JP2008275150A - 駆動力正逆切替装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力側から一定の回転方向をもった駆動力を、正回転と逆回転を切替えて出力できるようにする。
【解決手段】入力歯車2、出力歯車8、切替機構41を備え、切替機構41は遊星歯車機構42、制御機構43、クラッチ機構44より構成され、遊星歯車機構42は、回転伝達軸3aに一体化された太陽歯車3、出力歯車8と一体化された内歯歯車5、前記太陽歯車3と内歯歯車5の間に介在された遊星歯車4及びキャリヤ12とにより構成され、前記クラッチ機構44は、回転伝達軸3aとキャリヤ12に設けられたクラッチ装着部45との間に介在された一方向クラッチ11により構成され、アクチュエータ34がオフのときクラッチ11がロックされ遊星歯車4が公転のみ行い、正方向回転の入力がそのまま出力され、アクチュエータ34がオンのときクラッチ11のロックが解除され遊星歯車4が自転のみ行い、正方向回転の入力が逆回転方向に切り替えて出力される。
【選択図】図1

Description

この発明は、駆動力正逆切替装置に関するものである。
事務機の給紙部における紙の搬送方向は通常は一方向であるので、一定方向の回転仕様をもったモータによって駆動部を駆動させるようにしている。しかし、紙の搬送方向を正逆適宜切替えて搬送する進化した給紙部において、従来の一定方向回転仕様のモータで対応する場合は、モータの駆動力の回転方向を正逆に切替える装置を追加する必要があった(特許文献1)。
このような場合に通常使用される駆動力正逆切替機構として、図17に示した3個の傘歯車を用いた機構が知られている(非特許文献1)。この機構は、入力軸51の一端に設けた入力傘歯車52の歯面に接近して直交方向に出力軸53が設けられ、その出力軸53にクラッチ54が軸方向にスライド可能にキー止めされる。そのクラッチ54の両側に一対の出力傘歯車部55、55が回転自在に嵌合され、これらの出力傘歯車部55が入力傘歯車52に噛み合わされる。各出力傘歯車部55の対向面に設けたボス部56に前記クラッチ54に係合する歯57が設けられる。前記クラッチ54の中間部に設けられた周溝58に揺動アーム59のピン60が挿入される。揺動アーム59の他端は軸61により固定部に揺動可能に取り付けられる。
揺動アーム59が左右いずれか一方に倒されると、クラッチ54が軸方向にスライドしてその方の出力傘歯車部55の歯57に係合され、入力軸51の回転が出力軸53に伝達される。また、揺動アーム59が逆方向に倒されるとクラッチ54が他方の出力傘歯車部55側に係合され出力軸53が逆転される。
特開平5−307290号公報 「機械運動機構」株式会社技報堂、昭和32年10月1 5日出版、81頁
前記の駆動力正逆切替機構は、入力軸51と出力軸53が直交しているため、入力側のモータと出力側の給紙ローラの配置に制限を受け、また入力傘歯車の径が大型化し、さらに揺動アーム59の制御機構が複雑になる等の問題があった。また、クラッチ54の切替え時に歯57の回転位相を同期させ歯の衝突を回避する同期手段が必要となる問題もあった。
そこで、この発明は、入出力軸が平行に配置されるコンパクトな駆動力正逆切替装置を提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、この発明に係る駆動力正逆切替装置は、図1から図8に示したように、入力歯車2、出力歯車8及び前記入力歯車2に入力された駆動トルクの回転方向を正逆選択的に切り替えて前記出力歯車8に出力する切替機構41を備える。
前記切替機構41は遊星歯車機構42、制御機構43及びクラッチ機構44により構成される。
