JP5512307B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの燃料噴射制御装置の技術に関する。
従来、エンジンの始動時に、燃料噴射装置の燃料噴射ポンプは、エンジンと共にセルモータ等の補助始動装置によって低速度で作動されるため、燃料を高圧に加圧することができない。よって、燃料が十分に微細化されずに燃焼室内へ噴射されることになって、燃料の気化が促進されず、エンジンの始動性が低下する。また、エンジンの始動時に、エンジンの温度が低温である場合には、燃焼室内における燃料の気化がより促進されにくいことに加えて、エンジンオイルの粘度が高くなってエンジンの回転抵抗が上昇することから、エンジンの始動性がさらに低下する問題があった。
そこで、この問題を解消するため、エンジンの始動時において、燃料噴射量をエンジン回転数に応じて設定する技術が提案されている。この技術としては、例えば特許文献1の如く、エンジン(内燃機関)の始動時に、エンジンが補助始動装置によらず自立して運転を開始する自立運転回転数(完爆)に至るまで、始動時の燃料噴射量を増量側に補正するように燃料噴射制御を行うものがある。
この技術においては、エンジンの始動時に、エンジン回転数が自立運転回転数に至った後は、燃料噴射制御が定常の燃料噴射量で制御する定常時噴射制御に切り替えられて、燃料噴射量の増量側への補正が終了する。そして、アクセル操作によって任意の目標回転数(アイドル回転数)が設定されている場合には、エンジン回転数が自立運転回転数に至った後は、燃料噴射量が設定された目標回転数に応じた量に変更されるようになっている。
特開平11−173188号公報
しかし、特許文献1の技術においては、エンジンの始動時に、特にアクセル操作により設定された目標回転数がハイアイドル回転数である場合、エンジンの回転数が目標回転数に至るまでに、燃料噴射量の増量側への補正が比較的早い時期に終了して、燃料噴射量が補正時に比べて少ない量に変わる。よって、燃料噴射量がアクセル操作に応じた適切な量とならずに、エンジンの回転数が目標回転数になるまでに必要な時間が長くなって、エンジンから排出される青白煙が増加する懸念があった。
本発明は、上記の如き課題を鑑みてなされたものであり、エンジンの始動性を向上させるとともに、エンジンの始動時における青白煙の排出量を抑制する燃料噴射制御装置の提供を目的とする。
請求項1においては、アクセル操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記エンジンの燃料噴射装置による燃料噴射を制御する制御手段と、を備える燃料噴射制御装置であって、前記制御手段は、前記エンジンの始動時に、前記操作量検出手段により検出された操作量に基づいて前記エンジンの目標回転数を算出して、この目標回転数に基づいて定常時燃料噴射量および前記目標回転数よりも小さい噴射量切り替え回転数を算出し、前記回転数検出手段により検出された回転数が前記噴射量切り替え回転数に至るまで、燃料噴射量を前記定常時燃料噴射量よりも増量した始動時燃料噴射量とし、前記制御手段は、前記目標回転数が高いほど前記目標回転数と前記噴射量切り替え回転数との偏差を小さくするものである。
請求項2においては、前記エンジンの温度を検出する温度検出手段を備え、前記制御手段は、前記温度検出手段により検出された温度が低いほど前記始動時燃料噴射量を増量するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く構成したので、エンジンの始動時に、エンジンの回転数が噴射量切り替え回転数、例えば目標回転数近傍になるまで、燃料を定常時燃料噴射量よりも増量した始動時燃料噴射量で噴射させることが可能となる。
したがって、エンジンの始動性を向上させることができるとともに、エンジンの回転数が目標回転数になるまでに必要な時間を短くして、エンジンから排出される青白煙の排出量を抑制することができる。
また、目標回転数が高いほど、エンジン回転数が目標回転数に近づくまで、燃料噴射量が始動時燃料噴射量に維持されることになる。
したがって、目標回転数が高く設定された場合であっても、エンジンの回転数が目標回転数になるまでに必要な時間を短くして、エンジンから排出される青白煙の排出量を抑制することができる。
請求項2の如く構成したので、エンジンの回転数が目標回転数になるまでに必要な時間を短くしながら、始動時燃料噴射量をエンジン温度に応じて適切な量として、青白煙の排出量を低減することができる。
