JP2008265889A - もやし類の搬送コンベア装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送コンベアの搬出端からもやし類をロス少なく、かつ、分散状態で均一性良く搬出することができるもやし類の搬送コンベア装置を提供する。
【解決手段】両端部で反転してエンドレスに走行され外表面に多数の針状体5が設けられるとともに通気性を有する搬送コンベア3、及び搬送コンベア3の搬出端15となる搬送コンベア3の内側に空気を導く空気供給手段20を有し、空気噴出口から噴出された空気が通気性を有する搬送コンベア3を通して針状体5が設けられている搬送コンベア3の表面から噴出されるよう構成されている。これによって搬出端15における搬送コンベア3の表面上のもやしは、搬送コンベア3の針状体5に付着しているものや絡みついているものが離脱されて搬出され、適正なもやしが搬送コンベア3の戻り路に搬送されて除去され不要物と一緒に廃棄されてロスとなることがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に針状体を設けた搬送コンベアを用いて各種のもやし、細断された野菜、ベビーリーフ、その他細長い品物(これらを総称して本発明ではもやし類という)を搬送するもやし類の搬送装置に関する。
お互いに絡み付いたり片寄って塊まり易く、分散状態にして定量性良く搬送するのが難しいもやし類を搬送する上で、表面から立ち上がった複数本の針状体を設けた搬送コンベアを用いた搬送装置が使われる。例えば、もやし類を所定量ずつ袋詰めするために計量する場合、精度よく計量するためにはもやし類を計量バケットへ分散状態で均一性良く供給することが求められる。このように均一性良くもやし類を搬送するため、表面から立ち上がった複数本の針状体を設けた搬送コンベアを用いた搬送装置が用いられる(特許文献1、2)。
しかしながら、従来用いられていた表面から立ち上がった複数本の針状体を設けた搬送コンベアを用いた搬送装置では、その針状体にもやし類が絡み付いたり引っ掛かってしまい、搬出端において搬送コンベアから落下せずに戻り走行路に入り、搬送コンベアに付着している滓、折損屑、根、殻などの不要物と一緒に戻り走行路でスクレーパなどによって搬送コンベアから除去される。このように戻りの走行路で搬送コンベアから除去されるもやし類は廃棄物として捨てられるが、その量はかなりのものとなる。搬送コンベアから除去されて廃棄物として捨てられるものの中には、前記したように単に針状体に付着或いは絡みついた適正なもやし類が多く混じっており、それら廃棄する適正なもやし類が多いと、もやし生産における採算性に影響することとなる。
また、針状体に塊状になって絡みついたもやし類は、搬送コンベアの搬出端で搬送コンベアから塊状態で落下することもあり、搬送されたもやし類が搬送コンベアから分散状態でなく塊状態で搬出されると、搬出されるもやし類を受けて所定量を計量する場合には計量精度に悪影響を与えることが起こるという問題があった。
搬送コンベアから塊状態でもやし類が搬出されるという問題を解決するため、特許文献1,2に見られるように、表面に針状体を設けた搬送コンベアの搬出端に、振動板を用いたほぐし装置を設けたり、多数の針状体を設けて変位されるほぐし装置などを配設して塊状で落下するもやし類が計量装置に悪影響を与えないようにしているが、針状体に付着して戻り走行路に運ばれて不要物と共に除去されて廃棄物になるもやし類の量を減らすことはできない。
特開昭63−152516号公報 特開昭63−281901号公報
本発明は、従来のもやし類の搬送装置に見られるような種々の問題点を解消して、搬出端で搬送コンベアから滓、折損屑、根、殻など付着している細かい不要物とは別に、針状体に絡み付いている適性な製品もやし類を搬送コンベアから選択的に落下させて適正なもやし類として搬出することができるとともに、搬送コンベアの搬出端からもやし類を常時、分散状態で定量性良く搬出することができるもやし類の搬送装置を提供することを課題としている。
本発明は前記した課題を解決するため、両端部で反転してエンドレスに走行され外表面に多数の針状体が設けられるとともに流体通過性を有する搬送コンベア、及び前記搬送コンベアの搬出端における前記搬送コンベアの内側に流体を導く流体供給手段を有し、前記流体供給手段から導かれた流体が前記流体通過性を有する搬送コンベアを通して前記針状体が設けられている搬送コンベアの表面から噴出されるよう構成したもやし類の搬送コンベア装置を提供する。
