JP5624538B2 - 水添ブロック共重合体の製造方法、該製造方法により得られた水添ブロック共重合体およびその組成物 - Google Patents

水添ブロック共重合体の製造方法、該製造方法により得られた水添ブロック共重合体およびその組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水添ブロック共重合体の製造方法、該製造方法により得られた水添ブロック共重合体および該水添ブロック共重合体を含有する組成物に関する。
従来、水添ブロック共重合体の製造方法として、リビングアニオン重合の活性末端を有するリビングポリマーとカップリング剤とを反応させて形成したブロック共重合体を水素添加する方法が知られている(特許文献1〜3)。このようなカップリング剤を用いる製造方法は、重合体ブロックサイズの制御が容易であり、より低い溶液粘度で重合を行うことができるという利点を有する。また、カップリング剤として、官能基を3つ以上有するカップリング剤を用いると、分岐を有するラジアル型(放射状)ブロック共重合体が得られ、該ラジアル型ブロック共重合体は同じ分子量の線状ポリマーに比べて流動性に優れることが知られている。
特表2006−528721号公報 特開2001−163934号公報 特開平8−208781号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載されているような、カップリング反応によりラジアル型ブロック共重合体を製造する方法では、回収された水添ブロック共重合体中に遷移金属が多く含有されやすいという問題があることが判明した。水添ブロック共重合体中の遷移金属含有量が多いと、混練により得られる組成物が黄変する場合があり、好ましくない。上記特許文献では水添ブロック共重合体中の遷移金属含有量を低減する手段については何ら検討されていない。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、回収された水添ブロック共重合体の中心に存在するカップリング剤残基に未反応の官能基が存在する場合に、該官能基が、水素添加反応等に用いられる金属触媒と相互作用して、水添ブロック共重合体中に遷移金属が多く含有されることを見出した。このような未反応の官能基は、カップリング反応に用いられるリビングポリマーの立体障害が大きい等の理由で分岐係数が低くなった場合等に生成し得る。そして、本発明者らは、上記問題点を解決すべく更に鋭意検討した結果、特定の構造を有するカップリング剤を用い、回収工程の後における水添ブロック共重合体中のカップリング剤に由来する官能基の数をブロック共重合体1分子につき1.5個以下とすることにより、上記問題点が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本願発明は以下の[1]〜[10]を提供するものである。
[1](a)式(I):
P−X (I)
(式中、Pは芳香族ビニル化合物重合体ブロック(A)を1個以上および共役ジエン重合体ブロック(B)を1個以上有するコポリマー鎖を示し、Xはリビングアニオン重合体の活性末端を示す)で表されるリビングポリマーと、式(II):
1 m3-mSi−A−SiY3-m1 m (II)
(式中、R1はそれぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有するアリール基、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、又は水素原子を示し、Yはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アルコキシ基、カルボキシル基またはカルボン酸エステル基を示し、Aは単結合または1〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキレン基を示し、mは0または1である)で表されるカップリング剤とを反応させてブロック共重合体を形成する工程;
(b)上記ブロック共重合体を水素添加して水添ブロック共重合体を形成する工程;及び
(c)得られた水添ブロック共重合体を回収する工程
を含み、工程(c)において回収された水添ブロック共重合体中のカップリング剤に由来する官能基の数がブロック共重合体1分子につき1.5個以下である、水添ブロック共重合体の製造方法。
[2]上記Yが、OR2(R2はそれぞれ独立して1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を示す)で表されるアルコキシ基である、上記[1]に記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
[3]前記カップリング剤がビスジアルコキシアルキルシリルアルカンである、上記[2]に記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
[4]前記カップリング剤がビスジエトキシメチルシリルエタンである、上記[3]に記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
[5]前記の水添ブロック共重合体中のカップリング剤に由来する官能基が、Si原子に直結した水酸基である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
[6]さらに
(d)工程(c)の前において、前記のブロック共重合体もしくは水添ブロック共重合体中のカップリング剤残基に存在する未反応の官能基Yを不活性化する工程
を含む、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
[7]水添ブロック共重合体の分岐係数が2.3以上である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
[8]一般式P’及び/又は(P’)n−Zで表される共重合体を含む水添ブロック共重合体であって、分岐係数が2.3以上であり、遷移金属含有量が100ppm以下である、水添ブロック共重合体。
[式中、P’は芳香族ビニル化合物重合体ブロック(A)を1個以上および水添共役ジエン重合体ブロック(B)を1個以上有するコポリマー鎖を示し、Zは式(II):
1 m3-mSi−A−SiY3-m1 m (II)
(式中、R1はそれぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有するアリール基、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、又は水素原子を示し、Yはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アルコキシ基、カルボキシル基またはカルボン酸エステル基を示し、Aは単結合または1〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキレン基を示し、mは0または1である)で表されるシランカップリング剤の部分を示し、nは1〜6の整数を示す。]
[9]上記[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法により得られる、上記[8]に記載の水添ブロック共重合体。
[10]上記[8]又は[9]に記載の水添ブロック共重合体100質量部に対して、非芳香族ゴム軟化剤を1〜2000質量部の割合で含有する熱可塑性エラストマー組成物。
本発明により、遷移金属含有量の少ないラジアル型水添ブロック共重合体およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法は、
(a)特定の構造を有するリビングポリマーと特定の構造を有するビスシランカップリング剤とを反応させてブロック共重合体を形成する工程;
(b)上記ブロック共重合体を水素添加して水添ブロック共重合体を形成する工程;及び
(c)得られた水添ブロック共重合体を回収する工程
を含み、工程(c)において回収された水素ブロック共重合体中のカップリング剤に由来する官能基の数がブロック共重合体1分子につき1.5個以下である、水添ブロック共重合体の製造方法である。
[工程(a)]
上記ブロック共重合体を形成する工程(a)に用いられるリビングポリマーは、式(I):
P−X (I)
(式中、Pは芳香族ビニル化合物重合体ブロック(A)を1個以上および共役ジエン重合体ブロック(B)を1個以上有するコポリマー鎖を示し、Xはリビングアニオン重合体の活性末端を示す)で表されるリビングポリマーである。
