JP2013209967A - 副室式ガスエンジンの運転方法および副室式ガスエンジン - Google Patents

副室式ガスエンジンの運転方法および副室式ガスエンジン Download PDF

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Abstract

【課題】負荷投入時に、主室の燃料濃度を濃くして十分なエンジン出力を維持しつつ、副室内部の燃料濃度を調整して失火の発生を防止する副室式ガスエンジンの運転方法および副室式ガスエンジンを提供する。
【解決手段】ピストン5に面する主室6と、噴孔7を介して主室6に連通する副室8とを有する燃焼室4を備えた副室式エンジン1と、エンジン出力軸に対して負荷が投入されたことを検出する負荷投入検出手段3と、負荷の投入を検出した場合に、主室6に供給する空気と燃料Gとの混合気Iにおける空気過剰率λを減少側に変更させる空気過剰率変更手段30とを備え、燃焼室4において失火する確率である失火率を予め定められた目標失火率より小さくする、副室8に供給する燃料ガスG1の低下量を求め、求められた燃料ガスG1の低下量だけ燃料ガスG1の供給量を低下側に変更設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピストンに面する主室と主室に噴孔を介して連通する副室とを有する燃焼室を用いた副室式ガスエンジンの運転方法および副室式ガスエンジンに関する。
従来の副室式ガスエンジンの制御装置として、例えば、特許文献1には、副室ガス供給路に副室ガス調整弁が設けられて、副室ガス調整弁の下流側の副室ガス供給路と希薄混合気を燃焼室に導入する給気管路との差圧(副室差圧と呼ぶ)を検出する副室差圧検出器が設けられた副室式ガスエンジンによって、予め用意されたエンジン出力及びエンジン回転数と差圧目標値との相関関係を示すマップに基づいて、副室式ガスエンジンのエンジン出力及びエンジン回転数から、副室式ガスエンジンの失火を抑えることができる差圧目標値が求められ、副室差圧検出器によって実測される副室差圧が、その差圧目標値になるように副室ガス調整弁の開度を制御する副室差圧を制御する副室式ガスエンジンの制御装置が開示されている。
かかる発明によれば、エンジン出力及びエンジン回転数の変化に追従して副室差圧を制御可能として、ガス源側の元圧の変動等に影響されることなく副室差圧を高精度かつ高い応答性で以って調整でき、副室式ガスエンジンの失火の発生を防止できるとされる。
特開2002−317664号公報
しかしながら、特許文献1において、失火を防止するための差圧目標値を求めるために使用されるエンジン出力及びエンジン回転数と差圧目標値との相関関係のマップは、副室式ガスエンジンが定常運転状態に近い運転状態において有効となるもので、負荷投入時など定常運転状態とは異なる状態では、失火を防止することができないものと考えられる。つまり、特許文献1に開示の副室式ガスエンジンにおいて大きな負荷が投入された場合、投入された負荷に対応するために出力を増加させる一方で、回転数が低下する状態となるが、特許文献1に開示の副室式ガスエンジンにおいては、差圧目標値を求めるマップに基づいて、差圧目標値が負荷投入前の副室差圧より大きく制御される可能性がある。
負荷投入時においては、負荷投入によって発生するエンジン回転数の低下に応じて主室の燃料濃度を濃くするように制御されるのが一般的であるが、主室の燃料濃度を濃くすることにより、副室内部の酸素濃度が低下し、副室において、安定した着火が得られずに失火を発生するという問題がある。従って、負荷投入時に、特許文献1に開示の副室式ガスエンジンのように、副室差圧を大きくする制御が行なわれると、より多くの燃料が副室に供給されて、さらに、副室内部の酸素濃度を低下させることとなり、失火発生によってエンジンストールに至るという問題が生じる。
一方で、その問題を回避するため、主室の燃料濃度を薄くすると、副室内部の酸素濃度が適切になって、副室において安定した着火が得られる可能性があるが、主室における燃焼においては燃料が不足して良好な燃焼を得ることができなくなり、投入された負荷に対して充分な出力を得られることができず、この場合もエンジンの運転状態が不安定になるという問題が発生する。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、負荷投入時に、主室の燃料濃度を濃くして十分なエンジン出力を維持しつつ、副室内部の燃料濃度を適切に調整して失火の発生を防止することができる副室式ガスエンジンの運転方法および副室式ガスエンジンを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る、
ピストンに面する主室と前記主室に噴孔を介して連通する副室とを有する燃焼室を備え、
エンジン出力軸に対して負荷が投入されたことを検出する負荷投入検出手段と、
その負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記主室に供給する空気と燃料との混合気における空気過剰率を減少側に変更させる空気過剰率変更手段と、
