JP2008265808A - 静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ - Google Patents

静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ Download PDF

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Abstract

【課題】特定構造の基布を用いた静電気帯電防止型フレキシブルコンテナであって、その導電性のバラツキが低減され且つ粉粒体の漏洩を最低限に抑え得るものを提供すること。
【解決手段】静電気帯電防止型フレキシブルコンテナは、導電性糸Cを該導電性糸Cよりも機械的強度が高く且つ該導電性糸Cよりも電気伝導度の低い帯状体に挟み該帯状体を導電性糸Cの延在方向に沿って二つ折りに折曲げてなる導電性帯状構造体からなるフラットヤーンDが経糸E及び/又は緯糸Fのうちの少なくとも一部として製織されてなる特定構造のフレキシブルコンテナ用基布Aiと別の導電性基布Ajとを有し、前記特定構造のフレキシブルコンテナ用基布Aiと前記別の導電性基布Ajとがその間に導電性繊維を全体として復元性を有するように織成又は編成してなるシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布Gを挟んだ状態で、導電性縫合糸Kにより縫製されてなる。
【選択図】図6

Description

本発明は、静電気帯電防止型フレキシブルコンテナに係り、より詳しくは、導電性糸を該導電性糸よりも機械的強度が高く且つ該導電性糸よりも電気伝導度の低い帯状体に挟み該帯状体を導電性糸の延在方向に沿って二つ折りに折曲げてなる導電性帯状構造体からなるフラットヤーンが経糸及び/又は緯糸のうちの少なくとも一部として製織されてなる特定構造のフレキシブルコンテナ用基布と別の導電性基布とを有する静電気帯電防止型フレキシブルコンテナに係る。
本発明者は、フレキシブルコンテナに対する二つの要請、すなわち、静電気帯電防止性ないし導電性とその機械的強度との両方の要請を最低限のコストで満たすものとして、特定構造のフレキシブルコンテナ用基布、すなわち、「導電性糸を該導電性糸よりも機械的強度が高く且つ該導電性糸よりも電気伝導度の低い帯状体に挟み該帯状体を導電性糸の延在方向に沿って二つ折りに折曲げてなる導電性帯状構造体からなるフラットヤーンが経糸及び/又は緯糸のうちの少なくとも一部として製織されてなるフレキシブルコンテナ用基布」及び「同基布を用いた静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ」(特許文献1)を開発し、これを製造・販売している。なお、静電気帯電防止型フレキシブルコンテナにおいて、前記特定構造の基布同士は、導電性糸で縫製されている。
この静電気帯電防止型フレキシブルコンテナの市場における評価は高い。
しかしながら、フレキシブルコンテナでは、その導電性にバラツキがある。また、フレキシブルコンテナ内の粉粒体の粒径が小さい場合には、僅かではあるけれども、粉粒体が漏れることがある。微小粉粒体のこの漏洩は、導電性糸による縫合部で生じることを確認した。
一方、非導電性フラットヤーンの形態の経糸(縦糸)及び緯糸(横糸)により織成してなる織布の一方の表面側において所望間隔に織り込まれた経糸の当該一方の表面に沿って導電性糸状体を打込んでなる導電性基布同士を縫合するに際し、夫々の基布の導電性糸状体のある表面に重なるように導電性樹脂又は導電性ゴムからなる導電性帯状体を配置して、その積層ないし重合体を糸で縫合することにより、両方の導電性基布の導電性糸状体を導電性帯状体に密接させ、両方の導電性基布の導電性糸状体を電気的に接続することは、提案されている(例えば、特許文献2)。なお、一枚の前記導電性基布についてのその一側縁に位置する一方の導電性基布部の前記一方の表面とその一側縁に位置する他方の導電性基布部の前記一方の表面とを相互に対面させると共にその間に導電性樹脂フィルムを配置して、導電性糸で全体を縫合したものも提案されている。
特許文献2のような導電性基布を用いたものでは、夫々の導電性糸に密接する導電性帯状体を介在させることにより電気的な導通を取ることは可能であるけれども、導電性糸が表面に露出していることを必須とするものであることから、導電性糸が切れ易かったり、その打込みないし配設に手間がかかってその製造コストが高くなり易い。
また、前記特定構造の基布を用いたフレキシブルコンテナについての粉粒体の上記漏洩を考慮すると、後者のように縫合糸として導電性糸を用いる場合、その機械的強度を確保すべく糸が太くなるので、充填・運搬の際に、フレキシブルコンテナへの充填内容物の重量に起因する負荷変動に伴う糸の位置ズレに応じて、糸の孔が大きく拡がって粉粒体の漏洩が生じる虞れが高くなり易い。
特許3322869号公報 特開2002−193389号公報
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、前記特定構造の基布を用いた静電気帯電防止型フレキシブルコンテナであって、その導電性のバラツキが低減され且つ粉粒体の漏洩を最低限に抑え得るものを提供することにある。
本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナは、前記目的を達成すべく、導電性糸を該導電性糸よりも機械的強度が高く且つ該導電性糸よりも電気伝導度の低い帯状体に挟み該帯状体を導電性糸の延在方向に沿って二つ折りに折曲げてなる導電性帯状構造体からなるフラットヤーンが経糸及び/又は緯糸のうちの少なくとも一部として製織されてなる特定構造のフレキシブルコンテナ用基布と別の導電性基布とを有する静電気帯電防止型フレキシブルコンテナであって、前記特定構造の基布と前記別の導電性基布とがシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布を間に挟んだ状態で、導電性縫合糸により縫製されてなる。
本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、その基布として、前記特定構造の基布を有するので、特許文献1の場合と同様に、その全体が比較的導電性の高い状態に保たれるだけでなく、導電性糸が切れる虞れがなく高い機械的強度が保証され得る。
また、本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、特に、「前記特定構造の基布と前記別の導電性基布とがシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布を間に挟んだ状態で、導電性縫合糸により縫製されてなる」ので、フレキシブルコンテナの抵抗の上限が確実に所望レベル以下に抑えられ得るだけでなく、導電性が高いレベルで導電性のバラツキが最低限に抑えられ得、且つ同時に、フレキシブルコンテナの内容物が粒径の小さい粉体等からなる場合であっても、目止め機能を有しその漏洩が最低限に抑えられ得る。
すなわち、本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、前記特定構造の基布がその一方の主面においてシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布の一方の主面に対して実際上密接する状態で前記別の導電性基布と積層・重合されるので、該特定構造の基布と前記別の導電性基布との間に挟まれた各導電性糸とシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布との間の表面導電路の距離が帯状体の幅程度に抑えられその間の電気抵抗が所定以下に抑えられ得るから、フレキシブルコンテナの電気抵抗の上限が確実に所望レベル以下に抑えられ得る。また、本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、「前記特定構造の基布と前記別の導電性基布とがシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布を間に挟んだ状態で、導電性縫合糸により縫製されてなる」ので、シート状導電性織物又は編物を貫通することにより該シート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布と実際上等電位になる導電性縫合糸が前記特定構造の基布を貫通する部位と該基布の帯状体に挟まれた導電性糸との距離に応じて分布する電気抵抗で該導電性糸と導電性縫合糸とが電気的に接続されるから、該分布のうち上記上限以下の部分がより低い抵抗分布を与えることになり、全体として、導電性が高い範囲で導電性のバラツキを最低限に抑え得る。