上記コポリマー鎖P中の重合体ブロック(A)は、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(芳香族ビニル化合物単位)から主として構成されている。ここで、「主として」とは、重合体ブロック(A)の質量に基づいて、芳香族ビニル化合物単位が、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%であることを意味する。
該重合体ブロック(A)を構成する芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
該重合体ブロック(A)は、前記した芳香族ビニル化合物の1種に由来する構造単位のみを含んでいてもよいし、2種以上に由来する構造単位を含んでいてもよい。その中でも、重合体ブロック(A)は、スチレン、α−メチルスチレンに由来する構造単位から主としてなっていることが好ましい。
該重合体ブロック(A)は、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位と共に他の共重合性単量体に由来する構造単位を少量含有していてもよい。このとき、他の共重合性単量体に由来する構造単位の割合は、重合体ブロック(A)の質量に基づいて30質量%未満であることが好ましく、10質量%未満であることがより好ましい。
他の共重合性単量体としては、例えば、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、1,3−ブタジエン、イソプレン、メチルビニルエーテル等のアニオン重合の可能な単量体等が挙げられる。これらの他の共重合性単量体に基づく単位の結合形態は、ランダム、テーパード状等のいずれの形態になっていてもよい。
上記コポリマー鎖P中の重合体ブロック(B)は、共役ジエンに由来する構造単位(共役ジエン単位)から主として構成されている。ここで、「主として」とは、重合体ブロック(B)の質量に基づいて、共役ジエン単位が、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%であることを意味する。
該重合体ブロック(B)を構成する共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。
該重合体ブロック(B)は、前記した共役ジエンの1種に由来する構造単位のみから構成されていてもよいし、2種以上に由来する構造単位から構成されていてもよい。その中でも、重合体ブロック(B)は、1,3−ブタジエン、イソプレン又は1,3−ブタジエンとイソプレンとの混合物に由来する構造単位から主として構成されているのが好ましく、1,3−ブタジエンとイソプレンとの混合物に由来する構造単位から主として構成されているのがより好ましい。重合体ブロック(B)が2種以上の共役ジエンに由来する構造単位を有している場合は、それらの結合形態はランダム、ブロック、テーパード状、又はそれらの2種以上の組み合わせからなっていることができる。
該重合体ブロック(B)は、本発明の目的を損なわない範囲内で、共役ジエンに由来する構造単位と共に他の共重合性単量体に由来する構造単位を少量有していてもよい。このとき、他の共重合性単量体に由来する構造単位の割合は、重合体ブロック(B)の質量に基づいて30質量%未満であることが好ましく、10質量%未満であることがより好ましい。
他の共重合性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ジフェニルエチレン、1−ビニルナフタレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン等の芳香族ビニル化合物などのアニオン重合可能な単量体が挙げられる。これら他の共重合性単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。共役ジエンに由来する構造単位と芳香族ビニル化合物などの他の共重合性単量体に由来する構造単位とを共重合する場合、それらの結合形態はランダム、テーパード状のいずれでもよい。
該重合体ブロック(B)は、水素添加(水添)する工程において水素添加される。本発明の水添ブロック共重合体中の水素添加された重合体ブロック(B)は、耐熱性および耐候性の観点から、共役ジエンに由来する炭素−炭素二重結合の50%以上が水素添加されていることが好ましく、80%以上が水素添加されているのがより好ましく、90%以上が水素添加されているのがさらに好ましい。なお、水素添加率は、重合体ブロック(B)中の共役ジエン単位に由来する炭素−炭素二重結合の含有量を、水素添加の前後において、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、1H−NMRスペクトルなどによって測定し、該測定値から求めることができる。
該重合体ブロック(B)における共役ジエンに由来する構造単位の結合形態(ミクロ構造)およびその存在割合は特に制限されない。例えば、1,3−ブタジエンに由来する単位は1,2−結合(ビニル結合)または1,4−結合の結合形態を、イソプレンに由来する単位は1,2−結合(ビニル結合)、3,4−結合(ビニル結合)または1,4−結合の結合形態をとることができ、それらの結合形態の1種のみが存在していても、2種以上が存在していてもよい。また、それらのいずれの結合形態がどのような割合で存在してもよい。また、重合体ブロック(B)が1,3−ブタジエンに由来する構造単位のみから構成される場合、水素添加後の結晶化によるエラストマーの性能低下を防ぐために、1,2−結合量(ビニル結合量)を25%以上にするのが好ましい。
該コポリマー鎖Pは、重合体ブロック(A)を1個以上および重合体ブロック(B)を1個以上有する。重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の結合形態は特に制限されず、直鎖状、分岐状、放射状、又はそれらの2つ以上が組み合わさった結合形態のいずれであってもよい。重合体ブロック(A)の含有量は、水添ブロック共重合体の総量に対して5〜70質量%が好ましく、10〜55質量%がより好ましく、15〜45質量%が特に好ましい。重合体ブロック(A)の含有量が5質量%未満の場合には、得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性が劣ることがあり、一方、70質量%を超える場合には、水添ブロック共重合体の溶融粘度が高くなり過ぎ加工性が劣る傾向があり、また、得られる熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性が乏しくなる場合があり好ましくない。
該コポリマー鎖の具体例としては、重合体ブロック(A)をAで表し、重合体ブロック(B)をBで表したときに、〔A−B−〕または〔B−A−〕で表されるジブロック型、〔A−B−A−〕または〔B−A−B−〕で表されるトリブロック型、〔A−B−A−B−〕または〔B−A−B−A−〕で表されるテトラブロック型、若しくはAとBとが5個以上直鎖状に結合したポリブロック型等が挙げられる。これらの中でも、〔A−B−〕で表されるジブロック型、および〔A−B−A−〕または〔B−A−B−〕で表されるトリブロック型は、カップリング反応後のブロック共重合体において重合体ブロック(A)(ハードブロック)が重合体ブロック(B)(ソフトブロック)を介して結合し、ゴム弾性に優れるため好ましい。
上記コポリマー鎖Pは、本発明の目的および効果の妨げにならない限り、分子鎖中および/または分子鎖末端に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基などの官能基を1種または2種以上有してもよい。なお、カップリング反応または水素添加反応後にブロック共重合体に上記官能基を導入してもよい。導入の方法としては、例えば、無水マレイン酸と反応させる方法などが挙げられる。
本発明の水添ブロック共重合体において、前記重合体ブロック(A)、及び前記重合体ブロック(B)の分子量は、特に制限されないが、得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性と加工性の観点から、各重合体ブロック(A)の重量平均分子量は好ましくは3,000〜100,000であり、より好ましくは5,000〜70,000であって、各重合体ブロック(B)の重量平均分子量は好ましくは5,000〜400,000であり、より好ましくは10,000〜200,000である。
