JP2008267411A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁 Download PDF

Info

Publication number
JP2008267411A
JP2008267411A JP2007107440A JP2007107440A JP2008267411A JP 2008267411 A JP2008267411 A JP 2008267411A JP 2007107440 A JP2007107440 A JP 2007107440A JP 2007107440 A JP2007107440 A JP 2007107440A JP 2008267411 A JP2008267411 A JP 2008267411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron core
valve
fixed
solenoid
insulating coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007107440A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4704388B2 (ja
Inventor
Tsuneo Niwa
庸夫 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP2007107440A priority Critical patent/JP4704388B2/ja
Publication of JP2008267411A publication Critical patent/JP2008267411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4704388B2 publication Critical patent/JP4704388B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】ソレノイド部を大型化させることなく、ボビンに巻装された励磁コイルを備えた電磁弁に比して励磁コイルの起磁力を増大させ、主弁部における性能を向上させることができる電磁弁を提供する。
【解決手段】電磁弁11は主弁部21とソレノイド部41とから構成されている。ソレノイド部41は、固定鉄心44に励磁コイル43が巻装された固定磁極部材45と、該固定磁極部材45を囲いソレノイド部41の外郭を形成する磁気カバー42と、固定鉄心44に対し接離可能な可動鉄心33とから形成されている。固定鉄心44は軸部46と該軸部46の両端に設けられた第1及び第2フランジ部47a,47bとを備え、軸部46及び第1及び第2フランジ部47a,47bが絶縁性被膜部48によって被覆されるとともに該絶縁性被膜部48に励磁コイル43が巻装されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、主弁部とソレノイド部とを備えた電磁弁に関する。
一般的に電磁弁は、流路切り換え用の弁体を有する主弁部と、弁体を弁座に対して接離する方向に駆動させるソレノイド部とから構成されている(例えば、特許文献1参照)。図4に示すように、特許文献1に開示の電磁弁80において、前記ソレノイド部(電磁操作部)81は、励磁コイル82が巻かれた中空のボビン83と、該ボビン83内に収容された固定鉄心84及び可動鉄心85と、上記ボビン83が収容された磁気カバー86と、励磁コイル82に導通する一対のコイル端子87とを有する。なお、可動鉄心85は、鉄心復帰ばね93によって固定鉄心84から離反する方向へ付勢されている。
電磁弁80において、主弁部91を形成するハウジング88には、供給ポート88aと出力ポート88bと排出ポート88cとが設けられ、ハウジング88の内部には弁室89が形成されており、この弁室89に各ポート88a,88b,88cが連通している。弁室89内には、弁部材90が収容されるとともに弁座92が設けられている。弁部材90は弁復帰ばね95により弁座92から離間する方向に付勢されている。また、弁部材90は、鉄心復帰ばね93によって付勢された可動鉄心85によりプッシュロッド94を介して弁座92に押し付けられている。そして、電磁弁80は弁部材90を上記ソレノイド部81で駆動操作することにより流路を切り換え可能になっている。