また、本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、「前記特定構造の基布と前記別の導電性基布との間に挟まれる導電性層がシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布からなる」ので、前記特定構造を有することから比較的硬くなり易い基布の間が該シート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布によって充填内容物粉粒体に対して実際上密封され易いから、粉粒体の粒径が小さくても該粉粒体の漏洩の虞れが最低限に抑えられ得る。ここで、導電性織物若しくは編物又は導電性不織布は、繊維状ないし糸状体を織成、編成又は縺れ合った状態のまま接着等してなり、典型的には、繊維状ないし糸状体のうちの一部として導電性繊維ないし糸状体を含む。織物若しくは編物又は不織布では、繊維状ないし糸状体が相互に織成、編成又は縺れ合っている(以下では、これらをまとめて「繊維が絡み合っている」ともいう)ので、繊維の相対位置が保たれ易い。
なお、導電性織物若しくは編物又は導電性不織布は、繊維の相対位置が保たれ易いように、その拡がり方向(主面内)の復元力が高くなるような織り方、編み方、又は縺れ合い方及び接着の仕方になっていることが好ましく、更に、厚さ方向(主面に垂直な方向)のの復元力が高くなるような織り方、編み方、又は縺れ合い方及び接着の仕方になっていることが好ましい。
更に、本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、「前記特定構造の基布と前記別の導電性基布との間に挟まれる導電性層がシート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布(以下では、「織布等」ともいう)からなる」ことに加えて、前記特定構造の基布と前記別の導電性基布との間に前記織布等を挟んでなる積層ないし重合体が、導電性縫合糸により縫製されてなる」ので、比較的弱い導電性縫合糸の強度確保のために該導電性縫合糸が太くなり且つフレキシブルコンテナに充填する内容物の重量に起因する大きな負荷変動に伴う糸の位置ズレに応じて基布を貫通する糸の挿通孔の拡開が大きくなっても、復元性のある織布等が基布の比較的大きく拡開した孔に重なって該拡開孔を塞いで目止めし得る。すなわち、フレキシブルコンテナの充填内容物の重量に起因する大きな負荷変動に伴う糸の位置ズレに応じて、織布等を貫通する糸のまわりの開口(織目や編目等)が拡開しても、この開口の拡開は、該開口のまわりの繊維の一時的な位置ズレであり該繊維が織成組織や編成組織や(不織布構成繊維)縺合い及び接着等により多少なりとも元の位置に戻され得るから、縫合糸が元の位置に戻る際に復元性織布等が実際上元の状態に戻って該織布等の孔は実際上元の小さな孔に戻る。従って、復元性織布等が基布の拡がった孔に重なって該拡開孔を塞ぎ得るから、粉粒体の粒径が小さくても該粉粒体の漏洩の虞れが最低限に抑えられ得る。
本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、前記別の導電性基布が、前記特定構造のフレキシブルコンテナ用基布である。この場合でも、前述のような低抵抗での電気的接続及び目止めを行い得ることは、前述の場合と同様である。
但し、前記別の導電性基布は、例えば、アオリ止め用の補強バンドや吊ベルトのようにフレキシブルコンテナの本体の外表面に縫付けられ大きな引っ張り荷重を受けるものの基布であってもよい。これらの基布は、典型的には、導電性糸が表面に露出する形態で織成されている点で前期特定構造の基布とは異なり、シート状導電性織物又は編物と重合されるだけでその間の導電性が確保される。但し、これらは大きな張力を受けることから復元性のあるシート状導電性織物又は編物目止め機能によって粉粒体の漏洩が抑制され得る点では前述の場合と同様である。
本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、シート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布は、例えば、導電性織布又は導電性不織布であり得る。織物の組織は、平織や綾織や朱子織の如き三原組織そのものであっても良いけれども、拡がり方向の変形に対する復元性が高い織り方や織糸であることが好ましく、また、厚さ方向の変形に対する復元性が高い織り方であることが好ましい。不織布についても、厚さ方向及び拡がり方向の復元性の高いものが好ましい。
また、編糸の部分的な切断による解けを防ぎ得る場合には、本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナにおいて、シート状導電性織物若しくは編物又は不織布が、編生地であってもよい。編生地の場合、構造的な復元性の高いシート状物が得られ易い。シート状の編物ないし編生地としては、平編み(メリヤス編み)やゴム編みやパール編みのようなよこ編により形成されていても、デンビー編みやアトラス編みやコード編みのようなたて編又はこれらを応用した組織形態(例えば、デンビー編みを応用したプレーントリコットやハーフトリコットや、逆ハーフやサテントリコットやベルベットやクインズコードであっても、アトラス編みを応用したダブルアトラスやダブルトリコットやミラニーズであっても、コード編みを応用したダブルコードやハーフトリコットや逆ハーフやサテントリコットやベルベットやクインズコード等)によって形成されていてもよい。また、所望ならば、シート状導電性編物又は、例えば、組紐を広幅化したような形態であってもよい。シート状編物ないし編生地は、厚さ方向に複数層に重なるような編み方になっていてもよい。なお、シート状編物の場合、編糸の切断によりシートの他の部分に解けが拡がり易い場合、この解けの進行を防止し得るように例えばピン止め効果を有する縫合糸等により縫合しておいてもよい。
これらの場合、厚さ方向に対して垂直な織生地ないし編生地の拡がり方向の変形に対して復元性が高められ易い。その場合、シート状導電性織物若しくは編物又は不織布による粉粒体の漏洩防止がより確実に達成され得る。
本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナでは、典型的には、縫合部が巻縫いされている。その場合、粉粒体の漏洩の虞れが最低限に抑えられ得るだけでなく、基布間の導電性が高められ得る。
本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナにおいて、前記特定構造の基布は、特許文献1に記載のような構造を有する。
より詳しくは、帯状体の材料は、その機械的な特性と電気的な特性との両方を考慮して、選択される。但し、典型的には、従来の基布形成用のフラットヤーン材料と同様でよく、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンやポリエステルやナイロン等の如き熱可塑製合成樹脂が用いられる。但し、他の合成樹脂材料でもよい。なお、帯状体に関して、導電性糸よりも「機械的強度が高い」とは、導電性糸をそのまま帯状体の代わりに用いて製織して基布を作るとすると、導電性糸からなるフラットヤーンが切れ易くその基布が破れ易いこと、従って、導電性糸単独では機械的強度が不足して基布としての使用に耐え難いことをいい、典型的には、帯状体材料の引張強度が導電性糸の引張り強度よりも強い(高い)ことをいう。帯状体の合成樹脂材料は、機械的な特性の観点では、典型的には、その長手方向の引張強度が高められるように、長手方向に延伸されてなる。延伸の程度が高い場合には、帯状体は、延伸による高分子鎖の長手方向への配向に伴い、繊維の束が長手方向に並んだような形態を採り、場合によっては長手方向に延びた微細な間隙を備え得る。その場合、帯状体材料の繊維状部分の表面伝導が生じ易くなり、帯状体に導電性糸を挟んで二つ折りにした状態において、帯状体の厚さ方向の導電性が比較的高くなる。但し、微細間隙はなくてもよく、その場合、二つ折りになった帯状材料部分の厚さ方向の導電性がある程度確保され得るように、帯状体の厚さは、比較的薄くてもよい。帯状体の厚さは、典型的には、20μm〜100μm程度である。但し、20μmよりも薄くても100μmよりも厚くてもよい。
帯状体は二つ折りになっているので、二つ折りの折曲縁部とは幅方向の反対側に位置する折曲部の開口縁部を介して、帯状体の折曲部分の内外表面が連続的につながっているから、帯状体の内外表面に沿った表面伝導が確保され得る。更に、二つ折りになった帯状体の幅は比較的小さい。すなわち、経糸及び緯糸のフラットヤーンは、典型的には、10〜20本/2.5cm(1インチ)程度であるので、フラットヤーンを形成する二つ折りの帯状体部分に挟まれた導電性糸は1〜3mm程度のところにある折曲の開口縁部を介して二つ折りの帯状体の外側表面につながる。従って、導電性糸は、二つ折りの帯状体部分に覆われて保護されているにもかかわらず、外側表面に対して比較的大きい表面伝導路が確保される。その結果、二枚の特定構造の基布が復元性の高い導電性織布を挟んで縫合されている部分では、二つ折りの帯状体部分に挟まれた導電性糸が1〜3mm程度のところにある折曲の開口縁部から導電性織布に至る表面導電路が形成されるので、帯状体に挟まれた導電性糸と導電性織布との間の電気抵抗は比較的小さく抑えられ得、且つ導電性糸間の電気抵抗も導電性織布を介して比較的低く抑えられ得る。
