JP2008267235A5 - - Google Patents

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JP2008267235A5
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エンジン
本発明はエンジンにおける空燃比センサの制御技術に関し、詳しくは、エンジン始動時に空燃比センサ素子のクラックを防止する技術に関する。
従来、エンジンに供給される混合気の空燃比を、排気ガス中の酸素濃度に基づいて算出する技術が一般的に知られている。
この酸素濃度を計測するのが、所謂、空燃比センサ又は酸素センサと称されるもの(以下、単に「空燃比センサ」とする)であり、ECU(Electronic Control Unit)に接続されている。
前記ECUは、空燃比センサの検出結果と予め記憶されるデータやプログラムとに基づいて、スロットル弁や燃料制御弁等の開度を、アクチュエータを介して制御することによって、混合気の空燃比を適切な値となるように制御している( 例えば、「特許文献1」、「特許文献2」参照) 。
特開2006−125326号公報 特開2006−132484号公報
そして、上記エンジンは最適な空燃比で運転を行う為、空燃比センサを採用したフィードバック制御を行っており、運転開始時の空燃比センサは暖機通電を所定時間行った後、定格通電を行っている(図10参照)。その際、運転開始時に排気マニホールド内でドレン水が発生し、定格通電中の空燃比センサに付着する可能性がある。その際、急な温度変化によりセンサ素子にクラックが発生し空燃比センサの故障が発生する虞があった。
本発明は上記の課題を解決するために、エンジン始動時に、空燃比センサの温度を、空燃比センサ自身が有するヒータで目標温度まで上げてからフィードバック制御を行うことにより、センサ素子を十分温めることができてセンサ素子のクラックを防止できるエンジンを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、冷却水温度検知手段を前記制御手段に接続し、始動時は、前記空燃比センサのヒータに所定時間暖気通電を行い、暖気通電の後に冷却水温度が目標温度未満の時は、目標温度になるまで前記空燃比センサのヒータに暖気通電し、冷却水温度が目標温度に達すると、前記空燃比センサのヒータに定格通電するように制御したものである。
請求項2においては、ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに、始動時からエンジン出力を積算し、該積算エンジン出力が目標出力に達すると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したものである。
請求項3においては、請求項2に記載のエンジンであって、スロットル開度検知手段と、燃料制御弁開度検知手段と、出力軸回転速度検知手段とを設けて制御手段と接続し、前記積算エンジン出力は、スロットル開度と、燃料制御弁開度と、出力軸回転速度より負荷を演算して得るものである。
請求項4においては、請求項2に記載のエンジンであって、スロットル開度検知手段を設けて制御手段と接続し、前記積算エンジン出力は、スロットル開度を積算して得るものである。
請求項5においては、請求項2に記載のエンジンであって、吸気マニホールドに圧力検知手段を設けて制御手段と接続し、前記積算エンジン出力は、吸気マニホールドの負圧を積算して得るものである。
請求項6においては、ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、排気マニホールドに温度検出手段を設けて制御手段と接続し、始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに、始動時より排気温度の上昇率が設定値より大きくなると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したものである。
請求項7においては、ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、排気マニホールドに温度検出手段を設けて制御手段と接続し、始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに始動時より排気温度が設定値より大きくなると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したものである。
請求項8においては、ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、排気マニホールドに温度検出手段を設けて制御手段と接続し、始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに、始動時より排気温度を積算し、該積算値が設定値より大きくなると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、エンジン始動時に空燃比センサの温度を、空燃比センサ自身が有するヒータで目標温度まで上げてからフィードバック制御を行うので、センサ素子を十分温めることができてセンサ素子のクラックを防止できる。
請求項2においては、エンジン出力の積算値で空燃比センサの通電を制御するので、空燃比センサの温度が十分温まった状態で検知することとなり、センサ素子のクラックを防止し、精度よく検知できる。
請求項3においては、エンジン負荷から積算出力を演算するので、容易に出力が演算できて、空燃比センサの通電も容易に制御できる。
請求項4においては、スロットル開度は直接検出できるため、スロットル開度の積算は容易にでき、プログラムが簡単となり、容易に制御できる。
請求項5においては、吸気マニホールドの負圧は直接検知できるため、負圧の積算が容易にでき、プログラムが簡単となり、容易に制御できる。
請求項6においては、排気温度の上昇率で空燃比センサの通電を制御するので、空燃比センサの周囲温度の変化が直接検知できて、精度よく検知でき、十分温まった状態で定格通電ができて、センサ素子のクラックを防止できる。
