JP2004360796A - 電磁弁用ソレノイド及び電磁弁 - Google Patents

電磁弁用ソレノイド及び電磁弁 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁弁に必要な性能を維持しながら一層の小型化を図る。
【解決手段】電磁弁11のソレノイド部12は、固定鉄心14と可動鉄心28とを備えている。固定鉄心14の外周側には絶縁テープ17が巻回され、さらにその外周側にコイル18を巻き付けられている。従って、ボビンを設けない分だけソレノイド部12の小型化やコイル18の巻数増大化を促進でき、絶縁テープ17によってコイル18と固定鉄心14との間の絶縁を確保できる。また、弁ボディ31の可動鉄心28との対向面には突条33が形成され、復帰バネ30による可動鉄心28の反固定鉄心14側への移動の際には突条33によって可動鉄心28の傾きが抑制される。従って、ボビンを設けておらず可動鉄心28を摺動案内するガイド面がないにもかかわらず、突条33によって可動鉄心28の傾きを抑制して、切換弁部13において流路の切換を確実に行うことができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁弁用ソレノイド及び電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電磁弁は例えば図4に示すような構成になっている。すなわち、電磁弁51はソレノイド部52と切換弁部53とから構成されている。ソレノイド部52は、ボビン54の筒部55外周側にコイル56を巻き付け、筒部55内周側に固定鉄心57と可動鉄心58とを挿入して両鉄心57,58を同一軸線上に配置することで構成されている。そして、コイル56に通電すると固定鉄心57側に可動鉄心58が吸引され、コイル56への通電をやめると復帰バネ59により固定鉄心57側から可動鉄心58が離間される。
【0003】
切換弁部53には、弁シート部材60が内蔵されるとともに、供給ポートP、排出ポートR及び出力ポートAが形成されている。弁シート部材60は前記可動鉄心58と一体的に移動するように構成されている。そして、弁シート部材60の移動により、出力ポートAが供給ポートPに連通された状態と、出力ポートAが排出ポートRに連通された状態とに切り換えられるようになっている。
【0004】
ここで、上記ボビン54はコイル56を巻き付ける際の芯となり、またボビン54の存在によりコイル56と鉄心57,58との絶縁性を確保することができる。その他、ボビン54は、その内周側が可動鉄心58のガイド面を構成し、可動鉄心58を軸線方向に摺動案内する役割がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−188745号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記従来の電磁弁51においてソレノイド部52の中心的構成を図5(a)に示す。かかるソレノイド部52を小型化するには、固定鉄心57及び可動鉄心58の径を小さくしたり、筒部55の肉厚を薄くしたり、又はコイル56の巻線数を減らすことが考えられる。
【0007】
上記のうち、固定鉄心57及び可動鉄心58の径を小さくした場合又はコイル56の巻線数を減らした場合には、固定鉄心57及び可動鉄心58間の吸引力が低下してしまうため好ましくない。そこで、固定鉄心57及び可動鉄心58間の吸引力低下を防ぎつつソレノイド部52の小型化を図るには、筒部55の肉厚を薄くすることが好ましいと考えられる。
【0008】
しかしながら、筒部55を薄肉化した場合には、当該筒部55の強度が低下してしまう。そのため、図5(b)に示すように、ボビン54に巻線されたコイル56の巻き付け力により筒部55が湾曲してしまう。上述のとおりボビン54の内周面は可動鉄心58のガイド面としての役割を担うが、筒部55の湾曲により可動鉄心58が図中二点鎖線で示すように傾いてしまう可能性があり、可動鉄心58の直進性能が低下する。その結果、可動鉄心58の進退に伴い開閉される弁シート部材60の動作も不安定となって供給ポートP又は排出ポートRを確実に閉鎖できず、電磁弁51として要求される動作を保証し得ない。