導電性糸帯状体の厚さは、機械的強度を考慮して、適宜選択される。また、帯状体の幅は、基布が備えるべき機械的強度や基布の製織のし易さやフレキシブルコンテナに収容されるべき粉粒体のサイズを考慮して選択される。帯状体は、典型的には、実質的に正確に二つ折りにされる。但し、所望ならば、二つ折りのうちの一方が他方よりも幅が広くてもよい。また、二つ折りになった帯状体のうちの少なくとも一方が、更に、折り曲げられて、全体として、三つ折りや四つ折りなどになっていていもよい。導電性帯状構造体を構成する帯状体以外の経糸や緯糸(以下では、「『他の』経糸や緯糸」ともいう)は、典型的には、導電性帯状構造体を構成する帯状体と同一の素材からなり、且つ同一の幅及び厚さの材料で形成され、他の経糸や緯糸も導電性帯状構造体を形成する帯状体と同様に、二つ折り等に形成される。従って、典型的には、基布を構成する経糸や緯糸は、導電性帯状構造体に導電性糸が挟み込まれている点を除いて、全て同様に構成される。但し、所望ならば、導電性帯状構造体が、帯状体の材料や幅や折り曲げ方などの点で複数種類のものでできていてもよく、また、導電性帯状構造体の帯状体が同一材料からなる場合でも、導電性帯状構造体の帯状体と他の経糸や緯糸とが別の帯状体で形成されていてもよい。導電性帯状構造体からなるフラットヤーンは、経糸及び緯糸のうちの少なくとも一方において、典型的には、その一部に用いられる。典型的には、導電性帯状構造体は、経糸の一部に用いられる。その場合、導電性帯状構造体は、基布のうち緯糸の延在方向(横方向)に、所望の最大間隔ないしピッチ以下の間隔で折りこまれる。この最大間隔は、基布の用途により異なり得、典型的には、例えば、2〜3cm程度(1インチ程度)である。但し、ピッチは、所望ならば、より短くてもより長くてもよい。また、全ての経糸を導電性帯状構造体で形成したり、導電性帯状構造体を基布の部位により異なる間隔で経糸として用いてもよい。更に、導電性帯状構造体を、経糸として用いる代わりに、緯糸として用いてもよい。その場合にも、導電性帯状構造体の間隔ないしピッチは、所望に応じて、一定間隔でも、異なる間隔でもよく、場合によっては、全ての緯糸が導電性帯状構造体からなっていてもよい。また、導電性帯状構造体は、経糸及び緯糸の両方に、縦横の格子を形成するように、折りこまれてもよい。その場合、その格子は、正方形でも長方形でも、領域により異なるサイズの長方形及び/又は正方形の組合せでもよい。
導電性帯状構造体を形成する導電性糸は、導電性帯状構造体の表面にある程度の導電性(例えば、10Ω/□又はそれ以下)を与え得且つ該構造体の可撓性を保証し得る限り、即ち、所望の導電性を備え且つ所望の可撓性を有し得る限り、どのようなものでもよい。導電性糸は、有機導電性繊維として知られている繊維でも、導電性金属繊維でも、カーボンブラックや金属粉の如き導電性微粒子を樹脂などに混合分散させて糸の形態に成形してなる導電性微粒子分散成形糸でもよい。有機導電性繊維は、特公昭57−56581号公報に記載されているようにアクリル系等の繊維に銅などの金属イオンを吸着させこれを還元して導電性を付与してなるものでも、繊維の表面に金属メッキをしてなるものでも、繊維の細孔に金属粉等を沈着させてなるものでもよく、また、ポリアセチレンの如き導電性高分子でもよい。また、導電性金属繊維は、金属の細線でも、金属の細線と有機繊維とを撚合せてなるものでもよい。導電性微粒子分散成形糸としては、カーボンブラックを樹脂材料に分散させ成形してなるものでも、金属の粉体を樹脂材料に分散させ成形してなるものでもよい。導電性糸は、可撓性と導電性とが確保される限り、その引張り強度などは低くてもよい。導電性糸は、可撓性が確保される限り、その横断面形状は、円形でも長円形でも平板状でもどのような形状でもよく、一本のファイバー状でも複数又は多数本が並設されていてもよく、また複数又は多数本が撚り合されたり絡み合ったりしたものでもよい。複数又は多数本からなる場合、そのうちの一部が導電性であっても、全体が導電性であってもよい。
以上のようなフレキシブルコンテナ用の基布は、典型的には、フレキシブルコンテナの全領域で一定の間隔ないし割合で導電性帯状構造体を含む。但し、所望ならば、フレキシブルコンテナの部位により異なる間隔や割合で、導電性帯状構造体を、経糸や緯糸として含んでいてもよい。基布は、一方の表面に厚さ方向のバルク導電性が確保される程度に薄い樹脂薄膜がラミネートされて、湿気や異物の通過を防ぐように、織目の孔が塞がれていてもよい。
本発明の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナにおいて、導電性縫合糸は、基布の帯状体の間に挟まれる導電性糸とは異なりある程度の引張強度を要する点を除き該導電性糸と同様に、有機導電性繊維として知られている繊維でも、導電性金属繊維でもよい。有機導電性繊維は、特公昭57−56581号公報に記載されているようにアクリル系等の繊維に銅などの金属イオンを吸着させこれを還元して導電性を付与してなるものでも、繊維の表面に金属メッキをしてなるものでも、繊維の細孔に金属粉等を沈着させてなるものでもよく場合によっては、ポリアセチレンの如き導電性高分子でもよい。また、導電性金属繊維は、金属の細線でも、金属の細線と有機繊維とを撚合せてなるものでもよい。導電性糸は、可撓性および導電性に加えて特に比較的高い引張り強度を有することが求められる。導電性糸は、比較的高い引張強度及びある程度の可撓性が確保される限り、その横断面形状は、円形でも長円形でも平板状でもどのような形状でもよく、一本のファイバー状でも複数又は多数本が並設されていてもよく、また複数又は多数本が撚り合されたり絡み合ったりしたものでもよい。複数又は多数本からなる場合、そのうちの一部が導電性であっても、全体が導電性であってもよい。なお、導電性縫合糸は、導電性に加えて比較的高い引張強度を要することから、非導電性縫合糸と比較して多少太くなり、その結果曲げ剛性も比較的高くなる。
本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
本発明の好ましい一実施例のフレキシブルコンテナ1は、図1の(a)及び(b)にその上部1a及び1bを模式的斜視図で示したように、円筒状のコンテナ本体10と、注入筒50と、排出筒60と、吊ベルト80とを有する。コンテナ本体10は、円筒状(横断面が円形)の代わりに、角筒状等他の形状でもよい。
コンテナ本体10は、円筒状周壁20と、環状頂壁30と、環状底壁40とを有する。環状底壁40の内周縁部42には複数の花弁状片部(フラップ状部)43が形成され、該花弁状片部43の先端には過剰締付抑制用パイプ44が嵌合された排出筒ロープ45が取付けられている。環状頂壁30にも環状底壁40と同様な花弁状片部やロープがあってもよい。
注入筒50は円筒状の注入筒本体51と結束用の結紐55,55とを有し、排出筒60は円筒状の排出筒本体61と結束用の結紐65,65とを有する。吊ベルト80は、アオリ止め用の補強バンド82及び一対の力布83,83を介してコンテナ本体10の外周に取付けられた一対の吊ベルト素体81,81を有する。84はフック掛部である。
コンテナ本体10の円筒状周壁20、環状頂壁30及び環状底壁40、注入筒本体51並びに排出筒本体61は、夫々、特許文献1に記載の特定構造の基布Aからなる。すなわち、円筒状周壁20、環状頂壁30、環状底壁40、注入筒本体51及び排出筒本体61は、夫々、特定構造の基布A1,A2,A3,A4,A5(総称するとき又は相互に区別しないときは符号Aで表す)からなる。なお、注入筒本体51及び排出筒本体61を形成する基布A4,A5は、コンテナ本体10を形成する基布A1,A2,A3より薄く、典型的には、数10μm程度の薄い樹脂フィルムで内張りされている。
基布Aは、例えば、図5に示したように、PE(ポリエチレン)又はPP(ポリプロピレン)の如き樹脂からなる帯状体素体Bを二つ折りにしてなるフラットヤーンDを経糸E及び緯糸Fとして、織成してなる。図5では、見易さのために、経糸E,E相互間及び緯糸F,F相互間にフラットヤーンDの幅Wと比較して無視し得ない程度の隙間gがあるかの如く示されているけれど、典型的にはこの間隙gは幅Wと比較してきわめて小さく無視し得る程度である。この例では、基布Aは、帯状体素体Bを長手方向に沿って二つ折りに折り曲げると共に該折曲部B1,B2の間に導電性糸Cを挟んでなる導電性帯状構造体Deの形態の導電性フラットヤーンDeを、約2.5cm(1インチ)以下の間隔で、経糸Eの一部として有する。以下では、フラットヤーンDのうち導電性糸Cの挟まれていないものを非導電性フラットヤーンとして符号Diで表す。ここで、帯状体素体Bは、導電性糸Cよりも機械的強度が高く且つ該導電性糸Cよりも電気伝導度が低い。典型的には、帯状体素体Bないし非導電性フラットヤーンDiのバルク抵抗はきわめて高い。但し、該帯状体素体Bないし非導電性フラットヤーンDiの表面抵抗はそのバルク抵抗と比較すると小さい。
なお、導電性フラットヤーンDeが経糸Eを構成するフラットヤーンDの少なくとも一部として用いられる代わりに、緯糸Fの少なくとも一部を構成するフラットヤーンDとして用いられていても、経糸Eと緯糸Fとの両方のフラットヤーンDの少なくとも一部をなしていてもよい。
