JP2008157270A - 電磁弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電流が印加されているときには応答性がよく、高電流が印加されているときは制振性のよい電磁弁1を提供する。
【解決手段】電磁アクチュエータ2のプランジャ20の軸方向他方側端部に径差を有する段差部34と、コアステータ22のプランジャ収容部25の他方側端部に吸引段差部29を設け、段差部34と吸引段差部29との間に所定の間隙を有して往復移動可能に配置して、互いに重なりを形成するとともに、段差部34とプランジャ収容部25との間に空間部を形成して、プランジャ20の往復移動に対して重なりと空間の大きさを可変にするように構成して、重なりと空間からなるダンパー室33のダンピング作用の減衰効果を変えることにより、低電流が印加されるストロークの小さい領域では応答性を良好に、高電流が印加されるストロークの大きい領域では減衰効果を大きくして制振性を良好にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の圧力の制御を行う電磁弁に関し、特に、電磁弁の制振性を向上する電磁アクチュエータの構造に関する。
〔従来の技術〕
従来から、自動車用の自動変速機や内燃機関のバルブタイミング調整装置等の油圧制御装置に供給する流体の制御を行うために、電磁弁、特に、スプール弁と電磁アクチュエータとから構成されるスプール弁型電磁弁が使用されており、通電する電流値によって流体(作動油)を所定の圧力に制御するようになっている(例えば、図7参照)。
近年では、上記の用途を含む種々の用途においてスプール弁の応答性を向上する要望が高まり、その背反として軸方向の振動が大きく現れる問題が生じてきており、減衰効果をさらに強化する必要が出てきている。
このため、特許文献1に開示される電磁弁が提案されている。この電磁弁では、コアステータのプランジャとの対抗面に設けた突出部の外形形状を、テーパ部とこのテーパ部に連続する小径の薄肉円筒部とによって構成し、プランジャの移動する変位(ストローク)に対して吸引力の変化の少ないフラットな吸引力特性となして、低電流領域において電磁弁の応答性を向上するばかりでなく、高電流領域でプランジャおよびスプールの減衰性を向上して作動油の制御圧の変動により振動されることを防止する特徴を有している。
〔従来技術の不具合〕
しかし、特許文献1に開示される電磁弁では、テーパ部の勾配設定の加工精度と、プランジャとの組合位置精度が要求され、製作および組付けにコスト高を招く恐れがある。また、高電流領域の最大ストローク域において、吸引力特性が低下する傾向があり、さらに、プランジャ等に呼吸孔が形成されない場合は応答性が悪化する懸念がある。
一般に、図7に示すような電磁弁100において、プランジャ120の軸方向駆動によりプランジャ120の両端部に生じる空間部であるプランジャ前室131、およびプランジャ後室132は、一方が圧縮、他方が膨張し、プランジャ120に過大な制動が作用することとなって所定の変位が迅速に得られなくなることがある。このため、プランジャ120の外周または内部に呼吸孔139を設けてプランジャ前室131とプランジャ後室132の流動を図って制動を抑制し、滑らかで迅速な駆動を得ることが普通に行われている。よって、この呼吸孔139を有するプランジャ120の減衰効果を高めるには、プランジャ120の呼吸孔径を小径とすることで可能となるが、しかし、プランジャ120の全ストローク域でこの減衰効果が持続するので、呼吸孔径を小径にしてしまうと、低電流領域の吸引力が小さく駆動の弱いストロークの小さい領域では特に応答性が悪化してしまう問題がある。
特開2006−52839号公報
よって、プランジャのストロークに応じて減衰効果を簡単に調整する手段が望まれ、ソレノイドに低電流が印加されているときには応答性がよく、高電流が印加されているときは吸引力特性を低下することなく減衰効果が大きい制振性のよい電磁弁の提供が望まれている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、低電流が印加されているときには応答性がよく、高電流が印加されているときは制振性のよい電磁弁の提供を目的とする。
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段を採用する電磁弁では、プランジャと、プランジャと連動して、スリーブ内を往復移動し、スリーブのポートを開閉することにより流体の流量または圧力を制御するスプールと、往復移動方向の他方側にはスプールを付勢する付勢手段と、往復移動方向の一方側にはプランジャを吸引する磁力を発生するソレノイドと、プランジャを往復移動自在に収容する収容部、ならびに往復移動方向の他方側にプランジャを吸引する磁力が働く吸引部を有し、プランジャと磁気回路を形成するコアステータとを備える電磁弁であって、プランジャは、吸引部と同軸に対向して配置され、対向する端部の外周部に外径部より小径となる段差部を形成し、コアステータは、収容部の他方側端部と吸引部との交差部に収容部の内径部より小径となる吸引段差部を形成して、段差部は吸引段差部との間に所定の間隙を有して移動可能に配置され、吸引段差部と重なりを形成するとともに収容部との間に空間を形成して、プランジャの往復移動に対して重なりと空間の大きさを可変にするよう構成されることを特徴としている。
