JP2002259920A - エンボス加工可能なicカード、その製造方法、エンボス付きicカード及びそれによる取引処理システム - Google Patents

エンボス加工可能なicカード、その製造方法、エンボス付きicカード及びそれによる取引処理システム

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JP2002259920A
JP2002259920A JP2001052612A JP2001052612A JP2002259920A JP 2002259920 A JP2002259920 A JP 2002259920A JP 2001052612 A JP2001052612 A JP 2001052612A JP 2001052612 A JP2001052612 A JP 2001052612A JP 2002259920 A JP2002259920 A JP 2002259920A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンテナパターンの電磁気的性質を損なうこ
となく、エンボス加工時に、当該パターンに加わる応力
を吸収できるようにすると共に、当該カードの反りを改
善できるようにする。 【解決手段】 予め規定された位置にエンボス加工領域
を有したカード部材7、カード部材8と、このカード部
材7,8に挟まれたICチップ4と、このICチップ4
の周辺に配置されると共にそのICチップ4に接続され
た細幅アンテナパターン12A,太幅アンテナパターン
12B等とを備え、太幅アンテナパターン12Bは少な
くとも、エンボス加工領域A1,A2において所定の幅
を有し、かつ、メッシュ状に複数の開孔部9を有するも
のである。エンボス加工時に、文字や記号等を打たれた
凹凸部分で隣接する開孔部9間が切断又は延伸等して、
太幅アンテナパターン12Bに加わる応力を吸収するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀行カードや、キ
ャッシュカード、クレジットカードにエンボス加工文字
が形成できる非接触式、接触式、磁気ストライプ式、ホ
ログラム付きのICカード及びその運用システムに適用
して好適なエンボス加工可能なICカード、その製造方
法、エンボス付きICカード及びそれによる取引処理シ
ステムに関する。
【0002】詳しくは、カード部材に挟まれたICチッ
プの周辺に配置されると共にそのICチップに接続され
たアンテナパターンを備え、そのエンボス加工領域にお
いて所定の幅を具備し、かつ、メッシュ状に複数の開孔
部を設けて、アンテナパターンの電磁気的性質を損なう
ことなく、エンボス加工時に、当該パターンに加わる応
力を吸収できるようにすると共に、当該カードの反りを
改善できるようにしたものである。
【0003】
【従来の技術】従来から、各種銀行カードや、キャッシ
ュカード、クレジットカードとしてエンボス加工文字を
形成したエンボスカード(電子部品を含まないカード)
が使用されている。
【0004】図21は従来方式に係るエンボスカード1
の構成例を示す平面図である。図21に示すエンボスカ
ード1には予めJIS規格により定められた、カード部
材上の位置にエンボス加工領域A1,A2が割り当てら
れている。エンボス加工領域A1にはカード所有者の会
員番号や有効年月日として、「0123 456 78
9」などの凹凸記号が形成され、その下部のエンボス加
工領域A2には、カード発行者の名称「○○○Corpora
tion Felica IC Card」やカード所有者の名称など
の凹凸文字が形成される。
【0005】このエンボス加工領域A1,A2に形成さ
れたカード所有者の文字記号情報は、いわゆるカード支
払いシステムの場合に、エンボス情報専用の情報転写手
段によって読み取られ、所定の用紙にカード所有者の会
員番号や有効年月日が転写される。これにより、商取引
の証拠が残され、後日、その商取引に係る現金が自動引
き落としされる。現在では各種銀行、ゴルフ場及びクレ
ジット会社などにおいて利用されている。
【0006】また、近年では、改礼機、セキュリティシ
ステム、電子マネーシステム等の分野において、非接触
でデータ通信が行えるカードリーダーライター及び電子
部品を内蔵したICカード等の取引処理システムが試験
導入され始められている。この導入理由は、電子部品が
内蔵されていないエンボスカード等のIDカードに比べ
て、ICカードには不揮発性のメモリが設けられ、カー
ド所有者に係る多く情報を記録できるメリットがあるか
らである。
【0007】この種のICカードは電気的に非接触式で
あることから、専用のカードリーダーライターにより情
報を読み書きするようになされる。このため、カード内
部にアンテナ体とICチップとを有している。電源はメ
ンテナンス上においてコストアップや煩雑となること、
及び、カード自体を薄型の妨げとなることから、情報書
込み又は読出し時にカードリーダーライターから電磁界
エネルギーの形で取り入れられ、そのカード内部でDC
電圧を生成するようになされる。
【0008】このようなカード読取システムでは短波帯
(13.56MHz程度)の電磁波が使われるが、カード
サイズが電磁波の波長に比べて非常に小さいために、I
Cカード内部にダイポールアンテナを構成し、電界エネ
ルギーを受信することは非常に効率が悪く、現実的では
ない。そのため、ICカード内にループアンテナが実装
され、電磁界エネルギーを電磁結合によって受信するよ
うになされている。この場合に、特に受信効率の良いカ
ード用のループアンテナ体が必要不可欠となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、銀行やクレ
ジット業界においては、エンボスカード1から電子カー
ドへ移行する過渡期において、既存のエンボス情報専用
の情報転写装置でも、新たなシステムのカードリーダー
ライターによっても、カード所有者の文字記号情報を読
み取れるエンボス加工可能なICカードの要求がある。
【0010】この要求に対して、何らの工夫なく、IC
カードに不用意にエンボス情報を打ち込むと、ICカー
ド内に実装されたループアンテナ体を断線させることに
なる。そこで、図22に示す電子部品内蔵型のエンボス
カード2において、JIS規格により定められた位置の
エンボス加工領域A1,A2を回避するように、細幅ア
ンテナパターン5Aをループ状に配置したループアンテ
ナ体5を設ける方法が考えられる。しかしながら、ルー
プアンテナ体5に鎖交する電磁界の鎖交面積がカードサ
イズに比べて著しく狭くなるために、受信効率が低下す
るという問題がある。
【0011】この問題に対処すべく、図23に示す電子
部品内蔵型のエンボスカード3において、ループアンテ
ナ体6をカードサイズに合わせるように大きく広げる方
法が考えられる。この方法は電磁界の鎖交面積が広げる
効果があるが、その反面、細幅アンテナパターン6Aが
エンボス加工領域A2に近づくことにより、このエンボ
ス加工領域A2からずれて凹凸文字や記号が打たれた場
合に、この細幅アンテナパターン6Aを断線させてしま
うおそれがある。従って、ループアンテナ体6としての
機能が損なわれたり、カード反り等の少ない信頼性の良
いエンボス加工可能なICカード3の妨げとなるという
問題がある。
【0012】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、アンテナパターンの電磁気的
性質を損なうことなく、エンボス加工時に、当該パター
ンに加わる応力を吸収できるようにすると共に、当該カ
ードの反りを改善できるようにしたエンボス加工可能な
ICカード、その製造方法、エンボス付きICカード及
びそれによる取引処理システムを提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、予め規
定された位置にエンボス加工領域を有した第1のカード
部材と、この第1のカード部材に対向するように配置さ
れた第2のカード部材と、第1及び第2のカード部材に
挟持されたICチップと、このICチップの周辺に配置
されると共にそのICチップに接続されたアンテナパタ
ーンとを備え、アンテナパターンは少なくとも、エンボ
ス加工領域において所定の幅を有し、かつ、メッシュ状
に複数の開孔部を有することを特徴とするエンボス加工
可能なICカードによって解決される。
【0014】本発明に係るエンボス加工可能なICカー
ドによれば、アンテナパターンの電磁気的性質を損なう
ことなく、エンボス(浮き彫り)加工時に、文字や記号
等を打たれた凹凸部分で隣接する開孔部間が切断又は延
伸等して、アンテナパターンに加わる応力を吸収するこ
とができる。
【0015】従って、孔の空いていない平坦状のアンテ