請求項7においては、排気温度で空燃比センサの通電を制御するので、空燃比センサの周囲温度を直接検知できて、精度よく検知でき、十分温まった状態で定格通電ができて、センサ素子のクラックを防止できる。
請求項8においては、排気温度の積算値で空燃比センサの通電を制御するので、排気温度の積算値は出力との相関があるため、精度よく検知でき、十分温まった状態で定格通電ができて、センサ素子のクラックを防止できる。
次に、発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
図1は本発明の実施例1乃至実施例4に係る空燃比制御システムを示す模式図である。
図2は空燃比制御システムの実施例1に係る制御フロー図である。
図3は空燃比制御システムの実施例2に係る制御フロー図である。
図4は空燃比制御システムの実施例3に係る制御フロー図である。
図5は空燃比制御システムの実施例4に係る制御フロー図である。
図6は本発明の実施例5乃至実施例7に係る空燃比制御システムを示す模式図である。
図7は空燃比制御システムの実施例5に係る制御フロー図である。
図8は空燃比制御システムの実施例6に係る制御フロー図である。
図9は空燃比制御システムの実施例7に係る制御フロー図である。
図10は空燃比制御システムの従来技術に係る制御フロー図である。
[実施例1・全体構成]
まず、図1を用いて本発明の実施例1に係る空燃比制御システム1の全体構成について説明する。本発明はガスエンジンに適用した実施例について説明する。
空燃比制御システム1は、エンジン2に供給される混合ガスの空燃比を制御するものであり、主にミキサ3、ヒータ4を備える空燃比センサ5、制御手段6及び始動手段7等を具備する。
ここで、本出願における「混合ガス」とは、空気と燃料とを混合したガスをいい、「空燃比」とは、混合ガスに含まれる空気と燃料の比をいう。
[エンジン2]
以下では、空燃比制御システム1が制御する対象であるエンジン2の詳細構成について説明する。
本実施例のエンジン2は、天然ガス等の気体状の燃料を用いるいわゆるガスエンジンであり、シリンダブロック21、点火プラグ22、吸気バルブ23、排気バルブ24、ピストン25、クランク軸26、回転数検出手段27等を具備する。
シリンダブロック21はエンジン2の構造体を成す部材であり、その内部に燃焼室21aが形成される。
燃焼室21aは混合ガスを燃焼させるための空間であり、吸気マニホールド21bを介して吸気配管11と、また排気マニホールド21cを介して排気配管13と連通されている。
前記シリンダブロック21の周囲にはウォータージャケット28が設けられ、このウォータージャケット28の内部に冷却水を循環させることでシリンダブロック21を冷却している。
このウォータージャケット28には、冷却水の水温を検出する冷却水温度検知手段29が配設され、後述する制御手段6に接続される。
吸気配管11は、外部から空気を取り込み、該空気と燃料とを後述するミキサ3により混合して生成した混合ガスをエンジン2に供給するための配管である。吸気配管11の一端には吸気配管11内に導入される空気中に含まれる塵挨等を除去するためのエアクリーナ12が設けられ、吸気配管11の他端はエンジン2のシリンダブロック21上部に設けた吸気マニホールド21bに接続される。
また、吸気マニホールド21bには、吸気マニホールド21b内の負圧を検出する圧力検知手段9が配設され、後述する制御手段6に接続される。
排気配管13は、燃焼室21aで混合ガスが燃焼することにより生成する排気ガスをエンジン2の外部に排出するための配管である。排気配管13の一端はエンジン2のシリンダブロック21(排気マニホールド21c)に接続され、他端は図示せぬマフラーに接続される。
点火プラグ22はシリンダブロック21(シリンダヘッド)に設けられ、その先端部が燃焼室21aの内部に配置される。点火プラグ22は火花を発生することにより、燃焼室21aに供給された混合ガスを燃焼させる。
吸気バルブ23はシリンダブロック21において燃焼室21aに臨んで設けられ、開閉動作を行うことにより吸気配管11と燃焼室21aとの間を連通または閉塞する弁である。
排気バルブ24はシリンダブロック21において燃焼室21aに臨んで設けられ、開閉動作を行うことにより排気配管13と燃焼室21aとの間を連通または閉塞する弁である。
ピストン25は燃焼室21aの内周面に気密的に摺動することにより往復運動する部材である。ピストン25は燃焼室21aに供給された混合ガスが燃焼し、膨張することにより下方(燃焼室21aの体積が大きくなる方)に摺動する。
クランク軸26はピストン25にコンロッドを介して連結し、シリンダブロックに回動可能に枢着された軸であり、ピストン25の往復運動により回転運動する。
回転数検出手段27はクランク軸26の回転数、すなわちエンジン2の回転数を検出するものである。回転数検出手段27の具体例としては、磁気ピックアップ式の回転数センサや、ロータリーエンコーダ等が挙げられる。
[ミキサ3]
以下では、ミキサ3の詳細構成について説明する。
ミキサ3は所望の空燃比の混合ガスを生成してエンジン2に供給するものである。
本実施例のミキサ3は、主に第一燃料供給配管31、固定式燃料弁32、ベンチュリ33、第二燃料供給配管34、燃料制御弁35、スロットル弁36、第三燃料供給配管37、燃料増量弁38等を具備する。
第一燃料供給配管31は、燃料を吸気配管11の内部に供給するための配管である。第一燃料供給配管31の一端は吸気配管11の中途部と接続され、他端は図示せぬ燃料供給部(燃料ポンプや燃料タンク等)と接続される。
固定式燃料弁32は第一燃料供給配管31の中途部に設けられる弁であり、該固定式燃料弁32が設けられている部分における第一燃料供給配管31の断面積を所定の断面積としている。
本実施例の場合、固定式燃料弁32は第一燃料供給配管31の中途部に設けられたフランジに螺装される。
固定式燃料弁32は、組み立て時にそのねじ込み量を調整することにより固定式燃料弁32が設けられている部分における第一燃料供給配管31の断面積を所定の断面積に調整することができる。その後、固定式燃料弁32は固定されて、固定式燃料弁32が設けられている部分における第一燃料供給配管31の断面積を所定の断面積に保持する。