本発明の第一実施形態に係る燃料噴射制御装置の構成を示す図。 本発明の第一実施形態に係る燃料噴射制御装置の制御手順を示すフローチャート図。 (a)本発明の第一実施形態に係る燃料噴射制御装置による燃料噴射量を表すグラフを示す図。 (b)本発明の第一実施形態に係る燃料噴射制御装置による目標回転数に至るまでの燃料噴射量と経過時間を表すグラフを示す図。 本発明の第二実施形態に係る燃料噴射制御装置の制御手順を示すフローチャート図。 本発明の第二実施形態に係る燃料噴射制御装置による各エンジン温度における燃料噴射量を表すグラフを示す図。
以下に、図1を用いて本発明の第一実施形態に係る燃料噴射制御装置10と、この燃料噴射制御装置10を適用したエンジン1とについて説明する。
図1に示すように、エンジン1は、四つの気筒5・5・5・5を有する直列四気筒エンジンである。なお、エンジン1の気筒数は、特に限定するものではなく、単気筒または多気筒であればよい。
エンジン1は、吸気管2を介して供給される外気と、アクセル操作手段であるアクセルペダル3の操作に応じて燃料噴射装置の燃料噴射弁4・4・4・4から供給される燃料とを気筒5・5・5・5の内部において混合して燃焼させることで、出力軸を回転駆動させる。エンジン1は、燃料の燃焼により発生する排気を排気管6を介して外部へ排出する。エンジン1の本体部には、冷却水を循環させる図示しないウォータージャケットが構成される。ウォータージャケットには、温められた冷却水の熱交換を行うラジエータ7が接続される。燃料の燃焼により加熱したエンジン1は、ラジエータ7を介してウォータージャケットに循環供給される冷却水により冷却される。
燃料噴射制御装置10は、前記燃料噴射装置による燃料噴射の制御を行うものである。燃料噴射制御装置10は、アクセルペダル3の操作量を検出する操作量検出手段である操作量検出部11、エンジン1の回転数を検出する回転数検出手段であるエンジン回転数検出部12、エンジン1の温度を検出する温度検出手段であるエンジン温度検出部13、燃料噴射を制御する制御手段である燃料噴射制御部14を具備する。
操作量検出部11は、アクセルペダル3の操作量Sを検出するものである。操作量検出部11は、ストロークセンサー又は角度センサーから構成され、アクセルペダル3の出力レバーに設けられる。なお、操作量検出部11を、本実施形態においては、ストロークセンサー又は角度センサーから構成しているが、これは特に限定するものではなく、操作量Sを検出することができるものであればよい。
エンジン回転数検出部12は、エンジン1の回転数Rを検出するものである。エンジン回転数検出部12は、ロータリーエンコーダから構成され、エンジン1の出力軸に設けられる。なお、エンジン回転数検出部12を、本実施形態においては、ロータリーエンコーダから構成しているが、これは特に限定するものではなく、回転数Rを検出することができるものであればよい。
エンジン温度検出部13は、エンジン1のエンジン温度Tを前記冷却水の温度で代用して検出するものである。エンジン温度検出部13は、温度センサー等から構成され、エンジン1の冷却水の熱交換を行うラジエータ7に配置される。なお、エンジン温度Tを、本実施形態においては、冷却水の温度で代用しているが、これは特に限定するものではない。例えば、エンジン温度Tを、エンジン1の潤滑油の温度で代用するようにしてもよい。
燃料噴射制御部14は、燃料の噴射制御を行うための種々のプログラムや、操作量Sに基づいてエンジン1の目標回転数Rtを算出するための目標回転数マップM1、目標回転数Rtに基づいて定常時燃料噴射量Qtを算出するための燃料噴射量マップM2、目標回転数Rtに基づいて噴射量切り替え回転数Rcを算出するための噴射量切り替え回転数マップM3、所定の値である始動時燃料噴射量Qs等を記憶する(図3参照)。また、燃料噴射制御部14は、これらのプログラム等に従って所定の演算を行って、その演算の結果を記憶する。燃料噴射制御部14は、後述のECU20に具備されるが、ECU20と別体的に構成することも可能である。
目標回転数Rtは、アクセルペダル3が操作量Sだけ操作された場合に、無負荷状態におけるエンジン1が一定速度で回転する回転数である。
定常時燃料噴射量Qtは、アクセルペダル3の操作量Sに応じた燃料が、各燃料噴射弁4から噴射される燃料噴射制御が行われている定常時において、エンジン1が目標回転数Rtで回転している際に必要な燃料噴射量である。
