JP2008271134A - 車載カメラシステム - Google Patents

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隆昭 岩間
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Abstract

【課題】車載カメラシステムにおいて、ワイヤレス化されたカメラ装置から送信される無線信号が混信するのを防止する。
【解決手段】発生可能な3つの帯域の振動周波数の振動のうちチャンネル切替SW11(操作入力部)により選択された周波数チャンネルに応じていずれかの振動を選択的に発生する振動発生部10(振動発生装置)、および電源20と、電源20から電力の供給を受けるカメラ30と、振動発生部10によって発生された振動を検出する振動センサ40と、カメラ30によって撮影された像信号を、振動センサ40によって検出された振動状態に応じた周波数チャンネルの無線信号に変換して無線送信する映像信号変調送信部50(信号変換送信部)とを有するカメラ装置60、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に取り付けられる車載カメラシステムに関し、詳細には、カメラで得られた像信号を無線伝送するワイヤレス方式のカメラ装置の改良に関する。
近年、カメラおよびモニタを車両に搭載し、車外に設置されたカメラで撮影して得られた映像を車内に設置されたモニタに表示させ、車両乗員の運転操作を助ける車載カメラシステムが普及している。
また、カメラから車室内への配線の引き回しを避ける等の目的で、電源と無線送信装置をカメラに備えたワイヤレス方式のカメラ装置も提案されている(特許文献1)。
特開2003−333587号公報
しかし、上述したワイヤレス方式のカメラ装置は、同様のカメラ装置を搭載した車両が近くにある場合に、各車両からそれぞれ送信された像信号同士が干渉等して混信し、モニタに表示される像に乱れやノイズを生じる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、ワイヤレス化されたカメラ装置から送信される無線信号が混信するのを防止することができる車載カメラシステムを提供することを目的とする。
本発明に係る車載カメラシステムは、操作入力部に所定の入力に応じて振動発生装置が振動を発生し、この振動をワイヤレスのカメラ装置の振動センサが検出して、像信号変調送信部がカメラの像信号を、振動センサの検出した振動状態に応じた周波数帯域の無線信号に変換して無線送信することで、他車の無線信号との混信を防止したものである。
すなわち、本発明に係る車載カメラシステムは、所定の操作入力部を有し発生可能な複数の振動状態の振動のうち前記操作入力部に入力された操作に応じていずれかの振動状態の振動を選択的に発生する振動発生装置、および電源と、前記電源から電力の供給を受けるカメラと、前記振動発生装置によって発生された振動を検出する振動センサと、前記カメラによって撮影された像信号を、前記振動センサによって検出された振動状態に応じた周波数チャンネルの無線信号に変換したうえで無線送信する信号変換送信部とを有するカメラ装置、を備えたことを特徴とする。
ここで、「振動状態」とは、例えば振動の周波数や、一定の期間内に振動の周波数が変化を繰り返すパターンなどである。
なお、無線送信用信号としては、AM,FM,UWBなどの変調方式や、搬送波として赤外線、電波などの各種電磁波を適用することができる。
操作入力部とは、代表的には、例えば車室内のモニタ等の車載カメラシステムの本体に備えられた押下形式、回転形式、スライド形式、タッチパネル形式等各種のスイッチ類などである。
このように構成された本発明に係る車載カメラシステムによれば、振動発生装置が、発生可能の複数の振動状態の振動のうち、乗員等によって操作入力部に入力された操作に応じていずれかの振動状態の振動を選択的に発生し、カメラ装置の振動センサが、振動発生装置により発生した振動を検出し、信号変換送信部が、振動センサによって検出された振動の振動状態に応じて、対応する周波数チャンネルの無線信号に変換し、変換後の無線信号を送信する。
