JP2008267474A - ブリード式バルブ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スプール4と開閉弁体32との間に、開閉弁体32に与えられる駆動力をスプール4に伝達してスプール4をシート部材31から離座させる押出部材64を設ける。これにより、スプール4がシート部材31に着座する状態から離座させる際に、押出部材64によってスプール4がシート部材31から離座して供給ポート12からブリード室34へオイルが供給されるため、応答性を向上できる。また、押出部材64によってスプール4をシート部材31から強制的に離座させるため、従来技術で用いていたオリフィスを廃止できる。さらに、スプール4がシート部材31に着座した状態においてブリード室34へオイルを導く必要がなくなるため、リーク量を小さくできる。
【選択図】 図1
Description
特許文献1に示された電磁油圧制御弁を、図5、図6を参照して説明する。なお、実施例1と同一機能物には、同一符号を付して説明する。
電磁油圧制御弁は、三方弁構造のスプール弁1におけるスプール4(可動バルブの一例)を、ブリード室34の圧力によって軸方向に駆動するものであり、スプール4を摺動方向の一方(図示右側)へ付勢するスプール用リターンスプリング5と、ブリード室34の圧力制御を行う電磁ブリード弁2とを備える。
スプール4がシート部材31(具体的には環状シート62)に着座すると、上述したように、供給ポート12とブリード室34の連通がスプール4によって遮断される。
スプール4がシート部材31に着座して、供給ポート12とブリード室34の連通が「完全に遮断」されてしまうと、ブリード室34へのオイル供給ができなくなり、開閉弁体32によりブリードポート35が閉塞されてもブリード室34に油圧が発生しない。
シート部材31に着座したスプール4を離座させるには、ブリードポート35の開度を小さくし(例えば、ブリードポート35の閉塞)、ブリードポート35から排出されるオイル流量より、微小連通手段からブリード室34に供給されるオイル流量を多くしてブリード室34の油圧を昇圧させ、スプール4をシート部材31から離座させる油圧(以下、スプール4がシート部材31から離座するブリード室34の油圧を「離座油圧」と称す)をブリード室34に発生させる必要がある。
しかし、微細な隙間63のみでは、微細な隙間63からブリード室34に流入するオイル流量が少なく、ブリード室34の油圧が「離座油圧」に達するのに時間がかかる。この結果、図7の実線Aの左端(オリフィス無し)に示すように、スプール4をシート部材31から離座させる際の応答時間が長くなってしまう。
しかし、スプール4がシート部材31に着座している状態は、開閉弁体32がブリードポート35を開いた状態であり、オリフィスJ1の流路面積を大きくすると、オリフィスJ1からブリード室34を介して低圧側に排出されるオイル流量(リーク量)が多くなってしまう。即ち、図7の実線Bに示すように、オリフィスJ1の流路面積を大きくするほど、応答性を向上できるが、リーク量が多くなってしまう。
請求項1に記載のブリード式バルブ装置は、可動バルブと開閉弁体との間に、駆動手段から開閉弁体に与えられた駆動力を可動バルブに伝達して可動バルブをシート部材から離座させる押出部材を備える。
これにより、可動バルブがシート部材に着座する状態から、可動バルブをシート部材から離座させる際に、開閉弁体から押出部材を介して与えられる駆動手段の駆動力によって可動バルブがシート部材から離座し、供給ポートからブリード室へオイルが供給される。これにより、可動バルブを駆動する油圧をブリード室に短時間で発生させることができ、応答性を高めることができる。
このため、従来技術で示したオリフィス(可動バルブがシート部材に着座した状態において供給ポートから供給されたオイルをブリード室へ導くための加工が困難なオリフィス)を廃止することができ、ブリード式バルブ装置の製造を容易にすることができる。
さらに、可動バルブがシート部材に着座した状態において、供給ポートからブリード室へ供給するオイル流量を少なくできる(あるいは無くすことができる)ため、可動バルブがシート部材に着座した状態におけるリーク量を抑えることができる。
即ち、請求項1を採用することで、ブリード式バルブ装置の応答性の向上を図り、加工が困難な微細なオリフィスを廃止でき、さらにリーク量を抑えることができる。
請求項2に記載のブリード式バルブ装置における押出部材は、開閉弁体の端部に設けられ、可動バルブ側に向かって伸びる棒状を呈するものである。
これにより、簡単な構造で、可動バルブと開閉弁体との間に押出部材を介在させることができる。
請求項3に記載のブリード式バルブ装置における押出部材は、可動バルブの端部に設けられ、開閉弁体側に向かって伸びる棒状を呈するものである。
