JP2020142901A - スラットおよびコンベア - Google Patents
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Abstract
Description
上記のコンベアに用いられる構造として、周回軌道のうち湾曲あるいは屈曲した軌道において移動するスラットどうしが干渉しないように、スラットどうしが周回軌道に沿って間隔をあけて配置された構造が知られている(特許文献1,2参照)。
よって、コンベアの搬送性を高めるうえで改善の余地がある。
上記の物品としては、モヤシやカット野菜(「モヤシ類」とも称される)などのバラ物が挙げられる。本実施形態では、物品としてモヤシを例示する。このモヤシは、重量が計測されることから計量対象であるほか、搬送されるため搬送対象であるとも言え、投入されるため投入対象とも言える。
モヤシを搬送するコンベアには、履帯のように周回する軌道が設定される。この周回軌道の一部に沿って、モヤシが載せられる搬送経路が設定される。
コンベアでモヤシが搬送される方向を基準に、上流および下流を定める。
搬送方向,幅方向および厚み方向は、互いに直交(交差)する。厚み方向については、コンベアの周回軌道で囲まれる側を内側(一側および他側の何れか一方)とし、内側の反対側を外側(一側および他側の何れか他方)とする。また、幅方向から視ることを側面視とする。
ローラに関しては、回転軸心を基準に周方向および径方向を定める。
そのほか、重力の作用する方向を下方とし、下方の反対方向を上方とする。上下方向は鉛直方向であり、鉛直方向に直交する方向は水平方向である。
以下に述べる一実施形態では、項目[1]で計量機の構成を説明し、その後の項目[2]で計量方法の構成を説明する。そして、項目[3]で項目[1],[2]の構成による作用および効果を述べる。
まず、図1,図2を参照して、計量機を概説する。
計量機には、モヤシを搬送するコンベア1と、コンベア1で搬送されたモヤシが供給される投入ユニット2と、投入ユニット2からモヤシが投入されるホッパ3とが設けられている。コンベア1を支持する図示しないフレーム(いわゆる「コンベアフレーム」)に投入ユニット2が取り付けられ、コンベア1とは別に設けられたフレーム4(支持部材)にホッパ3が取り付けられている。
ホッパ3は、上方から投入されたモヤシを下方へ排出自在な装置である。
ホッパ3には、計量ホッパ31(一次ホッパ),タイミングホッパ32(二次ホッパ),集合ホッパ33(三次ホッパ)の三種が設けられている。計量ホッパ31から排出されたモヤシは、タイミングホッパ32へ投下(投入)される。続いて、タイミングホッパ32から排出されたモヤシは、集合ホッパ33へ投下(投入)される。
ここでいう「全て排出される」は、モヤシの排出が完了した状態を意味し、完全にモヤシが存在しない状態だけでなく、微量のモヤシがホッパ3に残っている状態も含む。
集合ホッパ33は、一つ(単数)だけが設けられ、三つのタイミングホッパ32(三つのユニット群U1,U2,U3)から排出されたモヤシを一つの収容体5へ集合させるように案内する。
コンベア1は、モヤシの搬送装置である。コンベア1には、図1に示すように、モヤシを掻き上げて搬送する経路が設定されている。
コンベア1で搬送されるモヤシは、上流部1Uに供給されてから中流部1Mを経て下流部1Dまで搬送され、下流部1Dまで搬送されたモヤシは落下して投入ユニット2へ供給される。これらの上流部1U,中流部1Mおよび下流部1Dに亘ってモヤシの搬送領域が設定されている。
一対のチェーン1Cには、幅方向に架け渡された板状部材のスラット10が取り付けられている。このことから、コンベア1は「スラットコンベア」とも称される。
図3に示すように、本実施形態のスラット10は、厚み方向の位置が異なる二種のスラット1i,1oを有する。スラット1i,1oのうち、一方が内側に配置された内スラット1i(第一スラットおよび第二スラットの何れか一方)であり、他方が外側に配置された外スラット1o(第一スラットおよび第二スラットの何れか他方)である。すなわち、内スラット1iの外側に外スラット1oが配置され、外スラット1oの内側に内スラット1iが配置される。
