JP2008270458A - 導電膜用エッチング液組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電膜を効率よくエッチングすることが可能で、しかも、エッチング後に残渣を生じることがなく、かつ、エッチング時の発泡を抑制することが可能でエッチング作業性にも優れた導電膜用エッチング液組成物を提供する。
【解決手段】シュウ酸と、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤とフッ素系界面活性剤とを含有する水溶液をエッチング液(導電膜用エッチング液組成物)として用いる。
分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤として、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、フェニルフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物から選択される1種または2種以上を用いる。
また、フッ素系界面活性剤として、フッ素系非イオン性界面活性剤、フッ素系陰イオン性界面活性剤から選択される1種または2種以上を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、エッチング液組成物に関し、詳しくは、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス素子(以下、「EL素子」という)などの表示素子に使用される透明導電膜などをエッチングするために用いられる導電膜用エッチング液組成物に関する。
液晶ディスプレイやEL素子などの表示素子に用いられる透明導電膜としては、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛などからなる透明導電膜が用いられている。
そして、これらの透明導電膜をエッチングして所望のパターンを形成するためのエッチング液としては、従来より、(1)塩化鉄水溶液、(2)ヨウ素酸水溶液、(3)リン酸水溶液、(4)塩酸/硝酸混合液(王水)、(5)シュウ酸水溶液などが使用されている。
ところで、近年は、液晶ディスプレイなどの表示素子の大型化や、高精細、高性能化に伴い、透明導電膜の加工性、プロセス温度の低温化、生産性の向上などが求められるに至っている。
そして、このような要求に応えることが可能な優れた特性を有する透明導電膜として、非晶質酸化インジウム錫(以下、「a−ITO」ともいう)や、酸化インジウム亜鉛(以下、「IZO」ともいう)を用いたものが使用されるに至っている。
この非晶質酸化インジウム錫(a−ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)などを用いた透明導電膜は、
(a)低温成膜が可能で、耐熱性の低い基板に成膜することが可能であり、成膜時の加熱、冷却工程が不要になることから、生産性を向上させることが可能になる、 (b)非晶質酸化インジウム錫(a−ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)は完全に非晶質であるため、緻密で表面平滑性に優れた透明導電膜を得ることが可能で、上下電極及び導通による電流リークを抑えることができる
というような優れた特性を有している。
ところで、上述のような、透明導電膜のエッチングに関しては、
(1)被処理基板上に形成された非晶質酸化インジウム錫(a−ITO)からなる透明導電膜を、シュウ酸の飽和水溶液をエッチング液として使用し、写真蝕刻技術を用いてパターン形成を行う方法(特許文献1)、
(2)非晶質酸化インジウム亜鉛(IZO)からなる透明導電膜を、濃度が2.5〜30重量%のシュウ酸水溶液であるエッチング液でパターン化して画素電極を形成する方法(特許文献2)、
(3)非晶質酸化インジウム錫(a−ITO)よりなる透明導電膜を、ドデシルベンゼンスルホン酸とシュウ酸と水よりなるエッチング液でエッチングして、パターン形成を行う方法(特許文献3)、
(4)非晶質酸化インジウム錫(a−ITO)よりなる透明導電膜を、シュウ酸とポリスルホン酸化合物及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーからなる群より選択される1種または2種以上の化合物と水よりなるエッチング液でエッチングして、パターン形成を行う方法(特許文献4)、
(5)非晶質酸化インジウム錫(a−ITO)よりなる透明導電膜を、シュウ酸とポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルとを含有する水溶液からなるエッチング液でエッチングして、パターン形成を行う方法(特許文献5)、
(6)非晶質酸化インジウム錫(a−ITO)よりなる透明導電膜を、シュウ酸とパーフルオロアルキルカルボン酸とを含有する水溶液からなるエッチング液でエッチングして、パターン形成を行う方法(特許文献6)などが提案されている。
上述の従来のエッチング方法に用いられるシュウ酸を含む水溶液は、安定性に優れ、安価であり、しかもAlなどの配線金属をエッチングしない、などの優れた面を有している。