上記リビングポリマーの重量平均分子量は、水素添加前の状態で、8,000〜500,000であることが好ましく、15,000〜300,000であることがより好ましい。リビングポリマーの重量平均分子量が前記の範囲よりも大きいと、分岐係数が小さくなり、未反応の官能基数が多くなる場合がある。なお、リビングポリマーの重量平均分子量はカップリング未反応のポリマー成分の重量平均分子量とほぼ同じ値と扱うことができる。
また、水添ブロック共重合体の全体の重量平均分子量は、16,000以上であることが好ましく、30,000以上であることがより好ましく、50,000以上であることが更に好ましく、60,000以上であることが最も好ましい。さらに、水添ブロック共重合体の全体の重量平均分子量は、1,000,000以下であることが好ましく、800,000以下であることがより好ましく、600,000以下であることが更に好ましい。水添ブロック共重合体の重量平均分子量が16,000未満であると、得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性が十分でない場合があり、1,000,000を超えると、得られる熱可塑性エラストマー組成物が加工性に劣る場合がある。
なお、本明細書でいう重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって求めたポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
上記リビングポリマーは、公知の重合方法を用いて製造することができる。一般には不活性溶媒中、アルキルリチウム化合物を開始剤として、モノマーを逐次重合させることにより所定のリビングポリマーを得ることができる。
上記のアルキルリチウム化合物としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ペンチルリチウム等が挙げられる。
重合は、溶媒の存在下で行うのが好ましく、溶媒としては、開始剤に対して不活性で反応に悪影響を及ぼさなければ特に制限はなく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素が挙げられる。また、重合反応は、通常、0〜100℃の温度範囲で、0.5〜50時間行う。
また、重合の際に共触媒としてルイス塩基を用いてもよく、ルイス塩基としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等のアミン類などが挙げられる。これらのルイス塩基は、1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
本発明の製造方法で用いられるカップリング剤は、式(II):
1 m3-mSi−A−SiY3-m1 m (II)
(式中、R1はそれぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有するアリール基、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、又は水素原子を示し、Yはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アルコキシ基、カルボキシル基またはカルボン酸エステル基を示し、Aは単結合または1〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキレン基を示し、mは0または1である)で表されるカップリング剤である。
カップリング剤として式(II)で表されるビスシリル化合物を用いることにより、立体障害の影響を抑え、カップリング反応に関与する官能基の数を向上させ、未反応の官能基の数を減らすことができる。
上記式(II)で表されるカップリング剤としては、例えば、ビスジメトキシメチルシリルエタン、ビスジエトキシメチルシリルエタン、ビスジエトキシエチルシリルペンタン、ビスジブトキシメチルシリルエタン、ビストリメトキシシリルへキサン、ビストリエトキシシリルエタン、ビストリプロポキシシリルペンタン等のアルコキシシラン系カップリング剤;ビスジクロロメチルシリルエタン、ビスジブロモエチルシリルヘキサン、ビスジブロモプロピルシリルヘプタン、ビストリクロロシリルエタン、ビストリブロモシリルヘキサン等のハロシラン系カップリング剤などが挙げられる。
カップリング剤としては、環境安全性及び反応性の観点から、官能基がアルコキシル基である化合物が好ましい。そのため、上記式(II)で表される該カップリング剤の中でも、上記Y(以下、官能基Yと称することがある)がOR2(式中、R2はそれぞれ独立して1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を示す)で表されるアルコキシ基であることが好ましい。すなわち、カップリング剤としては、式(III):
1 m(OR23-mSi−A−Si(OR23-m1 m (III)
(式中、R1はそれぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有するアリール基、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、又は水素原子を示し、R2はそれぞれ独立して1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を示し、Aは単結合または1〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキレン基を示し、mは0または1である)で表されるカップリング剤が好ましい。
官能基Yがアルコキシ基であるカップリング剤(上記式(III)で表されるカップリング剤)としては、例えば、ビスジメトキシメチルシリルエタン、ビスジエトキシメチルシリルエタン、ビスジエトキシエチルシリルペンタン、ビスジブトキシメチルシリルエタン、ビストリメトキシシリルへキサン、ビストリエトキシシリルエタン、ビストリプロポキシシリルペンタン等のビスアルコキシシリルアルカン系化合物などが挙げられる。これらの中でも、ビスジエトキシメチルシリルエタン、ビストリエトキシシリルエタンが好ましい。
該カップリング剤1分子あたりに含まれる好ましい官能基Yの数は4〜6、より好ましくは4〜5である。官能基Yの数が多いほど、得られるポリマーがラジアル構造を形成しやすい傾向がある。一方、官能基Yの数が少ないほど、カップリング反応後のカップリング残基の有する未反応の官能基の数が少なくなるため、最終的に得られる水添ブロック共重合体中のカップリング剤由来の官能基の数が少なくなる傾向があり、官能基Yを不活性化する工程が省略できたり、または官能基Yを不活性化するために添加する試薬の量を少なくできたりする。
カップリング剤1分子あたりに含まれる官能基Yの数を好ましい範囲にする方法として、最初から所望の数の官能基を有する化合物を用いてもよいし、所望の数よりも多い官能基を有する化合物の官能基の一部を予め不活性化させてから用いることもできる。
カップリング剤の官能基Yの一部を予め不活性化させるために用いる試薬としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウム類;メチルナトリウム、エチルナトリウム、n−プロピルナトリウム、イソプロピルナトリウム、n−ブチルナトリウム、sec−ブチルナトリウム、t−ブチルナトリウム等のアルキルナトリウム類;メチルカリウム、エチルカリウム、n−プロピルカリウム、イソプロピルカリウム、n−ブチルカリウム、sec−ブチルカリウム、t−ブチルカリウム等のアルキルカリウム類;メチルマグネシウム臭化物、エチルマグネシウム臭化物、t−ブチルマグネシウム塩化物、sec−ブチルマグネシウムヨウ化物等のアルキルマグネシウムハロゲン化物類;ジメチル銅リチウム、ジエチル銅リチウム、メチルエチル銅リチウム、メチルn−プロピル銅リチウム、エチルn−ブチル銅リチウム等のジアルキル銅リチウム類;リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジイソエチルアミド、リチウムジt−ブチルアミド等のリチウムアミド類;等のルイス塩基が挙げられる。
これらの中でも、不活性化後のカップリング剤のカップリング反応における立体障害が小さいことから、メチルリチウム、メチルマグネシウム臭化物、ジメチル銅リチウムが好ましい。