上記のスラット1i,1oは、周回軌道に沿う方向の各端部12が厚み方向から視て互いに重複した状態に設けられている。
そのうえ、スラット1i,1oは、周回軌道に沿って移動するときに端部12どうしが摺動自在に設けられている。具体的には、内スラット1iの端部12と外スラット1oの端部12とが摺動自在に配設される。
具体的に言えば、内スラット1iおよび外スラット1oの少なくとも一方の端部12は、周回軌道の形状に応じた曲面状に形成されている。この曲面状の形状は、第一領域P1や第二領域P2における搬送経路の曲率に基づいて設計された曲面状に形成される。
上述のように構成されるスラット1i,1oに載せられたモヤシは、互いに絡み合った塊状のまま搬送されたり、斜め上方へ向けて搬送される中流部1M(図1参照)でずり下がったりするおそれがある。
図3に示すように、針状体1Pは、スラット1i,1oに対して突出した状態に林立されている。具体的に言えば、スラット1i,1oのそれぞれに対して複数の針状体1Pが厚み方向に沿った姿勢で取り付けられている。この針状体1Pに対して干渉しないようにスラット1i,1oが形成されている。詳細に言えば、周回軌道に沿って移動するときに端部12が針状体1Pと接触しないように、スラット1i,1oの寸法,形状,大きさが設計される。すなわち、スラット1i,1oの端部12が針状体1Pと非接触に設けられている。
均しローラ1Lには、径方向に突出した状態の針状体1Nが設けられている。ここでは、コンベア1の中流部1Mに均しローラ1Lが配置された例を挙げる。
コンベア1で搬送されたモヤシは、つぎに説明する投入ユニット2へ連続的に供給される。
つぎに、図4を参照して、投入ユニット2を説明する。
投入ユニット2は、計量ホッパ31へモヤシを順次投入する装置である。
この投入ユニット2は、可動な部分(以下「可動部」と称する)2Mと固定された部分(以下「固定部」と称する)2Fとに大別される。
可動部2Mには、駆動部2Dで回転させられるローラ2Rと、ローラ2Rに取り付けられたピン2P(一箇所のみに符号を付す)とが設けられている。
駆動部2Dは、ローラ2Rを回転させる駆動系の構成である。駆動部2Dには、回転動力を出力するモータ(電動機)が設けられ、モータの回転動力をローラ2Rに伝達するチェーンあるいはベルトやプーリといった動力伝達部材も設けられている。
ピン2Pは、モヤシを掻き送る部材であり、ローラ2Rの外周面に対して径方向に沿って突出した状態で林立されている。ここでは、周方向に沿って等間隔にピン2Pが配置され、幅方向にも等間隔にピン2Pが配置される。ピン2Pは、ローラ2Rの回転に応じて周方向に移動し、この移動によってモヤシを掻き送る。
固定部2Fには、可動部2Mのピン2Pによるモヤシの掻き送りを案内するガイド面2Gが設けられている。
ガイド面2Gは、ローラ2Rが回転するときにピン2Pの先端のなす軌跡の一部に沿って延在する。すなわち、ガイド面2Gとローラ2Rの外周面とが対向して配置される。
ガイド面2Gは、部分筒面状をなし、計量ホッパ31へ向けて湾曲した曲面状をなす。ここで例示するガイド面2Gは、側面視で上流端の接線が鉛直方向に沿うとともに下流端の接線が水平方向に沿う四半円弧をなす。なお、ピン2Pに対して微少な隙間をあけてガイド面2Gが延設される。
一方、本実施形態のガイド面2Gは、ローラ2Rの外周面と対向して配置されることから、ガイド面2Gとローラ2Rの外周面との間に存在する空間の大きさに応じた量にピン2Pで掻き送られるモヤシの量が制限される。このような固定部2Fおよび可動部2Mの協働した構造によって、ピン2Pで掻き送られて計量ホッパ31へ投入されるモヤシの量が調節される。
サージ部2Sは、コンベア1から供給された後であってピン2Pで掻き送られる前のモヤシを貯めておく構造である。このサージ部2Sは、ガイド面2Gに対して上方に配置され、コンベア1から供給されたモヤシを囲むように設けられている。
サージ部2Sに貯留されたモヤシは、ピン2Pで掻き送られて、つぎに説明するホッパ3の計量ホッパ31へ投入される。
ホッパ3には、上述のように計量ホッパ31,タイミングホッパ32および集合ホッパ33(図1,図2参照)の三種が設けられる。