したがって、操作入力部への入力を切り替える(入力することと、入力しないこととによる差異も、操作入力部への入力を切り替えることに含む。)ことで、無線信号の周波数チャンネルを変更することができ、カメラ装置から、他車と同一周波数帯域の無線信号が送信されるのを防ぎ、これによって、無線信号の混信を防止することができる。
なお、車両の乗員は、カメラ装置の信号変換送信部から送信された像信号に基づく可視像を、車載カメラシステムにおけるモニタで観察したとき、モニタ上の可視像の乱れ等によって、混信しているか否かを判定することができるため、操作入力部は、モニタ等の近傍やモニタ自体に備えられるのが好ましい。
また、カメラ装置の振動センサが振動発生装置で発生した振動を適切に検出することができるように、振動発生装置は、カメラ装置の振動センサに近接した車体内面に設けるのが好ましい。
本発明に係る車載カメラシステムにおいては、前記振動発生装置は、周波数が互いに異なる複数の振動を、前記発生可能な複数の振動状態の振動として発生するものであることが好ましい。
振動発生装置が発生する振動の周波数は回路で簡単に変更することができるため、製造コストを抑制し易いからである。
本発明に係る車載カメラシステムにおいては、前記カメラ装置は車両の車体外面に取り付けられ、前記振動発生装置は車体内面に取り付けられることが好ましい。
カメラ装置は車体外面に取り付けられることで、カメラで撮影される像のうち車体自体によって生じるケラレを少なくすることができ、一方、振動発生装置は車体内面に取り付けられることで、振動発生装置の防水性能を車体外面に取り付けられるものよりも低く抑えることができ、製造コストを抑制することができるからである。
本発明に係る車載カメラシステムにおいては、前記カメラは光学系の一部にアナモルフィックレンズを有し、前記カメラ装置は、車体に装着されるエンブレム部材の背面と車体外面との間に取り付けられることが好ましい。
カメラの光学系の一部にアナモルフィックレンズを用いた構成により、画角が一層広い範囲を撮影することができる。
また、このような広角のアナモルフィックレンズを用いたカメラは、従来のカメラが設置されていたライセンスプレート(いわゆるナンバープレート)近傍の位置にそのまま設置された場合、車体によるケラレが多く発生するのに対して、好ましい構成の車載カメラシステムによれば、ライセンスプレートよりも車高方向の高い位置であるエンブレム部材の位置に設置されるため、車体によるケラレを少なくすることができるとともに、ライセンスプレート近傍位置に設置されたものよりも、広い領域を撮影することができる。
なお、カメラ装置は、エンブレム部材の背面に設置されるため、車体外方からはエンブレム部材の表面によってカメラ装置は隠され、これによって、カメラ装置の存在を容易に視認させることがなく、このカメラ装置が設置された車両の外観品質を低下させることがない。
本発明に係る車載カメラシステムにおいては、前記カメラ装置は、前記振動センサによる振動の検出により前記電源から前記カメラに電力を供給する電源制御部を備えたものであることが好ましい。
振動センサによる振動の検出があるまでは、電源制御部が、電源からカメラに電力を供給せずにカメラを休止状態とすることで、カメラに電力が常時供給されるのを防止して、電源の消耗を抑制することができる。
本発明に係る車載カメラシステムにおいては、前記電源は、太陽電池パネルと二次電池とからなるものであることが好ましい。
電源を、比較的入手しやすい太陽電池パネルと二次電池とからなるものとすることで、製造コストを抑制することができる。
なお、本発明に係る車載カメラシステムにおいて、振動発生装置は、空間的な変位を伴う一般的な振動の他、磁気的な振動すなわち電磁コイルに通電することにより電流の向きを変化させて磁力線の向きを変化させるもの、であってもよい。
この場合、振動センサは、この振動発生装置が発生した磁気的な振動を検出しうるものであればよく、例えば電磁コイルを用いることができる。そして、振動発生装置および振動センサが取り付けられる車体が金属製であるときは、このような磁気的な振動を検出するのは困難であるが、少なくとも振動発生装置および振動センサが取り付けられる車体部分が磁力線を通過可能な材料(樹脂等)である場合には、このような磁気的な振動を発生する振動発生装置および磁気的な振動を検出しうる振動センサを適用することができる。