カップリング剤の量はラジアル構造におけるアーム数を決定する上で非常に重要である。カップリング剤/活性末端のモル比は、カップリング剤の官能基数によらず、0.1〜0.5であることが好ましく、0.2〜0.4であることがより好ましい。カップリング剤/活性末端のモル比が0.1より小さいと、アーム数の多いラジアル構造が多く生成するが、カップリング剤の量が少ないため、カップリング効率は低くなる。一方、カップリング剤/活性末端のモル比が0.5より大きいと、カップリング効率は高くなるが、2アーム体(直鎖ポリマー)が多く生成し、ラジアル構造のポリマーはほとんど得られない。
また、カップリング反応は、通常、0〜100℃の温度範囲で、0.5〜50時間行う。カップリング剤は希釈して用いてもよく、希釈溶媒としては、活性末端に対して不活性で反応に悪影響を及ぼさなければ特に制限はなく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素が挙げられる。また、カップリング反応の際に添加剤としてルイス塩基を加えてもよく、ルイス塩基としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等のアミン類などが挙げられる。これらのルイス塩基は、1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
リビングポリマーとカップリング剤とを反応させる際のカップリング率は50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましい。上記カップリング率が50%未満では、得られる熱可塑性エラストマー組成物の強度が低下するため好ましくない。
カップリング率は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって得られた溶出曲線を使用し、カップリングによって生成したポリマーのピーク面積を、カップリングによって生成したポリマーのピーク面積とカップリング未反応ポリマーのピーク面積との和によって割ることにより求めることができる。すなわち、カップリング率は、以下の式により求めることができる。
カップリング率(%)=(カップリングによって生成したポリマーのピーク面積)/(カップリングによって生成したポリマーのピーク面積とカップリング未反応ポリマーのピーク面積との和)×100
カップリング率はカップリング剤の添加量を多くしたり、反応温度を高くしたり、反応時間を長くしたりすることによって高めることができる。
水添ブロック共重合体の分岐係数は2.3以上が好ましく、2.4以上がより好ましく、2.6以上がさらに好ましい。ここで言う「分岐係数」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって得られる、カップリングによって生成したポリマーの重量平均分子量(Mw)を、カップリング未反応ポリマーの重量平均分子量(Mw)で割ることにより求められる係数である。すなわち、分岐係数は、以下の式により求めることができる。
分岐係数=(カップリングによって生成したポリマーの重量平均分子量(Mw))/(カップリング未反応ポリマーの重量平均分子量(Mw))
分岐係数は、カップリング剤のリビングアニオン重合体の活性末端と反応しうる官能基数によってコントロールすることができる。通常リビングアニオン重合体の活性末端と反応しうる官能基が多いカップリング剤を用いることによって、分岐係数が高いブロック共重合体を得ることができ、3官能以上で反応しうるカップリング剤を使用することで分岐係数を2.3以上に高めることができる。官能基数が多いカップリング剤を用いることによって水添ブロック共重合体の分岐係数を高めると、通常カップリング反応後に未反応の官能基Yの数が多くなりやすいため、分岐係数が大きい水添ブロック共重合体を製造する場合に本発明の効果がより有効に発揮される。
[工程(b)]
カップリングと水素添加は引き続いて行ってもよいしブロック共重合体を一旦単離してから水素添加してもよい。
ブロック共重合体を単離する場合、上記した方法により重合を行った後、重合反応液をメタノールなどのブロック共重合体の貧溶媒に注いでブロック共重合体を凝固させるか、または重合反応液をスチームと共に熱水中に注いで溶媒を共沸によって除去(スチームストリッピング)した後、乾燥させることにより、ブロック共重合体を単離することができる。
ブロック共重合体の水素添加反応は、遷移金属化合物(オクチル酸ニッケル、ネオデカン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトナート、オクチル酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、コバルトアセチルアセトナート等)とトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物または有機リチウム化合物等との組み合わせからなるチーグラー系触媒;チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の遷移金属のビス(シクロペンタジエニル)化合物とリチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、亜鉛またはマグネシウム等からなる有機金属化合物との組み合わせからなるメタロセン系触媒などの水素添加触媒の存在下に、通常、反応温度20〜200℃、水素圧力0.1〜20MPa、反応時間0.1〜100時間の条件下で行うことができる。
[工程(c)]
カップリングと水素添加を引き続いて行う場合、水添ブロック共重合体の単離は、水素添加反応液を、メタノールなどの水添ブロック共重合体の貧溶媒に注いで凝固させるか、または水素添加反応液をスチームと共に熱水中に注いで溶媒を共沸によって除去(スチームストリッピング)した後、乾燥することにより単離することができる。
水添ブロック共重合体を単離する前に、単離した水添ブロック共重合体に含まれる金属触媒量を低減するために、ポリマー溶液を水で洗浄する。洗浄に酸性水溶液を用いることでさらに洗浄効率を高めることができる。用いる酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸等の一価または多価の強酸;酢酸、プロピオン酸、コハク酸、クエン酸等の一価または多価カルボン酸;炭酸、リン酸等の一価または多価の弱酸が好ましい。
[工程(d)]
本願の製造方法では、水添ブロック共重合体の残存官能基数を小さくするための手段として、
(d)工程(c)の前において、前記のブロック共重合体もしくは水添ブロック共重合体中のカップリング剤残基に存在する未反応の官能基Yを不活性化する工程
を含むことが有効であり、好ましい。
水添ブロック共重合体中のカップリング剤残基に存在する未反応の官能基Yが、回収工程(c)で加えられる水や酸により反応して水酸基を生成し、生成した水酸基が金属触媒と相互作用を起こすと考えられるため、不活性化工程(d)は、回収工程(c)よりも前に行うことが好ましい。
すなわち、本発明の製造方法においては、回収工程(c)で回収された水添ブロック共重合体中のカップリング剤残基に存在する未反応の官能基Y(残存官能基)の数が1.5個以下になるのであれば工程(d)を行わなくてもよい。工程(d)を含む場合には、工程(a)→工程(d)→工程(b)→工程(c)の順で行ってもよいし、工程(a)→工程(b)→工程(d)→工程(c)の順で行ってもよい。
官能基Yを不活性化するために用いる試薬(以下、不活性化試薬と称することがある。)としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウム類;メチルナトリウム、エチルナトリウム、n−プロピルナトリウム、イソプロピルナトリウム、n−ブチルナトリウム、sec−ブチルナトリウム、t−ブチルナトリウム等のアルキルナトリウム類;メチルカリウム、エチルカリウム、n−プロピルカリウム、イソプロピルカリウム、n−ブチルカリウム、sec−ブチルカリウム、t−ブチルカリウム等のアルキルカリウム類;メチルマグネシウム臭化物、エチルマグネシウム臭化物、t−ブチルマグネシウム臭化物、t−ブチルマグネシウム塩化物、sec−ブチルマグネシウムヨウ化物等のアルキルマグネシウムハロゲン化物類;ジメチル銅リチウム、ジエチル銅リチウム、メチルエチル銅リチウム、メチルn−プロピル銅リチウム、エチルn−ブチル銅リチウム等のジアルキル銅リチウム類;リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジイソエチルアミド、リチウムジt−ブチルアミド等のリチウムアミド類;等のルイス塩基が挙げられる。