図5では、フラットヤーンDを構成する帯状体素体Bが同じ向きに折り曲げられている(同じ側に開口を有する)例について示しているけれども、規則的に又は不規則的に分布する一部の帯状体素体Bが反対向きに折り曲げられていてもよい。
なお、吊ベルト80のベルト素体81及びアオリ止め用補強バンド82は、高い引張強度を有するように織成された高強度織布Y1,Y2(総称するとき又は区別しないときには符号Yで表す)からなる(例えば、図3の(e)参照)。この高強度基布Yは、例えば、複数枚のフラットヤーン素体を積層してなるフラットヤーンを経糸とし柔軟な素材からなる細いフラットヤーンを緯糸として織成してなる織布素体と該織布素体の長手方向に導電性糸を複数列縫い込んでなる。但し、十分な機械的強度と曲げに対する柔軟性を与え得るかぎり、吊ベルト80のベルト素体81及びアオリ止め用補強バンド82の織布が前記のような特定構造の基布からなっていてもよい。一方、力布83は、典型的には、前記特定構造の基布Amからなる(図3の(e)参照)。但し、力布83の基布が、吊ベルト80のベルト素体81及びアオリ止め用補強バンド82と同様な基布Yからなっていてもよい。
フレキシブルコンテナ1では、円筒状周壁20、環状頂壁30、環状底壁40、注入筒本体51及び排出筒本体61の夫々を構成する基布A1,A2,A3,A4,A5のうちの隣接する二枚の基布Ai,Aj(但し、i,jは1〜5のいずれかで、i≠j)は、相互に対面する側縁部において、図6の(a)に示したように、復元性のある導電性織布Gを間に挟んだ状態で、導電性縫合糸Kにより縫製されている。なお、図6の(a)では、基布Aiとして図1の円筒状部20の基布A1を想定すると共に基布Ajとして底壁部40の基布A3を想定していることから、底壁部40の外周縁の縫合部Qにおける円周方向の縫合線に沿った断面展開図に相当することを考慮して、基布AjのフラットヤーンDの実効幅が変動するように図示している。基布Aiにおいて導電性糸Cを備えた導電性フラットヤーンDeのある部位と基布Ajにおいて導電性糸Cを備えた導電性フラットヤーンDeのある部位との厚さ方向(重合方向)の相対位置は、種々の場合があり得、例えば、基布Aiが図6の(a)と同じ状態であっても、基布Ajは、図6の(b)や図6の(c)に示したような種々の相対位置を採り得る。すなわち、この観点では、図6の(a)〜(c)はいずれも単なる例示である。なお、縫合糸Kは、できるだけ導電性糸Cのあるところに挿通されることが好ましいけれども、量産条件下では実際には相当程度のズレやバラツキが生じるのを避け難いことを考慮して、図6の(a)〜(c)ではその一例が示されている。すなわち、縫合糸Kの挿通位置についても同様に単なる例である。
なお、フレキシブルコンテナ1の各縫合部Qは、好ましくはより複雑な折曲ないし折重ね状態になっているけれども、まず、原理的な構成について詳しく説明し、後で、個々の縫合部について、図2から図4に基づいて詳しく説明する。
シート状導電性織物若しくは編物又は不織布としての復元性のある導電性織布Gは、
(1)粒径の小さい粉粒体に対する密封性が高いこと、及び
(2)十分な導電性を有すること
の二つの要請を同時に満足する。
(1)織布Gが小粒径の粉粒体に対して高い密封性を有するためには、該織布Gは、
(ア)二枚の基布Ai,Ajの間にあって、基布Ai,Aj間を塞ぐこと
(イ)縫合部Qにかかる引張荷重ないし引張応力によって織布Gに対する導電性縫合糸Kの相対位置が一時的にずれることにより該ズレの方向に一時的に孔(開口すなわち織目や編目等)が拡がっても、該荷重がなくなって縫合糸Kが元の位置に戻ると、織布Gの孔も実際上塞がれること、
(ウ)導電性縫合糸Kが挿通されたところにおいて、該挿通部位の周囲に生じる間隙が小さいこと(例えば、縫合部Qにかかる引張荷重ないし引張応力によって織布Gに対する導電性縫合糸Kの相対位置がずれることにより該ズレの方向に孔が拡がる場合、例えば、該縫合糸Kが元あった場所の孔が該孔の両側に位置する織布Gの素材により相当程度塞がれること)
が好ましく、特に、(ア)及び(イ)の条件をできるだけ満たすことが望まれ、(ウ)の条件が満たされることがより好ましい。
なお、(ア)の条件を満たすためには、織布Gは、厚いこと(過度に薄くないこと)が好ましく、このためには、織布Gを構成する糸自体が太くて弾力性があるものであってもよいけれども、むしろ、織布Gを構成する糸自体は細くても一方では織成による構造的弾力性を有すること、及び実際上多層に重なることによる構造的弾力性を有することが好ましい。布Gの構造的弾力性を高めるために、布Gを織布によって形成する代わりに、編布によって形成してもよい。
一方、(イ)の条件を満たすためには、織布Gを構成する糸自体は細くても、織布Gが、一方では織成により構造的弾力性を有すること、及び実際上多層に重なることにより構造的弾力性を有することが好ましく、全体として織布の拡がり方向(面内)での復元性が高いことが好ましい。厚さ方向の弾力性はある方が好ましいけれども、必須ではない。
ここで、織布Gに関して、「復元性」は、いわゆる弾性体の弾性変形とは異なる。すなわち、弾性材では、該弾性材に弾性限界を超える応力が局所的にかかって該弾性材が局所的に破壊されて孔が一旦できると当該孔は十分には塞がれない。これに対して、織布Gでは、孔は該織布Gを構成する糸の間に元々ある隙間(例えば、織布では織目、編布では編目)であり該孔の拡大は該孔を規定する糸(該孔のまわりの糸)の相対的な位置ズレによるものである。従って、該孔のまわりの糸が元の位置にもどるだけで、孔が実際上塞がれ得る。即ち、織布Gでは、該織布Gを構成する糸又は該糸の織成構造体が不規則に変位することにより、結果として孔の閉塞が確実に行われ得る。
なお、導電性縫合糸Kは非導電性縫合糸よりも機械的強度が小さいので、導電性縫合糸Kが十分な機械的強度を有するためには、導電性縫合糸Kは非導電性縫合糸よりも太くなることから、該導電製縫合糸Kの挿通された部分には比較的大きな孔ができ、この孔からの粉粒体の漏洩の虞れは無視し難くなる。
次に、図7の(a)〜(c)及び(d)〜(f)に基づいて、復元性のある織布Gの役割をより詳しく説明する。
図7の(a)〜(c)の断面図では、フレキシブルコンテナ1のコンテナ本体10の円筒状周壁20の下端部24と、環状底壁40の外周縁部41との縫合部Qの一部が示され、図7の(d)〜(f)の断面図では、特許文献2のフレキシブルコンテナP1のコンテナ本体P10の円筒状周壁P20の下端部P24と、環状底壁P40の外周縁部P41との縫合部PQの一部が示されている。なお、従来のフレキシブルコンテナ及びその要素については、本発明の一実施例のフレキシブルコンテナ及びその対応する要素の符号の前に符号「P」を付して表す(以下同)。
フレキシブルコンテナP1の場合、縫合糸PKが挿通された状態(図7の(d))で、その両側の基布PXi,PXjに図7の(e)に示したように粉粒体内容物PUの荷重に起因する張力PTがかかると、縫合糸PKが基布PXi,PXjを貫通する部位(相対位置)が多少ずれるので、該縫合糸PKによって基布PXi,PXjに長孔PHi,PHjが形成され且つその間に位置する中間層PGmにも長孔PHmが形成される虞れがある。特許文献2の場合、中間層PGmは樹脂製のフィルムPGmからなる。その場合、該フィルムPGmの厚さや柔軟性にかかわらず、該フィルムPGmのうち縫合糸PKの挿通・位置ズレ部には長孔PHmが形成され、この長孔PHmは張力PTが実際上なくなって、縫合糸PKの位置がずれてもそのまま残る(図7の(f))。この孔PHmは開口表面に多少なりとも窪みPJを伴う。従って、フレキシブルコンテナの長孔PHmのうち縫合糸Kのなくなった部分に残る孔PHm,PHi,Phjから粒径の小さい粉粒体が漏れる虞れが高くなる。このような張力状態の変動は、後で図10を参照して詳述するように、例えば、吊ベルトによるフレキシブルコンテナP1の吊上げやフレキシブルコンテナP1の載置等によって生じる。
中間層PGmが樹脂製のフィルムPGmからなる代わりにゴム製の膜ないしフィルムからなる場合であっても、縫合糸PKが相対的には細いことから縫合糸PKによる大きな局所的応力が中間層PGmにかかるので、該中間層PGmのうち縫合糸PKの通っている孔の周壁のうち該局所的応力を受ける部分が弾性限界を超えて破壊されて長孔が形成されることは樹脂製フィルムPGmの場合と同様であり、むしろ、局所的応力による損傷ないし破壊はより大きくなり易い。なお、縫合糸PKが縫合糸である代わりに特許文献2のように非導電性縫合糸からなる場合には、該縫合糸が通常より細いから、縫合糸PKにより形成される長孔は長くなり易い。
フレキシブルコンテナ1では、基布Ai,Ajが夫々樹脂製帯状体ないし帯状体素体Bを二つ折りにしてなるフラットヤーンDを織成してなるので、折曲部の存在に起因して、フラットヤーンDの剛性が高くなり易い。従って、フラットヤーンDの剛性が一枚の帯状体からなるフラットヤーンと同程度になるように二つ折りにされるべき帯状体Bを薄くすると、帯状体自体が比較的薄くなるので、該帯状体Bの孔が大きくなり易い一面があることから、織布Kによる密封がより重要になる。