前記負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記副室に供給する燃料ガスの供給量を低下側に変更させる副室燃料ガス供給量変更手段とを備えた副室式ガスエンジンの運転方法の特徴構成は、
前記燃焼室において失火する確率である失火率を予め定められた目標失火率より小さくする、前記副室に供給する燃料ガスの低下量を求め、求められた燃料ガスの低下量だけ燃料ガスの供給量を低下側に変更設定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、負荷の投入を検出した場合に、空気過剰率変更手段によって、主室に供給する混合気の空気過剰率が負荷投入前の空気過剰率より減少側に変更されるので、混合気における燃料ガスの濃度を濃くして、投入された負荷に対して十分なエンジン出力を確保して安定した運転状態を維持することができる。また、副室燃料ガス供給量変更手段によって、負荷の投入を検出した場合に、副室に供給する燃料ガスの供給量が、負荷投入前の供給量より低下側に変更されるので、燃料ガスの供給量の低下によって副室内の圧力が低下するため、噴孔を介して連通する主室から、主室に供給された混合気がその噴孔より流入しやすい状態となって、その流入した混合気中に含まれる空気によって副室における燃料濃度が適切な濃度に調整されて、失火の発生を防止することができる。
そして、失火率を予め定められた目標失火率より小さくする燃料ガスの低下量(現に副室に供給している燃料ガスの供給量からの低下量)が求められ、この求められた燃料ガスの低下量だけ、副室への燃料ガスの供給量を低下側に変更設定されるので、上述の如く、副室内を満たす燃料ガス圧力が低下して、主室からより多くの混合気を副室に流入させて、その混合気中に含まれる空気によって、副室における燃料濃度を適切な濃度に調整することができ、副室において安定した着火が得られることができ、失火率を予め定められた目標失火率より小さくすることができる。
本発明に係る副室式ガスエンジンの運転方法の更なる特徴構成は、前記失火率を、前記混合気の燃焼圧力、燃焼ガス温度、燃焼排ガスの燃焼ガス性状に基づいて求める点にある。
上記特徴構成によれば、失火率は、混合気の燃焼圧力、燃焼ガス温度、燃焼排ガスの燃焼ガス性状のいずれか或いはそれらの組合せを、その基礎情報として求めるものとする。
例えば、燃焼圧力が所定の圧力にまで上昇しないサイクルにおいては、失火が発生しているものと判断して、失火率を実測することができる。また、燃焼ガス温度については、失火が発生すると、燃焼ガスの温度が下降するが、例えば、予め燃焼ガス低下温度と失火率との関係を求めておくことで、燃焼ガス低下温度に対応する失火率が発生している状態であると判断することができる。そして、燃焼排ガスの燃焼ガス性状については、失火が発生すると完全に燃焼せずに排出される燃料が多くなるので、例えば、燃料の未燃焼成分である炭化水素や、燃料が不完全燃焼したときに発生する一酸化炭素が燃焼ガスに多く含まれることとなる。従って、これらの排出濃度と失火率との関係を予め計測して求めておくことで、炭化水素や一酸化炭素の燃焼ガス中の濃度に対応する失火率となっていることを判断することができる
本発明に係る副室式ガスエンジンの運転方法の更なる特徴構成は、
前記副室に供給する燃料ガスの低下量について、前記失火率と空気過剰率との関係、吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度に応じた燃料ガスの低下量の目標値である目標低下量が予め複数記憶されており、
前記目標失火率が設定自在に構成され、
前記目標失火率と前記空気過剰率変更手段にて減少側に変更した空気過剰率の減少量とから、予め記憶されている複数の前記目標低下量の1つを選択し、その選択した前記目標低下量を前記燃料ガスの低下量に変更設定する点にある。
上記特徴構成によれば、燃料ガスの供給量の複数の燃料ガスの目標低下量が、失火率と空気過剰率との関係、吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度に応じて予め複数記憶されているので、失火率と空気過剰率との関係に基づいて、または、吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度の変化に対応して、燃料ガスの供給量の目標低下量を正確かつ容易に求めることができる。
また、目標失火率と空気過剰率変更手段にて減少側に変更した空気過剰率とから、予め求められている複数の目標低下量から1つを選択して燃料ガスの低下量に変更設定するので、減少側に変更した空気過剰率を基準として、さらに目標失火率との関係で目標低下量の1つを選択し燃料ガスの低下量に変更設定することができる。このように、変更後の空気過剰率を基準として、繰り返し燃料ガスの低下量を変更設定することができるので、確実に副室内部の燃料濃度を適切に調整して、失火の発生を目標失火率の範囲内に抑制することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る、
ピストンに面する主室と前記主室に噴孔を介して連通する副室とを有する燃焼室を備え、
