内蔵される
が、磁気ストライプテープ10の幅を適宜変更すること
により、いろいろな大きさのアンテナとICチップを使
用することができることが理解されるであろう。また、
磁気ストライプテープ10の幅を54mm程度(クレジ
ットカードサイズ又はJISサイズ)又は57.5mm
程度(オレンジカードサイズ又はサイバネ規格)まで広
げれば、テレホンカードなどのいわゆるプリペイドカー
ド(PETカード)機能を有する非接触ICカードを製
造することができることは明らかであろう。従って、本
出願においては、「磁気ストライプ」という用語は、そ
れがカードの一部に形成された場合に加えて、カードの
全面が磁気コーティングされた場合を含むものとする。
【0043】以下、図3乃至図6を参照して、本発明の
磁気ストライプテープ10の製造方法を説明する。ここ
に、図3は磁気ストライプテープ10における非接触メ
モリ素子30の実装を説明するための断面図である。図
4は、非接触メモリ素子30の実装後に充填材16とカ
バーフィルム14を更に積層した状態を示す拡大断面図
であり、特に、異方性導電膜38によるICチップ32
とアンテナパターン40との導通を模式的に表してい
る。図5は、図3の状態から図4の状態にするための製
造工程を示す断面図である。図6は、図4に示す構造に
磁性層12と接着層20を形成することにより図1に示
す磁気ストライプテープ10とした状態の拡大断面図で
ある。
【0044】まず、本発明によれば、特徴的に、ベース
フィルム18と磁性層12との間に非接触メモリ素子3
0が製造される。本実施例では、大きさ1mm角(若し
くは1mmx2mm程度)、厚さ0.05乃至0.1m
mのベアチップからなるICチップ32をフェースダウ
ン方法により実装する。ICチップ32及びポリエチレ
ンからなるベースフィルム42は予め製造しておく。
【0045】まず、ベースフィルム42上にフォトリソ
グラフィ技術やスクリーン印刷技術により例えばAl金
属やAgペーストからなる所望のアンテナパターン40
を形成する。アンテナパターン42は上述したダイポー
ルアンテナ34でもよい。次に、ICモジュール32の
端子に、例えば、金からなるバンプ36A、36Bをメ
ッキやワイヤボンディング方式などにより形成する。
【0046】アンテナパターン40上に例えば、熱硬化
性樹脂42に導電粒子44(44A、44B)を分散さ
せた異方性導電膜38を貼りつけその上よりバンプ付き
ICチップ32をバンプ36A、36Bがアンテナパタ
ーン40上に位置するように押し付けて固定する。この
時、図4に示すように、バンプ36A、36Bとアンテ
ナパターン40の間に圧迫された導電粒子46Aが両者
の電気的接続を行う。その他の導電粒子46Bは分散さ
れたままなので導通には寄与しない。導電性粒子46に
は、例えば、樹脂ボールの表面に金属メッキを施したも
のやNiなどの金属粒子などがある。アンテナパターン
40が酸化されやすい金属などから形成される場合に
は、酸化被膜を破壊する目的で金属粒子タイプが用いて
もよい。
【0047】非接触メモリ素子30が形成されると、次
いで、充填材16とカバーフィルム14が順に積層され
て熱圧着される。予めポリエチレンフィルムとホットメ
ルト接着剤がラミネートされている接着剤付きカバーフ
ィルムを用いてもよい。
【0048】磁性層12の形成は、例えば、一般の塗布
型磁気ストライプテープの製造方法と同様に行われる。
即ち、ポリウレタン、ポリアミドなどを多数ブレンドし
た有機バインダ(結合材)中に酸化鉄(γ−Fe2O
3)などの磁性粉と添加剤を(例えば、磁性粉比率を体
積比で40%程度に)混合して均一に分散し、その後濾
過して異物を除去した塗料がベースフィルム14に連続
塗布される。添加剤は磁性粉の分散性を高めるために加
えられる界面活性剤、帯電防止剤などである。磁性粉は
微細化されているため、表面平滑化、磁界配向が難し
い。このため、磁性層12の均一な塗布を容易にするた
めに、カバーフィルム14の上面も平滑にされることが
好ましい。その後、乾燥されて、平滑処理によりキズや
チリが除去される。上述したように、必要に応じて接着
層20が形成される。完成した磁気ストライプテープ1
0は、図示しないリールに巻き取られる。
【0049】本発明の磁気ストライプテープ10は、例
えば、厚さ100乃至300μmと、幅7乃至9mmな
どの所定の長さを有してリールに巻かれて非接触ICカ
ードの製造装置に供することができる。リールには、磁
気ストライプテープ10のうち非接触メモリ素子30を
含む部分を一単位として、複数の非接触メモリ素子30
がテープの長手方向に所定間隔で整列している磁気スト
ライプテープ10が巻かれている。