フレキシブルコンテナ1では、中間の層が復元性の高い織布Gからなるので、粉体内容物Uの荷重に起因する張力Tにより導電性縫合糸Kが基布A1,A3及び織布Gに対して位置ズレし、図7の(b)に示したように、基布A1,A3に孔H1,H3が生じると共に織布Gを構成する糸の隙間Hgが細長くなっても、織布Gの隙間Hgは織糸の位置ズレによって一時的に拡がっただけであるから、図7の(c)に示したように、張力が小さくなると、その隙間Hgは実際上又は殆どなくなる。即ち、織布Gでは、実際上隙間Hgが張力下で一時的に変形するだけであって、隙間Hgが長孔になって残るわけではない。その結果、基布Ai,Aj(即ち、A1,A3)の孔Hi,Hj(即ち、H1,H3)が織布Gによって相当程度隠され得るので、フレキシブルコンテナ1の縫合部にかかる張力の状態の変動によって粉粒体が漏れる虞れが低減され得る。
以上においては、筒状部20と底壁部40との縫合部Qを例にとって説明したけれども、他の縫合部(例えば、頂壁部30と筒状部20との縫合部Q)の場合も同様である。
次に、導電性の観点で、フレキシブルコンテナ1の特徴を説明する。
まず、本発明の好ましい一実施例のフレキシブルコンテナ1の一部を示した図6の(a)、図8の(a)及び図9の(a)を、特許文献1や出願人自身が製造・販売している従来のフレキシブルコンテナP1の一部を示した図11の(a)及び特許文献2等で知られている従来のフレキシブルコンテナP1a,P1b,P1cを示した図12の(a)〜(c)とを対比させながら、説明する。
図12の(a)は、特許文献2の図7等に示されている従来のフレキシブルコンテナP1aの一部を示している。この従来のフレキシブルコンテナP1aは、樹脂製帯状体PB1の形態のフラットヤーンPD1を経糸PE1及び緯糸PF1として織成してなる基布PA1,PA2を有する。各基布PA1,PA2のうちの一方の表面PS1,PS2側には、導電性糸状体PC1,PC2が打込まれている。図12の(a)に示した従来のフレキシブルコンテナP1aでは、重合された基布PA1,PA2のうち、基布PA1に導電性糸状体PC1が打込まれている表面PS1と基布PA2に導電性糸状体PC2が配設されている表面PS2とは、反対側に位置し、導電性帯状体PG1が重合された基布PA1,PA2の表面PS1,PS2に重なり合うように両表面PS1,PS2の外側に被せられ、更に、その積層体PM1の全体が、縫合糸PK1によって、縫合されている。ここで、導電性帯状体PG1は、導電性の付与された樹脂製又はゴム製のフィルムないし膜からなる。
この図12の(a)に示したフレキシブルコンテナP1aでは、基布PA1,PA2及び導電性帯状体PG1が密接状態で積層されるだけで、基布PA1の各導電性糸状体PC1及び基布PA2の各導電性糸状体PC2が導電性帯状体PG1と接触し、各導電性糸状体PC1,PC2は相互に電気的に接続され得る。但し、フレキシブルコンテナP1aでは、導電性糸状体PC1,PC2が表面PS1,PS2に露出することによる短所(切断され易いこと等)及び導電性糸状体PC1,PC2を該表面PS1,PS2に打込むに要する製造上の難点を避け難いだけでなく、図7の(d)〜(f)に基づいて説明したように、縫合糸PK1の挿通孔PHが張力PTの作用下で拡がることにより、粒径の小さい粉粒体PUの漏洩が生じ易い。
一方、図12の(b)に示した従来のフレキシブルコンテナP1b(実質的に特許文献2の図10に対応)では、重合された基布PA1,PA2のうち、基布PA1に導電性糸状体PC1が打込まれている表面PS1と基布PA2に導電性糸状体PC2が打込まれている表面PS2とが相互に向き合い、且つ導電性帯状体PG1と同様な導電性帯状体PG2が重合された基布PA1,PA2の対向表面PS1,PS2の間に積層配設されて両表面PS1,PS2に接触している点で図12の(a)のフレキシブルコンテナP1aと異なるけれども、他の点では、図12の(a)のフレキシブルコンテナP1aと同様に構成されている。すなわち、その積層体PM2の全体が、縫合糸PK1によって、縫合されている点でも同様である。
従って、この図12の(b)に示したフレキシブルコンテナP1bも、フレキシブルコンテナP1aと同様に、基布PA1,PA2及び導電性帯状体PG2が積層されるだけで、基布PA1の各導電性糸状体PC1及び基布PA2の各導電性糸状体PC2が実際上必ず導電性帯状体PG2と接触し、各導電性糸状体PC1,PC2は相互に電気的に接続され得る。なお、フレキシブルコンテナP1bも、フレキシブルコンテナP1aと同様に、導電性糸状体PC1,PC2が表面PS1,PS2に露出することによる短所(切断され易いこと等)及び導電性糸状体PC1,PC2を該表面PS1,PS2に打込むに要する製造上の難点を避け難いだけでなく、前述のように、縫合糸PK1の挿通孔が張力PTの作用下で拡がることにより、粒径の小さい粉粒体PUの漏洩が生じ易い問題があることも同様である。
なお、図12の(b)に示したフレキシブルコンテナP1bの基布PA1,PA2のように導電性糸PC1を基布の一方の表面PS1,PS2に打込む代わりに、図12の(c)に示した通り、導電性糸PC2を経糸PE1と同様に基布PA3及びPA4の両方の表面PS1,PS3及びPS2,PS4に露出するように織込み、基布PA3,PA4の間に導電性樹脂フィルムの形態の導電性帯状体PG3を配置して積層体PM3を形成し、該積層体PM3を縫合糸PK2で縫合してなるフレキシブルコンテナP1cも知られている。このフレキシブルコンテナP1cは、図12の(b)に示したフレキシブルコンテナP1bと実際上同様な長所・短所がある。このタイプのフレキシブルコンテナP1cには、縫合糸PK2として導電性縫合糸が用いられているものがあるけれども、積層体PK3を構成する基布PA3,PA4が縫合によりその間にある導電性帯状体PG3と電気的に接続されていることから、縫合糸PK2が導電性であることによるメリットはほとんどない。
これに対して、図11の(a)に示したように夫々がフラットヤーンDからなる経糸Eと緯糸Fとを織成してなる特定構造の基布Ai,Ajの側縁部を直接積層した積層体PM4を縫合する特許文献1のような場合、例えば、基布Aiについてみれば、縫合糸PK4の位置に応じた該縫合糸PK4と最近接導電性糸Cとの間の電気抵抗PRは、図11の(b)において実線で示したように変動する。ここで、基布Aのバルク抵抗は大きくて該バルクを通る導電路は実際上ないとみなし且つ基布Aを構成する帯状体Bの表面に沿って比較的高抵抗の導電路が形成されるとみなしている。より詳しくは、図11の(a)のような基布Aでは、縫合糸PK4が導電性糸Cのところを貫通する際に縫合糸PK4と導電性糸Cとの間の電気抵抗PRが実際上ゼロになり、隣接する二つの導電性糸C,Cのほぼ中間部において、より詳しくは、折曲開口部Baが該中間部に向かって開口している折曲帯状体Bよりも折曲部Bbが該中間部に向いている折曲帯状体Bに近接する位置XMにおいて抵抗PRが最大になる。すなわち、縫合糸PK4が積層体PM4を貫通する位置に応じて、縫合糸PK4と導電性糸Cとの間の電気抵抗PRが大きく変動する。重合された基布Ai,Ajの導電性糸C,C間の平均的電気抵抗についてもほぼ同様である(なお、図8の(a)では、基布Aiとして図1の円筒状部20の基布A1と同様な基布(A1)を想定すると共に基布Ajとして図1の底壁部40の基布A3と同様な基布(A3)を想定していることから、図1の底壁部40の外周縁と同様な外周縁の縫合部PQにおける円周方向の縫合線に沿った断面展開図に相当することを考慮して、基布AjのフラットヤーンDの実効幅が変動するように図示している。)。従って、特定構造の基布Aでは、電気抵抗が比較的小さいとはいえ、該基布AすなわちAi,Aj等により形成されるフレキシブルコンテナP1dの平均的な面積抵抗が相当変動する。その結果、例えば、図1のフレキシブルコンテナ1に対応させていえば、吊ベルト(80)とコンテナ本体(10)の底壁部(40)のところにあるアースタグ(87)との間の電気抵抗にもバラツキが生じる。
これに対して、本発明の好ましい一実施例のフレキシブルコンテナ1では、例えば、図8の(a)に示したように、特定構造の基布Ai,Ajの縁部の間に弾力性のある導電性織布Gが配設されて積層体Mが形成されている。従って、縫合糸Kと導電性糸Cとの間の電気抵抗は、一方では、図11の(b)の実線PRと同様に、縫合糸Kの位置に応じて図8の(b)の実線R1のように変動する。ところが、他方では、導電性織布Gと各導電性糸Cとの間の実効距離が実際上フラットヤーンDの幅W程度であることから、各導電性糸Cの導電性織布Gに対する電気抵抗は、図8の(b)において大きさRfの実線R2以下に保たれることになる。