ベンチュリ33は吸気配管11の内面、かつ、吸気配管11と第一燃料供給配管31との接続部分に設けられる。ベンチュリ33は該ベンチュリ33が設けられている部分を通過する空気の圧力を低下させることにより、第一燃料供給配管31内の燃料との間に差圧を生じさせ、該燃料を第一燃料供給配管31から吸気配管11に供給する。その結果、混合ガスが生成される。
第二燃料供給配管34は、第一燃料供給配管31の中途部において固定式燃料弁32よりも上流側となる部分と、第一燃料供給配管31の中途部において固定式燃料弁32よりも下流側となる部分と、を接続する配管である。
燃料制御弁35は第二燃料供給配管34の中途部に設けられ、その開度を0%から100%の間で任意に変化させることにより第二燃料供給配管34を通過する燃料の量、ひいては混合ガスに含まれる燃料の量、を調整する弁である。
なお、本明細書における「弁の開度」は、弁を閉じているときに0%とし、弁が完全に開いているとき、すなわち、弁を通過する気体や液体等の流体の流量が最大となるときに100%とする。
ベンチュリ33により第一燃料供給配管31から吸気配管11に供給される燃料の量は、燃料制御弁35が閉じているときには固定式燃料弁32を通過する燃料の量であり、燃料制御弁35が所定の開度で開いているときには固定式燃料弁32を通過する燃料の量と燃料制御弁35を通過する燃料の量とを合わせたものである。
従って、本実施例のミキサ3は、ベンチュリ33により第一燃料供給配管31から吸気配管11に供給される燃料の量を調整することが可能である。結果として、ミキサ3は所望の空燃比の混合ガスを生成してエンジン2に供給することが可能である。
スロットル弁36は、吸気配管11の中途部において、ベンチュリ33が設けられている部分よりも下流側に設けられ、その開度を0%から100%の間で任意に変化させることによりエンジン2への混合ガスの供給量を調整する弁である。
第三燃料供給配管37は、第二燃料供給配管34の中途部かつ燃料制御弁35よりも上流側となる部分と、吸気配管11の中途部かつスロットル弁36よりも下流側となる部分と、を接続する配管である。
燃料増量弁38は第三燃料供給配管37の中途部に設けられ、その開度を0%から100%の間で任意に変化させることが可能な弁である。
エンジン2に最終的に供給される混合ガスは、燃料増量弁38が閉じているときには、ベンチュリ33を通過する空気と、ベンチュリ33により第一燃料供給配管31から吸気配管11に供給された燃料とが混合して生成された混合ガスである。
また、エンジン2に最終的に供給される混合ガスは、燃料増量弁38が所定の開度で開いているときには、ベンチュリ33を通過する空気と、ベンチュリ33により第一燃料供給配管31から吸気配管11に供給された燃料とが混合して生成された混合ガスに、第三燃料供給配管37から吸気配管11に供給される燃料を混合した混合ガスである。
従って、本実施例のミキサ3は、最終的にエンジン2に供給される混合ガスに含まれる燃料の量を、燃料制御弁35だけでなく、燃料増量弁38によっても調整することが可能である。結果として、ミキサ3は所望の空燃比の混合ガスを生成してエンジン2に供給することが可能である。
本実施例のミキサ3は、エンジン2に供給される混合ガスに含まれる燃料の量、言い換えればエンジン2に供給される混合ガスの空燃比、を調整する手段として、燃料制御弁35と燃料増量弁38という二つの弁を具備している。
これは、空燃比制御システム1による空燃比制御の精度、すなわち、所望の空燃比を精度良く得ること及び追従性、すなわち、短時間で空燃比を大きく変化させること、を両立させるためである。
本実施例においては、開度が100%のときに単位時間当たりに燃料が燃料制御弁35を通過する量を小さく設定し、開度が100%のときに単位時間当たりに燃料が燃料増量弁38を通過する量を大きく設定している。
このように構成することにより、燃料制御弁35の開度を変化させて混合ガスの空燃比を精度良く制御することが可能であり、燃料増量弁38の開度を変化させて混合ガスの空燃比を短時間で大きく変化させることが可能である。
結果として、リーン領域から理論空燃比を経てリッチ領域までの広い範囲における単位時間当たりの空燃比の変化を容易とする、言い換えれば、空燃比制御の線形性を得ることとを容易としている。
なお、燃料制御弁35のみでエンジン2に供給される混合ガスの空燃比制御に要求される精度及び追従性を両立させることが可能な場合には、第三燃料供給配管37及び燃料増量弁38を省略することが可能である。
[空燃比センサ5]
以下では、空燃比センサ5の詳細構成について説明する。
空燃比センサ5は排気ガスの酸素濃度を検出するものであり、本実施例では排気マニホールド21c(排気配管13)に配置されている。
空燃比センサ5の具体例としては、ジルコニア等のセラミックスのように、酸素濃淡電池の原理により起電力を発生する固体電解質を用いたものが挙げられる。
このような空燃比センサ5には、その性質上排気ガス中の酸素濃度を精度良く検出可能な温度域が存在し、本実施例では空燃比センサ5の内部に備えられたヒータ4に対して暖機通電又は定格通電を行うことで、酸素濃度の検出精度を高めるための温度調節を行っている。
[制御手段6]
以下では、制御手段6の詳細構成について説明する。
制御手段6は、空燃比センサ5により検出された排気ガスの酸素濃度に基づいて、ミキサ3及びエンジン2の動作を制御する。制御手段6は、より具体的にはCPU、ROM、及びRAM等がバスで接続される構成であっても良く、あるいは、ワンチップのLSI等からなる構成であっても良い。
本実施例の制御手段6は、冷却水温度検知手段29及び空燃比センサ5と接続され、これらにより検出されるウォータージャケット28における冷却水の温度、並びに排気ガスの酸素濃度を取得することが可能である。
また、制御手段6は、始動手段7、エンジン2の点火プラグ22、吸気バルブ23及び排気バルブ24(より厳密には、吸気バルブ23及び排気バルブ24を開閉するためのアクチュエータ)、燃料制御弁35、スロットル弁36、燃料増量弁38と接続される。