すなわち、励磁コイル82が非通電の状態では、鉄心復帰ばね93のばね力によって可動鉄心85が固定鉄心84から離間し、該可動鉄心85によって押されたプッシュロッド94により弁部材90が弁座92に押し付けられている。このため、供給ポート88aが弁部材90によって閉鎖されるとともに出力ポート88bと排出ポート88cとが弁室89を介して相互に連通している。
この状態から励磁コイル82に通電すると、可動鉄心85が復帰ばね93のばね力に抗して固定鉄心84に吸引され、同時にプッシュロッド94も弁部材90から離間する方へ移動する。すると、上記弁部材90が弁復帰ばね95のばね力によって弁座92から離間する方へ移動し、供給ポート88aと出力ポート88bとが弁室89を介して相互に連通し、流路が切り換えられるようになっている。
特開2007−10084号公報
電磁弁80において、弁部材90を弁座92に押し付ける力が大きければ大きい程、弁部材90によって供給ポート88aを確実に閉鎖し(シールし)、出力ポート88bの非出力状態を維持することができる。弁部材90を弁座92に押し付ける力は、鉄心復帰ばね93のばね力に依存しており、鉄心復帰ばね93のばね力が大きければ大きい程、弁部材90を弁座92に強く押し付けることができる。この鉄心復帰ばね93のばね力は、可動鉄心85に対する固定鉄心84の吸引力、すなわち、励磁コイル82の起磁力に基づいて決定される。これは、固定鉄心84の吸引力を大きくすることができれば、鉄心復帰ばね93のばね力に抗して可動鉄心85を固定鉄心84に吸引できるからである。
また、鉄心復帰ばね93のばね力を大きくすることができれば、弁部材90を付勢する弁復帰ばね95のばね力を大きくしても可動鉄心85及びプッシュロッド94によって弁部材90を弁座92に押し付けることができる。そして、弁復帰ばね95のばね力が大きくなると、固定鉄心84に可動鉄心85が吸引されたとき、弁復帰ばね95のばね力により弁部材90を弁座92から離間する方へ速やかに移動させることができる。よって、電磁弁80においては、主弁部91における性能を向上させるため、固定鉄心84の吸引力を向上させること、すなわち励磁コイル82の起磁力を増大させることが望まれている。
特許文献1に開示の電磁弁80において、励磁コイル82の起磁力を増大させるためには、励磁コイル82を形成するマグネットワイヤの巻数を増加させることが考えられる。しかし、マグネットワイヤの巻数を増加させるとソレノイド部81が大型化してしまう。
本発明は、ソレノイド部を大型化させることなく、ボビンに巻装された励磁コイルを備えた電磁弁に比して励磁コイルの起磁力を増大させ、主弁部における性能を向上させることができる電磁弁を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ボディに形成された弁室内に弁体が収容されるとともに、前記弁室内に設けられた弁座に対する前記弁体の接離により流路を切り換え可能とする主弁部と、前記弁体を弁座に対して接離する方向に駆動させるソレノイド部とから構成され、前記ソレノイド部が固定鉄心に励磁コイルが巻装された固定磁極部材と、該固定磁極部材を囲いソレノイド部の外郭を形成する磁気カバーと、前記固定鉄心に対し接離可能な可動鉄心とから形成されており、前記固定鉄心は軸部と該軸部の両端に設けられたフランジ部とを備え、前記軸部及びフランジ部が絶縁性被膜部によって被覆されるとともに該絶縁性被膜部を介して固定鉄心に前記励磁コイルが巻装されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電磁弁において、前記絶縁性被膜部は、前記固定鉄心に下地処理を施した後、絶縁樹脂材が被膜成形されて形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電磁弁において、前記軸部における絶縁性被膜部の厚さは0.1〜0.5mmであることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の電磁弁において、前記絶縁性被膜部には前記励磁コイルに導通するコイル端子が一体化されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の電磁弁において、前記磁気カバーは磁性材料よりなるとともに前記ボディは合成樹脂材料よりなり、前記ボディの成形時に前記磁気カバーがボディに一体化されるとともに前記固定磁極部材が磁気カバーに固定されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電磁弁において、前記固定鉄心のフランジ部が前記磁気カバーの内面に接合されて固定磁極部材が磁気カバーに固定されていることを要旨とする。