本発明によるもやし類の搬送コンベア装置で用いる前記搬送コンベアとしては、前記両端部にそれぞれ配設された2つのスプロケットに掛け渡された2本のチェーンと、互いに並列されて前記チェーンに取り付けられそれぞれ複数本の針状体が設けられた流体通過性を有する複数本のコンベア板とで構成したものを用いることができる。
また、本発明によるもやし類の搬送コンベア装置においては、前記針状体が通過する溝が設けられ前記搬送コンベアから付着物を掻き取るスクレーパ部材を、前記搬出端を通過した後の位置に前記搬送コンベアと対向して設けた構成とするのが好ましい。
本発明によるもやし類の搬送コンベア装置においては、流体供給手段から導かれた流体が流体通過性を有し針状体が設けられている搬送コンベアの搬出端の表面から噴出されるので、搬送コンベアの搬出端表面上のもやし類は、搬送コンベアにおける針状体に付着しているものはもとより、針状体に絡みついているものも、その噴出流体によって離脱され、搬送コンベアから除去されて搬出される。従って、適正なもやしが搬送コンベアに付着したり絡み付いたまま搬出端部を通過して搬送コンベアの戻り走行路に搬送されてスクレーパなどで除去され不要物と一緒に廃棄されてロスとなることがない。また、搬送コンベアの表面から噴出される流体の速度や流量を調節することによって針状体を設けた搬送コンベアから搬出端で除去されるもやし類の大きさ等を選定することができる。
また、本発明によるもやし類の搬送コンベア装置においては、噴出流体によって搬送コンベアから離脱されるもやし類は分散状態となるので、従来のように、もやし類が搬送コンベアから塊状態で搬出されることなく、搬出端から良好な分散状態で搬出される。その上、流体通過性を有し針状体が設けられている搬送コンベアの表面からの流体の噴出によって、搬送コンベア上のもやし類に付着していた水滴や水分がもやし類から吹き飛ばされて除去されるので、搬送コンベアによって搬出されるもやし類に対して速やかな水切りが行なわれるという利点を有する。
更にまた、本発明によるもやし類の搬送コンベア装置を、もやし類の定量供給装置における計量ホッパーに前記した搬出端を臨ませて配置し同計量ホッパーにもやし類を供給するように用いると、本発明によるもやし類の搬送コンベア装置によって、計量ホッパーに対してもやし類が分散状態で搬出されるので、均一性良くもやし類を計量ホッパーに供給して正確に所定量を計量することができる計量装置とすることができる。
以下、本発明によるもやし類の搬送コンベア装置を添付した図面に示した実施例により具体的に説明する。この実施例は収穫されて水洗されたもやしを計量ホッパーへ搬送して定量ずつ秤量して包装するためのもやし計量装置における搬送コンベア装置に対して本発明を適用した場合である。全体構成を示す図1において、搬送コンベア装置1は架台2によって立ち上がった状態に支持された搬送コンベア3を有している。搬送コンベア3は、図5に示されているように搬送方向に並べられた横長の多数のコンベア板4を有し、各コンベア板4の表面には複数本の針状体5が直立して設けられている。コンベア板4には適宜の径の孔が明けられて通気性を有する構造となっており、コンベア板は、各々の両端側をチェーン6に連結されてエンドレスな搬送コンベア3を構成し、スプロケットの周りにチェーン6が掛け渡されて走行されるようになっている。図1には上方側のスプロケット7のみを示してある。搬送コンベア3は、ガイドローラ8及び案内部材9、10によって導かれて、図1の右下のもやしを入れた水洗用の水槽から左上の搬出端15まで立ち上がった搬走路を形成して矢印11で示す方向に走行され、搬送路の両端部でスプロケット7の周りに反転されエンドレスに走行するように構成されている。
搬送コンベア3は、図示していない右下の水層から水洗されたもやしを針状体5に引っ掛けた状態で搬送コンベア3に載せ、左上の搬出端15に向けて矢印11の方向にばらばらの状態にして掻き揚げて来る作用を行なう。搬送コンベア3が搬送して来たもやしが上端の搬出端15から落下される位置に計量ホッパー(図示していない)が配置されており、計量ホッパーは搬送コンベア3が掻き揚げて来たもやしが搬出端15から落下されるのを受けて、予め定められた所定重量ずつ計量して、図示していない包装装置へと送り出す働きをする。図1において、12は搬送コンベア3によって掻き揚げられて来る搬送コンベア3上のもやしを均す働きをするブラシなどの均し装置を示している。また、搬出端15となっている左上の反転端部を通過した後の戻り走行路には、針状体5が通過する溝が設けられ搬送コンベア3から付着物を掻き取るスクレーパ部材13が搬送コンベア3と対向して配設されている。スクレーパ部材13は搬送コンベア3に当接される位置と、清掃などのために搬送コンベア3から離脱された位置に保持される構造とするのが好ましい。
