JP2017093140A - 電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両下方に設けられた送電装置から車両に搭載された受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムにおいて、車両周囲で異物が検知された場合の通知に関し、ユーザが所望の状況下で通知を受けることが可能な技術を提供する。
【解決手段】電力伝送システムは、車両下方に設けられた送電装置から車両に搭載された受電装置へ非接触で電力を伝送する。焦電センサ150は、車両の下方に定められたエリアAにおける異物、および、エリアAに隣接して車両の周囲に定められたエリアBにおける異物を検知する。ECU160は、エリアAに異物が検知された場合に、送電部220から受電部110への電力伝送を停止する。ECU160は、エリアBに異物が検知された場合には、通信部130およびスマートフォン4を用いて、異物が検知された旨をユーザに通知するか否かを切り替え可能に構成される。
【選択図】図4

Description

本発明は電力伝送システムに関し、より特定的には、車両下方に設けられた送電装置から車両に搭載された受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムに関する。
電気自動車およびハイブリッド自動車等の電動車両に適用可能な電力伝送方法として、電源コードまたは電力ケーブルを用いない非接触電力伝送が注目されている。この非接触電力伝送技術として、電磁誘導を用いた送電、マイクロ波を用いた送電、および、いわゆる共鳴型の送電等の技術が知られている(たとえば特許文献1〜5参照)。
このような非接触電力伝送においては送電装置と受電装置との間に異物(本来存在すべきでないもの)が侵入することが考えられるため、異物を適切に検知することが求められる。たとえば特開2013−252039号公報(特許文献6)は、非接触の電力伝送システムにおいて、複数の焦電センサ(たとえば赤外線センサ)の検知範囲を組み合わせることによって異物を検知する構成を開示する。この電力伝送システムでは、検知範囲が重複する領域において異物が検知された場合には、電力伝送が停止される。一方、検知範囲が重複しない領域において異物が検知された場合には、電力伝送の停止は行なわれずに、異物が検知された旨がユーザに通知される。
特開2013−154815号公報 特開2013−146154号公報 特開2013−146148号公報 特開2013−110822号公報 特開2013−126327号公報 特開2013−252039号公報
上記電力伝送システムにおいて、一般に、送電装置は、地中または地表に設けられる。この送電装置から、たとえば車体下部にて車両に搭載された受電装置への非接触での電力伝送が行なわれる場合において、センサの構成(たとえば特許文献6に記載の焦電センサのような構成)によっては、車両下方の異物と、車両周囲の異物とを区別することができる。車両下方で異物が検知された場合には、電力伝送が停止される。
一方、車両周囲に異物が侵入した場合には、車両下方に異物が侵入した場合と比べて、異物および電力伝送に対する影響が小さい。それにもかかわらず電力伝送を一律に停止すると、電力伝送を不必要に停止してしまう可能性がある。したがって、特許文献6に開示されているように、車両周囲の異物が検知された場合には、その旨をユーザに通知することができる。通知を受けたユーザが電力伝送を停止すべきか否かを判断し、ユーザの指示により電力伝送を停止することができる。
ここで、たとえば、昼間に人通りが比較的多い場所に車両が駐車された状態で電力伝送を行なうことが考えられる。この場合には、多くの通行人が車両周囲を通過し得るので、車両周囲で異物(すなわち通行人)が検知される度にユーザに通知が行なわれると、通知回数が過剰になり、ユーザが煩雑に感じる可能性がある。そのため、異物検知の通知を受け取らないことをユーザが希望する状況が生じ得る。
その一方で、たとえば、夜間に人通りが少ない場所で車両が駐車された状態で非接触充電が行なわれる場合においては、主に防犯を目的として、車両周囲で異物(ここでは侵入者)が検知された場合に、その旨の通知をユーザが希望する状況も生じ得る。