これにより、通電によりソレノイドが励磁されると、プランジャは発生する吸引力により吸引部に吸引され、他方側に移動して変位を生じる。このとき、プランジャの両端面に形成されるプランジャ前室およびプランジャ後室は呼吸孔によって連通されるためプランジャ前室およびプランジャ後室の中の容積は圧縮または膨張を起こすことなく流動して、プランジャは速やかな移動が可能となるが、さらに、高電流領域の吸引力が大きく駆動の強いストロークの大きい領域では、プランジャの段差部と吸引段差部との重なりが大きくなり、閉ざされて形成される空間がダンパー室として作動し、作動油の振動をダンピング作用で減衰させて制振性を向上させることができる。また、一方、低電流領域の吸引力が小さく駆動の弱いストロークの小さい領域では、ダンパー室の容積が圧縮されることもなく段差部との重なりの間隙から瞬時に流出することができるため、ダンパー室のダンピング作用を生じることなく速やかなプランジャの移動を可能とし、応答性を損なうことはない。
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段を採用する電磁弁では、プランジャは、段差部と吸引段差部との間隙が、外径部と収容部との間隙よりも大きな間隙となるよう構成されることを特徴としている。
これにより、プランジャが移動して変位を生じたとき、ダンパー室の容積を速やかにプランジャ前室に流出させ、ダンパー室のダンピング作用が起こりにくくして、低電流領域の吸引力が小さく駆動の弱いストロークの小さい領域ではプランジャの速やかな移動を促進することができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段を採用する電磁弁では、プランジャは、段差部の軸方向の段差長さがプランジャの最大変位量以上であることを特徴としている。
これにより、プランジャの移動の最大変位量までダンピング作用を発揮させることができ、特に、高電流領域の吸引力が大きく駆動の強いストロークの大きい領域では、十分な制振性を確保することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段を採用する電磁弁では、プランジャは、段差部と吸引段差部とがソレノイドが非励磁状態の初期時において、軸方向に重なって配置されることを特徴としている。
これにより、通電によりソレノイドが励磁して吸引部に吸引力が発生し、プランジャが移動してストロークが生じても、既に所定の減衰効果が得られるので、低電流領域の吸引力が小さく駆動の弱いストロークの小さい領域ではプランジャの速やかな移動を促進するとともに、振動が生じた場合にも制振性を発揮させることができる。そして、高電流領域の吸引力が大きく駆動の強いストロークの大きい領域では、減衰効果を大きくして制振性を良好にすることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段を採用する電磁弁では、プランジャは、段差部と吸引段差部とがソレノイドが非励磁状態の初期時において、軸方向に重ならずに配置されることを特徴としている。
これにより、通電によりソレノイドが励磁して吸引部に吸引力が発生し、プランジャが移動してストロークが生じても、プランジャの段差部が吸引段差部と重なるまでは、段差部との間隙は大きくダンパー室の容積は流出し易いので、ダンピング作用を生じることなく、低電流領域の吸引力が小さく駆動の弱いストロークの小さい領域ではプランジャの速やかな移動を促進することができる。そして、高電流領域の吸引力が大きく駆動の強いストロークの大きい領域では、減衰効果を大きくして制振性を良好にすることができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6の手段を採用する電磁弁では、プランジャは、段差部の他方側端部に鍔部を残して溝加工され、鍔部と吸引段差部とが所定の間隙を有して配置されることを特徴としている。
これにより、プランジャが移動してストロークが生じたとき、段差部と吸引段差部との重なりは、溝加工で残った鍔部の軸方向厚さのみに影響を受け、鍔部厚さは一定であるため重なりの長さも一定であり、ストロークが変わっても重なりの長さを常に一定に保って、適度なダンピング作用を維持することができる。つまり、好適な減衰効果を得る重なりの間隙の大きさや空間の大きさを選択することによって、電磁弁1の応答性と制振性のバランスある特性を得ることができる。
〔請求項7の手段〕
請求項7の手段を採用する電磁弁では、プランジャは、段差部の軸方向の段差長さの略中央に鍔部を残して溝加工され、鍔部および鍔部の他方側端部に形成された溝部の外周と吸引段差部とが所定の間隙を有して配置されることを特徴としている。