前記遊星歯車機構42は固定軸1に支持された回転伝達軸3a、該回転伝達軸3aに同軸状態に一体化された太陽歯車3、該太陽歯車3の外周において同軸状態に配置され、かつ出力歯車8と一体化された内歯歯車5、前記太陽歯車3と内歯歯車5の間に介在された遊星歯車4及び前記回転伝達軸3aに同軸状態に配置された前記遊星歯車4のキャリヤ12とにより構成される。
前記制御機構43は、前記固定軸1と同軸状態に回転自在に設けられ、かつ外部のアクチュエータ34によって拘束状態と非拘束状態が選択的にとれる制御歯車7により構成され、該制御歯車7は前記キャリヤ12と一体化される。
前記クラッチ機構44は、前記回転伝達軸3aと、前記キャリヤ12に設けられたクラッチ装着部45との径方向の対向面間に介在された一方向性のころクラッチ11により構成され、前記制御歯車7に設けられたロック解除ピン28が前記ころクラッチ11のクサビ角θの狭小側端部においてころ21に対し所要すき間をおいて介在される。前記入力歯車2が前記回転伝達軸3aに対し一体化される。
上記構成の装置において、アクチュエータ34がオフとなって制御歯車7が非拘束状態にあるとき、入力歯車2に正回転方向A(図1の右から見て右回転方向)の駆動トルクが入力されたとすると、これと一体に回転伝達軸3a、太陽歯車3及びころクラッチ11の内輪16が正回転方向Aに回転する。
ころクラッチ11においては、内輪16の正回転方向Aへの回転によりロック状態となる。ころクラッチ11のロックにより、太陽歯車3とキャリヤ12は一体化されるので、遊星歯車4は自転することなく、太陽歯車3の回転とともに正回転方向Aに公転のみ行う(図3参照)。これと同時に、内歯歯車5及びこれと一体の出力歯車8が入力歯車2と同一の正回転方向Aに回転し、出力歯車8から正回転方向Aの駆動トルクが出力される。
前記のように回転している状態において、アクチュエータ34がオンとなって制御歯車7が拘束状態となると(図6参照)、これと一体のロック解除ピン28が停止する。これによりころ21がロック解除ピン28に当たり、ころクラッチ11はロック解除状態となる。
キャリヤ12は、制御歯車7の停止と同時に停止され、そのキャリヤ12に支持された遊星歯車4は公転することなく自転のみ行う。その自転に伴い内歯歯車5及びこれと一体の出力歯車8が回転され、入力された回転方向と反対の逆回転方向Bの駆動トルクが出力される。
この発明は、以上のようなものであるから、以下の効果を奏することができる。
a)制御歯車の制御により、出力側の回転を反転させることができる。
b)遊星歯車機構を用いているので、回転方向に応じて出力側の回転を減速又は増速させることができる。
c)1本の固定軸上に各部品が組み付けられるため、その固定軸を相手装置に固定するだけでこの駆動力正逆切替装置を迅速かつ容易に組み込むことができ、また前記の固定軸が回転中心となるため部品精度も出し易くなり、回転不良が起こり難い。
d)出力軸と平行に入力軸がとれるため、平歯歯車の歯車伝達で入出力が可能となる。
以下、この発明に係る駆動力正逆切替装置の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1から図8に示した実施例1の場合の基本的な構成は、平歯車でなる入力歯車2、同じく平歯車でなる出力歯車8及び前記入力歯車2に入力された駆動トルクの回転方向を正逆選択的に切り替えて前記出力歯車8に出力する切替機構41を備えた駆動力正逆切替装置であり、該装置は中心部を貫通する固定軸1によって支持される。前記切替機構41は、遊星歯車機構42、制御機構43及びクラッチ機構44により構成される。
実施例1の場合は、図1に向かって左から順に、固定軸1上に入力歯車2、出力歯車8、遊星歯車機構42、クラッチ機構44及び制御機構43の順に配置される。
前記入力歯車2は、固定軸1の一端部に回転自在に嵌合され、その入力歯車2の内端面に接して遊星歯車機構42を構成する回転伝達軸3aの一端面が突き合わされ、軸方向の凹凸係合部13によって入力歯車2と回転伝達軸3aが回転方向に一体化されている。