従って、積層体Mが導電性縫合糸Kによって縫合されるフレキシブルコンテナ1の場合、これらを総合してみると、各導電性糸Cと導電性織布Gとの間の電気抵抗は、導電性縫合糸Kの位置に応じて、図8の(b)において実線Rで示したように変動する。なお、各導電性糸C間の電気抵抗は、実線Rのうちの実線部分R2で示される大きさRfの二倍以下であり、導電性縫合糸Kが導電性糸CのあるフラットヤーンDすなわち導電性フラットヤーンDeを貫通する場合には、当該導電性縫合糸Kに関する電気抵抗は、2Rfよりも小さくなる。すなわち、このフレキシブルコンテナ1では、図12の(a)〜(c)に示した従来のフレキシブルコンテナP1a,P1b,P1cの場合と異なり、縫合糸Kが導電性であることにより導電性糸Cの平均的な電気抵抗が低減され得る。導電性織布Gを挟んで重合される基布Ai,Ajの導電性糸C,C間の平均的電気抵抗についてもほぼ同様である(なお、図9の(a)では、基布Aiとして図1の円筒状部20の基布A1を想定すると共に基布Ajとして底壁部40の基布A3を想定していることから、底壁部40の外周縁の縫合部Qにおける円周方向の縫合線に沿った断面展開図に相当することを考慮して、基布AjのフラットヤーンDの実効幅が変動するように図示している。)。従って、フレキシブルコンテナ1では、多少太くなっても、縫合糸Kとしては、導電性縫合糸Kが用いられる。なお、図9において、導電性縫合糸Kが重合体ないし積層体Mを貫通している部位は、単なる例示であって、実際には、フレキシブルコンテナ1の全周において導電性フラットヤーンDeに対して種々の位置に縫合貫通部ができることになる。
なお、フレキシブルコンテナ1において、上限抵抗RfはフラットヤーンDの幅Wに依存することから、フラットヤーンDの幅Wを細くすることにより、抵抗値Rfを下げてもよく、場合によっては、むしろフラットヤーンDの幅Wを多少太くすることにより、基準抵抗Rfが過度に低下するのを避け、比較的高い基準抵抗Rfを与えるようにしてもよい。
以上のとおり、フレキシブルコンテナ1では、導電性織布Gが、特定構造の基布Ai,Ajの縁部の間に挟まれて積層体Mが形成され且つ該積層体Mが導電性縫合糸Cで縫合されているので、フレキシブルコンテナ1が、実際上適度の導電性ないし適度の面積抵抗を有し得る。また、フレキシブルコンテナ1では、導電性織布Gが、特定構造の基布Ai,Ajの縁部の間に挟まれて積層体Mを形成する導電性帯状体が復元性のある織布Gからなるので、図7の(a)〜(c)に基づいて説明したようにフレキシブルコンテナ1の特定構造の基布Ai,Ajの間に働く張力Tの変動に伴って、基布Ai,Ajのうち導電性縫合糸Kの挿通部分の孔H1,H3等が拡がっても、該基布Ai,Aj間に位置する織布G自体の孔Hは該張力Tの解除に伴って実際上閉じるので、基布Ai,Ajの拡張した孔部分H1,H3等が織布Gによって実際上塞がれ得る。しかも、上述のように縫合糸Kが導電性であることによりその機械的強度を確保すべく太くなっていてもこの閉塞は確実に行われ得る。
以上の如き原理的な縫合部Qの構成を備えたフレキシブルコンテナ1に関し、次に、その個々の縫合部の具体的な構成について、図2から図4に基づいて、より詳しく説明する。
注入筒50の本体51の上端部52及び排出筒60の本体61の下端部62は、夫々、図2においてIIIA及びIIIHの想像線の円で示した部位を断面図で拡大して示した図3の(a)及び(h)からわかるように、巻縫いされている。縫合糸Ka,Khは夫々導電性の糸からなる。但し、非導電性の糸であってもよい。
図2においてIIICの想像線の円で示した断面部位を拡大して示した図3の(c)からわかるように、注入筒50の下端部53は、横断面で見て「6」の字状に折り曲げられ、横断面で見て「U」字状に折り曲げられた復元性のある導電性帯状織布Gcがこの「6」字状折曲部54に重ねられている。更に、導電性帯状織布Gcの「U」の上側脚部Gc1の上にコンテナ本体10の頂壁部30の内周縁部31が重合されて形成された積層体Mcが導電性縫合糸Kcによって縫合されることにより、縫合部Qcが形成されている。
この縫合部Qcは、図9の(a)及び(b)に基づいて説明した前述の全ての条件を備えているので、注入筒50の本体51の下端部53とコンテナ本体10の頂壁部30の内周縁部31との間の縫合部Qcからの粉粒体の漏洩の虞れを最低限に抑え得るだけでなく、注入筒50の本体51の特定構造の基布A4の導電性糸C4とコンテナ本体10の頂壁部30の特定構造の基布A2の導電性糸C2との間の電気抵抗を所定レベル以下に確実に抑え得る。
なお、縫合部Qcでは、注入筒50の下端部53が単に重合される代わりに「6」字状に折返されその間にU字状に折返された復元性のある導電性帯状織布Gcが重合されているので、粉粒体Uの漏洩に対するその密封性及び静電気の放電を助ける電気導電性の両方が更に高められ得る。
また、図2においてIIIGの想像線の円で示した断面部位を拡大して示した図3の(g)からわかるように、排出筒60の上端部63は、横断面で見て「P」の字状に折り曲げられ、横断面で見て「U」字状に折り曲げられた復元性のある導電性帯状織布Ggがこの「P」字状折曲部64に重ねられ、更に、導電性帯状織布Ggの「U」の下側脚部Gg1の下にコンテナ本体10の底壁部40の内周縁部42が重合されて形成された積層体Mgが導電性縫合糸Kgによって縫合されることにより、縫合部Qgが形成されている。
この縫合部Qgも、前述の全ての条件を備えているので、排出筒60の本体61の上端部63とコンテナ本体10の底壁部40の内周縁部42との間の縫合部Qgからの粉粒体の漏洩の虞れを最低限に抑え得るだけでなく、排出筒60の本体61の特定構造の基布A5の導電性糸C5とコンテナ本体10の底壁部40の特定構造の基布A5の導電性糸C5との間の電気抵抗を所定レベル以下に確実に抑え得る。また、縫合部Qgでは、排出筒60の上端部63が単に重合される代わりに「P」字状に折返されその間にU字状に折返された復元性のある導電性帯状織布Ggが重合されているので、その密封性及び電気導電性の両方が更に高められ得ることも上記の場合と同様である。
特に、図2においてIIIBの想像線の円で示した部位を断面図で拡大して示した図3の(b)からわかるように、コンテナ本体10の円筒状部20の上端部21は、導電性帯状織布Gbを間に挟むように該コンテナ本体10の頂壁部30の外周縁部32と重合された状態で、ロール状に巻かれて積層体Mbとなされ、該積層体Mbが導電性縫合糸Kbによって縫合されることにより、縫合部Qbが形成されている。この縫合部Qbは、いわゆる巻縫の形態で、この例では、特に、円筒状部20の上端部21の先端部分22が頂壁部30の外周縁部32の先端縁33及び導電性帯状織布Gbの外周縁Gb1を包むように更に巻付けられ、且つ導電性縫合糸Kbの内周側部分Kb1が、縫合部Qbの内周側において、円筒状部20の上端部21の基端部分23と導電性帯状織布Gbの内周縁Gb2と頂壁部30の外周縁部32の基端部分34との非巻回重合部Mb1をも縫合して縫合部Qb1を形成している。ここで、縫合部Qbは、縫合部Qc,Qgと異なり充填内容物(典型的には粉粒体)Uの荷重を直接受けるので、縫合部Qc,Qgよりも十分に強くなるように巻縫が施され、且つ縫合部Qbの形成の便宜を兼ねて、非巻回重合部Mb1に縫合部Qb1が形成されている。但し、縫合部Qbが確実に且つ速やかに形成され得る場合には、縫合部Qb1はなくてもよい。
この縫合部Qb,Qb1は、前述の全ての条件を備えているので、コンテナ本体10の頂壁部30の外周縁部32と該コンテナ本体10の円筒状部20の上端部21との間の縫合部Qb,Qb1からの粉粒体Uの漏洩の虞れを最低限に抑え得るだけでなく、コンテナ本体10の頂壁部30の特定構造の基布A2の導電性糸C2とコンテナ本体10の円筒状部20の特定構造の基布A1の導電性糸C1との間の電気抵抗を所定レベル以下に確実に抑え得る。
なお、縫合部Qb,Qb1では、円筒状部20の上端部21と頂壁部30の外周縁部32とが単に重合される代わりに復元性のある導電性帯状織布Gbを間に挟んだ状態で巻回されているので、その密封性及び電気導電性の両方が更に高められ得る。
同様に、図2においてIIIFの想像線の円で示した部位を断面図で拡大して示した図3の(f)からわかるように、コンテナ本体10の円筒状部20の下端部24は、導電性帯状織布Gfを間に挟むように該コンテナ本体10の底壁部40の外周縁部46と重合された状態で、ロール状に巻かれて積層体Mfとなされ、該積層体Mfが導電性縫合糸Kfによって縫合されることにより、縫合部Qfが形成されている。この縫合部Qfも、いわゆる巻縫の形態で、この場合も、円筒状部20の下端部24の先端部分25が底壁部40の外周縁部46の先端縁47及び導電性帯状織布Gfの外周縁Gf1を包むように更に巻付けられ、且つ導電性縫合糸Kfの内周側部分Kf1が、縫合部Qfの内周側において、円筒状部20の下端部24の基端部分26と導電性帯状織布Gfの内周縁Gf2と底壁部40の外周縁部46の基端部分48との非巻回重合部Mf1を縫合して縫合部Qf1を形成している。ここで、縫合部Qfは、縫合部Qbと同様に、縫合部Qc,Qgと異なり充填内容物Uの荷重を直接受けるので、縫合部Qc,Qgよりも十分な機械的強度を有するように巻縫が施され、且つ縫合部Qfの形成の便宜を兼ねて、非巻回重合部Mf1に縫合部Qf1が形成されている。但し、この場合も、縫合部Qfが確実に且つ速やかに形成され得る場合には、縫合部Qf1はなくてもよい。