【0009】
以上から、現在の構成において各部を工夫しても、電磁弁51に要求される性能を確保しようとすれば、電磁弁51を一定以上に小型化することは困難であるというのが現状である。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、必要な性能を維持しながら一層の小型化を図ることのできる電磁弁用ソレノイド及び電磁弁を得ることを主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
以下に、上記課題を解決し得る手段等について項を分けて列挙する。なお、必要に応じてその作用、効果、具体的手段等についても付記する。
【0012】
手段1.固定鉄心と可動鉄心とを同軸上に配し、コイルへの通電により固定鉄心側に可動鉄心を吸引させ、コイルへの非通電により付勢部材にて反固定鉄心側に可動部材を移動させる電磁弁用ソレノイドにおいて、
固定鉄心の外周にコイルを巻き付けてその巻き付け力を固定鉄心が受けるように構成するとともに、可動鉄心の外周側にはコイル巻き付け領域を非配置としたことを特徴とする電磁弁用ソレノイド。
【0013】
手段1によれば、コイルを固定鉄心の外周に巻き付けてその巻き付け力を固定鉄心が受けるように構成していることから、従来のようなボビンを必要とせず、コイルの巻き付け力によってボビンが湾曲することによる不具合が生じない。しかも、ボビンを用いていないことにより電磁弁用ソレノイドを小型化したりコイルの巻線数を増大することが可能となる。なお、このような構成では、軸線方向にみて可動鉄心よりも固定鉄心を長く形成することが好ましい。
【0014】
手段2.前記固定鉄心の外周に絶縁層を形成し、その絶縁層の外周に前記コイルを巻き付けたことを特徴とする手段1記載の電磁弁用ソレノイド。
【0015】
手段2によれば、固定鉄心の外周に設けた絶縁層によって固定鉄心とコイルとの絶縁を確保することができる。また、絶縁層は固定鉄心の外周に形成したものであるため、コイルの巻き付け力を固定鉄心で受け止めることができる。
【0016】
手段3.前記絶縁層は、絶縁性を有するテープを前記固定鉄心の外周に巻き付けることによって形成されていることを特徴とする手段2記載の電磁弁用ソレノイド。
【0017】
手段3によれば、絶縁層をテープの巻き付けによって形成しているため、絶縁層の形成作業が簡易となる。テープは例えば0.1mm以下のものを使用し、1〜数重に巻き付けるとよい。
【0018】
手段4.前記絶縁層はサブミリメートル単位の厚みであることを特徴とする手段2又は3記載の電磁弁用ソレノイド。
【0019】
手段4によれば、絶縁層をサブミリメートル単位の肉薄に形成することで、一層の小型化の促進及びコイルの巻線数の増大を図ることができる。具体的には、0.5mm以下とすることが好ましい。
【0020】
手段5.前記可動鉄心の反固定鉄心側への移動向きにみて可動鉄心と対向するように突部を設け、該突部と可動鉄心とが当接することにより該可動鉄心の傾きを補正するように構成したことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の電磁弁用ソレノイド。
【0021】
ボビンを設けていない電磁弁用ソレノイドでは、可動鉄心の反固定鉄心側への移動に際し、可動鉄心が傾いてしまい、その傾きが弁部側のシール性能を低下させる要因となりかねない。そこで、本手段5のように可動鉄心の反固定鉄心側への移動向きにみて可動鉄心と対向するように突部を設けることで、たとえ可動鉄心が傾いていても、突部と可動鉄心とが当接して可動鉄心の傾きが抑制される側へ補正されるので、ボビンのようなガイド面を使用せずにシール性能の低下を防止することができる。なお、突部によって可動鉄心の傾きを補正するための具体的形状としては、突部が可動鉄心と当接した際、軸線方向にみて可動鉄心の傾きがなくなるような形状が挙げられる。