本発明によれば、ソレノイド部を大型化させることなく、ボビンに巻装された励磁コイルを備えた電磁弁に比して励磁コイルの起磁力を増大させ、主弁部における性能を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した電磁弁の一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。なお、図1は図3の1−1線による電磁弁の断面図であり、図2は図3の2−2線による電磁弁の断面図である。
図1及び図2に示すように、電磁弁11は、流体流路を切り換えるための弁体27を有するパイロット式の主弁部21と、前記弁体27を駆動させるためのソレノイド部41とから構成されている。
まず、電磁弁11における主弁部21側について説明する。主弁部21は非磁性材製(合成樹脂材料製)のボディ22を有している。このボディ22の一つの側面には、供給ポートPと出力ポートAと排出ポートRとが設けられている。供給ポートPには、配管を介して正圧供給源から正圧空気が供給され、出力ポートAは配管を介してエアシリンダー等の空気圧機器に接続される。また、排出ポートRには、排気用配管が接続される。
ボディ22の底部(下部)には、ガスケットやOリングよりなるシール部材13を介してリテーナ29が取り付けられ、ボディ22とリテーナ29との間に弁室23が区画形成されている。ボディ22及びリテーナ29には、前記供給ポートPに連通する供給通路24が形成され、ボディ22には前記出力ポートAに連通する出力通路25と、前記排出ポートRに連通する排出通路26が形成されている。そして、供給ポートPは供給通路24を通じて弁室23内に連通し、排出ポートRは排出通路26を通じて弁室23内に連通している。また、出力ポートAは出力通路25を通じて弁室23内に連通している。
前記弁室23内には弁体27が収容されている。また、リテーナ29において、前記弁室23内に臨む端面であり、供給通路24の弁室23への開口周囲には供給弁座28aが形成され、弁体27は供給弁座28aに対し接離可能になっている。また、ボディ22において、弁室23内に臨む端面であり、排出通路26の弁室23への開口周囲には排出弁座28bが形成され、弁体27は排出弁座28bに対し接離可能になっている。弁室23内において、弁体27とリテーナ29との間には弁復帰ばね30が介在されており、弁体27は弁復帰ばね30のばね力によって供給弁座28aから離間する方向へ付勢されている。
そして、この弁体27が弁復帰ばね30のばね力によって供給弁座28aから離間する方へ移動すると、弁体27は排出弁座28bに着座し、供給通路24が開放されるとともに排出通路26が閉鎖される。すると、弁室23及び出力通路25を通じて供給ポートPと出力ポートAとが連通し、出力ポートAから空気圧機器に正圧空気が供給されるようになっている。また、弁体27が弁復帰ばね30のばね力に抗して排出弁座28bから離間する方へ移動すると、弁体27は供給弁座28aに着座し、供給通路24が閉鎖されるとともに排出通路26が開放される。すると、弁室23及び排出通路26を通じて出力ポートAと排出ポートRとが連通するようになっている。
前記ボディ22において、弁室23の上側となる位置にはガイド軸31が設けられ、該ガイド軸31の周囲に鉄心室32が区画されている。鉄心室32内には、筒状をなす可動鉄心33が配設されるとともに可動鉄心33はガイド軸31に装着されている。可動鉄心33はガイド軸31によって該ガイド軸31の軸方向に沿って移動するようにガイドされる。また、可動鉄心33とガイド軸31との間には鉄心復帰ばね34が介在し、該鉄心復帰ばね34のばね力により可動鉄心33は弁室23側に向けて付勢されている。また、可動鉄心33には、弁体27に向けて延びる弁押圧部33aが形成されている。そして、鉄心復帰ばね34により可動鉄心33が弁室23側へ付勢された状態では、弁体27は弁押圧部33aによって押圧され、供給弁座28aに押し付けられている。
次に、ソレノイド部41について説明する。ソレノイド部41は、固定鉄心44に励磁コイル43が巻装された固定磁極部材45と、該固定磁極部材45を囲いソレノイド部41の外郭を形成する磁気カバー42と、前記固定鉄心44に対し接離可能な前記可動鉄心33とから形成されている。