【0050】このように本発明の磁気ストライプテープ
10をリールに巻くことにより、従来の磁気カード製造
装置を有する者は、従来の磁気カード用磁気ストライプ
テープ(例えば、バンキングテープ)が巻かれたリール
と適宜交換することができる。即ち、ICカード100
を製造する必要があるときは磁気ストライプテープ10
が巻かれたリールを用い、従来の磁気カードを製造する
必要があるときは従来のリールを用いることになる。な
お、これについては以下に更に詳しく説明する。
【0051】リールはそれだけで独立した取引の媒体で
あり、その幅、長さ、寸法、巻取部の断面形状は加工機
器の仕様に応じて変更することができる。また、リール
の巻取部の内径は、非接触メモリ素子30の折れ曲がり
による破損を防止するために所定の値以上に設定される
ことが好ましい。
【0052】以下、図7乃至図10を参照して、本発明
の磁気ストライプテープ10を利用して製造された非接
触ICカード100及び100Aについて説明する。こ
こに、図7は非接触ICカード100の上面図である。
図8は、図7におけるA-A断面図である。図9は、I
Cチップ32を磁気記録エリア13から離して実装した
構造を有する非接触ICカード100Aの一部透視上面
図である。なお、図9において非接触ICメモリ素子3
0は破線で表されている。図10は、図9に示す非接触
ICカード100Aの磁気記録エリア13の形成を説明
するための磁気ストライプ10Bに平行な線に関する断
面図である。
【0053】図7に示すように、本発明の非接触ICカ
ード100は磁気ストライプ10Aとカード基材101
とから構成されている。磁気ストライプ10Aは、先に
説明した磁気ストライプテープ10を、後述するよう
に、カード基材101上に貼りつけた後にラミネート加
工して完成したものである。
【0054】カード基材101は、図8に示すように、
センターコア104と、センターコア104の上下にラ
ミネートされるオーバーシート102及び106から構
成されている。
【0055】オーバーシート102、106は、例え
ば、それぞれ透明硬質塩化ビニルから構成され、センタ
ーコア104は、例えば、白色硬質塩化ビニルから構成
される。センターコア104の両面には所望の図柄や文
字が印刷され、その印刷面108、110を保護するた
めに、センターコア104の表裏にオーバーシート10
2及び106が貼り付けられる。磁気ストライプテープ
10はオーバーシート102上において、例えば、図7
に示すカード基材の上端から5.9mm乃至12.3m
mまでの領域に貼り付けられる。
【0056】磁気ストライプテープ10がオーバーシー
ト102に貼り付けられた後、オーバーシート102、
106、センターコア104及び磁気ストライプは熱プ
レスにより加熱加圧される(ラミネート加工)。かかる
ラミネート加工により、磁気ストライプによりでこぼこ
であったオーバーシート102の表面はほぼ均一とな
り、磁気ストライプ10Aが完成する。また、カード基
材101の厚さも均一となる。なお、非接触ICカード
100のその他の製造工程は、後述するように、従来の
磁気カードの製造方法と同様であるため、詳しい説明は
省略する。
【0057】このように、本発明のICカード100の
製造方法は、非接触メモリ素子30をカード基材101
に内蔵するという工程を有しないため、従来の磁気カー
ドの製造方法と実質的に同一の方法である。本発明の製
造方法によれば、非接触メモリ素子30は、本発明の磁
気ストライプ10Aをカード基材101に形成するのと
同時にカード基材101に実装されることになる。従っ
て、従来の磁気ストライプテープのリールを本発明の磁
気ストライプテープ10のリールに交換して従来の磁気
テープの製造装置に装着することにより、新規な製造設
備を導入することなしに、磁気カードの機能を備えた非
接触ICカード100を製造することが可能となる。
【0058】なお、高温化における使用が予想される場
合には、耐熱塩化ビニルをセンターコア104に使用し
てもよい。また、選択的に、カードには、エンボス、サ
インパネル、ホログラム、刻印、ホットスタンプ、画像
プリント、写真などが形成される。更に、選択的に、本
発明の非接触ICカード100をオーバープリントカー
ドとして、磁気ストライプテープ上に絵柄などを印刷し
てこれを隠蔽してもよい。このように、非接触ICチッ
プ30は磁気ストライプ10A内にあるため、従来のキ
ャッシュカードやクレジットカードに設けられていた構
成要素は問題なくカード基材101上に配置することが
できる。
【0059】磁気ストライプテープ10の位置は、カー
ドの表面でも(JIS−I型)カードの裏面でも(JI
S−■型)でもよい。また、磁気ストライプテープ10