計量ホッパ31およびタイミングホッパ32のそれぞれは、並設されるほか、所定の排出条件に応じてモヤシを排出する開閉部6が付設され、同様の着脱構造40で取り付けられる。
以下、計量ホッパ31,タイミングホッパ32に共通する構成として、着脱構造40,開閉部6のそれぞれを説明する。その後、計量ホッパ31,タイミングホッパ32,集合ホッパ33の順にそれぞれを説明する。
なお、着脱構造40および開閉部6の説明では、計量ホッパ31,タイミングホッパ32を区別せずにホッパ31,32と表記する。
着脱構造40は、ホッパ31,32を着脱自在に取り付ける構造である。この着脱構造40には、フレーム4側に設けられた切欠溝4Nと、ホッパ31,32に付設された突起部4P(掛着部)とが設けられている。
なお、計量ホッパ31の着脱構造40には、フレーム4とは別の支持部材42に切欠溝4Nが形成される。タイミングホッパ32の着脱構造40には、フレーム4に切欠溝4Nが形成される。
ここでは、幅方向の二箇所で一対をなす突起部4Pが上下の二箇所(すなわち二対,計四箇所)に設けられる。同様に、幅方向の二箇所で一対をなす切欠溝4Nが上下の二箇所に設けられている。
開閉部6は、閉鎖状態ではモヤシを排出せずに、開放状態ではモヤシを排出させる機能ユニットである。
開閉部6には、ホッパ31,32の底部を開閉する蓋体6Lと、蓋体6Lを開閉させる動力を出力するステッピングモータ6Mと、蓋体6Lおよびステッピングモータ6Mを連動させるリンク機構60とが設けられている。
ステッピングモータ6Mは、パルス信号に同期して動作する同期電動機であり、一般的に他のモータ(動力源)よりも回転角度や回転速度の制御性が高い特性をもつ。ステッピングモータ6Mの回動によって蓋体6Lが開閉駆動される。
リンク機構60は、蓋体6Lに連結された第一リンク機構61と、ステッピングモータ6Mに連結された第二リンク機構62とに分割されている。
これらのリンク機構61,62は、互いに連動自在であり、蓋体6Lの開閉動作時にはリンク機構61,62どうしが接触する。ただし、蓋体6Lが閉鎖状態のときには、リンク機構61,62どうしが接触しないように設けられている。
リンク機構60は、第一リンク機構61(リンク機構61,62の何れか一方)に対して第二リンク機構62側の先端部に突設された接触子63と、第二リンク機構62(リンク機構61,62の何れか他方)に対して第一リンク機構61側の先端部が切り欠かれた断接溝64とを有する。
そのほか、開閉部6には、リンク機構61,62の作動を案内するリンクガイド6Gが設けられている。ここでは、第一リンク機構61を案内するリンクガイド6Gが配備された例を図示する。
計量ホッパ31は、投入ユニット2から投入されたモヤシの重量を計測するためのホッパである。
計量ホッパ31には、モヤシの重量を計測する重量センサ3Sが付設されている。重量センサ3Sには、ひずみゲージをはじめとした公知の検出器が用いられる。
・第一重量:計量ホッパ31に貯め置かれたモヤシの重量
・第二重量:計量ホッパ31自体の重量
・第三重量:計量ホッパ31と連続的な構成(たとえば第一リンク機構61)の重量
重量センサ3Sと計量ホッパ31との間には、フレーム4とは独立した支持部材42が介装されている。支持部材42には、上述の切欠溝4N(着脱構造40)が形成されている。このような計量ホッパ31は、支持部材42および重量センサ3Sを介してフレーム4に取り付けられている。
・第一計量モード:検出重量が所定量に達するまではモヤシを排出しないモード
・第二計量モード:検出重量が所定量に達するとモヤシを排出するモード
ここでいう「所定量」とは、モヤシを小分けにする量として予め設定された重量であり、収容体5(図1,図2参照)の大きさや要求される出荷仕様などに応じて適宜設定される。
このような計量ホッパ31から排出されたモヤシは、所定量に小分けされて、つぎに説明するタイミングホッパ32へ投入される。
タイミングホッパ32は、モヤシが収容体5(図1,図2参照)へ投入されるタイミングを調節するホッパである。このタイミングホッパ32は、下記の貯置モードと投入モードとを交互に実施する。
・貯置モード:タイミング条件が成立しなければモヤシを排出しないモード
・投入モード:タイミング条件が成立すればモヤシを排出するモード