【0022】
手段6.前記固定鉄心の外周面のうち可動鉄心側の一部領域には、前記コイル巻き付け領域を非配置とし、前記一部領域には固定鉄心の外周面に溝等を形成することなくシール部材を嵌め込み、それより反可動鉄心側へは流体が入り込まないように構成したことを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の電磁弁用ソレノイド。
【0023】
手段6によれば、固定鉄心の外周面のうち可動鉄心側の一部領域にはコイルを巻き付けず、その領域にシール部材を嵌め込むことにより、それより反可動鉄心側へは流体が入り込まないように構成されていることから、そのシール部材よりも反可動鉄心側には他のシール部材が不要であり、またコイル側に流体が入り込むことによって断線等が生じるおそれもない。
【0024】
手段7.手段1乃至6のいずれかに記載の電磁弁用ソレノイドと、前記可動鉄心の移動に連動して流路を切り換える弁体を有した切換弁部とを備えたことを特徴とする電磁弁。手段7によれば、電磁弁は手段1乃至6における効果を享受できる。
【0025】
手段8.手段5に記載の電磁弁用ソレノイドと、前記可動鉄心の移動に連動して流路を切り換える弁体を有した切換弁部とを備え、該切換弁部には弁ボディを設けて該弁ボディ内に前記弁体を移動可能に収容し、弁ボディには弁体によって選択的に閉鎖される弁座を形成するとともに前記突部を形成したことを特徴とする電磁弁。
【0026】
手段8によれば、弁座が形成される弁ボディに前述した固定鉄心の傾き補正用の突部を形成したことから、弁座と突部とを確実に平行にすることができる。その結果、簡単に、可動鉄心の移動に伴う弁座への弁体のシールを安定させることができる利点がある。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、一実施形態について図1乃至図3を参照しつつ説明する。なお、図1は電磁弁の分解斜視図、図2は同電磁弁の短幅方向の縦断面図、図3は同電磁弁の長幅方向の縦断面図である。
【0028】
本実施の形態における電磁弁11は、全体として扁平状をなす略直方体形状とされ、マニホールドブロックへ搭載するのに適した構造とされている。すなわち、電磁弁11がマニホールドブロックへ複数搭載されることにより電磁弁マニホールドが構成されるようになっている。電磁弁11は、電磁弁用ソレノイドであるソレノイド部12とそれに連続する切換弁部13とが一体化されることにより概略構成されている。
【0029】
まず、ソレノイド部12の構成について説明する。ソレノイド部12は固定鉄心14を備えている。固定鉄心14は偏平柱状に形成され、その基端部には外周側へ突出されたフランジ15が形成されている。固定鉄心14には合成樹脂製の絶縁性を有する環状プレート16が先端側より挿入されており、その環状プレート16は前記フランジ15に当接されている。すなわち、フランジ15は環状プレート16の位置決め部として機能としている。
【0030】
固定鉄心14の外周側には絶縁テープ17が巻回されている。絶縁テープ17は、絶縁性を有するとともに、少なくとも一方の面が粘着性を有している。そして、その粘着面を固定鉄心14側に貼り付けることにより、固定鉄心14に取り付けられている。絶縁テープ17は厚み約0.05mm程度の肉薄のものが使用され、固定鉄心14に対して1〜3周だけ巻回されている。従って、絶縁テープ17の巻回状態における厚みはせいぜい0.1mm前後に過ぎない。絶縁テープ17の巻回状態における厚みは薄いほど好ましく、サブmm単位であること特に0.5mm以下であることが好ましい。絶縁テープ17は、環状プレート16の位置から固定鉄心14の先端部の僅かな領域を除いた位置までの広い範囲で、固定鉄心14の周面を被覆するように巻回されている。
【0031】
