JP2002042081A - 非接触icカード - Google Patents

非接触icカード

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JP2002042081A
JP2002042081A JP2000224747A JP2000224747A JP2002042081A JP 2002042081 A JP2002042081 A JP 2002042081A JP 2000224747 A JP2000224747 A JP 2000224747A JP 2000224747 A JP2000224747 A JP 2000224747A JP 2002042081 A JP2002042081 A JP 2002042081A
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card
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Shunji Katsu
俊二 滑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンボスによって切断されないアンテナを備
えた非接触ICカードを提供する。 【解決手段】 アンテナ5がエンボス(1〜3)と干渉
する可能性のある部分にのみ、線幅を太くした補強部5
−1,5−5を設け、エンボスを賦型したときに、アン
テナが断線することを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンボスを有した
非接触ICカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、クレジットカード、キャッシ
ュカードなどには、印刷による表示の他に、基材自体に
凹凸を賦型して文字等を表示するエンボス表示(以下、
エンボスとする)が設けられている。このエンボスは、
カード番号、カード所有者名等の、そのカード固有の情
報の表示に使用される場合が多い。したがって、エンボ
スは、カードを製造するときには設けず、カードの発行
時に賦型することが一般的である。
【0003】一方、非接触で情報の送受信を行う非接触
ICカードが開発されている。この非接触ICカード
は、ICチップの他に、情報の送受信用のアンテナがカ
ードの基材内に設けられている。アンテナは、微細であ
るので、アンテナがある位置にエンボスを設けると、ア
ンテナが断線する等の不具合が発生していた。よって、
従来は、非接触ICカードにエンボスを設ける場合、エ
ンボスを設ける予定の位置を予め想定し、その位置に
は、アンテナを設けないようにして、カードの発行時に
エンボスを賦型することによるアンテナの断線を防いで
いた。
【0004】図4は、従来の非接触ICカードにおけ
る、エンボスとアンテナの配置を説明する透視図であ
る。非接触ICカード100は、基材107の内部にI
Cチップ104,アンテナ105を有し、表面付近に磁
気ストライブ106を有している。
【0005】ICチップ104は、非接触用のICチッ
プであり、アンテナ105を介して外部に設けられたリ
ーダライタとの間で、電磁波により電力及び情報の送受
信を行う。アンテナ105は、厚み:0.05mmの銅
箔により形成されたアンテナコイルであり、線幅:0.
2mmであり、ターン数を5ターンとして、共振周波数
が17〜18MHzとなるように調整されている。な
お、アンテナ105の線が5本並んだ部位の幅は、1.
5mmである。磁気ストライブ106は、磁気情報が記
録されている部分であり、基材の表面付近に有り、面内
の位置は、JIS規格に準じた位置に配置されている。
【0006】ICカード100は、カードの発行時にエ
ンボスを賦型され、その予定の位置を図4に示してい
る。エンボスは、1行目エンボス101,2行目エンボ
ス102,3行目エンボス103を設けることになって
おり、1行目エンボス101は、カード下端より17.
5mmの位置に高さ4.0mmの文字が賦型され、2行
目エンボス102は、カード下端より10.0mmの位
置に高さ3.0mmの文字が賦型され、3行目エンボス
103は、カード下端より3.3mmの位置に高さ3.
0mmの文字が賦型される。
【0007】次に、アンテナ105の配置について説明
する。この従来例では、アンテナ105の製造上のバラ
ツキとして、基材107に対するアンテナ105の位置
が上下方向で±1.0mmふれるものとする。したがっ
て、アンテナ105の配置は、この位置バラツキが有っ
ても、アンテナとしての機能を損なうことがないように
配置する必要がある。
【0008】まずアンテナ105の上限位置は、アンテ
ナ105と磁気ストライプ106との干渉を防ぐため、
磁気ストライプ106の下端より1.5mm下に設定す
る。下端より1.5mmの位置に配置すれば、仮に製造
上のバラツキによりアンテナ105が設計位置より1.
0mm上方にずれたとしても、アンテナ105と磁気ス
トライプ106が干渉することはない。
【0009】次にアンテナ105の下限位置は、エンボ
ス(101〜103)とアンテナ105とが干渉しない
位置に配置する必要がある。したがって、アンテナ10
5を配置できる場所は、エンボス(101〜103)の
間又は3行目エンボス103とカード下端との間に通す
しかない。
【0010】この非接触ICカード100では、1行目
エンボス101と2行目エンボス102との間は、4.