このように、車両周囲への異物の侵入が検知された場合の通知に関し、車両が置かれた状況によってはユーザの希望が異なり得る点について、特許文献6では特に検討されていない。よって、特許文献6に開示された電力伝送システムには向上の余地がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両下方に設けられた送電装置から車両に搭載された受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムにおいて、車両周囲で異物が検知された場合の通知に関し、ユーザ所望の状況下で通知を受けることが可能な技術を提供することである。
本発明のある局面に従う電力伝送システムは、車両下方に設けられた送電装置から車両に搭載された受電装置へ非接触で電力を伝送する。電力伝送システムは、送電部と、受電部と、検知部と、通知部と、制御部とを備える。送電部は、送電装置から受電装置へ非接触で電力を送出する。受電部は、送電部から送出される電力を非接触で受電する。検知部は、車両の下方に定められた第1の範囲における異物、および、第1の範囲に隣接して車両の周囲に定められた第2の範囲における異物を検知する。通知部は、検知部による検知結果をユーザに通知する。制御部は、第1の範囲に異物が検知された場合に、送電部から受電部への電力伝送を停止する。制御部は、第2の範囲に異物が検知された場合には、通知部を用いて、異物が検知された旨をユーザに通知するか否かを切り替え可能に構成される。
上記構成によれば、車体周囲で異物が検知された場合に、その旨を通知部から通知するか否かを切り替えることができる。したがって、たとえば防犯目的でユーザが通知を受けることを希望する場合には通知を受け、煩雑なためユーザが通知を受けることを希望しない場合には通知を受けないように設定することができる。すなわち、ユーザ所望の状況下で通知を受けることができる。
本発明によれば、車両下方に設けられた送電装置から車両に搭載された受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムにおいて、車両周囲で異物が検知された場合の通知に関し、ユーザが所望の状況下で通知を受けることができる。
本発明の実施の形態に従う電力伝送システムの全体構成図である。 焦電センサによる異物の検知範囲を説明するための図である。 焦電センサからの出力電圧の波形の一例を示す図である。 本実施の形態において実行される異物検知処理の手順を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<電力伝送システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に従う電力伝送システムの全体構成図である。電力伝送システム1は、車両2に搭載された受電装置100と、地中に設けられた送電装置200とを備える。送電装置200は地表に設けられてもよい。車両2は、受電装置100に加えて、バッテリ10と、動力生成装置20とをさらに備える。なお、図1および後述する図2では車両2の前方がx方向として示されている。
受電装置100は、受電部110と、整流回路120と、通信部130と、操作部140と、焦電センサ151,152と、ECU(Electronic Control Unit)160とを備える。送電装置200は、高周波電源210と、送電部220とを備える。
受電部110は、車体下部に設けられ、送電装置200の送電部220から送出される電力を非接触で受電して整流回路120へ出力する。一例として、受電部110は、コイルおよびキャパシタを含む共振回路によって構成される。なお、本実施の形態では受電部110は車両後方に搭載されるが、受電部110の配設箇所はこれに限定されるものではなく、受電部110は、車両前方または中央において車体下部に設けてもよい。
整流回路120は、受電部110から受ける交流電力を直流電力に変換し、その変換された直流電力をバッテリ10へ出力することによってバッテリ10を充電する。
バッテリ10は、再充電可能な蓄電装置であり、たとえばリチウムイオンまたはニッケル水素などの二次電池によって構成される。バッテリ10は、整流回路120から出力される電力を蓄えるほか、動力生成装置20によって発電される電力も蓄える。そして、バッテリ10は、その蓄えられた電力を動力生成装置20へ供給する。
動力生成装置20は、バッテリ10に蓄えられる電力を用いて車両2の走行駆動力を発生する。特に図示しないが、動力生成装置20は、たとえば、バッテリ10から電力を受けるインバータ、インバータによって駆動されるモータ、モータによって駆動される駆動輪等を含む。なお、動力生成装置20は、バッテリ10を充電するための発電機と、その発電機を駆動可能なエンジン(いずれも図示せず)とを含んでもよい。