始動時燃料噴射量Qsは、エンジン1の始動時にアクセルペダル3の操作量Sにかかわらず各燃料噴射弁4から噴射される燃料噴射量であり、定常時燃料噴射量Qtよりも増量した燃料噴射量に設定されている。
噴射量切り替え回転数Rcは、燃料噴射制御を燃料噴射量を始動時燃料噴射量Qsとする始動時制御から燃料噴射量を定常時燃料噴射量Qtとする定常時制御に切り替えるための基準となるエンジン1の回転数である。噴射量切り替え回転数Rcは、目標回転数Rtに基づいて算出される偏差分だけ目標回転数Rtよりも低い回転数である。目標回転数Rtに基づいて算出される偏差は、目標回転数Rtが高いほど小さくなるように算出される。
ECU20は、エンジン1を制御するものである。ECU20には、エンジン1の制御を行うための種々のプログラムやデータが格納される。ECU20は、CPU、ROM、RAM、HDD等がバスで接続される構成であってもよく、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であってもよい。
図1に示すように、燃料噴射制御部14(ECU20)は、燃料噴射弁4・4・4・4と接続され、燃料噴射弁4・4・4・4を制御することが可能である。
燃料噴射制御部14(ECU20)は、操作量検出部11に接続され、操作量検出部11が検出する操作量Sを取得することが可能である。
燃料噴射制御部14(ECU20)は、エンジン回転数検出部12に接続され、エンジン回転数検出部12が検出する回転数Rを取得することが可能である。
ECU20は、燃料噴射制御部14を介して取得した操作量S、回転数R、目標回転数Rt、噴射量切り替え回転数Rc、定常時燃料噴射量Qt、始動時燃料噴射量Qsに基づいてエンジン1を制御することが可能である。
以下では、エンジン1の始動時における燃料噴射制御装置10の燃料噴射制御の態様について図2を用いて説明する。
燃料噴射制御装置10は、キースイッチの操作によりセルモータが作動して、エンジン1が始動を開始するとき、以下のステップで燃料噴射制御を行う。
まず、ステップS110において、燃料噴射制御部14は、操作量検出部11が検出する操作量Sを取得する。
次に、ステップS120において、燃料噴射制御部14は、取得した操作量Sに基づいて、目標回転数Rtを目標回転数マップM1から算出する。
ステップS130において、燃料噴射制御部14は、算出した目標回転数Rtに基づいて、定常時燃料噴射量Qtを燃料噴射量マップM2から算出するとともに、噴射量切り替え回転数Rcを噴射量切り替え回転数マップM3から算出する。
ステップS140において、燃料噴射制御部14は、エンジン回転数検出部12が検出する回転数Rを取得する。
ステップS150において、燃料噴射制御部14は、取得した回転数Rが噴射量切り替え回転数Rc以上か否か判定する。その結果、回転数Rが噴射量切り替え回転数Rc以上と判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS160に移行させる。一方、回転数Rが噴射量切り替え回転数Rc未満と判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS250に移行させる。
ステップS250において、燃料噴射制御部14は、燃料を各燃料噴射弁4から始動時燃料噴射量Qs噴射させた後、ステップをステップS140に繰り返し移行させる。
ステップS160において、燃料噴射制御部14は、各燃料噴射弁4から噴射させる燃料噴射量を始動時燃料噴射量Qsから定常時燃料噴射量Qtまで所定の割合で減量させながら変更する。
ステップS170において、燃料噴射制御部14は、燃料を各燃料噴射弁4から変更した噴射量で噴射させる。
ステップS180において、燃料噴射制御部14は、エンジン回転数検出部12が検出する回転数Rを取得する。
ステップS190において、燃料噴射制御部14は、回転数Rが目標回転数Rtと等しいか否か判定する。その結果、回転数Rが目標回転数Rtと等しいと判定した場合、燃料噴射制御部14はエンジン1の始動時における燃料噴射制御を終了する。また、回転数Rが目標回転数Rtと等しくないと判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS290に移行させる。