5mm、2行目エンボス102と3行目エンボス103
との間は3.7mm、3行目エンボスとカード下端との
間は3.3mmである。このように、非接触ICカード
100では、1行目エンボス101と2行目エンボス1
02との間の間隔が最も広く、この隙間の中心にアンテ
ナ105を配置する。
【0011】先に述べたように、アンテナ105の線が
5本並んだ部位の幅は、1.5mmであるので、1行目
エンボス101及び2行目エンボス102とアンテナ1
05との最大距離は、1.5mmである。よって、製造
時に、カード内におけるアンテナ105の位置にバラツ
キが±1.0mmであり、仮に、アンテナ105が上下方
向に1.0mmずれたとしても、アンテナ105と1行
目エンボス101及び2行目エンボス102とが干渉し
ないようになっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の非接触ICカード100は、カード内におけるアンテ
ナ105の位置にバラツキに加えて、例えばエンボス加
工位置ずれや、エンボス文字サイズ等の他要因が加わる
と、アンテナ105と1行目エンボス101及び2行目
エンボス102とが干渉するので、カードの発行時にア
ンテナ105が断線し、製造時の歩留りが悪化したり、
作業工程の妨げとなっていた。
【0013】本発明の課題は、エンボスによって切断さ
れないアンテナを備えた非接触ICカードを提供するこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1の発明は、基材(7)と、前記基材に凹
凸形状を賦型することにより、文字及び又は図形を表示
するエンボス(1,2,3)と、前記基材内に設けら
れ、前記エンボスに隣接する部位に、切断しにくい補強
部(5−1,5−5)を有するアンテナ(5)とを備え
る非接触ICカード(10)である。
【0015】請求項2の発明は、請求項1に記載の非接
触ICカード(10)において、前記補強部(5−1,
5−5)は、前記アンテナの他の部分よりも線が太いこ
とを特徴とする非接触ICカードある。
【0016】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の非接触ICカードにおいて、前記補強部は、前
記アンテナの他の部分と材質が異なることを特徴とする
非接触ICカードある。
【0017】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載の非接触ICカード(10)
において、前記補強部(5−1,5−5)は、前記アン
テナの最外周及び/又は最内周に設けられていることを
特徴とする非接触ICカードある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照しながら、本
発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。図1
は、本発明による非接触ICカードにおける、エンボス
とアンテナの配置を説明する透視図及び部分拡大図であ
る。なお、前述した従来例と同様の機能を果たす部分に
は、末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省
略する。非接触ICカード10は、基材7の内部にIC
チップ4,アンテナ5を有し、表面付近に磁気ストライ
ブ6を有している。また、ICカード10は、カードの
発行時にエンボスを賦型し、その予定の位置は、従来例
と同位置に1行目エンボス1,2行目エンボス2,3行
目エンボス3を設ける。
【0019】本実施形態では、アンテナ5に補強部5−
1,5−5を設けた点のみが、従来例と異なっている。
補強部5−1は、アンテナ5が1行目エンボス1と2行
目エンボス2との間になる部位であって、アンテナ5の
最内周に設けられたアンテナ線であって、アンテナ線5
−2,5−3,5−4の幅が0.2mmであるのに対し
て、補強部5−1の幅は、1.0mmとしてある。な
お、従来例よりも太くした分(0.8mm)は、アンテ
ナ5の内周側に太くしており、アンテナ線5−2との間
隔は従来例と同じになっている。また、同じ部位の最外
周には、補強部5−5が設けられている。補強部5−5
も、補強部5−1と同様に、幅が1.0mmとなってい
る。
【0020】補強部5−1,5−5を従来例よりも0.