エンジン出力軸に対して負荷が投入されたことを検出する負荷投入検出手段と、
その負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記主室に供給する空気と燃料との混合気における空気過剰率を減少側に変更させる空気過剰率変更手段と、
前記負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記副室に供給する燃料ガスの供給量を低下側に変更させる副室燃料ガス供給量変更手段とを備えた副室式ガスエンジンの特徴構成は、
副室燃料ガス供給量変更手段が、前記燃焼室において失火する確率である失火率を予め定められた目標失火率より小さくする、前記副室に供給する燃料ガスの低下量を求め、求めれた燃料ガスの低下量だけ燃料ガスの供給量を低下側に変更設定する点にある。
上記特徴構成によれば、副室燃料ガス供給量変更手段が、目標失火率より小さくする燃料ガスの低下量(現に副室に供給している燃料ガスの供給量からの低下量)を求め、この求めた低下量だけ、副室への燃料ガスの供給量を低下側に変更設定するので、上述の副室式ガスエンジンの運転方法における作用効果と同様に、副室内を満たす燃料ガス圧力が低下して、主室からより多くの混合気を副室に流入させて、その混合気中に含まれる空気によって、副室における燃料濃度を適切な濃度に調整することができ、副室において安定した着火が得られることができ、失火率を予め定められた目標失火率より小さくすることができる。
本発明に係る副室式ガスエンジン更なる特徴構成は、
前記失火率を、前記混合気の燃焼圧力、燃焼ガス温度、燃焼排ガスの燃焼ガス性状に基づいて求める失火率検出手段を備えた点にある。
上記特徴構成によれば、失火率検出手段によって、混合気の燃焼圧力、燃焼ガス温度、燃焼排ガスの燃焼ガス性状に基づいて失火率を求めることができる。
本発明に係る副室式ガスエンジン更なる特徴構成は、
前記副室に供給する燃料ガスの低下量について、前記失火率と空気過剰率との関係、吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度に応じた燃料ガスの低下量の目標値である目標低下量が予め複数記憶されており、
前記目標失火率が設定自在に構成され、
副室燃料ガス供給量変更手段が、前記目標失火率と前記空気過剰率変更手段にて減少側に変更した空気過剰率の減少量とから、予め記憶されている複数の前記目標低下量の1つを選択し、その選択した前記目標低下量を前記燃料ガスの低下量に変更設定する点にある。
上記特徴構成によれば、また、副室燃料ガス供給量変更手段が、目標失火率と減少側に変更した空気過剰率とから、予め求められている複数の目標低下量から1つを選択して燃料ガスの低下量に変更設定するので、上述の副室式ガスエンジンの運転方法における作用効果と同様に、減少側に変更した空気過剰率を基準として、さらに目標失火率との関係で目標低下量の1つを選択し燃料ガスの低下量に変更設定することができるので、確実に副室内部の燃料濃度を適切に調整して、失火の発生を目標失火率の範囲内に抑制することができる。
上記目的を達成するための本発明に係るエンジン発電システムは、上記特徴構成の何れかに記載の副室式ガスエンジンと、その副室式ガスエンジンのエンジン出力軸により駆動されて発電を行うとともに、商用電力系統に連係可能に構成された発電機とを備え、前記発電機は、遮断器を介して前記商用電力系統に接続されており、前記負荷として、前記発電機の出力電力線に投入自在な電力負荷が備えられている点にある。
上記特徴構成によれば、発電機の出力電力線に投入自在な電力負荷が備えられている。これにより、商用電力系統から電力供給を受けていない場合でも、副室式ガスエンジンにより駆動される発電機によって電力負荷に電力を供給することができる。また、投入自在に設けられた電力負荷が発電機の出力電力線に投入された場合においても、上記特徴構成の何れかに記載の副室式ガスエンジンによって、副室における燃料濃度が適切な濃度に調整して、失火の発生を防止することができるので、投入された電力負荷に電力を供給することができる。
本発明に係るエンジン発電システムの更なる特徴構成は、前記負荷投入検出手段は、前記遮断器により前記発電機と前記商用電力系統との間を遮断して前記副室式ガスエンジンを運転させる単独運転状態において、前記発電機の作動状態に基づいて、前記発電機の出力電力線に前記電力負荷が投入されたことを検出するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、負荷投入検出手段は、発電機の作動状態に基づいて電力負荷が投入されたことを検出することができるので、発電機を駆動する副室式ガスエンジン等にその検出手段を設けることなく容易かつ確実に負荷の投入を検出することができる。
また、発電機が商用電力系統と接続されていない単独運転状態において、電力負荷が投入されると、発電機を駆動する副室式ガスエンジンに負荷が発生するが、上記特徴構成の何れかに記載の副室式ガスエンジンによって、副室における燃料濃度が適切な濃度に調整して、失火の発生を防止することができるので、投入された電力負荷に電力を供給することができる。