従って、制御手段6は、始動手段7をON・OFFすることによってエンジン2の始動・停止を制御し、さらに点火プラグ22の点火及びそのタイミングの作動制御、吸気バルブ23及び排気バルブ24それぞれの開閉タイミングの作動制御、燃料制御弁35、スロットル弁36及び燃料増量弁38のぞれぞれの開度の作動制御を行う、すなわち、ミキサ3及びエンジン2の動作を制御することが可能である。
また、制御手段6にはミキサ3及びエンジン2の動作を制御するための種々のプログラム、空燃比センサ5におけるヒータ4に暖機通電を行う所定時間、及びウォータージャケット28における冷却水の目標温度t℃等のデータが格納され、空燃比センサ5により検出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、当該排気ガスの元となる混合ガスの空燃比を算出する。
そして、制御手段6は、例えばエンジン2が発電装置に具備される場合には、単位時間当たりの発電量を所望の値とする所定のエンジン2の回転数を維持するために、回転数検出手段27により検出されるエンジン2の回転数が該所定のエンジン2の回転数よりも小さい場合にはスロットル弁36の開度を大きくする等して、エンジン2の回転数を増加させる。
[制御方法]
次に、図1及び図2を用いて、空燃比制御システム1の、実施例1に係る空燃比センサ5の暖機制御方法について説明する。図1は本発明の実施例1乃至実施例4に係る空燃比制御システムを示す模式図、図2は空燃比制御システムの実施例1に係る制御フロー図である。当該制御方法は、制御手段6に格納されたプログラム及びデータ等により達成されるものである。
まず、始動手段7をONし、エンジン2の運転を開始すると、ステップS11に移行する。
ステップS11において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に暖機通電が開始され、センサ素子が暖められる。
ステップS12において、前記暖機通電が開始されてから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間を経過していればステップS13に移行し、経過していなければステップS11の処理を継続して行う。
ステップS13において、冷却水温度検知手段29で検出した冷却水の水温が、予め設定された目標温度t℃に達したか否かを判断する。目標温度t℃に達していればステップS14に移行し、達していなければステップS11及びステップS12の処理を継続して行う。
ステップS14において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に定格通電が開始される。
ステップS15において、空燃比センサ5によって酸素濃度が検出され、制御手段6を介してフィードバックが開始される。
このように、ヒータ4を備える空燃比センサ5を排気マニホールド21cに配置し、前記空燃比センサ5と、始動手段7と、点火プラグ22と、スロットル弁36と、燃料制御弁35とを制御手段6に接続し、前記空燃比センサ5の検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジン2であって、冷却水温度検知手段29を前記制御手段6に接続し、始動時は、前記空燃比センサ5のヒータ4に所定時間暖気通電を行い、暖気通電の後に冷却水温度が目標温度t℃未満の時は、目標温度t℃になるまで前記空燃比センサ5のヒータ4に暖気通電し、冷却水温度が目標温度t℃に達すると、前記空燃比センサ5のヒータ4に定格通電するように制御される。
以上の如く構成することにより、空燃比制御システム1は、冷却水温度検知手段29で検出された冷却水の温度が目標温度t℃に達していなければ、即ち排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていなければ、空燃比センサ5のヒータ4は暖機通電を継続し、冷却水の温度が目標温度t℃に達していれば、即ち排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていれば、空燃比センサ5のヒータ4は定格通電を開始することになる。
これにより、エンジン2始動時に空燃比センサ5の温度を、空燃比センサ5自身が有するヒータ4で目標温度t℃まで上げてからフィードバック制御を行うので、センサ素子を十分温めることができてセンサ素子のクラックを防止できるのである。
[実施例2]
次に、図1及び図3を用いて、空燃比制御システム1の、実施例2に係る空燃比センサ5の暖機制御方法について説明する。図3は空燃比制御システムの実施例2に係る制御フロー図である。なお本実施例以降において説明する空燃比制御システム1の動作において、各実施例と共通する部分については、同符号を付してその説明を省略する。
本実施例における制御手段6は、燃料制御弁35、スロットル弁36、回転数検出手段27及び空燃比センサ5と接続され、これらにより検出される燃料制御弁開度、スロットル開度、出力軸回転速度、並びに排気ガスの酸素濃度を取得することが可能である。そして、取得した燃料制御弁開度、スロットル開度、出力軸回転速度よりエンジン出力Peをt秒ごとに計算し、このt秒ごとのエンジン出力Peを積算することで積算エンジン出力Pe1を得るのである。
また、制御手段6にはミキサ3及びエンジン2の動作を制御するための種々のプログラム、エンジン2における目標出力Pex等のデータが格納され、空燃比センサ5により検出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、当該排気ガスの元となる混合ガスの空燃比を算出する。
以下に、本実施例における制御フローについて説明する。
まず、始動手段7をONし、エンジン2の運転を開始すると、ステップS21に移行する。
ステップS21において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に暖機通電が開始され、センサ素子が暖められる。
ステップS22において、t秒間で検出されたエンジン出力Peを積算エンジン出力Pe1に加える。
ステップS23において、前記積算エンジン出力Pe1が、予め制御手段6に格納されているエンジン2における目標出力Pexに達したか否かを判断する。目標出力Pexに達していればステップS24に移行し、達していなければステップS22の処理を継続して行う。