そのほか、図2に示すように、本実施形態のように三つ(複数)のタイミングホッパ32が設けられている場合には、他のタイミングホッパ32から収容体5へモヤシが投入されていないことも「タイミング条件」に含まれる。これは、小分けされたモヤシが合流しないようにするための要件であり、三つのタイミングホッパ32から択一的にモヤシを収容体5へ投入させる要件とも言える。
このようなタイミングホッパ32から排出されたモヤシは、つぎに説明する集合ホッパ33を経て収容体5へ投入される。
タイミングホッパ32は、三つが幅方向に並設されることから、幅方向位置の異なる三箇所から一箇所の収容体5へ向けてモヤシが排出される。
そのため、集合ホッパ33は、三箇所のタイミングホッパ32から排出されたモヤシを投入可能な幅の広い上流部33Uが設けられ、一箇所の収容体5へモヤシを投入可能な幅の狭い下流部33Dが設けられている。このような漏斗形の集合ホッパ33によって、三つのタイミングホッパ32の何れからモヤシが排出された場合にも収容体5へモヤシが案内される。
取付構造41には、フレーム4側に設けられた取付溝4Gと、集合ホッパ33側に設けられた摺動板4Sと、取付溝4Gに対して摺動板4Sを固定する締結部材4M(取付部材)と、が設けられている。
固定状態では、摺動板4Sが取付溝4Gに挟持された状態であって集合ホッパ33の取付位置に対応する所定の装着位置において、ボルトやナットなどの締結部材4Mで取付溝4Gに摺動板4Sが固定されている。
締結部材4Mが取り外されると、摺動板4Sが取付溝4Gに対して摺動自在な自由状態となる。さらに、取付溝4Gから摺動板4Sが引き抜かれると、集合ホッパ33を取り外すことができる。
つぎに、図1を参照して、計量機の制御を担う装置(以下「制御装置」と称する)9を説明する。
制御装置9は、コンベア1の搬送系,投入ユニット2の送給系,ホッパ3の開閉系といった計量機に関する広汎なシステムを制御しうるコントロールユニットである。
制御装置9は、入力された情報に基づいて制御の対象に作動指示を出力する。
・情報 I :重量センサ3Sで計測された検出重量(重量)
・情報 II :開閉部6の開閉状態
・情報III:収容体5がモヤシを収容可能であるか否かの情報
・対象 I :コンベア1の搬送速度
・対象 II :投入ユニット2におけるモヤシの掻き送り速度(送給速度)
・対象III:開閉部6の開閉状態
制御装置9は、入力系の情報として、情報Iを用いるほか、第一計量モードが実施されはじめてからの経過時間も用いて送給制御を実施する。経過時間を用いるために、情報IIに基づいて第一計量モードの開始時点も入力系の情報に用いる。
経過時間をカウントするため、第一計量モードが実施されてからの経過時間を計測するタイマが制御装置9に内蔵されている。
第一計量モードの開始時点を把握するため、計量ホッパ31の蓋体6Lを開閉させるステッピングモータ6Mが制御装置9に接続され、ステッピングモータ6Mの回転位相(作動状態)の情報(情報IIに対応)が制御装置9に伝達される。
この制御装置9は、送給制御として、第一送給制御,第二送給制御,送給停止制御の三種の制御を択一的に実施する。これら三種の制御では、下記の表1に示すように、計量ホッパ31のモード,制御の実施時期に応じてローラ2Rの回転状態が制御される。
ここでいう「第一期間」は、第一速度で回転するローラ2Rのピン2Pで掻き送られて計量ホッパ31へ投入されるモヤシの重量が所定量よりも少なくなるように、予め実験的または経験的に設定された所定の期間である。この第一期間は、一定に固定してもよいし、コンベア1の搬送速度やローラ2Rの回転速度などに応じて可変に設定してもよい。
ここでいう「第二期間」は、第一期間の直後から重量センサ3Sで計測された検出重量が所定量に達した時点までの期間である。この第二期間は、検出重量が所定量に達した時点あるいは第一期間の長短に応じて変動しうる。
送給停止制御は、第二計量モードの実施中である第三期間にはローラ2Rの回転を停止させる制御である。この停止送給制御によって、第二計量モードの実施中には計量ホッパ31へのモヤシの投入がいったん停止される。
なお、第一計量モードと第二計量モードとが交互に実施されることから、送給停止制御が実施された後には再び第一送給制御が実施される。