本発明に係る車載カメラシステムにおいては、前記電源は、第一の電磁コイルに接続された二次電池と、前記第一の電磁コイルおよび前記二次電池とは別体であって、前記第一の電磁コイルに近接させた装着状態と前記第一の電磁コイルから離脱した離脱状態とを選択可能の、外部電源に接続された第二の電磁コイルとを備え、前記第二の電磁コイルと前記第一の電磁コイルとの間で生じる電磁誘導により、前記二次電池を充電することが好ましい。
これにより、充電操作を行うときにのみ、第二の電磁コイルを第一の電磁コイルに近接させた状態として、外部電源の通電による電磁誘導で第二の電磁コイルに生じた磁力の影響を、第一の電磁コイルに及ぼし、これによって第一の電磁コイルに起電力を生じせしめ、この起電力に基づいて二次電池を充電するため、第一の電磁コイルと第二の電磁コイルとの間で電気的な接続を不要とするとともに、充電操作を必要としないときは、第二の電磁コイルをカメラ装置から取り外した状態とすることができるため、カメラ装置の外観上の見栄えを向上させることができる。
本発明に係る車載カメラシステムによれば、カメラ装置から送信される無線信号が混信するのを防止することができる。
以下、本発明に係る車載カメラシステムの最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例である車載カメラシステム100の構成を示すブロック図である。図示の車載カメラシステム100は、大きく分けて車室内に配設されるモニタ80、映像信号受信部71および振動発生部10(振動発生装置)と、車両の外側に配設されるカメラ装置60とからなる。
ここで、カメラ装置60は、車両の後部に設置されて、車両の後方景色を被写体として撮影するカメラ30と、このカメラ30で得られた被写体像を無線信号の像信号として送信する映像信号変調送信部50(信号変換送信部)と、電源20と、圧電セラミックス等で製造された振動センサ40と、を備えている。
カメラ30は、車両から電力の供給を受けるものではなく、カメラ装置60自体が備える電源20から電力の供給を受けるため、カメラ装置60は電力面では自立している。
映像信号受信部71は、カメラ装置60の映像信号変調送信部50によって送信された無線信号を、受信アンテナ72により受信するものである。
モニタ80は、映像信号受信部71で受信された被写体の像信号を可視像として表示するものである。
振動発生部10は、車両の変速装置がバックギア(リバース段)であることを検出するバックギアスイッチ(以下、バックギアSWという。)がオン状態のとき(変速装置がバックギアを選択しているとき)、入力された信号(例えば、チャンネル番号chi)に応じた振動周波数(例えば、30kHz,50kHz,70kHz)の振動を選択的に発生する加振器14と、互いに異なる複数(例えば3つ)のチャンネル番号chi(i=1,2,3)を切り替える操作が入力されるチャンネル切替SW11(操作入力部)と、加振器14の振動周波数を、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiに対応した周波数に変更するチャンネル制御信号重畳部12およびチャンネル制御信号復調部13と、映像信号受信部71に対して、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiに対応した映像信号の受信周波数帯域を変更する受信チャンネル制御部15とを備えている。
ここで、受信チャンネル制御部15が、映像信号受信部71が受信する無線信号の受信周波数チャンネルは、後述するカメラ装置60の映像信号変調送信部50によって変調して送信される無線信号の周波数チャンネルに対応している。
チャンネル制御信号重畳部12は、バックギアSWがオン状態のとき、車両のバックランプを点灯させるとともに加振器14に電力を供給する電源ライン(直流の電圧12ボルトが印加)に対して、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiを特定する情報を担持させるように、電磁コイルL1により所定の周波数(チャンネル番号chiにそれぞれ対応;例えば、1MHz(加振器14の30kHzの振動に対応),2MHz(加振器14の50kHzの振動に対応),3MHz(加振器14の70kHzの振動に対応))の信号を重畳させる。