ナパターンに文字や記号等をエンボス加工する場合に比
べて、アンテナパターンに加わるストレスを緩和させる
ことができる。これにより、当該ICカードの反りを改
善することができる。しかも、電磁結合時に磁束が開孔
部を通過するので、当該アンテナパターンに鎖交する磁
束数を増やすことができる。
【0016】また、ICカード用の情報読取装置が設備
されている場所では、そのICカードのICチップから
読み出した、カード所有者の文字記号情報に基づいて商
取引に係る代金を自動的にその場で引き落とすことがで
きる。更に、その情報読取装置が設備されていない場所
でも、カード表面に浮き出し印字された文字記号情報
(以下エンボス情報という)をエンボス情報専用の情報
転写装置などを使用して伝票等に写し撮り、商取引の証
拠として残すことができる。従って、後日顧客の銀行口
座からその商取引に係る代金を自動的に引き落とすこと
ができる。
【0017】本発明に係るエンボス加工可能なICカー
ドの製造方法は予め規定された位置にエンボス加工領域
を有したカード部材を形成する工程と、エンボス加工領
域に沿わせる部分の幅を、エンボス加工によって形成さ
れる最大の凹凸文字又は記号の縦の長さよりも幅広くし
たループ状のアンテナパターンを形成する工程と、エン
ボス加工領域のアンテナパターンにメッシュ状に複数の
開孔部を形成する工程と、この開孔部を形成されたアン
テナパターンにICチップを接続して電子部品を形成す
る工程と、この電子部品をカード部材に挟み込む工程と
を有することを特徴とするものである。
【0018】本発明に係るエンボス加工可能なICカー
ドの製造方法によれば、エンボス加工の際にアンテナパ
ターンに加わるストレスを緩和できる、反りに強いIC
カードを再現性良く製造することができる。しかも、カ
ード部材のエンボス加工領域からずれてアンテナパター
ンに文字や記号が浸食して形成された場合でも、アンテ
ナパターンの一部を常に残すことができので、そのエン
ボス加工領域からずれて文字や記号が形成された場合で
も、アンテナパターンの断線を防止できる。
【0019】本発明に係るエンボス付きICカードは第
1のカード部材と、第1のカード部材に対向するように
配置される第2のカード部材と、この第1及び第2のカ
ード部材に挟持されたICチップと、このICチップの
周辺に配置されると共に該ICチップに接続されたアン
テナパターンとを備え、このアンテナパターンはメッシ
ュ状に加工された配線領域にエンボス文字が配されたエ
ンボス領域を有することを特徴とするものである。
【0020】本発明に係るエンボス付きICカードによ
れば、孔の空いていない平坦状のアンテナパターンに文
字や記号等をエンボス(浮き彫り)加工する場合に比べ
て、アンテナパターンに加わるストレスを緩和させるこ
とができる。これにより、当該ICカードの反りを改善
することができる。しかも、電磁結合時に磁束が開孔部
を通過するので、当該アンテナパターンに鎖交する磁束
数を増やすことができる。従って、非接触形ICカード
の通信効率を向上できる。
【0021】本発明に係るエンボス付きICカードによ
る取引処理システムは、予めカード部材の規定された位
置にエンボス加工領域を有すると共に、該カード部材に
挟まれたICチップ及びメッシュ状に複数の開孔部を形
成されたアンテナパターンとを有したエンボス付きIC
カードと、エンボス加工領域に形成されたカード所有者
の文字記号情報を読み取って用紙に転写するエンボス情
報読取手段、あるいは、ICチップに記録されたカード
所有者の文字記号情報を読み出して所定の商取引処理を
するICカード専用のデータ処理手段とを備えることを
特徴とするものである。
【0022】この発明は、通常のエンボスカードから電
子カードへ移行する場合を想定したときに、その過渡期
において、エンボス情報読取手段から一斉にICカード
用のデータ処理手段に切り替えられることは、極まれで
あると考えられることから、新システムに徐々に移行さ
れることに鑑み発想されたものである。
【0023】つまり、本発明に係るエンボス付きICカ
ードによる取引処理システムによれば、上述したメッシ
ュ状に複数の開孔部を形成されたアンテナパターンを有
するエンボス付きICカードが応用されると共に、IC
カード専用のデータ処理手段が設備されている場所で
は、ICチップから読み出したカード所有者の文字記号
情報を読み取って商取引に係る処理を実行することがで
きる。
【0024】そのデータ処理手段が設備されていない場
所では、エンボス加工領域に浮き出し印字されたカード
所有者の文字記号情報をエンボス情報読取手段を使用し
て伝票等に写し撮り商取引の証拠として残すことができ
る。また、エンボス付きICカードをATM(自動預出
金機)やマルチメディア端末等に取り込み、このICカ
ードを搬送する間にエンボス情報読取手段等の光学イメ
ージセンサによってエンボス文字を読み取ることができ
る。従って、後日顧客の銀行口座からその商取引に係る
代金を自動的に引き落とすことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係るエンボス
加工可能なICカード、その製造方法及びその取引処理
システムの一実施の形態について、図面を参照しながら
説明をする。 (1)エンボス加工可能なICカード 図1は実施形態としてのエンボス加工可能なICカード
100の構成例を示す斜視図である。この実施形態で
は、カード部材に挟まれたICチップの周辺に配置され
ると共にそのICチップに接続されたアンテナパターン
を備え、少なくとも、エンボス(浮き彫り)加工領域に
おいて所定の幅を具備し、かつ、メッシュ状に複数の開
孔部を備えるようにして、アンテナパターンの電磁気的
性質を損なうことなく、エンボス加工時に、当該パター
ンに加わる応力を吸収できるようにすると共に、当該カ
ードの反りを改善できるようにしたものである。
【0026】このエンボス加工可能なICカード100
は非接触式の電子カードであり、図1に示す長さがLm
mで幅がWmmの第1のカード部材7及びこれに対向す
るように配置された第2のカード部材8によって電子部
品を挟持した積層構造を有している。表面のカード部材
7には、予め規定された位置にエンボス加工領域A1,
A2が設けられている。エンボスカード100のJIS
規格によれば、1枚のカード100には2つのエンボス
加工領域A1,A2が割り当てられ、ほぼカード中央部
に割り当てられた第1のエンボス加工領域A1には、カ
ード所有者の会員番号や有効年月日などの凹凸記号が形
成される。その下部の第2のエンボス加工領域A2に
は、カード発行者の名称やカード所有者の名称などの凹
凸文字が形成される。凹凸文字や記号は以下でエンボス
情報ともいう。このエンボス文字は図示しないエンボス
加工装置により形成される。例えば、当該ICカード1
00をエンボス文字の金型に挟み込んで加圧することに
より、所定の高さのエンボス文字が形成される。
【0027】この表裏のカード部材7,8によって挟ま
れた電子部品11は、ICチップ4と、このICチップ
4の周辺、例えば、そのICチップ4を取り囲むように
配置されると共に、そのICチップ4に接続されたルー
プアンテナ体12から構成される。このループアンテナ
体12は、図1に示す細幅アンテナパターン12Aと太
幅アンテナパターン12Bとが直列に、かつ、ループ状
に接続され、例えば3回巻きのアンテナパターンを構成
している。
【0028】この例で、太幅アンテナパターン12Bは
少なくとも、そのエンボス加工領域において所定の幅B
を有し、かつ、メッシュ状に複数の開孔部9を有してい
る。このエンボス加工領域には縦の最大長さ(文字の高
さ)Aの凹凸文字又は記号の形成される。この開孔部9
は太幅アンテナパターン12Bの電磁気的性質を損なわ
ないようにすることを前提にして、エンボス(浮き彫
り)加工時に、太幅アンテナパターン12Bに加わる応
力を吸収させるためである。また、電磁結合時には開孔
部9に磁束を通すようになされる。
【0029】このように、本発明に係る実施形態として
のエンボス加工可能なICカード100によれば、ルー
プアンテナ体12の電磁気的性質を損なうことなく、エ
ンボス加工時に、文字や記号等を打たれた凹凸部分で隣
接する開孔部9間が切断又は延伸等して、太幅アンテナ
パターン12Bに加わる応力を吸収することができる。
【0030】従って、孔の空いていない平坦状の太幅ア
ンテナパターンに文字や記号等をエンボス加工する場合
に比べて、ループアンテナ体12に加わるストレスを緩
和させることができる。これにより、当該ICカード1
00の反りを改善することができる。また、電磁結合時
に磁束が開孔部9を通過するので、当該太幅アンテナパ
ターン12Bに鎖交する磁束数を増やすことができる。
【0031】(実施例)図2は第1の実施例に係る電子