これにより、簡単な構造で、可動バルブと開閉弁体との間に押出部材を介在させることができる。
また、ブリード式バルブ装置は、スプールがシート部材に着座することで、ブリード室にオイルを供給する供給ポートとブリード室の連通状態をスプールによって遮断する構造を備える。
そして、ブリード式バルブ装置は、スプールと開閉弁体との間に、電磁アクチュエータから開閉弁体に与えられる駆動力をスプールに伝達してスプールをシート部材から離座させる押出部材を備える。
また、押出部材によってスプールをシート部材から強制的に離座させる構造を採用するため、スプールがシート部材に着座した状態において、供給ポートからブリード室へ供給するオイル流量を少なくできる(あるいは無くすことができる)ため、加工が困難であったオリフィスを廃止できるとともに、スプールがシート部材に着座した状態におけるリーク量を抑えることができる。
図1に示す電磁油圧制御弁は、例えば自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものであり、油圧の切替あるいは油圧の調整を行う油圧制御弁を構成するスプール弁1と、このスプール弁1を駆動する電磁ブリード弁2とを組み合わせたものである。
なお、実施例1では、電磁ブリード弁2の一部を成す電磁アクチュエータ33(後述する)がOFFの状態で、ブリードポート35(後述する)の開度が最大になるタイプであり、且つ、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、後述する入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、後述する出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になるタイプ{電磁油圧制御弁全体で見ればN/L(ノーマリロー出力)タイプ}の電磁油圧制御弁を示す。
スプール弁1は、スリーブ3、スプール4およびスプール用リターンスプリング5を備える。
スリーブ3は、図示しない油圧コントローラのケース内に挿入されるものであり、略円筒形状を呈する。
スリーブ3には、スプール4を軸方向へ摺動自在に支持する摺動穴6、オイルポンプ(油圧発生手段)のオイル吐出口に連通し、走行状態に応じた入力油圧(オイル)が供給される入力ポート7、スプール弁1で調圧された出力油圧が出力される出力ポート8、低圧側(オイルパン等)に連通する排出ポート9が形成されている。
入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9等のオイルポートは、スリーブ3の側面に形成された穴であり、スリーブ3の側面には図1左側から図1右側に向けて、入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9、後述するブリード室34にオイルを供給する供給ポート12、ブリード室34から排出されたオイルをスリーブ3の外部に排出するブリード排出ポート13が形成されている。
なお、供給ポート12は、スリーブ3の外部(油圧コントローラ内)で減圧弁を介して入力ポート7と連通し、排出ポート9とブリード排出ポート13はスリーブ3の外部(油圧コントローラ内)で連通するものである。
また、スプール4は、入力シールランド14の図1左側に、入力シールランド14より小径のF/B(フィード・バック)ランド17を備え、入力シールランド14とF/Bランド17のランド差(径差)によってF/B室18が形成される。
スプール4内には、分配室16とF/B室18を連通するF/Bポート19が形成されており、出力圧に応じたF/B油圧をスプール4に発生させる。なお、F/Bポート19には、F/Bオリフィス19aが設けられており、F/B室18内に適切なF/B油圧が発生するように設けられている。
なお、スプール4は、スプール用リターンスプリング5のバネ荷重と、ブリード室34の圧力によるスプール4の駆動力と、入力シールランド14とF/Bランド17のランド差による軸力とが釣り合う位置で静止するものである。
なお、バネ室21内に形成された段差21aは、スプール4の図1左端が当接することによって、スプール4の「最大開弁位置(スプール最大リフト位置)」を決定するものである。
電磁ブリード弁2は、スプール4の図1右側に形成されるブリード室34の圧力によってスプール4を図1左側へ駆動するものであり、シート部材31と、開閉弁体32を備えた電磁アクチュエータ33とからなる。
シート部材31は、スリーブ3の図1右側の内部に固定された略リング形状を呈するものであり、スプール4との間にはスプール4を駆動するためのブリード室34が形成されている。また、シート部材31の中心部には、ブリード室34と低圧側(上述したブリード排出ポート13)を連通させるブリードポート35が形成されている。