この縫合部Qf,Qf1も、前述の全ての条件を備えているので、コンテナ本体10の底壁部40の外周縁部46と該コンテナ本体10の円筒状部20の下端部24との間の縫合部Qf,Qf1からの粉粒体Uの漏洩の虞れを最低限に抑え得るだけでなく、コンテナ本体10の底壁部40の特定構造の基布A3の導電性糸C3とコンテナ本体10の円筒状部20の特定構造の基布A1の導電性糸C1との間の電気抵抗を所定レベル以下に確実に抑え得、静電気による帯電を最低限に抑え得る。
なお、縫合部Qf,Qf1では、円筒状部20の下端部24と底壁部40の外周縁部46とが単に重合される代わりに復元性のある導電性帯状織布Gfを間に挟んだ状態で巻回されているので、その密封性及び電気導電性の両方が更に高められ得ることも、縫合部Qb,Qb1と同様である。フレキシブルコンテナ1の通常の取扱い乃至利用では、この縫合部Qf,Qf1には、縫合部Qf,Qf1よりも大きな荷重や荷重変動がかかることから、他の縫合部Qよりも高い機械的強度を有するような形態の縫合が行われることが好ましい。例えば、図3の(f)において想像線Kfで示したように、縫合糸Kfによる縫合を、縫合糸Kf1による縫合部位に重なるように、径方向内側まで拡げておいてもよい。
更に、図2においてIIIDの想像線の円で示した部位を拡大して断面で示した図3の(d)からわかるように、コンテナ本体10の円筒状部20の基布A1とアオリ止め用の補強バンド82の基布Y2との間にも、復元性のある導電性帯状織布Gdが配設されて、導電性縫合糸Kdにより、バンド82が円筒状部20の外周に縫付けられている。
従って、円筒状部20の基布A1を構成する経糸Eの一部に挟み込まれた導電性糸C1は、上記のように所定の大きさ以下の抵抗で導電性織布Gdに電気的に接続されている。
また、図2においてIIIEの想像線の円で示した部位を拡大して断面で示した図3の(e)及び図2の想像円IIIEを含む部分を拡大して平面説明図として示した図4の(a)からわかるように、吊ベルト80の素体81の取付部位では、コンテナ本体10の円筒状部20の基布A1とアオリ止め用の補強バンド82との間には、力布83、フック掛部84及び吊ベルト素体81が配置されている。なお、フック掛部84の基布Y3も例えば吊ベルト素体81の基布Y1と同様に構成される。より詳しくは、コンテナ本体10の円筒状部20の基布A1と力布83との間に復元性のある導電性帯状織布Geが配置された状態で、該力布83、フック掛部84の基端部85及びベルト素体81の基端部86が配置されて、導電性縫合糸Keによって縫合され、その上に、上述の如く、導電性織布Gd及び補強バンド82が配置されて導電性縫合糸Kdによって縫合されている。
従って、吊ベルト素体81の基布Y1やフック掛部84の基布Y3に組み込まれた導電性糸は、導電性織布Gd,Geに直接接触して電気的に接続される。導電性織布Gd,Geの復元性が高いので、吊ベルト素体81の基端部86やフック掛部84の基端部85のところにかかる張力Tが変動して、導電性縫合糸Ke,Kdの挿通孔が基布A1,Am等のところで大きくなっても、粉粒体内容物の漏洩の虞れを最低限に抑え得る。
なお、図1の(b)からわかるように、フレキシブルコンテナ本体10の下端側を接地するためのアースタグ87が、円筒状部20の下端部24に取付けられている。より詳しくは、このフレキシブルコンテナ1では、アースタグ87は、図4の(b)において略図で示したように、円筒状部20の下端部24と底壁部40の外周縁部46との積層体Mfの巻縫接続部Qf(図3の(f))のまわりに被せられ且つ導電性縫合糸Kjによって、縫付けられている。アースタグ87は、例えば、導電性が付与された比較的厚い(例えば、0.5mm程度又はそれ以上、但し、より薄くてもよい)樹脂フィルムや導電性織布からなる。このアースタグ87の形態は、鰐口クリップ等でつまみ易い。88は、取扱説明や警告等が記載されたシートである。
次に、以上の如く構成されたフレキシブルコンテナ1を用いた粉粒体の充填や運搬や排出について、図10の(a)〜(c)に基づいて、より詳しく説明する。
フレキシブルコンテナ1に粉粒体Uを充填する場合、排出筒60を折畳んで結紐65,65を結束し排出筒ロープ45を縛って排出筒60を閉じた状態で、図10の(a)に示したように、フレキシブルコンテナ1を例えば適当な台座91上に載置し、鰐口クリップの如き接続端子92a,92a(図示せず)を両端に備えたケーブル92を介してアースタグ87を金属棒の如きアース体93等に接続する。これにより、フレキシブルコンテナ1の注入筒50や、頂壁部30と円筒状部20と底壁部40とからなるコンテナ本体10がアースタグ87を介して接地される。なお、典型的には、図10の(a)において想像線で示したように、充填装置の一部をなし接地された金属製のフレーム94等に吊ベルト80を吊下げることにより、フレキシブルコンテナ1を安定に支持すると共にフレキシブルコンテナ1の上部側での接地をより確実にする。
この状態で、注入筒50を介して、コンテナ本体10内に粉粒体Uを充填する。吊ベルト80で吊っている場合、充填の進行に伴いコンテナ本体10にかかる荷重により、縫合部Qb,Qfには徐々に大きな荷重がかかり、図7の(a)〜(c)に関連して説明したように、基布A2,A1,A3のうち縫合糸挿通孔が多少大きくなって長孔H1,H2等ができる。
一方、粉粒体Uの充填の際に、粉粒体Uがフレキシブルコンテナ1の基布Aその他に擦れる際の摩擦帯電により生じる静電気は、例えば、図10の(a)において矢印で示したような経路に沿って、アースタグ87を介して放電される。なお、想像線で示した吊ベルト80がフレーム94等に吊下げられている場合には、該吊ベルト80を介しても放電される。このフレキシブルコンテナ1では、上述のように、コンテナ本体10の円筒状部20の基布A1が、頂壁部30の基布A2や底壁部40の基布A3等と縫合部Qb,Qf等で低抵抗状態で電気的に接続されているので、この放電に際して、フレキシブルコンテナ1の各部で生じた静電気がアースタグ87や吊ベルト80を介して確実に放電され得る。また、フレキシブルコンテナ1では特定構造の基布Ai,Ajが導電性織布Gを挟んで積層され且つ導電性糸Kで縫合されているので、基布Ai,Aj間の電気抵抗のバラツキが最低限に抑えられ得るから、製品による電気抵抗のバラツキが最低限に抑えられ得る。従って、充填を補助又は監視する作業者がフレキシブルコンテナ1に触れても静電気の放電等による強い衝撃を受ける虞れが少なく、且つ該静電気の放電に伴う火災等が生じるのを避け得る。
充填の際に、該充填の進行に伴う吊ベルト80の吊下げ状態の変動により、縫合部Qb,Qfにかかる張力の増減変動が生じると、コンテナ本体10内に充填された粉粒体Uが長孔H1,H2等を介して漏洩しようとするけれども、このフレキシブルコンテナ1では、縫合基布Ai,Aj間に復元性の高い織布Gが配置されているので、粉粒体Uの漏洩が最低限に抑えられ得る。
フレキシブルコンテナ1への粉粒体Uの充填が完了すると、注入筒50が折畳まれると共に結紐55,55が結束されて注入筒50が閉じられる。
次に、フレキシブルコンテナ1は、例えば、図10の(b)に示したように、フォークリフトのような吊下げ運搬装置95によって吊ベルト80で吊下げられて、所望位置の集積場所に運ばれ、その後、再度、同様な又は別の吊下げ運搬装置95によって吊ベルト80で吊下げられて、そのまま又はコンテナに積込まれた後、車や船舶のような輸送手段によって所望の目的地に運ばれる。更に、同様な又は別の吊下げ運搬装置95によって吊ベルト80で吊下げられることが繰り返されるか又は直接的に工場その他の粉粒体Uの使用施設に持ち込まれる。
このような運搬の際に、フレキシブルコンテナ1の吊ベルト80を介する吊下げ及び床や地面や台座等の上への載置等が繰返される。従って、フレキシブルコンテナ1が吊下げられる毎に巻縫接続部Qb,Qf等に大きな引張応力がかかって孔H1,H3等の拡開が進行し、載置される毎に該孔H1,H3等から粉粒体Uが漏洩しようとするけれども、復元性の高い織布Gによって孔H1,H3等が実際上塞がれるので、粉粒体Uの漏洩の虞れが最低限に抑えられ得る。
また、上記のような運搬の際に、フレキシブルコンテナ1の基布Aと内容物たる粉粒体Uとの摩擦等によってフレキシブルコンテナ1の基布Aが帯電する虞れがあるけれども、フレキシブルコンテナ1では、上述のように、コンテナ本体10の円筒状部20の基布A1が、頂壁部30の基布A2や底壁部40の基布A3等と縫合部Qb,Qf等で低抵抗状態で電気的に接続されているので、フレキシブルコンテナ1の各部で生じた静電気がアースタグ87や吊ベルト80を介して確実に放電され得る。従って、運搬を補助又は監視する作業者がフレキシブルコンテナ1に触れても静電気の放電等による強い衝撃を受ける虞れが少なく、且つ該静電気の放電に伴う火災等が生じるのを避け得る。