これにより、プランジャが移動してストロークが生じたとき、段差部と吸引段差部との重なりは、溝加工で残った鍔部の軸方向厚さのみに影響を受け、鍔部厚さは一定であるため重なりの長さも一定であり、ストロークが変わっても重なりの長さを常に一定に保って、適度なダンピング作用を維持することができる。これは、請求項6の手段と同様の作用効果を示すが、本請求項ではさらに大きな変位が生じると、鍔部の他方側端部に形成された溝部の外周と吸引段差部とが所定の間隙を有して配置され、重なりの長さが大きくなってダンピング作用を効かせることが可能となる。従って、特に、高電流領域の吸引力が大きく駆動の強いストロークの大きい領域では、十分な制振性を確保することができる。
〔請求項8の手段〕
請求項8の手段を採用する電磁弁では、コアステータは、吸引段差部の軸方向他方側で吸引部と所定の距離だけ離れた位置に、収容部の内側から径方向に突き出す鍔部を残して溝加工され、鍔部と段差部とが所定の間隙を有して配置されることを特徴としている。
これにより、プランジャが移動してストロークが生じたとき、段差部と吸引段差部との重なりは、初期時に重ならずに配置したプランジャの場合には、ストロークの小さい領域ではダンピング作用は殆ど効かず、ストロークが大きくなるにつれ重なりも大きくなって、ダンピング作用も増加する。しかし、さらにストロークが大きくなったストローク領域では、重なりは、吸引段差部の鍔部厚さは一定であるため重なりの長さも一定であり、ストロークが変わっても重なりの長さを常に一定に保って、適度なダンピング作用を維持することができる。
また、初期時に重なって配置するプランジャの場合にも、基本的に同様な減衰効果が得られるが、ストロークの小さい領域で既にダンピング作用が効いて、ストロークの小さい領域でも応答性と制振性のバランスある特性となすことが可能で、ストロークが大きくなるにつれ重なりも大きくなって、ダンピング作用も増加する。しかし、さらにストロークが大きくなったストローク領域では、重なりは、吸引段差部の鍔部厚さは一定であるため重なりの長さも一定であり、ストロークが変わっても重なりの長さを常に一定に保って、適度なダンピング作用を維持して好適な制振性を得ることができる。
本発明を実施するための最良の形態は、電磁アクチュエータのプランジャの軸方向他方側の外周部に径差を有する段差部を設けるとともに、コアステータのプランジャ収容部と吸引部との交差部にプランジャ収容部に径差を有する吸引段差部を設け、プランジャの段差部とコアステータの吸引段差部との間の間隙をプランジャ外径部とプランジャ収容部との間隙よりも大きく設定して、プランジャの段差部を往復移動可能に配置して、段差部は吸引段差部と重なりを形成するとともに、プランジャ収容部との間に空間を形成して、プランジャの往復移動に対して重なりの長さと空間の大きさ(容積)が可変となるダンパー室を形成して、プランジャの軸方向の移動に対し、ダンパー室の容積変化が重なりの長さと連動するダンピング作用を生じさせ、このダンピング作用による振動の減衰効果をプランジャの軸方向の移動に応じて変化させるようにするもので、低電流が印加されるストロークの小さい領域では減衰効果を小さくして応答性を良好に、高電流が印加されるストロークの大きい領域では減衰効果を大きくして制振性を良好にするものである。
本発明の最良の実施形態を、図に示す実施例1とともに説明する。なお、以下の説明では電磁弁のスプール弁側を他方側、または前側といい、電磁アクチュエータ側を一方側、または後側という。
〔実施例1の構成〕
図1(a)は、本発明の実施例1における電磁弁の構成を示す断面図であり、(b)は要部(A部)の拡大断面図である。
電磁弁1は、電磁アクチュエータ2からの推力によって弁体としてのスプール弁3を駆動することにより、作動油の流量や圧力の調整を行う。この電磁弁1は、例えば、自動車用自動変速機等の油圧制御装置における油圧の制御に用いられる。
図1(a)、(b)に示すように、電磁弁1は、複数の外部流路(図示せず)に通じる作動油の入出力や排出の各ポート9を備える略筒状のスリーブ5と、スリーブ5内に摺動自在に収容され、軸方向に異径の段差を備えて封止部8を形成し、軸方向に変位することにより入出力や排出の各ポート9の開口量を調整するスプール4を備えるスプール弁3と、スプール弁3の軸方向一方側に配置されて、スプール4を軸方向他方側へ駆動するための推力を発生させる電磁アクチュエータ2と、電磁アクチュエータ2からスプール4に推力を伝達する段付シャフト30とを備えている。
電磁アクチュエータ2は、通電により磁力を発生させるソレノイド21、ソレノイド21による磁力を推力に変換し、軸方向他方側へ変位することによりスプール4へ推力を伝達するプランジャ20、プランジャ20を軸方向へ摺動自在に収容すると共に、プランジャ20との間に磁気回路を構成するコアステータ22と、ソレノイド21やコアステータ22などを包囲して収容するヨーク23、ソレノイド21とコアステータ22およびヨーク23との間を絶縁する樹脂部24とからなる。なお、磁気回路を構成するコアステータ22およびヨーク23は鉄等の磁性材で製作される。
また、コアステータ22には、プランジャ20の他方側に当接してプランジャ20から推力が伝達されるとともに、この推力をスプール4へ伝達する段付シャフト30が備えられている。なお、段付シャフト30とプランジャ20は、各々別体であっても一体に成形されていてもよい。