つぎに、図5を参照して、計量方法を説明する。
この計量方法では、コンベア1で搬送工程(ステップA10,B10,C10)が実施されてから、投入ユニット2によって投入工程(ステップA20,B20,C20)が実施される。続いて、計量ホッパ31で計量工程(ステップA30,B30,C30)が実施され、その後にタイミングホッパ32でタイミング工程(ステップA40,B40,C40)が実施される。そして、集合ホッパ33で集合工程(ステップS50)が実施され、収容体5で収容工程(ステップS60)が実施される。
並列に実施される三つの工程群については、第一の工程群で実施される各工程の符号に「A」を冠し、第二の工程群で実施される各工程の符号に「B」を冠する。同様に、第三の工程群で実施される各工程の符号に「C」を冠する。一方、単独で実施される各工程の符号には「S」を冠する。
投入工程は、投入ユニット2によってモヤシを計量ホッパ31へ投入する工程である。
この投入工程では、サージ工程(ステップA21,B21,C21)が実施され、その後に送給工程(ステップA22,B22,C22)およびガイド工程(ステップA22,B22,C22)が同時に実施される。
サージ工程は、投入ユニット2のサージ部2Sでモヤシを一時的に貯留する工程である。このサージ工程で貯留されたモヤシは、つぎに説明する送給工程およびガイド工程で案内されながら掻き送られる。
これらの送給工程およびガイド工程では、下記の三工程を択一的に実施する。
・第一送給工程(ステップA23,B23,C23):第一送給制御を実施する工程
・第二送給工程(ステップA24,B24,C24):第二送給制御を実施する工程
・送給停止工程(ステップA25,B25,C25):送給停止制御を実施する工程
上記の第一送給工程および第二送給工程では、モヤシを切り出すように計量ホッパ31へ投入する。
・第一計量工程:第一計量モードを実施する工程
・第二計量工程:第二計量モードを実施する工程
集合工程は、タイミング工程で排出されたモヤシを収容体5へ案内する工程である。
収容工程は、集合工程で案内されたモヤシを収容体5に収容する工程である。
本実施形態は、上述のように構成されるため、以下のような作用および効果を得ることができる。
本項目[3]では、コンベア1に関する作用および効果を小項目[3−1]で述べ、投入ユニット2に関する作用および効果を小項目[3−2]で述べる。その他の構成に関する作用および効果を小項目[3−3]で述べる。
本実施形態のコンベア1によれば、モヤシの搬送領域で連続する凹凸状の搬送面11がスラット1i,1oによって構成されることから、搬送されるモヤシの脱落や挟まりを防ぐことができる。よって、コンベア1の搬送性を高めることができる。
スラット1i,1oは、周回軌道に沿って移動するときに端部12どうしが摺動自在であることから、互いに干渉することなく周回軌道に沿って円滑に移動することができる。
さらに、内スラット1iの端部12が内側へ向かう曲面状に形成されるとともに、外スラット1oの端部12が平面状に形成されることから、内スラット1iの端部12と外スラット1oの端部12との間にモヤシが挟まれるのを抑制することができる。
そのほか、スラット1i,1oの端部12が針状体1Pに対して非接触に設けられることから、針状体1Pに対するスラット1i,1oの干渉を防ぎつつ、針状体1Pによってモヤシを掻き上げることができる。この点からも、コンベア1の搬送性を高めることができる。
本実施形態の投入ユニット2によれば、ローラ2Rが回転するときにピン2Pの先端のなす軌跡の一部に沿ってガイド面2Gが延在することから、可動部2Mにおけるローラ2Rの外周面と固定部2Fのガイド面2Gとが対向して配置される。そのため、ガイド面2Gとローラ2Rの外周面との間に存在する空間の大きさに応じた量にピン2Pで掻き送られるモヤシの量が制御される。また、ローラ2Rの回転に応じてピン2Pが移動すると、このピン2Pでモヤシが掻き送られる。
このようにしてガイド面2Gで底引きされつつピン2Pでモヤシが掻き送られることにより、ローラ2Rの回転量に応じた分だけ切り出されるようにして計量ホッパ31へモヤシが投入される。すなわち、移動するピン2Pと静止しているガイド面2Gとが協働することにより、ローラ2Rの単位回転量あたりにピン2Pで掻き送られるモヤシの量が均される。