部品内蔵型のエンボスカード101の構成例を示す実装
イメージ図である。図3は開孔部入りの太幅アンテナパ
ターン12B,62,72の形状例を示す上面図であ
る。この例では、ループアンテナ体12がICチップ4
の周辺にループ状に配置される場合であって、太幅アン
テナパターン12Bは絶縁層を挟んで多層化された構造
を有するものである。
【0032】また、第1及び第2のエンボス加工領域A
1,A2で取り扱われるエンボス文字の中から最大の縦
の長さAを有したエンボス文字を予め抽出し、そのエン
ボス加工領域A1やA2の下を通る太幅アンテナパター
ン12Bにメッシュ状の開孔部9を設けると共に、その
幅Bをエンボス加工装置によって形成される最大の凹凸
文字又は記号の縦の長さAに開孔部9の口径φを2個分
加えた幅よりも広く設定するというものである。
【0033】これにより、エンボス加工領域A1,A2
のどの位置にエンボス文字が打たれても、ループアンテ
ナ体12に加わるストレスを緩和させ、その断線無しを
保証できるようになされる。
【0034】図2に示す電子部品内蔵型のエンボスカー
ド101は長さLが90mm程度で幅Wが60mmを有
しており、表裏のカード部材7,8によって電子部品1
1を挟み込んだ積層構造を有している。電子部品11は
ICチップ4及びループアンテナ体12を有している。
図2においては、カード構造をわかり易くするために、
表面のカード部材7はエンボス加工領域A1,A2のみ
を示している。
【0035】この例では、第1のエンボス加工領域A1
の下に1ライン分の太幅アンテナパターン12Bが配置
され、第2のエンボス加工領域A2の下には2ライン分
の太幅アンテナパターン12Bが配置される。いずれの
エンボス加工領域A1やA2の下を通る太幅アンテナパ
ターン12Bにもメッシュ状の開孔部9が設けられると
共に、その幅Bも、エンボス加工装置によって形成され
る最大の凹凸文字又は記号の縦の長さA+2φよりも広
くなされる。例えば、最大の凹凸文字又は記号の縦の長
さAが7mm程度の場合であって、開孔部9の口径φを
0.6mmとすると、太幅アンテナパターン12Bの幅
Bは9mm程度に設定する。その差αは0.8mm程度
確保される。
【0036】太幅アンテナパターン12Bは図3Aに示
す口径φの円形状の開孔部9が千鳥格子状に配置されて
いる。この例で口径φは0.6mm程度である。開孔部
9の配置ピッチをp1とすると、配置ピッチp1は1m
m程度である。このような形状にすると、エンボス加工
時に、文字や記号等を打たれた凹凸部分で隣接する開孔
部9間が切断又は延伸等して、太幅アンテナパターン1
2Bに加わる応力を吸収することができる。
【0037】また、開孔形状は円形状に限られることは
なく、図3Bに示す格子状に整列された開孔部19のよ
うな矩形(四角形)状であってもよい。この例では開孔
部19の一辺をaとすると、一辺aは1mm程度であ
り、その配置ピッチp2は1.5mm程度である。エン
ボス加工時に、文字や記号等を打たれた凹凸部分で隣接
する開孔部19間が切断又は延伸等して、太幅アンテナ
パターン62に加わる応力を吸収することができる。
【0038】この矩形状の開孔部を45°程度に傾けて
整列したものでもよい。図3Cに示す菱形状の開孔部2
9によれば、開孔部29の一辺aは1mm程度であり、
その配置ピッチp3は1.5mm程度である。エンボス
加工時に、文字や記号等を打たれた凹凸部分で隣接する
開孔部29間が切断又は延伸等して、太幅アンテナパタ
ーン72に加わる応力を吸収することができる。当該I
Cカード101の反りを改善することができる。
【0039】このICカード101内には電子部品11
が設けられる。図4に示す電子部品11において、その
ループアンテナ体12は、幅1mm程度の細幅アンテナ
パターン12Aと幅B=9mm程度の太幅アンテナパタ
ーン12Bとが直列に、かつ、ループ状に接続され、例
えば3回巻きのアンテナパターンを構成している。この
アンテナパターンの両端にはICチップ4や、図示しな
いコンデンサが接続され、これらの電子部品11がリモ
ートIC機能を有している。
【0040】このコンデンサはループアンテナ体12を
電磁界の搬送周波数に同調させて受信効率を最大限引き
出すために使用される。もちろん、受信効率の低下が許
容される場合にはコンデンサを省略してもよい。搬送周
波数は13.56MHz程度である。
【0041】このICカード101は非接触式であるた
め、情報入出力用の端子が設けられていない。このエン
ボスカード101の場合に、情報を特定の変調電波にし
た電磁界が、ほぼICカードサイズL×Wのループアン
テナ体12により受信されることになる。従って、従来
方式の細幅アンテナパターンをループ状にしたものと比
べてほぼ同一の受信効率を得ることができる。このルー
プアンテナ体12で受信された特定の変調電波は、IC
チップ4で復調され、不揮発性のメモリなどに書き込ま
れたり、そのメモリから情報が読み出される。
【0042】通常の非接触式のICカードで使用される
方法で、そのICチップの駆動電源は外部からの電磁気
エネルギーをループアンテナ体12で取り込むことがで
きる。例えば、ループアンテナ体12で受信された電磁
界が電磁誘導の法則に基づいて誘導起電力に変換され、
この起電力を整流することによりDC電源が得られ、こ
のDC電圧がICチップ4に供給される。3回巻き、1
3.56MHz程度の搬送周波数の例で、2.2V、約1
mAの電源を得ることができる。もちろん、この他に外
部からの高周波電磁エネルギーによる電気をループアン
テナ体12又はその他の物体に取り込んでもよい。
【0043】続いて、太幅アンテナパターン12Bと文
字記号寸法との関係例について説明する。図5Aにおい
て、エンボス加工領域に形成される最大の凹凸文字又は
記号の縦の長さ(文字の高さ)をAとし、開孔部9の口
径をφとし、上述の太幅アンテナパターン12Bの幅を
Bとしたとき、A+2φ<Bに規定される。つまり、図
2に示したエンボス加工領域A1やA2に沿った太幅ア
ンテナパターン12Bの幅Bを、エンボス加工装置によ
って形成される最大の凹凸文字又は記号の縦の長さAに
開孔部9の口径φを2つ分を加えた幅よりも広くする。
【0044】このように太幅アンテナパターン12Bの
幅Bを凹凸文字又は記号の縦の長さA+2φよりも広く
すると、エンボス加工領域からずれて太幅アンテナパタ
ーン12Bにエンボス文字が浸食して形成された場合で
も、その太幅アンテナパターン12Bの幅方向の一部を
αとしたとき、α=B−(A+2φ)を常に残すことが
できる。これにより、エンボス加工領域A1やA2から
ずれてエンボス文字が形成された場合でも、ループアン
テナ体12の断線を防止できる。
【0045】図5Aにはエンボス文字として、その縦の
長さAが7mmを有する「○○○△△△」が、幅B=9
mmの太幅アンテナパターン12Bに形成された場合を
示している。この場合に、太幅アンテナパターン12B
の中央部に、「○○○△△△」に係るエンボス文字が打
たれた場合でも、その両端にアンテナパターンを0.4
mmずつ残すことができる。従って、エンボス加工装置
によりエンボス文字が太幅アンテナパターン12Bの中
央にシンメトリーに打たれてアンテナパターンが打ち抜
かれた場合でも、何処かの位置が必ず繋がっており、ル
ープアンテナ体12の断線を防止できる。
【0046】図5Bに示す例では、太幅アンテナパター
ン12Bの上部からはみ出て「○○○△△△」に係る
「○○○」のエンボス文字が打たれた場合を示してい
る。この場合には、その下端に0.8mm以上のアンテ
ナパターンを十分に残すことができる。従って、エンボ
ス加工装置によりエンボス文字が太幅アンテナパターン
12Bの上側に打たれてアンテナパターンが打ち抜かれ
た場合でも、何処かの位置が必ず繋がっており、ループ
アンテナ体12の断線を防止できる。
【0047】図5Cに示す例では、太幅アンテナパター
ン12Bの下部からはみ出て「○○○△△△」のエンボ
ス文字が打たれた場合を示している。この場合には、そ
の上端に0.8mm以上のアンテナパターンを十分に残
すことができる。従って、エンボス加工装置によりエン
ボス文字が太幅アンテナパターン12Bの下側に打たれ
てアンテナパターンが打ち抜かれた場合でも、何処かの
位置が必ず繋がっており、ループアンテナ体12の断線
を防止できる。
【0048】なお、図6はエンボス加工領域A1,A2
に形成されたエンボス文字のイメージを示している。こ
の例では、エンボス加工領域A1にはカード所有者の会
員番号や有効年月日などの「0123 456 78
9」などの凹凸記号が形成され、その下部のエンボス加
工領域A2には、カード発行者の名称「○○○Corpora
tion Felica IC Card」やカード所有者の名称など