ステップS290において、燃料噴射制御部14は、回転数Rが目標回転数Rtより高いか否か判定する。その結果、回転数Rが目標回転数Rtより高いと判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS300に移行させる。一方、回転数Rが目標回転数Rt未満と判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS400に移行させる。
ステップS300において、燃料噴射制御部14は、各燃料噴射弁4から噴射される燃料噴射量を定常時燃料噴射量Qtから所定量減量させた後、ステップをステップS170に繰り返し移行させる。
ステップS400において、燃料噴射制御部14は、各燃料噴射弁4から噴射される燃料噴射量を定常時燃料噴射量Qtから所定量増量させた後、ステップをステップS170に繰り返し移行させる。
以上のように、燃料噴射制御装置10は、アクセル操作手段であるアクセルペダル3の操作量Sを検出する操作量検出手段である操作量検出部11と、エンジン1の回転数Rを検出する回転数検出手段であるエンジン回転数検出部12と、エンジン1の燃料噴射装置である燃料噴射弁4・4・4・4による燃料噴射を制御する制御手段である燃料噴射制御部14と、を備えるものであって、燃料噴射制御部14は、エンジン1の始動時に、操作量検出部11により検出された操作量Sに基づいてエンジン1の目標回転数Rtを算出して、この目標回転数Rtに基づいて定常時燃料噴射量Qtおよび目標回転数Rtよりも小さい噴射量切り替え回転数Rcを算出し、エンジン回転数検出部12により検出された回転数Rが噴射量切り替え回転数Rcに至るまで、燃料噴射量を定常時燃料噴射量Qtよりも増量した始動時燃料噴射量Qsとするものである。
このような燃料噴射制御装置10の燃料噴射制御によれば、エンジン1の始動時に、燃料噴射量は、図3(a)に示すように、回転数Rが0から噴射量切り替え回転数Rc、例えば目標回転数Rt近傍に至るまでは、始動時燃料噴射量Qsとなり(始動時制御)、エンジン1の回転数Rが噴射量切り替え回転数Rcを超えた場合は、エンジン1の回転数Rが目標回転数Rtに至るまで、始動時燃料噴射量Qsから所定の割合で減量した定常時燃料噴射量Qt、又は定常時燃料噴射量Qtよりも少量の噴射量となる(定常時制御)。この場合、図3(b)に示すように、回転数Rが目標回転数Rtに至るまでに必要な時間は、時間Ti(Rc)となる。なお、図3(a)において、ハイアイドル回転数における目標回転数をRt(H)、噴射量切り替え回転数をRc(H)、ローアイドル回転数における目標回転数をRt(L)、噴射量切り替え回転数をRc(L)と記す。
一方、前述した従来の技術の燃料噴射制御によれば、図3(b)に示すように、エンジン1の始動時に、燃料噴射量は、回転数Rが0から噴射量切り替え回転数Rcよりも小さい自立運転回転数Rjに至るまでは、始動時燃料噴射量Qsとなる。回転数Rが自立運転回転数Rjを超えた場合は、始動時燃料噴射量Qsから減量した燃料が噴射され、エンジン1の回転数Rが目標回転数Rtに至った段階で定常時燃料噴射量Qtとなる。この場合、回転数Rが目標回転数Rtに至るまでに必要な時間は、時間Ti(Rj)となる。
図3から明らかなように、燃料噴射制御装置10の燃料噴射制御によれば、燃料噴射量が従来の技術に係る燃料噴射制御に比べて、始動時燃料噴射量Qsから定常時燃料噴射量Qtに減少する時期、即ち始動時制御から定常時制御に移行する時期が遅くなり、時間Ti(Rc)が時間Ti(Rj)に比べて短い時間となる。この傾向は、目標回転数Rtがハイアイドル回転数である場合、エンジン1の回転数Rが目標回転数Rtに至るまでに、始動時制御の時間が定常時制御の時間よりも長くなって、特に顕著となる。したがって、エンジン1の始動時に、従来に比べて、エンジン1の回転数が目標回転数Rtになるまでに必要な時間を短くして、エンジン1から排出される青白煙の排出量を抑制することができる。
また、エンジン1の回転数Rが0から噴射量切り替え回転数Rcに至るまで、燃料噴射量が定常時燃料噴射量Qtよりも増量した始動時燃料噴射量Qsとなることから、エンジン1の始動時に、燃料の自己着火が発生しやすくなり、燃料の燃焼が持続する。したがって、エンジンの始動性を向上させることができる。