可動子42は、コイル41の発生する磁力により軸方向へ磁気吸引される筒形状を呈したムービングコア47と、このムービングコア47の筒内に圧入され、軸方向の端部に開閉弁体32が直接形成されたシャフト48とからなる。
ムービングコア47は、略円筒形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、ステータ44の内周面と直接摺動する。
シャフト48は、ムービングコア47内に圧入固定された略棒形状を呈する高硬度の非磁性材料(例えば、ステンレス等)であり、図1左側の端部にブリードポート35を開閉する開閉弁体32が形成されている。
ここで、この実施例1における電磁ブリード弁2は、電磁アクチュエータ33がOFFの時(ムービングコア47に図1左側に向かう磁力が作用していない時)に、ブリードポート35内から開閉弁体32が受けるオイルの吐出圧によって、開閉弁体32が図1右側に移動してブリードポート35を開くものである。
そして、可動子用リターンスプリング43は、可動子42に対して特性調整のための付勢力を与えるものであり、電磁アクチュエータ33がOFFの時に、ブリードポート35内から開閉弁体32が受けるオイルの吐出圧によってシャフト48が図1右側へ移動するのを許容しつつ、シャフト48に図1左側に向かう閉弁方向の付勢力を与える。なお、可動子用リターンスプリング43のバネ荷重は、アジャスタ49の螺合量(ねじ込み量)によって調整される。
ステータ44の内周には、ムービングコア47を軸方向へ摺動自在に支持する軸方向穴44dが形成されている。この軸方向穴44dは、ステータ44の一端から他端に向けて同径の貫通穴である。
ヨーク45は、コイル41の周囲を覆って磁束を流す略カップ状に形成された磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、開口端部に形成された爪部をカシメることでスリーブ3と強固に結合される。
スリーブ3の図1右側の内部には、シート部材31とダイアフラム52で区画され、ブリード排出ポート13に連通する排圧室53が形成されている。ダイアフラム52の排圧室53側に配置された略リング形状のプレートは防圧遮蔽板54であり、排圧室53の圧力が直接的にダイアフラム52に加わるのを防いでいる。
なお、電子制御装置は、デューティ比制御によって電磁アクチュエータ33のコイル41へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル41への通電量を制御することによって、ブリードポート35のオイルの吐出圧に抗して可動子42(ムービングコア47+シャフト48)の軸方向の位置をリニアに変位させ、可動子42の軸方向位置を変化させることで開閉弁体32の軸方向位置を変化させて、ブリードポート35の開度を制御して、ブリード室34内の油圧をコントロールするものである。
シート部材31は、環状の部材であり、その内部にブリード室34が形成される。シート部材31の図1左側の端面には、スプール4の端部と全周に亘って着座する環状シート62が設けられている。
そして、スプール4がシート部材31の環状シート62に着座することにより、供給ポート12とブリード室34の連通がスプール4により遮断されて、供給ポート12→ブリード室34→ブリードポート35を介して排出されるオイルの消費流量(リーク量)を抑えるように設けられている。
従来構造では、スプール4がシート部材31に着座して、供給ポート12とブリード室34の連通が「完全に遮断」されてしまうと、ブリード室34へオイルの供給ができなくなり、開閉弁体32によりブリードポート35が閉塞されてもブリード室34に油圧が発生しない。
そこで、従来の技術では、スプール4がシート部材31に着座した状態であっても、供給ポート12のオイルをブリード室34に導く微小連通手段を設けていた。
しかし、微細な隙間63のみでは、微細な隙間63からブリード室34に流入するオイル流量が少なく、ブリード室34の油圧が「離座油圧」に達するのに時間がかかり、スプール4をシート部材31から離座させる際の応答時間が長くなってしまう。
オリフィスJ1の流路面積を大きくすることで、オリフィスJ1からブリード室34に流入するオイル流量を多くすることができ、ブリード室34の油圧が「離座油圧」に達する時間を短くできる。即ち、スプール4をシート部材31から離座させる際の応答時間を短縮できる。
このため、従来技術では、応答性とリーク量の両立を図る折衷的なオリフィスJ1の流路面積を決定し、オリフィスJ1の流路面積が狭い設定範囲内となるように高い精度で管理する必要があり、オリフィスJ1の加工は困難なものであった。
