JP2008276014A - 画像形成装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成時のスループットの低下及びコストの増大を招くことなく、無駄なトナーの消費を抑制する画像形成装置を提供する。
【解決手段】本画像形成装置は、両面形成の際に反転搬送路において、予め定められた検出位置で記録材の先端を検出し、転写タイミングから求まる理想時間との差分を算出する。さらに、本画像形成装置は、検出位置以降の反転搬送路において、差分を低減させるために搬送速度の調整を行う。また、本画像形成装置は、検出位置に記録材の先端が到達する前に、記録材の2面目に転写される画像の形成を開始する。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録材の両面に画像を形成する画像形成装置及びその制御方法に関する。
画像形成装置には、記録材の両面に画像を形成するため、記録材の1面目に画像を形成した後に記録材を反転させて搬送する反転搬送路を備えるものがある。このような反転搬送路の搬送距離は、通常、画像形成を行う主搬送路の搬送距離と比較して長いため、記録材の搬送タイミングを制御することが難しい。具体的に、搬送距離が長いほど、滑りなどにより遅延、早送りが発生する可能性が高くなり、意図したタイミングで記録材を所定位置に到達させることが難しくなる。例えば、複数の感光ドラムによって中間転写体に多色画像を形成し、形成した多色画像を記録材へ転写する方式を採用した画像形成装置では、記録材に画像を転写する転写位置に、形成した画像と記録材とを同じタイミングで到着させる必要がある。
特許文献1は、両面印刷の際に反転搬送路において適用される記録材の搬送速度を、画像形成を行う際の搬送速度よりも速くする画像形成装置を示している。特許文献1に記載の画像形成装置は、反転搬送路における記録材の搬送時間をできる限り短縮し、記録材の2面目に画像を転写するタイミングを調整する時間を確保している。
特開2004−004781号公報
上述のような中間転写体を採用する方式の画像形成装置では、2面目の画像形成精度を向上させるために、反転搬送路で発生する滑り等の影響を低減させることが必要となる。しかし、反転搬送路の搬送距離が長いため、転写位置に画像と記録材とを同時に到達させることが難しく、記録材に画像を転写する位置がずれる可能性が高い。そこで、画像形成の精度を向上させるために、反転搬送路において転写位置から近い位置に記録材を検出するセンサを設けて、記録材が当該センサに到達してから、記録材の2面目に転写する画像の形成を開始させて転写タイミングを調整する方法が考えられる。
しかしながら、上述の方法では、画像形成装置の生産性が低下してしまう。また、特許文献1に記載の画像形成装置のように、反転搬送路に配置されたセンサまでの記録材の搬送速度を高速に設定することで、生産性の低下を抑制することもできる。しかし、この場合、記録材を高速で搬送するための搬送ローラを駆動するモータのコストが増大するとともに、消費電力が増大してしまうという問題が発生する。
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、生産性の低下及びコストや消費電力の増大を招くことなく、両面形成の際の画像形成精度を向上させる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、例えば、画像形成装置として実現できる。本画像形成装置は、記録材に画像を転写するための主搬送路と、1面目に画像が転写された記録材の表裏を反転させて再び主搬送路へ搬送するための反転搬送路とにおいて、記録材を搬送する搬送手段と、画像を形成する画像形成手段と、予め定められた転写位置に搬送されてきた記録材に画像を転写する転写手段と、記録材の2面目に転写される画像の形成が開始された時点からの経過時間を計時する計時手段と、反転搬送路を搬送される記録材の先端を予め定められた検出位置で検出する検出手段と、記録材の先端が検出されたときの経過時間と、記録材の2面目に画像を転写する転写タイミングから求まる基準の経過時間との差分を算出する算出手段と、差分を低減するために、検出位置以降での反転搬送路において記録材に適用される搬送速度を調整する調整手段と、検出位置で記録材の先端が検出される前に、記録材の2面目に転写される画像の形成を開始させる画像形成制御手段とを備える。
本発明は、例えば、生産性の低下及びコストや消費電力の増大を招くことなく、両面形成の際の画像形成精度を向上させる画像形成装置を提供できる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に記載された発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。また、本発明は、一適用例として、電子写真方式のプリンタによって実現される。
[第1の実施形態]
以下では、図1乃至図6を参照して、第1の実施形態について説明する。本実施形態のプリンタ100は、記録材が反転搬送路133を搬送されている間に記録材の2面目に転写する画像の形成を開始する。さらに、プリンタ100は、反転搬送路133に記録材を検出するための記録材検出センサ129を備え、記録材が記録材検出センサ129に到達した時点でのズレ(差分)を、記録材検出センサ129以降の反転搬送路で低減させる。これにより、本プリンタ100は、生産性を低下することなく、画像形成精度を向上させうる。
まず、図1を参照して、本実施形態におけるプリンタ100の全体構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るプリンタ100の全体構成を示す断面図である。ここでは、本発明に関する構成要素を主に説明する。したがって、本発明のプリンタ100は、他の構成要素を含んで実現されてもよい。
プリンタ100は、画像を形成するために、現像色の数だけ並置したステーション120a、120b、120c、120dを備える。参照番号の末尾に付与したa、b、c、dは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックを示す。また、プリンタ100は、カセット113、主搬送路109、反転搬送路133、中間転写ベルト102、フラッパ125及び排出部132を備える。また、プリンタ100は、記録材を搬送するためのローラとして、給送ローラ112、レジストローラ114、二次転写ローラ107、124、排出ローラ131、反転ローラ126、搬送ローラ127、128、130及び図示しない複数の搬送ローラを備える。また、プリンタ100は、中間転写ベルト102を駆動するための駆動ローラ123及び中間転写ベルト102を張設するための従動ローラ121を備える。さらに、プリンタ100は、搬送される記録材を検出するためのセンサとして、レジストセンサ115、記録材検出センサ129及び主搬送路109や反転搬送路133、134に配置された図示しない複数のセンサを備える。
カセット113は、記録材111を収納する。主搬送路109は、記録材111に画像を転写するための搬送路である。具体的に、給送ローラ112の位置からレジストローラ114、二次転写ローラ107、124、定着器110、排出ローラ131を通過する搬送路となる。反転搬送路133、134は、1面目に画像が転写された記録材111の表裏を反転させて再び主搬送路109へ搬送するための搬送路である。ここで、反転搬送路133、134は、ひとつの搬送路を示すが、後述の説明のために、記録材検出センサ129より上流部を反転搬送路133、下流部を反転搬送路134と称する。具体的に、反転搬送路133、134は、フラッパ125の位置から反転ローラ126、搬送ローラ127、128、130を通過して、再びレジストローラ114の位置までの搬送路となる。
フラッパ125は、片面印刷と両面印刷とで、記録材111の搬送経路を制御する。例えば、片面印刷の場合、フラッパ125は、主搬送路109から引き上げられる。これにより、記録材111は、排出ローラ131を介して排出部132へ排出される。排出部132は、排出された記録材を積載する。一方、両面印刷の場合、フラッパ125は、主搬送路109へ引き下げられる。これにより、記録材111は、反転ローラ126へ搬送される。反転ローラ126は、記録材111の後端が所望の位置に到達すると、逆回転して記録材111を搬送ローラ127の方向に搬送する。
ステーション120a、120b、120c、120dの詳細な構成について説明する。ここでは、4つのステーションの中で、イエローの可視像を形成するステーション120aの構成についてのみ説明を記載する。他のステーションについては、同様の構成であるため説明を省略する。
ステーション120aは、感光ドラム103a、帯電器104a、レーザスキャナ105a、現像器108a、クリーニング部106a及び一次転写ローラ122aを備える。感光ドラム103aは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層が塗布されて構成され、図示しない駆動モータによって反時計周り方向に回転する。帯電器104aは、帯電スリーブを備え、感光ドラム103aの表面を均一に帯電する。レーザスキャナ105aは、感光ドラム103a上に静電潜像を形成するために、画像データに基づいて選択的に露光を行う。現像器108aは、現像スリーブを備え、静電潜像をトナーで現像する。一次転写ローラ122aは、感光ドラム103aに形成された可視像を中間転写ベルト102へ転写する。