ステップS24において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に定格通電が開始される。
ステップS25において、空燃比センサ5によって酸素濃度が検出され、制御手段6を介してフィードバックが開始される。
このように、ヒータ4を備える空燃比センサ5を排気マニホールド21cに配置し、前記空燃比センサ5と、始動手段7と、点火プラグ22と、スロットル弁36と、燃料制御弁35とを制御手段6に接続し、前記空燃比センサ5の検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジン2であって、始動時から空燃比センサ5のヒータを暖気通電するとともに、始動時からエンジン出力Peを積算し、該積算エンジン出力Pe1が目標出力Pexに達すると、空燃比センサ5のヒータ4を定格通電するように制御される。
そして、図示しないスロットル開度検知手段と、燃料制御弁開度検知手段と、出力軸回転速度検知手段(回転数検出手段27)は制御手段6と接続され、前記積算エンジン出力Pe1は、スロットル開度と、燃料制御弁開度と、出力軸回転速度より負荷を演算して得られるものである。なお、スロットル開度検知手段は角度センサ等で構成してスロットル弁36の回動基部に配置される。燃料制御弁開度検知手段はストロークセンサ等で構成して燃料制御弁35の摺動位置を検知する構成としている。
以上の如く構成することにより、空燃比制御システム1は、積算エンジン出力Pe1が目標出力Pexに達していなければ、即ち排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていなければ、空燃比センサ5のヒータ4は暖機通電を継続し、積算エンジン出力Pe1が目標出力Pexに達していれば、即ち排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていれば、空燃比センサ5のヒータ4は定格通電を開始することになる。
これにより、エンジン出力Peの積算値Pe1で空燃比センサ5の通電を制御するので、空燃比センサ5の温度が十分温まった状態で検知することとなり、センサ素子のクラックを防止し、精度よく検知できる。また、エンジン負荷から積算エンジン出力Pe1を演算するので、容易に出力が演算できて、空燃比センサ5の通電も容易に制御できる。
[実施例3]
次に、図1及び図4を用いて、空燃比制御システム1の、実施例3に係る空燃比センサ5の暖機制御方法について説明する。図4は空燃比制御システムの実施例3に係る制御フロー図である。
本実施例における制御手段6は、スロットル弁36及び空燃比センサ5と接続され、これらにより検出されるスロットル開度THM、並びに排気ガスの酸素濃度を取得することが可能である。そして、t秒ごとに取得したスロットル開度THMを積算することで積算スロットル開度THM1を得るのである。
また、制御手段6にはミキサ3及びエンジン2の動作を制御するための種々のプログラム、スロットル開度の目標値THMx等のデータが格納され、空燃比センサ5により検出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、当該排気ガスの元となる混合ガスの空燃比を算出する。
以下に、本実施例における制御フローについて説明する。
まず、始動手段7をONし、エンジン2の運転を開始すると、ステップS31に移行する。
ステップS31において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に暖機通電が開始され、センサ素子が暖められる。
ステップS32において、t秒間で検出されたスロットル開度THMを積算スロットル開度THM1に加える。
ステップS33において、前記積算スロットル開度THM1が、予め制御手段6に格納されているスロットル開度の目標値THMxに達したか否かを判断する。目標値THMxに達していればステップS34に移行し、達していなければステップS32の処理を継続して行う。
ステップS34において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に定格通電が開始される。
ステップS35において、空燃比センサ5によって酸素濃度が検出され、制御手段6を介してフィードバックが開始される。
このように、ヒータ4を備える空燃比センサ5を排気マニホールド21cに配置し、前記空燃比センサ5と、始動手段7と、点火プラグ22と、スロットル弁36と、燃料制御弁35とを制御手段6に接続し、前記空燃比センサ5の検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジン2であって、始動時から空燃比センサ5のヒータを暖気通電するとともに、始動時からスロットル開度THMを積算し、該積算スロットル開度THM1が目標値THMxに達すると、空燃比センサ5のヒータ4を定格通電するように制御される。
以上の如く構成することにより、空燃比制御システム1は、積算スロットル開度THM1が目標値THMxに達していなければ、即ちエンジン2の出力が不十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていなければ、空燃比センサ5のヒータ4は暖機通電を継続する。積算スロットル開度THM1が目標値THMxに達していれば、即ちエンジン2の出力が十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていれば、空燃比センサ5のヒータ4は定格通電を開始することになる。
これにより、スロットル開度THMの積算値THM1で空燃比センサ5の通電を制御するので、空燃比センサ5の温度が十分温まった状態で検知することとなり、センサ素子のクラックを防止し、精度よく検知できる。また、スロットル開度THMは直接検出できるため、スロットル開度THMの積算は容易にでき、プログラムが簡単となり、容易に制御できる。
[実施例4]
次に、図1及び図5を用いて、空燃比制御システム1の、実施例4に係る空燃比センサ5の暖機制御方法について説明する。図5は空燃比制御システムの実施例4に係る制御フロー図である。