本実施形態におけるエンジン発電システムを示す図である。 本実施形態における電力負荷(a)と、エンジン回転数(b)と、空気過剰率(c)と副室差圧(d)との関係を示す図である。 本実施形態における各副室差圧における失火率と空気過剰率との関係を示す図である。 所定の失火率における副室差圧と空気過剰率の関係を示す図である。
本発明に係る副室式エンジンを用いたエンジン発電システムの実施形態について図面に基づいて説明する。このエンジン発電システムは、図1に示すように、副室式ガスエンジン1(副室式エンジンに相当)の出力軸19に同期発電機102(発電機に相当)が連結されて、同期発電機102に接続される出力電力線106には、商用電力系統101および電力負荷Lが接続されて構成される。
図1に基づいて、本実施形態に係るエンジン発電システムの構成について説明する。
この副室式ガスエンジン1は、燃焼室4として、ピストン5に面する主室6とその主室6に噴孔7を介して連通する副室8とを有する燃焼室4を備えており、気体燃料である都市ガス(13A)を燃料ガスG(燃料に相当)として利用するものである。副室式ガスエンジン1は、主室6の吸気路9に混合気Iを供給する混合気生成手段Dと、吸気路9に設けられた吸気弁10と、主室6の排気路11に設けられた排気弁12と、副室8に副室燃料ガスG1(燃料ガスに相当)を供給する副室燃料ガス通路13と、副室8に形成された混合気Iを火花点火する点火プラグ14と、副室燃料ガスG1の供給圧力を調整可能な調圧弁33と、副室燃料ガス通路13において調圧弁33の下流に設けられ、燃料ガスGの流通を断続可能な開閉弁16とを備えている。そして、吸気路9には吸気圧センサ9a設けられ、副室8には副室圧センサ8aが設けられている。
また、副室式ガスエンジン1は、ピストン5と、ピストン5を収容してピストン5の頂面とともに主室6を形成するシリンダ17とを備えている。ピストン5がシリンダ17内で往復運動し、それとともに吸気弁10及び排気弁12を開閉動作し、主室6において吸気、圧縮、膨張(燃焼)、排気の各行程が行われる。ピストン5の往復運動が、連結棒18によって出力軸19の回転運動として出力される。
そして、副室式ガスエンジン1の出力軸19に連結駆動されて発電を行うとともに、商用電力系統101に連係可能に構成された同期発電機102(発電機に相当)が備えられている。同期発電機102は、商用電力系統101に系統遮断器103を介して接続され、系統遮断器103が投入状態のときには、同期発電機102が商用電力系統101に対して電気的に接続状態となる。一方、系統遮断器103が開放状態のときには、同期発電機102が商用電力系統101に対して解列状態となる。そして、系統遮断器103が接続状態のときは、同期発電機102に電力を供給して出力軸19を回転させて副室式ガスエンジン1を始動することが可能である。一方、系統遮断器103を開放状態に切り換えられて商用電力系統101と解列状態となっているとき、または、商用電力系統101が停電状態であるときは、エンジンの始動は図示しないエンジンスタータにより行うことができる。
また、同期発電機102と接続されている出力電力線106の系統遮断器103と同期発電機102との間には、負荷遮断器105を介して接続される電灯や電気機器等で構成される電力負荷Lが投入自在な状態で備えられている。これにより、商用電力系統101から電力供給を受けられないときや、系統遮断器103が開放状態のときには、電力負荷Lで消費される電力が、同期発電機102の発電電力で賄われるように構成されている。そして、同期発電機102には、発電電力を検出する電力計32が備えられており、電力計32にて検出する電流値に基づいて、電力負荷Lが投入されたことを検出可能に構成されている。
以下、副室式ガスエンジン1について詳細に説明する。
副室式ガスエンジン1は、吸気行程において吸気弁10を開弁状態として、燃料ガス流量調整弁41およびミキサ40で構成される混合気生成手段Dによって生成された空気と燃料ガスGとの混合気Iが吸気路9から主室6に供給されるとともに、副室8に副室燃料ガスG1を供給し、圧縮行程にて噴孔7を通して主室6から副室8に混合気Iを流入させて、副室8内に副室燃料ガスG1と混合気Iとの副室混合気を形成し、副室8の点火プラグ14での火花点火によって副室8内で燃焼させた副室混合気を、噴孔7を介して主室6に火炎ジェット(図1中二点鎖線参照)として噴射するように構成されている。これにより、副室式ガスエンジン1は、主室6に供給される空気と燃料ガスGとの混合気Iが燃料希薄混合気の場合においても良好に燃焼させることを可能にしている。
次に、副室8へ副室燃料ガスG1を供給する開閉弁16の構成について説明する。
シリンダヘッド20に形成された副室8を形成する円柱状の凹部の上方開口部には、その上方開口部に嵌合する形態で有底筒状の口金21が設けられている。口金21の上方開口部には、その上方開口部に嵌合する形態で内部に副室燃料ガス通路13を形成する燃料供給管22が設けられている。口金21の底部には、副室8と口金21内とを連通する燃料供給口23が形成されている。