のエンボス文字が形成される。
【0049】このように、第1の実施例に係る電子部品
内蔵型のエンボスカード101によれば、いずれのエン
ボス加工領域A1やA2の下を通る太幅アンテナパター
ン12Bにもメッシュ状の開孔部9、19又は29等が
設けられると共に、その幅Bも、エンボス加工装置によ
って形成される最大のエンボス文字の縦の長さAよりも
広くなされるので、基本的にICカードサイズの大きさ
のループアンテナ体12を構成できる。
【0050】しかも、ICカード101によれば、ルー
プアンテナ体12の電磁気的性質を損なうことなく、エ
ンボス加工時に、文字や記号等を打たれた凹凸部分で隣
接する開孔部9、19又は29等間が切断又は延伸等し
て、太幅アンテナパターン12B、62又は72等に加
わる応力を吸収することができる。
【0051】従って、孔の空いていない平坦状の太幅ア
ンテナパターンに文字や記号等をエンボス加工する場合
に比べて、ループアンテナ体12に加わるストレスを緩
和させることができる。これにより、当該ICカード1
01の反りを改善することができる。
【0052】図7は開孔部有りICカードと開孔部無し
ICカードとの特性比較結果例を示す表図である。この
特性比較例では開孔部有りICカード及び開孔部無しI
Cカードを各々5個ずつ準備して比較した。本発明に係
るメッシュ状の開孔部有りICカードは試料番号#1〜
#5である。太幅アンテナパターン12Bには口径φ=
0.6mm程度の円形状の開孔部9がエンボス文字1つ
の加工領域の大きさ(4.32mm×2.54mm)に
付き19個の割合で形成されたものを適用した。比較例
に係る平坦状開孔部無しICカードは試料番号#6〜#
10であり、太幅アンテナパターン12Bが平坦状を成
したものである。
【0053】比較条件: 開孔部有り及び開孔部無しICカード#1〜#10
の各々の電磁気特性変化を考察するためエンボス加工前
後の共振周波数f0を測定して比較する。共振周波数f
0は各々のICカードに13.56±0.3MHz程度
の高周波電流を供給し、その周波数を可変して最も共振
電流(共振電圧)が大きくなる共振周波数f0を測定す
ることにより行う。
【0054】測定器にはネットワークアナライザを使用
する。ネットワークアナライザの測定用のコイルと高周
波電流を供給されたICカードとは10cm程度離すよ
うにする。実際の使用状況を模擬するためである。
【0055】 開孔部有り及び開孔部無しICカード
#1〜#10の各々のエンボス加工領域の全体に数字の
「8」を整列して打ち込んだ後にカードの反りを測定し
て比較する。カードの反りは基準面に「8」を打ち込ま
れた両者のICカードを置いて基準面からカード最頂点
に至る高さを測定した。カード最頂点はエンボス加工さ
れたエンボス文字の上部である。
【0056】比較結果:図7に示す特性比較結果例が得
られた。これによれば、カード厚み及びエンボス文字の
高さを含むカード総合反りの平均値は開孔部無しICカ
ード#6〜#10で3.828mmであり、開孔部有り
ICカード#1〜#5では3.504mmであった。
【0057】ここでエンボス加工前の反りを0mmと
し、カードの厚みを0.7mmとし、エンボス文字の高
さを0.5mmとすると、カード厚み及びエンボス文字
の高さを差し引いた純粋の反りは開孔部無しICカード
#6〜#10の2.628mmから開孔部有りICカー
ド#1〜#5の2.304mmに改善された。
【0058】また、比較例に係るエンボス加工前の開孔
部無しICカード#6〜#10の共振周波数f0の平均
値は13.780MHzであり、エンボス加工後のその
ICカード#6〜#10の共振周波数f0’の平均値は
13.732MHzであった。
【0059】これに対して本発明に係るエンボス加工前
の開孔部有りICカード#1〜#5の共振周波数f0の
平均値は13.745MHzであり、エンボス加工後の
そのICカード#1〜#5の共振周波数f0’の平均値
は13.737MHzであった。このことから、メッシ
ュを設けた開孔部有りICカード#1〜#5も平坦状の
開孔部無しICカード#6〜#10もほぼ同じ電磁気特
性を示すことが明確になった。
【0060】これは、電磁結合時に磁束が図3A〜Cに
示した開孔部9、19又は29等を通過するので、当該
太幅アンテナパターン12B、62又は72等に鎖交す
る磁束数を増やすことができるものと考えられる。
【0061】このような結果から、通常の細幅アンテナ
パターンから成るループアンテナ体12に対して受信効
率を劣化させることなく、しかも、これらのエンボス加
工領域A1やA2にエンボス文字を自由に打つことがで
きる。従って、信頼性の良いエンボス加工可能なICカ
ード101を提供することができる。
【0062】図8は本発明に係る第2の実施例に係る電
子部品内蔵型のエンボスカード102の構成例を示す実
装イメージ図である。
【0063】この例では図8に示すエンボスカード10
2のカード部材7にエンボス加工領域A1が設けられる
場合であって、このエンボス加工領域A1下に太幅アン
テナパターン12Bとほぼ同じ厚みのダミーパターンが
設けられるものである。
【0064】図8に示すダミー配線パターン18はダミ
ーパターンの一例であり、太幅アンテナパターン12B
の通っていない領域であって、ループコイル体12の内
側で太幅アンテナパターン12Bに隣接して設けられて
いる。ダミー配線パターン18は太幅アンテナパターン
12Bと同じ材質から構成され、もちろん、メッシュ状
の開孔部9等が設けられている。
【0065】これはエンボス加工領域A1下の下地厚み
を揃えるためであり、エンボス加工時のストレス緩和を
するためである。下地厚みが揃うことで、ダミー配線パ
ターン18を設けない場合に比べて太幅アンテナパター
ン12Bに打ち込まれたエンボス文字の高さとダミー配
線パターン18に打ち込まれたエンボス文字の高さとを
揃えることができる。
【0066】図9はアンテナ配線パターン付きICカー
ドにおける文字高さ比較結果例を示す表図である。この
文字高さ比較例ではアンテナ配線パターン付きICカー
ドにおいて、アンテナ配線パターン有り部分とアンテナ
配線パターン無し部分の各々5箇所の測定点で文字高さ
を比較した。アンテナ配線パターン有り部分は測定点#
p1〜#p5である。アンテナ配線パターン無し部分は
測定点#p6〜#p10である。
【0067】比較条件:アンテナ配線パターン有り部分
及びアンテナ配線パターン無し部分の各々のエンボス加
工領域の全体に数字の「8」を整列して打ち込んだ後
に、アンテナ配線パターン(太幅アンテナパターン12
B)の領域に測定点#p1〜#p5を設定し、アンテナ
配線パターン無し部分に測定点#p6〜#p10を設定
してエンボス文字の高さを測定して比較した。エンボス
文字の高さは基準面に「8」を打ち込まれた両者のIC
カードを置いて基準面からカード最頂点に至る高さを測
定し、その後カードの厚みを差し引くことで算出した。
カード最頂点はエンボス文字の上部である。
【0068】比較結果:図9に示す文字高さ比較結果例
が得られた。これによれば、エンボス文字の高さの平均
値はアンテナ配線パターン有り部分の測定点#p1〜#
p5で0.442mmであり、アンテナ配線パターン無
し部分の測定点#p6〜#p10では0.414mmで
あった。アンテナ配線パターン無し部分ではエンボス文
字が下がっていることが明確になった。従って、アンテ
ナ配線パターン無し部分にダミー配線パターンを設ける
ことで、太幅アンテナパターン12Bに打ち込まれたエ
ンボス文字の高さとダミー配線パターン18に打ち込ま
れたエンボス文字の高さとを揃えられることが明確にな
った。
【0069】(2)エンボス加工可能なICカードの製
造方法 図10〜図16は実施例としてのエンボス加工可能なI
Cカードの製造工程例(その1〜7)を示す図である。
この例では、予め規定された位置にエンボス加工領域を
有したカード部材を形成し、そのエンボス加工領域に沿
わせる部分の幅を、エンボス加工によって形成される最
大のエンボス文字の縦の長さよりも広くし、しかも、メ
ッシュ状に複数の開孔部9を開口したループ状のアンテ
ナパターンを形成する。
【0070】その後、このアンテナパターンをICチッ
プに接続して電子部品を形成し、この電子部品をカード
部材に挟み込むことを想定する。この例では第1の実施
例で説明したICカード101を長尺シート状に作成
し、その後、このシート状のICカード101から一枚
ずつを打ち抜くことを想定する。
【0071】これらを前提として、一方で、図10にお
いて予め規定された位置にエンボス加工領域A1,A2
を有した表面用のカード部材7及び裏面用のカード部材
8を形成する。これらのカード部材7,8は長尺シート
状のフィルム樹脂に所定の印刷が施された後に、ロール
状の巻き取られる。この印刷の際にJIS規格に基づく