中間転写ベルト102は、駆動ローラ123と従動ローラ121によって張設された無端状ベルトであって、感光ドラム103aに当接しつつ時計周り方向に回転し、一次転写ローラ122aによって、ベルト表面に可視像が、順次、一次転写される。また、中間転写ベルト102には、画像形成時に転写手段として機能する二次転写ローラ107、124が接触して記録材111を狭持搬送することにより記録材111に中間転写ベルト102上の可視像を同時に重畳転写する。以下では、この記録材111に画像が転写される位置を転写位置と称す。可視像が転写された記録材111は、その後、定着器110で熱転写され、可視像が定着される。定着器110を通過した記録材111は、上述したように、フラッパ125によって搬送経路が決定される。
次に、図2を参照して、本実施形態のおけるプリンタ100の制御構成について説明する。図2は、第1の実施形態に係るプリンタ100の制御ブロックを示す図である。ここでは、本発明を説明する上で重要となる制御ブロックについてのみ説明を記載する。したがって、プリンタ100は、他の制御ブロックを含んで実現されてもよい。また、以下で説明する画像形成制御部202、速度調整部203及び搬送部204は、CPU201に含まれてもよい。
CPU201は、プリンタ100の制御を統括的に行う。CPU201には、レジストセンサ115、記録材検出センサ129、画像形成制御部202、フラッパ125、及び速度調整部203が接続される。また、CPU201は、計時部211、検出部212、算出部213、メモリ214、判定部215、停止部216及び補正部217を含む。メモリ214は、CPU201で使用されるプログラムやデータ等を記憶するROM及びRAMを備える。また、メモリ214には、速度調整部203に含まれる格納部208に格納される内容が記憶されてもよい。
レジストセンサ115及び記録材検出センサ129は、搬送されてきた記録材111を検出すると、検出したことを通知する信号をCPU201へ出力する。例えば、レジストセンサ115及び記録材検出センサ129は、記録材111によって押されることにより回動して記録材111を検知するようなメカ的な構成のセンサでもよい。また、光学系のセンサを用いて実現されてもよい。この場合、例えば、記録材111に対して発光した光の反射光を受光したか否かで記録材111の有無を検知することができる。
フラッパ125には、片面印刷又は両面印刷によって、異なる信号が通知される。フラッパ125は、受信した信号に従って主搬送路109における記録材111の搬送経路を遮断、又は、開放する。主搬送路109の搬送経路が遮断された場合、記録材111は、反転搬送路133、134へ搬送される。
計時部211は、記録材111の2面に転写される画像の形成が開始された時点からの経過時間を計時する。また、これに限らず、計時部211は、CPU201に設けられたタイマを利用して、様々な時間を計時することができる。即ち、プリンタ100は、計時部211を利用して、様々なタイミングを調整することができる。
検出部212は、記録材検出センサ129からの出力により、反転搬送路133、134を搬送される記録材111の先端を予め定められた検出位置で検出する。ここで、予め定められた検出位置とは、図1に示す記録材検出センサ129が記録材111の先端を検知する位置を示す。
算出部213は、記録材111の先端が検出されたときの経過時間と、記録材111の2面目に画像を転写する転写タイミングから求まる基準の経過時間との差分(ズレ)を算出する。ここで、実際の経過時間は、計時部211によって計時された時間となる。この差分は、反転搬送路133を搬送されている間に起こった滑りによって発生する。差分としては、遅延及び早送りの可能性がある。本実施形態に係るプリンタ100は、この差分を低減させることで、記録材111の2面目に形成する画像の精度を向上させる。なお基準の経過時間とは、実際の経過時間と比較される基準となる経過時間である。この経過時間に関する情報はメモリ214内に予め記憶されている。
ここで、速度調整部203及び画像形成制御部202について説明する。速度調整部203は、記録材111の搬送を制御する搬送手段として機能する搬送部204に接続される。また、搬送部204は、図1に示す記録材111を搬送するための各ローラを駆動するモータ205に接続される。モータ205は、駆動ステップ(駆動パルス)が入力されることで駆動し、接続されている各ローラに対して回転力を与える。さらに、搬送部204は、中間転写ベルト102を駆動するための駆動ローラ123を制御して、中間転写ベルト102上に転写された可視像を搬送する。
速度調整部203は、調整手段として機能し、差分を低減するために、検出位置以降での反転搬送路134において記録材に適用される搬送速度を調整する。そのため、速度調整部203は、図2に示す導出部207及び格納部208の少なくとも一方を含む。
導出部207は、記録材111の2面目に画像を転写する転写タイミングと差分とを用いて、差分を低減するための予め定められた調整時間内で記録材の搬送速度に適用される調整速度を導出する。或いは、導出部207は、差分を低減するための予め定められた調整速度を適用した搬送速度で記録材を搬送する調整時間を導出する。
格納部208は、第1格納手段及び第2格納手段として機能し、上述した導出部207が導出する導出結果と同様の内容をテーブルとして格納している。格納部208の詳細については、図6を参照して後述する。
画像形成制御部202は、画像形成手段として機能するステーション120に含まれる各コンポーネントに接続される。画像形成制御部202は、主に画像の形成タイミングを制御する。そのため、画像形成制御部202は、決定部206を含む。決定部206は、記録材111の2面目に転写される画像の形成を開始する開始時間を決定する。さらに、決定部206は、開始時間から求まる転写タイミングに記録材の先端を到達させるための反転搬送路133、134における記録材の搬送速度を求める。また、決定部206は、記録材の1面目に画像を形成した後に上述の内容を決定する。ここで、決定部206は、決定した開始時間及び搬送速度をCPU201へ通知する。したがって、算出部213は、上述した基準の経過時間を決定された開始時間から求めることができる。
再び、CPU201の説明に戻る。判定部215は、決定部206によって決定された反転搬送路133、134の搬送速度が搬送部204によって実現可能な搬送速度であるか否かを判定する。具体的に、判定部215は、決定された搬送速度が実現可能な搬送速度の上限を超えているか否かと、実現可能な搬送速度の下限を下回っているか否かとを判定する。
停止部216は、判定部215によって実現可能な搬送速度の下限を下回っていると判定された場合に、転写タイミングに合わせて転写位置へ記録材111を到達させるために反転搬送路内133、134で一時的に記録材の搬送を停止させる。例えば、停止部216は、記録材検出センサ129で記録材111の先端が検知された時点で当該記録材111の搬送を停止させてもよい。具体的に、停止部216は、速度調整部203を介して、搬送部204へ記録材111の搬送を停止させる指示を出力する。
補正部217は、判定部215によって決定された搬送速度が実現可能な搬送速度の上限を超えていると判定された場合に、決定された搬送速度を上限の値に補正する。さらに、補正部217は、補正した搬送速度に合わせて開始時間を補正する。具体的に、補正部217は、上限の値で反転搬送路133、134を搬送した場合に記録材111が転写位置に到達する時間に合わせて開始時間を補正する。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る両面印刷時の記録材111の搬送制御について説明する。図3は、第1の実施形態に係る両面印刷を行う際の記録材111の搬送制御を示す図である。以下で記載する、速度Aは、記録材111の1面目に画像を転写する際の記録材111の搬送速度を示す。速度Bは、決定部206によって決定された、反転搬送路133、134での記録材の搬送速度を示す。速度Cは、記録材111の2面目に画像を転写する際の記録材111の搬送速度を示す。
矢印L1は、記録材111の1面目に転写する画像の形成を開始してから、図3に示す記録材反転位置までの記録材111の搬送経路を示す。搬送経路L1での記録材111の搬送速度は、速度Aとなる。ここで、記録材反転位置とは、記録材111の反転を開始する位置を示す。CPU201は、記録材111の後端が当該記録材反転位置に到達した時点で反転ローラ126を逆回転させる。記録材反転位置に記録材111の後端が到達したか否かを検出する方法としては、例えば、不図示の記録材検出センサを用いて、実現される。