遊星歯車機構42は、図3に示したように、前記固定軸1に支持された回転伝達軸3a、その回転伝達軸3aの中間部外径面に一体に形成された太陽歯車3、その太陽歯車3の外周に同軸状態に配置された内歯歯車5、太陽歯車3と内歯歯車5との間において軸対称の位置に配置されこれらの歯車3、5に噛み合わされた2個の遊星歯車4、及び各遊星歯車4の回転軸27を支持するキャリヤ12とから構成される。回転伝達軸3aの他端は、制御歯車7の内端面に接する。
前記回転伝達軸3aの入力歯車2側の端部と前記太陽歯車3との間の外径面に、出力歯車8が回転自在に嵌合される(図1参照)。その出力歯車8と、これより大径の前記の内歯歯車5とが段差部26を介して一体化される。内歯歯車5はその段差部26を介して出力歯車8によって支持される。前記の遊星歯車4は、その段差部26の内面に対面し、その段差部26によって軸方向の抜け止めが図られる。
前記のキャリヤ12は、回転伝達軸3aの外径面で支持された円板部14と、その円板部14の外径部から制御歯車7側に突き出した円筒部15を有し、その円筒部15の内径面にクラッチ装着部45が形成される。
前記の制御機構43は、回転伝達軸3aの他方の端面に接して固定軸1に回転自在に嵌合された制御歯車7によって構成される。その制御歯車7は外径面に歯車、セレーション等の凹凸係合面46が形成される。その凹凸係合面46に対向して外部のアクチュエータ34が配置され、そのオン・オフによって制御歯車7は拘束状態と非拘束状態の2態様を選択的にとることができる。
前記アクチュエータ34は、ソレノイドのオン・オフによって出没するプランジャーが凹凸係合面46に対し係脱できるようにしたものを図示しているが、電磁クラッチ又は電磁ブレーキと補助歯車によって構成し、所定の制動トルクで拘束するようにしたものであってもよい。この点は以下の他の実施例においても同様である。
前記制御歯車7の前記キャリヤ12との対向面において、中心対称の位置に一対のロック解除ピン28、28が設けられる(図5(b)参照)。また、その一方のロック解除ピン28の径方向外側において係合凹部6aが設けられ、これに対向したキャリヤ12の円筒部15の端面に係合凸部6bが設けられる(図4参照)。係合凹部6aと係合凸部6bの係合(図1参照)により、制御歯車7とキャリヤ12は回転方向に一体化される。
前記のクラッチ機構44は、回転伝達軸3aの前記太陽歯車3と制御歯車7側の端面の間の外径面と、クラッチ装着部45の内径面との間に組み込まれた一方向性のころクラッチ11(図2参照)により構成される。ころクラッチ11は、内輪16、外輪17、これらの間に介在されたころ21及び付勢ばね22により構成される。
前記の内輪16は、回り止め32(図2参照)を介して回転伝達軸3aの外径面に嵌合され、外輪17も回り止め33を介してクラッチ装着部45の内径面に嵌合される。前記内輪16と外輪17の対向面間に、周方向に見て四分の一円の範囲ごとに方向性の異なる4個所のころ収納部19a、19bが設けられる。即ち、方向性が一致する2箇所のころ収納部19a、19aが軸対称の2箇所に設けられ、また、これらのころ収納部19a、19aの間に方向性が前記と反対の2箇所のころ収納部19b、19bが設けられる。
前記各ころ収納部19a、19bを形成する外輪17の内径面に周方向に連続した3箇所の傾斜面からなるカム面18a、18bが形成され、各カム面18a、18bにそれぞれ周方向に相互に接触した3個のころ21が収納される。ころ収納部19aのカム面18aと、ころ収納部19bのカム面18bの傾斜方向は、周方向に見て反対となるように形成される。その結果、各カム面18a、18bに嵌合されたころ21の接点において引いた接線がなす角度、いわゆるクサビ角θの拡大方向が反対となる。