そして、口金21内には、弁体24が設けられている。この弁体24は、燃料供給管22に形成された弁座部25に当接して燃料供給管22の先端開口部を開閉自在に配置されている。また、弁体24には、弁体24を弁座部25に向けて付勢する付勢部材(図示せず)が設けられている。
開閉弁16による副室8への副室燃料ガスG1の供給については、副室式ガスエンジン1の吸気工程のタイミングで弁体24が開動作されるように構成されている。弁体24が下方側に移動して弁座部25から離間して、開閉弁16を開弁状態とし、副室燃料ガス通路13から燃料供給口23を通じて副室8に副室燃料ガスG1が供給される。一方、弁体24が上方側に移動して弁座部25に当接して、開閉弁16が閉弁状態とし、副室燃料ガス通路13から副室8への副室燃料ガスG1の供給が停止される。
そして、副室燃料ガス通路13において開閉弁16よりも上流側には、調圧弁33が備えられている。調圧弁33を調整することで副室燃料ガス通路13における副室燃料ガスG1の圧力を調整することができる。従って、調圧弁33により調整される副室燃料ガス通路13の圧力の調整することで、副室燃料ガス通路13から副室8への副室燃料ガスG1の供給量が所望の供給量となるようにされている。
副室式ガスエンジン1には、主室6に供給する燃料ガスGの流量を調整する燃料ガス流量調整弁41や、副室8へ供給する副室燃料ガスG1の流量を調整する調圧弁33および開閉弁16や、副室8における点火プラグ14の作動等を制御して副室式ガスエンジン1を制御する制御装置27が設けられている。また、この制御装置27には、出力軸19の回転角を検出するクランク角センサ28、エンジンの回転数を検出する回転数センサ31、空気過剰率センサ29(酸素濃度センサなど)、副室圧センサ8a、吸気圧センサ9a、系統遮断器103の接続状態等の検出信号が入力されるように構成されている。なお、クランク角センサ28の検出情報に基づいて、副室燃料ガス通路13の開閉弁16を開状態に切り換える期間を所望の期間とするとともに、点火プラグ14を所望のタイミングで作動させて火花点火するようにしている。
さらに、この制御装置27には、副室式ガスエンジン1の出力軸19に対して電力負荷Lが投入されたことを検出する負荷投入検出手段3と、その負荷投入検出手段3にて負荷の投入を検出した場合に、主室6に供給する空気と燃料ガスGとの混合気Iにおける空気過剰率λを減少側に変更させる空気過剰率変更手段30と、その負荷投入検出手段3にて電力負荷Lの投入を検出した場合に、副室8に供給する副室燃料ガスG1の供給量を低下側に変更させる副室燃料ガス供給量変更手段50と、商用電力系統101から電力供給を受けられない状態であることを確認する単独運転確認手段54を備えている。さらに、この制御装置27には、失火率を検出する失火率検出手段(図示せず)が設けられている。
負荷投入検出手段3について説明する。副室式ガスエンジン1の出力軸19により連結駆動されて発電を行う同期発電機102は、その発電電力を計測する電力計32が備えられており、負荷投入検出手段3は、電力計32にて計測される同期発電機102による発電電力値を検出することによって、同期発電機102を駆動する副室式ガスエンジン1の出力軸19に対して電力負荷Lが投入されたことを検出するように構成されている。
単独運転確認手段54は、系統遮断器103が開放状態であり同期発電機102と商用電力系統101とが解列状態であるか、または、系統遮断器103が接続状態であっても停電状態などにより商用電力系統101から電力供給を受けられない状態である時は、単独運転状態であると確認する。従って、単独運転確認手段54は、系統遮断器103に設けられた遮断器の開放状態を確認する手段または商用電力系統101の電圧出力を確認する電圧計(図示省略)などで構成される。
空気過剰率変更手段30は、空気過剰率λを減少側に変更させる空気過剰率λの減少量を電力負荷Lの投入によるエンジン回転数Nの低下量に応じて設定し、その設定した空気過剰率λの減少量だけ空気過剰率λを減少側に変更させるように構成されている。
従って、副室式ガスエンジン1は、負荷投入時におけるエンジン回転数Nの低下とともに、低下したエンジン回転数Nにおいて電力負荷Lに対するエンジン出力を維持するために、混合気Iの燃料濃度を上昇させて、つまり空気過剰率λを減少させて燃焼が行われる。また、空気過剰率λの減少量の設定の際は、予め負荷投入時に低下するエンジン回転数Nと空気過剰率λの減少量との関係が求められており、その関係に基づいて設定される。
副室燃料ガス供給量変更手段50は、吸気路9における吸気圧センサ9aにより検出された吸気圧力と、副室圧センサ8aにより検出された副室8の副室圧力との差圧である副室差圧dPの大きさに応じて、副室8に供給する副室燃料ガスG1の供給量を調整自在な燃料供給調整手段51と、副室差圧dPを調整自在な副室差圧調整手段52とを備えている。燃料供給調整手段51によって開閉弁16が制御されており、副室差圧調整手段52が調圧弁33を制御されている。そして、調圧弁33により調整される副室燃料ガス通路13の圧力および開閉弁16の開閉のタイミングによって、副室8に供給する副室燃料ガスG1の供給量を変更可能に構成されている。
