JP2008274067A - 末端ヒンダードアミノ基変性重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族ビニル化合物又は共役ジエン化合物からなる単量体を、数平均分子量が1000〜100000となるようにリビングアニオン重合して得られるリビングポリマーに、4−アルコキシシリルアルコキシ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン類からなる変性剤を反応させ、必要に応じて共役ジエン単位の一部または全部を水素添加する。
【選択図】 なし
Description
で表される末端ヒンダードアミノ基変性重合体の製造方法であって、
芳香族ビニル化合物、及び/又は共役ジエン化合物をリビングアニオン重合して得られるリビングポリマーと、下記一般式(II);
で表されるアルコキシシラン化合物とを反応させる末端ヒンダードアミノ基変性重合体の製造方法である。
本発明の製造方法により製造される末端ヒンダードアミノ基変性重合体は、下記一般式(I);
で表される末端ヒンダードアミノ基変性重合体である。
で表される基を指す。
で表されるアルコキシシラン化合物とを反応させる。
その際のアニオン重合開始剤としては、ブチルリチウム、エチルリチウム、メチルリチウムなどのアルキルリチウム、ジイソプロピルベンゼンのアルキルリチウム2分子付加体等の従来知られているアニオン重合開始剤を用いることができ、これらのアニオン重合開始剤は単独で使用しても2種以上を併用してもよい。そのうちでも、ブチルリチウム、特にsec-ブチルリチウムが、重合体の収率、重合開始速度などの点から好ましく用いられる。アニオン重合開始剤の使用量は、一般に、単量体の合計質量に基づいて、0.05〜7質量%、特に0.08〜3質量%であることが、得られる重合体の分子量等の点から好ましい。
また、リビングアニオン重合を行う際の有機溶媒としては、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼンなどの炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒等を挙げることができ、これらの有機溶媒を単独で使用しても、または2種類以上を併用してもよい。そのうちでもシクロヘキサン、トルエンなどの炭化水素溶媒が、副反応が少ない点から好ましく用いられる。有機溶媒の使用量は、単量体1gに対して、0.1〜20ml、特に1〜5ml程度であることが、攪拌の容易性、製造コスト等の点から好ましい。
またリビングアニオン重合を実施するにあたり、重合速度を向上する目的で、あるいは共役ジエン化合物の結合様式、芳香族ビニル化合物と共役ジエン系化合物の連鎖様式を制御する目的で、少量の極性化合物を添加してもよく、例えば、ジエチルエーテル、モノグライム、ジグライム、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、トリエチルアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミンなどを挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、二種類以上を併用してもよい。
また水素添加を行う際の水素添加触媒の例としては、ニッケル系チーグラー触媒、コバルト系チーグラー触媒などのチーグラー触媒、チタノセン触媒などのメタロセン触媒などが挙げることができ、これらの水素添加触媒を単独で使用しても、または2種類以上を併用してもよいが、工業的経済性、取扱いの容易性の観点からニッケル系チーグラー触媒であることが好ましい。
ニッケル系チーグラー触媒の調製方法に特に制限はないが、例えば有機酸のニッケル塩とトリアルキルアルミニウムを反応させることにより調製することができる。
水素添加を行う際の温度は0〜100℃、水素圧力は0.1〜100kgf/cm2の範囲において行うことができ、さらには20〜70℃、水素圧力は5〜30kgf/cm2の範囲内で行うことが、円滑な水素添加反応の進行、工業的経済性から好ましい。
(1)核磁気共鳴スペクトル(1H−NMRスペクトル)による末端ヒンダードアミノ基変性重合体の分子構造の解析
機器 : 日本電子社製核磁気共鳴装置(JNM-LA400)
溶媒 : 重クロロホルム
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)の測定
機器 : 東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフ(HLC-8020)
カラム : 東ソー社製TSKgel GMHXL、G4000HXL及びG5000HXLを直列に連結
溶離液 : テトラヒドロフラン、流量1.0ml/分
カラム温度 : 40℃
検量線 : 標準ポリスチレンを用いて作成
検出方法 : 示差屈折率(RI)
(3)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による、ポリマー末端の末端ヒンダードアミノ基数の測定
機器 : 島津製作所製高速液体クロマトグラフ(LC-10AD)
検出器 : Polymer Laboratories社製エバポレイティブ光散乱検出器(PL-EMD960)