コアステータ22の一方側は、プランジャ20を摺動自在に収容するプランジャ収容部材として機能するプランジャ収容部25をなす。プランジャ収容部25の内部には、摺動面として高精度に加工された内周面が形成され、同様に摺動面として高精度に加工された外周面を有するプランジャ20を収容している。プランジャ収容部25の内径部とプランジャ20の外径部とは、互いに僅かな間隙(クリアランスC1)を形成している。
コアステータ22の他方側は、外周側にてスリーブ5と連結されるフランジ部27が径方向に形成され、また、内周側には、段付シャフト30を軸方向へ摺動自在に保持する軸受部26が形成されている。軸受部26の一方側は、コアステータ22とプランジャ20との間の磁力を安定させるため、プランジャ20の他方側と対向するように磁気吸引面を形成する吸引部28が構成されている。また、プランジャ収容部25の他方側端部と吸引部28の交差部に、後記するプランジャ20の段差部34を摺動案内するためのプランジャ収容部25の内径部より小径に加工された段差構造の吸引段差部29が形成されている。
プランジャ20は、コアステータ22のプランジャ収容部25に、所定のクリアランスC1を有して往復移動可能に配置される磁性材で構成される柱状部材であり、プランジャ20の軸方向の他方側端面は軸方向と直角であり、コアステータ22の軸受部26の一方側端部に形成される吸引部28と対向して均一な間隙を形成して収容される。これにより、プランジャ20の変位量にかかわらず略一定となる大きな吸引力が生じるようになっている。また、同様に、プランジャ20の軸方向の他方側端部の外周部にダンパー室33を構成する段差構造が形成されている。
ダンパー室33を構成する段差構造は、プランジャ20の外径部を外径部と同軸に小径に加工し、径差を設けた段差部34を形成したものであり、その段差部34の軸方向の段差長さはプランジャ20の最大変位量より長く設定されている。そして、コアステータ22のプランジャ収容部25に収容されるとき、プランジャ収容部25の他方側端部と吸引部28の交差部に形成される吸引段差部29との間に所定の間隙(クリアランスC2)を形成して、相互に重なり(ラップ)を形成するとともに、プランジャ収容部25との間に空間を形成する構造となっている。これにより、プランジャ20の段差構造と、プランジャ収容部25との間に形成される空間を吸引段差部29と段差部34の重なりの長さ(ラップ長)Lでの絞り機構による閉ざされたダンパー室33を形成したと見做すことができる。そして、プランジャ20の移動に応じてラップ長Lと空間容積を可変して、ダンパー室33のダンピング作用を変えている。なお、本実施例では、非動作時の初期時において互いに重なって配置される場合(初期時のラップあり)を説明する。また、このダンパー室33はクリアランスC2によってプランジャ前室31と連通が保たれ、プランジャ前室31はプランジャ後室32とプランジャ20の軸方向に貫通して設けられた呼吸孔39によって連通されて、空気の流動を確保している。
また、図1(a)に示すように、スリーブ5は、スプール4を軸方向に摺動自在に支持する筒状部16と電磁アクチュエータ2との連結に用いられるフランジ部17を有する。筒状部16は、後記する封止部8とともに作動油の流動部6を形成する。流動部6は、筒状部16の周壁を貫通して設けられた各ポート9を介して外部の油路と連通している。また、筒状部16の軸方向一方側、つまりフランジ部17の近傍周壁には、下方へ開口する開口部10が設けられている。そして、封止部8よりも軸方向一方側の筒状部16の内部は、この開口部10により大気圧に解放されたドレン室14を形成する。また、筒状部16の他方側には、スプール4を軸方向一方側へ付勢するスプリング15が装着されている。
スプール4は、スリーブ5の内径に略一致する外径を有した複数の異径の段差を備える弁体で、スリーブ5の内周面を摺動する複数の大径部12と小径部11、および各径部11、12の間を連結する段差部7とを有する。段差部7の外径は大径部12および小径部11よりさらに小径に形成されている。そして、各径部11、12の外周面とスリーブ5の筒状部16の内周面は液密的に封止する封止部8をなし、段差部7とスリーブ5の筒状部16の内周面は円環状の空間を形成して流動部6をなす。
スプール4の一方側終端の段差部7はシャフト状の段差構造(以下、スプールシャフト7Bと呼ぶ)をなし、ドレン室14へ同軸的に突設されている。また、スプールシャフト7Bの軸方向一方側の端部は、段付シャフト30の他端部に当接しており、段付シャフト30を介してプランジャ20から推力を伝達される。この推力を受けてスプール4が軸方向に変位することにより、封止部8での各ポート9の開口量が変わる。
そして、ヨーク23の他方側の開口端がコアステータ22のフランジ部27およびスリーブ5のフランジ部17の外周を包囲するとともに、かしめ加工されることによりスプール弁3と電磁アクチュエータ2とが連結され、電磁弁1が構成される。
〔実施例1の作用〕
本実施例の電磁弁1の作用を説明する。