本実施例における制御手段6は、圧力検知手段9及び空燃比センサ5と接続され、これらにより検出される吸気マニホールド21b内の負圧Psuc並びに排気ガスの酸素濃度を取得することが可能である。そして、t秒ごとに取得した負圧Psucを積算することで積算負圧Psuc1を得るのである。
また、制御手段6にはミキサ3及びエンジン2の動作を制御するための種々のプログラム、吸気マニホールド21b負圧の目標値Psucx等のデータが格納され、空燃比センサ5により検出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、当該排気ガスの元となる混合ガスの空燃比を算出する。
以下に、本実施例における制御フローについて説明する。
まず、始動手段7をONし、エンジン2の運転を開始すると、ステップS41に移行する。
ステップS41において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に暖機通電が開始され、センサ素子が暖められる。
ステップS42において、t秒間で検出された吸気マニホールド21b内の負圧Psucを積算負圧Psuc1に加える。
ステップS43において、前記積算負圧Psuc1が、予め制御手段6に格納されている吸気マニホールド21b負圧の目標値Psucxに達したか否かを判断する。目標値Psucxに達していればステップS44に移行し、達していなければステップS42の処理を継続して行う。
ステップS44において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に定格通電が開始される。
ステップS45において、空燃比センサ5によって酸素濃度が検出され、制御手段6を介してフィードバックが開始される。
このように、ヒータ4を備える空燃比センサ5を排気マニホールド21cに配置し、前記空燃比センサ5と、始動手段7と、点火プラグ22と、スロットル弁36と、燃料制御弁35とを制御手段6に接続し、前記空燃比センサ5の検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジン2であって、始動時から空燃比センサ5のヒータを暖気通電するとともに、始動時から吸気マニホールド21b内の負圧Psucを積算し、該積算負圧Psuc1が目標値Psucxに達すると、空燃比センサ5のヒータ4を定格通電するように制御される。
以上の如く構成することにより、空燃比制御システム1は、積算負圧Psuc1が目標値Psucxに達していなければ、即ちエンジン2の出力が不十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていなければ、空燃比センサ5のヒータ4は暖機通電を継続する。積算負圧Psuc1が目標値Psucxに達していれば、即ちエンジン2の出力が十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていれば、空燃比センサ5のヒータ4は定格通電を開始することになる。
これにより、吸気マニホールド21b内の負圧Psucの積算値Psuc1で空燃比センサ5の通電を制御するので、空燃比センサ5の温度が十分温まった状態で検知することとなり、センサ素子のクラックを防止し、精度よく検知できる。また、吸気マニホールド21bの負圧は直接検知できるため、負圧の積算が容易にでき、プログラムが簡単となり、容易に制御できる。
[実施例5]
次に、図6及び図7を用いて、空燃比制御システム1の、実施例5に係る空燃比センサ5の暖機制御方法について説明する。図6は本発明の実施例5乃至実施例7に係る空燃比制御システムを示す模式図、図7は空燃比制御システムの実施例5に係る制御フロー図である。
実施例5乃至実施例7における空燃比制御システム1については、図6に示すように排気マニホールド21cに温度検出手段8が設けられている。
そして、本実施例における制御手段6は、この温度検出手段8及び空燃比センサ5と接続され、これらにより検出される排気温度t並びに排気ガスの酸素濃度を取得することが可能である。そして、前記排気温度tと、x秒後に取得した排気温度txとの比である排気温度上昇率△tを算出するのである。
また、制御手段6にはミキサ3及びエンジン2の動作を制御するための種々のプログラム、排気温度の目標上昇率Y等のデータが格納され、空燃比センサ5により検出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、当該排気ガスの元となる混合ガスの空燃比を算出する。
以下に、本実施例における制御フローについて説明する。
まず、始動手段7をONし、エンジン2の運転を開始すると、ステップS51に移行する。
ステップS51において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に暖機通電が開始され、センサ素子が暖められる。
ステップS52において、排気温度tと、x秒後に取得した排気温度txとの比である排気温度上昇率△tを算出する。
ステップS53において、前記排気温度上昇率△tが、予め制御手段6に格納されている排気温度の目標上昇率Yに達したか否かを判断する。目標上昇率Yに達していればステップS54に移行し、達していなければステップS52の処理を継続して行う。
ステップS54において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に定格通電が開始される。
ステップS55において、空燃比センサ5によって酸素濃度が検出され、制御手段6を介してフィードバックが開始される。
このように、ヒータ4を備える空燃比センサ5を排気マニホールド21cに配置し、前記空燃比センサ5と、始動手段7と、点火プラグ22と、スロットル弁36と、燃料制御弁35とを制御手段6に接続し、前記空燃比センサ5の検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジン2であって、排気マニホールド21cに温度検出手段8を設けて制御手段6と接続し、始動時から空燃比センサ5のヒータ4を暖気通電するとともに、始動時より排気温度上昇率△tが目標上昇率Yより大きくなると、空燃比センサ5のヒータ4を定格通電するように制御される。