溶離液 : 酢酸エチル/シクロヘキサン=30/70(容量比)で5分間保持後、35分間かけて酢酸エチル/シクロヘキサン=100/0(容量比)まで酢酸エチルの容量比を直線的に上げた後、酢酸エチル/シクロヘキサン=100/0で20分保持。流量1.0ml/分。
カラム温度 : 40℃
(4)重合体組成物の架橋試験
JIS K6300に準拠し、キュラストメーター(今中機械工業社製「JSR型キュラストメーター UMT-071」)を用い、
JIS K6250に準拠し、硬度計(高分子計器社製「DUROMETER HARDNESS TypeA」)を用いて測定を行い、90%架橋時間(T90)を測定した。
(5)モジュラス、引張破断強度、引張破断伸びの測定
圧縮成形により作製した厚さ1mmのシートからダンベル状3号形試験片を打ち抜いて作製し、JIS K6251に準拠して、万能材料試験機(インストロンジャパン社製「TM-MS-134」)を用い、500mm/分の条件下で測定した。
(6)促進暴露試験
圧縮成形により作製した厚さ1mmのシートからダンベル状3号形試験片を打ち抜いて作製し、JIS K7350-4に準拠し暴露試験を行った。暴露試験にはサンシャインスーパーロングライフウェザーメーター(スガ試験機社製「WEL-SUN-HC-B」)を用い、スプレーサイクル12分/1時間、湿度50%、ブラックパネル温度63℃に設定し、800時間促進暴露試験を行った。促進暴露試験後の試験片のモジュラス、引張破断強度、引張破断伸びは促進暴露試験前の値を100とした場合の保持率で表した。モジュラスの保持率が100を下回る場合は試験片が軟化したことを、100を上回る場合は試験片が硬化したことを意味し、100に近い値であるほど柔軟性の保持性に優れる。また引張破断強度、引張破断伸びの保持率が100を下回る場合は力学強度が低下していることを示し、100に近いほど力学強度の保持性に優れる。
(1)窒素置換を十分に行ったガラス製反応容器内にシクロヘキサン17mLを仕込み、50℃に加温した後、該容器内にsec-ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液0.5mL(sec-ブチルリチウムとして0.65mmol)及びスチレン3.58mL(31.2mmol)を添加して重合反応を30分間継続した。さらに該容器内に4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン(信越化学工業社製)のシクロヘキサン溶液10mL(4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとして1.3mmol)を添加し、50℃で5分間攪拌した後、少量の脱気したメタノールを添加して反応を停止した。得られたポリマー溶液を水で洗浄した後、大過剰のメタノールで再沈殿させることによって末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンを得た。
(2)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンについてGPC測定を行った結果、数平均分子量(Mn)は5270、重量平均分子量(Mw)とMnの比(以下、分子量分布と記載する)は1.06であった。またHPLC測定により求められたポリスチレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.81個であった。
(1)実施例1において、スチレンの代わりにイソプレン3.12mL(31.2mmol)を用いた以外は同様の操作を行い末端ヒンダードアミノ基変性ポリイソプレンを得た。
(2)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリイソプレンについてGPC測定を行った結果、Mn=4980、Mw/Mn=1.23でありバイモーダルなピークが観察された。高分子量ピークの面積はピーク全体の面積は14%であった。またNMR測定により求められるビニル化度は6%、HPLC測定より求められたポリイソプレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.78個であった。
(1)実施例2において、4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンのシクロヘキサン溶液の代わりに4-[3-(エトキシジメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン(信越化学工業社製)のシクロヘキサン溶液10mL(4-[3-(エトキシジメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとして1.3mmol)を用いた以外は同様の操作を行い末端ヒンダードアミノ基変性ポリイソプレンを得た。
(2)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリイソプレンについてGPC測定を行った結果、Mn=4740、Mw/Mn=1.05であった。またHPLC測定より求められたポリイソプレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.69個であった。