通信部130は、ECU160による制御に基づいて、車両2に関する情報を無線通信によりユーザのスマートフォン4へと通知する。また、通信部130は、ユーザのスマートフォン4の操作による指示を受けてECU160へと出力する。
操作部140は、車両2に関する設定をユーザが行なうための操作を受け付け、ユーザ操作の内容を示す信号をECU160へと出力する。
焦電センサ(検知部)151,152は、本実施の形態では、受電部110が車両後方に設けられることに対応して、車両最後方の車体下部に設置される。図2(後述)に示されるように、車両進行方向について、焦電センサ151は、受電部110よりも左側に配設され、焦電センサ152は、受電部110よりも右側に配設される。以下では、焦電センサ151,152を区別しない場合には包括的に焦電センサ150とも記載する。
焦電センサ150は、予め規定された検知範囲内に異物(図示せず)が侵入した場合に、異物から放出される赤外線を検知することによって異物を検知し、その旨を示す出力電圧VoをECU160に出力する。より具体的に、焦電センサ150は、図示しない焦電素子を含んで構成される。焦電素子は、温度変化によって分極電荷の状態が変化する焦電体によって構成され、いわゆる焦電効果によって赤外線を検知する。焦電素子に赤外線が照射されることにより焦電素子の温度が変化すると、焦電素子における分極電荷の状態が変化し、それに応じて焦電素子からの出力電圧Voが変化する。また、焦電素子に照射されていた赤外線が遮断されるときも、分極電荷の状態が元の状態に戻ろうとして変化し、それに応じて出力電圧Voが変化する。このような焦電素子からの出力電圧Voの変化を検出することによって、検知範囲に対する異物の侵入/退出を検出することができる。なお、異物とは、焦電センサ150の検知範囲に本来存在しないものであり、人間または動物等が想定される。
ECU(制御部)160は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、および入出力バッファを含む。ECU160は、図示しないが、バッテリ10からSOC(State Of Charge)に関する充電情報を受け、その充電情報に基づいて送電装置200によるバッテリ10の充電を制御する。また、ECU160は、焦電センサ151,152の検知信号に基づいて、異物を検知するための処理を実行する。この処理の詳細については後述する。
送電装置200においては、高周波電源210は、たとえば系統電源3から電力を受けて高周波の交流電力を生成する。送電部220は、高周波電源210から高周波の交流電力の供給を受け、車両2の受電部110へ非接触で電力を伝送する。一例として、送電部220は、コイルおよびキャパシタを含む共振回路によって構成される。
<異物検知>
上述のように、焦電センサ150には、出力電圧Voの変化によって異物検知が可能な範囲(検知範囲)が存在する。以下、図2および図3を用いて、焦電センサ150を用いた異物検知手法について説明する。
図2は、焦電センサ151,152による異物の検知範囲を説明するための図である。図2には、車両2の後方から車両2を見たときの検知範囲が示されている。異物の検知範囲としては、エリアAおよびエリアBが規定されている。エリアA(第1の範囲)は、地表面において車両下方の範囲、すなわち送電部220から受電部110への電力伝送経路に近い範囲である。エリアB(第2の範囲)は、地表面において車両周囲の範囲、すなわち電力伝送経路から相対的に遠い範囲である。
エリアAに異物が侵入した場合には、焦電センサ151および焦電センサ152の両方によって異物が検知される。これに対し、エリアBに異物が侵入した場合には、焦電センサ151および焦電センサ152のうちのいずれか一方のみによって異物が検知される。したがって、エリアAに異物が侵入した場合と、エリアBに異物が侵入した場合とでは、図3に示すように、焦電センサ150からの出力電圧Voの波形が異なる。よって、ECU160は、車両下方の異物と、車両周囲の異物とを出力電圧Voに基づいて区別することができる。
図3は、焦電センサ150からの出力電圧Voの波形の一例を示す図である。図3(A)はエリアAに異物が侵入した場合の波形を示し、図3(B)はエリアBに異物が侵入した場合の波形を示す。図3において、横軸は経過時間を示し、縦軸は焦電センサ150による出力電圧Voを示す。