そして、副室燃料ガス供給量変更手段50は、負荷投入時における副室燃料ガスG1の供給量を、副室差圧調整手段52によって調圧弁33を制御して、副室差圧dPを減少側に変更することで副室燃料ガスG1の副室8への供給量を低下側に変更設定させている。つまり、副室差圧dPの値を減少側に変更するように調圧弁33が圧力の調整を行うことで、副室燃料ガスG1の副室8への供給量を低下側に変更設定している。
また、副室燃料ガス供給量変更手段50は、副室8に供給する副室燃料ガスG1の供給量を低下側に変更させる副室燃料ガスG1の低下量を、空気過剰率変更手段30にて減少側に変更後の空気過剰率λおよび予め設定された失火率に応じて設定して、その設定した副室燃料ガスG1の低下量だけ副室燃料ガスG1を低下側に変更させる目標低下量が制御装置27の記憶部(図示せず)に複数記憶されている。従って、空気過剰率λの値に応じて副室差圧dPを調整して副室燃料ガスG1の低下量を設定可能に構成されている。
また、制御装置27の記憶部には、副室式ガスエンジン1の吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度の変化に応じて副室8に供給する副室燃料ガスG1の供給量を低下側に変更させる副室燃料ガスG1の目標低下量が複数記憶されている。
また、失火率検出手段は、混合気Iの燃焼圧力を計測することで、サイクル毎の燃焼圧力を検出することができ、これによってサイクル毎に失火の発生の有無を確認して、実際に発生している失火率を実測により求めることができるように構成されている。つまり、燃焼圧力が所定の圧力にまで上昇しないサイクルにおいては、失火が発生しているものと判断して、実際に副室式ガスエンジン1において発生している失火率を実測により求めることができる。失火率の導出に関しては、サイクル毎に失火を検出する構成の他、所定サイクル間隔で失火を検出するものとしてもいっこうに構わない。
次に、図2(a)〜図2(d)に基づいて、単独運転状態であることが確認されたときに、大きな電力負荷Lが投入されたときの副室式ガスエンジン1の運転状態について説明する。図2(a)に電力計32にて検出された電力負荷Lの変化を示す。電力計32にて検出される発電電力値が増加して、負荷投入検出手段3により負荷投入時期t1において電力負荷Lが投入されたことが検出される。また、図2(b)に副室式ガスエンジン1のエンジン回転数Nの低下状態を示す。負荷投入時期t1において投入された電力負荷Lが、副室式ガスエンジン1の出力に対して比較的大きな電力負荷Lである場合、同期発電機102と接続されている副室式ガスエンジン1に失火が発生するとともにエンジン回転数Nが図2(b)に示すように低下する。ここで、本願発明に係る副室式ガスエンジン1においては、エンジン回転数曲線S1のような状態として失火の発生を抑制しつつエンジン運転を定常状態に回復して継続することができる。一方、従来のエンジンの場合では、エンジン回転数曲線S2に示すように、失火が発生した後にエンジン停止となる可能性がある。
また、本願発明に係る副室式ガスエンジン1における空気過剰率λの低下状態を図2(c)に示す。負荷投入時期t1において、電力負荷Lが投入されると、図2(b)に示したエンジン回転数Nの低下量に応じて設定された空気過剰率λの減少量だけ空気過剰率λを減少側に変更させるように制御される。空気過剰率λの減少量の設定の際は、予め負荷投入時に低下するエンジン回転数Nと空気過剰率λの減少量との関係が求められており、その関係に基づいて設定される。
そして、空気過剰率λの変更は、制御装置27の空気過剰率変更手段30によって、混合気生成手段Dの燃料ガス流量調整弁41を調整して、ミキサ40に供給する燃料ガスGの流量を制御することで行なわれる。その結果、負荷投入後の空気過剰率λの低下状態が図2(c)に示すように調整される。
さらに、副室差圧dPの調整状態を図2(d)に示す。副室燃料ガス供給量変更手段50は調圧弁33を調整することで、空気過剰率λの減少に応じて副室差圧dPを減少側に調整される。例えば、図2(c)と図2(d)に示す時間ta〜時間teの関係のように、空気過剰率λに応じて副室差圧dPが調整されて、副室燃料ガス通路13から副室8への副室燃料ガスG1の供給量が失火を防止する所望の供給量となるように制御されている。このようにすることで、従来ではS2(図2(b)参照)で示されたエンジン回転数Nのように、失火発生後エンジン停止に至る運転状態を良好に制御して、失火を回避して良好な運転状態に回復させることができる。
次に、図3および図4に基づいて、失火を防止するための副室燃料ガスG1の供給量を所望の供給量とする設定について説明する。図3において、一定の期間において燃焼室4にて失火する確率である失火率と主室6に供給する混合気Iにおける空気過剰率λとの関係が示されている。図4において、空気過剰率λの減少量に対応する副室差圧dPの減少量が示されている。そして、副室差圧dPと副室燃料ガスG1の供給量との関係については、副室燃料ガス供給量変更手段50によって記憶されて、基本的には、副室燃料ガスG1の副室8への供給量は副室差圧dPを減少させることで低下する関係となっている。これにより、副室差圧dPの減少量に対応付けされた副室燃料ガスG1の低下量の目標値である目標低下量が予め複数設定されている。例えば、図4において、空気過剰率λの減少量がλ3からλ2とされた場合における副室燃料ガスG1の目標低下量は、副室差圧dPをdP3からdP2とする減少量に相当することが対応付けされて予め設定されている。