絶縁テープ17の外周側には銅線等の導電性に優れた材料からなるコイル18が巻き付けられている。固定鉄心14とコイル18との間には、前記絶縁テープ17が絶縁層として介在されることにより、それらの間の絶縁が確保されている。前記環状プレート16はコイル18の巻き付けに際してガイド機能を果たすことから、コイル18の巻き崩れが極力防止される。また、コイル18を比較的強く巻き付けたとしても、その巻き付け力は固定鉄心14に伝わるため、ボビンを用いた場合のように当該ボビンが湾曲してしまうというおそれはない。また、ボビンを用いておらずかつ絶縁テープ17も肉薄のものを使用していることから、コイル18の巻線数を多くすることができる。
【0032】
以上のように、固定鉄心14、環状プレート16、絶縁テープ17及びコイル18が一体化されており、これらが断面略長方形に形成された有底筒状のケーシング19に挿入されている。ケーシング19は金属製であり磁気枠として機能する。ケーシング19の底面には開口部20が形成されており、その開口部20に固定鉄心14の基端凸部21が挿入されることにより固定鉄心14が位置決めされている。
【0033】
なお、ソレノイド部12の外形は前記ケーシング19によって構成されるが、ケーシング19の長幅方向の長さ及び短幅方向の長さは10mm前後という極めて小型のソレノイド部12とされている。このような小型化を可能としている要因は、コイル18を巻線するためのボビンを使用せずに絶縁テープ17を使用するようにしたことにある。
【0034】
固定鉄心14の先端側からは合成樹脂製の絶縁性を有する筒状絶縁部材22が挿入されている。ケーシング19にはその先端側における一方の短幅面に切欠部23が形成されており、その切欠部23から前記筒状絶縁部材22の一部が突出されている。前記コイル18は固定鉄心14の先端側において筒状絶縁部材22に当接されている。従って、コイル18は固定鉄心14の軸線方向にみてその両端が前記環状プレート16と筒状絶縁部材22とに挟まれた状態に維持され、コイル18の巻き崩れが防止されている。筒状絶縁部材22にはその外周側におけるケーシング19からの突出部位にコード24が接続されており、コード24を介して外部からコイル18に通電されるよう構成されている。
【0035】
筒状絶縁部材22の内周側には、固定鉄心14の先端位置よりも若干基端寄りの位置に対応して第1段差部25が形成されており、固定鉄心14の先端位置に対応して第2段差部26が形成されている。そして、筒状絶縁部材22の内周側において、第1段差部25により筒状絶縁部材22内周側空間の横断面形状が大きくされ、第2段差部26により筒状絶縁部材22内周側空間の横断面形状がそれよりもさらに大きくされている。
【0036】
固定鉄心14の先端外周にはOリング27が嵌め込まれている。一方、筒状絶縁部材22の内周側における第1段差部25から第2段差部26にかけて、固定鉄心14の外周側との間に若干の空間が形成されており、その空間にOリング27が配置されている。すなわち、当該空間がOリング27の収容空間とされている。そして、Oリング27により筒状絶縁部材22内周側と固定鉄心14外周側との間がシールされている。
【0037】
固定鉄心14の先端側には、固定鉄心14の軸線方向に沿って配置されるように可動鉄心28が設けられている。可動鉄心28はその先端部が外周側に拡張されてその拡張部位がバネ座29とされており、そのバネ座29と第2段差部26との間に付勢部材としての復帰バネ30が圧縮された状態で介在されている。従って、コイル18に通電すると、固定鉄心14と可動鉄心28との対向面である吸引作用面間には吸引力が作用し、復帰バネ30の付勢力に抗して固定鉄心14へ向けて可動鉄心28が吸引される。一方、コイル18への通電をやめると、固定鉄心14と可動鉄心28との間の吸引作用がなくなって復帰バネ30の付勢力により可動鉄心28が固定鉄心14から離間される。このように、コイル18の通電・非通電の切換により、可動鉄心28を二位置間で移動させることができる。
【0038】