そのため、投入ユニット2から計量ホッパ31へ投入されるモヤシの量を調節しやすくすることができる。よって、投入ユニット2によるモヤシの投入性が高められる。
具体的には、第一計量モードが実施されはじめの第一期間に第二速度よりも高速の第一速度でローラ2Rを回転させる第一送給制御によれば、計量ホッパ31へ投入されはじめのモヤシの量を確保することができる。延いては、モヤシを小分けにする時間を短縮することができ、計量機によるモヤシの小分け精度や効率の向上に資する。
そのため、第二送給制御の終了直後に投入ユニット2と計量ホッパ31との間で計量ホッパ31へ落下しているモヤシの量が抑えられ、計量ホッパ31に投入されたモヤシの量が所定量から増加するのを抑えることができる。よって、小分けされたモヤシの重量がばらつくのを抑えることができる。
たとえば、コンベア1から投入ユニット2へ供給されるモヤシの単位時間あたりの量が一定の場合に、第一送給制御で多めのモヤシが掻き送られ、第二送給制御で少なめのモヤシが掻き送られ、送給停止制御ではモヤシの掻き送りが停止される。この場合には、サージ部2Sが設けられていなければ、第一送給制御の実施時にはピン2Pで掻き送るモヤシが不足する不具合を招くおそれがあり、第二送給制御や送給停止制御の実施時にはモヤシが溢れ出てしまう不具合を招くおそれがある。
なお、計量方法によっても、上記の計量機における投入ユニット2による作用および効果を得ることができる。
コンベア1,投入ユニット2,計量ホッパ31,タイミングホッパ32からなるユニット群U1,U2,U3が並設されて互いに独立して作動することから、計量機の稼働効率を高めることができる。あるいは、重量センサ3Sでモヤシの重量を計測する時間が確保されることにより、検出重量の精度を向上させることに寄与する。
また、ユニット群U1,U2,U3から排出されたモヤシが集合ホッパ33で一つの収容体5へ案内されることから、収容体5にモヤシを収容する単位時間あたりの数を高めることができる。この点からも、計量機の稼働効率を向上させるのに資する。
さらに、リンク機構61,62は、蓋体6Lが閉鎖状態のときには互いに接触しないように設けられることから、風袋としての重量分を抑えることができ、重量センサ3Sによる検出重量の精度向上に資する。
具体的には、突起部4Pを切欠溝4Nに引っ掛けるだけで、ホッパ31,32を支持部材42やフレーム4に取り付けることができる。また、切欠溝4Nに沿って突起部4Pを斜め上方へ引き出すだけで、ホッパ31,32を支持部材42やフレーム4から取り外すこともできる。
上記のようにホッパ31,32の着脱が容易であることにより、ホッパ31,32の洗浄作業性やメンテナンス作業性の向上に資する。
上述した実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
本項目[II]では、コンベアに関する変形例を項目[1]に挙げ、投入ユニットに関する変形例を項目[2]に挙げる。その他の変形例を項目[3]に挙げる。
外スラットの端部は、周回軌道の形状に応じた曲面状に設けてもよい。一方、内スラットや外スラットの端部は、曲面状に限らず、他の形状に設けてもよい。
また、周回軌道に沿って移動する内スラットおよび外スラットは、端部どうしが摺動する形態に限らず、単に接触する形態や変形する形態といった他の形態であってもよい。
なお、スラットに突設された針状体や均しローラを省略してもよい。
送給制御において、第一送給制御および第二送給制御のみが交互に実施されてもよい。この場合には、投入ユニットから計量ホッパへモヤシが投入されつづけるため、投入ユニットと計量ホッパとの間に計量ホッパへ投入されるモヤシを遮断するシャッタを増設することが好ましい。
また、送給制御において、定速でモヤシを掻き送る定速制御および送給停止制御のみが交互に実施されてもよい。
更に言えば、可動部におけるローラの回転が予め設定されるのであれば、制御装置を省略してもよい。この場合には、装置構成を簡素化することができ、装置コストの低減に資する。