前記のころ収納部19a、19bのうち、クサビ角θの相互に拡大方向となるころ収納部19a、19bの端部相互間において付勢ばね22が介在される。その付勢ばね22によって各ころ収納部19a、19bのころ21がそれぞれクサビ角θの狭小方向に付勢される。また、クサビ角θが相互に狭小方向となるころ収納部19a、19bの端部相互間において両側のころ21に多少のすき間をおいて前述のロック解除ピン28、28が挿入される。このようにして、クサビ角θの方向のそろったころ収納部19a又は19bを有するものがそれぞれ方向性が一致するころクラッチを構成する。
その他、図1において、36、35は入力歯車2と制御歯車7の止め輪である。
実施例1の駆動力正逆切替装置は以上のようなものであり、入力歯車2が太陽歯車3に結合されているので、太陽歯車入力型ということができる。次にその作用について説明する。
いま、図1に示したように、アクチュエータ34がオフで制御歯車7が非拘束状態にあるとき、正回転方向A(図1の右から見て右回転方向)の駆動トルクが入力歯車2に入力されると(図1の入力歯車2の白抜き矢印参照)、これと一体に回転伝達軸3a、太陽歯車3及びころクラッチ11の内輪16が正回転方向Aに回転する。
ころクラッチ11においては、図2に示したように、内輪16の正回転方向Aへの回転により、一方のころ収納部19aにおいてはころ21がロック解除状態となるが、他方のころ収納部19bにおいては、ころ21がクサビ角θの狭小方向に移動するためころ21がロック状態となる。これにより、ころクラッチ11は全体としてロック状態となる。
即ち、ころクラッチ11は内輪16が正回転方向Aに回転することによってロックされる一方向性を有する。但し、この実施例1の場合は、後述のように、内輪16が前記と反対、即ち逆回転方向Bに回転した場合はころ収納部19aにおいてロックされるようなっており、二方向性を持つ。
前記のようにしてころクラッチ11がロックされることによりキャリヤ12及びこれに係合された制御歯車7も正回転方向Aに回転され、同時に制御歯車7に設けられたロック解除ピン28も同方向に回転する。ロック解除ピン28が同方向へ回転することによりころクラッチ11のロックを解除させることはない。
ころクラッチ11のロックにより、太陽歯車3とキャリヤ12は一体化されるので、遊星歯車4は自転することなく、太陽歯車3の回転とともに正回転方向Aに公転のみ行う(図3参照)。これと同時に、内歯歯車5及びこれと一体の出力歯車8が入力歯車2と同一の正回転方向Aに同一回転速度で回転し、出力歯車8から正回転方向Aの駆動トルクが出力される(図1の出力歯車8の白抜き矢印参照)。
前記のように回転している状態において、図6に示したように、アクチュエータ34がオンとなって制御歯車7が拘束状態となると、これと一体のロック解除ピン28が停止する。一方、入力歯車2、回転伝達軸3a及び内輪16は引き続き正回転方向Aに回転しているので、ころクラッチ11のころ収納部19aにおいては、ころ2がクサビ角θの拡大方向に移動するロック解除状態にある(図7参照)。
このとき、他方のころ収納部19bにおいては、ころ21はクサビ角θの狭小方向に移動するが、内輪16のトルクが、外輪17、キャリヤ12及び制御歯車7を拘束するアクチュエータ34側の制動トルク(制動トルクは、紙送り等の比較的低トルクの負荷トルクに対応して低トルクに設定される。)に打ち勝って、ころクラッチ11全体が正回転方向Aに回転される。これによりころ21がロック解除ピン28に当たり、クサビ角θの拡大方向に押し戻されるためロックが解除される。その結果、ころクラッチ11は全体としてロック解除状態となる。