一方、チャンネル制御信号復調部13は、加振器14に電力を供給する電源ラインに重畳した信号を、電磁コイルL2で検出することにより、電源ラインに重畳した信号の周波数(チャンネル番号chiに対応)を特定し、この特定された周波数に対応する、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiを検出する。そして、そのチャンネル番号chiに対応した振動周波数の振動を発生させるように、加振器14を制御する。
つまり、加振器14は、バックギアSWがオン状態のとき、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiごとに異なる周波数で振動する。一方、バックギアSWがオフ状態のときは、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiの如何を問わず振動しない。
なお、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiを特定する情報を、チャンネル切替SW11から加振器14に直接入力して、加振器14を、チャンネル番号Niに対応した振動周波数(一例として、30kHz,50kHz,70kHz)で振動させることも可能である。この場合、チャンネル制御信号重畳部12およびチャンネル制御信号復調部13を備える必要がなく、部品点数を低減することができる。
しかし、本実施形態の車載カメラシステム100が、上述したようにチャンネル制御信号重畳部12およびチャンネル制御信号復調部13を備えた構成とされているのは、チャンネル切替SW11と加振器14との間の距離が長いため、チャンネル切替SW11から加振器14まで配線を取り回すのが難しい等の理由による。
すなわち、チャンネル切替SW11は車室内のモニタ80近傍に配設されており、加振器14は、車両後部等の車外面に設置されたカメラ装置60に近接した車内(例えばトランクルーム内等)に配設されるため、チャンネル切替SW11と加振器14とを直接的に接続するための電線としては、非常に長いものが必要となる。また、車室内の内装が既に施工済みの場合には、そのような長い配線を後付けで車室内で目立たないように隠蔽して配索するのは容易ではない。
これに対して、本実施形態の車載カメラシステム100では、チャンネル切替SW11にチャンネル制御信号重畳部12を接続した構成により、チャンネル切替SW11側では、例えば車室内のコンビネーションメータ(バックアラームなど)等に接続されているバックギアSWの配線までの電線を配索すればよく、また、加振器14側では、例えば車両後部のバックランプの配線までの電線を配索すればよいため、配線作業を容易化することができる。
カメラ装置60に備えられた振動センサ40は、加振器14が発生した振動を検出するものであり、車両の内・外を仕切る車体パネル200を挟んで加振器14と対向するように設置されている。そして、振動センサ40は、加振器14の、チャンネル番号chiに対応した振動周波数の振動を、車体パネル200を介して検出する。
カメラ装置60における映像信号変調送信部50のチャンネル制御信号復調部51は、振動センサ40が検出した加振器14の振動に基づいて、当該加振器14の振動周波数を求め、加振器14の振動周波数に対応するものとしてチャンネル制御信号復調部51が予め記憶している周波数チャンネルのチャンネル番号chiを特定し、この特定されたチャンネル番号chiを送信チャンネル制御部52に出力する。
また、カメラ装置60における映像信号変調送信部50の映像信号送信部53は、カメラ30で撮影された像信号を、所定の周波数チャンネルの搬送波に重畳させた無線信号に変換して無線送信するが、このときの搬送波の周波数チャンネルは、チャンネル制御信号復調部51から送信チャンネル制御部52に入力された周波数チャンネルとなるように、送信チャンネル制御部52が映像信号送信部53を制御する。
なお、無線信号は電波や赤外線等各種電磁波が用いられ、また、変調方式としては、AM,FM,UWB等各種の変調方式を適用することができる。
カメラ装置60の映像信号送信部53からアンテナ54により出力された無線信号は、車室内のモニタ80の近傍に設けられた映像信号受信部71のアンテナ72により捕捉されて映像信号受信部71に受信される。