の抗磁力は、一般に、JIS−I型であれば300Oe
(エルステッド)、JIS−■型であれば650Oeと
されているが、本発明はこれらの抗磁力には限定されな
い。
【0060】本発明の非接触ICカード100において
は、ICチップ32は他の構成要素に比べて硬いために
磁気ストライプ10A上に微少な凹凸が形成する場合が
ある。従って、ICチップ32の位置によっては、かか
る凹凸が記録再生時の磁気ヘッド60と磁気ストライプ
10A間の密着性を悪化させて記録再生エラーをもたら
す可能性がある。
【0061】図9はかかる問題を解決した本発明の非接
触ICカード100Aの構成を示している。本実施例に
おいては、非接触ICカード100Aは、その磁気スト
ライプ10Bが磁気ストライプ10Aと相違しているこ
とにより、非接触ICカード100と相違している。よ
り特定的には、磁気ストライプ10Bの非接触メモリ素
子30Aが磁気ストライプ10Aの非接触メモリ素子3
0と配列において相違している。図9を参照するに、磁
気ストライプ10Bにおいては、非接触メモリ素子30
AのICチップ32Aは、磁気ストライプ10Bに形成
された磁気記録エリア13から離れて実装されている。
これにより、たとえICチップ32Aが磁気ストライプ
10B内で凹凸をもたらしても、磁気記録エリア13内
における円滑な記録再生動作を確保することができる。
【0062】図10に磁気記録エリア13を形成する一
例を示す。磁気ストライプ10Cの上に磁気ヘッド60
を配置して、コア64の寸法を調節することにより、磁
気記録エリア13を限定することができる。
【0063】本発明による非接触ICカード100乃至
100B(以下、単に「ICカード100」という。)
は、磁気カードとしての機能と非接触ICカードとして
の機能を兼用している。従って、例えば、キャッシュカ
ードやクレジットカードと非接触ICカードを1枚のカ
ードとして簡単に統合することができる。その際、アン
テナパターン40用のスペースは、エンボスの有無に拘
らず、適正に確保することができる。
【0064】例えば、本発明の非接触ICカード100
は、社内や大学、研究所などの入退室管理(ID)カー
ドと社内等の食堂、自動販売機、コンビニエンスストア
などにおける買物用プリペイドカードとして使用するこ
とができる。この場合、非接触メモリ素子30はID情
報と電子マネーを格納することができる。これにより、
ユーザーは、問題のドア付近でICカード100をかざ
してIDカードとして機能させることができる。また、
物品購入時には電子マネーを使用し、その入金は磁気カ
ードのクレジット引き落としとできる。もちろん非接触
メモリ30が格納する対象は、マイルエージ、サービス
券、クレジットなど、電子マネーに限定されないことは
もちろんである。
【0065】本発明のICカード100は非接触で図示
しないリーダライタと交信するため、従来のリーダライ
タの構成を変更することなくそのまま使用することがで
きる。
【0066】また、本発明のICカード100はマイク
ロ波を利用しているが、本発明は、非接触ICカードに
ついてISOが分類しているその他の種類のもの(即
ち、密着型、近接型、近傍型)の適用を排除するもので
はない。
【0067】本発明の磁気ストライプテープ10は、既
存の磁気カード機能を兼用する接触ICカードの製造装
置に適用することにより、コンビネーションカードとし
ても機能する。もっとも、かかるコンビネーションカー
ドは、接触ICカードと非接触ICカードの機能に加え
て磁気カードとしての機能も有する。
【0068】以下、図11乃至図13を参照して、本発
明の磁気ストライプテープ10を利用して製造されたコ
ンビネーションカード200及び200Aについて説明
する。ここに、図11は、コンビネーションカード20
0の構造を示す分解斜視図である。図12は、コンビネ
ーションカード200Aの構造を示す分解斜視図であ
る。図13は、コンビネーションカード200の接触I
Cモジュール220の分解斜視図である。
【0069】図11では、上下一対のオーバーシート2
02及び206の間に2枚のコアシート208及び21
0が配設されている。オーバーシート202上に、本発
明の磁気ストライプ10A乃至10B(以下、単に「磁
気ストライプ10A」という。)が所定の位置に配置さ
れている。コアシート208には、接触メモリ素子であ
る接触ICモジュール220を収納するザグリ穴209
が形成される。コアシート210は接触ICモジュール
220の底部を保持する。
【0070】図11では、2枚のコアシート208、2
10を使用する埋め込み方式による実装を表している
が、コアシートの数は実装方法その他により所望の枚数