キャリヤ12は、係合凹部6aと係合凸部6bの係合により、制御歯車7に一体化されているので、制御歯車7の停止と同時にキャリヤ12が停止され、そのキャリヤ12に支持された遊星歯車4は公転することなく自転のみ行う(図8参照)。結局、出力歯車8から、入力された回転方向と反対の逆回転方向Bで、かつ遊星歯車機構42において減速された駆動トルクが出力される(図6の出力歯車8の白抜き矢印参照)。
以上の説明においては、入力歯車2に正回転方向Aの駆動トルクが入力される場合について説明したが、ころクラッチ11は前述のように二方向性であるので、逆回転方向Bの駆動トルクが入力される場合も同様の作用により回転方向の切り替えが行われる。
なお、入力の回転方向が一方向に限定されている場合は、ころクラッチ11は一方向性のものでよい。
図9から図16に示した実施例2は、基本的構成において前記実施例1と共通するが、入力歯車2、出力歯車8、回転伝達軸3a及びキャリヤ12の構造等において多少の相違がある。
即ち、この実施例2の場合は、入力歯車2と出力歯車8の配置が入れ替わっており、出力歯車8が図9に向かって装置の左端部に配置され、その位置において固定軸1に嵌合される。また、入力歯車2が回転伝達軸3aの外径面に嵌合され、段差部26を介して内歯歯車5と一体化される。この型式は内歯歯車入力型と称される。
この場合の回転伝達軸3aは、実施例1の場合の回転伝達軸3aと異なって、太陽歯車3から先の軸部分はなく、太陽歯車3の端面がキャリヤ12の端面に突き当てられる。回転伝達軸3aの他端は凹凸係合部13によって出力歯車8に対し一体回転可能に係合される。
また、内歯歯車5の端部に同一外径をもった円筒部25が延長形成され、その円筒部25の内径面が制御歯車7側に開放されたクラッチ装着部45となっている。そのクラッチ装着部45の内部に前記のキャリヤ12が収納される。キャリヤ12は円板部29と、その円板部29の制御歯車7側の端面中心に設けられたボス部30からなり、そのボス部30の外径面に回り止め32が設けられる(図10、図12参照)。
前記ボス部30の端面に係合凸部6bが設けられ(図12参照)、これに対向した係合凹部6a(図13(b)参照)が制御歯車7に設けられる。実施例1の場合と同様に、係合凸部6bと係合凹部6aとの係合によってキャリヤ12と制御歯車7が回転方向に一体化される。また、制御歯車7の内端面に一対のロック解除ピン28が設けられる点も前述の実施例1と同様である。
前記キャリヤ12のボス部30の外径面と、クラッチ装着部45の内径面との間にころクラッチ11が組み込まれる。ころクラッチ11の基本的構造は、前記実施例1の場合と同様であるが、相違点は図10に示したように、カム面18a、18bが内輪16の外径面に形成された点である。その他の構成は同様である。
実施例2の駆動力正逆切替装置は以上のようなものであり、次にその作用について説明する。
いま、図9に示したように、アクチュエータ34がオフとなって制御歯車7が非拘束状態にある場合において、入力歯車2に正回転方向Aの駆動トルクが入力されると(図9の入力歯車2の白抜き矢印参照)、これと一体の内歯歯車5が同方向に回転される。これと同時にころクラッチ11の外輪17も正回転方向Aに回転される。
このとき、内輪16には、キャリヤ12、遊星歯車4、太陽歯車3、回転伝達軸3a及び出力歯車8を経て負荷が作用しているので、外輪17が正回転方向Aに回転しても内輪16が回転することがない。このため、ころ収納部19bのころ21はクサビ角θの拡大方向に移動されてロック解除状態となる。他方のころ収納部19aのころ21はクサビ角θの狭小方向に移動してロック状態となる。これにより、ころクラッチ11は全体としてロック状態となる。
ころクラッチ11のロックにより、キャリヤ12及び制御歯車7が同方向に回転されるため、ロック解除ピン28も同方向に回転され、ころクラッチ11のロック状態が維持される。