20はブロアを示し、ブロア20はインバータ制御のモータで駆動される構成となっていて、送気する圧縮空気の風量を制御可能となっている。ブロア20からの圧縮空気はダクト21を経て搬送コンベア3の左上の反転部となっている搬出端15の内側に導かれ、搬出端15において搬送コンベア3の内側から針状体5が設けられている外側に向けて噴出されるように構成されている。その具体的構造を図2から図5の図面によって以下に説明する。
搬出端15における搬送コンベア3の内側にはマニホルド配管22が搬送コンベア3の幅方向に水平に伸びて配設されており、そのマニホルド配管22の一端にダクト21が連通され、ブロア20からの圧縮空気がダクト21からマニホルド配管22内に導かれるように構成されている。
マニホルド配管22には、3本の連絡管23を経て、それぞれ空気箱24が連通されており、マニホルド配管22からの圧縮空気が3つの空気箱24に供給されるようになっている。空気箱24の鉛直方向断面は図3に見られるように3角形で、その先端は下向きに開口した空気噴出口25となっている。空気噴出口25は搬送コンベア3の幅方向にスリット状に細長く伸びており、3つの空気箱24の空気噴出口25が、搬送コンベア3の幅全体に亘って伸びた空気噴出口を形成しており、空気噴出口25から噴出された空気は搬出端15となっている搬送コンベア3の反転端でスプロケット7の間で搬送コンベア3の孔を通して搬送コンベア3の外側へ噴出され、その噴出空気によって、針状体5に絡み付いたり引っ掛かっているもやしを針状体5から離脱させて落下搬出させる。
なお、図5において、14はチェーン6を走行させるスプロケット7を駆動回転させるモータを示している。
図示した搬送コンベア装置1は以上説明した構成を有しており、以下、その作動について説明する。図1における右下に配置されている図示していない水洗用の水槽から針状体5に引っ掛けた状態で搬送コンベア3がもやしを矢印11の方向に搬送して左上方の搬出端15まで持上げる。搬送コンベア3で搬送される途中で、搬送コンベア3上のもやしは均し装置12によって均等に均される。搬出端15まで持上げられたもやしは、搬出端15で反転する搬送コンベア3から、下方の図示していない計量ホッパーへ供給されるよう落下される。針状体5に絡み付いたり引っ掛かって搬送コンベア3から落下しないもやしは、搬送コンベアの内側に配設された空気箱24の空気噴出口25が配設されている位置に来て、空気噴出口25から噴出されて搬送コンベア3の穴を通して搬送コンベア3の外側へ噴出される噴出空気によって離脱されて落下される。
噴出空気の流速や流量が大きいと搬送コンベア3に付着しているもやしの殻、折れた根、滓などの不要物をも搬送コンベア3から離脱させて落下させてしまうし、逆に噴出空気の流速や流量が小さいと製品もやしとして適正なもやしも搬送コンベア3から離脱させることができないので、ブロア20の駆動回転数をインバータ制御のモータで制御して噴出空気の流速や流量を調節して設定する。搬出端15で反転された搬送コンベア3は戻り走行路に配設されたスクレーパ13によって搬送コンベア3の表面と針状体5が拭われて、針状体5や搬送コンベア3に付着したり引っ掛かっている折れた短いもやしや殻、根、滓などが除去される。なお、スクレーパ13の他、水洗手段を設けるなどスクレーパ以外の適宜の不要物離脱手段を採用してもよい。
以上説明したようにして、搬送コンベア3の下方に配置されている計量ホッパーへ正確に所定量ずつもやしを供給することができる。所定量ずつ計量されたもやしは、図示していない包装設備で包装される。
なお、計量ホッパーに供給されるもやしは、特開昭63−47224号公報に開示されているように、予め定められた第1の重量に達したことが計量ホッパーのロードセルが検出すると、搬送速度が低下されるとともに、計量ホッパーへの落下供給途中に配置されたシャッターが部分的に閉ざされて、搬送コンベアの搬出端15から計量ホッパーへのもやしの落下供給通路にあるシャッターの開口が狭められ、搬送コンベア3からは少量ずつのもやしが計量ホッパーへ落下供給されるようになっている。そして計量ホッパーのロードセルが最終的に計量すべき第2の所定重量になったことを検出すると、シャッターが閉じられ、搬送コンベアの搬出端15から計量ホッパーへのもやしの落下供給通路が閉じられ、計量ホッパーの排出口が開かれて計量ホッパー内の所定重量に計量されたもやしは包装工程へと送られる。
以上、本発明を一実施例について図面に基づいて具体的に説明したが、本発明はこの実施例に示された構造に制限されるものではなく、種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