これらの中でも、不活性化反応を速やかに進行させるには立体障害が小さいことが望ましいため、メチルリチウム、メチルマグネシウム臭化物、ジメチル銅リチウムが好ましい。
工程(d)における不活性化試薬の使用量/カップリング反応後の共重合体中のカップリング剤残基に残存する官能基Yのモル比は、0.5以上であることが好ましく、1.0以上であることがより好ましく、また、100以下であることが好ましく、50以下であることがより好ましい。不活性化試薬の量が十分でない場合、残存官能基の数が1.5個以下にならず、最終的に得られる水添ブロック共重合体の遷移金属含有量が多くなる傾向がある。
官能基Yの不活性化反応は、通常、0〜100℃の温度範囲で、0.1〜50時間行う。不活性化試薬は希釈して用いてもよく、希釈溶媒としては、不活性化試薬に対して不活性で反応に悪影響を及ぼさなければ特に制限はなく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の飽和脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素が挙げられる。また、官能基Yの不活性化反応の際に添加剤としてルイス塩基を加えてもよく、ルイス塩基としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等のアミン類などが挙げられる。これらのルイス塩基は、1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
[水添ブロック共重合体]
本発明の製造方法により得られる水添ブロック共重合体は、一般式P’及び/又は(P’)n−Zで表される共重合体を含む水添ブロック共重合体であって、分岐係数が2.3以上であり、遷移金属含有量が100ppm以下である。ここで、P’は芳香族ビニル化合物重合体ブロック(A)を1個以上および水添共役ジエン重合体ブロック(B)を1個以上有するコポリマー鎖を示し、Zは前記式(II)で表されるシランカップリング剤の部分を示し、nは1〜6の整数を示す。
すなわち、本発明の水添ブロック共重合体は、
(1)一般式(P’)6−Zで表される、アーム数が6つのラジアル型水添ブロック共重合体、
(2)一般式(P’)5−Zで表される、アーム数が5つのラジアル型水添ブロック共重合体、
(3)一般式(P’)4−Zで表される、アーム数が4つのラジアル型水添ブロック共重合体、
(4)一般式(P’)3−Zで表される、アーム数が3つのラジアル型水添ブロック共重合体、
(5)一般式(P’)2−Zで表される、アーム数が2つの線状水添ブロック共重合体、
(6)一般式P’−Zで表される、アーム数が1つの線状水添ブロック共重合体、及び
(7)一般式P’で表される線状水添ブロック共重合体
の混合物である。なお、本発明の水添ブロック共重合体における共重合体(1)〜(7)の成分比率は、原料のリビングポリマー及びシランカップリング剤の種類や反応条件によって適宜決定される。
[水添ブロック共重合体の残存官能基数]
本発明の製造方法では、得られた水添ブロック共重合体中のカップリング剤に由来する官能基(残存官能基)の数がブロック共重合体1分子につき1.5個以下であることが重要であり、1.3個以下であることが好ましい。ここでいう「カップリング剤に由来する官能基」には、カップリング剤中の官能基がそのまま残存しているものと、カップリング剤中の官能基が加水分解により水酸基になったものとを含む。残存官能基の数が1.5個以下であると、残存官能基と水素添加反応等に用いられる金属触媒との相互作用を抑えることができ、遷移金属含有量の少ない水添ブロック共重合体を得ることができる。残存官能基数は、官能基数の小さいカップリング剤を用いたり、カップリング反応の後に未反応の官能基を不活性化させたりすることによって小さくすることができる。また、残存官能基の数は、リビングポリマーに対するカップリング剤の量を少なくすることによっても調整できる。リビングポリマーに対するカップリング剤の量が少ない場合、官能基数に対するリビングポリマーの比が大きくなり、分岐係数の大きな水添ブロック共重合体を得ることができ、即ちカップリング剤に由来する残存官能基数を小さくすることができる。この場合、カップリング効率は低くなる傾向にある。さらに重量平均分子量の小さなリビングポリマーをカップリングさせる場合は、カップリング反応における立体障害が小さくなるため、分岐係数の大きなブロック共重合体が得られ、即ちカップリング剤に由来する残存官能基数を小さくすることができる。カップリング反応により分岐係数の大きなブロック共重合体が得られた場合、カップリング剤に由来する残存官能基数が1.5以下であれば、本発明の効果により不活性化工程を用いなくても遷移金属含有量の低いラジアル型水添ブロック共重合体が得られる。
残存官能基のうちでも、官能基Yが加水分解されることによって生じるSi原子に直結した水酸基(シラノール基)が遷移金属と相互作用した場合、特に立体的に遷移金属を拘束するため、最終的に得られた水添ブロック共重合体の遷移金属含有量に影響を与える。したがって、得られた水添ブロック共重合体中のシラノール基の数がブロック共重合体1分子につき1.5個以下であることが重要であり、1.3個以下であることが好ましい。
カップリング剤に由来する官能基(残存官能基)の数は、ポリマーの重クロロホルム溶液の29Si−NMRを測定した結果から求められる。具体的には、残存官能基を有しないSi、残存官能基を1個有するSi、残存官能基を2個有するSiなどの積分値に官能基数を乗じたものを合計し、積分値の単純合計と比較することにより算出することができる。なお、29Si−NMRの測定結果は、水素添加によるプロトン数の変化の影響をほとんど受けないため、水素添加前の官能基Yの数と水素添加後の残存官能基の数とではほとんど等しい値が算出される。
[水添ブロック共重合体の遷移金属含有量]
本発明の製造方法により遷移金属含有量の少ない水添ブロック共重合体を得ることができる。具体的には、原子吸光法により測定した遷移金属含有量が、好ましくは100ppm以下、より好ましくは80ppm以下、更に好ましくは50ppm以下である。遷移金属含有量が上記範囲よりも大きいと、水添ブロック共重合体を他の成分と共に混練して熱可塑性エラストマー組成物を調製した場合に、得られる熱可塑性エラストマー組成物が黄変することがあり好ましくない。
[熱可塑性エラストマー組成物]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記水添ブロック共重合体と非芳香族ゴム軟化剤とを含む。本発明でいう非芳香族ゴム軟化剤とは芳香族環の炭素数が分子全体の炭素数の35%未満のゴム軟化剤をいう。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を構成する水添ブロック共重合体は1種類のものを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
非芳香族ゴム軟化剤としては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等の鉱物油;落花生油、ロジン等の植物油;燐酸エステル;低分子量ポリエチレングリコール;流動パラフィン;低分子量エチレン、エチレン−α−オレフィン共重合オリゴマー、液状ポリブテン、液状ポリイソプレンまたはその水素添加物、液状ポリブタジエンまたはその水素添加物等の合成油などが挙げられる。これらの中でも、水添ブロック共重合体との相溶性の点からパラフィン系プロセスオイル、流動パラフィンなどのパラフィンオイルが好適に使用される。ここで言うパラフィンオイルとはパラフィン鎖の炭素数が分子全体の炭素数の50%以上を占めるオイルをいう。パラフィンオイルとしては、40℃における動粘度が10〜500mm2/sの範囲内のものが好ましく、15〜400mm2/sの範囲内のものがより好ましく、20〜300mm2/sの範囲内のものがさらに好ましい。これらは1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物における非芳香族ゴム軟化剤の含有量は、水添ブロック共重合体100質量部に対して1〜2000質量部の範囲内が好ましく、25〜1500質量部の範囲内がより好ましく、100〜1300質量部の範囲内がさらに好ましい。2000質量部を超える場合には、得られる熱可塑性エラストマー組成物の強度が著しく低下する傾向がある。