ソレノイド21への通電が行われると、ソレノイド21が励磁され磁束が磁気回路を流れる。すると、コアステータ22の吸引部28とプランジャ20との間に磁気吸引力が発生し、プランジャ20はこの磁気吸引力によって軸方向他方側へ吸引され、移動してストロークを生じる。このとき生じるストロークまたは推力は、段付シャフト30を介してスプール4に直接伝達される。このストロークまたは推力により、スプール4はスプリング15の付勢力に抗して軸方向他方側、つまり開弁方向へ駆動される。
スプール4の開弁方向への駆動によって、スプール4はスリーブ5の各ポート9をそれぞれ遮断または連通させ、あるいは開閉割合を変えて、作動油の流入および流出量、つまり流量もしくは圧力を制御する。
このとき、ソレノイド21に印加する電流が低電流領域では、プランジャ20には大きな吸引力は作用せず、従って、プランジャ20のストロークも小さく、ダンパー室33の空間容積は圧縮されにくく、圧縮されても僅かの圧縮はクリアランスC2から瞬時にプランジャ前室31に開放されるため、ダンパー室33がダンピング作用を効かすことはなくプランジャ20は吸引力に応じて速やかに移動し、応答性を低下させることはない。
また、ソレノイド21に印加する電流を増やす高電流領域では、プランジャ20には大きな吸引力が作用して、従って、プランジャ20のストロークも大きくなる。ストロークが大きくなると、ダンパー室33の空間容積は圧縮されて、圧縮された空間容積は有限のクリアランスC2から一度に、また瞬時にプランジャ前室31へ開放されないため、プランジャ20は空間容積と所定のクリアランスC2よりなるラップ長Lの大きさに依存するダンピング作用を受けながら吸引力に応じて速やかに移動する。つまり、図2(a)に示すように、ストロークに対して減衰効果が初期時に0でない有限値から漸増する特性を有して作用するため、ストロークの大きさに応じてプランジャの応答性と制振性を使い分けることが可能となる。
そして、ソレノイド21への通電が停止すると、磁束が消滅して、プランジャ20に作用する磁気吸引力も消滅して、スプール4とプランジャ20はスプール弁3の付勢手段であるスプリング15の付勢力によって、初期位置まで押し戻され停止することとなる。
〔変形例〕
上記の実施例1では、プランジャ20の段差部34と、コアステータ22の吸引段差部29との重なりはプランジャ20の非通電の初期時においてラップ長Lを有する配置の場合(初期時のラップあり)を説明したが、これに限ることなく、初期時のラップが発生しない、つまり、初期時のラップなしでプランジャ20を配置させることもできる。この場合の変形例における電磁弁1のプランジャ要部の拡大断面図を図3(a)に示す。また、図3(b)は、このときのプランジャ20のストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である。
図3(a)に示すように、ソレノイド21への通電が行われると、吸引部28とプランジャ20との間に磁気吸引力が発生してプランジャ20は他方側に移動し、ストロークを生じる。このプランジャ20のストロークによってダンパー室33の空間容積は圧縮されるが、段差部34と吸引段差部29とにラップがないことで圧縮される空間容積はプランジャ前室31に瞬時に開放されて、ダンピング作用が生じることがない。また、ストロークが大きくなるに連れて、段差部34と吸引段差部29はラップし始めてラップ長Lの大きさの影響を受けてダンピング作用が効き始める。そして、さらにストロークが大きくなれば、ラップ長Lも大きくなってダンピング作用も大きくなって、実施例1と同様減衰効果は増大する。よって、図3(b)に示すように、ストロークの小さい領域では全く減衰効果は生じることなく良好な応答性が発揮でき、ストロークの大きい領域では大きな減衰効果によって制振性が向上できる。特に、ストロークの小さい領域では、実施例1の初期時のラップありに比べて、より良好な応答性が期待できることが特徴である。
〔実施例1の効果〕
本実施例の電磁弁1において、プランジャ20は、吸引部28と同軸に対向して配置され、対向する他方側端部の外周部に外径部より小径となる段差部34を形成し、一方、コアステータには、プランジャ収容部25の他方側端部と吸引部28との交差部にプランジャ収容部25の内径部より小径となる吸引段差部29を形成して、段差部34と吸引段差部29との間に所定の間隙を有して往復移動可能に配置して、段差部34は吸引段差部29とラップを形成するとともにプランジャ収容部25との間に空間を形成し、プランジャ20の往復移動に対してラップと空間の大きさを可変にするように構成される。
これにより、通電によりソレノイド21が励磁されると、プランジャ20は発生する吸引力により吸引部28に吸引され、他方側に移動してストロークを生じる。このとき、プランジャ20の両端面に形成されるプランジャ前室31およびプランジャ後室32は呼吸孔39によって連通されるためプランジャ前室31およびプランジャ後室32の中の容積は圧縮または膨張を起こすことなく流動して、プランジャ20は速やかな移動が可能となるものの、高電流領域の吸引力が大きく駆動の強いストロークの大きい領域では、段差部34と吸引段差部29にラップ長Lを有して形成される空間がダンパー室33として作動して、作動油の振動をダンピング作用で減衰させて制振性を向上させることができる。