次に、CPU201は、記録材反転位置に到着した記録材111を反転ローラ126によって搬送ローラ127の方向に搬送する。矢印L2は、反転ローラ126が逆回転を開始してから、図3に示す搬送速度変更位置までの記録材111の搬送経路を示す。搬送経路L2での記録材111の搬送速度は、速度Bとなる。ここで、搬送速度変更位置とは、記録材111の搬送速度を反転搬送路133、134用の搬送速度である速度Bから、記録材の2面目に画像を転写する際の搬送速度である速度Cへ変更させる位置を示す。この搬送速度変更位置は、図3に示す位置、即ち、記録材111の搬送方向に対して、記録材検出センサ129より上流側の位置に限定されない。他の位置についての例は、第3及び第4の実施形態で説明する。
矢印L3は、搬送速度変更位置から、速度Cに変更されるまでの記録材111の搬送経路を示す。このように記録材111の搬送速度を切り替えるためには、一定の時間及び搬送距離を有する。したがって、搬送経路L3での記録材111の搬送速度は、速度Bから徐々に速度Cへ切り替わる。
矢印L4は、速度Cへの切替が完了した位置から記録材検出センサ129による検出位置までの搬送経路を示す。搬送経路L4での記録材111の搬送速度は、速度Cとなる。
矢印L5は、検出位置から、差分が低減させられて、さらに速度Cに戻された位置までの記録材111の搬送経路を示す。記録材検出センサ129で記録材111の先端が検出されると、CPU201は、上述したように算出部213によって差分を算出する。ここで、さらに、速度調整部203が、算出された差分を低減するための調整速度を記録材111の搬送速度に適用する。したがって、搬送経路L5での記録材111の搬送速度は、速度Cから調整速度C’を適用した搬送速度へ調整され、さらに調整速度C’を適用した搬送速度から速度Cに戻される。調整速度とは、例えば、現状の搬送速度からの加速量又は減速量を示す。
矢印L6は、差分を低減させた後に速度Cへ戻された位置から、記録材の2面に画像を転写する位置までの搬送経路を示す。搬送経路L6での記録材111の搬送速度は、速度Cとなる。このように、CPU201は、両面印刷の際の記録材111の搬送経路L1〜L6と、各搬送経路での搬送速度を制御する。
次に、図4を参照して、本実施形態における画像形成の制御について説明する。図4は、第1の実施形態に係る画像形成の制御手順を示すフローチャートである。以下で説明する処理は、CPU201によって統括的に制御される。
まず、CPU201は、プリンタ100に接続された外部のホストコンピュータからの両面印刷命令を受信すると、画像形成制御部202へ画像形成の指示を行う。印刷命令を受信すると、画像形成制御部202は、記録材111の1面目に転写する画像を形成する。具体的に、画像形成制御部202は、所望のタイミングで感光ドラム103(a〜d)への帯電を開始し、露光、現像を行い感光ドラム103(a〜d)上に可視像を形成する。続いて、画像形成制御部202は、その可視像を中間転写ベルト102上に転写する。CPU201は、中間転写ベルト102を駆動し可視像を転写位置へ搬送する。
ステップS401において、画像形成制御部202は、記録材111の1面目に転写する画像の形成を終了する。続いて、ステップS402において、決定部206は、記録材111の反転搬送路133上の搬送速度Bを決定するとともに、記録材111の2面目に転写する画像の形成を開始する開始時間T1を決定する。搬送速度B、及び開始時間T1の算出方法については後述する。
ステップS403において、画像形成制御部202は、計時部211を用いて開始時間T1が経過したか否かを判定する。具体的に、計時部211は、内部のタイマカウンタCNT1を駆動させ、開始時間T1が経過したか否かを監視する。計時部211は、タイマカウンタCNT1が開始時間T1を満たすカウント数になった時点で、画像形成制御部202へ開始時間T1が満たされたことを通知する。ここで、タイマカウンタCNT1は、一定時間が経過するごとにカウントアップされるものである。
ステップS404において、画像形成制御部202は、開始時間T1になると、記録材111の2面目に転写される画像の形成を開始させる。さらに、画像形成制御部202は、計時部211によって後述する反転搬送路134での速度調整で使用するためのタイマカウンタCNT2のカウントを開始させる。ここで、タイマカウンタCNT2は、一定時間が経過するごとにカウントアップされるものである。
次に、図5を参照して、本実施形態における反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御について説明する。図5は、第1の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。以下で説明する処理は、CPU201によって統括的に制御される。
ステップS501において、CPU201は、記録材の1面目に画像を転写する。ここで、搬送部204は、中間転写ベルト102上の可視像を搬送する。さらに、搬送部204は、カセット113から記録材111を給送させ、二次転写ローラ107、124が配置された転写位置で1面目の可視像を記録材111に転写させる。このとき、搬送部204は、記録材111の搬送速度を速度Aに制御する。
記録材111が転写位置を通過すると、ステップS502において、搬送部204は、記録材111を定着器110へ搬送する。ここで、CPU201は、フラッパ125を操作して記録材111を反転搬送路133へと誘導する。反転搬送路133において、記録材111の後端が図3に示す記録材反転位置に到達すると、搬送部204は、反転ローラ126を逆回転させて記録材111の搬送方向を搬送ローラ127の方向へ誘導する。さらに、ステップS503において、搬送部204は、反転搬送路133での記録材111の搬送速度を速度Bに制御する。速度Bの算出方法については、後述する。
続いて、ステップS504において、検出部212は、記録材111の先端が図3に示す搬送速度変更位置に到達したか否かを監視する。ここで、検出部212は、不図示の記録材検出センサを用いて記録材111の検出を行ってもよい。また、モータ205の駆動ステップ数を数えられるプリンタであれば、反転搬送路133上のモータの総駆動ステップ数で監視することにより検知してもよい。記録材111の先端が搬送速度変更位置に到達すると、ステップS505において、搬送部204は、記録材111の搬送速度を速度Bから2面目の転写速度Cに切り替える。ここで、転写速度とは、記録材に画像を転写する際の記録材の搬送速度を示す。
次に、ステップS506において、検出部212は、上述した検出位置に記録材111の先端が到達したか否かを判定する。ここで、検出部212は、記録材検出センサ129を用いて記録材111の先端を検出する。記録材検出センサ129で記録材111の先端が検知されると、ステップS507において、算出部213は、S404でカウントを開始したタイマカウンタCNT2の値と理想のタイマカウンタCNT2の値との差分を算出する。ここで、理想のタイマカウンタCNT2の値は、記録材111の2面目に画像を転写する転写タイミングから求まる。また、転写タイミングは、記録材111の2面目に転写される画像の形成が開始された開始時間T1から、ステーション120(a〜d)における画像形成の速度と転写位置までの搬送時間により求まる。
差分が求まると、ステップS508において、速度調整部203は、差分を低減させるために最適な調整速度C’を格納部208に格納された速度調整テーブルから取得する。速度調整テーブルは、差分を低減するための予め定められた調整時間内で記録材111の搬送速度Cに適用される調整速度C’と、差分とを対応づけたテーブルである。速度調整テーブルについての詳細は、図6を用いて後述する。ここで、速度調整部203は、導出部207を用いて、算出された差分から、調整速度C’を導出してもよい。
続いて、ステップS509において、搬送部204は、現在の記録材111の搬送速度Cに調整速度C’を適用する。また、速度調整部203は、調整速度C’を適用し始めたタイミングで、計時部211によってタイマカウンタCNT3のカウントを開始させる。ここで、タイマカウンタCNT3は、一定時間が経過するごとにカウントアップされるものである。調整速度C’の算出方法については後述する。
ステップS510において、計時部211は、タイマカウンタCNT3のカウント数が、予め定められた調整時間に対応する規定のカウント数に到達したか否かを監視する。規定のカウント数に到達すると、計時部211は、速度調整部203に通知する。
次に、ステップS511において、速度調整部203は、記録材111の調整速度C’を適用した搬送速度を速度Cに戻す。最後に、ステップS512において、搬送部204は、搬送速度Cを維持した状態で記録材111を転写位置に搬送し、記録材111の2面目に画像を転写させる。その後、CPU201は、フラッパ125を操作して記録材111を排出ローラ131の方向へ誘導する。記録材111は、2面目に画像が転写された後に、定着器110を介して、排出部132へ排出される。
<搬送速度及び開始時間の算出方法>