ソレノイド部41について詳細に説明する。ソレノイド部41の外郭は鉄などの磁性材料で形成された角筒状の磁気カバー42によって形成されている。この磁気カバー42は、主弁部21における前記ボディ22の成形時に該ボディ22に一体化されている。磁気カバー42の内側には、固定鉄心44に絶縁性被膜部48を介して励磁コイル43を巻装してなる固定磁極部材45が設けられている。固定鉄心44は、軟磁性材料(金属)よりなる。また、固定鉄心44は軸部46と該軸部46の軸方向の一端側に形成された第1フランジ部47a、及び軸部46の軸方向の他端側に形成された第2フランジ部47bとを備えている。図3に示すように、前記第1フランジ部47a及び第2フランジ部47bは平面視が長円状に形成されるとともに軸部46はその軸方向に直交する方向への断面視が長円状に形成されている。また、第1フランジ部47aは、第2フランジ部47bより長径及び短径が長く形成されている。
図1及び図2に示すように、固定鉄心44において、軸部46の周面全体と、第1フランジ部47a及び第2フランジ部47bにおいて、軸部46に連続する面は絶縁性被膜部48によって被覆されている。第1フランジ部47aにおいては、軸部46の周面に連続し、かつ軸部46の軸方向に直交する面が絶縁性被膜部48によって被覆されている。そして、絶縁性被膜部48は、第1フランジ部47aの周面と面一となる位置まで設けられている。
第2フランジ部47bにおいては、軸部46の周面に連続し、かつ軸部46の軸方向に直交し、さらに、軸部46の軸方向に延びる面が絶縁性被膜部48によって被覆されている。すなわち、絶縁性被膜部48は、固定鉄心44に励磁コイル43を巻装したとき、固定鉄心44と励磁コイル43とを絶縁可能とする位置に設けられている。絶縁性被膜部48は、固定鉄心44の周面にシラン系カップリング剤を用いて下地処理を行った後、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂製の絶縁樹脂材を被膜成形することにより形成されている。
軸部46に設けられた絶縁性被膜部48の厚み(軸部46の軸径方向に沿った厚み)は、0.1〜0.5mmに設定されるのが好ましく、本実施形態では0.1〜0.2mmに設定されている。絶縁性被膜部48の厚みが0.1mmに達しないと、固定鉄心44と励磁コイル43との間に絶縁性を確保しずらく好ましくない。一方、絶縁性被膜部48の厚みが0.5mmを越えると絶縁性被膜部48の厚みが厚くなりすぎ、固定鉄心44に励磁コイル43を巻装した際、固定磁極部材45が大型化してしまい好ましくない。
また、絶縁性被膜部48において、第1フランジ部47a側には一対のコイル端子49が嵌挿されている。このコイル端子49は、絶縁性被膜部48の成形時に該絶縁性被膜部48にコイル端子49を嵌挿することにより一体化され、コイル端子49には励磁コイル43が電気的に接続されている。そして、絶縁性被膜部48が被覆された固定鉄心44に対し、絶縁性被膜部48にマグネットワイヤを巻き付けることにより、固定鉄心44に励磁コイル43が巻装され、固定磁極部材45が形成される。
固定磁極部材45は、固定鉄心44における第1フランジ部47aの周面を磁気カバー42の内面にレーザー溶接することによって磁気カバー42に接合(固定)されている。よって、励磁コイル43への通電の際は、励磁コイル43の周りに固定鉄心44及び磁気カバー42通過する磁気回路が形成されるようになっている。また、固定磁極部材45と磁気カバー42の接合状態では、固定磁極部材45における第2フランジ部47b側とボディ22との間に前記鉄心室32が区画されている。さらに、第2フランジ部47b側の絶縁性被膜部48とボディ22との間には、シール部材14が介装されている。
上記電磁弁11は、次のような順序で組み立てられる。まず、磁気カバー42が一体化されたボディ22において、ガイド軸31に可動鉄心33を装着するとともに該可動鉄心33とボディ22との間に鉄心復帰ばね34を介在させる。次に、励磁コイル43が固定鉄心44に巻装された固定磁極部材45において、第2フランジ部47b側の絶縁性被膜部48をボディ22に圧接させながら固定鉄心44の第1フランジ部47aを磁気カバー42の内面にレーザー溶接により接合(固定)する。このとき、第2フランジ部47b側の絶縁性被膜部48の端面とボディ22との間にシール部材14が介装される。また、ガイド軸31の先端が固定鉄心44の凹部44aに圧入される。次に、ボディ22の内側である弁室23内に弁体27及び弁復帰ばね30を収容し、最後にリテーナ29をボディ22に組付けると電磁弁11が組み立てられる。