(1)実施例1において、4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンのシクロヘキサン溶液の代わりに4-[3-(エトキシジメチルシリル)プロポキシ]-2,2,6,6-テトラメチル-1-トリメチルシリルピペリジン(信越化学工業社製)のシクロヘキサン溶液10mL(4-[3-(エトキシジメチルシリル)プロポキシ]-2,2,6,6-テトラメチル-1-トリメチルシリルピペリジンとして1.3mmol)を用いた以外は同様の操作を行いポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液の一部を採取し、乾燥してNMR測定を行った結果、ポリスチレン1分子あたり0.8個のトリメチルシリル基が存在していることが確認され、N−H結合がトリメチルシリル基により保護されている状態であった。
(2)得られたポリマー溶液に、0.1N塩酸水溶液10mLを加え、30℃で2時間攪拌することで脱保護反応を行った後に、大過剰のメタノールで再沈殿させることによって末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンを得た。
(3)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンについてGPC測定を行った結果、Mn=5390、Mw/Mn=1.12でありバイモーダルなピークが観察された。高分子量ピークの面積はピーク全体の面積の4%であった。またNMR測定からはトリメチルシリル基由来のピークは観測されず、N−H結合を生成していることを確認した。またHPLC測定より求められたポリイソプレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.82個であった。
(1)窒素置換を十分に行った1.5Lのオートクレーブ中にシクロヘキサン750mL、sec-ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液6.41mL(sec-ブチルリチウムとして8.33mmol)、テトラヒドロフラン2.03mL(25mmol)を仕込み、50℃に加温した後、該容器内にスチレン37.5g(360mmol)を添加して重合反応を完結した。次いで、該容器内にブタジエン175g(3.24mol)を添加して重合反応を完結した。その後、該容器内にスチレン37.5g(360mmol)を添加して重合反応を完結した。さらに該容器内に4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン34.6g(10mmol)を添加し、50℃で5分間攪拌した後、少量の脱気したメタノールを添加して反応を停止した。
(2)得られたポリマー溶液を水で洗浄した後、大過剰のメタノール/アセトン混合溶媒で再沈殿させることによって末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレン−b−ポリブタジエン−b−ポリスチレンを得た。
(3)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレン−b−ポリブタジエン−b−ポリスチレンについてGPC測定を行った結果、Mn=47100、Mw/Mn=1.02であった。またNMR測定により求められるビニル化度は39%、HPLC測定より求められたポリスチレン−b−ポリブタジエン−b−ポリスチレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.89個であった。
(1)実施例5の(1)と同様の操作を行い末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレン−b−ポリブタジエン−b−ポリスチレンのシクロヘキサン溶液を得た。
(2)得られたポリマー溶液を3Lのオートクレーブに移送し、さらにシクロヘキサン1Lで希釈した。ここにオクチル酸ニッケルとトリイソブチルアルミニウムを反応させて得られるチーグラー触媒を仕込み、水素添加反応を60℃で8時間、続いて80℃に昇温し引き続き3時間水素添加反応を行った。ついで、反応後の溶液を洗浄して触媒を除去してから大過剰のアセトン/メタノール混合溶媒で再沈殿することによって末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレン−b−水添ポリブタジエン−b−ポリスチレンを得た。
(3)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレン−b−水添ポリブタジエン−b−ポリスチレンについてGPC測定を行った結果、Mn=48200、Mw/Mn=1.02であった。またHPLC測定より求められたポリスチレン−b−水添ポリブタジエン−b−ポリスチレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.88個であった。
(1)窒素置換を十分に行った10Lのオートクレーブ中にシクロヘキサン4L、sec-ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液289.9mL(sec-ブチルリチウムとして376.9mmol)、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン28.9mL(191.4mmol)を仕込み、35℃に加温した後、該容器内に予め混合しておいたスチレン275gとブタジエン825gを断続的に添加して重合反応を完結した。その後、該容器内に4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン140g(405mmol)を添加し、35℃で10分間攪拌した後、少量の脱気したメタノールを添加して反応を停止した。