ここでは、記録材111の反転搬送路133上の搬送速度B、及び2面目の開始時間T1の算出方法について記載する。以下では、搬送速度Bについて説明する。まず、記録材111の1面目が転写位置に到着してから記録材111の2面目が転写位置に到達するまでに要する時間を算出する方法について説明する。
転写位置から記録材反転位置までの距離(搬送経路L1の搬送距離)をL126とする。また、転写位置から記録材反転位置までの速度はAである。したがって、転写位置から記録材反転位置までの時間T126は、
T126=L126/A
となる。
次に、記録材反転位置において、記録材111を停止させるのに要する時間差ΔTAと、記録材111を停止させる時間T_WAITと、記録材111を速度Bに加速するために要する時間差ΔTBとを定義する。すると、記録材111の反転に要する時間T_TURNは、
T_TURN=ΔTA+T_WAIT+ΔTB
となる。
次に、反転搬送路133のうち、図3に示す搬送速度変更位置より上流の搬送路の長さをL133B、下流の搬送路の長さをL133Cとし、反転搬送路134の長さをL134とする。また、搬送速度変更位置より上流の搬送路の搬送速度はB、下流の搬送路の搬送速度はC、反転搬送路134上のシート搬送速度はCとなる。したがって、搬送距離L133B、L133Cの搬送に要する時間T133B、T133C、及び反転搬送路134の搬送に要する時間T134は、
T133B=L133B/B
T133C=L133C/B
T134=L134/C
となる。
ここで、速度Bと速度Cが異なる場合、速度Bから速度Cへ切り替えるために要する時間(搬送速度変更位置より下流の搬送路を全て速度Cで搬送したときの時間との差分)が存在する。この時間をΔT_BCする。よって、反転搬送路133、134で要する時間T_RFDは、
T_RFD=T133B+T133C+T134+ΔT_BC
となる。
よって、記録材111の1面目が転写位置に到着してから記録材111の2面目が転写位置に到達するまでに要する時間T_DUPは、
T_DUP=T126+T_TURN+T_RFD
となる。
次に、記録材111の1面目の画像形成を開始してから、記録材111の2面目の画像形成を開始するまでの時間を算出する方法について説明する。ステーション120(a〜d)において、記録材111の長さをL111とすると、1面目の画像形成速度は転写速度と同じ速度Aとなるため、記録材111の画像形成に要する時間T111は
T111=L111/A
となる。
また、画像形成制御部202は、1面目の画像形成終了後に、画像形成速度を変更する必要が無い場合は、前画像を形成してから、次の画像を形成するまでに所定の距離間隔を設ける。この画像間隔をL20とすると、記録材111と次の画像形成開始までの時間T_INT111は、
T_INT111=L20/A
となる。
一方、1面目の画像形成終了後に、画像形成速度を変更する必要がある場合は、画像形成速度を変更するために要する時間をT_CHG111と定義する。
次に、記録材111の1面目の画像と2面目の画像との間に他の記録材40、41、・・・が存在するとき、記録材40、41、・・・に要する時間をT40、T41、・・・とする。また、画像形成速度の変更が必要でないときの後続する記録材との距離間隔の保全に要する時間をT_INT40、T_INT41、・・・とする。さらに、画像形成速度の変更が必要である場合に要する時間をT_CHG40、T_CHG41、・・・、とする。
以上のことから、記録材111の1面目の画像形成を開始してから、記録材111の2面目の画像形成を開始するまでの時間T_IMGは、
T_IMG=T111+(T_INT111又はT_CHG111)
+(T_INT40又はT_CHG40)
+(T_INT41又はT_CHG41)
+・・・
となる。
したがって、時間T_DUPと、時間T_IMGが等しくなるように、速度Bを決定する。ここで、速度Bの取り得る値にはモータ205の性能による上限及び下限があるため、算出結果によっては、記録材111の2面目の開始時間を補正する必要がある。例えば、速度Bが実現可能な搬送速度の上限を超えた場合、即ち、T_IMGが短すぎる場合には、補正部217が、速度Bを上限となる最速値に補正するとともに、最速で駆動しても足りない時間をT_IMGに補正値として加える。一方、速度Bが実現可能なの搬送速度の下限を下回る場合、即ちT_IMGが長すぎる場合には、停止部216が、記録材反転位置又は反転搬送路133、134内の任意の位置で記録材111を停止させ、転写位置で可視像と一致するタイミングで搬送を再開させる。ここで、停止部216は、上述の停止動作及び再開動作を搬送部204に依頼する。搬送部204は、記録材111の搬送を停止させる場合にはモータ205の駆動を停止し、記録材111の搬送を再開させる場合にはモータ205の駆動を再開させる。また、停止部216は、記録材111を停止させるまでに要する時間と、再開させた後に所望の速度まで到達する時間とを考慮して、停止及び再開の指示を搬送部204に通知する。
以下では、調整速度C’の算出方法について記載する。本実施形態では、反転搬送路134上を、調整速度C’を適用した搬送速度で駆動する調整時間は予め定められた固定時間としている。速度調整部203は、理想時間からの差分を低減するために、記録材111の搬送速度Cに対して調整速度C’を適用する。
まず、差分の算出方法について記載する。記録材に転写する画像を形成する際の、感光ドラム103(a〜d)の中で、最初に露光を開始する感光ドラムの露光開始位置から転写位置までの距離をL7とする。また、速度Cで感光ドラム103(a〜d)及び中間転写ベルト102を駆動しているため、画像形成開始から転写位置までに要する時間T7は、
T7=L7/C
となる。
画像形成開始から記録材検出センサ129で記録材111を検出するまでに要する時間は、S404で説明したように、タイマカウンタCNT2でカウントしている。よって、記録材検出センサ129で記録材111を検出したとき、中間転写ベルト102上の可視像が転写位置へ到達するまでの残り時間T_IMG2は、
T_IMG2=T7−CNT2
となる。
一方、検出位置から転写位置までの距離をL134とし、搬送速度が速度Cであることから、検出位置から転写位置までの理想搬送時間T_DUP2は、
T_DUP2=L134/C
となる。
よって、残り時間T_IMG2と理想時間T_DUP2との差分T_LAGは、
T_LAG=T_DUP2−T_IMG2
となる。
理想時間T_IMG2から残り時間T_DUP2を減算した差分T_LAGが正の値であれば、理想時間よりも遅れているとみなし、速度C’は速度Cを加速させる値をとる。一方、差分T_LAGが負の値であれば、速度C’は速度Cを減速させる値をとる。
ここで、図6を参照して、調整速度C’の取得方法について説明する。図6は、第1の実施形態に係る速度調整テーブル600を示す図である。速度調整テーブル600は、差分を低減するための予め定められた調整時間内で記録材の搬送速度に適用される調整速度と、差分とを対応づけたテーブルである。また、以下で説明するように、速度調整テーブル600は、より具体的に、調整速度C’を適用するために搬送部204が必要とするパルス間隔の情報を保持することが望ましい。
速度調整テーブル600は、算出された差分に対応する調整速度C’を搬送速度Cに適用する際の、搬送部204がモータ205に出力する駆動パルスのパルス間隔を定義している。列601は、算出される差分T_LAGの値を示す。また、ここでは、差分T_LAGの値を10msec単位での範囲に区分している。しかしながら、本発明は、この範囲を限定するわけではない。所望の画像形成精度に合わせて設定されればよい。列602は、算出された差分T_LAGに対応するパルス間隔が格納された予め定められたアドレスからのオフセット値を示す。列603は、パルス間隔が格納されたアドレスを示す。列604は、10msecごとの差分T_LAGの区分に対応するパルス間隔を示す。
ここで、算出された差分T_LAGが+30msecであったとする。この場合、速度調整部203は、速度調整テーブル600の列602からテーブル43番目にアクセスするためのオフセット値を取得する。次に、速度調整部203は、取得したオフセット値を用いて、列604からパルス間隔を示す970ppsを取得する。その後、速度調整部203は、取得したパルス間隔を搬送部204へ通知する。搬送部204は、受信したパルス間隔でモータ205を駆動する。