ころクラッチ11のロックによって内歯歯車5とキャリヤ12及び制御歯車7は一体に正回転方向Aに回転するので、遊星歯車4は自転することなく、内歯歯車5の回転とともに正回転方向Aに公転のみ行い(図11参照)、同時に太陽歯車3及び出力歯車8を正回転方向Aに回転させる。即ち、入力された駆動トルクと同一速度、同一の正回転方向Aの出力が得られる(図9の出力歯車8の白抜き矢印参照)。
前記の回転状態において、図14に示したように、アクチュエータ34がオンとなって制御歯車7が拘束状態となると、これと一体のロック解除ピン28、キャリヤ12、内輪16が停止する。一方、入力歯車2、内歯歯車5及び外輪17は引き続き正回転方向Aに回転しているので、図15に示したように、ころクラッチ11の一方のころ収納部19bにおいては、ころ21がクサビ角θの拡大方向に移動するのでロック解除状態にある。
このとき、他方のころ収納部19aにおいては、実施例1の場合と同様に、ころ21はクサビ角θの狭小方向に移動するが、内輪16のトルクが、外輪17、キャリヤ12及び制御歯車7を拘束するアクチュエータ34側の制動トルクに打ち勝つことにより、ころクラッチ11全体が正回転方向Aに回転される。その結果、ころ21がロック解除ピン28に当たりクサビ角θの拡大方向に押し戻されるためロックが解除される。これにより、ころクラッチ11は全体としてロック解除状態となる。
キャリヤ12は、係合凸部6bと係合凹部6aの係合により、制御歯車7に一体化されているので、制御歯車7の停止と同時にキャリヤ12が停止され、そのキャリヤ12に支持された遊星歯車4は公転することなく自転のみ行う。その自転に従い太陽歯車3及びこれと一体の出力歯車8が逆回転方向Bに回転される。結局、出力歯車8からは、入力された回転方向と反対の逆回転方向Bで、かつ遊星歯車機構42において減速された駆動トルクが出力される(図14の出力歯車8の白抜き矢印参照)。
なお、以上の説明においては、入力歯車2に正回転方向Aの駆動トルクが入力される場合について説明したが、逆回転方向Bの駆動トルクが入力される場合も同様の作用により回転方向の切り替えが行われる。この場合、ころクラッチ11は、ころ収納部19bの部分でロックされる。
実施例1のアクチュエータがオフの状態の断面図 図1のX−X線の断面図 図1のX−X線の断面図 実施例1の分解斜視図 (a)実施例1のキャリヤの斜視図、(b)同じく制御歯車の斜視図 実施例1のアクチュエータがオンの状態の断面図 図6のX―X線の断面図 図6のX−X線の断面図 実施例2のアクチュエータがオフの状態の断面図 図9のX−X線の断面図 図9のX−X線の断面図 実施例2の分解斜視図 (a)実施例2のキャリヤの斜視図、(b)同じく制御歯車の斜視図 実施例2のアクチュエータがオンの状態の断面図 図14のX―X線の断面図 図14のX−X線の断面図 従来例の平面図
符号の説明
1 固定軸
2 入力歯車
3 太陽歯車
3a 回転伝達軸
4 遊星歯車
5 内歯歯車
6a 係合凹部
6b 係合凸部
7 制御歯車
8 出力歯車
11 ころクラッチ
12 キャリヤ
13 凹凸係合部
14 円板部
15 円筒部
16 内輪
17 外輪
18a、18b カム面
19a、19b ころ収納部
21 ころ
22 付勢ばね
25 円筒部
26 段差部
27 回転軸
28 ロック解除ピン
29 円板部
30 ボス部
32、33 回り止め
34 アクチュエータ
35、36 止め輪
41 切替機構
42 遊星歯車機構
43 制御機構
44 クラッチ機構
45 クラッチ装着部
46 凹凸係合面

Claims (3)

  1. 入力歯車(2)、出力歯車(8)及び前記入力歯車(2)に入力された駆動トルクの回転方向を正逆選択的に切り替えて前記出力歯車(8)に出力する切替機構(41)を備えた駆動力正逆切替装置において、
