JP4775356B2 - リニアソレノイド - Google Patents

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Description

本発明は、磁力によりシャフトを軸方向へ駆動するリニアソレノイドに関し、バルブ装置の駆動等に用いて好適な技術に関する。
リニアソレノイドを用いてバルブ装置を駆動する電磁弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示される電磁弁は、自動変速機の駆動油室(例えば、油圧により駆動される調圧弁の駆動油室、あるいは油圧により係脱がなされる摩擦係合装置の駆動油室など)の油圧を制御する電磁油圧制御弁であり、この電磁油圧制御弁を図2を参照して説明する。なお、符号は後述する実施例1の機能物と共通符号である。
図2に示す電磁油圧制御弁は、入力ポート21、出力ポート22、排出ポート23の連通状態の調整を行う三方弁1と、この三方弁1の駆動を行うリニアソレノイド2とを結合したものである。
三方弁1は、入力ポート21と出力ポート22の連通部である入力弁口14を開閉するボール弁(入力側弁体)4と、出力ポート22と排出ポート23の連通部である排出弁口15を開閉するブリード弁(排出側弁体)5とを備える。
ボール弁4は、リニアソレノイド2によって駆動されるシャフト6の先端部により駆動される。また、ブリード弁5は、シャフト6に形成されており、シャフト6の変位により駆動される。
そして、リニアソレノイド2がシャフト6を駆動することで入力弁口14と排出弁口15の開度調整が成されて出力ポート22の出力油圧が調整される。
自動変速機の変速応答性を向上させるために、出力ポート22の油圧上昇速度の向上、および油圧下降速度の向上が求められている。
出力ポート22の油圧上昇速度は、ボール弁4の最大リフト量Laの増加(即ち、入力弁口14におけるオイル通過面積の増加)によって可能となる。
同様に、出力ポート22の油圧下降速度は、ブリード弁5の最大リフト量Lbの増加(即ち、排出弁口15におけるオイル通過面積の増加)によって可能となる。
なお、ボール弁4の最大リフト量Laと、ブリード弁5の最大リフト量Lbとは、同じである(La=Lb)。
出力ポート22の油圧上昇は、オイルポンプで圧送された高圧オイルが、入力ポート21から出力ポート22へ供給されることで成されるものであるため、ボール弁4の最大リフト量Laが比較的小さくても(即ち、入力弁口14におけるオイル通過面積が比較的小さくても)、出力ポート22において高い油圧上昇速度を確保できる。
これに対し、出力ポート22の油圧下降は、駆動油室(調圧弁の駆動油室、摩擦係合装置の駆動油室等)から排圧される低圧オイルが、出力ポート22から排出ポート23へ排出されることで成されるものであるため、ブリード弁5の最大リフト量Lbを大きくしないと(即ち、排出弁口15におけるオイル通過面積を大きくしないと)、出力ポート22において高い油圧下降速度を確保できない。
しかし、ブリード弁5の移動量(シャフト6の移動量と同じ)は、リニアソレノイド2におけるプランジャ32のストローク量であるため、ブリード弁5の最大リフト量Lbは、リニアソレノイド2における磁気吸引ギャップL1(磁気吸引固定部33とプランジャ32との軸方向間距離)以下に規制される(La=Lb<L1)。
ここで、磁気吸引力は、磁気吸引ギャップL1が大きくなると急激に小さくなる特性(磁気吸引力は距離の2乗に反比例する特性)を有する。このため、磁気吸引ギャップL1を大きくすることができない。その結果、ブリード弁5の最大リフト量Lbを大きくすることができず、排出弁口15におけるオイル通過面積を大きく確保することができないため、従来技術では出力ポート22の油圧下降速度を速めることが困難となっていた。
このように、従来の電磁油圧制御弁では、ブリード弁5の最大リフト量Lbを大きくすることができないため、出力ポート22の油圧下降速度が遅いものであり、変速応答性の向上を阻害していた。
即ち、従来の電磁油圧制御弁では、変速応答性に優れず、変速時にショックが発生して乗員に不快感を与えたり、変速完了までの時間が長くなることで運転感覚の低下を招いたり、加速悪化を招く等の要因になっていた。
なお、上記では従来技術の問題点を、電磁油圧制御弁におけるブリード弁5の最大リフト量Lbを用いて説明した。
しかし、他の用途に用いられるリニアソレノイド2であっても、シャフト6が駆動する駆動対象物(上記ではブリード弁5)の移動量が磁気吸引ギャップL1以下に規制されてしまうことにかわりなく、駆動対象物の移動量を大きくすることができないという不具合があった。