(2)得られたポリマー溶液を水で洗浄した後、大過剰のメタノール/アセトン混合溶媒で再沈殿させることによって末端ヒンダードアミノ基変性ポリ(スチレン/ブタジエン)を得た。
(3)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリ(スチレン/ブタジエン)についてGPC測定を行った結果、Mn=4770、Mw/Mn=1.09であった。またNMR測定により求められるポリマーのスチレン単位含量27質量%、ブタジエン部のビニル化度は69%であった。またHPLC測定より求められたポリ(スチレン/ブタジエン)1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.85個であった。
(1)実施例7の(1)と同様の操作を行い末端ヒンダードアミノ基変性ポリ(スチレン/ブタジエン)のシクロヘキサン溶液を得た。
(2)得られたポリマー溶液をシクロヘキサン1.5Lで希釈した。ここにオクチル酸ニッケルとトリイソブチルアルミニウムを反応させて得られるチーグラー触媒を仕込み、水素添加反応を35℃で2時間行った。ついで、反応後の溶液を洗浄して触媒を除去してから大過剰のアセトン/メタノール混合溶媒で再沈殿することによって末端ヒンダードアミノ基変性水添ポリ(スチレン/ブタジエン)を得た。
(3)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリ(スチレン/ブタジエン)について、GPC測定を行った結果Mn=4820、Mw/Mn=1.09であった。またNMR測定より、ブタジエン単位のうち49%が水素添加されていた。またHPLC測定より求められたポリ(スチレン/ブタジエン)1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0.85個であった。
(1)窒素置換を十分に行ったガラス製反応容器内にシクロヘキサン17mLを仕込み、50℃に加温した後、該容器内にsec-ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液0.5mL(sec-ブチルリチウムとして0.65mmol)及びスチレン3.58mL(31.2mmol)を添加して重合反応を30分間継続した後、少量の脱気したメタノールを添加してリビング重合を停止した。さらに該容器内に4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンのシクロヘキサン溶液10mL(4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとして1.3mmol)を添加し、50℃で5分間攪拌した後、少量の脱気したメタノールを添加して反応を停止した。得られたポリマー溶液を水で洗浄した後、大過剰のメタノールで再沈殿させることによって末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンを得た。
(2)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンについてGPC測定を行った結果、Mn=5140、Mw/Mn=1.06であった。またHPLC測定により求められたポリスチレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0個であった。
(1)窒素置換を十分に行ったガラス製反応容器内にシクロヘキサン17mLを仕込み、50℃に加温した後、該容器内にsec-ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液0.5mL(sec-ブチルリチウムとして0.65mmol)、及び4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンのシクロヘキサン溶液10mL(4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとして1.3mmol)を添加し、50℃で5分間攪拌した。さらに該容器にスチレン3.58mL(31.2mmol)を添加して50℃で30分間重合反応を継続した後、少量の脱気したメタノールを添加して重合を停止した。
(2)得られた溶液の一部を採取しGPC測定を行った結果、何らポリマーは得られていなかった。
(1)窒素置換を十分に行ったガラス製反応容器内にシクロヘキサン17mLを仕込み、50℃に加温した後、該容器内にsec-ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液0.5mL(sec-ブチルリチウムとして0.65mmol)及びスチレン3.58mLを添加して重合反応を30分間継続した。さらに該容器内に1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンのテトラヒドロフラン溶液10mL(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとして1.3mmol)を添加し、50℃で5分間反応を継続した後、少量の脱気したメタノールを添加して反応を停止した。