    前記切替機構(41)は遊星歯車機構(42)、制御機構(43)及びクラッチ機構(44)により構成され、
    前記遊星歯車機構(42)は固定軸(1)に支持された回転伝達軸(3a)、該回転伝達軸(3a)に同軸状態に一体化された太陽歯車(3)、該太陽歯車(3)の外周において同軸状態に配置され、かつ出力歯車(8)と一体化された内歯歯車(5)、前記太陽歯車(3)と内歯歯車(5)の間に介在された遊星歯車(4)及び前記回転伝達軸(3a)に同軸状態に配置された前記遊星歯車(4)のキャリヤ(12)とにより構成され、
    前記制御機構(43)は、前記固定軸(1)と同軸状態に回転自在に設けられ、かつ外部のアクチュエータ(34)によって拘束状態と非拘束状態が選択的にとれる制御歯車(7)により構成され、該制御歯車(7)は前記キャリヤ(12)と一体化され、
    前記クラッチ機構(44)は、前記回転伝達軸(3a)と、前記キャリヤ(12)に設けられたクラッチ装着部(45)との径方向の対向面間に介在された一方向性のころクラッチ(11)により構成され、前記制御歯車(7)に設けられたロック解除ピン(28)が前記ころクラッチ(11)のクサビ角(θ)の狭小側端部においてころ(21)に対し所要すき間をおいて介在され、
    前記入力歯車(2)が前記回転伝達軸(3a)に対し一体化されたことを特徴とする駆動力正逆切替装置。
  2. 入力歯車(2)、出力歯車(8)及び前記入力歯車(2)に入力された駆動トルクの回転方向を正逆選択的に切り替えて前記出力歯車(8)に出力する切替機構(41)を備えた駆動力正逆切替装置において、
    前記切替機構(41)は遊星歯車機構(42)、制御機構(43)及びクラッチ機構(44)により構成され、
    前記遊星歯車機構(42)は固定軸(1)に支持された回転伝達軸(3a)、該回転伝達軸(3a)に同軸状態に一体化された太陽歯車(3)、該太陽歯車(3)の外周において同軸状態に配置され、かつ入力歯車(2)と一体化された内歯歯車(5)、前記太陽歯車(3)と内歯歯車(5)の間に介在された遊星歯車(4)及び前記回転伝達軸(3a)に同軸状態に配置された前記遊星歯車(4)のキャリヤ(12)とにより構成され、
    前記制御機構(43)は、前記固定軸(1)と同軸状態に回転自在に設けられ、かつ外部のアクチュエータ(34)によって拘束状態と非拘束状態が選択的にとれる制御歯車(7)により構成され、該制御歯車(7)は前記キャリヤ(12)と一体化され、
    前記クラッチ機構(44)は、前記キャリヤ(12)のボス部(30)と、前記内歯歯車(5)に設けられたクラッチ装着部(45)との径方向の対向面間に介在された一方向性のころクラッチ(11)により構成され、前記制御歯車(7)に設けられたロック解除ピン(28)が前記ころクラッチ(11)のクサビ角(θ)の狭小側端部においてころ(21)に対し所要すき間をおいて介在され、
    前記出力歯車(8)が前記回転伝達軸(3a)に対し一体化されたことを特徴とする駆動力正逆切替装置。
  3. 前記ころクラッチ(11)の外輪(17)の内径面に方向性同一のクサビ角(θ)をもったころ収納部(19a)が四分の一円の範囲において軸対称の位置において形成され、これらと方向性反対のクサビ角(θ)をもったころ収納部(19b)が同じく四分の一円の範囲において軸対称の位置において形成され、各ころ収納部(19a)、(19b)にころ(21)と付勢ばね(22)が収納され、クサビ角(θ)が狭小方向となる隣り合ったころ収納部(19a)、(19b)の間に前記ロック解除ピン(28)が介在されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動力正逆切替装置。
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