さて、上記構成の電磁弁11においては、励磁コイル43が非通電の状態では、可動鉄心33が鉄心復帰ばね34のばね力により固定鉄心44から離間した位置に配設されている。このとき、可動鉄心33の弁押圧部33aにより、弁体27が弁復帰ばね30のばね力に抗して供給弁座28aに押し付けられるため、供給通路24が閉鎖されるとともに、出力ポートAと排出ポートRとが弁室23を介して相互に連通している。この状態から励磁コイル43が通電されると、励磁コイル43の起磁力によって固定鉄心44に吸引力が発生し、可動鉄心33が鉄心復帰ばね34のばね力に抗して固定鉄心44に吸引される。すると、弁体27は弁復帰ばね30のばね力によって供給弁座28aから離間するとともに排出弁座28bに着座し、供給通路24が開放して排出通路26が閉鎖される。このため、供給ポートPと出力ポートAとが弁室23を介して相互に連通し、流体の流路が切り換えられる。励磁コイル43を非通電にすると、可動鉄心33は鉄心復帰ばね34のばね力で初期位置に復帰する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ソレノイド部41において、固定鉄心44に直接被膜成形された絶縁性被膜部48によって固定鉄心44と励磁コイル43との絶縁性が確保されている。このため、背景技術のように、励磁コイルが巻装されたボビンを固定鉄心に装着した構成に比して、固定鉄心44と励磁コイル43との絶縁性確保のための部位(絶縁性被膜部48)の厚みを薄くすることができる。背景技術におけるボビンは、所要の強度を必要とし、さらに、固定鉄心にボビンを装着するためにボビンは固定鉄心より大きめに製造しなければならず、ボビンの厚みは絶縁性被膜部48の厚みより厚くなる。このため、固定鉄心44のサイズ(特に軸径)及びソレノイド部41のサイズを同じとした場合、絶縁性確保のために固定鉄心44にボビンを設ける場合に比して励磁コイル43におけるマグネットワイヤの巻数を増加させることができる。よって、ソレノイド部41を大型化することなくボビンを用いる場合に比して励磁コイル43の起磁力を増大させることができる。
その結果として、励磁コイル43の起磁力の増大に伴い固定鉄心44の吸引力を増大させることができるため、鉄心復帰ばね34のばね力を大きくすることができ、鉄心復帰ばね34のばね力によって押圧される弁体27を弁座92に強く押し付けることができる。したがって、弁体27によって供給通路24を閉鎖し、供給ポートPを確実に閉鎖(シール)することができる。また、鉄心復帰ばね34のばね力を大きくすることができるため、弁体27を付勢する弁復帰ばね30のばね力を大きくしても弁体27を供給弁座28aに押し付けることができるようになる。したがって、弁復帰ばね30のばね力により弁体27を供給弁座28aから離間する方向へ速やかに移動させることができる。よって、固定鉄心44の吸引力を増大させることで、電磁弁11の性能を向上させることができる。
(2)ソレノイド部41において、固定鉄心44に直接被膜成形された絶縁性被膜部48によって固定鉄心44と励磁コイル43の絶縁性が確保されている。このため、背景技術のように、励磁コイルが巻装されたボビンを固定鉄心に装着した構成と異なり、固定鉄心44と別部材となるボビンを無くすことができ、ソレノイド部41の部品点数を減らし、ひいては電磁弁11の部品点数を減らすことができる。
(3)ソレノイド部41において、固定鉄心44に絶縁性被膜部48を直接被膜成形することにより、励磁コイルが巻装されたボビンを固定鉄心に装着した構成に比して絶縁性確保のための部位の厚みを薄くすることができる。よって、ボビンを用いた構成に比して励磁コイル43におけるマグネットワイヤの巻数を増加させ、励磁コイル43の起磁力を増加させることができる。したがって、ボビンを用いた場合において、本実施形態のソレノイド部41と同じ起磁力を発揮させようとするとマグネットワイヤの巻数が増加し、電磁弁11が大型化してしまう。よって、本実施形態の電磁弁11においては、大型化させることなくソレノイド部41の起磁力を増加させることができる。
(4)絶縁性被膜部48の厚みは、0.1〜0.5mmに設定されるのが好ましく、本実施形態では0.1〜0.2mmに設定されている。絶縁性被膜部48の厚みを設定することにより、絶縁性被膜部48によって絶縁性を確保しつつ、絶縁性被膜部48が厚くなりすぎることを防止している。
(5)絶縁性被膜部48は固定鉄心44の周面にシラン処理(下地処理)を行った後、エポキシ樹脂を被膜成形して形成される。このため、エポキシ樹脂と固定鉄心44との接合性を高めることができ、絶縁性被膜部48を安定した状態にして絶縁性の確保を確実とすることができる。また、シラン処理を行うことにより、弁室23に供給された正圧空気が固定鉄心44と絶縁性被膜部48との間から漏れることが防止される。よって、ボビンを使用していた場合は、正圧空気の漏れ防止のために固定鉄心とボビンの間にシール部材を必要としたが、本実施形態の電磁弁11は絶縁性被膜部48によるシールが可能であるため固定鉄心44との間のシール部材を必要とせず、電磁弁11の部品点数を減らすことができる。