特開2005−207545号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プランジャによるシャフトの移動量(駆動距離)を大きくできるリニアソレノイドの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するリニアソレノイドは、コイルが通電されて発生磁力が大きくなると、次の作動を行う。
先ず、磁気吸引可動部と内部プランジャとの間に発生する磁力により、内部プランジャが磁気吸引可動部に磁気吸引されて、内部プランジャが軸方向へ駆動される。
次に、内部プランジャが磁気吸引可動部側へ移動して、内部プランジャが磁気吸引可動部に当接(あるいは非磁性のスペーサ等を介して当接)すると、磁気吸引固定部と外部プランジャとの間に発生する磁力により、外部プランジャが磁気吸引固定部に磁気吸引されて、外部プランジャと内部プランジャとが一体となって軸方向へ駆動される。
これにより、内部プランジャの移動量は、磁気吸引固定部と外部プランジャの間の磁気吸引ギャップL1と、磁気吸引可動部と内部プランジャの間の磁気吸引ギャップL2とを加算した合計吸引ギャップL1+L2以下に規制される。
この結果、内部プランジャにより駆動されるシャフトの移動量は、従来技術より磁気吸引ギャップL2だけ増加する。
即ち、従来技術であればシャフトの移動量が磁気吸引ギャップL1以下に規制されていたが、本発明によりシャフトの移動量を磁気吸引ギャップL2により大きくすることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するリニアソレノイドは、バルブ装置の弁体を駆動するものである。
これにより、シャフトによって駆動される弁体の最大リフト量を、従来技術より大きくすることができ、弁体が開弁された際にバルブ装置が制御する流体の流速を速めることができる。即ち、例えば、バルブ装置が流体圧(油圧等)の制御を行うものでは、弁体の最大リフト量の増加によって、流体圧の昇圧速度あるいは降圧速度を速めることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するリニアソレノイドにおける弁体は、流体圧を受けてシャフトを介して内部プランジャに軸方向の他方側へ向かう付勢力を与えるものであり、内部用付勢力付与手段による内部プランジャへの付勢力は、弁体が受ける流体圧と、シャフトを介して内部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する内部用バネとの合力である。
これにより、弁体が流体圧を受ける場合であっても、弁体の最大リフト量を従来技術より大きくすることができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するリニアソレノイドにおける外部用付勢力付与手段は、磁気吸引固定部と外部プランジャとの軸方向間に配置されて、外部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する非磁性の外部用バネ(例えば、皿バネ、ウェーブワッシャ等)である。
リニアソレノイドは、通電により磁力を発生するコイルと、軸方向へ摺動自在に支持されたプランジャと、コイルの発生する磁力によりプランジャを軸方向の一方側へ磁気吸引する磁気吸引固定部と、プランジャの外周に配置されてプランジャと径方向の磁気の受け渡しを行う磁気受渡固定部と、プランジャを軸方向の他方側へ付勢する付勢力付与手段とを備え、プランジャがシャフトを駆動する。
最良の形態のリニアソレノイドは、次の構成を備える。
プランジャは、磁気吸引固定部に磁気吸引されるとともに、磁気受渡固定部と径方向の磁気の受け渡しを行う外部プランジャと、この外部プランジャの内部において軸方向へ摺動自在に支持される内部プランジャとを備える。
外部プランジャは、磁気吸引固定部に近い側に設けられて内部プランジャを磁気吸引する磁気吸引可動部と、磁気受渡固定部と内部プランジャの径方向間に配置されて磁気受渡固定部および内部プランジャと径方向の磁気の受け渡しを行う磁気受渡可動部と、磁気吸引可動部と磁気受渡可動部の間に配置されて磁気吸引可動部と磁気受渡可動部が直接的に磁気の受け渡しを行うのを阻害する磁気阻害部とを備える。
付勢力付与手段は、外部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する外部用付勢力付与手段と、内部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する内部用付勢力付与手段とを備える。
そして、内部プランジャがシャフトに軸方向の駆動力を与える構造を有し、外部用付勢力付与手段が外部プランジャへ与える付勢力は、内部用付勢力付与手段が内部プランジャへ与える付勢力より大きく設けられる。