上記のようにコンベアの搬送速度を制御する装置(以下「搬送制御装置」と称する)を設けてもよい。搬送制御装置による搬送速度の制御態様は、投入ユニットにおけるローラの回転速度に合わせた態様に限らず、さまざまな制御態様を採用することができる。
搬送制御装置によってコンベアの搬送速度が調節されることにより、投入ユニットへ供給されるモヤシの量を調節することができる。これは、投入ユニットから計量ホッパへ投入されるモヤシの量を調節するのに資する。
計量ホッパ,投入ユニットおよびタイミングホッパのユニット群は、一つ(単数)だけが設けてもよい。この場合には、装置構成を簡素化する観点から、集合ホッパを省略することが好ましい。
また、開閉部において、ステッピングモータに替えて、他のモータやエアシリンダといった開閉駆動装置を用いてもよい。
計量ホッパやタイミングホッパは、着脱構造に限らず種々の公知手法で取り付けられてもよい。同様に、集合ホッパは、取付構造に限らずさまざまな公知手法で取り付けられてもよい。
1U 上流部
1M 中流部
1D 下流部
10 スラット
11 搬送面
12 端部
1i 内スラット(第一スラットおよび第二スラットの何れか一方)
1o 外スラット(第一スラットおよび第二スラットの何れか他方)
1C チェーン
1G ガイドローラ
1L 均しローラ(均し装置)
1N 針状体
1P 針状体
1S 駆動スプロケット
2 投入ユニット
2D 駆動部
2F 固定部
2G ガイド面
2M 可動部
2P ピン
2R ローラ
2S サージ部
3 ホッパ
31 計量ホッパ
32 タイミングホッパ
33 集合ホッパ
33D 下流部
33U 上流部
3S 重量センサ
4 フレーム(支持部材)
40 着脱構造
41 取付構造
42 支持部材
4G 取付溝
4M 締結部材(取付部材)
4N 切欠溝
4P 突起部(掛着部)
4S 摺動板
5 収容体
6 開閉部
60 リンク機構
61 第一リンク機構
62 第二リンク機構
63 接触子
64 断接溝
6G リンクガイド
6L 蓋体
6M ステッピングモータ
9 制御装置(回転制御装置)
P1 第一領域
P2 第二領域
U1,U2,U3 ユニット群
Claims (5)
- 物品を搬送するコンベアにおいて周回軌道に沿って移動する板状部材のスラットであって、
板厚方向の一側に配置された第一スラットと、
前記板厚方向の他側に配置された第二スラットと、を備え、
前記第一スラットおよび前記第二スラットは、前記周回軌道に沿って交互に並んで設けられ、前記周回軌道に沿う方向の端部が前記板厚方向から視て互いに重複し、前記物品の搬送領域で連続する凹凸状の搬送面をなす
ことを特徴とするスラット。 - 周回軌道に沿って移動する板状部材のスラットが設けられ、物品を搬送するコンベアであって、
前記スラットにおいて板厚方向の一側に配置された第一スラットと、
前記スラットにおいて前記板厚方向の他側に配置された第二スラットと、を備え、
前記第一スラットおよび前記第二スラットは、前記周回軌道に沿って交互に並んで設けられ、前記周回軌道に沿う方向の端部が前記板厚方向から視て互いに重複し、前記物品の搬送領域で連続する凹凸状の搬送面をなす
ことを特徴とするコンベア。 - 前記第一スラットおよび前記第二スラットは、前記周回軌道に沿って移動するときに前記端部どうしが摺動自在に設けられた
ことを特徴とする請求項2に記載のコンベア。 - 前記第一スラットおよび前記第二スラットの少なくとも一方は、前記周回軌道の形状に応じた曲面状に前記端部が形成された
ことを特徴とする請求項2または3に記載のコンベア。 - 前記第一スラットおよび前記第二スラットのそれぞれに対して前記板厚方向に沿って突出した状態に設けられた針状体を備え、
前記第一スラットおよび前記第二スラットが前記周回軌道に沿って移動するときに前記針状体に対して前記端部のそれぞれが非接触に設けられた
ことを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載のコンベア。
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2019
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