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物における非芳香族ゴム軟化剤の含有量は、該熱可塑性エラストマー組成物全体に対する非芳香族ゴム軟化剤の含有量が1質量%以上であることが好ましく、質量20%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。非芳香族ゴム軟化剤の含有量が1質量%未満である場合には、得られる熱可塑性エラストマー組成物の成形性が低下する傾向がある。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、目的に応じて他の熱可塑性樹脂を配合することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ノネン共重合体、エチレン−1−デセン共重合体、などのエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体またはこれらを無水マレイン酸などで変性した樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリパラメチルスチレン、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、無水マレイン酸−スチレン樹脂、ポリフェニレンエーテルなどのポリスチレン系樹脂、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマーなどの熱可塑性エラストマーが挙げられる。これら熱可塑性樹脂は1種単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。他の熱可塑性樹脂を配合する場合、その配合量は、柔軟性の観点から、上記水添ブロック共重合体100質量部あたり、1〜900質量部であるのが好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、上記成分に加えて、目的に応じて各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、各種フィラー、防曇剤、アンチブロッキング剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、架橋剤、導電性付与剤、防菌剤、防黴剤、発泡剤等を挙げることができ、これらの中から任意のものを1種単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。添加剤を配合する場合、その配合量は、引張り強さの観点から、上記水添ブロック共重合体と非芳香族ゴム軟化剤の合計100質量部あたり、10質量部以下であるのが好ましい。
上記した水添ブロック共重合体、非芳香族ゴム軟化剤および他の成分を混合することにより、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を製造することができる。この混合は、従来から慣用されている方法で行うことができ、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等の混合装置を用いて均一に混合した後、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキサー、一軸または二軸押出機等の混練装置を用いて溶融混練することにより行うことができる。混練は一般に120〜300℃で行われる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において水添ブロック共重合体、および熱可塑性エラストマー組成物の物性は次の方法により評価した。
(1)水素添加率、スチレン含有量、ビニル結合量
1H−NMRスペクトルから算出した。
装置:AVANCE400Nanobay(商品名、BRUKER(株)製)
溶媒:重クロロホルム
測定温度:320K
(2)重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、カップリングしたポリマー成分とカップリング未反応ポリマー成分との合計の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)をポリスチレン換算で求めた。
装置:GPC−8020(商品名、東ソー(株)製)
検出器:RI
溶媒:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃、流速:1ml/分
注入量:150μl
濃度:5mg/10cc(水添ブロック共重合体/THF)
(3)カップリング率
上記GPCで得られた、カップリングしたポリマー成分のピーク面積とカップリング未反応のポリマー成分のピーク面積とから求めた。
(4)分岐係数
上記GPCで得られた、カップリングしたポリマー成分の重量平均分子量をカップリング未反応のポリマー成分の重量平均分子量で割って算出した。
(5)ポリマーの含有水酸基数
得られた水添ブロック共重合体の29Si−NMRを測定し、水酸基が結合したケイ素のシグナルと水酸基が結合していないケイ素のシグナルの積分値の比から計算した。
(6)遷移金属含有量
以下の実施例および比較例で得られた水添ブロック共重合体を秤量し、600℃で3時間加熱して有機物を分解し、残渣を塩酸水溶液に溶解した後に、原子吸光光度計を用いて測定した。
装置:Z−6100(商品名、日立(株)製)
(7)黄変
混練して得られた熱可塑性エラストマー組成物が黄変しているかどうかを目視で確認した。
○:黄変なし
×:黄変あり
(8)圧縮永久ひずみ
JIS K 6262に準拠して測定した。小型試験片を25%圧縮し、40℃で22時間加温した。圧縮を開放した後に室温で30分間静置し、サンプルの厚さを測定して算出した。
(9)MFR
JIS K 7210に準拠して測定した。以下の実施例および比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物を160℃で4分間保持した後、21.2Nの荷重をかけてサンプルを押し出し、10分間に押し出される量を測定した。
実施例1
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3400ml、開始剤として濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム6.2mlを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を107.6ml加えて2時間重合した。引き続いてスチレンを177ml加えて1時間重合を行い、さらにイソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を260ml加えて2時間重合を行い、その後70℃に昇温させた後、ビスジエトキシメチルシリルエタン(BEMSE)の5wt%THF溶液を8.5g添加して5時間カップリング反応をさせた後、メタノール0.30mlを添加し重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。この反応混合液に水素添加触媒としてネオデカン酸コバルト−トリエチルアルミニウム(0.0962mol/Lシクロヘキサン溶液)を60ml添加し、水素圧力2MPa、150℃で10時間水素添加反応を行った。放冷、放圧後、空気下でリン酸水溶液を添加し、水で洗浄した。さらに真空乾燥することにより水添ブロック共重合体(以下、これを水添ブロック共重合体(R−1)と称する)を得た。
水添ブロック共重合体(R−1)のスチレン含有量は39質量%、水添率は97.3%、ビニル結合量は5.1%、重量平均分子量は289,000、カップリング率は70%、分岐係数は2.50、遷移金属含有量は10ppmであり、含有水酸基の数は1.2であった。
実施例2
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3400ml、開始剤として濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム6.2mlを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を80ml加えて2時間重合した。引き続いてスチレンを233ml加えて1時間重合を行い、さらにイソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を402ml加えて2時間重合を行い、その後70℃に昇温させた後、ビストリエトキシシリルエタン(BESE)の5wt%THF溶液を13.5g添加して2時間カップリング反応をさせた後、上と同濃度のsec−ブチルリチウム7.0mlを添加し6時間反応させた。メタノール0.35mlを添加し重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。この反応混合液に水素添加触媒としてネオデカン酸コバルト−トリエチルアルミニウム(0.0962mol/Lシクロヘキサン溶液)を60ml添加し、水素圧力2MPa、150℃で10時間水素添加反応を行った。放冷、放圧後、空気下でリン酸水溶液を添加し、水で洗浄した。さらに真空乾燥することにより水添ブロック共重合体(以下、これを水添ブロック共重合体(R−2)と称する)を得た。