以上説明したように、本実施形態に係るプリンタ100は、反転搬送路133、134における予め定められた検出位置に記録材111の先端が到着する時間と、理想の時間との差分を算出する。さらに、プリンタ100は、差分を低減するために、検出位置以降の反転搬送路134において、記録材111に適用される搬送速度を調整する。これにより、プリンタ100は、転写位置に可視画像が到着するタイミングに合わせて、記録材111を到着させることができ、反転搬送路133、134において記録材111を一時的に必要以外に停止させなくともよい。また、プリンタ100は、検出位置で記録材111の先端が検出される前に、記録材111の2面目に転写する画像の形成を開始することができる。よって、プリンタ100は、生産性を低下させることなく、画像形成の精度を向上させることができる。さらに、プリンタ100は、反転搬送路133において記録材111の搬送をできる限り速く搬送する必要がない。これは、記録材111の2面目に転写する画像の形成を先行して開始することにより可能となる。よって、プリンタ100は、高速な搬送を行うための高価なモータや大きな電力を必要としないため、コストや消費電力の増大を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限らず様々な変形が可能となる。例えば、プリンタ100は、記録材の2面目に転写される画像の形成を開始する開始時間と、開始時間から求まる転写タイミングに記録材111の先端を到達させるための記録材の搬送速度とを、記録材の1面目に画像を形成した後に決定してもよい。この場合、プリンタ100は、検出位置で記録材111の先端が検出される前に、決定された開始時間に従って記録材の2面目に転写される画像の形成を開始させてもよい。これにより、プリンタ100は、印刷ジョブの状況により、最適な開始時間と、反転搬送路133、134における記録材111の搬送速度とを適用することができる。また、この時点で開始時間と、搬送速度を決定することにより、先行して2面目の画像の形成を開始することができ、検出位置での理想の時間との差分を容易に算出できる。さらに、1面目と2面目との画像形成の間に、他の記録材への画像形成を行う場合であっても、最適な開始時間と、搬送速度を設定することができる。
また、プリンタ100は、決定した搬送速度が搬送部204で実現可能な搬送速度であるか否かを判定してもよい。この場合、プリンタ100は、決定した搬送速度が実現可能な搬送速度の下限を下回るときに、転写タイミングに合わせて転写位置へ記録材を到達させるために反転搬送路133、134内で一時的に記録材を停止することが望ましい。一方、決定した搬送速度が実現可能な搬送速度の上限を超える場合、プリンタ100は、決定された搬送速度を上限の値に補正するとともに、補正した搬送速度に合わせて開始時間を補正することが望ましい。これにより、プリンタ100は、どのようなタイミングで画像形成を行ったとしても画像形成の精度を向上させうる。
また、プリンタ100は、差分を低減するための予め定められた調整時間内で記録材の搬送速度に適用される調整速度と、差分とを対応づけたテーブルを予め格納しておいてもよい。これにより、プリンタ100は、簡単な処理で記録材の搬送速度を調整することができ、画像形成時のスループットをさらに向上させうる。
また、プリンタ100は、算出された差分から調整速度を導出してもよい。したがって、プリンタ100は、様々な設計が可能となり、汎用性が高い。また、プリンタ100は、詳細な調整速度を設定することができ、画像形成の精度がさらに向上しうる。
[第2の実施形態]
次に、図7乃至図9を参照して、第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態と異なり、差分を低減するために反転搬送路134上での調整速度を固定し、搬送速度に調整速度を適用する調整時間T_REVを可変とする。プリンタ100の全体構成及び制御ブロックは、図2及び図3と同様であるため、説明を省略する。また、画像形成の制御についても、図4と同一であるため、説明を省略する。
まず、図7及び図8を参照して、調整時間の算出方法について説明する。図7は、第2の実施形態に係る調整速度を適用することにより搬送速度を加速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。図8は、第2の実施形態に係る調整速度を適用することにより搬送速度を減速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。それぞれ縦軸に速度を示す、横軸に時間を示す。以下では、算出した差分から、反転搬送路134の搬送距離L134を理想時間T_DUP2で搬送させることを想定する。
図7に示すように、調整速度が加速させるための値である場合について説明する。ここで、調整速度C’を適用した搬送速度Cへのスローアップに要する時間をT_UP、再び搬送速度Cへ戻すためのスローダウンに要する時間をT_DWとする。さらに、スローアップ、スローダウンに要する距離の差分(全て搬送速度Cで搬送したときとの差分)をそれぞれΔL_UP、ΔL_DWとする。すると、搬送距離L134を理想時間T_DUP2で搬送するための式は、
L134=C×(T_DUP2)
+(ΔL_UP+ΔL_DW)
+(T_REV−(T_UP+T_DW))×(C’−C)
となり、以上から調整時間T_REVを求めることができる。
一方、図8に示すように、調整速度C’が減速させるための値である場合について説明する。ここで、調整速度C’を適用した搬送速度Cへのスローダウンに要する時間をT_DW’、再び搬送速度Cへ戻すためのスローアップに要する時間をT_DW’とする。さらに、スローダウン、スローアップに要する距離の差分(全て搬送速度Cで搬送したときとの差分)をそれぞれΔL_DW’、ΔL_UP’とする。すると、搬送距離L134を理想時間T_DUP2で搬送するための式は、
L134=C×(T_DUP2)
−(ΔL_DW’+ΔL_UP’)
−(T_REV−(T_DW’+T_UP’))×(C−C’)
となり、以上から調整時間T_REVを求めることができる。
次に、図9を参照して、本実施形態における反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御について説明する。図9は、第2の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。以下で説明する処理は、CPU201によって統括的に制御される。なお、以下では、図5に示す処理と同様の処理については、同一の番号を付し、説明を省略する。即ち、ステップS901についてのみ説明を記載する。
S507で差分が算出されると、ステップS901において、速度調整部203は、導出部207によって調整速度C’を搬送速度Cに適用するための調整時間T_REVを導出する。ここで、導出部207は、上述の式を用いて調整時間T_REVを導出する。
また、速度調整部203は、第1の実施形態と同様に、調整時間と差分とを対応付けたテーブルから、対応する調整時間を取得してもよい。この場合、速度調整部203は、差分を低減するための予め定められた調整速度を適用した搬送速度で記録材を搬送する調整時間と、差分とを対応づけたテーブルを格納部208に予め格納しておく。
以上説明したように、本実施形態に係るプリンタ100は、差分を低減するために、検出位置以降の反転搬送路134において、適用する調整速度を固定して、調整速度を適用する調整時間を可変とする。このような制御をした場合であっても、本プリンタ100は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。したがって、プリンタ100は、汎用性の高い設計が可能となり、ROM、RAMの容量やコスト等の設計条件を考慮した設計ができる。
[第3の実施形態]
次に、図10及び図11を参照して、第3の実施形態について説明する。本実施形態に係るプリンタ100は、転写位置の直前で記録材の搬送速度を初めて転写速度Cに切り替えることを特徴とする。画像形成の制御及び速度調整テーブルは、図4、図5と同様であるため、説明を省略する。しかし、反転搬送路133、134の速度Bの算出方法が異なるため後述する。
図10は、第3の実施形態に係る両面印刷を行う際の記録材111の搬送制御を示す図である。ここで、本実施形態に係る両面印刷時における記録材111の搬送経路L1及び搬送経路L6及びその制御は、第1及び第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
矢印L7は、反転ローラ126が逆回転を開始してから、記録材検出センサ129による検出位置までの記録材111の搬送経路を示す。搬送経路L7での記録材111の搬送速度は、速度Bとなる。
矢印L8は、検出位置から、搬送速度変更位置までの記録材111の搬送経路を示す。ここで、本実施形態に係る搬送速度変更位置は、図10に示すように、レジストローラ114と二次転写ローラ107、124との間に設定される。即ち、転写位置の直前に設定される。この搬送速度変更位置は、記録材111の搬送速度が少なくとも速度Bから速度Cへ切り替えるために必要となる転写位置までの搬送距離が確保されている。搬送経路L8での記録材111の搬送速度は、速度Bから調整速度B’を適用した搬送速度へ調整され、さらに調整速度B’を適用した搬送速度から速度Bに戻される。
矢印L9は、搬送速度変更位置から記録材111の搬送速度が速度Cに到達する位置までの記録材111の搬送経路を示す。搬送経路L9での記録材111の搬送速度は、速度Bから速度Cへ切り替えられる。
次に、図11を参照して、反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御について説明する。図11は、第3の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。以下で説明する処理は、CPU201によって統括的に制御される。なお、以下では、図5に示す処理と同様の処理については、同一の番号を付し、説明を省略する。