なお、可動鉄心28に比べ、固定鉄心14は十分に長く形成されている。これはコイル18の巻き付け領域を十分に大きくとることができるようにするためである。一方、可動鉄心28はその長さが非常に短く形成されている。これはボビンを設けていないことでボビン内周面との摺動領域を確保する必要性がないことに基づく。
【0039】
次いで、切換弁部13の構成について説明する。切換弁部13は弁ボディ31を備えている。弁ボディ31はその基端側が前記ケーシング19の先端開口側から挿入されている。弁ボディ31の基端側には収容筒部32が形成されており、その収容筒部32の先端が前記筒状絶縁部材22に当接されている。収容筒部32内には前記可動鉄心28が収容されている。
【0040】
収容筒部32内における弁ボディ31の底面には突部としての環状の突条33が形成されている。すなわち、突条33は可動鉄心28に向けて突出されている。突条33は同一量だけ突出され、かつその頂部は鉄心14,28の軸線方向と直交する平面上に位置している。従って、可動鉄心28が復帰バネ30の付勢力により反固定鉄心14側へ移動する際、たとえ可動鉄心28が傾いていても、突条33に当接することによってその傾きが抑制される方向へと補正される結果となる。なお、弁ボディ31の収容筒部32先端と筒状絶縁部材22との間はOリング34によってシールされている。
【0041】
ケーシング19の開口側のうち長幅面には一対の係止板部35が形成されている。一方、弁ボディ31の外周側には係止板部35に対応する位置に係止凹部36が形成されている。そして、ケーシング19に弁ボディ31を挿入した状態で各係止板部35を内側へ折り曲げることにより、係止凹部36に係止板部35が係止され、ケーシング19に対して弁ボディ31が抜け落ちないよう取り付けられる。
【0042】
弁ボディ31の一方の短幅面には、供給ポートP、排出ポートR及び出力ポートAが形成されている。本実施の形態では、出力ポートAを挟んで基端寄りに排出ポートR、先端側に供給ポートPが配置されている。そして、弁ボディ31のポート形成面をマニホールドブロック等の相手部材に取り付けた際に各ポートを個別にシールするためのガスケット等のシール部材37が設けられている。
【0043】
弁ボディ31にはその先端側に開口する収容凹所38が形成されており、収容凹所38には弁ガイド部材39が挿入されている。弁ガイド部材39はその基端側が収容筒部32内にまで延びており、前記可動鉄心28と当接されている。従って、可動鉄心28の反固定鉄心14側への移動により弁ガイド部材39が押圧される。弁ガイド部材39の先端側に形成された凹部には弁体としての弁シート部材40が挿入された状態で取り付けられている。
【0044】
収容凹所38の開口側を塞ぐように弁蓋41が設けられており、弁蓋41はその基端側及び先端側の外周部に嵌め込まれたOリング42,43によって弁ボディ31の内周面との間がシールされている。弁シート部材40と弁蓋41との対向面間には弁バネ44が圧縮された状態で介在されている。従って、弁バネ44によって弁シート部材40及び弁ガイド部材39が可動鉄心28側へ常に付勢されている。なお、弁バネ44の付勢力よりも復帰バネ30の付勢力の方が常に大きくなるように設定されている。
【0045】
前記排出ポートRからの流体通路は収容凹所38の底面より当該収容凹所38に連通されており、その収容凹所38への開口部分に排出弁座45が形成されている。供給ポートPからの流体通路は弁蓋41側より収容凹所38に連通されており、その収容凹所38への開口部分に供給弁座46が形成されている。そして、弁シート部材40が排出弁座45又は供給弁座46のいずれか一方に当接した場合にはその弁座45又は46に対応した流体通路を閉塞して他方の弁座46又は45に対応した流体通路を開放する。
【0046】
なお、弁蓋41は収容凹所38に挿入されているだけであるため、その開放側をさらにカバー47で覆い、そのカバー47を図示しないビスにより弁ボディ31に固定してある。これにより、弁蓋41の抜け落ちが防止されている。
【0047】