これにより、燃料の自己着火が発生する可能性を高め、かつ燃料の燃焼を持続することが容易になる。また、目標回転数Rtの近傍まで通常よりも多い燃料が噴射されるので回転数Rの上昇割合が大きくなり目標回転数Rtに至る時間が短縮される。このため、エンジンの始動性を向上させることができるとともに、青白煙が排出される時間を短縮することで青白煙の排出量を低減することができる。
また、図3(a)に示すように、燃料噴射制御装置10は、燃料噴射制御部14が、目標回転数Rtが高いほど、即ちアクセルペダル3の操作により設定される目標回転数Rtがローアイドル回転数である目標回転数Rt(L)からハイアイドル回転数である目標回転数Rt(H)に近づくに従って、目標回転数Rtと噴射量切り替え回転数Rcとの差を小さくするものである。
これにより、目標回転数Rtが高く(ハイアイドル回転数に)設定された場合、エンジンの回転数が0から目標回転数Rtに至るまでの比較的遅い時期、例えばエンジン1の回転数が目標回転数Rt近傍(直前)になる時期まで、燃料噴射量が始動時燃料噴射量Qsに維持されることになる。そのため、エンジン1の回転数が0から目標回転数Rtに到達するまでの時間が、燃料噴射量をこの場合よりも早い時期に始動時燃料噴射量Qsから定常時燃料噴射量Qtに減少させる場合に比べて短くなる。したがって、目標回転数Rtが高く(ハイアイドル回転数に)設定された場合であっても、エンジン1の回転数が目標回転数になるまでに必要な時間を短くして、エンジン1から排出される青白煙の排出量を抑制することができる。
また、エンジン1の始動時における燃料噴射制御装置10の燃料噴射制御において、燃料噴射量を温度依存始動時燃料噴射量TQsとしてエンジン温度Tに基づいて変更するように構成することも可能である。以下、その燃料噴射制御の態様について図4を用いて説明する。
当該制御態様における燃料噴射制御部14は、エンジン温度Tから温度依存始動時燃料噴射量TQsを算出する始動時燃料噴射量マップM4を記憶する。
温度依存始動時燃料噴射量TQsは、エンジン1の始動時にアクセルペダル3の操作量Sにかかわらず各燃料噴射弁4から噴射される燃料の噴射量であり、定常時燃料噴射量Qtよりも増量した噴射量であって、エンジン温度Tに応じて変化するように設定されている。温度依存始動時燃料噴射量TQsは、エンジン温度Tが低いほど定常時燃料噴射量Qtに対して増量する。
燃料噴射制御装置10は、キースイッチの操作によりセルモータが作動して、エンジン1が始動を開始するとき、以下のステップで燃料噴射制御を行う。
まず、ステップS510において、燃料噴射制御部14は、操作量検出部11が検出する操作量S、およびエンジン温度検出部13が検出するエンジン温度Tを取得する。
次に、ステップS520において、燃料噴射制御部14は、取得した操作量Sに基づいて、目標回転数Rtを目標回転数マップM1から算出する。
ステップS530において、燃料噴射制御部14は、算出した目標回転数Rtに基づいて、定常時燃料噴射量Qtを燃料噴射量マップM2から算出するとともに、噴射量切り替え回転数Rcを噴射量切り替え回転数マップM3から算出する。また、燃料噴射制御部14は、取得したエンジン温度Tに基づいて、温度依存始動時燃料噴射量TQsを始動時燃料噴射量マップM4から算出する。ここでの温度依存始動時燃料噴射量TQsは、エンジン温度Tが低いほど多量となるように算出される。
ステップS540において、燃料噴射制御部14は、エンジン回転数検出部12が検出する回転数Rを取得する。
ステップS550において、燃料噴射制御部14は、回転数Rが噴射量切り替え回転数Rc以上か否か判定する。その結果、回転数Rが噴射量切り替え回転数Rc以上と判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS560に移行させる。一方、回転数Rが噴射量切り替え回転数Rc未満と判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS650に移行させる。
ステップS650において、燃料噴射制御部14は、燃料を各燃料噴射弁4から始動時燃料噴射量Qs噴射させた後、ステップをステップS540に繰り返し移行させる。
ステップS560において、燃料噴射制御部14は、各燃料噴射弁4から噴射させる燃料噴射量を温度依存始動時燃料噴射量TQsから定常時燃料噴射量Qtまで所定の割合で減量させながら変更する。
ステップS570において、燃料噴射制御部14は、燃料を各燃料噴射弁4から変更した噴射量で噴射させる。
ステップS580において、燃料噴射制御部14は、エンジン回転数検出部12が検出する回転数Rを取得する。