エリアA,Bへの異物の侵入の有無を判定するための出力電圧Voのしきい値として、しきい値VA,VBがそれぞれ定められている。エリアAに異物が侵入した場合、焦電センサ151,152の両方によって異物が検知される。これに対し、エリアBに異物が侵入した場合には、焦電センサ151,152のうちのいずれか一方によってのみしか異物は検知されない。したがって、エリアAに異物が侵入した場合の出力電圧Voの変化量は、エリアBに異物が侵入した場合の出力電圧Voの変化量よりも大きい。よって、しきい値VAは、しきい値VBよりも低く設定される。
より詳細に説明すると、エリアAに異物が侵入した場合には、図3(A)に示すように、出力電圧Voがしきい値VA以下の値にまで低下する。したがって、出力電圧Voがしきい値VA以下の値になると、ECU160は、エリアAに異物があると判定する。この場合、ECU160は、送電部220から受電部110への電力伝送を停止するための制御を実行する。具体的には、ECU160は、図示しない通信手段によって、送電装置200から車両2への送電を停止するための送電停止指令を送電装置200へ送信する。以下では、この制御を「電力伝送停止制御」とも称する。
一方、エリアBに異物が侵入した場合には、図3(B)に示すように、出力電圧Voは、しきい値VAよりも高く、かつ、しきい値VB以下の値に低下する。したがって、出力電圧Voがしきい値VBを下回ったものの、しきい値VAは下回っていない場合には、ECU160は、エリアBに異物があると判定する。
エリアBにて異物が検知された場合においても、エリアAの場合と同様に、電力伝送停止制御を実行することが考えられる。しかしながら、上述のように、エリアBでは、エリアAと比べて、送電部220から受電部110への電力伝送経路からの距離が遠い。よって、エリアBに異物が侵入した場合には、エリアAに異物が侵入した場合と比べて、異物および電力伝送に対する影響が小さい。それにもかかわらず電力伝送を一律に停止すると、電力伝送を不必要に停止してしまう可能性がある。したがって、エリアBの異物が検知された場合には、その旨をユーザに通知し、通知を受けたユーザが電力伝送を停止すべきか否かを判断することができる。ユーザが電力伝送を停止すべきと判断し手動操作(具体的にはスマートフォン4の操作または操作部140の操作)を行なうと、電力伝送停止制御が実行される。
ここで、たとえば、昼間に人通りが比較的多い場所に車両2が駐車された状態で電力伝送を行なうことが考えられる。この場合には、多くの通行人がエリアBを通過し得るので、エリアBで異物(ここでは通行人)が検知される度にユーザに通知が行なわれると、通知回数が過剰になり、ユーザが煩雑に感じる可能性がある。そのため、異物検知の通知を受け取らないことをユーザが希望する状況が生じ得る。
その一方で、たとえば、夜間にユーザの自宅の駐車場に車両2が駐車された状態で電力伝送が行なわれる場合においては、主に車上荒らしまたは車両盗難等の防止等の防犯を目的として、エリアBで異物(ここでは侵入者)が検知された場合に、その旨の通知をユーザが希望する状況も生じ得る。
そこで、本実施の形態において、ECU160は、エリアBにおいて異物が検知された場合に、その旨をユーザに通知するか、エリアBにおいて異物が検知された場合であっても、その旨をユーザに通知しないかを切り替え可能に構成される。たとえば、ユーザがスマートフォン4または操作部140を操作することにより、ユーザが通知を希望するか否かを予め設定することができる。
図4は、本実施の形態において実行される異物検知処理の手順を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、車両2の受電部110が送電装置200の送電部220の上方に位置するように車両2の駐車が行なわれた状態において充電開始要求があった場合に、図示しないメモリに予め格納されたプログラムをメインルーチンから読み出すことによって実現される。なお、充電開始要求は、ユーザが入力してもよいし、車両2の駐車が完了すると自動的に充電開始要求が発行されるようにしてもよい。
充電開始要求があると、ECU160は、図示しない通信手段を用いて送電装置200へ送電開始指令を送信する。これにより、送電装置200から受電装置100への電力伝送が開始される(S10)。さらに、ECU160は、電力伝送中であれば電力伝送を継続させる(S20)。そして、ECU160は、送電装置200から受電装置100への電力伝送が終了したか否かを判定する(S30)。この電力伝送の終了は、ユーザによる指示によるものであってもよいし、バッテリ10の充電完了(たとえば満充電)に伴なうものであってもよい。電力伝送が終了していれば(S30においてYES)、ECU160は、通信手段を用いて送電装置200へ送電終了指令を送信することによって電力伝送を停止する(S40)。これにより、一連の処理が終了する。