また、一方、低電流領域の吸引力が小さく駆動の弱いストロークの小さい領域では、ダンパー室33の容積がラップされた間隙から流出することができるため、ダンパー室33のダンピング作用を生じることなく速やかなプランジャ20の移動が可能となる。従って、図2(a)に示すように、低電流が印加されるストロークの小さい領域では減衰効果を小さくして応答性を良好に、高電流が印加されるストロークの大きい領域では減衰効果を大きくして制振性を良好にすることができる。
また、ストロークに対する振動の減衰効果特性を、ラップ長Lの絞り機構と見做して、例えば、ラップ長LやクリアランスC2の大きさや、また、初期時のラップの有無などの設定によって、ダンパー室33の空間容積の大きさに連動して簡単に変えることができるので、ダンピング作用効果の設定自由度が高く、種々の電磁弁の特性に適合する減衰効果を容易に得ることが可能となる。また、簡単な構造で実現可能となり、コスト高の抑制ができる。
また、図2(b)に示すように、最大ストローク領域において、段差部34を設けることによる飽和磁束の分布が改善し、結果、吸引部28での磁気吸引力が向上して、ストロークの大きい領域での吸引力の落ち込みを抑制することもできる。
〔実施例2の構成〕
本発明の実施例2を図4に示す。図4(a)は、実施例2における電磁弁のプランジャ要部の拡大断面図であり、(b)はプランジャ20のストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である。
実施例1と実質的に同一構成部分に同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
本実施例の電磁弁1には、実施例1の電磁弁1と同様にプランジャ20の他方側端部に段差部34を設け、プランジャ収容部25に吸引部28と対向して配置することによりダンパー室33を構成することに変わりがなく、実施例1と異なるのは図4(a)に示すように、プランジャ20の段差部34にさらに鍔部35を形成するように溝部36を溝加工により形成して、段差部34の他方側端部に形成された鍔部35と吸引段差部29とに所定の間隙(クリアランスC2)を有して配置している。
実施例1と異なるのは、このプランジャ20に設けた段差部34へ鍔部35を備えた構造のみで、他の電磁弁の構造は変わるところはない。従って、ソレノイド21への通電が行われると、吸引部28とプランジャ20との間に磁気吸引力が発生してプランジャ20は他方側に移動し、ストロークが生じる。このプランジャ20のストロークにより、ダンパー室33の空間容積は圧縮されるが、圧縮された空間容積をプランジャ前室31に開放するところのクリアランスC2とラップ長Lが、プランジャ20の段差部34の鍔部35の幅に依存して決まる構成であるため、図4(b)に示すように、プランジャ20のストロークにかかわらず常に減衰効果が略一定となる。よって、プランジャ20のダンピング作用もストロークに対して略一定値とすることが可能となる。この略一定となる減衰効果の値は、例えば、クリアランスC2を大きくしたり小さくしたりすることで任意に変えられ、また、鍔部35の幅を厚くしたり、薄くしたりすることでも容易に変えることができる。これにより、好適な減衰効果となるクリアランスC2や空間容積を選択することによって、電磁弁1の応答性と制振性のバランスある特性を得ることができる。
〔実施例3の構成〕
本発明の実施例3を図5に示す。図5(a)は、実施例3における電磁弁1のプランジャ要部の拡大断面図であり、(b)はプランジャ20のストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である。
実施例1と実質的に同一構成部分に同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
本実施例の電磁弁1には、実施例2の電磁弁1と同様にプランジャ20の他方側端部に段差部34を設け、プランジャ収容部25に吸引部28と対向して配置することによりダンパー室33を構成することに変わりがなく、実施例2と異なるのは図5(a)に示すように、プランジャ20の段差部34に形成された鍔部35の他方側端部にさらに段差部34を溝部36と同径の溝加工によって形成して異なる溝部36を形成して、鍔部35の配置を段差部34の略中央部に位置させることを特徴とし、鍔部35と吸引段差部29との間に所定の間隙(クリアランスC2)を有して配置している。また、吸引段差部29にも、さらに段差部34の延在した他方側端部と互いに所定の間隙(クリアランスC2)を有して配置する第2の吸引段差部29bを形成したことが特徴である。
実施例2と異なるのは、このプランジャ20に設けた段差部34の略中央に設けた鍔部35構造と吸引部28に設けた第2の吸引段差部29bの構造のみで、他の電磁弁の構造は変わるところはない。従って、ソレノイド21への通電が行われると、吸引部28とプランジャ20との間に磁気吸引力が発生してプランジャ20は他方側に移動し、ストロークを生じる。このプランジャ20のストロークにより、ダンパー室33の空間容積は圧縮されるが、圧縮された空間容積をプランジャ前室31に開放するところのクリアランスC2とラップ長Lは、実施例2と変わるところがないため同様に、所定のストローク値まではダンピング作用は一定となすことができる。