本実施形態では、S503の処理が終了した後に、搬送部204は、速度Bを維持したまま記録材検出センサ129に記録材111を搬送させる。検出位置に記録材111の先端が到達し、差分が算出されると、ステップS1101において、速度調整部203は、格納部208に格納された速度調整テーブル600から差分に対応する調整速度B’を取得する。
その後、ステップS1102において、搬送部204は、記録材111の搬送速度に調整速度B’を適用する。また、速度調整部203は、調整速度B’を適用し始めたタイミングで、計時部211によってタイマカウンタCNT3のカウントを開始させる。調整速度B’の算出方法については後述する。
調整時間を経過すると、ステップS1103において、搬送部204は、搬送速度を速度Bに戻す。続いて、ステップS1104において、CPU201は、検出部212を用いて記録材111の先端が搬送速度変更位置に到着したか否かを判定する。ここで、検出部212は、不図示の記録材検出センサ又はレジストセンサ115を用いて記録材111の先端を検出する。また、検出部212は、モータ205の駆動ステップ数から検出してもよい。
搬送速度変更位置で記録材111の先端が検出されると、ステップS1105において、搬送部204は、記録材111の搬送速度を速度Bから転写速度である速度Cに切り替える。その後、記録材111は、転写速度Cが維持されたまま転写位置に搬送され、画像が転写される。
<搬送速度及び開始時間の算出方法>
ここでは、記録材111の反転搬送路133上の搬送速度B、及び2面目の開始時間T1の算出方法について記載する。以下では、搬送速度Bについて説明する。まず、記録材111の1面目が転写位置に到着してから記録材111の2面目が転写位置に到達するまでに要する時間を算出する方法について説明する。
転写位置から記録材反転位置までの時間T126及び記録材の反転に要する時間をT_TURNは、第1の実施形態と同一の方法で求まる。
反転搬送路133の長さをL133、反転搬送路134のうち、図10に示す搬送速度変更位置より上流の搬送路の長さをL134B、下流の搬送路の長さをL134Cとする。反転搬送路133での記録材111の搬送速度はBであり、搬送速度変更位置より上流の搬送路L134Bでの搬送速度はB、下流の搬送路L134Cでの搬送速度はCである。したがって、反転搬送路133の記録材111の搬送に要する時間T133、及びL134B、L134Cの記録材111の搬送に要する時間T134B、T134Cは、
T133=L133/B
T134B=L134B/B
T134C=L134C/C
となる。
ここで、速度Bと速度Cが異なる場合、速度Bから速度Cへ切り替えるときに要する時間(搬送路L133Cを全て速度Cで搬送したときの時間との差分)が存在する。この時間をΔT_BCする。つまり、反転搬送路133、134で要する時間T_RFDは、
T_RFD=T133+T134B+T134C+ΔT_BC
となる。
よって、記録材111の1面目の転写が始まってから、再び記録材111が転写位置に到達するまでに要する時間T_DUPは、
T_DUP=T126+T_TURN+T_RFD
となる。
また、ステーション120(a〜d)において、記録材111の1面目に転写する画像の形成を開始してから、記録材111の2面目に転写する画像の形成を開始するまでの時間T_IMGは、第1の実施形態と同一の方法で求まる。
したがって、1面目の転写が始まってから再び記録材111が転写位置に到達するまでに要する時間T_DUPと、1面目の画像形成を開始してから2面目の画像形成を開始するまでの時間T_IMGとが等しくなるように、速度Bを決定する。ここで、第1の実施形態と同様に、速度Bが実現可能な搬送速度であるか否かを判定して、実現可能でない場合には補正を行うことが望ましい。
以下では、調整速度B’の算出方法について記載する。本実施形態では、反転搬送路134上を、速度B’で駆動する調整時間は予め定められた固定時間としている。速度調整部203は、理想時間からの差分を低減するために、記録材111の搬送速度Bに対して調整速度B’を適用する。
まず、差分の算出方法について記載する。記録材に転写する画像を形成する際の、感光ドラム103(a〜d)の中で、最初に露光を開始する感光ドラムの露光開始位置から転写位置までの距離をL7とする。また、速度Cで感光ドラム103(a〜d)及び中間転写ベルト102を駆動しているため、画像形成開始から転写位置までに要する時間T7は、
T7=L7/C
となる。
画像形成開始から記録材検出センサ129で記録材111を検出するまでに要する時間は、S404で説明したように、タイマカウンタCNT2でカウントしている。よって、記録材検出センサ129で記録材111を検出したとき、中間転写ベルト102上の可視像が転写位置へ到達するまでの残り時間T_IMG2は、
T_IMG2=T7−CNT2
となる。
一方、検出位置から転写位置まで(反転搬送路134)の距離のうち、速度Bで搬送する距離はL134B、速度Cで搬送する距離はL134Cであり、また、速度Bと速度Cが異なる場合、速度Bから速度Cへ切り替えるときに要する時間が存在する。この時間をΔT_BCすると、反転搬送路134の理想搬送時間T_DUP2は、
T_DUP2=L134B/B+L134C/C+ΔT_BC
となる。
よって、残り時間T_IMG2と理想時間T_DUP2との差分T_LAGは、
T_LAG=T_DUP2−T_IMG2
となる。
理想時間T_IMG2から残り時間T_DUP2を減算した差分T_LAGが正の値であれば、理想時間よりも遅れているとみなし、速度B’は速度Bを加速させるように設定される。一方、差分T_LAGが負の値であれば、速度B’は速度Bを減速させるように設定される。
以上説明したように、本実施形態に係るプリンタ100は、反転搬送路133、134における記録材111の搬送速度を、できる限り反転搬送路133、134に適した反転搬送路用の搬送速度に設定する。したがって、プリンタ100は、記録材111の搬送速度を転写位置の直前で、反転搬送路用の搬送速度から転写用の搬送速度に切り替える。これにより、プリンタ100は、反転搬送路133、134に必要以上な動作負荷を与えることなく、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第4の実施形態]
次に、図12乃至図14を参照して、第4の実施形態について説明する。本実施形態は、第3の実施形態と比較して、調整速度B’を予め定められた固定値とし、調整時間T_REVを可変とする点で異なる。記録材111の搬送制御は、図10と同様であるため説明を省略する。また、画像形成の制御についても図4と同様であるため説明を省略する。
まず、図12及び図13を参照して、調整時間の算出方法について説明する。図12は、第4の実施形態に係る調整速度を適用することにより反そう速度を加速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。図13は、第4の実施形態に係る調整速度を適用することにより反そう速度を減速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。それぞれ縦軸に速度を示す、横軸に時間を示す。以下では、算出した差分から、反転搬送路134の搬送距離L134を理想時間T_DUP2で搬送させることを想定する。
図12に示すように、調整速度が加速させるための値である場合について説明する。ここで、速度Bと速度Cが異なる場合、速度Bで搬送する距離L134B、速度Bから速度Cへ切り替えるときに要する距離L134BtoC、速度Cで搬送する距離L134Cを定義する。したがって、検出位置から転写位置までの搬送時間T_DUP2は、
T_DUP2=L134B/B+ΔT_BC+L134C/C
となるように記録材111を搬送する必要がある。
速度調整を行うのは、速度Bで駆動する範囲のみであることから、ΔT_BCとL134C/Cは理想時間との差分に依存しない。
調整速度B’を適用した速度Bへのスローアップに要する時間をT_UP、再び速度Bへ戻すためのスローダウンに要する時間をT_DWとする。また、スローアップ、スローダウンに要する距離の差分(全て速度Bで搬送したときとの差分)をそれぞれΔL_UP、ΔL_DWとする。すると、搬送距離L134を理想時間T_DUP2で搬送するための式は、
L134B=B×(T_DUP2−ΔT_BC−L134C/C)
+(ΔL_UP+ΔL_DW)
+(T_REV−(T_UP+T_DW))×(B’−B)
となり、以上から調整時間T_REVを求められる。
一方、図13に示すように、調整速度B’が減速させるための値である場合について説明する。ここで、調整速度B’を適用した搬送速度Bへのスローダウンに要する時間をT_DW’、再び搬送速度Bへ戻すためのスローアップに要する時間をT_DW’とする。さらに、スローダウン、スローアップに要する距離の差分(全て速度Bで搬送したときとの差分)をそれぞれΔL_DW’、ΔL_UP’とする。すると、搬送距離L134を理想時間T_DUP2で搬送するための式は、