水添ブロック共重合体(R−2)のスチレン含有量は40質量%、水添率は97.8%、ビニル結合量は4.1%、重量平均分子量は346,000、カップリング率は83%、分岐係数は3.14、遷移金属含有量は20ppmであり、含有水酸基の数は0.7であった。
実施例3
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3400ml、開始剤として濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム7.3mlを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を156ml加えて2時間重合した。引き続いてスチレンを257ml加えて1時間重合を行い、さらにイソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を378ml加えて2時間重合を行い、その後70℃に昇温させた後、ビストリエトキシシリルエタン(BESE)の5wt%THF溶液を15.0g添加して2時間カップリング反応をさせた後、濃度1mol/Lのt−ブチルマグネシウム臭化物(THF溶液)6.6mlを添加し4時間反応させた。メタノール0.35mlを添加し重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。この反応混合液に水素添加触媒としてネオデカン酸コバルト−トリエチルアルミニウム(0.0962mol/Lシクロヘキサン溶液)を100ml添加し、水素圧力2MPa、150℃で10時間水素添加反応を行った。放冷、放圧後、空気下でリン酸水溶液を添加し、水で洗浄した。さらに真空乾燥することにより水添ブロック共重合体(以下、これを水添ブロック共重合体(R−3)と称する)を得た。
水添ブロック共重合体(R−3)のスチレン含有量は44質量%、水添率は97.0%、ビニル結合量は3.8%、重量平均分子量は339,000、カップリング率は85%、分岐係数は2.76、遷移金属含有量は88ppmであり、含有水酸基の数は0.8であった。
実施例4
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3400ml、開始剤として濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム6.2mlを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を104ml加えて2時間重合した。引き続いてスチレンを184ml加えて1時間重合を行い、さらにイソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を271ml加えて2時間重合を行い、その後70℃に昇温させた後、ビストリエトキシシリルエタン(BESE)の5wt%THF溶液を10.5g添加して2時間カップリング反応をさせた後、メタノール0.20mlを添加し重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。この反応混合液に水素添加触媒としてネオデカン酸コバルト−トリエチルアルミニウム(0.0962mol/Lシクロヘキサン溶液)を60ml添加し、水素圧力2MPa、150℃で10時間水素添加反応を行った。さらに濃度1mol/Lのt−ブチルマグネシウム臭化物(THF溶液)6.6mlを添加し2時間反応させた。放冷、放圧後、空気下でリン酸水溶液を添加し、水で洗浄した。さらに真空乾燥することにより水添ブロック共重合体(以下、これを水添ブロック共重合体(R−4)と称する)を得た。
水添ブロック共重合体(R−4)のスチレン含有量は40質量%、水添率は97.8%、ビニル結合量は4.5%、重量平均分子量は267,700、カップリング率は80%、分岐係数は2.62、遷移金属含有量は49ppmであり、含有水酸基の数は1.3であった。
比較例1
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3400ml、開始剤として濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム6.2mlを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を130ml加えて2時間重合した。引き続いてスチレンを221ml加えて1時間重合を行い、さらにイソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を326ml加えて2時間重合を行い、その後70℃に昇温させた後、ビストリエトキシシリルエタン(BESE)の5wt%THF溶液を12.9g添加して2時間カップリング反応をさせた後、メタノール0.3mlを添加し重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。この反応混合液に水素添加触媒としてネオデカン酸コバルト−トリエチルアルミニウム(0.0962mol/Lシクロヘキサン溶液)を101ml添加し、水素圧力2MPa、150℃で10時間水素添加反応を行った。放冷、放圧後、空気下でリン酸水溶液を添加し、水で洗浄した。さらに真空乾燥することにより水添ブロック共重合体(以下、これを水添ブロック共重合体(H−1)と称する)を得た。
水添ブロック共重合体(H−1)のスチレン含有量は40質量%、水添率は96.5%、ビニル結合量は5.4%、重量平均分子量は339,000、カップリング率は85%、分岐係数は2.70、遷移金属含有量は466ppmであり、含有水酸基の数は3.4であった。
比較例2
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3400ml、開始剤として濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム6.2mlを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を80ml加えて2時間重合した。引き続いてスチレンを233ml加えて1時間重合を行い、さらにイソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を402ml加えて2時間重合を行い、その後70℃に昇温させた後、ビストリエトキシシリルエタン(BESE)の5wt%THF溶液を13.5g添加して2時間カップリング反応をさせた後、濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム1.8mlを添加し6時間反応させた。メタノール0.35mlを添加し重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。この反応混合液に水素添加触媒としてネオデカン酸コバルト−トリエチルアルミニウム(0.0962mol/Lシクロヘキサン溶液)を60ml添加し、水素圧力2MPa、150℃で10時間水素添加反応を行った。放冷、放圧後、空気下でリン酸水溶液を添加し、水で洗浄した。さらに真空乾燥することにより水添ブロック共重合体(以下、これを水添ブロック共重合体(H−2)と称する)を得た。
水添ブロック共重合体(H−2)のスチレン含有量は40質量%、水添率は97.8%、ビニル結合量は4.1%、重量平均分子量は346,000、カップリング率は83%、分岐係数は3.14、遷移金属含有量は586ppmであり、含有水酸基の数は1.7であった。
比較例3