第1及び第2のエンボス加工領域A1,A2が画定され
る。
【0072】他方で、ループアンテナ体付きの電子部品
11を形成するために、例えば、図11Aに示すシート
状の基板13を準備する。この基板13にはポリイミド
等の有機樹脂材料を使用するとよい。その後、基板13
の片面又は両面に銅メッキを施す。アンテナパターンを
多層化する場合は両面に銅メッキを施す。
【0073】以後、片面銅メッキの場合を例にして太幅
アンテナパターンの開孔部9の形成工程を先に説明する
ものとすると、片面銅メッキ処理によって図11Bに示
すような片面銅箔パターン14Aを設けた長尺シート状
の基板13が得られる。もちろん、この基板13は長尺
シート状に限られることはなく、枚葉状の基板であって
もよい。銅箔パターン14Aは膜厚数十μm〜数百μm
程度を有している。もちろん、銅箔パターン14Aは太
幅アンテナパターンの他に、細幅アンテナパターン、所
定幅のアンテナパターン、コンデンサの電極などに加工
される。
【0074】ここで、第1の実施例で説明したようなル
ープアンテナ体12を作成する場合には、図11Cに示
す基板13上にレジスト材料17を印刷する。レジスト
材料17は図12に示すグラビア印刷装置300を用い
て行う。グラビア印刷装置300はグラビアロール版3
01、従動ローラ302及びレジスト漕303を有して
いる。
【0075】グラビアロール版301はループアンテナ
体12を象った太幅アンテナパターンや、その開孔部、
細幅アンテナパターン、ダミー配線パターン、コンデン
サ等の電極パターンを外周部に凹凸状に形成したもので
ある。例えば、太幅アンテナパターン12Bを象る部分
は7mm乃至10mm程度になされ、開孔部の口径は
0.6mm程度になされる。グラビアロール版301は
一方で凹状部を従動ローラ302に押し当てられ、他方
でレジスト漕303に接しており、レジスト材料17を
凹状部ですくうように回転する。
【0076】グラビア印刷装置300の手前(上流側)
には搬送ローラ201が設けられ、片面銅箔パターン1
4Aを設けた長尺シート状の基板13が搬送されてく
る。この基板13は所定の回転数で回転するグラビアロ
ール版301と従動ローラ302との間に通されるの
で、このグラビアロール版301の凹状部によりレジス
ト漕303からすくってきたレジスト材料17が基板1
3に押し当てられる。これにより、図11Cに示した基
板13上に開孔部を形成するためのレジスト材料17等
を印刷することができる。
【0077】図12に示すグラビア印刷装置300の下
流側には乾燥装置400が設けられている。乾燥装置4
00には搬送ローラ401,402及び熱処理器403
が設けられている。レジスト材料17を印刷された長尺
シート状の基板13が搬送ローラ401により熱処理器
403下に搬送される。熱処理器403ではレジスト材
料17が熱風等により乾燥される。その後、搬送ローラ
402によって図示しないエッチング装置へ基板13が
搬送される。エッチング装置では図13Aに示すレジス
ト材料17をマスクにして基板13上の銅箔パターン1
4Aが選択的に除去される。銅箔のエッチング液にはア
ルカリ性の水溶液が使用される。
【0078】その後、銅箔パターン14A上のレジスト
材料17を除去すると、図13Bに示すような基板13
上に複数の開孔部9を有したループアンテナ体12を製
造することができる。なお、図13Bは太幅アンテナパ
ターン12Bに複数の開孔部9を千鳥格子状に開口した
ループアンテナ体12の上面図であり、図13Cはその
Z1−Z2矢視断面図である。
【0079】また、アンテナパターンを多層化する場合
はもう片方に施された銅箔パターンを同じような工程を
経て加工すればよい。その際にはICチップマウント用
のダイパット141が形成される。このようなダイパッ
ト141や下層の太幅アンテナパターン12Bを備えた
多層構造の基板13が形成できたら、図14Aにおいて
基板13の所定の位置にICチップマウント用のダイパ
ット141部分に開口部16を形成する。
【0080】その後、図14Bにおいて基板13の所定
の位置にスルーホール15A,15Bを予め形成する。
このスルーホール15A,15Bは表裏の銅箔パターン
14A,14Bを電気的に接続するものである。これに
より、図14Cに示す基板13の表裏にシート状のコイ
ルパターンからなるループアンテナ体12や、図示しな
い蓄積電極などが形成される。図14Cにおいて、アン
テナパターン142は多層部分の細幅アンテナパターン
及びその交差部分である。この多層部分のアンテナパタ
ーン142と表面のアンテナパターン121、12Bと
は図14Cに示したスルーホール(図中の黒丸印)15
A、15Bなどによって電気的に接続される。なお、図
14Aは、図14BのX1−X2矢視断面図であり、図
14CはそのY1−Y2矢視断面図を示している。
【0081】その後、図15Aにおいて、このループア
ンテナ体12を有した基板13の開口部16に、ICチ
ップ4を搭載してループアンテナ体12の両端とこのI
Cチップ4とを電気的に接続する。これにより、3層構
造の電子部品11を形成することができる。なお、図1
5Aは、図15BのX1−X2矢視断面図であり、図1
5CはそのY1−Y2矢視断面図を示している。
【0082】そして、この電子部品11をカード部材
7,8によって挟み込んで封止する。この例では長尺シ
ート状のカード部材7,8の相互の対向面に各々に、エ
ポキシ樹脂系の接着部材が塗布される。その後、このカ
ード部材7,8の間に図16Aに示す長尺シート状の電
子部品11が挟み込まれ、所定の温度及び圧力によって
貼り合わされる。
【0083】これにより、図16Bに示すメッシュ状の
開孔部9を備えたループアンテナ付きのシート状のIC
カード101を形成することができる。図16Bにおい
て、表面のカード部材7に関しては二点鎖線で囲んだエ
ンボス加工領域A1,A2のみを示している。なお、図
16Aは、図16BのX1−X2矢視断面図であり、図
16CはそのY1−Y2矢視断面図を示している。
【0084】その後、図16Cに示す長尺シート状のI
Cカード101が硬化してから、ICカード101が一
枚ずつ打ち抜かれる。これにより、電子部品内蔵型のエ
ンボスカード101を製造することができる。
【0085】このように、本実施例に係るエンボス加工
可能なICカードの製造方法によれば、エンボス加工の
際に太幅アンテナパターン12Bに加わるストレスを緩
和できる、反りに強い電子部品内蔵型のエンボスカード
を再現性良く製造することができる。しかも、カード部
材のエンボス加工領域A1等からずれて太幅アンテナパ
ターン12Bに文字や記号が浸食して形成された場合で
も、そのアンテナパターンの一部を常に残すことができ
ので、そのエンボス加工領域からずれて文字や記号が形
成された場合でも、ループアンテナ体12の断線を防止
できる。
【0086】この実施例では太幅アンテナパターン12
Bを多層配線構造としたことにより、カード101等の
上部両脇の細幅アンテナパターン12Aの取付スペース
を狭くすることができるので、接触式ICカード、磁気
ストライプ型のICカード又はホログラム付のICカー
ドを構成する場合に、その外部端子スペースや、磁気テ
ープスペース、ホログラム貼付スペースなどを十分に確
保することができる。
【0087】(3)エンボス付きICカードによる取引
処理システム 図17は本発明に係る実施形態としてのエンボス付きI
Cカードによる取引処理システム200の構成例を示す
斜視図である。この実施形態では、上述したメッシュ状
に複数の開孔部9を形成されたループアンテナ体12を
有するエンボス付きICカード100、101,102
等が応用される。これを前提して、例えばエンボス付き
ICカード100を読み取って処理するデータ処理手段
が設備されている場所では、そのICチップに記録され
たカード所有者の文字記号情報を読み出して所定の商取
引処理を実行するようになされる。
【0088】この種のデータ処理手段が設備されていな
い場所では、このエンボス加工領域に形成されたカード
所有者の文字記号情報をエンボス情報読取手段により読
み取って用紙に転写され、あるいは光学イメージセンサ
でエンボス文字を読み取って用紙に記録することによ
り、後日、現金を自動引き落としするようになされる。
【0089】図17に示す取引処理システム200は各
種の商品取引において、現金支払いの他に、いわゆるカ
ードによるクレジット支払いシステムに適用して極めて
好適である。当該システム200にはアンテナパターン
12Bにメッシュ状に複数の開孔部9を形成されたエン
ボス付きICカード100、101又は102が使用さ
れる。すなわち、アンテナパターン12Bはメッシュ状
に加工された配線領域を有しており、この配線領域はエ