これにより、シャフトが内部プランジャの移動と、外部プランジャの移動とにより駆動されて、シャフトの移動量が大きくなる。
本発明のリニアソレノイドを、自動変速機に搭載される電磁油圧制御弁に適用した実施例1を説明する。
(電磁油圧制御弁の概略説明)
自動変速機は、変速制御やロックアップ制御等を行うための油圧コントローラを搭載しており、油圧コントローラは油圧制御を行うための電磁油圧制御弁を搭載している。
この実施例に示す電磁油圧制御弁は、油圧により駆動される調圧弁(油路切替弁:スプール弁等)の駆動油室、あるいは油圧により係脱がなされる摩擦係合装置(多板クラッチ、多板ブレーキ等)の駆動油室(油圧サーボ室)などの駆動油室の油圧を制御する。
この実施例1に示す電磁油圧制御弁は、油圧コントローラのケースに組付けられ、通電されると駆動油室に駆動油圧を発生し、通電が停止されると駆動油室の駆動油圧を排圧するN/L(ノーマリ・ロー)タイプのものである。なお、本発明はN/Lタイプに限定されるものではない。
次に、図1を参照して電磁油圧制御弁の具体構造を説明する。
この実施例に示す電磁油圧制御弁は、三方弁(バルブ装置の一例)1と、この三方弁1を駆動するリニアソレノイド2とを結合して構成される。なお、以下では、実施例1を説明するための便宜上、図1の左側を前、図1の右側を後として説明するが、実際の搭載方向に関わるものではない。
(三方弁1の説明)
三方弁1は、バルブハウジング3、ボール弁(入力側弁体)4、ブリード弁(排出側弁体)5およびシャフト6等で構成される。
バルブハウジング3は、略筒形状を呈するものであり、リニアソレノイド2の固定磁気回路の一部を構成するように磁性体金属(鉄等)によって設けられている。このバルブハウジング3の内部には、前方より後方へ向かって入力室11、出力室12、排出室13が形成されている。
入力室11は、ボール弁4が配置される空間によって構成されている。出力室12は、バルブハウジング3によって形成された入力側隔壁(ボール弁シート壁)と排出側隔壁(ブリード弁シート壁)で挟まれた空間によって構成されている。排出室13は、排出側隔壁より後側のバルブハウジング3内の空間によって構成されている。
入力側隔壁と排出側隔壁のそれぞれは、軸方向(シャフト6の移動方向)に垂直な壁であり、出力室12を介して対向している。入力側隔壁の中心部には、入力室11と出力室12を連通する入力弁口14が設けられている。また、排出側隔壁の中心部にも、出力室12と排出室13を連通する排出弁口15が設けられている。なお、入力弁口14と排出弁口15は、ともにシャフト6の軸線上に設けられている。
バルブハウジング3には、オイルポンプから油路等を介して圧送されたオイルが入力される入力ポート21と、駆動油室に油路を介して連通する出力ポート22と、オイルパン内などの低圧側と連通する排出ポート(ドレンポート)23とが設けられている。
入力ポート21は、入力室11と連通するものであり、バルブハウジング3の前端部において開口して設けられている。出力ポート22は、出力室12と連通するものであり、バルブハウジング3の径方向に開口して設けられている。排出ポート23は、排出室13と連通するものであり、バルブハウジング3の径方向に開口して設けられている。
ボール弁4は、円球形状を呈した金属ボールであり、入力室11内に配置される。具体的に、ボール弁4は、入力ポート21の内部にカシメ等で固定されるボールホルダ24の内部に保持されている。ここで、ボールホルダ24は、ボール弁4がシャフト6の先端部によりリフトされていない状態の時に、入力ポート21から供給される油圧により、ボール弁4を入力弁口14の周囲の入力弁シートに確実に着座させる範囲にボール弁4を保持するものであり、入力ポート21を閉塞しないように開口部を備えている。なお、ボールホルダ24の開口部にはメッシュ等のフィルタ25が設けられている。
即ち、入力ポート21から供給される油圧によってボール弁4には、入力弁口14の周囲の入力弁シートに着座する力が与えられる。そして、ボール弁4が入力弁シートに着座することで、入力弁口14が閉塞されて入力室11と出力室12の連通が遮断される。
ブリード弁5は、排出室13内のシャフト6に形成されたものであり、リニアソレノイド2の駆動力によって、排出弁口15の周囲の排出弁シートに着座する力が与えられる。このブリード弁5が排出弁シートに着座することで、排出弁口15が閉塞されて出力室12と排出室13の連通が遮断される。
シャフト6は、略棒形状を呈する非磁性体金属製であり、バルブハウジング3の後側の軸中心に形成された軸穴26内において軸方向へ摺動自在に支持される。具体的に、ブリード弁5の後側におけるシャフト6の中間部には段差27が形成されており、この段差27の後側が大径に設けられ、段差27の前側が大径部よりやや小径に設けられ、この小径部と軸穴26の間に排出室13が形成される。