このとき、映像信号受信部71が無線信号を受信するときの受信周波数の帯域は、受信チャンネル制御部15によって、チャンネル切替SW11によって設定された周波数チャンネルとなるように制御されているため、映像信号受信部71は、映像信号送信部53から送信された、チャンネル切替SW11によって設定された周波数チャンネルの無線信号を受信することができる。
そして、映像信号受信部71は、受信した無線信号すなわち像信号をモニタ80に入力し、モニタ80は、入力された像信号に基づいて、この像信号が表す可視像を表示する。
乗員は、このモニタ80に表示された可視像を見て、カメラ装置60から無線送信された無線信号が、他車に設置されている同様のカメラ装置やその他の無線送信装置から出射されている無線信号等電磁波との間で、あるいは車両周囲の電波環境等によって、混信が発生していないかどうかを判断することができる。
つまり、混信を生じていれば、モニタ80に表示される可視像に乱れやノイズが発生し、混信を生じていなければ、モニタ80に表示された可視像にはノイズや乱れが発生しないため、このモニタ80の表示を視認した乗員は、混信の発生有無を容易に判断することができる。
そして、乗員が混信を認めた場合には、映像信号送信部53が送信し、かつ映像信号受信部71が受信する無線信号が、他車に設置されているカメラ装置等の無線信号と混信しないように、乗員は、チャンネル切替SW11に設定されたチャンネル番号chiを他のチャンネル番号chiに切り替え(他のチャンネル番号chiを選択する操作をチャンネル切替SW11に入力する)、チャンネル切替SW11は、加振器14の振動周波数を、新たに設定されたチャンネル番号chiに対応した周波数に変更し、これにしたがって、映像信号送信部53が出力する無線信号の周波数帯域および映像信号受信部71が受信する無線信号の周波数帯域も変更する。
したがって、映像信号送信部53が送信し、かつ映像信号受信部71が受信する無線信号は、他車に設置されているカメラ装置等の無線信号と混信しない周波数帯域となり、モニタ80に表示される可視像は、乱れやノイズの低減されたものとなる。
このように本実施形態に係る車載カメラシステム100によれば、ワイヤレスのカメラ装置60から送信される無線信号が他車の無線信号等と混信するのを防止することができる。
なお、カメラ装置60がワイヤレス化されている構成であるため、カメラ装置60から電線を引き出す必要がなく、したがって、カメラ装置60の密閉度合いが高められて水密度を向上させることができ、防水性能を一層高めることができる。
また、電源20は、二次電池として電気二重層キャパシタを内蔵し、この内蔵された二次電池への充電を制御するとともに、二次電池からカメラへの通電を制御する電源制御部23と、電源制御部23に内蔵された二次電池に充電用の電力を供給する太陽電池パネル21と、同じく二次電池に商用電源(外部電源)または車両のシガーソケットを通じて車載バッテリ(外部電源)からの電力を供給する充電器22(第二の電磁コイル)と、を備えている。
電源制御部23は、太陽電池パネル21からの電力供給と充電器22を介した電力供給とを、その供給状態に応じて適宜切り替えることで、内蔵された二次電池を効率的に充電することができる。
また、電源制御部23の二次電池を充電する回路(第一の電磁コイル)と充電器22とをそれぞれ電磁コイルL3,L4により構成して、電磁誘導を利用して二次電池を充電することにより、充電器22を、電源制御部23から着脱可能で、電源制御部23と物理的な連結を行うことなく別体のものとすることができる。
これにより、充電操作を行うときにのみ、充電器22を、電源制御部23の二次電池を充電する回路に近接させた状態とし、充電操作を必要としないときは、カメラ装置60から取り外した状態とすることができるため、カメラ装置60の外観上の見栄えを向上させることができる。
また、太陽電池パネル21による自然光による電力供給や、商用電源または車両のシガーライタソケットからの電力供給は、比較的入手し易い種類の電力供給形態であるため、製造コストを抑制することができる。
本実施形態に係る車載カメラシステム100におけるカメラ装置60は、電源制御部23が、振動センサ40による加振器14の振動の検出により、電源20(電源制御部の二次電池)からカメラ30に電力を供給するものとなっている。