例えば前記した実施例では、搬送コンベアの搬出端の表面から空気を噴出させるようにしているが、もやし類の種類により、或いは搬出されるもやし類が濡れてもよい場合には、空気ではなく水などの他の流体をノズルなどから適宜噴出させることによって初期の目的を一層容易に達する装置とすることができる。また、噴出する流体に対しオゾンなど適宜の殺菌剤を添加して、搬送コンベアから搬出されたもやし類に付着している雑菌類を減少させることにより、もやし類の日持ちを良くすることができる。
また、前記した実施例では搬送コンベア装置として、搬送コンベア3が2つのスプロケット7に掛け渡された2本のチェーン6と、そのチェーン6に取り付けられそれぞれ複数本の針状体5が取り付けられた通気性を有する複数本のコンベア板4とで構成したものを採用しているが、この構造に限らず、針状体が設けられて、搬出端で流体が噴出されるように流体通過性を持ちエンドレスな搬送コンベアを構成できるものであれば、他の構造のものを種々採用可能である。また、図示した装置では搬送コンベアの搬出端15で圧縮空気を噴出させるために、マニホルド22から3つの空気箱24に導き空気箱24の空気噴出口25から圧縮空気を噴出させる構造としているが、これに限らず種々の空気噴出構造を採用してよい。
また、上記した実施例では、ブロア20をインバータ制御のモータで駆動する構成を採用し噴出空気の流速や流量を調節して設定できるようにしているが、これに限らず、空気ダクト21などに絞り弁を適宜設置した構成とすることができる。また、上記した実施例では、針状体が通過する溝が設けられ前記搬送コンベアから付着物を掻き取るスクレーパ部材13を、前記搬出端15を通過した後の位置に前記搬送コンベア3と対向して設けているがスクレーパの設置に限らず、搬送コンベアに付着した不要物を搬送コンベアから除去できるものであれば、水洗ノズルなど、他の適宜の手段を採用してよい。
また、図示した実施例では、計量ホッパーに対してもやしを掻き揚げて供給するための搬送コンベアに対して本発明を適用しているが、本発明によるもやし類の搬送コンベア装置は、これに限らず、もやし類を搬送するための搬送コンベア装置として広く種々の装置に適用することができる。
本発明の一実施例によるもやしの搬送コンベア装置の全体構成を示す側面図。 図1のもやし類の搬送コンベア装置における搬送コンベアの搬出端部の構造を拡大して示す側面図。 図2に示す搬送コンベアの搬出端部における内部構造を拡大して示す部分的な断面図。 図1に示したもやしの搬送コンベア装置における圧縮空気の供給系統を示す平面図。 図2に示した搬送コンベアの搬出端における全体構造を示す断面図。
符号の説明
1 搬送コンベア装置
2 架台
3 搬送コンベア
4 コンベア板
5 針状体
6 チェーン
7 スプロケット
8 ガイドローラ
9 案内部材
10 案内部材
12 均し装置
13 スクレーパ部材
14 モータ
15 搬出端
20 ブロア
21 ダクト
22 マニホルド配管
23 連絡管
24 空気箱
25 空気噴出口

Claims (4)

  1. 両端部で反転してエンドレスに走行され外表面に多数の針状体が設けられるとともに流体通過性を有する搬送コンベア、及び前記搬送コンベアの搬出端における前記搬送コンベアの内側に流体を導く流体供給手段を有し、前記流体供給手段から導かれた流体が前記流体通過性を有する搬送コンベアを通して前記針状体が設けられている搬送コンベアの表面から噴出されるよう構成したことを特徴とするもやし類の搬送コンベア装置。
  2. 前記搬送コンベアが、前記両端部にそれぞれ配設された2つのスプロケットに掛け渡された2本のチェーンと、互いに並列されて前記チェーンに両端部が取り付けられそれぞれ複数本の針状体が設けられた流体通過性を有する複数本のコンベア板とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のもやし類の搬送コンベア装置。
  3. 前記針状体が通過する溝が設けられ前記搬送コンベアから付着物を掻き取るスクレーパ部材を、前記搬出端を通過した後の位置に前記搬送コンベアと対向して設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のもやし類の搬送コンベア装置。
  4. もやし類の定量供給装置における計量ホッパーにもやし類を供給するように同計量ホッパーに前記搬出端となる反転端部を臨ませて請求項1又は2に記載の搬送コンベア装置を配置したことを特徴とするもやし類の定量供給装置におけるもやし類の搬送コンベア装置。
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