ンボス文字が配されたエンボス領域を有することを特徴
とするものである。
【0090】もちろん、これらのエンボス付きICカー
ド100には、予めカード部材7で規定された位置にエ
ンボス加工領域A1,A2を有すると共に、表裏のカー
ド部材つまり、第1のカード部材7,第2のカード部材
8に挟まれたICチップ4及びこのICチップ4に接続
されたループアンテナ体12などを有している。
【0091】この例で、アンテナパターン12Bの幅
は、エンボス加工によってエンボス領域に形成される最
大の凹凸文字又は記号の縦の長さよりも広くなされる。
カード部材7にエンボス加工領域A1,A2が設けられ
る場合であって、エンボス加工領域下であって太幅アン
テナパターン12Bが通っていない領域でそのアンテナ
パターン12Bとほぼ同じ厚みのダミー配線パターンが
設けられる。また、アンテナパターン12BがICチッ
プ4の周辺にループ状に複数配置される場合であって、
太幅アンテナパターン12Bは絶縁層を挟んで多層化さ
れた多層配線構造を有するものである(図1参照)。
【0092】このシステム200には、少なくとも、エ
ンボス情報読取手段24が設けられ、エンボス加工領域
に形成されたカード所有者の文字記号情報が写し撮られ
て用紙に転写される。エンボス情報読取手段24にはカ
ード及び書類載置用のテーブル(基台)25が設けら
れ、当該ICカード100を載置した状態で固定され
る。このテーブル25の一端には書類規制用の段差部2
5Aが設けられ、この段差部25Aにその一端部を押し
付けるように書類40が載置される。
【0093】この書類40は所定の複写機能を有した複
数枚の用紙から成る。この書類40には所定の記録領域
が設けられ、当該エンボス付きICカードから転写され
たカード所有者の文字記号情報が記録される。このテー
ブル25の上部側面にはスライダー26が設けられ、こ
のスライダー26には左右に移動自在なハンドラー27
が取り付けられている。このハンドラー27は、下部に
押し付けた状態で、例えば、スライダー26に沿って左
右に往復するように操作される。
【0094】このエンボス情報読取手段24の記録原理
によれば、まず、エンボス加工文字や記号の形成面を上
にして当該カード100のがテーブル25にセットさ
れ、その上に複写機能付きの書類40が段差部25Aに
沿って載置される。この状態で、ハンドラー27を下部
に押し付けた状態で、スライダー26に沿って左右に往
復するように操作する。これにより、その書類40の所
定の記録領域に、当該エンボス付きICカード100か
ら転写されたカード所有者の文字記号情報が複写記録さ
れる。
【0095】あるいは、エンボス付きICカードはAT
M(自動預出金機)やマルチメディア端末等に取り込ま
れ、このICカードが搬送されながらエンボス情報読取
手段24の光学イメージセンサでエンボス文字を読み取
られる。
【0096】また、当該システム200にはICカード
用のデータ処理手段としてカードリーダーライター33
が設けられる。カードリーダーライター33にはカード
挿入口34が設けられ、当該カード100を挿入するよ
うになされる。カードリーダーライター33では、当該
カード100のICチップ4に記録されたカード所有者
の文字記号情報が読み出される。この例では、エンボス
加工領域に形成されるカード所有者の文字記号情報がI
Cカード内のICチップ4に記録される。カード偽造を
防止するためである。
【0097】このデータ処理手段として、カードリーダ
ーライター33の他に、図示しない上位の業務用のコン
ピュータなどが設けられ、カード所有者の文字記号情報
に基づいて所定の商取引処理が行われる。この例では、
カードリーダーライター33が設備されている場合に
は、当該カード100のICチップ4からカード所有者
の文字記号情報が読み出されたり、商取引に係る所定の
情報が書き込まれる。カードリーダーライター33が普
及していない場合には、エンボス加工領域A1,A2に
浮き出し印字されたカード所有者の文字記号情報がエン
ボス情報読取手段24を使用して伝票等に写し撮られ、
商取引の証拠として残される。あるいはエンボス情報読
取手段24の光学イメージセンサでエンボス文字を読み
取って用紙に記録することにより、商取引の証拠として
残される。
【0098】この例では、カードリーダーライター33
又は上位のコンピュータに制御装置が設けられ、エンボ
ス加工領域A1,A2に形成されたカード所有者の文字
記号情報と、ICカード内のICチップ4に記録された
カード所有者の文字記号情報とが比較照合される。エン
ボス加工領域に形成されたカード所有者の文字記号情報
はOCRなどの文字認識装置によって読み取られる。カ
ード表面の文字記号情報と、カード内部の文字記号情報
とが異なる場合には、アラーム処理がなされると共に、
当該カード100が強制排出される。
【0099】続いて、電子部品内蔵型のエンボス付きI
Cカード100の電子部品11の内部構成例について説
明をする。図18は、その電子部品11の内部構成例を
示すブロック図である。図18に示す電子部品11はI
Cチップ4及びループアンテナ体(受信手段)12を有
している。ICチップ4は変復調回路41と信号処理回
路42とを有している。信号処理回路42は図示しない
不揮発性のメモリなどを有している。
【0100】このループアンテナ体12には変復調回路
41が接続され、このループアンテナ12で受信された
変調波(13.56MHz)が変復調回路41の復調機能
によって復調される。例えば、カードリーダーライター
33から当該カード100へ送られてきたデータ列(D
ata:R→C)が復調される。この復調後のデータ列は
変復調回路41から信号処理回路42へ送出される。従
って、信号処理回路42では復調後のデータ列がデコー
ド処理され、このデコード結果に基づいて不揮発性のメ
モリから情報が読み出されたり、あるいは、そのデータ
列に含まれた記録データがこのメモリに書き込まれる。
【0101】また、不揮発性のメモリから読み出された
情報は変復調回路41の変調機能によって例えばASK
変調され、データ列(Data:C→R)となってループ
アンテナ体12を通してカードリーダーライター33に
送信される。なお、当該カード100の電源は、カード
リーダーライター33から放射された電磁界の一部を電
気信号に変換して使用される。この例では、変復調回路
41に電源生成機能を持たせてあり、電磁界エネルギー
を安定した直流電源に変換するようになされている。I
Cカード100の全回路がこの電源により動作できるよ
うになされている。
【0102】続いて、カードリーダーライター33の内
部構成例について説明をする。図19は実施例としての
カードリーダーライター33の内部構成例を示すブロッ
ク図である。図19に示すカードリーダーライター33
にも、ループアンテナ体52が設けられ、当該ICカー
ド100との間で通信ができるようになされている。カ
ード100のループアンテナ体12とこのカードリーダ
ーライター33のループアンテナ体52とは電磁結合さ
れ、電気的に非接触な状態で使用される。
【0103】このループアンテナ体52には変復調回路
51が接続され、当該カード100から送られてきた変
調波がその復調機能を使用して復調される。例えば、カ
ード100から当該カードリーダーライター33へ送ら
れてきた、カード所有者の会員番号やカードの有効期限
などのデータ列(Data:C→R)が復調される。デー
タ列は所定のデータフォーマットに基づいて構成され
る。例えば、データ列の1パケットはヘッダ+データに
よって構成される。
【0104】この変復調回路51にはシグナルプロセッ
サユニット(以下SPUという)53が接続されてい
る。SPU53は各種演算処理を実行する図示しないC
PU(中央演算装置)、制御プログラムを格納したRO
M、ワークメモリとして使用される汎用のRAMなどを
有している。SPU53ではROMから読み出された制
御プログラムに基づいて、復調後の情報に係る各種デー
タ処理を行ない、例えば、ICカード100に書き込む
ため情報を変復調回路51に出力するようになされる。
【0105】変復調回路51では、SPU53から受け
取った各種情報を変調した後に、その変調電波によるデ
ータ列(Data:R→C)をループアンテナ体52を通
してICカード100に送信される。この際に、データ
列を電磁界として効率よく放出できるようにするため
に、周波数13.56MHzの搬送波を使ってデータ列が
ASK変調され、ループアンテナ体52により変調後の
電波が電磁界(500μV/m程度)としてICカード
100に向けて送信される。この変復調回路51,SP
U53,入力ツール54,ディスプレイ55には電源&
制御部57が接続され、DC電源が供給される。特に、
変復調回路51には電源&制御部57から周波数13.