この構成によると、振動センサ40が加振器14の振動を検出していない状態、すなわちバックギアSWがオフ状態のときは、加振器14は振動しないため、振動センサ40は振動を検出することがなく、したがって、電源制御部23には、振動センサ40が振動を検出していることを示す信号は入力されず、電源制御部23はカメラ30に対してカメラ30の駆動に必要な電力を供給しない。
一方、振動センサ40が加振器14の振動を検出している状態、すなわちバックギアSWがオン状態のときは、加振器14は振動しているため、振動センサ40は振動を検出し、したがって、電源制御部23には、振動センサ40が振動を検出していることを示す信号が入力され、電源制御部23はカメラ30に対してカメラ30の駆動に必要な電力を供給する。
この結果、カメラ30に対して電力が常時供給されるのを防止することができ、電源20の消耗を抑制することができる。
なお、電源制御部23は、振動センサ40からの振動検出信号がオン(振動を検出している状態)からオフ(振動を検出していない状態)に切り替えられたとき、電源20からカメラ30への電力供給を瞬時に停止するのではなく、タイマ制御や遅延回路によって、電源20からカメラ30への電力供給を数秒間程度継続させるようにしてもよい。車両の車庫入れや縦列駐車等の操作では、前進と後退とを交互に、かつ頻繁に繰り返す操作(切返し操作)が行われ、これに伴ってカメラ30への電力供給がその都度切り替えられると、カメラ映像が途切れてしまい使い勝手が悪化するからである。
また、本実施形態に係る車載カメラシステム100におけるカメラ装置60は、図2(a)に示すように、その全体が、車両の車種やグレードを示す、車体の外面に貼付されるエンブレム部材210の背面に配設されている。なお、図示のx方向は車幅方向である。
このように、カメラ装置60の全体が、エンブレム部材210の背面に設置されるため、車体の外方からはエンブレム部材210の表面によりカメラ装置60は隠され、これによって、カメラ装置60の存在を容易に視認させることがなく、車両の外観品質を低下させることがない。
また、このエンブレム部材210は、例えば窓を形成して、カメラ装置60における太陽電池パネル21をその窓から外方に臨ませるようにしてもよく、そのように構成されたものでは、エンブレム部材210の窓を通して太陽電池パネル21に、外光を十分に照射することができる。
さらに、電源制御部23の二次電池を充電する回路(第一の電磁コイル)と充電器22とをそれぞれ電磁コイルL3,L4により構成し、これら両電磁コイルL3,L4の電磁誘導を利用して二次電池を充電する場合、同図(b)に示すように、電磁コイルL3が外周縁部に埋め込まれたカメラ装置60を、その背面に配設されたエンブレ部部材20に、内周円がエンブレム部材210の外形よりもひと回り大きい短円筒状を呈し、かつその内周縁部に、シガーソケットに接続された電磁コイルL4が埋め込まれた充電器22を装着することで、エンブレム部材210の背面に隠された二次電池を簡単に充電することができる。
また、この車載カメラシステム100のカメラ30は、カメラ30の結像面に被写体像を結像させる結像光学系の一部に、アナモルフィックレンズ31を有しているため、例えば垂直画角96°(図2(c)参照)、水平画角180°(図3(a),(b)参照)といった非常に広い画角の範囲を撮影することができる。なお、図3(b)は同図(a)の要部拡大図であり、図3(c),(d)は、同図(a),(b)に対応する従来の一般的な車載カメラの水平画角を表す模式図である。
このような広角のアナモルフィックレンズ31を用いたカメラ装置60は、従来のカメラが設置されていたライセンスプレート(いわゆるナンバープレート)近傍の位置にそのまま設置されると(図4(b))、車体によるケラレが多く発生するが、本実施形態におけるカメラ装置60のように、ライセンスプレートよりも車高方向の高い位置であるエンブレム部材210の位置に設置されるため(図4(a))、車体によるケラレを少なくすることができるとともに、ライセンスプレート近傍位置に設置されたものよりも、広い領域を撮影することができる。
なお、本実施形態に係る車載カメラシステム100は、振動発生部10(加振器14)が、周波数の互いに異なる複数の振動を発生可能であるため、振動発生部10が発生する振動の周波数帯域を回路で簡単に変更することができ、製造コストを抑制することができる。