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3400ml、開始剤として濃度10.5wt%のsec−ブチルリチウム7.2mlを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を151ml加えて2時間重合した。引き続いてスチレンを249ml加えて1時間重合を行い、さらにイソプレンとブタジエンの質量比=50/50の混合物を366ml加えて2時間重合を行い、その後70℃に昇温させた後、テトラエトキシシラン(TEOS)の5wt%THF溶液を16.6g添加して2時間カップリング反応をさせた後、メタノール0.35mlを添加し重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。この反応混合液に水素添加触媒としてネオデカン酸コバルト−トリエチルアルミニウム(0.0962mol/Lシクロヘキサン溶液)を60ml添加し、水素圧力2MPa、150℃で10時間水素添加反応を行った。放冷、放圧後、空気下でリン酸水溶液を添加し、水で洗浄した。さらに真空乾燥することにより水添ブロック共重合体(以下、これを水添ブロック共重合体(H−3)と称する)を得た。
水添ブロック共重合体(H−3)のスチレン含有量は41質量%、水添率は97.4%、ビニル結合量は5.1%、重量平均分子量は252,700、カップリング率は77%、分岐係数は2.38、遷移金属含有量は518ppmであり、含有水酸基の数は1.6であった。
実施例1〜4および比較例1〜3で得られた水添ブロック共重合体の物性を以下の表1に示す。
Figure 0005624538
表1より、実施例1〜4で得られた水添ブロック共重合体はいずれも含有水酸基数が1.5個以下であり、遷移金属含有量が100ppm以下であることが分かる。一方、比較例1〜3で得られた水添ブロック共重合体は含有水酸基数が1.5個以上であるため、遷移金属含有量が多くなっていることが分かる。
実施例5〜8および比較例4〜6
上記実施例1〜4および比較例1〜3で得られた水添ブロック共重合体(R−1)〜(R−4)および(H−1)〜(H−3)、非芳香族ゴム軟化剤並びに酸化防止剤を、水添ブロック共重合体100質量部に対して、非芳香族ゴム軟化剤500質量部および酸化防止剤を表2に示す質量割合で配合し、予め予備混合し、その後ブラベンダーミキサーを用いて170℃で5分間溶融混練した。その後、プレス成形機を用いて圧縮永久ひずみ測定用試験片を得た。得られた熱可塑性エラストマー組成物を前述した(7)〜(9)の方法に従って性能評価を行った。結果を表2に示す。なお、非芳香族ゴム軟化剤および酸化防止剤には以下のものを用いた。
・非芳香族ゴム軟化剤:パラフィン系プロセスオイル、商品名:ダイアナプロセスオイルPW−32、出光興産(株)製、40℃動粘度:30.98mm2/s
・酸化防止剤:ヒンダードフェノール系酸化防止剤、商品名:IRGANOX1010、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製
Figure 0005624538
表2より、実施例5〜8で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、用いた水添ブロック共重合体の遷移金属含有量が少ないため、混練して得られた熱可塑性エラストマー組成物は黄変していなかった。一方、比較例4〜6は用いた水添ブロック共重合体の遷移金属含有量が多いため、混練して得られた熱可塑性エラストマー組成物は黄変していた。
本発明の製造方法により得られる水添ブロック共重合体及びこれを含有する熱可塑性エラストマー組成物は、遷移金属等の環境汚染や組成物の劣化を起こす物質を含まないことから、緩衝材、制振材、シーリング材、グリップ類、玩具、雑貨などの幅広い用途に有効に使用することができる。

Claims (10)

  1. (a)式(I):
    P−X (I)
    (式中、Pは芳香族ビニル化合物重合体ブロック(A)を1個以上および共役ジエン重合体ブロック(B)を1個以上有するコポリマー鎖を示し、Xはリビングアニオン重合体の活性末端を示す)で表されるリビングポリマーと、式(II):
    1 m3-mSi−A−SiY3-m1 m (II)
    (式中、R1はそれぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有するアリール基、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、又は水素原子を示し、Yはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アルコキシ基、カルボキシル基またはカルボン酸エステル基を示し、Aは単結合または1〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキレン基を示し、mは0または1である)で表されるカップリング剤とを反応させてブロック共重合体を形成する工程;
    (b)上記ブロック共重合体を水素添加して水添ブロック共重合体を形成する工程;及び
    (c)得られた水添ブロック共重合体を回収する工程
    を含み、工程(c)において回収された水添ブロック共重合体中のカップリング剤に由来する官能基の数がブロック共重合体1分子につき1.5個以下である、水添ブロック共重合体の製造方法。
  2. 上記Yが、OR2(R2はそれぞれ独立して1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を示す)で表されるアルコキシ基である、請求項1に記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
  3. 前記カップリング剤がビスジアルコキシアルキルシリルアルカンである、請求項2に記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
  4. 前記カップリング剤がビスジエトキシメチルシリルエタンである、請求項3に記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
  5. 前記の水添ブロック共重合体中のカップリング剤に由来する官能基が、Si原子に直結した水酸基である、請求項1〜4のいずれかに記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
  6. さらに
    (d)工程(c)の前において、前記のブロック共重合体もしくは水添ブロック共重合体中のカップリング剤残基に存在する未反応の官能基Yを不活性化する工程
    を含む、請求項〜5のいずれかに記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
  7. 水添ブロック共重合体の分岐係数が2.3以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の水添ブロック共重合体の製造方法。
  8. 一般式P’及び/又は(P’)n−Zで表される共重合体を含む水添ブロック共重合体であって、分岐係数が2.3以上であり、遷移金属含有量が100ppm以下である、水添ブロック共重合体。
    [式中、P’は芳香族ビニル化合物重合体ブロック(A)を1個以上および水添共役ジエン重合体ブロック(B)を1個以上有するコポリマー鎖を示し、Zは式(II):
    1 m3-mSi−A−SiY3-m1 m (II)
    (式中、R1はそれぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有するアリール基、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、又は水素原子を示し、Yはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アルコキシ基、カルボキシル基またはカルボン酸エステル基を示し、Aは単結合または1〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキレン基を示し、mは0または1である)で表されるシランカップリング剤の残基を示し、nは1〜6の整数を示す。]
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られる、請求項8に記載の水添ブロック共重合体。
  10. 請求項8又は9に記載の水添ブロック共重合体100質量部に対して、非芳香族ゴム軟化剤を1〜2000質量部の割合で含有する熱可塑性エラストマー組成物。
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