56MHzの搬送波が供給される。
【0106】また、SPU53にはキーボードなどの入
カツール54が接続され、SPU53に指令を与えると
きにオペレータによって操作するようになされる。この
他に、ディスプレイ55が接続され、カード100から
読み出した情報や、これからカード100に書き込もう
とする情報をディスプレイ55に表示して確認できるよ
うになされている。このSPU53には上位のコンピュ
ータなどの外部装置56に接続され、オンラインで現金
の自動引き落としなどができるようになされている。
【0107】続いて、当該取引処理システム200の処
理例について説明をする。図20は実施例に係る電子部
品内蔵型のエンボス付きICカードによる取引処理シス
テム200の処理例を示すフローチャートである。この
例では、予めICチップ及びメッシュ状の開孔部を備え
たアンテナパターンを有するエンボス付きICカード1
00が準備されており、そのICカード100にはカー
ド所有者の氏名や登録番号が打ち込まれている。そし
て、各種商取引があった場合に、その代金をいわゆるカ
ードで支払う場合において、ICカード用のデータ処理
手段が設備されている場所では、そのICチップに記録
されたカード所有者の文字記号情報を読み出して所定の
商取引処理が実行される。
【0108】この種のデータ処理手段が設備されていな
い場所では、このエンボス加工領域に形成されたカード
所有者の文字記号情報をエンボス情報読取手段により読
み取って用紙に転写することにより、後日、現金を自動
引き落としする場合を想定する。
【0109】これを前提として、図20に示すフローチ
ャートのステップA1で各種商取引が実行される。この
種のカード100が適用されるのは、現行の飲食店、各
種割賦販売業、ガソリンスタンド、銀行業などであり、
少なくとも、エンボス情報読取手段24を備え、かつ、
当該カード所有者の銀行口座が開設されている場合に限
定される。ICカード用のデータ処理手段が銀行とオン
ラインで接続されていることが条件となる。
【0110】その後、ステップA2でその商取引に係る
代金を現金で支払うか、カードで支払うかがカード所有
者によって判断される。現金で支払う場合にはステップ
A3に移行してその商取引に係る代金が現金で支払われ
る。ステップA2でその商取引に係る代金をカードで支
払う場合にはステップA4に移行する。
【0111】ステップA4ではオンラインによるICカ
ード用のデータ処理手段を利用するか、オフラインによ
るエンボス情報読取手段24を使用するかが選択され
る。当該商取引に係る場所に、カードリーダーライター
33が設けられていない場合には、ステップA5に移行
して当該カード100がエンボス情報読取手段24にセ
ットされる。この際に、エンボス加工文字や記号の形成
面を上にして当該カード100がテーブル25にセット
される。その上に商取引に係る伝票等の複写機能付きの
書類40が段差部25Aに沿って載置される。
【0112】その後、ステップA6でエンボス情報を転
写するために、エンボス情報読取手段24のハンドラー
27を下部に押し付けた状態で、スライダー26に沿っ
て左右に当該ハンドラー27を往復するように操作す
る。これにより、その書類40の所定の記録領域に、当
該エンボス付きICカード100から転写されたカード
所有者の文字記号情報が複写記録される。エンボス加工
領域A1,A2に浮き出し印字されたカード所有者の文
字記号情報が伝票等に写し撮られ、商取引の証拠として
残される。
【0113】そして、ステップA7で後日、その書類4
0に基づいてカード所有者の銀行口座から商取引に係る
代金が引き落とされる。なお、ステップA4でカードリ
ーダーライター33が設備されている場合には、ステッ
プA8に移行して当該カードリーダーライター33で
は、カード挿入が待機される。ここでカード所有者はカ
ードリーダーライター33のカード挿入口34にカード
100を挿入する。
【0114】ステップA9ではカードリーダーライター
33によりICチップ4からカード所有者の会員番号
や、有効期限などの文字記号情報が読み取られる。その
後、ステップA10に移行して当該カードの真偽判定が
なされる。この際の真偽判定は、エンボス加工領域A
1,A2に形成されたカード所有者の文字記号情報と、
ICカード内のICチップ4に記録されたカード所有者
の文字記号情報とが比較照合される。この比較結果で、
ステップA10において、適正と判断された場合には、
ステップA11に移行してカード所有者の銀行口座から
商取引に係る代金の自動引き落としなどのオンライン処
理が行われる。この際に、商取引に係る所定の情報が書
き込まれる場合もある。その後、ステップA12に移行
して当該カード100が正常排出される。ステップA1
0で不適正と判断された場合には、ステップA13に移
行してアラーム処理がなされる共に、当該カード100
が強制排出される。
【0115】その後、ステップA14に移行して取引処
理システムによる処理を終了するか否かが判断される。
この判断は利用時間帯が予め定められている場合には、
その利用時間の満了により当日の業務を終了するように
なされ、利用時間帯が定められていない終日営業の場合
には、停止用件が発生するまで、ステップA1に戻って
ステップA1からステップA14の処理の内容が繰り返
される。
【0116】このように、本発明に係るエンボス付きI
Cカードによる取引処理システム200によれば、IC
カード専用のデータ処理手段が設備されている場所で
は、ICチップ4から読み出したカード所有者の文字記
号情報を読み取って商取引に係る処理を実行することが
でき、そのデータ処理手段が設備されていない場所で
は、エンボス加工領域に浮き出し印字されたカード所有
者の文字記号情報をエンボス情報読取手段24を使用し
て伝票等に写し撮り商取引の証拠として残すことができ
る。
【0117】従って、後日顧客の銀行口座からその商取
引に係る代金を自動的に引き落とすことができる。これ
により、通常のエンボスカードから電子カードへ移行す
る場合の過渡期において、エンボス付きICカード10
0や、取引処理システム200を十分に発揮させること
ができる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るエン
ボス加工可能なICカードによれば、カード部材に挟ま
れたICチップの周辺に配置されると共にそのICチッ
プに接続されたアンテナパターンを備え、このアンテナ
パターンは少なくとも、エンボス加工領域において所定
の幅を有し、かつ、メッシュ状に複数の開孔部を有する
ものである。
【0119】この構成によって、エンボス加工時に、文
字や記号等を打たれた凹凸部分で隣接する開孔部間が切
断又は延伸等して、アンテナパターンに加わる応力を吸
収することができる。従って、孔の空いていない平坦状
のアンテナパターンに文字や記号等をエンボス(浮き彫
り)加工する場合に比べて、アンテナパターンに加わる
ストレスを緩和させることができる。これにより、当該
ICカードの反りを改善することができる。しかも、電
磁結合時に磁束が開孔部を通過するので、当該アンテナ
パターンに鎖交する磁束数を増やすことができる。従っ
て、非接触形ICカードの通信効率を向上できる。
【0120】本発明に係るエンボス加工可能なICカー
ドの製造方法によれば、このエンボス加工領域に沿わせ
る部分の幅を、エンボス加工によって形成される最大の
エンボス文字の縦の長さよりも幅広くしたループ状のア
ンテナパターンを形成し、このエンボス加工領域のアン
テナパターンにメッシュ状に複数の開孔部を形成するよ
うになされる。
【0121】この構成によって、エンボス加工時にアン
テナパターンに加わるストレスを緩和できる、反りに強
いICカードを製造することができる。しかも、カード
部材のエンボス加工領域からずれてアンテナパターンに
文字や記号が浸食して形成された場合でも、アンテナパ
ターンの一部を常に残すことができので、そのエンボス
加工領域からずれて文字や記号が形成された場合でも、
アンテナパターンの断線を防止できる。
【0122】本発明に係るエンボス付きICカードによ
れば、表裏のカード部材に挟持されるICチップに接続
されたアンテナパターンを備え、このアンテナパターン
はメッシュ状に加工された配線領域にエンボス文字が配
されたエンボス領域を有するものである。
【0123】この構成によって、孔の空いていない平坦
状のアンテナパターンに文字や記号等をエンボス(浮き
彫り)加工する場合に比べて、アンテナパターンに加わ
るストレスを緩和させることができる。これにより、当
該ICカードの反りを改善することができる。しかも、
電磁結合時に磁束が開孔部を通過するので、当該アンテ
ナパターンに鎖交する磁束数を増やすことができる。従
って、非接触形ICカードの通信効率を向上できる。
【0124】本発明に係るエンボス付きICカードによ
る取引処理システムによれば、上述したメッシュ状に複
数の開孔部を形成されたアンテナパターンを有するエン
ボス付きICカードが応用されるものである。
【0125】この構成によって、ほとんど反りの無いI
Cカードを用いてカード所有者の文字記号情報を用紙に
転写することができる。しかも、ICチップ内の情報読
取時に磁束がアンテナパターンの開孔部を従来方式に比
べてより一層多く通過するので、非接触形ICカードの
通信効率を向上できる。
【0126】この発明は銀行カードや、キャッシュカー
ド、クレジットカードにエンボス加工文字が形成できる
非接触式、接触式、磁気ストライプ式、ホログラム付き
のICカード及びその運用システムに適用して極めて好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態としてのエンボス加工可
能なICカード100の構成例を示す斜視図である。