本実施形態に係る車載カメラシステム100においては、カメラ装置60は車両の車体外面に取り付けられているため、カメラ装置60が車室内に設けられたものよりも、ケラレを少なくすることができ、一方、振動発生部10は車体内面に取り付けられているため、振動発生部10の防水性能を車体外面に取り付けられるものよりも低く抑えることができ、製造コストを抑制することができる。
本発明の一実施例である車載カメラシステムの構成を示すブロック図である。 (a)カメラ装置が設けられたエンブレム部材を示す図、(b)カメラ装置を充電器により充電する操作を車両上方から見た図、(c)カメラ装置の、車両前後方向に延びた鉛直面による断面図、をそれぞれ表す。 カメラの水平画角を示す図であり、(a)は本発明に係る実施形態のカメラ装置によるもの、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は従来のカメラによるもの、(d)は(c)の要部拡大図、をそれぞれ表す。 カメラの垂直画角を示す図であり、(a)は本発明に係る実施形態のカメラ装置によるもの、(b)は従来のカメラによるもの、をそれぞれ表す。
符号の説明
10 振動発生部(振動発生装置)
11 チャンネル切替SW(操作入力部)
12 チャンネル制御信号重畳部
13 チャンネル制御信号復調部
14 加振器
15 受信チャンネル制御部
20 電源
21 太陽電池パネル
22 充電器
23 電源制御部
30 カメラ
31 アナモルフィックレンズ
40 振動センサ
50 映像信号変調送信部(信号変換送信部)
51 チャンネル制御信号復調部
52 送信チャンネル制御部
53 映像信号送信部
54 アンテナ
60 カメラ装置
71 映像信号受信部
72 アンテナ
80 モニタ
100 車載カメラシステム
200 車体パネル
L1,L2,L3,L4 電磁コイル

Claims (7)

  1. 所定の操作入力部を有し発生可能な複数の振動状態の振動のうち前記操作入力部に入力された操作に応じていずれかの振動状態の振動を選択的に発生する振動発生装置、および電源と、前記電源から電力の供給を受けるカメラと、前記振動発生装置によって発生された振動を検出する振動センサと、前記カメラによって撮影された像信号を、前記振動センサによって検出された振動状態に応じた周波数チャンネルの無線信号に変換して無線送信する信号変換送信部とを有するカメラ装置、を備えたことを特徴とする車載カメラシステム。
  2. 前記振動発生装置は、周波数が互いに異なる複数の振動を、前記発生可能な複数の振動状態の振動として発生するものであることを特徴とする請求項1に記載の車載カメラシステム。
  3. 前記カメラ装置は車両の車体外面に取り付けられ、前記振動発生装置は車体内面に取り付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の車載カメラシステム。
  4. 前記カメラは光学系の一部にアナモルフィックレンズを有し、前記カメラ装置は、車体に装着されるエンブレム部材の背面と車体外面との間に取り付けられることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の車載カメラシステム。
  5. 前記カメラ装置は、前記振動センサによる振動の検出により前記電源から前記カメラに電力を供給する電源制御部を備えたことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車載カメラシステム。
  6. 前記電源は、太陽電池パネルと二次電池とからなるものであることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の車載カメラシステム。
  7. 前記電源は、第一の電磁コイルに接続された二次電池と、前記第一の電磁コイルおよび前記二次電池とは別体であって、前記第一の電磁コイルに近接させた装着状態と前記第一の電磁コイルから離脱した離脱状態とを選択可能の、外部電源に接続された第二の電磁コイルとを備え、前記第二の電磁コイルっと前記第一の電磁コイルとの間で生じる電磁誘導により、前記二次電池を充電することを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の車載カメラシステム。
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