また、段差27と排出側隔壁の間にはコイルバネよりなるリターンスプリング28が配置され、リターンスプリング28の付勢力によってシャフト6が後方へ付勢されるようになっている。
なお、シャフト6の後端は、リニアソレノイド2の内部プランジャ42(後述する)と常時当接するものであり、シャフト6が内部プランジャ42と一体に移動する。
(リニアソレノイド2の説明)
リニアソレノイド2は、コイル31、プランジャ32、磁気吸引固定部(ステータコア)33、ヨーク34、ストッパプレート35、コネクタ36等で構成される。
コイル31は、通電されると磁力を発生して、プランジャ32と固定磁気回路(ヨーク34と磁気吸引固定部33)を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂性のボビンの周囲に、絶縁被覆が施された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
プランジャ32は、軸方向へ摺動自在に支持され、コイル31の発生磁力により軸方向開弁方向:前方向)へ駆動されるものであり、その詳細は後述する。
磁気吸引固定部33は、磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)よりなるバルブハウジング3の後側の小径部(リニアソレノイド2内に挿入される部分)であり、この小径部の後端は、プランジャ32と軸方向に対向して、プランジャ32(具体的には後述する外部プランジャ41)を磁気吸引する。
ヨーク34は、コイル31の外周を覆う外部ヨーク37と、この外部ヨーク37の後端においてコイル31の内部に挿入される内部ヨーク38とからなる。
外部ヨーク37は、後方へ開口した略カップ形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、コイル31の外周を覆う筒状ヨーク37aと、小径部の前端の段差に当接した状態で圧入固定されるリング円盤状の前部磁気プレート37bとを一体に設けたものである。
内部ヨーク38は、筒状ヨーク37aの後端において肉厚を薄くして形成されたカシメ爪を内側へカシメることで、ストッパプレート35とともに外部ヨーク37の後端に結合される磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、コイル31の内周で、且つプランジャ32の外周を覆う筒状を呈した磁気受渡固定部38aと、リング円盤状の後部磁気プレート38bとを一体に設けたものである。なお、磁気受渡固定部38aは、プランジャ32の外周面を摺動自在に支持し、プランジャ32(具体的には、後述する外部プランジャ41)と径方向の磁気の受け渡しを行うものである。
ストッパプレート35は、プランジャ32の後方への移動を規制する非磁性体材料よりなる円板プレートであり、上述したように筒状ヨーク37aの後端のカシメ爪によるカシメにより、内部ヨーク38とともに外部ヨーク37に結合されている。なお、ストッパプレート35の中心部には、軸方向に貫通する呼吸孔35aが形成されている。
コネクタ36は、AT−ECU(自動変速機用電子制御装置:図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル31の両端にそれぞれ接続される端子36aが配置されている。
(実施例1の特徴)
次に、プランジャ32の構造を具体的に説明する。
プランジャ32は、磁気受渡固定部38aの内周面と直接摺動する外部プランジャ41と、この外部プランジャ41の内周面と直接摺動する内部プランジャ42とを組み合わせて構成される。
外部プランジャ41は、略円筒形状を呈する磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、磁気吸引固定部33(前方)に磁気吸引されるとともに、磁気受渡固定部38aと径方向の磁気の受け渡しを行う。
外部プランジャ41は、磁気吸引固定部33に近い側(外部プランジャ41の前部)に設けられて内部プランジャ42を前方へ磁気吸引するための磁気吸引可動部41aと、磁気受渡固定部38aと内部プランジャ42の径方向間に配置されて磁気受渡固定部38aおよび内部プランジャ42と径方向の磁気の受け渡しを行う磁気受渡可動部41bと、磁気吸引可動部41aと磁気受渡可動部41bの間に配置されて磁気吸引可動部41aと磁気受渡可動部41bが直接的に磁気の受け渡しを行うのを阻害する磁気阻害部41cとを備える。