目的の場所において、フレキシブルコンテナ1から粉粒体Uを排出する場合、例えば、図10の(c)に示したように、金属フレーム96を介して接地された吊上げ(吊下げ)装置97によりフレキシブルコンテナ1を吊ベルト80で吊上げる(吊下げる)。また、ケーブル92をアースタグ87と接地金属棒93との間に繋ぐ。これにより、フレキシブルコンテナ1は、吊ベルト80及びアースタグ87の両方を介して、接地される。なお、フレキシブルコンテナ1の円筒状部20の基布A1が頂壁部30の基布A2や底壁部40の基布A3や吊ベルト80にバラツキの少ない低抵抗状態で電気的に接続されているので、フレキシブルコンテナ1の各部が吊ベルト80及びアースタグ87の両方を介して、確実に接地される。次に、排出筒60が粉粒体Uの投入部98に対面する状態で排出筒ロープ45及び結紐44を解いてフレキシブルコンテナ1の排出筒60を開いて、粉粒体Uをフレキシブルコンテナ1から投入部98に排出する。もちろん、図10の(c)に示したような吊上げ装置97によって吊上げる代わりに、図10の(b)に示したように運搬装置95によって吊上げた状態で、図10の(b)において想像線で示したように、フレキシブルコンテナ1の排出筒60が投入部98に対面する所定排出位置までフレキシブルコンテナ1を運び、該所定位置において、アースタグ87を介してフレキシブルコンテナ1を接地した後、粉粒体Uを排出筒60から投入部98に投入してもよい。
いずれの場合でも、フレキシブルコンテナ1では、基布A自体が比較的導電性が高いだけでなく、巻縫縫合部Qb,Qf等の縫合部Qにおいて隣接基布Ai,Ajが導電性織布Gを介することにより且つ導電性縫合糸Kによって縫合されることにより、バラツキの少ない低抵抗状態で相互に電気的に接続され得るので、粉粒体Uの排出の際に生じる静電気が吊ベルト80及びアースタグ87を介して、速やかに放電ないし除電され得る。従って、排出を補助又は監視する作業者がフレキシブルコンテナ1に触れても静電気の放電等による強い衝撃を受ける虞れが少なく、且つ該静電気の放電に伴う火災等が生じるのを避け得る。
本発明の好ましい一実施例のフレキシブルコンテナの外観を示したもので、(a)は該フレキシブルコンテナの上部の斜視説明図、(b)は同下部の斜視説明図。 図1のフレキシブルコンテナの各種縫合部を模式的に示した説明図。 図2のフレキシブルコンテナの各種縫合部を拡大断面で模式的に示したもので、(a)は図2の想像線IIIAで示した部分の模式的拡大断面説明図、(b)は図2の想像線IIIBで示した部分の模式的拡大断面説明図、(c)は図2の想像線IIICで示した部分の模式的拡大断面説明図、(d)は図2の想像線IIIDで示した部分の模式的拡大断面説明図、(e)は図2の想像線IIIEで示した部分の模式的拡大断面説明図、(f)は図2の想像線IIIFで示した部分の模式的拡大断面説明図、(g)は図2の想像線IIIGで示した部分の模式的拡大断面説明図、(h)は図2の想像線IIIHで示した部分の模式的拡大断面説明図。 図1及び図2のフレキシブルコンテナの他の縫合部を拡大して示したもので、(a)は図2のIIIEで示した部分を詳細に示したフレキシブルコンテナの一部の平面説明図、(b)は図1のアースタグの縫合取付部分を拡大して示した模式的断面説明図。 図1のフレキシブルコンテナで用いられている特定構造の基布の一例の一部を拡大して示した平面説明図。 図1のフレキシブルコンテナにおける二枚の基布の縫合部の基本的な例を該縫合部に沿って拡大して示しもので、(a)〜(c)はそのいくつかの例を示した断面説明図。 図1のフレキシブルコンテナを構成する二枚の織布の縫合部の基本的な形態を拡大して示したもので、(a)は図1のフレキシブルコンテナにおける図6のような基本的積層状態を示した断面説明図、(b)は(a)の縫合部に張力がかかった状態を示した(a)と同様な断面説明図、(c)は(b)のような張力が解除された状態を示した(a)と同様な断面説明図、(d)は、比較のために、特許文献2のような従来のフレキシブルコンテナにおいて(a)と同様な基本的積層状態を示した断面説明図、(e)は特許文献2のような従来のフレキシブルコンテナにおいて(d)の縫合部に張力がかかった状態を示した(d)と同様な断面説明図、(f)は特許文献2のような従来のフレキシブルコンテナにおいて(e)のような張力が解除された状態を示した(d)と同様な断面説明図。 図1のフレキシブルコンテナにおける二枚の特定構造の基布の縫合部の基本的な例における電気抵抗の分布(導電性織布の役割)を説明するためのもので、(a)は図6と同様な断面説明図、(b)は該断面に沿ってみた電気抵抗の分布を示した模式的グラフ。 図8の縫合部において導電性縫合糸による縫合がおこなれた場合における電気抵抗の分布(導電性縫合糸の役割)を説明するためのもので、(a)は図8の(a)と同様な断面説明図、(b)は図8の(b)と同様に該断面に沿ってみた電気抵抗の分布を示した模式的グラフ。 図1のフレキシブルコンテナの使用に伴う該コンテナの状態の変化を説明したもので、(a)はフレキシブルコンテナへの粉粒体の充填作業を示した模式的説明図、(b)は(a)のフレキシブルコンテナの運搬作業などを示した模式的説明図、(c)は(a)のフレキシブルコンテナからの内容物の排出作業を示した模式的説明図。 比較のために、特定構造の基布を用いた従来のフレキシブルコンテナ(特許文献1のフレキシブルコンテナ)における二枚の特定構造の基布の縫合部の基本的な例における電気抵抗の分布(導電性織布の役割)を説明するためのもので、(a)は特許文献1のフレキシブルコンテナについての図8の(a)と同様な断面説明図、(b)は該断面に沿ってみた電気抵抗の分布を示したもので、特許文献1のフレキシブルコンテナについての図8の(b)と同様な模式的グラフ。 比較のために、従来のフレキシブルコンテナ(特許文献2のフレキシブルコンテナ等)における縫合部の状態を示したもので、(a)〜(c)は特許文献2のフレキシブルコンテナ等における図7と同様な断面説明図。
符号の説明
1 フレキシブルコンテナ
1a 上部
1b 下部
10 コンテナ本体
20 円筒状部
21 上端部
22 上端部の先端部分
23 上端部の基端部分
24 下端部
25 下端部の先端部分
26 下端部の基端部分
30 頂壁部(環状頂壁)
31 内周縁部
32 外周縁部
33 先端縁
34 基端部分
40 底壁部(環状底壁)
41 外周縁部
42 内周縁部
43 花弁状片(フラップ状)部
44 過剰締付抑制用パイプ
45 排出筒ロープ
46 外周縁部
47 先端部
48 基端部
50 注入筒
51 注入筒本体
52 上端部
53 下端部
54 折曲部
55 結紐
60 排出筒
61 排出筒本体
62 下端部
63 上端部
64 折曲部
65 結紐
80 吊ベルト
81 ベルト素体
82 アオリ止め用補強バンド
83 力布
84 フック掛部
85 フック掛部の基端部
86 ベルト素体の基端部
87 アースタグ
91 台座
92 ケーブル
93 アース体
94 金属製フレーム
95 吊下げ運搬装置
96 金属フレーム
97 吊上げ装置
98 投入部
A,A1,A2,A3,A4,A5,Ai,Aj,Am 特定構造の基布
B 帯状体素体
B1,B2 折曲部
C,C1,C2,C3,C4,C5 導電性糸
D フラットヤーン
De 導電性フラットヤーン
Di 非導電性フラットヤーン
E 経糸
F 緯糸
G,Gb,Gb1,Gc,Gc1,Gd,Ge,Gf,Gf1,Gf2,Gg,Gg1 導電性織布
H,H1,H2,H3,Hg 隙間(長孔)
J 隙間
K、Ka,Kb,Kc,Kd,Ke,Kf,Kf1,Kg,Kh 導電性縫合糸
M,Mb,Mc,Mf,Mg 積層体
Q,Qb,Qb1,Qc,Qf,Qf1,Qg 縫合部
R1,R2,Rf 電気抵抗
U 粉粒体
W 幅
Y1,Y2,Y3 基布

Claims (5)

  1. 導電性糸を該導電性糸よりも機械的強度が高く且つ該導電性糸よりも電気伝導度の低い帯状体に挟み該帯状体を導電性糸の延在方向に沿って二つ折りに折曲げてなる導電性帯状構造体からなるフラットヤーンが経糸及び/又は緯糸のうちの少なくとも一部として製織されてなる特定構造のフレキシブルコンテナ用基布と別の導電性基布とを有する静電気帯電防止型フレキシブルコンテナであって、
    前記特定構造の基布と前記別の導電性基布とが、シート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布を間に挟んだ状態で、導電性縫合糸により縫合されてなる静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ。
  2. 前記別の導電性基布が、前記特定構造のフレキシブルコンテナ用基布である請求項1に記載の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ。
  3. 前記シート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布が導電性織物又は導電性不織布からなる請求項1又は2に記載の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ。
  4. 前記シート状導電性織物若しくは編物又は導電性不織布が導電性編生地からなる請求項1から3までのいずれか一つの項に記載の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ。
  5. 縫合部が巻縫いされている請求項1から4までのいずれか一つの項に記載の静電気帯電防止型フレキシブルコンテナ。
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