そこで、この実施例1の電磁油圧制御弁は、スプール4と開閉弁体32との間に、開閉弁体32に与えられる駆動力をスプール4に伝達してスプール4をシート部材31から離座させる押出部材64を備える。
この押出部材64は、図1(b)に示すように、スプール4と軸方向に対向する開閉弁体32の端部に設けられ、スプール4側に向かって伸びる棒状を呈する。
具体的に、押出部材64は、開閉弁体32を構成するシャフト48の軸心に設けられ、シャフト48の軸心に沿ってスプール4側へ伸びる金属などの硬質な棒状部材であり、押出部材64の直径寸法はブリードポート35の内径寸法より小さく、ブリードポート35と押出部材64との径方向の間において容易にオイルが流れる隙間を形成するものである。この押出部材64は、シャフト48と一体に形成されたものであっても良いし、圧入等の周知の結合手段によってシャフト48の端部に固定されるものであっても良い。
押出部材64の軸方向寸法L1は、開閉弁体32がブリードポート35に着座する状態においてスプール4をシート部材31から離座させる長さに設けられる。即ち、押出部材64の軸方向寸法L1は、「シート部材31におけるスプール4の着座位置」と「シート部材31における開閉弁体32の着座位置」との軸方向距離L2より長く設けられている(L1>L2)。
このため、押出部材64によってスプール4が図示左側へ最大に駆動された状態であっても、排出シールランド15が排出ポート9を閉塞しないように設けられている。
具体的に、軸方向寸法L1と軸方向距離L2の寸法差(L1−L2:押出部材64によるスプール4の最大駆動量)Laは、スプール4がシート部材31に着座した状態における排出ポート9の軸方向開口長Lbより小さく設けられる(Lb>La)。
電磁油圧制御弁の作動を説明する。
電磁アクチュエータ33の通電が停止された状態では、スプール用リターンスプリング5による図1右側への付勢力によりスプール4がシート部材31に着座して「最大閉弁位置(スプール着座位置)」で停止するとともに、スプール4に加わるスプール用リターンスプリング5の付勢力が押出部材64を介して開閉弁体32に伝達され、開閉弁体32が図1右側に押されて可動子42(ムービングコア47+シャフト48)が図1右側に変位し、ブリードポート35が開かれた状態となる。
このスプール4が「最大閉弁位置」で停止する状態では、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になり、出力ポート8は排圧状態になる。
これにより、押出部材64を介してスプール4を図1左側(離座方向)へ変位させる動作と、開閉弁体32がブリードポート35の開度を小さくする動作とが同時に起こる。
スプール4がシート部材31から離座した直後は、開閉弁体32によるブリードポート35の閉塞度合が小さく(開度が大きい)、供給ポート12からブリード室34に流入した多くのオイルはブリードポート35から排出されてブリード室34の油圧上昇が抑えられる。このため、スプール4の図1左側への移動量は小さい状態となる。
実施例1の電磁油圧制御弁は、スプール4と開閉弁体32との間に押出部材64を設けたことにより、スプール4がシート部材31に着座する状態から、スプール4をシート部材31から離座させる際に、開閉弁体32から押出部材64を介して与えられる電磁アクチュエータ33の駆動力によってスプール4がシート部材31から離座し、供給ポート12からブリード室34へオイルが供給される。これにより、スプール4を駆動する油圧をブリード室34に短時間で発生させることができる。即ち、電磁アクチュエータ33に駆動電流が与えられてから、スプール4を目的の位置へ変位させるまでの応答時間を短くすることができる。
このため、従来技術で示したオリフィスJ1を廃止することができる。これにより、オリフィスJ1の加工コストが不要となり、電磁油圧制御弁の製造コストを抑えることができる。
しかるに、この実施例1では、押出部材64が開閉弁体32(具体的には、シャフト48)の端部に設けられ、押出部材64が開閉弁体32(シャフト48)に支持される。これにより、押出部材64を簡単な構造でスプール4と開閉弁体32との間に配置させることができる。
上記の実施例1の電磁油圧制御弁は、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、ブリードポート35の開度が最大になるタイプであり、且つ、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小(閉鎖)になり、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になるタイプ{電磁油圧制御弁全体で見ればN/L(ノーマリロー出力)タイプ}を示した。