8mmずつ太くして各々の幅を1.0mmとしたので、
この部分のアンテナ5の全体の幅は、従来例の約1.5
mmよりも太くなり、3.1mmになっている。図2
は、補強部5−1が1行目エンボス1とわずかに干渉し
た例を示す図である。このような状態では、補強部5−
1は、1行目エンボスに干渉していない部分が存在する
ので、アンテナが断線することはない。
【0021】次に、更にバラツキが大きくなり補強部5
−1が完全に1行目エンボスと干渉した場合について説
明する。図3は、補強部5−1が完全に1行目エンボス
と干渉した場合を、従来例と比較して示した図である。
【0022】図3(a)は、従来例において、アンテナ
105が1行目エンボスと完全に干渉した場合を示す図
である。このようになった場合、従来例では、非常に高
い確率でアンテナ105の断線が発生し、非接触ICカ
ード100は、使用不可能になっていた。
【0023】図3(b)は、本実施形態において、補強
部5−1が1行目エンボスと完全に干渉した場合を示す
図である。エンボスによるアンテナの断線は、曲げられ
ることによる破断ではなく、引き延ばされることによる
破断が主な要因である。したがって、このようになった
場合でも、補強部5−1は、幅が5倍広くなっているこ
とにより、同じ変形量であっても、補強部5−1は、断
線する確率は少なくなり、また、カードに曲げ、ねじれ
等の応力が加わっても、非接触ICカード10が使用不
能となることもない。なお、補強部をエンボスと干渉す
る可能性が有る部分にのみ設けたのは、アンテナ全体を
補強すると、アンテナの通信特性に大きな影響が生じる
ので、これを防ぐためである。
【0024】本実施形態によれば、エンボスとの干渉が
生じる可能性のある部分にのみ、幅を広げた補強部5−
1,5−5を設けたので、アンテナ5を従来と大きく変
更することなく、エンボスによる断線を生じない非接触
ICカードとすることができる。
【0025】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。
【0026】(1)本実施形態において、補強部5−
1,5−5は、幅を変更することにより、破断しにくく
する例を示したが、これに限らず、例えば、厚さを変更
してもよいし、幅及び厚さを変更してもよい。
【0027】(2)本実施形態において、補強部5−
1,5−5は、形状を変更することにより、破断しにく
くする例を示したが、これに限らず、例えば、補強部の
材質を変更してもよいし、形状及び材質を変更してもよ
い。
【0028】(3)本実施形態において、非接触ICカ
ード10は、非接触機能のみを有する例を示したが、こ
れに限らず、例えば、接触機能も併せて有する接触/非
接触共用ICカードも、本発明における非接触ICカー
ドに含まれる。
【0029】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1の
発明によれば、エンボスに隣接する部位に、切断しにく
い補強部を有するアンテナを備えるので、エンボスとア
ンテナが干渉しても、アンテナが断線することがない。
【0030】請求項2の発明によれば、補強部は、アン
テナの他の部分よりも線が太いので、簡単にアンテナの
断線を防止することができる。
【0031】請求項3の発明によれば、補強部は、アン
テナの他の部分と材質が異なるので、アンテナを太くす
ることができない場合であっても、アンテナ全体の特性
を大きく変えることなく、アンテナの断線を防止するこ
とができる。
【0032】請求項4の発明によれば、補強部は、アン
テナの最外周及び/又は最内周に設けられているので、
エンボスと干渉する可能性の高い部分を無駄なく補強す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による非接触ICカードにおける、エン
ボスとアンテナの配置を説明する透視図及び部分拡大図
である。
【図2】補強部5−1が1行目エンボス1とわずかに干
渉した例を示す図である。
【図3】補強部5−1が完全に1行目エンボスと干渉し
た場合を、従来例と比較して示した図である。
【図4】従来の非接触ICカードにおける、エンボスと
アンテナの配置を説明する透視図である。
【符号の説明】
1 1行目エンボス 2 2行目エンボス 3 3行目エンボス 4 ICチップ 5 アンテナ 5−1,5−5 補強部 5−2,5−3,5−4 アンテナ線 6 磁気ストライプ 7 基材 10 非接触ICカード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、 前記基材に凹凸形状を賦型することにより、文字及び又
    は図形を表示するエンボスと、 前記基材内に設けられ、前記エンボスに隣接する部位
    に、切断しにくい補強部を有するアンテナと、 を備える非接触ICカード。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の非接触ICカードにお
    いて、 前記補強部は、前記アンテナの他の部分よりも線が太い
    こと、 を特徴とする非接触ICカード。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の非接触I
    Cカードにおいて、 前記補強部は、前記アンテナの他の部分と材質が異なる
    こと、 を特徴とする非接触ICカード。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の非接触ICカードにおいて、 前記補強部は、前記アンテナの最外周及び/又は最内周
    に設けられていること、 を特徴とする非接触ICカード。
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