しかしながら、上述の特許文献1および特許文献2の、シュウ酸を含む水溶液をエッチング液として用いた場合、エッチング後に残渣が残るという問題点がある。
また、上記特許文献3には、シュウ酸水溶液にドデシルベンゼンスルホン酸を添加することにより、エッチング後に残渣が残らないようにしたエッチング液が記載されているが、この特許文献3のエッチング液には発泡性があり、リンス処理の工程やリンス時間に関し、問題がないわけではなく、また 残渣の除去性も必ずしも十分ではないという問題点があるのが実情である。
さらに、特許文献4〜6の方法においても、エッチング後におけるエッチング残渣の残存や、エッチング時における発泡などの種々の問題点があり、さらに良好な特性を備えたエッチング液組成物やエッチング方法が求められているのが実情である。
特開平5−62966号公報 特開平11−264995号公報 特開平7−141932号公報 特開2002−164332号公報 特開2002−363776号公報 特開2003−273091号公報
本発明は、上記問題点を解決するものであり、導電膜を効率よくエッチングすることが可能で、しかも、エッチング後に残渣を生じることがなく、かつ、エッチング時の発泡を抑制することが可能でエッチング作業性にも優れた導電膜用エッチング液組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願の発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、導電膜をエッチングするためのエッチング液として、シュウ酸と分子中に−SO3基を有する陰イオン性界面活性剤とフッ素系界面活性剤を含有する水溶液を用いることにより、エッチング後に残渣を生じることなく、導電膜を効率よくエッチングすることが可能になること、該エッチング液が極めて低発泡性であることを見いだし、さらに検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明(請求項1)の導電膜用エッチング液組成物は、
導電膜をエッチングするために用いられるエッチング液組成物であって、
(a)シュウ酸と、
(b)分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤と、
(c)フッ素系界面活性剤と
を含有する水溶液であることを特徴としている。
また、請求項2の導電膜用エッチング液組成物は、請求項1の発明の構成において、前記分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤が、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩、フェニルフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩から選択される1種または2種以上であることを特徴としている。
また、請求項3の導電膜用エッチング液組成物は、請求項1または2の発明の構成において、前記フッ素系界面活性剤が、パーフルオロアルキルエチレンオキシド、パーフルオロアルケニルエチレンオキシド、またはパーフルオロアルキル含有オリゴマーを主たる成分とするフッ素系非イオン性界面活性剤から選択される1種または2種以上であることを特徴としている。
また、請求項4の導電膜用エッチング液組成物は、請求項1または2の発明の構成において、前記フッ素系界面活性剤が、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、パーフルオロアルケニルスルホン酸及びその塩、パーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩、またはパーフルオロアルケニルカルボン酸及びその塩を主成分とするフッ素系陰イオン性界面活性剤から選択される1種または2種以上であることを特徴としている。
また、請求項5の導電膜用エッチング液組成物は、請求項1〜4のいずれかに記載の導電膜用エッチング液組成物であって、酸化インジウム錫または酸化インジウム亜鉛を主たる成分とする透明導電膜をエッチングするものであることを特徴としている。
本発明(請求項1)の導電膜用エッチング液組成物は、シュウ酸と、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤とフッ素系界面活性剤とを含有する水溶液であり、主たる成分であるシュウ酸は、安定性に優れ、安価で、エッチャントとして用いた場合に、Alなどの配線金属をエッチングしないという特徴を有している。
また、シュウ酸とともに分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤とフッ素系界面活性剤が配合されていることから、エッチング後の残渣の発生を防止することが可能になるとともに、エッチング時の発泡を抑制することが可能になり、低発泡性でエッチング性能に優れたエッチング液組成物を提供することが可能になる。
したがって、本発明の導電膜用エッチング液組成物を用いることにより、導電膜を効率よくしかも高精度にエッチングすることが可能になり、所望の導電膜パターンを確実に形成することが可能になる。