磁気吸引可動部41aの前端中心には、シャフト6が貫通配置されるシャフト挿通穴が設けられており、シャフト6が外部プランジャ41と軸方向に当接しないように設けられている。シャフト挿通穴の内径寸法は、内部プランジャ42の外径寸法より小径に設けられており、内部プランジャ42が前方へ変位した際に、磁気吸引可動部41aの内側と内部プランジャ42の前端面とが軸方向に当接するように設けられている。
外部プランジャ41の内周には、前端のシャフト挿通穴を除いて、内部プランジャ42を軸方向へ摺動自在に支持する一定径の摺動穴が形成されている。
磁気阻害部41cは、外部プランジャ41の外周面に形成された環状の磁気遮断溝であり、磁気遮断溝の底部の薄肉部が磁気飽和することで、磁気吸引可動部41aと磁気受渡可動部41bの間に直接的に磁束が流れるのを遮断する。
内部プランジャ42は、円柱形状を呈する磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、磁気吸引可動部41a(前方)に磁気吸引されるとともに、外部プランジャ41の磁気受渡可動部41bと径方向の磁気の受け渡しを行う。
内部プランジャ42の内部を軸方向へ貫通する孔42aは、内部プランジャ42の両端の室を連通する呼吸孔である。また、内部プランジャ42の前端面と後端面には、それぞれ中心部を通る溝(図示しない)が形成されており、内部プランジャ42の両端の室がストッパプレート35に形成された呼吸孔35aに常時連通するように設けられている。
ここで、プランジャ32には、プランジャ32を軸方向の後方へ付勢する付勢力付与手段が設けられている。
この実施例のプランジャ32は、上述したように、外部プランジャ41と内部プランジャ42とからなるものであり、外部プランジャ41を軸方向の後方へ付勢する手段を外部用付勢力付与手段と称し、内部プランジャ42を軸方向の後方へ付勢する手段を内部用付勢力付与手段と称して説明する。
外部用付勢力付与手段は、磁気吸引固定部33と外部プランジャ41との軸方向間に配置されて、外部プランジャ41を軸方向の他方側へ付勢する非磁性体製(例えば、ステンレス等)の外部用バネ43であり、皿バネやウェーブワッシャ等により設けられ、外部プランジャ41と磁気吸引固定部33が外部用バネ43を介して磁気接触することを防ぐように設けられている。
内部用付勢力付与手段による内部プランジャ42への付勢力は、弁体(この実施例では、ボール弁4)が受ける流体圧(この実施例では、入力ポート21から供給される油圧)と、シャフト6を介して内部プランジャ42を後方へ付勢する内部用バネ(この実施例では、リターンスプリング28)との合力である。
そして、外部用付勢力付与手段が外部プランジャ41へ与える付勢力をA、内部用付勢力付与手段が内部プランジャ42へ与える付勢力(合力)をBとした場合、A>Bの関係に設けられている。
(実施例1の作動)
出力ポート22の出力油圧を昇圧させる際は、リニアソレノイド2のコイル31が通電される。そして、コイル31が通電されて発生磁力が大きくなる際には、電磁油圧制御弁は次の作動を行う。
コイル31の発生する磁力により、磁気吸引固定部33と磁気吸引可動部41aの軸方向間の磁気吸引ギャップL1と、磁気吸引可動部41aと内部プランジャ42の軸方向間の磁気吸引ギャップL2とに、それぞれ磁気吸引力が発生する。
ここで、上述したA>Bの関係であるため、先ず、磁気吸引可動部41aと内部プランジャ42との間に発生する磁力により、内部プランジャ42が磁気吸引可動部41aに磁気吸引されて、内部プランジャ42が前方へ駆動される。これにより、シャフト6が前方へ移動し、シャフト6の先端がボール弁4を入力弁シートから離座させ、入力ポート21と出力ポート22の連通度合を大きくするとともに、ブリード弁5が排出弁シートに接近して、出力ポート22と排出ポート23の連通度合を小さくする。そして、入力ポート21と出力ポート22の連通度合が大きくなり、出力ポート22と排出ポート23の連通度合が小さくなることで、出力ポート22の出力油圧が上昇を開始する。
内部プランジャ42が磁気吸引可動部41a側へ移動して、内部プランジャ42が磁気吸引可動部41aに当接すると、次に磁気吸引固定部33と外部プランジャ41との間に発生する磁力により、外部プランジャ41が磁気吸引固定部33に磁気吸引されて、外部プランジャ41と内部プランジャ42とが一体となって前方へ駆動される。これにより、シャフト6がさらに前方へ移動し、入力ポート21と出力ポート22の連通度合がさらに大きくなるとともに、ブリード弁5が排出弁シートにさらに接近して、出力ポート22と排出ポート23の連通度合がさらに小さくなる。これにより、出力ポート22の出力油圧がさらに上昇する。