(2)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンについてGPC測定を行った結果、Mn=5160、Mw/Mn=1.05であった。またHPLC測定により求められたポリスチレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0個であった。
(1)比較例3において、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンのテトラヒドロフラン溶液10mLの代わりに、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンのシクロヘキサン溶液10mL(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンとして1.3mmol)を用いる以外は比較例3と同様の操作を行い末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンを得た。
(2)得られた末端ヒンダードアミノ基変性ポリスチレンについてGPC測定を行った結果、Mn=5230、Mw/Mn=1.05であった。またHPLC測定により求められたポリスチレン1分子あたりのヒンダードアミノ基数は0個であった。
(1)実施例7において、4-[3-(ジエトキシメチルシリル)プロポキシ]-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンを用いなかった以外は同様の操作を行いポリ(スチレン/ブタジエン)を得た。
(2)得られたポリ(スチレン/ブタジエン)についてGPC測定を行った結果、Mn=4830、Mw/Mn=1.08であった。またNMR測定により求められるポリマーのスチレン単位含量は27質量%、ブタジエン部のビニル化度は71%であった。
(1)スチレンブタジエンゴム(JSR社製 乳化重合SBR1502)100g、亜鉛華1号(三井金属鉱業社製)3g、ステアリン酸(日本油脂社製)1g、カーボンブラック(昭和キャボット社製 シヨウブラックN330)30g、老化防止剤(大内新興化学工業社製 ノクラック6C)1g、実施例7で製造した末端ヒンダードアミノ基変性ポリ(スチレン/ブタジエン)10g(ヒンダードアミノ基を1.78mmol含む)をラボプラストミル(東洋精機社製)に仕込み、150℃、ローター回転数50rpmの条件下で5分間混練した。得られた混練物を室温まで冷却した後、ロール混練を行い加硫促進剤、硫黄を配合し、厚み1mmの重合体組成物シートを得た。
(2)得られたシートの1部を採取し架橋性試験を行った。得られた90%架橋時間よりも5分間長く155℃で加熱圧縮し、末端ヒンダードアミノ基変性重合体とSBRとを共架橋させて厚さ1mmの重合体組成物からなる成形体を得た。
(3)得られた成形体について、上記したモジュラス、引張破断強度、引張破断伸びの測定及び促進暴露試験を行ったところ、表2に示す通りであった。
(1)使用例1において、末端ヒンダードアミノ基変性ポリ(スチレン/ブタジエン)の代わりに参考製造例1で製造したポリ(スチレン/ブタジエン)10gを用いる以外は同様の操作を行い、重合体組成物シート、及び成形体を得た。
(2)得られた成形体について、上記したモジュラス、引張破断強度、引張破断伸びの測定及び促進暴露試験を行ったところ、表2に示す通りであった。
(1)比較使用例1において、さらに低分子量ヒンダードアミン系光安定剤0.53g(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製 チヌビン765、分子量509、ヒンダードアミノ基を2.08mmol含む)を添加する以外は同様の操作を行い、重合体組成物シート、及び成形体を得た。
(2)得られた成形体について、上記したモジュラス、引張破断強度、引張破断伸びの測定及び促進暴露試験を行ったところ、表2に示す通りであった。
(1)比較使用例1において、さらに中分子量ヒンダードアミン系光安定剤0.6g(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製 シマソーブ119FL、分子量2286、ヒンダードアミノ基を2.10mmol含む)を添加する以外は同様の操作を行い、重合体組成物シート及び成形体を得た。
(2)得られた成形体について、上記したモジュラス、引張破断強度、引張破断伸びの測定及び促進暴露試験を行ったところ、表2に示す通りであった。
Claims (3)
- 下記一般式(I);
で表される末端ヒンダードアミノ基変性重合体の製造方法であって、
芳香族ビニル化合物、及び/又は共役ジエン化合物をリビングアニオン重合して得られるリビングポリマーと、下記一般式(II);
で表されるアルコキシシラン化合物とを反応させる末端ヒンダードアミノ基変性重合体の製造方法。 - 芳香族ビニル化合物がスチレンであり、共役ジエン系化合物がブタジエンまたはイソプレンであり、得られる重合体の数平均分子量が1000〜100000である請求項1に記載の末端ヒンダードアミノ基変性重合体の製造方法。
- 少なくとも共役ジエン系化合物を用いて製造され、さらに重合体鎖の共役ジエン系化合物単位の一部又は全部を水素添加する請求項1または2に記載の末端ヒンダードアミノ基変性重合体の製造方法。
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