また、請求項2の導電膜用エッチング液組成物のように、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤を用いることにより、さらに確実に、エッチング後の残渣の発生を防止することが可能になり、本発明をより実効あらしめることができるようになる。
また、請求項3または4の導電膜用エッチング液組成物のように、フッ素系界面活性剤として、フッ素系非イオン性界面活性剤またはフッ素系陰イオン性界面活性剤を用いた場合、確実に発泡性を抑制することが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができるようになる。
また、請求項5のように、本発明の導電膜用エッチング液組成物を、酸化インジウム錫または酸化インジウム亜鉛を主たる成分とする透明導電膜のエッチングに用いるようにした場合、エッチング時に大きな発泡を招くことなく、かつ、エッチング後に残渣を残すことなく、透明導電膜を効率よく、しかも高精度にエッチングして、所望のパターンを有する透明導電膜パターンを確実に形成することが可能になる。
本発明の導電膜用エッチング液組成物を用いて導電膜をエッチングするにあたっては、シュウ酸の濃度を0.1〜10重量%の範囲とすることが望ましい。
これは、シュウ酸濃度が0.1重量%未満になると、エッチング速度が低下して実用性が低下し、また、シュウ酸濃度が10重量%を超えると、シュウ酸の結晶が析出し、保存性や取扱性などに問題が生じることによる。なお、シュウ酸濃度の特に好ましい範囲は1〜6重量%の範囲である。
本発明に用いられる分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩、フェニルフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩が挙げられる。上記化合物の塩としては、アンモニウム塩、アミン塩、第四級アンモニウム塩、アルカリ金属塩が好適に使用される。
また、本発明のエッチング液組成物の構成成分として使用される、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤の濃度は、0.001〜1.0重量%の範囲とすることが望ましい。
これは分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤の濃度が、0.001重量%以下になるとエッチング残渣の残存量が多くなり、また1.0重量%以上になると発泡性が激しくなり、好ましくないことによる。なお、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤の特に好ましい濃度は0.005〜0.5重量%の範囲である。
また、本発明のエッチング液組成物の構成成分として用いられるフッ素系界面活性剤の一つである、フッ素系非イオン性界面活性剤としては、パーフルオロアルキルエチレンオキシドまたはパーフルオロアルケニルエチレンオキシド、パーフルオロアルキル含有オリゴマーが挙げられる。
また、本発明のエッチング液組成物の構成成分として用いられるフッ素系界面活性剤の一つである、フッ素系陰イオン性界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、パーフルオロアルケニルスルホン酸及びその塩、パーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩、パーフルオロアルケニルカルボン酸及びその塩が挙げられる。
上記化合物の塩としては、アンモニウム塩、アミン塩、第四級アンモニウム塩、アルカリ金属塩が好適に使用される。
また、本発明に使用されるフッ素系非イオン性界面活性剤あるいはフッ素系陰イオン性界面活性剤の濃度は、0.0001〜0.5重量%の範囲とすることが望ましい。
これは、フッ素系非イオン性界面活性剤あるいはフッ素系陰イオン性界面活性剤の濃度が0.0001重量未満になると、発泡性が激しくなりリンス工程において不都合が生じ、また、0.5重量%を超えると、エッチング残渣が多くなるなどの問題点が発生することによる。
また、本発明の導電膜用エッチング液組成物は、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛などからなる透明導電膜をエッチングするのに適している。
本発明の導電膜用エッチング液組成物を用いてエッチングを行うにあたっては例えば、ガラス基板の表面に形成された酸化インジウム錫膜や、酸化インジウム亜鉛膜などの導電膜の表面に所定のパターンとなるようにレジストを塗布した後、ガラス基板を本発明の導電膜用エッチング液組成物(エッチング液)中にディッピングするか、エッチング液をシャワーあるいはスプレーすることによりエッチング処理し、その後、水洗、乾燥を行う。これにより、所望のパターンの導電膜が得られる。
本発明を実施するに当たり、エッチングの温度および時間に特別の制約はないが、エッチング温度は20〜60℃、好ましくは30〜50℃の温度範囲とすることが望ましい。これは、20℃未満ではエッチング速度が遅く、実用的ではなく、60℃を超えると水の蒸発が大きくエッチング液の組成変化が生じ、シュウ酸の析出が生じるなどの問題が発生しやすくなることによる。