とすることができることは明らかである。例えば、図1
2に示す層間ラミネート方式による実装に本発明の磁気
ストライプテープ10を適用すれば、4枚のコアシート
212、214、216、218を有するコンビネーシ
ョンカード200Aとなる。なお、コアシート208、
210、212、214、216、218の材質はセン
ターコア104と同様である。
【0071】接触ICカードの機能を有する接触ICモ
ジュール220は、図13に示すように、例えば、LS
Iチップ222と、薄く高剛性の基板(PCB)224
と、接着シート226と、ステンレス板228とを有す
る。このようにLSIチップ222はチップ・オン・ボ
ード(COB)形状に加工される。
【0072】LSIチップ222を導電性ペーストが均
一に塗られているPCB224に傾きがないようにダイ
ボンディングされる。PCB224には、図示しないリ
ーダライタと接続可能な8つのコンタクトC1乃至C8
を備えている。各コンタクトの機能、構成はISOに標
準化されているので説明は省略する。
【0073】その後、LSIチップ222の接点とPC
B224の接点が周知のワイヤボンディング方式又はT
AB(Tape Automated Bondin
g)方式などにより接続される。
【0074】接触ICモジュール220は、図11に示
すコアシート208に設けられたザグリ穴209に埋め
込まれる。その後、図11に示すラミネート構造に対し
て熱プレスで加熱加圧されて、次いで、外形抜きが行わ
れてコンビネーションカード200が形成される。
【0075】本発明のコンビネーションカード200に
よれば、クレジットや電子マネー決済系の処理が接触I
C及び/又は磁気ストライプ10Aで安全に行うことが
できる。即ち、本発明の磁気ストライプテープ10は、
非接触ICカード100よりもコンビネーションカード
200に適用されることが好まれる場合に、従来のコン
ビネーションカードよりもより簡単な製造方法でコンビ
ネーションカードを提供することを可能にしている。
【0076】例えば、非接触ICカードはマイクロ波に
よってデータをリーダライタと交換するので盗聴される
可能性がある。また、ポケットに入った非接触ICカー
ドにリーダライタの機能を果たす装置を近づけるとIC
カードと交信してしまいICカードに格納された価値、
例えば、電子マネー、が取られる可能性もある。そこ
で、決済用途に使用されるICカードは接触型で確実に
行いたいというセキュリティ上の要望がある場合がある
のである。
【0077】また、非接触ICカードは、その電源がリ
ーダライタからの電波により供給されるため、長時間
(例えば、2、3秒)の処理(例えば、複雑な暗号処理
など)をICカードで行う場合には電源を安定的に供給
することが必要となり、接触型で安定的に電源を供給し
て安定して動作させることが望まれる場合もある。
【0078】このように、例えば、電車におけるSF機
能など移動しながら使用する場合には非接触型、電子マ
ネー機能など確実に処理を行いたい場合には接触型とい
うように、コンビネーションカード200は用途に応じ
てインターフェースを使い分けることができる。また、
コンビネーションカード200は、リーダライタが接触
型のインターフェースしかなければ接触型で、非接触の
インターフェースしかなければ非接触で交信することが
できる。更には、接触ICカードのインフラを持つシス
テムを非接触ICカードに置きかえる際の過渡期にコン
ビネーションカード200を用いるということもでき
る。
【0079】本発明のコンビネーションカード200は
非接触で図示しないリーダライタと交信するため、従来
のリーダライタの構成を変更することなくそのまま使用
することができる。
【0080】また、選択的に、コンビネーションカード
200は、キーボードやディスプレイなどを配置して更
に多機能なコンビネーションカード202Bとして構成
されてもよい。以下、図14及び図15を参照して、多
機能コンビネーションカード202Bを説明する。ここ
に、図14は多機能コンビネーションカード200Bの
上面図である、図15は多機能コンビネーションカード
200Bの裏面図である。
【0081】多機能コンビネーションカード200B
は、磁気ストライプ10Aと、ディスプレイ250と、
キーボード260と、接触ICモジュール220を有す
る。ディスプレイ250は、接触ICモジュール220
に接続され、例えば、フィルム液晶から構成されてい
る。キーボード260は、接触ICモジュール220に
接続され、テンキーの他に各種の計算キーや取引選択キ
ーを含んでいる。かかるディスプレイ250やキーボー
ド260の構造は、例えば、東芝製スーパースマートカ