S40において電力伝送が終了していないと判定されると(S30においてNO)、ECU160は、焦電センサ151,152の出力電圧Voを取得する(S100)。そして、ECU160は、出力電圧Voをしきい値VA,VB(図3および図4参照)と比較する(S110)。
出力電圧Voがしきい値VA以下の場合(Vo≦VA)、ECU160は処理をS120に進め、エリアAに異物があると判定する。そして、ECU160は、送電装置200へ送電終了指令を送信する(S40)。これにより、送電装置200から受電装置100への電力伝送が停止される。
出力電圧Voがしきい値VAよりも高く、かつ、しきい値VB以下の場合(VA<Vo≦VB)、ECU160は処理をS130に進め、エリアBに異物があると判定する。さらに、ECU160は、エリアBに異物がある旨をユーザに通知するか否かの設定(通知設定)がオン/オフのいずれであるかを判定する(S140)。通知設定のオン/オフは、ユーザがスマートフォン4または操作部140を操作することにより、予め設定されている。
通知設定がオンである場合(S140においてYES)、ECU160は、エリアBに異物がある旨を通信部130を用いてユーザのスマートフォン4に通知する(S150)。つまり、本実施の形態では通信部130およびスマートフォン4が本発明に係る「通知部」に相当する。しかし、異物がある旨の通知は、表示(たとえば図示しない警告灯の点滅)により行なってもよいし、音声(たとえば図示しないスピーカからの警告音)により行なってもよい。
その後、ECU160は、処理をS30に戻し、電力伝送を継続する。なお、通知を受けたユーザが電力伝送を終了するための操作を行なうと(S40においてYES)、電力伝送が停止される(S50)。
一方、S140において通知設定がオフである場合(S140においてNO)、ECU160は、エリアBに異物が検知されているものの、その旨のユーザへの通知は行なわない(S160)。その後、電力伝送が継続される(S30)。
S110において出力電圧Voがしきい値VBよりも高い場合(VB<Vo)、ECU160は、エリアA,Bのいずれにも異物は侵入していないと判定し(S170)、電力伝送を継続する(S30)。
以上のように、本実施の形態によれば、焦電センサ150を用いてエリアAにて異物が検知された場合には、電力伝送が停止される。一方、エリアBの異物(侵入者を含む)が検知された場合には、ユーザに通知するか否かをユーザが予め設定することができる。たとえば多くの通行人がエリアBを通過するような状況下では、通知を行なわないことで、ユーザが通知を煩雑に感じることを回避できる。逆に、たとえば夜間などユーザが通知を希望する場合には通知を行なうように設定することも可能である。様々な車両防犯システムが市販されているが、本実施の形態によれば、本来は電力伝送の異物検知を目的とする焦電センサ150を防犯用に転用することができるので、費用の追加を最小限に抑えることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力伝送システム、2 車両、3 系統電源、4 スマートフォン、10 バッテリ、20 動力生成装置、100 受電装置、110 受電部、120 整流回路、130 通信部、140 操作部、150,151,152 焦電センサ、160 ECU、200 送電装置、210 高周波電源、220 送電部。

Claims (1)

  1. 車両下方に設けられた送電装置から車両に搭載された受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムであって、
    前記送電装置から前記受電装置へ非接触で電力を送出するための送電部と、
    前記送電部から送出される電力を非接触で受電するための受電部と、
    前記車両の下方に定められた第1の範囲における異物、および、前記第1の範囲に隣接して前記車両の周囲に定められた第2の範囲における異物を検知する検知部と、
    前記検知部による検知結果をユーザに通知するための通知部と、
    前記第1の範囲に前記異物が検知された場合に、前記送電部から前記受電部への電力伝送を停止する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第2の範囲に前記異物が検知された場合には、前記通知部を用いて、前記異物が検知された旨を前記ユーザに通知するか否かを切り替え可能に構成される、電力伝送システム。
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