また、エッチング時間は通常約1〜30分の範囲とすることが望ましい。これは、1分未満では、エッチング速度が遅く、実用的ではなく、30分を超えると、エッチングが進行しすぎて、導電膜がダメージを受けたりする場合があることによる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示して、発明の内容を詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、表1に示すような組成を有する、本発明の実施例にかかるエッチング液組成物と、表2に示すような組成を有する、比較例としてのエッチング液組成物を調製した。
Figure 2008270458
Figure 2008270458
そして、表1および2に示した各エッチング液組成物について、以下の項目について特性を調べ、評価、検討した。
<発泡性−泡高さ>
110mlの比色管に試料(表1および2に示した各エッチング液組成物)30mlを入れ、15sec振盪した。振盪停止直後と、振盪停止から5分経過後の泡高さを測定し、発泡性の評価を行った。
その結果を表1および2に併せて示す。
表1および2より、本願発明の要件を備えた、実施例1〜6のエッチング液組成物の場合、振盪停止直後の泡高さと、振盪停止から5分経過後の泡高さが何れも1mm以下で、発泡性が十分に抑制されていることが確認された。
一方、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤を添加しているが、フッ素系非イオン性界面活性剤を添加していない、本願発明の範囲外の比較例1〜3のエッチング液組成物の場合、振盪停止直後の泡高さが10mm以上で、振盪停止から5分経過後の泡高さも3〜5mmと高く、発泡しやすいことが確認された。
また、フッ素系非イオン性界面活性剤を添加しているが、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤を添加していない比較例4および5のエッチング液組成物の場合、発泡は抑制されているが、以下でも説明するように、エッチング後の残渣除去性が不良(×)になることが確認された。
<エッチング後の残渣除去性>
表1および2に示した各エッチング液組成物を用いて、以下に説明する方法により導電膜をエッチングし、エッチング後の残渣除去性について評価を行った。
なお、図1はガラス基板上1に成膜した絶縁膜(SiN膜)2の表面に、非晶質酸化インジウム錫(以下「a−ITO」と表記する)3を成膜し、a−ITO膜3の上にレジスト4を塗布した状態を示す断面図である。また、図2は、図1のレジスト4を現像してレジストパターン4aを形成した状態を示す断面図、図3は、図2のレジストの現像を行った後のガラス基板を、本発明の導電膜用エッチング液組成物(エッチング液)を用いてエッチングを行った状態を示す図、図4は、図3のa−ITO膜(110nm)をエッチングした後、レジストパターンを剥離した状態を示す断面図である。
まず、図1に示すように、ガラス基板1上に、絶縁膜であるSiN膜2を成膜し、その上にa−ITO膜3を膜厚が110nmとなるように成膜した後、a−ITO膜3の表面全体にレジスト4を塗布した。
次に、レジスト4を露光、現像することにより、図2に示すように所望のパターンを有するレジストパターン4aを形成した。
それから、上述のように、SiN膜(絶縁膜)2、a−ITO膜3(110nm)、およびレジストパターンが形成されたガラス基板1を、表1で記載されたエッチング液組成物を用いて、40 ℃、145秒間の条件でエッチングを行った後、水洗した(図3参照)。
その後、アミン系レジスト剥離液を用いてレジストパターン4aを剥離した後、水洗、乾燥することにより、図4に示すように、ガラス基板1上に成膜されたSiN膜(絶縁膜)2上に、所望のパターンを有するa−ITO膜3を得た。
そして、このガラス基板1の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察し、エッチング後の残渣の残留状態を観察した。
その結果を表1および2に併せて示す。
なお、表1および2における評価の基準は下記の通りである。
◎ :残渣が全く認められなかったもの。
○ :残渣がわずかに認められたもの。
× :全面に残渣が認められたもの。
表1および2に示すように、実施例1〜6のエッチング液組成物の場合、残渣除去性が良好(◎)であることが確認された。
一方、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤を添加しているが、フッ素系非イオン性界面活性剤を添加していない、本願発明の範囲外の比較例1〜3のエッチング液組成物の場合、エッチング後に残渣がわずかに認められたものの、それなりの残渣除去性を有していることが確認されたが、上述のように、発泡しやすいため全体としての評価は不良となることが確認された。
また、フッ素系非イオン性界面活性剤を添加しているが、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤を添加していない比較例4および5のエッチング液組成物の場合、発泡は抑制されているが、残渣除去性が不良であり、全体評価では不良となることが確認された。