前記出力ポートAからの流体通路は収容凹所38の側面より当該収容凹所38に連通されている。従って、コイル18を励磁状態とし固定鉄心14側に可動鉄心28を吸引すると、弁バネ44の付勢力により弁シート部材40は排出弁座45に当接し、排出ポートRと出力ポートAとの間の流体通路を非連通状態にするとともに供給ポートPと出力ポートAとの間の流体通路を連通状態にする。一方、コイル18を非励磁状態とすると復帰バネ30の付勢力により弁バネ44の付勢力に抗して弁シート部材40は供給弁座46に当接し、排出ポートRと出力ポートAとの間の流体通路を連通状態にするとともに供給ポートPと出力ポートAとの間の流体通路を非連通状態にする。
【0048】
以上説明した電磁弁11においては、従来の電磁弁とは異なりボビンを使用していないことから、コイル18を比較的強く巻き付けたとしてもその巻き付け力は固定鉄心14に伝わるため、ボビンを用いた場合のように当該ボビンが湾曲してしまうというおそれはない。また、ボビンを用いておらずかつ絶縁テープ17も肉薄のものを使用していることからソレノイド部12を小型化でき、また、コイル18の巻線数を増大できることから鉄心14,28間の吸引力を比較的大きい状態に維持することができる。すなわち、本実施の形態における電磁弁11によれば、小型化と吸引力維持という本来相反する要求を同時に満たすことができる。
【0049】
また、ボビンを設けていないにもかかわらず、肉薄の絶縁テープ17によってコイル18と固定鉄心14との間の絶縁を確保することができる。また、ボビンを設けておらず可動鉄心28を摺動案内するガイド面がないにもかかわらず、突条33によって可動鉄心28の傾きを抑制することができる。これらにより、ボビンが果たしていた機能を代替することができる。
【0050】
さらに、突条33を、弁座45,46が形成された弁ボディ31に一体に形成していることにより、特に排出弁座46と突条33との平行を確実に維持することができ、排出弁座46の閉鎖を確実に行うことができる。
【0051】
さらにまた、ボビンを用いず可動鉄心28をコイル18の巻き付け領域外に配しているため、固定鉄心14の先端位置にOリング27を設けてそれよりも基端側に供給ポートPからの流体が入り込まないように構成することができる。その結果、シール部材の数を減らすことができるとともに、流体圧力によってコイル18が切断される等の不具合も発生しなくなる。しかも、前記Oリング27は、固定鉄心14の先端外周に当該固定鉄心14の外周面に溝を形成することなく嵌め込まれていることから、当該溝を形成することによる固定鉄心14の横断面積減少、これによる吸引力低減といった不具合がなくなり、小型化された電磁弁11において最大限の吸引力を確保することができる。
【0052】
なお、以上説明した一実施の形態に限らず、例えば次のように実施することもできる。
【0053】
(a)固定鉄心14とコイル18との間の絶縁性を確保しつつ固定鉄心14とコイル18との間隔を小さくするために固定鉄心14に絶縁テープ17を巻き付けたが、絶縁テープ17以外にも固定鉄心14の周面に絶縁性を有する薄膜を形成したり、絶縁フィルムを巻き付けるようにしてもよい。なお、絶縁性の点を考慮しなくて済む環境で使用される場合には絶縁テープ17等を使用せず固定鉄心14にコイル18を直接巻き付けるようにしてもよい。
【0054】
(b)固定鉄心14はコイル18の巻き付け領域より可動鉄心28側に若干突出するようになっているが、固定鉄心14の吸着面位置がコイル18巻き付け領域に含まれなければ当該吸着面位置、すなわち固定鉄心14の先端位置にまでコイル18を巻きつけてもよい。
【0055】
(c)偏平状の鉄心14,28として説明したが、横断面が円形となる鉄心やその他の形状のものでもよい。同様に、電磁弁11全体として略直方体形状としたが、円柱形状やその他の形状のものでもよい。
【0056】