L134=B×(T_DUP2−ΔT_BC−L134C/C)
−(ΔL_DW’+ΔL_UP’)
−(T_REV−(T_DW’+T_UP’))×(B−B’)
となり、以上から調整時間T_REVを求められる。
次に、図14を参照して、本実施形態における反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御について説明する。図14は、第4の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。以下で説明する処理は、CPU201によって統括的に制御される。なお、以下では、図5及び図11に示す処理と同様の処理については、同一の番号を付し、説明を省略する。即ち、ステップS1401についてのみ説明を記載する。
S507で差分が算出されると、ステップS1401において、速度調整部203は、導出部207によって調整速度B’を搬送速度Bに適用するための調整時間T_REVを導出する。ここで、導出部207は、上述の式を用いて調整時間T_REVを導出する。
また、速度調整部203は、第1及び第3の実施形態と同様に、調整時間と差分とを対応付けたテーブルから、対応する調整時間を取得してもよい。この場合、速度調整部203は、差分を低減するための予め定められた調整速度を適用した搬送速度で記録材を搬送する調整時間と、差分とを対応づけたテーブルを格納部208に予め格納しておく。
以上説明したように、本実施形態に係るプリンタ100は、差分を低減するために、検出位置以降の反転搬送路134において、適用する調整速度を固定して、調整速度を適用する調整時間を可変とする。このような制御をした場合であっても、本プリンタ100は、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。したがって、プリンタ100は、汎用性の高い設計が可能となり、ROM、RAMの容量やコスト等の設計条件を考慮した設計ができる。
[第5の実施形態]
次に、図15及び図16を参照して、第5の実施形態について説明する。本実施形態に係るプリンタ100は、反転搬送路133、134を含む転写位置までの搬送路に配置された複数の記録材検出センサを備える。これにより、プリンタ100は、複数回の速度調整を行うことが可能となる。なお、画像形成の制御は図4と同様であるため説明を省略する。また、速度調整テーブルは、図5と同様であるため説明を省略する。さらに、速度Bの算出方法は第1の実施形態と同一である。
図15は、第5の実施形態に係る両面印刷を行う際の記録材111の搬送制御を示す図である。ここで、搬送経路L1、L2、L3、L4、L6及びそれらの搬送制御は、第1及び第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、ここでは、予め設定された複数の検出位置で用いられるセンサを記録材検出センサ129及びレジストセンサ115とし、2回の速度調整を行う例について説明する。しかしながら、本発明は、これらの検出位置に限定されない。
矢印L10は、記録材検出センサ129からレジストセンサ115までの記録材111の搬送経路を示す。ここで、1回目の速度調整が行われる。搬送経路L10での記録材111の搬送速度は、速度Cから調整速度C’を適用した搬送速度へ遷移され、さらに調整速度C’を適用した搬送速度から速度Cに戻される。
矢印L11は、レジストセンサ115から搬送速度に調整速度C”を適用し、その後、速度Cに戻される位置までの搬送経路を示す。ここで、2回目の速度調整が行われる。搬送経路L11での記録材111の搬送速度は、搬送経路L10と同様に、速度Cから調整速度C”を適用した搬送速度へ遷移され、さらに調整速度C”を適用した搬送速度から速度Cに戻される。
次に、図16を参照して、本実施形態における反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御について説明する。図16は、第5の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。以下で説明する処理は、CPU201によって統括的に制御される。なお、以下では、図5に示す処理と同様の処理については、同一の番号を付し、説明を省略する。また、図6に示す速度調整テーブル600についても同様であるため、説明を省略する。
S511で1回目の速度調整が終了すると、ステップS1601において、検出部212は、レジストセンサ115に記録材111の先端が到着したか否かを検出する。レジストセンサ115で記録材111の先端が検知されると、ステップS1602において、算出部213は、S404でカウントを開始したタイマカウンタCNT2の値と理想のタイマカウンタCNT2の値との差分を算出する。ここで、理想のタイマカウンタCNT2の値は、記録材111の2面目に画像を転写する転写タイミングから求まる。また、転写タイミングは、記録材111の2面目に転写される画像の形成が開始された開始時間T1から、ステーション120(a〜d)における画像形成の速度と転写位置までの搬送時間により求まる。
差分が求まると、ステップS1603において、速度調整部203は、2回目の速度調整に利用される調整速度C”を速度調整テーブル600から取得する。また、速度調整部203は、導出部207を用いて、算出された差分から、調整速度C”を導出してもよい。
続いて、ステップS1604において、搬送部204は、現在の記録材111の搬送速度Cに調整速度C”を適用し、2回目の速度調整を開始する。また、速度調整部203は、調整速度C”を適用し始めたタイミングで、計時部211によってタイマカウンタCNT4のカウントを開始させる。ここで、タイマカウンタCNT4は、一定時間が経過するごとにカウントアップされるものである。調整速度C’の算出方法については後述する。
ステップS510において、計時部211は、タイマカウンタCNT4のカウント数が、予め定められた調整時間に対応する規定のカウント数に到達したか否かを監視する。規定のカウント数に到達すると、計時部211は、速度調整部203に通知する。その後、ステップS511において、速度調整部203は、記録材111の調整速度C”を適用した搬送速度を速度Cに戻す。
<調整速度C”の算出方法>
以下では、調整速度C”の算出方法について記載する。本実施形態では、反転搬送路134上を、速度C”で駆動する調整時間は固定時間とする。速度調整部203は、理想時間からの差分を低減するために、記録材111の搬送速度Cに対して調整速度C”を適用する。
まず、差分の算出方法について記載する。記録材に転写する画像を形成する際の、感光ドラム103(a〜d)の中で、最初に露光を開始する感光ドラムの露光開始位置から転写位置までに要する時間T7は、調整速度C’検出時と同じく、
T7=L7/C
である。
画像形成開始からレジストセンサ115で記録材111を検出するまでに要する時間は、S404で説明したように、タイマカウンタCNT2でカウントしている。よって、レジストセンサ115で記録材111を検出したとき、中間転写ベルト102上の可視像が転写位置へ到達するまでの残り時間T_IMG3は、
T_IMG3=T7−CNT2
となる。
一方、レジストセンサ115の検出位置から転写位置までの距離をL135とし、搬送速度が速度Cであることから、反転搬送路の搬送経路L10の理想搬送時間T_DUP3は、
T_DUP3=L135/C
となる。
よって、残り時間T_IMG3と理想時間T_DUP3との差分T_LAG”は、
T_LAG”=T_DUP3−T_IMG3
となる。
理想時間T_IMG3から残り時間T_DUP3を減算した差分T_LAG”が正の値であれば、理想時間よりも遅れているとみなし、速度C”は速度Cを加速させる値をとる。一方、差分T_LAG”が負の値であれば、速度C”は速度Cを減速させる値をとる。
以上説明したように、本実施形態に係るプリンタ100は、反転搬送路133、134を含む転写位置までの搬送路に配置された複数のセンサを備える。これにより、プリンタ100は、複数の検出位置で記録材111の先端を検出し、複数回の速度調整を実行することができる。したがって、本プリンタ100は、さらに、画像形成の精度を向上しうる。
また、本実施形態では、調整速度C’、C”を可変とし、駆動時間を固定した例について説明した。しかしながら、第2の実施形態と同様に、調整速度C’、C”を固定し、調整時間を可変としてもよい。また、第3及び第4の実施形態と同様に、転写位置の直前で搬送速度を速度Bから速度Cに切り替えてもよい。さらに、レジストセンサ115の手前で切り替えてもよい。また、本実施形態では、調整速度C’、C”を、速度調整テーブル600から取得しているが、導出部207によって導出してもよい。