(6)ボディ22の成形時に磁気カバー42が一体化され、磁気カバー42の内面に固定磁極部材45の第1フランジ部47aが接合される。このため、例えば、電磁弁11の組立て時に、磁気カバー42と、ボディ22と、固定磁極部材45とがそれぞれねじ止めされる場合に比して、電磁弁11の組立て作業を容易とすることができる。
(7)磁気カバー42とボディ22とは一体化され、ボディ22には可動鉄心33が設けられている。そして、ボディ22に固定磁極部材45が圧接するように磁気カバー42に固定磁極部材45が固定される。このため、ボディ22と固定磁極部材45との間に形成される鉄心室32の大きさは一義的に決定され、該鉄心室32に収容される可動鉄心33のストローク量(移動量)の変動幅を小さくすることができる。また、例えば、電磁弁11の組付け時に、磁気カバー42と、ボディ22と、固定磁極部材45とがそれぞれねじ止めされる場合に比して、固定磁極部材45に対するボディ22の位置の変化を少なくすることができる。
(8)固定鉄心44は平面視長円状に形成されている。このため、固定鉄心44を円状に形成する場合に比して、可動鉄心33との吸引磁路を広くすることができる。さらに、磁気カバー42と固定鉄心44の第2フランジ部47b間での漏洩磁気が増大しない範囲で磁路面積を増大させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 固定磁極部材45と磁気カバー42とはねじ止めによって固定されていてもよい。
○ 磁気カバー42とボディ22とは一体化されていなくてもよい。
○ 固定鉄心44に対する絶縁性被膜部48の被膜成形は、下地処理として接着用プライマー、例えばゴムの加硫接着剤を塗布した後、熱硬化性樹脂を被膜成形して行っても、実施形態と同様の効果を得ることができる。
○ 主弁部21において、弁体27の切り換え方式やポート数は任意に変更してもよい。すなわち、弁体27の切り換え方式はスプール式であってもよく、ポート数は2ポート、4ポート、又は5ポートであってもよい。
実施形態の電磁弁を示す断面図。 実施形態の電磁弁を示す断面図。 実施形態の電磁弁を示す平面図。 背景技術の電磁弁を示す断面図。
符号の説明
11…電磁弁、21…主弁部、22…ボディ、23…弁室、27…弁体、28a…供給弁座、28b…排出弁座、33…可動鉄心、41…ソレノイド部、42…磁気カバー、43…励磁コイル、44…固定鉄心、45…固定磁極部材、46…軸部、47a…第1フランジ部、47b…第2フランジ部、48…絶縁性被膜部、49…コイル端子。

Claims (6)

  1. ボディに形成された弁室内に弁体が収容されるとともに、前記弁室内に設けられた弁座に対する前記弁体の接離により流路を切り換え可能とする主弁部と、前記弁体を弁座に対して接離する方向に駆動させるソレノイド部とから構成され、
    前記ソレノイド部が固定鉄心に励磁コイルが巻装された固定磁極部材と、該固定磁極部材を囲いソレノイド部の外郭を形成する磁気カバーと、前記固定鉄心に対し接離可能な可動鉄心とから形成されており、
    前記固定鉄心は軸部と該軸部の両端に設けられたフランジ部とを備え、前記軸部及びフランジ部が絶縁性被膜部によって被覆されるとともに該絶縁性被膜部を介して固定鉄心に前記励磁コイルが巻装されている電磁弁。
  2. 前記絶縁性被膜部は、前記固定鉄心に下地処理を施した後、絶縁樹脂材が被膜成形されて形成されている請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記軸部における絶縁性被膜部の厚さは0.1〜0.5mmである請求項1又は請求項2に記載の電磁弁。
  4. 前記絶縁性被膜部には前記励磁コイルに導通するコイル端子が一体化されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の電磁弁。
  5. 前記磁気カバーは磁性材料よりなるとともに前記ボディは合成樹脂材料よりなり、前記ボディの成形時に前記磁気カバーがボディに一体化されるとともに前記固定磁極部材が磁気カバーに固定されている請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の電磁弁。
  6. 前記固定鉄心のフランジ部が前記磁気カバーの内面に接合されて固定磁極部材が磁気カバーに固定されている請求項5に記載の電磁弁。