以上の如く構成することにより、空燃比制御システム1は、排気温度上昇率△tが目標上昇率Yに達していなければ、即ちエンジン2の出力が不十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていなければ、空燃比センサ5のヒータ4は暖機通電を継続する。排気温度上昇率△tが目標上昇率Yに達していれば、即ちエンジン2の出力が十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていれば、空燃比センサ5のヒータ4は定格通電を開始することになる。
これにより、排気温度上昇率△tで空燃比センサ5の通電を制御するので、空燃比センサ5の周囲温度の変化が直接検知できて、精度よく検知でき、十分温まった状態で定格通電ができて、センサ素子のクラックを防止できる。
[実施例6]
次に、図6及び図8を用いて、空燃比制御システム1の、実施例6に係る空燃比センサ5の暖機制御方法について説明する。図8は空燃比制御システムの実施例6に係る制御フロー図である。
本実施例における制御手段6にはミキサ3及びエンジン2の動作を制御するための種々のプログラム、排気ガスの目標温度Y等のデータが格納され、空燃比センサ5により検出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、当該排気ガスの元となる混合ガスの空燃比を算出する。
以下に、本実施例における制御フローについて説明する。
まず、始動手段7をONし、エンジン2の運転を開始すると、ステップS61に移行する。
ステップS61において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に暖機通電が開始され、センサ素子が暖められる。
ステップS62において、前記排気温度tが、予め制御手段6に格納されている排気ガスの目標温度Yに達したか否かを判断する。目標温度Yに達していればステップS63に移行し、達していなければステップS61の処理を継続して行う。
ステップS63において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に定格通電が開始される。
ステップS64において、空燃比センサ5によって酸素濃度が検出され、制御手段6を介してフィードバックが開始される。
このように、ヒータ4を備える空燃比センサ5を排気マニホールド21cに配置し、前記空燃比センサ5と、始動手段7と、点火プラグ22と、スロットル弁36と、燃料制御弁35とを制御手段6に接続し、前記空燃比センサ5の検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジン2であって、排気マニホールド21cに温度検出手段8を設けて制御手段6と接続し、始動時から空燃比センサ5のヒータ4を暖気通電するとともに、始動時より排気温度tが目標温度Yより大きくなると、空燃比センサ5のヒータ4を定格通電するように制御される。
以上の如く構成することにより、空燃比制御システム1は、排気温度tが目標温度Yに達していなければ、即ちエンジン2の出力が不十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていなければ、空燃比センサ5のヒータ4は暖機通電を継続する。排気温度tが目標温度Yに達していれば、即ちエンジン2の出力が十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていれば、空燃比センサ5のヒータ4は定格通電を開始することになる。
これにより、排気温度tで空燃比センサ5の通電を制御するので、空燃比センサ5の周囲温度の変化が直接検知できて、精度よく検知でき、十分温まった状態で定格通電ができて、センサ素子のクラックを防止できる。
[実施例7]
次に、図6及び図9を用いて、空燃比制御システム1の、実施例7に係る空燃比センサ5の暖機制御方法について説明する。図9は空燃比制御システムの実施例7に係る制御フロー図である。
そして、本実施例における制御手段6は、T秒ごとに取得した排気温度tを積算することで積算排気温度t1を得るのである。
また、制御手段6にはミキサ3及びエンジン2の動作を制御するための種々のプログラム、積算排気温度の目標値tx等のデータが格納され、空燃比センサ5により検出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、当該排気ガスの元となる混合ガスの空燃比を算出する。
以下に、本実施例における制御フローについて説明する。
まず、始動手段7をONし、エンジン2の運転を開始すると、ステップS61に移行する。
ステップS71において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に暖機通電が開始され、センサ素子が暖められる。
ステップS72において、T秒間で検出された排気温度tを積算排気温度t1に加える。
ステップS73において、前記積算排気温度t1が、予め制御手段6に格納されている積算排気温度の目標値txに達したか否かを判断する。目標値目標値txに達していればステップS74に移行し、達していなければステップS72の処理を継続して行う。
ステップS74において、空燃比センサ5に備えられたヒータ4に定格通電が開始される。
ステップS75において、空燃比センサ5によって酸素濃度が検出され、制御手段6を介してフィードバックが開始される。
このように、ヒータ4を備える空燃比センサ5を排気マニホールド21cに配置し、前記空燃比センサ5と、始動手段7と、点火プラグ22と、スロットル弁36と、燃料制御弁35とを制御手段6に接続し、前記空燃比センサ5の検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジン2であって、排気マニホールド21cに温度検出手段8を設けて制御手段6と接続し、始動時から空燃比センサ5のヒータ4を暖気通電するとともに、始動時より排気温度tを積算し、該積算値t1が目標値txより大きくなると、空燃比センサ5のヒータを定格通電するように制御される。