(d)2位置3ポート型の電磁弁11について適用した例を説明したが、切換位置数やポート数は任意であるし、単一の流路を連通又は遮断するだけの簡易な電磁弁に適用してもよい。また、ダブルソレノイド型電磁弁等のようにソレノイド部12を複数利用した電磁弁について適用してもよいし、パイロット型電磁弁等のようにパイロット圧を利用した電磁弁について適用してもよい。さらに、電磁弁マニホールドに適した電磁弁11について例示したが、単独で使用されるのに適した電磁弁としてもよいし、互いに組合せた際に共通流路が形成されるマニホールド電磁弁に適した電磁弁としてもよい。
【0057】
(e)切換弁部13において流通する流体の種類については特に明示していないが、圧縮エア等の圧縮気体,非圧縮気体,油等の液体など如何なる流体について適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態における電磁弁の分解斜視図。
【図2】同電磁弁の短幅方向の縦断面図。
【図3】同電磁弁の長幅方向の縦断面図。
【図4】従来における電磁弁の短幅方向の縦断面図。
【図5】(a)は従来の電磁弁用ソレノイドの断面図、(b)は同ソレノイドのボビンを薄肉化した場合の断面図。
【符号の説明】
11…電磁弁、12…電磁弁用ソレノイドとしてのソレノイド部、13…切換弁部、14…固定鉄心、17…絶縁層を構成する絶縁テープ、18…コイル、19…ケーシング、22…筒状絶縁部材、27…Oリング、28…可動鉄心、29…バネ座、30…付勢部材としての復帰バネ、31…弁ボディ、32…収容筒部、33…突部としての突条、38…収容凹所、39…弁ガイド部材、40…弁シート部材、41…弁蓋、44…弁バネ、45…排出弁座、46…供給弁座、47…カバー、A…出力ポート、P…供給ポート、R…排出ポート。

Claims (8)

  1. 固定鉄心と可動鉄心とを同軸上に配し、コイルへの通電により固定鉄心側に可動鉄心を吸引させ、コイルへの非通電により付勢部材にて反固定鉄心側に可動部材を移動させる電磁弁用ソレノイドにおいて、
    固定鉄心の外周にコイルを巻き付けてその巻き付け力を固定鉄心が受けるように構成するとともに、可動鉄心の外周側にはコイル巻き付け領域を非配置としたことを特徴とする電磁弁用ソレノイド。
  2. 前記固定鉄心の外周に絶縁層を形成し、その絶縁層の外周に前記コイルを巻き付けたことを特徴とする請求項1記載の電磁弁用ソレノイド。
  3. 前記絶縁層は、絶縁性を有するテープを前記固定鉄心の外周に巻き付けることによって形成されていることを特徴とする請求項2記載の電磁弁用ソレノイド。
  4. 前記絶縁層はサブミリメートル単位の厚みであることを特徴とする請求項2又は3記載の電磁弁用ソレノイド。
  5. 前記可動鉄心の反固定鉄心側への移動向きにみて可動鉄心と対向するように突部を設け、該突部と可動鉄心とが当接することにより該可動鉄心の傾きを補正するように構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電磁弁用ソレノイド。
  6. 前記固定鉄心の外周面のうち可動鉄心側の一部領域には、前記コイル巻き付け領域を非配置とし、前記一部領域には固定鉄心の外周面に溝等を形成することなくシール部材を嵌め込み、それより反可動鉄心側へは流体が入り込まないように構成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁弁用ソレノイド。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の電磁弁用ソレノイドと、前記可動鉄心の移動に連動して流路を切り換える弁体を有した切換弁部とを備えたことを特徴とする電磁弁。
  8. 請求項5に記載の電磁弁用ソレノイドと、前記可動鉄心の移動に連動して流路を切り換える弁体を有した切換弁部とを備え、該切換弁部には弁ボディを設けて該弁ボディ内に前記弁体を移動可能に収容し、弁ボディには弁体によって選択的に閉鎖される弁座を形成するとともに前記突部を形成したことを特徴とする電磁弁。
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