逆に、出力ポート22の出力油圧を降圧させる際は、リニアソレノイド2の通電量が低下するように制御され、あるいは通電が停止される。それにより、上記の作動(昇圧作動)とは逆の作動を行い、出力ポート22の出力油圧が下降する。
(実施例1の効果)
実施例1のリニアソレノイド2における内部プランジャ42の移動量は、磁気吸引固定部33と外部プランジャ41の間の磁気吸引ギャップL1と、磁気吸引可動部41aと内部プランジャ42の間の磁気吸引ギャップL2とを加算した合計吸引ギャップL1+L2以下に規制される。
この結果、内部プランジャ42により駆動されるシャフト6の移動量は、合計吸引ギャップL1+L2以下となり、従来技術より磁気吸引ギャップL2だけ増加する。
即ち、従来技術であればシャフト6の移動量が磁気吸引ギャップL1以下に規制されていたが、この実施例1ではシャフト6の移動量を磁気吸引ギャップL2により大きくすることができる。
これによって、リニアソレノイド2の通電時におけるボール弁4の最大リフト量Laを磁気吸引ギャップL2だけ多くすることができ、入力ポート21から出力ポート22に向かうオイル流量を増やすことができる。即ち、入力弁口14におけるオイル通過面積の増加により出力ポート22の油圧上昇速度を向上することができる。
同様に、リニアソレノイド2の通電停止時におけるブリード弁5の最大リフト量Lbも磁気吸引ギャップL2だけ多くすることができ、出力ポート22から排出ポート23に向かうオイル流量を増やすことができる。即ち、排出弁口15におけるオイル通過面積の増加により出力ポート22の油圧下降速度を向上することができる。
具体的に、出力ポート22の油圧下降は、駆動油室(調圧弁の駆動油室、摩擦係合装置の駆動油室等)から排圧される低圧オイルが、出力ポート22から排出ポート23へ排出されることで成されるものであるため、ブリード弁5の最大リフト量Lbを大きくして、排出弁口15におけるオイル通過面積を大きくしないと、出力ポート22において高い油圧下降速度を確保できない。
しかるに、この実施例を採用することにより、リニアソレノイド2の通電停止時におけるブリード弁5の最大リフト量Lbを磁気吸引ギャップL2だけ多くすることができるため、従来技術に比較して、排出弁口15におけるオイル通過面積を大きく確保することができる。これにより、出力ポート22の油圧下降速度を向上することができる。
このように、油圧上昇速度および油圧下降速度を共に向上させることができるため、自動変速機を短時間で変速させることが可能となり、応答性に優れた自動変速機を提供できる。また、油圧上昇速度および油圧下降速度を共に向上できるため、変速遅れによる変速ショックを招かない。また、変速完了までの時間を短縮できるため、運転感覚の向上を図ることができるとともに、変速遅れによる加速の悪化を回避できる。
〔変形例〕
上記の実施例では、外部プランジャ41を1部品で構成したが、磁気吸引可動部41a(磁性材)+磁気阻害部41c(非磁性材)+磁気受渡可動部41b(磁性材)からなる3部品を結合して外部プランジャ41を形成しても良い。
上記の実施例では、プランジャ32を内外2部品(外部プランジャ41と内部プランジャ42)で構成して2段ストロークさせる例を示したが、外部プランジャ41と内部プランジャ42の間に他のプランジャを追加して、3段以上のストロークを実行するように設けても良い。
上記の実施例ではリターンスプリング28がシャフト6に当接してシャフト6を後方へ付勢する例を示したが、リターンスプリング28がボール弁4に当接してボール弁4を介してシャフト6を後方へ付勢するように設けても良い。その場合、内部プランジャ42を前方へ付勢して、常にボール弁4とシャフト6の先端とを当接させるためのプランジャスプリングを設けても良い。
上記の実施例では、シャフト6と内部プランジャ42が軸方向に当接する例を示したが、シャフト6と内部プランジャ42が結合(圧入等)したものであっても良い。
上記の実施例では、弁体の一例としてボール弁4が用いられるバルブ装置を例に示したが、スプール弁など他のバルブ装置であっても良い。
上記の実施例では、弁体を前方へ駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用する例を示したが、入力流体圧(入力オイル等)により一方向へ付勢されない弁体(スプール弁等)の場合では、弁体を後方に駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。即ち、スプール弁など他のバルブ装置の電磁油圧制御弁では、N/H(ノーマリ・ハイ)タイプに本発明を適用しても良い。
上記の実施例で示した三方弁1の構造は、実施例説明のための一例であって、他の三方弁構造を採用しても良い。