ードなどに開示されているため詳しい説明は省略する。
【0082】本発明の多機能コンビネーションカード2
00Bは、非接触メモリ素子30を有しているため、従
来のスーパーカードよりも更に多機能化されている。ま
た、2つの接触ICチップと非接触ICチップを有する
従来のコンビネーションカードは、これらのICチップ
が占有するスペースから更なる多機能化は困難であった
が、本発明は容易にこれを達成している。なお、選択的
に、磁気ストライプ10Aはカードの裏面ではなく表面
に配置されてもよい。
【0083】以上,本発明の好ましい実施例について説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないこと
はいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び
変更が可能である。
【0084】例えば、本発明の磁気ストライプテープ1
0はカード形状だけでなく、ICタグや任意の形状の担
体にも適用使用することができる。以下、図16を参照
して本発明のICタグ300を説明する。ここに、図1
6はICタグ300の上面図である。同図に示すように
ICタグ300は、例えば、ポリエステルからなるタグ
基材302と、磁気ストライプ10Cとを有している。
なお、磁気ストライプ10Cは、先に説明した磁気スト
ライプテープ10をタグ基材302上に貼りつけたもの
である。
【0085】かかるICタグ300が物流管理の分野に
適用されれば、ライン上を移動する荷物のID、送り
先、発送者などの情報をICチップ32に格納すること
ができ、これにより容易に物流管理をすることができ、
また、必要な送料、手数料をプリペイドカードとしての
磁気カードから引き落とすこともできる。
【0086】また、例えば、ICチップに電子マネーを
格納させてプリペイド機能を持たせて、磁気ストライプ
をクレジットカードとして用いるICタグをスキー場で
利用する場合には、リフト手前の改札機に(スキーウェ
アの腕に入った)タグをかざして電子マネーから支払い
をし、入金される電子マネーはクレジットカードでの引
き落としとすればよい。
【0087】本発明のICタグ300は非接触で図示し
ないリーダラータと交信するため、従来のリーダラータ
の構成を変更することなくそのまま使用することができ
る。
【0088】また、本発明の磁気ストライプテープ10
は車載端末としても利用することができる。即ち、IC
カード又はICタグとして、自動車の生産管理、品質保
証その他必要な情報を格納した後に、車載端末として高
速道路料金所との無線通信による自動課金、車のメンテ
ナンス履歴記録、修理代金のクレジット引き落としなど
が行える。
【0089】なお、上記記載から明らかなように、本発
明は、非接触メモリ素子30を磁気ストライプの位置に
配置するという新規な概念を教示している。かかる配置
によりカード基材上のスペースを有効に活用できるとい
う利点があるからである。従って、ICカード100、
コンビネーションカード200、ICタグ300におい
て、非接触メモリ素子30を磁気ストライプの一部とせ
ず、まず、非接触メモリ素子30を、例えば、カード基
材101上の磁気ストライプテープが貼り付けられる位
置に予め形成してから非接触メモリ素子30を有さない
従来の磁気ストライプテープが非接触メモリ素子30上
に貼り付けられたとしても、かかる変形は本発明の範囲
内である。
【0090】
【発明の効果】本発明の磁気ストライプテープによれ
ば、本発明の磁気ストライプテープが巻かれたリールを
従来の磁気ストライプテープリールと交換するだけで、
従来の磁気カード製造装置をそのまま使用して非接触I
Cカードを製造することができる。また、本発明のIC
カードによれば、非接触メモリ素子は磁気ストライプに
配置されてカードやタグの小スペース化に貢献している
ので、エンボスや、コンビネーションカードを形成する
ための接触メモリ素子や、多機能カードを実現するため
のディスプレイ等を容易に付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気ストライプテープの長手方向に
おける部分断面図である。
【図2】 図1に示す磁気ストライプテープに適用され
る非接触メモリの一例を示す裏面図である。
【図3】 図1に示す磁気ストライプテープの非接触メ
モリ素子を形成するまでの製造方法を説明するための断
面図である。
【図4】 図1に示す磁気ストライプテープの製造方法
を説明するための断面図であり、図3に示す状態に充填
材とカバーフィルムを積層した状態を示す図である。
【図5】 図4に示す構造の製造方法を説明するための
断面図である。