JP2007107440A 2007-04-16 2007-04-16 電磁弁 Active JP4704388B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007107440A JP4704388B2 (ja) 2007-04-16 2007-04-16 電磁弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007107440A JP4704388B2 (ja) 2007-04-16 2007-04-16 電磁弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008267411A true JP2008267411A (ja) 2008-11-06
JP4704388B2 JP4704388B2 (ja) 2011-06-15

Family

ID=40047190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007107440A Active JP4704388B2 (ja) 2007-04-16 2007-04-16 電磁弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4704388B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267412A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Ckd Corp 電磁弁
JP2014214842A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 Ckd株式会社 電磁弁
CN104806785A (zh) * 2014-01-28 2015-07-29 喜开理株式会社 电磁阀、以及设于固定铁芯的绝缘性披覆膜的成形方法
CN111306343A (zh) * 2018-12-12 2020-06-19 张睿彬 电磁阀及其制造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI551800B (zh) * 2014-12-09 2016-10-01 喜開理股份有限公司 電磁閥、及設置於固定鐵芯之絕緣性被覆膜部的成形方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61174972A (ja) * 1985-01-30 1986-08-06 Toyota Motor Corp ル−ツ形ロ−タの樹脂コ−テイング下地処理方法
JPS63225671A (ja) * 1986-10-28 1988-09-20 Daikin Ind Ltd 帯電防止用塗料用組成物
JPH10503829A (ja) * 1994-10-21 1998-04-07 オートマチック スウィッチ カンパニー 成形ソレノイド弁とそれを製造する方法
JPH10246352A (ja) * 1997-02-28 1998-09-14 Aisin Aw Co Ltd リニアソレノイドおよびその製造方法
JP2000074247A (ja) * 1998-08-31 2000-03-14 Ckd Corp 電磁弁及びその製造方法
JP2000097361A (ja) * 1998-09-22 2000-04-04 Tosok Corp 電磁弁
JP2004360796A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Ckd Corp 電磁弁用ソレノイド及び電磁弁
JP2006234004A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 Aisin Seiki Co Ltd 電磁弁及びその製造方法
JP2007010084A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Smc Corp 電磁弁
JP2008267412A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Ckd Corp 電磁弁

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61174972A (ja) * 1985-01-30 1986-08-06 Toyota Motor Corp ル−ツ形ロ−タの樹脂コ−テイング下地処理方法
JPS63225671A (ja) * 1986-10-28 1988-09-20 Daikin Ind Ltd 帯電防止用塗料用組成物