上記の実施例では、バルブ装置の一例として三方弁1を示したが、二方弁(開閉弁)や四方弁など他のバルブ構造であっても良い。
上記の実施例では、自動変速機の油圧制御に用いられる電磁油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外において油圧やオイル流量を制御する電磁油圧制御弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、流体の一例として、オイルを示したが、オイルとは異なる液体や気体(ガス等)であっても良い。即ち、オイル以外の流体の調圧や調量を行うリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、バルブ装置を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用したが、バルブ装置とは異なる他の駆動対象物を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用して、駆動対象物の駆動量を増加させても良い。
電磁油圧制御弁の断面図である(実施例1)。 電磁油圧制御弁の断面図である(従来例)。
符号の説明
1 三方弁(バルブ装置)
2 リニアソレノイド
4 ボール弁(弁体)
5 ブリード弁(弁体)
6 シャフト
28 リターンスプリング(内部用バネ)
31 コイル
32 プランジャ
33 磁気吸引固定部
38a 磁気受渡固定部
41 外部プランジャ
42 内部プランジャ
41a 磁気吸引可動部
41b 磁気受渡可動部
41c 磁気阻害部
43 外部用バネ

Claims (4)

  1. 通電により磁力を発生するコイルと、軸方向へ摺動自在に支持されたプランジャと、前記コイルの発生する磁力により前記プランジャを軸方向の一方側へ磁気吸引する磁気吸引固定部と、前記プランジャの外周に配置されて前記プランジャと径方向の磁気の受け渡しを行う磁気受渡固定部と、前記プランジャを軸方向の他方側へ付勢する付勢力付与手段とを備え、前記プランジャがシャフトを駆動するリニアソレノイドにおいて、
    前記プランジャは、前記磁気吸引固定部に磁気吸引されるとともに、前記磁気受渡固定部と径方向の磁気の受け渡しを行う外部プランジャと、この外部プランジャの内部において軸方向へ摺動自在に支持される内部プランジャとを備え、
    前記外部プランジャは、前記磁気吸引固定部に近い側に設けられて前記内部プランジャを磁気吸引する磁気吸引可動部と、前記磁気受渡固定部と前記内部プランジャの径方向間に配置されて前記磁気受渡固定部および前記内部プランジャと径方向の磁気の受け渡しを行う磁気受渡可動部と、前記磁気吸引可動部と前記磁気受渡可動部の間に配置されて前記磁気吸引可動部と前記磁気受渡可動部が直接的に磁気の受け渡しを行うのを阻害する磁気阻害部とを備え、
    前記付勢力付与手段は、前記外部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する外部用付勢力付与手段と、前記内部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する内部用付勢力付与手段とを備え、
    前記内部プランジャが前記シャフトに軸方向の駆動力を与える構造を有し、
    前記外部用付勢力付与手段が前記外部プランジャへ与える付勢力は、前記内部用付勢力付与手段が前記内部プランジャへ与える付勢力より大きく設けられることを特徴とするリニアソレノイド。
  2. 請求項1に記載のリニアソレノイドにおいて、
    このリニアソレノイドは、バルブ装置の弁体を駆動することを特徴とするリニアソレノイド。
  3. 請求項2に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記弁体は、流体圧を受けて前記シャフトを介して前記内部プランジャに軸方向の他方側へ向かう付勢力を与えるものであり、
    前記内部用付勢力付与手段による前記内部プランジャへの付勢力は、前記弁体が受ける流体圧と、前記シャフトを介して前記内部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する内部用バネとの合力であることを特徴とするリニアソレノイド。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記外部用付勢力付与手段は、前記磁気吸引固定部と前記外部プランジャとの軸方向間に配置されて、前記外部プランジャを軸方向の他方側へ付勢する非磁性の外部用バネであることを特徴とするリニアソレノイド。
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