そして、さらにストロークが大きくなれば、さらに延在した段差部34と第2の吸引段差部29bとのラップが実施されるので、ストロークが大きくなるにつれラップ長Lも長くなって圧縮された空間容積は開放されにくく、ダンピング作用が増加することとなる。よって、図5(b)に示すように、プランジャ20の減衰効果も所定のストロークまでに対しては略一定値とし、これ以上のストロークに対しては減衰効果を増加させることが可能となる。この減衰効果特性パターンは上記する実施例2と同様、クリアランスC2や鍔部35の幅によって変えられることは言うまでもない。
これにより、低電流が印加されるストロークの小さい領域でも、好適に減衰効果を確保して制振性と応答性を実現させ、高電流が印加されるストロークの大きい領域では、減衰効果を大きくして制振性を良好にすることができる。
〔実施例4の構成〕
本発明の実施例4を図6に示す。図6(a)は、実施例4における電磁弁1のプランジャ要部の拡大断面図であり、(b)はプランジャ20のストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である。
実施例1と実質的に同一構成部分に同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
本実施例の電磁弁1には、実施例1の電磁弁1と同様にプランジャ20の他方側端部に段差部34を設け、プランジャ収容部25に吸引部28と対向して配置することによりダンパー室33を構成することに変わりがなく、実施例1と異なるのは図6(a)に示すように、プランジャ20の段差部34を変更するのでなく、このプランジャ20の段差部34とラップしてクリアランスC2を形成する吸引段差部29の構造を変えたことである。吸引段差部29は、実施例1と同様に、プランジャ収容部25の他方側端部と吸引部28との交差部にプランジャ収容部25の内径部より小径となる内径部を有する段差構造であって、この吸引段差部29の内径部をさらに溝加工により溝部36を形成して所謂内側に突き出す形状の鍔部38を形成する。つまり、吸引部28から所定の距離を隔ててプランジャ収容部25の内側に所定の幅を有して突き出す鍔部38を設けた構造となっており、鍔部38の所定の幅を最大ラップ長Lとしてなし、この鍔部38とプランジャ20の段差部34との間に所定の間隙(クリアランスC2)を有して配置したものである。
実施例1と異なるのは、この吸引段差部29が所定の幅を有する鍔部38に変わった構造のみで、他の電磁弁の構造は変わるところはない。従って、ソレノイド21への通電が行われると、吸引部28とプランジャ20との間に磁気吸引力が発生してプランジャ20は他方側に移動し、ストロークが生じる。このプランジャ20のストロークにより、ダンパー室33の空間容積は圧縮されるが、圧縮された空間容積をプランジャ前室31に開放するところのクリアランスC2とラップ長が、吸引段差部29の鍔部38の幅に依存して決まる構成であるため、プランジャ20のストロークに関係して、例えば、初期時において鍔部38とプランジャ20の段差部34がラップされていない場合には、図6(b)に示すように、プランジャ20の変位によってダンパー室33の空間容積は圧縮されるが、段差部34にラップがないことで圧縮される空間容積はプランジャ前室31に瞬時に開放されて、ダンピング作用が生じることがない。
また、さらにストロークが大きくなれば、ラップ長Lが大きくなってクリアランスC2の影響を受けてダンピング作用が効き始める。そしてストロークが大きくなってラップ長Lが吸引段差部29の鍔部38の幅と同じとなるまでダンピング作用が増大し、それ以上ストロークが大きくなってもダンピング作用は変わることなく一定のまま維持される。よって、図6(b)に示すようなプランジャ20の減衰効果特性が得られる。
なお、図6(b)に示す初期時のラップありと注記された特性線は、上記と同様な作用を示すものであるが、初期時に既にラップされていることから、プランジャ20のストロークが生じる領域からダンピング作用を効かすことが可能となり、初期時から所定のダンピング作用を得て、ストロークを大きくするにつれダンピング作用を増加させ、所定のストローク以上ではダンピング作用を増加させない場合の特性を示す。なお、この所定のストロークからダンピング作用を略一定値とすることは吸引段差部29の鍔部38の幅の設定で任意に変えられることができる。
これにより、高電流が印加されるストロークの大きい領域で、過剰にダンピング作用を効かすことなく応答性と制振性のバランスのとれた好適な電磁弁特性とすることができる。