なお、図5は残渣除去性が不良である場合に、残渣5が残留している状態を模式的に示す図である。図5において図4と同じ符号を付した部分は同一の部分を示している。
なお、上記実施例では、フッ素系界面活性剤として、フッ素系非イオン性界面活性剤(「ジグリセリンエチレンオキサイド付加物パーフルオロノネニルエーテル(非イオン性)」)を用いているが、フッ素系界面活性剤としては、フッ素系陰イオン性界面活性剤を用いることも可能であり、その場合にも、フッ素系非イオン性界面活性剤を用いた場合と同様の作用効果が得られることが確認されている。
なお、上記実施例ではa−ITO膜をエッチングする場合を例にとって説明したが、他の導電膜、例えば、酸化インジウム亜鉛(IZO)を主たる成分とする導電膜をエッチングする場合にも本願発明を適用することが可能である。
また、本願発明は、さらにその他の点においても、上記実施例に限定されるものではなく、分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤の種類、フッ素系界面活性剤として用いられる、フッ素系非イオン性界面活性剤や、フッ素系陰イオン性界面活性剤などの種類、それらの配合割合などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本発明の導電膜用エッチング液組成物を用いることにより、導電膜、特に、酸化インジウム錫または酸化インジウム亜鉛を主たる成分とする透明導電膜を、残渣を残留させることなく、良好にエッチングすることが可能になる。
したがって、本発明は、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス素子などの表示素子に使用される透明導電膜などをエッチングする産業分野に広く用いることが可能である。
ガラス基板上に形成した絶縁膜(SiN膜)上に、非晶質酸化インジウム亜鉛膜(IZO膜)を成膜し、その上にレジストを塗布した状態を示す断面図である。 図1のレジストを現像した状態を示す断面図である。 図2のレジストの現像を行った後のガラス基板を、本発明の導電膜用エッチング液組成物(エッチング液)を用いてエッチングを行った状態を示す図である。 非晶質酸化インジウム亜鉛膜(IZO膜)をエッチングした後、レジストパターンを剥離した状態を示す断面図である。 非晶質酸化インジウム亜鉛膜(IZO膜)をエッチングし、レジストパターンを剥離した後に残渣が残留している状態を模式的に示す図である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 絶縁膜(SiN膜)
3 非晶質酸化インジウム亜鉛膜(IZO膜)
4 レジスト
4a レジストパターン
5 残渣

Claims (5)

  1. 導電膜をエッチングするために用いられるエッチング液組成物であって、
    (a)シュウ酸と、
    (b)分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤と、
    (c)フッ素系界面活性剤と
    を含有する水溶液であることを特徴とする導電膜用エッチング液組成物。
  2. 前記分子中に−SO3基を有する化合物である陰イオン性界面活性剤が、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩、フェニルフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びその塩から選択される1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1記載の導電膜用エッチング液組成物。
  3. 前記フッ素系界面活性剤が、パーフルオロアルキルエチレンオキシド、パーフルオロアルケニルエチレンオキシド、またはパーフルオロアルキル含有オリゴマーを主たる成分とするフッ素系非イオン性界面活性剤から選択される1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の導電膜用エッチング液組成物。
  4. 前記フッ素系界面活性剤が、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、パーフルオロアルケニルスルホン酸及びその塩、パーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩、またはパーフルオロアルケニルカルボン酸及びその塩を主たる成分とするフッ素系陰イオン性界面活性剤から選択される1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の導電膜用エッチング液組成物。
  5. 酸化インジウム錫または酸化インジウム亜鉛を主たる成分とする透明導電膜をエッチングするものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導電膜用エッチング液組成物。
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