そして、副室燃料ガス供給量変更手段50では、失火率についての目標値である目標失火率Aと空気過剰率変更手段30にて減少側に変更後の空気過剰率λの減少量とから、予め設定されている複数の副室差圧dPの減少量として示される目標低下量の1つを選択し、その選択した目標低下量を副室燃料ガスG1の低下量に設定している。これにより、副室燃料ガスG1の供給量を所望の供給量として失火を防止することができる。
ここで、副室差圧dPを減少させるということは、副室8内の圧力を低くすることを示すので、副室8へ供給する副室燃料ガスG1の供給量を低下させることを示す。そして、副室燃料ガスG1の供給量を低下させることは、目標低下量を設定することを意味する。従って、目標低下量を大きく設定するということは、副室差圧dPを大きく減少させることを意味する。
例えば、図3において、定常の運転時における空気過剰率λを空気過剰率λsとして、負荷投入時に、空気過剰率変更手段30にて変更される空気過剰率λ1〜λ3において、目標失火率Aを目標失火率A1に設定すると、空気過剰率λ1の時は副室差圧dP2となるように副室燃料ガスG1の低下量が設定される。さらに、空気過剰率λ2の時は副室差圧dP3、空気過剰率λ3の時は副室差圧dP4となるようにそれぞれ副室燃料ガスG1の低下量が設定される。このように、目標失火率A1に失火率が調整されることとなる。
そして、さらに失火率を下げたいときは、目標失火率Aを目標失火率A2に設定することができる。この場合、空気過剰率λ1の時は副室差圧dP1となるようになるように副室燃料ガスG1の低下量が設定される。そして、空気過剰率λ2では副室差圧dP2に、空気過剰率λ3では副室差圧dP3として副室燃料ガスG1の低下量が設定される。このように、目標失火率A2に失火率が調整されることとなる。なお、実際に副室式ガスエンジン1において発生している失火率が、設定した目標失火率A1または目標失火率A2となっているかについては、失火率検出手段によって実測されている失火率によって確認することができる。
そして、目標失火率Aを、目標失火率A2とした場合は、図4に示した空気過剰率λと副室差圧dPの関係より、副室燃料ガス供給量変更手段50が副室差圧dPを調整する。このように副室差圧dPが調整されることで、図2(c)および図2(d)に示した負荷投入時t1以降の時間において、例えば、時間ta〜時間tdにおいて示されるように、空気過剰率λ3を示す時間taと時間teにおいては、副室差圧dPを副室差圧dP3に調整し、空気過剰率λ2を示す時間tbと時間tdにおいては、副室差圧dPを副室差圧dP2に調整し、空気過剰率λ3を示す時間tcについては、副室差圧dPを副室差圧dP1に調整して失火を防いでいる。
これにより、負荷投入時において、副室式ガスエンジン1のエンジン回転数Nを図2(b)に示すエンジン回転数曲線S1のような状態としてエンジンの運転を継続することができ、上記の制御を行なわない場合には発生すること予測される図2(b)のエンジン回転数曲線S2において示されたような失火が発生するのを防止することができる。
〔別実施形態〕
(A)上記実施形態においては、副室式ガスエンジン1は燃焼室4が1つである単気筒エンジンによる例を示したが、これに限らず、複数の燃焼室4を有する多気筒エンジンであってもよい。
(B)上記実施形態においては、負荷投入検出手段3により、電力負荷Lの投入を同期発電機102に電力計32の出力電力値によって検出したが、これに限らず、副室式ガスエンジン1のエンジン回転数Nの変化、空気過剰率λの変化および排気温度の少なくとも一によって電力負荷Lが投入されたことを検出してもよい。
(C)上記実施形態においては、排気路11に設けられた空気過剰率センサ29(酸素濃度センサ)によって空気過剰率λを検出したが、これに限らず混合ガス生成によって、空気と燃料ガスGとの混合割合より空気過剰率λを検出してもかまわない。
(D)上記実施形態においては、実際に副室式ガスエンジン1に発生している失火率を検出する失火率検出手段は、混合気Iの燃焼圧力によって失火率を実測する構成としたが、これに限らず、副室式ガスエンジン1の燃焼ガス温度または燃焼排ガスの燃焼ガス性状に基づいて求められる構成としてもよく、これらの組み合わせによって失火率が求められる構成としてもよい。
(E)上記実施形態においては、失火率についての目標値である目標失火率Aと空気過剰率変更手段30にて減少側に変更後の空気過剰率λの減少量との関係に基づいて、副室燃料ガスG1の低下量に設定するように構成したが、これに限らず、失火率についての目標値である目標失火率Aと副室式ガスエンジン1の吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度との関係に基づいて副室燃料ガスG1の低下量を設定するように構成してもよい。