(a)は電磁弁の構成を示す断面図であり、(b)は要部の拡大断面図である(実施例1)。 (a)はプランジャのストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図であり、(b)は吸引力を示す特性図である(実施例1)。 (a)は電磁弁の要部の拡大断面図であり、(b)はプランジャのストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である(実施例1の変形例)。 (a)は電磁弁の要部の拡大断面図であり、(b)はプランジャのストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である(実施例2)。 (a)は電磁弁の要部の拡大断面図であり、(b)はプランジャのストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である(実施例3)。 (a)は電磁弁の要部の拡大断面図であり、(b)はプランジャのストロークに対する減衰効果の概略を示す特性図である(実施例4)。 (a)は電磁弁の構成を示す断面図であり、(b)は要部の拡大断面図である(従来例)。
符号の説明
1 電磁弁
2 電磁アクチュエータ
3 スプール弁
4 スプール
5 スリーブ
9 ポート
20 プランジャ
21 ソレノイド
22 コアステータ
23 ヨーク
24 樹脂部
25 プランジャ収容部(収容部)
26 軸受部
27 フランジ部
28 吸引部
29 吸引段差部
29b 第2の吸引段差部
30 段付シャフト
31 プランジャ前室
32 プランジャ後室
33 ダンパー室
34 段差部
35、38 鍔部
36 溝部
39 呼吸孔
C1、C2 クリアランス
L ラップ長(重なりの長さ)

Claims (8)

  1. プランジャと、
    該プランジャと連動して、スリーブ内を往復移動し、前記スリーブのポートを開閉することにより流体の流量または圧力を制御するスプールと、
    往復移動方向の他方側には前記スプールを付勢する付勢手段と、
    往復移動方向の一方側には前記プランジャを吸引する磁力を発生するソレノイドと、
    前記プランジャを往復移動自在に収容する収容部、ならびに往復移動方向の他方側に前記プランジャを吸引する前記磁力が働く吸引部を有し、前記プランジャと磁気回路を形成するコアステータとを備える電磁弁であって、
    前記プランジャは、前記吸引部と同軸に対向して配置され、対向する端部の外周部に外径部より小径となる段差部を形成し、
    前記コアステータは、前記収容部の他方側端部と前記吸引部との交差部に前記収容部の内径部より小径となる吸引段差部を形成して、
    前記段差部は前記吸引段差部との間に所定の間隙を有して移動可能に配置され、前記吸引段差部と重なりを形成するとともに前記収容部との間に空間を形成して、
    前記プランジャの往復移動に対して前記重なりと前記空間の大きさを可変にするよう構成されることを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1に記載の電磁弁において、
    前記プランジャは、前記段差部と前記吸引段差部との間隙が、前記外径部と前記収容部との間隙よりも大きな間隙となるよう構成されることを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項1または2に記載の電磁弁において、
    前記プランジャは、前記段差部の軸方向の段差長さが前記プランジャの最大変位量以上であることを特徴とする電磁弁。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁において、
    前記プランジャは、前記段差部と前記吸引段差部とが前記ソレノイドが非励磁状態の初期時において、軸方向に重なって配置されることを特徴とする電磁弁。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁において、
    前記プランジャは、前記段差部と前記吸引段差部とが前記ソレノイドが非励磁状態の初期時において、軸方向に重ならずに配置されることを特徴とする電磁弁。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁において、
    前記プランジャは、前記段差部の他方側端部に鍔部を残して溝加工され、前記鍔部と前記吸引段差部とが所定の間隙を有して配置されることを特徴とする電磁弁。
  7. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁において、
    前記プランジャは、前記段差部の軸方向の段差長さの略中央に前記鍔部を残して溝加工され、前記鍔部および前記鍔部の他方側端部に形成された溝部の外周と前記吸引段差部とが所定の間隙を有して配置されることを特徴とする電磁弁。
  8. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電磁弁において、
    前記コアステータは、前記吸引段差部の軸方向他方側で前記吸引部と所定の距離だけ離れた位置に、前記収容部の内側から径方向に突き出す鍔部を残して溝加工され、前記鍔部と前記段差部とが所定の間隙を有して配置されることを特徴とする電磁弁。
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