JPH10503829A (ja) * 1994-10-21 1998-04-07 オートマチック スウィッチ カンパニー 成形ソレノイド弁とそれを製造する方法
JPH10246352A (ja) * 1997-02-28 1998-09-14 Aisin Aw Co Ltd リニアソレノイドおよびその製造方法
JP2000074247A (ja) * 1998-08-31 2000-03-14 Ckd Corp 電磁弁及びその製造方法
JP2000097361A (ja) * 1998-09-22 2000-04-04 Tosok Corp 電磁弁
JP2004360796A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Ckd Corp 電磁弁用ソレノイド及び電磁弁
JP2006234004A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 Aisin Seiki Co Ltd 電磁弁及びその製造方法
JP2007010084A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Smc Corp 電磁弁
JP2008267412A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Ckd Corp 電磁弁

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267412A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Ckd Corp 電磁弁
JP4620703B2 (ja) * 2007-04-16 2011-01-26 シーケーディ株式会社 電磁弁
JP2014214842A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 Ckd株式会社 電磁弁
CN104806785A (zh) * 2014-01-28 2015-07-29 喜开理株式会社 电磁阀、以及设于固定铁芯的绝缘性披覆膜的成形方法
JP2015140843A (ja) * 2014-01-28 2015-08-03 Ckd株式会社 電磁弁、及び固定鉄心に設けられる絶縁性被膜部の成形方法
CN111306343A (zh) * 2018-12-12 2020-06-19 张睿彬 电磁阀及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4704388B2 (ja) 2011-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5560425B2 (ja) 電磁弁用ソレノイド
JP4805320B2 (ja) 電磁開閉弁
JP2007281192A (ja) ソレノイドおよびこれを用いたポンプ
JP4704388B2 (ja) 電磁弁
US20150380143A1 (en) Linear solenoid
KR101492532B1 (ko) 솔레노이드 밸브
US8814136B2 (en) Solenoid valve
AU2007359402B2 (en) Electromagnet actuator
US9416892B2 (en) Electromagnetic valve
JP5128224B2 (ja) 電磁弁
US6184766B1 (en) Solenoid valve
JP4806695B2 (ja) 電磁弁
JP6068249B2 (ja) 電磁弁
JP2009079605A (ja) 電磁弁装置
JP4620703B2 (ja) 電磁弁
JP6736330B2 (ja) 電磁弁用カートリッジアッシ、電磁弁用ソレノイドおよび電磁弁
JPH1089522A (ja) ソレノイド
JP7386197B2 (ja) 電磁弁
JP7336389B2 (ja) 配線カバー及び電気ユニット
JP2008303961A (ja) 電磁弁
JP3119774U (ja) 異なる排気速度を有する電磁弁
JP2008128364A (ja) ソレノイド
JP2005337284A (ja) 三方電磁弁
JP5249190B2 (ja) 電磁弁、及び電磁弁における主弁部とソレノイド部との固定方法
JP2020165446A (ja) アクチュエータ及びそれを備えたバルブ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4704388

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150