ステップS590において、燃料噴射制御部14は、回転数Rが目標回転数Rtと等しいか否か判定する。その結果、回転数Rが目標回転数Rtと等しいと判定した場合、燃料噴射制御部14はエンジン1始動時の燃料噴射制御を終了する。また、回転数Rが目標回転数Rtと等しくないと判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS690に移行させる。
ステップS690において、燃料噴射制御部14は、回転数Rが目標回転数Rtよりも高いか否か判定する。その結果、回転数Rが目標回転数Rtよりも高いと判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS700に移行させる。また、回転数Rが目標回転数Rt未満と判定した場合、燃料噴射制御部14はステップをステップS800に移行させる。
ステップS700において、燃料噴射制御部14は、各燃料噴射弁4から噴射される燃料噴射量を定常時燃料噴射量Qtから所定量減量した後、ステップをステップS570に繰り返し移行させる。
ステップS800において、燃料噴射制御部14は、各燃料噴射弁4から噴射される燃料噴射量を定常時燃料噴射量Qtから所定量増量した後、ステップをステップS570に繰り返し移行させる。
この構成のように、燃料噴射制御装置10は、燃料噴射制御部14がエンジン温度検出部13によって検出されるエンジン温度Tを取得し、エンジン温度Tが低いほど温度依存始動時燃料噴射量TQsを増量するものとすることも可能である。
これにより、図5に示すように、温度依存始動時燃料噴射量TQsは、エンジン1をコールドスタートさせる場合における始動時燃料噴射量T(C)Qsが、エンジン1をホットスタートさせる場合における始動時燃料噴射量T(H)Qsよりも大きくなるように算出される。つまり、エンジン1をコールドスタートさせる場合、エンジン温度Tが低く、エンジン1が始動しにくいため、温度依存始動時燃料噴射量TQsが増量する。一方、エンジン1をホットスタートさせる場合、エンジン温度Tが高く、エンジン1が始動しやすいため、温度依存始動時燃料噴射量TQsが減量する。こうして、エンジン1の回転数が目標回転数になるまでに必要な時間を短くしながら、温度依存始動時燃料噴射量TQsをエンジン温度Tに応じて適切な量として、青白煙の排出量を低減することができる。
1 エンジン
3 アクセルペダル(アクセル操作手段)
10 燃料噴射制御装置
11 操作量検出部(操作量検出手段)
12 エンジン回転数検出部(回転数検出手段)
13 燃料噴射制御部(制御手段)
34 温度検出部(温度検出手段)
S 操作量
R 回転数
Rt 目標回転数
Qt 定常時燃料噴射量
Rc 噴射量切り替え回転数
Qs 始動時燃料噴射量

Claims (2)

  1. アクセル操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、
    エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記エンジンの燃料噴射装置による燃料噴射を制御する制御手段と、
    を備える燃料噴射制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記エンジンの始動時に、前記操作量検出手段により検出された操作量に基づいて前記エンジンの目標回転数を算出して、この目標回転数に基づいて定常時燃料噴射量および前記目標回転数よりも小さい噴射量切り替え回転数を算出し、
    前記回転数検出手段により検出された回転数が前記噴射量切り替え回転数に至るまで、燃料噴射量を前記定常時燃料噴射量よりも増量した始動時燃料噴射量とし、
    前記制御手段は、
    前記目標回転数が高いほど前記目標回転数と前記噴射量切り替え回転数との偏差を小さくする
    燃料噴射制御装置。
  2. 前記エンジンの温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記温度検出手段により検出された温度が低いほど前記始動時燃料噴射量を増量する
    請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
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