可動子用リターンスプリング43は、電磁アクチュエータ33がOFFの時に、ブリードポート35内から開閉弁体32が受けるオイルの吐出圧に抗して、開閉弁体32をシート部材31に押し付けてブリードポート35を閉じるものである。
ステータ44は、可動子用リターンスプリング43の付勢力に抗して可動子42を図示右側に磁気吸引するものであり、吸引ステータ44aが図示右側に設けられ、摺動ステータ44bが図示左側に設けられる。
可動子42は、吸引ステータ44aの位置の変更に伴ってシャフト48の長さが変更されている。なお、詳細に見ればシャフト端凸部48aおよびアジャスタ端凸部49aの長さも変更されているが、アジャスタ端凸部49aを含むアジャスタ49は実施例1と共通に設け、シャフト端凸部48aの長さを変えることで対処しても良い。
実施例2の電磁油圧制御弁は、実施例1と同様、スプール4と開閉弁体32との間に、開閉弁体32がブリードポート35に着座する状態においてスプール4をシート部材31から離座させる押出部材64を設けたものであり、スプール4をシート部材31から離座させる際に、開閉弁体32から押出部材64を介して与えられる電磁アクチュエータ33の駆動力によってスプール4がシート部材31から離座するものであるため、実施例1と同様の効果を得ることができる。
上記実施例1では、押出部材64を開閉弁体32(具体的には、シャフト48)の端部に設ける例を示した。
これに対し、この実施例3の押出部材64は、開閉弁体32と軸方向に対向するスプール4の端部に設けられたものであり、開閉弁体32側に向かって伸びる棒状を呈する。
具体的に、押出部材64は、スプール4の軸心に設けられ、スプール4の軸心に沿って開閉弁体32側へ伸びる金属などの硬質な棒状部材であり、スプール4と一体に形成されたものであっても良いし、圧入等による周知の結合手段でスプール4の端部に固定されるものであっても良い。
このように設けても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
もちろん、この実施例3は、上記実施例1で示したN/Lタイプの電磁油圧制御弁に適用されるものであっても良いし、上記実施例2で示したN/Hタイプの電磁油圧制御弁に適用されるものであっても良い。
上記の実施例では、押出部材64を開閉弁体32(シャフト48)またはスプール4に設ける例を示したが、押出部材64を開閉弁体32(シャフト48)およびスプール4から独立して設け、シート部材31により軸方向へ摺動自在に支持させても良い。
上記の実施例では、スプール弁1が三方弁を構成する例を示したが、スプール弁1は三方弁に限定されるものではなく、二方弁(開閉弁体32)、四方弁など、他の構成のスプール弁であっても良い。
上記の実施例では、駆動手段の一例として電磁アクチュエータ33を用いる例を示したが、電動モータ、ピエゾスタック等を用いたピエゾアクチュエータなど、他のアクチュエータを用いても良い。
上記の実施例では、油圧制御を行う油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、オイル流量制御を行うOCV(オイル・フロー・コントロール・バルブの略)に本発明を適用しても良い。
4 スプール(可動バルブ)
12 供給ポート
31 シート部材
32 開閉弁体
33 電磁アクチュエータ(駆動手段)
34 ブリード室
35 ブリードポート
64 押出部材
Claims (3)
- バルブボディ内で変位可能に支持された可動バルブと、
この可動バルブとの間にブリード室を形成するとともに、このブリード室を低圧側に連通させるブリードポートを有するシート部材と、
前記ブリードポートに離座または着座して前記ブリードポートの開閉を行う開閉弁体を駆動する駆動手段とを具備し、
前記可動バルブが前記シート部材に着座することで、前記ブリード室にオイルを供給する供給ポートと前記ブリード室の連通状態を前記可動バルブによって遮断する構造を備えるブリード式バルブ装置において、
このブリード式バルブ装置は、前記可動バルブと前記開閉弁体との間に介在配置され、前記駆動手段から前記開閉弁体に与えられた駆動力を前記可動バルブに伝達して前記可動バルブを前記シート部材から離座させる押出部材を備えることを特徴とするブリード式バルブ装置。 - 請求項1に記載のブリード式バルブ装置において、
前記押出部材は、前記開閉弁体の端部に設けられ、前記可動バルブ側に向かって伸びる棒状を呈することを特徴とするブリード式バルブ装置。 - 請求項1に記載のブリード式バルブ装置において、
前記押出部材は、前記可動バルブの端部に設けられ、前記開閉弁体側に向かって伸びる棒状を呈することを特徴とするブリード式バルブ装置。
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