【図6】 図4に示す構造に磁性層と接着層を形成した
構造を示す図1に示す磁気ストライプテープの拡大断面
図である。
【図7】 本発明の非接触ICカードの構造を示す上面
図である。
【図8】 図7に示す本発明の非接触ICカードの線A
−Aに沿った断面図である。
【図9】 本発明の別の非接触ICカードの上面図であ
る。
【図10】 図8に示す非接触ICカードの磁気記録エ
リアの形成を説明するためのである。
【図11】 本発明のコンビネーションカードの構造の
一例を示す分解斜視図である。
【図12】 本発明のコンビネーションカードの構造の
別の例を示す分解斜視図である。
【図13】 図11のコンビネーションカードのICモ
ジュール120の構造を示す分解斜視図である。
【図14】 図11のコンビネーションカードにディス
プレイ、キーボードなどを組み込んで更に多機能化した
多機能コンビネーションカードの上面図である。
【図15】 図14に示す多機能コンビネーションカー
ドの裏面図である。
【図16】 本発明のICタグの上面図である。
【符号の説明】
10 磁気ストライプテープ 10A 磁気ストライプ 10B 磁気ストライプ 30 非接触メモリ素子 100 非接触ICカード 100A 非接触ICカード 200 コンビネーションカード 200B 多機能コンビネーションカード 300 非接触ICタグ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のベースフィルムと、 当該第1のベースフィルム上に形成された非接触メモリ
    素子と、 非接触メモリ素子上に形成された磁性層を有することを
    特徴とする磁気ストライプテープ。
  2. 【請求項2】 前記非接触メモリ素子は、 前記第1のベースフィルムに形成されたアンテナと、 バンプを有するICチップと、 前記アンテナと前記ICチップとの間に配置された異方
    性導電膜とを有することを特徴とする請求項1記載の磁
    気ストライプテープ。
  3. 【請求項3】 前記アンテナは金属製材料から形成さ
    れ、 前記異方性導電膜は分散した導電粒子を含んでおり、当
    該導電粒子は前記アンテナの酸化膜を破壊する金属粒子
    から構成されることを特徴とする請求項2記載の磁気ス
    トライプテープ。
  4. 【請求項4】 前記非接触メモリ素子は、前記磁性層
    の磁気記録エリアから離間して配置されているICチッ
    プを有することを特徴とする請求項1記載の磁気ストラ
    イプテープ。
  5. 【請求項5】 前記非接触メモリは、 ICチップと、 当該ICチップに接続されるダイポールアンテナとを有
    することを特徴とする請求項1記載の磁気ストライプテ
    ープ。
  6. 【請求項6】 前記磁気ストライプテープは、前記非
    接触メモリ素子と前記磁性層との間に配置された第2の
    ベースフィルムを更に有することを特徴とする請求項1
    記載の磁気ストライプテープ。
  7. 【請求項7】 前記磁気ストライプテープは、前記非
    接触メモリ素子と前記磁性層との間に配置された接着剤
    付きの第2のベースフィルムを更に有することを特徴と
    する請求項1記載の磁気ストライプテープ。
  8. 【請求項8】 前記磁気ストライプテープは、 前記磁性層に積層され、当該磁性層から剥離可能な第3
    のベースフィルムを更に有することを特徴とする請求項
    1記載の磁気ストライプテープ。
  9. 【請求項9】 前記磁気ストライプテープは、前記第
    1のベースフィルムと前記第2のベースフィルムとの間
    で、前記非接触メモリ素子を囲む充填材を更に有する請
    求項1記載の磁気ストライプテープ。
  10. 【請求項10】 カード基材と、 当該カード基材に形成された磁気ストライプと、 当該磁気ストライプ内に配置された非接触メモリ素子と
    を有することを特徴とするICカード。
  11. 【請求項11】 接触メモリ素子を前記カード基材に
    更に有することを特徴とする請求項10記載のICカー
    ド。
  12. 【請求項12】 前記ICカードは、 前記接触メモリ素子に接続されたキーボードと、 前記接触メモリ素子に接続されたディスプレイとを前記
    カード基材に更に有することを特徴とする請求項11記
    載のICカード。
  13. 【請求項13】 タグ基材と、 当該カード基材に形成された磁気ストライプと、 当該磁気ストライプ内に配置された非接触メモリ素子と
    を有することを特徴とするICタグ。
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