第1の実施形態に係るプリンタ100の全体構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係るプリンタ100の制御ブロックを示す図である。 第1の実施形態に係る両面印刷を行う際の記録材111の搬送制御を示す図である。 第1の実施形態に係る画像形成の制御手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る速度調整テーブル600を示す図である。 第2の実施形態に係る調整速度を適用することにより搬送速度を加速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。 第2の実施形態に係る調整速度を適用することにより搬送速度を減速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。 第2の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る両面印刷を行う際の記録材111の搬送制御を示す図である。 第3の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る調整速度を適用することにより反そう速度を加速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。 第4の実施形態に係る調整速度を適用することにより反そう速度を減速させる場合の調整時間の算出方法を示す図である。 第2の実施形態に係るプリンタ1400の全体構成を示す断面図である。 第5の実施形態に係る両面印刷を行う際の記録材111の搬送制御を示す図である。 第5の実施形態に係る反転搬送路133、134における記録材111の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100:プリンタ
102:中間転写ベルト
107:二次転写ローラ
109:主搬送路
110:定着器
112:給送ローラ
113:カセット
114:レジストローラ
115:レジストセンサ
117:中間転写ベルト
120a〜d:ステーション
124:二次転写ローラ
125:フラッパ
126:反転ローラ
129:記録材検出センサ
131:排出ローラ
132:排出部
133:反転搬送路

Claims (10)

  1. 画像形成装置であって、
    記録材に画像を転写するための主搬送路と、1面目に画像が転写された記録材の表裏を反転させて再び該主搬送路へ搬送するための反転搬送路とにおいて、記録材を搬送する搬送手段と、
    画像を形成する画像形成手段と、
    予め定められた転写位置に搬送されてきた記録材に前記画像を転写する転写手段と、
    記録材の2面目に転写される画像の形成が開始された時点からの経過時間を計時する計時手段と、
    前記反転搬送路を搬送される記録材の先端を予め定められた検出位置で検出する検出手段と、
    前記記録材の先端が検出されたときの前記経過時間と、記録材の2面目に画像を転写する転写タイミングから求まる基準の経過時間との差分を算出する算出手段と、
    前記差分を低減するために、前記検出位置以降での反転搬送路において記録材に適用される搬送速度を調整する調整手段と、
    前記検出位置で記録材の先端が検出される前に、記録材の2面目に転写される画像の形成を開始させる画像形成制御手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成制御手段は、
    記録材の2面目に転写される画像の形成を開始する開始時間と、該開始時間から求まる前記転写タイミングに記録材の先端を前記転写位置に到達させるための前記反転搬送路における記録材の搬送速度とを、記録材の1面目に画像を形成した後に決定する決定手段を備え、
    前記検出位置で記録材の先端が検出される前に、前記開始時間に従って該記録材の2面目に転写される画像の形成を開始させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記決定された搬送速度が前記搬送手段によって実現可能な搬送速度であるか否かを判定する判定手段と、
    前記決定された搬送速度が前記実現可能な搬送速度の下限を下回るときに、前記転写タイミングに合わせて前記転写位置に記録材を到達させるために前記反転搬送路内で一時的に記録材の搬送を停止させる停止手段と、
    前記決定された搬送速度が前記実現可能な搬送速度の上限を超えるときに、該決定された搬送速度を前記上限の値に補正するとともに、該補正した搬送速度に合わせて前記開始時間を補正する補正手段とを
    さらに備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記調整手段は、
    記録材の2面目に画像を転写する転写タイミングと前記差分とを用いて、前記差分を低減するための予め定められた調整時間内で記録材の搬送速度に適用される調整速度、又は、前記差分を低減するための予め定められた調整速度を適用した搬送速度で記録材を搬送する調整時間を導出する導出手段を備え、
    前記検出位置以降の反転搬送路において記録材の搬送速度に前記調整速度を適用し、
    前記記録材の先端が前記検出位置を通過してから前記調整時間が経過した後に、記録材の搬送速度を、前記調整速度を適用する前の搬送速度に戻すことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記調整手段は、
    前記差分を低減するための予め定められた調整時間内で記録材の搬送速度に適用される調整速度と前記差分とを対応づけたテーブルを予め格納した第1格納手段を備え、
    前記算出された差分に対応する調整速度を前記第1格納手段から取得し、前記取得した調整速度を、前記検出位置以降の反転搬送路において記録材の搬送速度に適用し、
    前記記録材の先端が前記検出位置を通過してから前記予め定められた調整時間が経過した後に、記録材の搬送速度を、前記調整速度を適用する前の搬送速度に戻すことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記調整手段は、
    前記差分を低減するための予め定められた調整速度を適用した搬送速度で記録材を搬送する調整時間と、前記差分とを対応づけたテーブルを予め格納した第2格納手段を備え、
    前記算出された差分に対応する調整時間を第2格納手段から取得し、
    前記検出位置以降の反転搬送路において記録材の搬送速度に前記予め定められた調整速度を適用し、
    前記記録材の先端が前記検出位置を通過してから前記取得した前記調整時間が経過した後に、記録材の搬送速度を、前記調整速度を適用する前に搬送速度に戻すことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記調整手段は、
    記録材の搬送方向において前記検出位置より前の予め定められた位置で、前記反転搬送路用の搬送速度から記録材に画像を転写する際の搬送速度に切り替えることを特徴とすることを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記調整手段は、
    前記調整時間が経過した後に、記録材の搬送速度を、記録材に画像を転写する際の搬送速度に切り替える代わりに、前記検出位置で記録材の先端を検知したときの反転搬送路において設定されていた反転搬送路用の搬送速度に戻し、記録材の2面目に画像の転写が開始される直前で、記録材に画像を転写する際の搬送速度に切り替えることを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記検出手段は、
    前記反転搬送路を含む前記転写位置までの搬送路に配置された複数のセンサを備え、
    前記複数のセンサによって、前記搬送路を搬送される記録材の先端をそれぞれの検出位置で検出し、
    前記算出手段は、
    各検出位置での差分を算出し、
    前記調整手段は、
    各検出位置で算出された差分に基づいて、各差分を低減するために記録材の搬送速度を調整することを特徴とする請求項1乃8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 画像形成装置を制御する制御方法であって、
    記録材に画像を転写するための主搬送路と、1面目に画像が転写された記録材の表裏を反転させて再び該主搬送路へ搬送するための反転搬送路とにおいて、記録材を搬送するステップと、
    画像を形成するステップと、
    予め定められた転写位置に搬送されてきた記録材に前記画像を転写するステップと、
    記録材の2面目に転写される画像の形成が開始された時点からの経過時間を計時するステップと、
    前記反転搬送路を搬送される記録材の先端を予め定められた検出位置で検出するステップと、
    前記記録材の先端が検出されたときの前記経過時間と、記録材の2面目に画像を転写する転写タイミングから求まる基準の経過時間との差分を算出するステップと、
    前記差分を低減するために、前記検出位置以降での反転搬送路において記録材に適用される搬送速度を調整するステップと、
    前記検出位置で記録材の先端が検出される前に、記録材の2面目に転写される画像の形成を開始させるステップと
    を含むことを特徴とする制御方法。
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