以上説明したように、負荷投入時に、主室の燃料濃度を濃くして十分な出力を得つつ、副室内部の燃料濃度を適切に制御して失火の発生を防止することができる副室式ガスエンジンの運転方法および副室式ガスエンジンを提供することができる。
1 副室式ガスエンジン
3 負荷投入検出手段
4 燃焼室
5 ピストン
6 主室
7 噴孔
8 副室
19 出力軸(エンジン出力軸)
30 空気過剰率変更手段
50 副室燃料ガス供給量変更手段
101 商用電力系統
102 同期発電機(発電機)
103 系統遮断器(遮断器)
106 出力電力線
A 目標失火率
dP 副室差圧
G 燃料ガス(燃料)
G1 副室燃料ガス(燃料ガス)
I 混合気
L 電力負荷
λ 空気過剰率

Claims (8)

  1. ピストンに面する主室と前記主室に噴孔を介して連通する副室とを有する燃焼室を備え、
    エンジン出力軸に対して負荷が投入されたことを検出する負荷投入検出手段と、
    その負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記主室に供給する空気と燃料との混合気における空気過剰率を減少側に変更させる空気過剰率変更手段と、
    前記負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記副室に供給する燃料ガスの供給量を低下側に変更させる副室燃料ガス供給量変更手段とを備えた副室式ガスエンジンの運転方法であって、
    前記燃焼室において失火する確率である失火率を予め定められた目標失火率より小さくする、前記副室に供給する燃料ガスの低下量を求め、求められた燃料ガスの低下量だけ燃料ガスの供給量を低下側に変更設定する副室式ガスエンジンの運転方法。
  2. 前記失火率を、前記混合気の燃焼圧力、燃焼ガス温度、燃焼排ガスの燃焼ガス性状に基づいて求める請求項1記載の副室式ガスエンジンの運転方法。
  3. 前記副室に供給する燃料ガスの低下量について、前記失火率と空気過剰率との関係、吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度に応じた燃料ガスの低下量の目標値である目標低下量が予め複数記憶されており、
    前記目標失火率が設定自在に構成され、
    前記目標失火率と前記空気過剰率変更手段にて減少側に変更した空気過剰率の減少量とから、予め記憶されている複数の前記目標低下量の1つを選択し、その選択した前記目標低下量を前記燃料ガスの低下量に変更設定する請求項1または2に記載の副室式ガスエンジンの運転方法。
  4. ピストンに面する主室と前記主室に噴孔を介して連通する副室とを有する燃焼室を備え、
    エンジン出力軸に対して負荷が投入されたことを検出する負荷投入検出手段と、
    その負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記主室に供給する空気と燃料との混合気における空気過剰率を減少側に変更させる空気過剰率変更手段と、
    前記負荷投入検出手段にて負荷の投入を検出した場合に、前記副室に供給する燃料ガスの供給量を低下側に変更させる副室燃料ガス供給量変更手段とを備えた副室式ガスエンジンであって、
    副室燃料ガス供給量変更手段が、前記燃焼室において失火する確率である失火率を予め定められた目標失火率より小さくする、前記副室に供給する燃料ガスの低下量を求め、求めれた燃料ガスの低下量だけ燃料ガスの供給量を低下側に変更設定する副室式ガスエンジン。
  5. 前記失火率を、前記混合気の燃焼圧力、燃焼ガス温度、燃焼排ガスの燃焼ガス性状に基づいて求める失火率検出手段を備えた請求項4記載の副室式ガスエンジン。
  6. 前記副室に供給する燃料ガスの低下量について、前記失火率と空気過剰率との関係、吸入空気の温度或いは吸入空気の湿度に応じた燃料ガスの低下量の目標値である目標低下量が予め複数記憶されており、
    前記目標失火率が設定自在に構成され、
    副室燃料ガス供給量変更手段が、前記目標失火率と前記空気過剰率変更手段にて減少側に変更した空気過剰率の減少量とから、予め記憶されている複数の前記目標低下量の1つを選択し、その選択した前記目標低下量を前記燃料ガスの低下量に変更設定する請求項4または5に記載の副室式ガスエンジン。
  7. 請求項4〜6の何れか1項に記載の副室式ガスエンジンと、その副室式ガスエンジンのエンジン出力軸により駆動されて発電を行うとともに、商用電力系統に連係可能に構成された発電機とを備え、前記発電機は、遮断器を介して前記商用電力系統に接続されており、前記負荷として、前記発電機の出力電力線に投入自在な電力負荷が備えられているエンジン発電システム。
  8. 前記負荷投入検出手段は、前記遮断器により前記発電機と前記商用電力系統との間を遮断して前記副室式ガスエンジンを運転させる単独運転状態において、前記発電機の作動状態に基づいて、前記発電機の出力電力線に前記電力負荷が投入されたことを検出するように構成されている請求項7に記載のエンジン発電システム。
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