以上の如く構成することにより、空燃比制御システム1は、積算排気温度t1が目標温度txに達していなければ、即ちエンジン2の出力が不十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていなければ、空燃比センサ5のヒータ4は暖機通電を継続する。積算排気温度t1が目標温度txに達していれば、即ちエンジン2の出力が十分であって排気マニホールド21c周辺の温度が充分上がっていれば、空燃比センサ5のヒータ4は定格通電を開始することになる。
これにより、排気温度tの積算値t1で空燃比センサ5の通電を制御するので、空燃比センサ5の周囲温度の変化が直接検知できて、精度よく検知でき、十分温まった状態で定格通電ができて、センサ素子のクラックを防止できる。
本発明の実施例1乃至実施例4に係る空燃比制御システムを示す模式図。 空燃比制御システムの実施例1に係る制御フロー図。 空燃比制御システムの実施例2に係る制御フロー図。 空燃比制御システムの実施例3に係る制御フロー図。 空燃比制御システムの実施例4に係る制御フロー図。 本発明の実施例5乃至実施例7に係る空燃比制御システムを示す模式図。 空燃比制御システムの実施例5に係る制御フロー図。 空燃比制御システムの実施例6に係る制御フロー図。 空燃比制御システムの実施例7に係る制御フロー図。 空燃比制御システムの従来技術に係る制御フロー図。
1 空燃比制御システム
2 エンジン
3 ミキサ
4 ヒータ
5 空燃比センサ
6 制御手段
7 始動手段
8 温度検出手段
9 圧力検知手段

Claims (8)

  1. ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、
    前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、
    前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、
    冷却水温度検知手段を前記制御手段に接続し、
    始動時は、前記空燃比センサのヒータに所定時間暖気通電を行い、
    暖気通電の後に冷却水温度が目標温度未満の時は、目標温度になるまで前記空燃比センサのヒータに暖気通電し、
    冷却水温度が目標温度に達すると、前記空燃比センサのヒータに定格通電するように制御したことを特徴とするエンジン。
  2. ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、
    前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、
    前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、
    始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに、始動時からエンジン出力を積算し、
    該積算エンジン出力が目標出力に達すると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したことを特徴とするエンジン。
  3. 請求項2に記載のエンジンであって、
    スロットル開度検知手段と、燃料制御弁開度検知手段と、出力軸回転速度検知手段とを設けて制御手段と接続し、
    前記積算エンジン出力は、スロットル開度と、燃料制御弁開度と、出力軸回転速度より負荷を演算して得ることを特徴とするエンジン。
  4. 請求項2に記載のエンジンであって、
    スロットル開度検知手段を設けて制御手段と接続し、
    前記積算エンジン出力は、スロットル開度を積算して得ることを特徴とするエンジン。
  5. 請求項2に記載のエンジンであって、
    吸気マニホールドに圧力検知手段を設けて制御手段と接続し、
    前記積算エンジン出力は、吸気マニホールドの負圧を積算して得ることを特徴とするエンジン。
  6. ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、
    前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、
    前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、
    排気マニホールドに温度検出手段を設けて制御手段と接続し、
    始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに、
    始動時より排気温度の上昇率が設定値より大きくなると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したことを特徴とするエンジン。
  7. ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、
    前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、
    前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、
    排気マニホールドに温度検出手段を設けて制御手段と接続し、
    始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに
    始動時より排気温度が設定値より大きくなると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したことを特徴とするエンジン。
  8. ヒータを備える空燃比センサを排気マニホールドに配置し、
    前記空燃比センサと、始動手段と、点火プラグと、スロットル弁駆動手段と、燃料制御弁とを制御手段に接続し、
    前記空燃比センサの検出値に応じて空燃比をフィードバック制御するエンジンであって、
    排気マニホールドに温度検出手段を設けて制御手段と接続し、
    始動時から空燃比センサのヒータを暖気通電するとともに、
    始動時より排気温度を積算し、該積算値が設定値より大きくなると、空燃比センサのヒータを定格通電するように制御したことを特徴とするエンジン。
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