【図2】第1の実施例に係る電子部品内蔵型のエンボス
付きICカード101の構成例を示す実装イメージ図で
ある。
【図3】太幅アンテナパターン12B、62,72の開
孔形状例を示す上面図である。
【図4】電子部品11の構成例を示す平面図である。
【図5】太幅アンテナパターン12Bと文字記号寸法と
の関係例を示すイメージ図である。
【図6】文字記号情報の形成例を示すイメージ図であ
る。
【図7】開孔部の有り及び無しICカードに係る特性比
較結果例を示す表図である。
【図8】第2の実施例に係る電子部品内蔵型のエンボス
付きカード102の構成例を示す概念図である。
【図9】アンテナ配線パターンの有り部分及びその無し
部分のICカードに係る文字高さ比較結果例を示す表図
である。
【図10】実施例としてのエンボス加工可能なICカー
ドの製造工程例(その1)を示す斜視図である。
【図11】A〜Cは、その製造工程例(その2)を示す
断面図である。
【図12】その製造工程例(その3)を示すグラビア印
刷工程におけるイメージ図である。
【図13】A〜Cは、その製造工程例(その4)を示す
断面図、平面図及びZ1−Z2矢視断面図である。
【図14】A〜Cは、その製造工程例(その5)を示す
X1−X2矢視断面図、平面図及びY1−Y2矢視断面
図である。
【図15】A〜Cは、その製造工程例(その6)を示す
X1−X2矢視断面図、平面図及びY1−Y2矢視断面
図である。
【図16】A〜Cは、その製造工程例(その7)を示す
X1−X2矢視断面図、平面図及びY1−Y2矢視断面
図である。
【図17】実施形態としてのエンボス付きICカードに
係る取引処理システム200の構成例を示す斜視図であ
る。
【図18】実施例としての電子部品内蔵型のエンボス付
きカード100の電子部品11の内部構成例を示すブロ
ック図である。
【図19】実施例としてのカードリーダーライター33
の内部構成例を示すブロック図である。
【図20】実施例としての電子部品内蔵型のエンボス付
きカードに係る取引処理システム200の処理例を示す
フローチャートである。
【図21】従来方式に係るエンボスカード1の構成例を
示す平面図である。
【図22】従来方式に係る電子部品内蔵型のエンボスカ
ード2の構成例を示すイメージ図である。
【図23】従来方式に係る電子部品内蔵型の他のエンボ
スカード3の構成例を示すイメージ図である。
【符号の説明】
4・・・ICチップ、7,8・・・カード部材、9・・
・開孔部、11・・・電子部品、12・・・ループアン
テナ体、12A・・・細幅アンテナパターン、12B,
62,72・・・太幅アンテナパターン、24・・・エ
ンボス情報読取手段、33・・・カードリーダーライタ
ー(データ処理手段)、100・・・エンボス加工可能
なICカード、101〜103・・・電子部品内蔵型の
エンボスカード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA09 MA14 MB08 NA09 PA31 PA40 QC12 RA03 RA30 SA05 TA21 TA22 5B035 AA04 AA07 AA08 BB09 CA02 CA03 CA23

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め規定された位置にエンボス加工領域
    を有した第1のカード部材と、 前記第1のカード部材に対向するように配置された第2
    のカード部材と、 前記第1及び第2のカード部材に挟持されたICチップ
    と、 前記ICチップの周辺に配置されると共に該ICチップ
    に接続されたアンテナパターンとを備え、 前記アンテナパターンは、 少なくとも、前記エンボス加工領域において所定の幅を
    有し、かつ、メッシュ状に複数の開孔部を有することを
    特徴とするエンボス加工可能なICカード。
  2. 【請求項2】 前記アンテナパターンの幅は、エンボス
    加工によって前記エンボス加工領域に形成される最大の
    凹凸文字又は記号の縦の長さよりも広くなされることを
    特徴とする請求項1に記載のエンボス加工可能なICカ
    ード。
  3. 【請求項3】 前記第1のカード部材にエンボス加工領
    域が設けられる場合であって、 前記エンボス加工領域下に前記アンテナパターンが設け
    られることを特徴とする請求項1に記載のエンボス加工
    可能なICカード。
  4. 【請求項4】 前記第1のカード部材にエンボス加工領
    域が設けられる場合であって、 前記エンボス加工領域下であって前記アンテナパターン
    が通っていない領域で該アンテナパターンとほぼ同じ厚
    みのダミーパターンが設けられることを特徴とする請求
    項1に記載のエンボス加工可能なICカード。
  5. 【請求項5】 前記ICチップを取り囲むように配置さ
    れると共に、該ICチップに接続された所定の幅のアン
    テナパターンと、 前記エンボス加工によって形成される最大の凹凸文字又
    は記号の縦の長さよりも幅広となされたアンテナパター
    ンとが直列接続されてループアンテナ体を構成すること
    を特徴とする請求項1に記載のエンボス加工可能なIC
    カード。
  6. 【請求項6】 前記アンテナパターンがICチップの周
    辺にループ状に複数配置される場合であって、 前記アンテナパターンは絶縁層を挟んで多層化された多
    層配線構造を有することを特徴とする請求項1に記載の
    エンボス加工可能なICカード。
  7. 【請求項7】 予め規定された位置にエンボス加工領域
    を有したカード部材を形成する工程と、 前記エンボス加工領域に沿わせる部分の幅を、エンボス
    加工によって形成される最大の凹凸文字又は記号の縦の
    長さよりも幅広くしたループ状のアンテナパターンを形
    成する工程と、 前記エンボス加工領域のアンテナパターンにメッシュ状
    に複数の開孔部を形成する工程と、 前記開孔部を形成されたアンテナパターンにICチップ
    を接続して電子部品を形成する工程と、 前記電子部品を前記カード部材に挟み込む工程とを有す
    ることを特徴とするエンボス加工可能なICカードの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 第1のカード部材と、 前記第1のカード部材に対向するように配置される第2
    のカード部材と、 前記第1及び第2のカード部材に挟持されたICチップ
    と、 前記ICチップの周辺に配置されると共に該ICチップ
    に接続されたアンテナパターンとを備え、 前記アンテナパターンは、 メッシュ状に加工された配線領域にエンボス文字が配さ
    れたエンボス領域を有することを特徴とするエンボス付
    きICカード。
  9. 【請求項9】 前記アンテナパターンの幅は、エンボス
    加工によって前記エンボス領域に形成される最大の凹凸
    文字又は記号の縦の長さよりも広くなされることを特徴
    とする請求項8に記載のエンボス付きICカード。
  10. 【請求項10】 前記第1のカード部材にエンボス領域
    が設けられる場合であって、 前記エンボス加工領域下であって前記アンテナパターン
    が通っていない領域で該アンテナパターンとほぼ同じ厚
    みのダミーパターンが設けられることを特徴とする請求
    項8に記載のエンボス付きICカード。
  11. 【請求項11】 前記アンテナパターンがICチップの
    周辺にループ状に複数配置される場合であって、 前記アンテナパターンは絶縁層を挟んで多層化された多
    層配線構造を有することを特徴とする請求項8に記載の
    エンボス付きICカード。
  12. 【請求項12】 予めカード部材の規定された位置にエ
    ンボス加工領域を有すると共に、該カード部材に挟まれ
    たICチップ及びメッシュ状に複数の開孔部を形成され
    たアンテナパターンを有したエンボス付きICカード
    と、 前記エンボス加工領域に形成されたカード所有者の文字
    記号情報を読み取るエンボス情報読取手段、あるいは、
    前記ICチップに記録されたカード所有者の文字記号情
    報を読み出して所定の商取引処理をするICカード専用
    のデータ処理手段とを備えることを特徴とするエンボス
    付きICカードによる取引処理システム。
  13. 【請求項13】 当該取引処理システムにおいて、前記
    データ処理手段が設けられている場合には、前記ICチ
    ップから読み出したカード所有者の文字記号情報を読み
    取って商取引に係る処理を実行し、 前記データ処理手段が設けられていない場合は、前記エ
    ンボス加工領域に浮き出し印字されたカード所有者の文
    字記号情報を前記エンボス情報読取手段を使用して用紙
    に転写して商取引の証拠として残すことを特徴とする請
    求項12に記載のエンボス付きICカードによる取引処
    理システム。
  14. 【請求項14】 前記エンボス加工領域に形成されたカ
    ード所有者の文字記号情報と、前記ICカード内のIC
    チップに記録されたカード所有者の文字記号情報とを比
    較照合する制御装置が設けられることを特徴とする請求
    項12に記載のエンボス付きICカードによる取引処理
    システム。
  15. 【請求項15】 前記アンテナパターンの幅が、エンボ
    ス加工によって前記エンボス加工領域に形成される最大
    の凹凸文字又は記号の縦の長さよりも広くなされたこと
    を特徴とする請求項12に記載のエンボス付きICカー
    ドによる取引処理システム。
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