JP2008264904A - パラレルリンク型作業装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベース4に扁平な回転型アクチュエータ6を6つ設ける。該アクチュエータ6は、その回転出力軸がベースの中心を向き放射状に設けられている。アクチュエータ6の回転出力軸に固定したリンクとロッド10の一端をジョイントで連結し、かつロッド10の他端をジョイントで可動部5と連結する。6つのアクチュエータを駆動して可動部5の位置、姿勢を制御する。ベース4に設けた姿勢制御用のアクチュエータ7よりジョイント、スプライン継手等で構成された回転動力伝達機構15で可動部5に設けたエンドエフェクタ20を回転させる。リンクはベース4の辺と平行な面上で回転するから、リンクがベース4でカバーする領域からはみ出ることはなく、安全が確保できる。
【選択図】図1
Description
ところで、可動部の動作範囲を広くするためには、アクチュエータの揺動にともなう動力伝達部の空間的な変位量を大きくする必要があり、そのためには、動力伝達部のリンクやロッドを必要に応じて長くするのが一般的である。
このことは、人と共存して作業を行うことを想定した小出力の小型パラレルリンク型作業装置においては、接触や巻き込みの危険性のため、大変不都合な問題であった。
しかし、前記仮想線に対して位相θ’の動力伝達部の状態は、負荷能力の問題で採用されない。それは以下の理由による。
モータ等の回転型アクチュエータを、その回転出力軸が正三角形等のベースの辺に沿って配設されたものでは、上述したように、動力伝達部のアクチュエータの回転出力軸に取り付けられたリンク101は、ベースの辺を回転中心軸として該辺に直交する面103上で回転することになるから、必ず、リンク101とロッド102の接続点が、ベースよりはみ出して移動することになり、リンク101、ロッド102と人体や衣服を巻き込む等の恐れがあり、安全性に問題がある。この点を解決するには、リンク101とロッド102の接続点が最大はみ出す位置まで、ベースをカバーするような部材を配設することが、想定できるが、この対処法では小型のパラレルリンク型作業装置という目的からして不都合である。
以上の問題に鑑み、本発明では動力伝達部がベースからはみ出してしまう問題を解決することを目的とする。
図1は、本発明の第1の実施形態のパラレルリンク型作業装置の概要図である。図2は、図1の構成のパラレルリンク型作業装置を斜め上方から見たときの説明図であって、アクチュエータの配置を示すために、ベースとアクチュエータ固定部材は図示していない。図3はエンドエフェクタの駆動系の説明図である。
この第1の実施形態は、6つの回転型アクチュエータ6を使用して可動部5の位置と姿勢を任意に決めることができ、かつ、可動部5上に固定した回転軸17をベース4に固定した1つのエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータ7を使用して連続回転させることができるようにした6自由度パラレルリンク型作業装置である。
アクチュエータ6は可動部5の位置及び姿勢を制御するための回転型アクチュエータであり、該回転型アクチュエータ6の回転出力軸12にはリンク11が固定されており、回転出力軸12と一体的に回転することができるようになっている。
各位置・姿勢制御用の回転型アクチュエータ6を駆動することによって、リンク11、ジョイント13、ロッド10、ジョイント14を介して、可動部5の3次元空間上の位置(直交するX、Y、Z軸上の位置)及び姿勢を制御する。又、エンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータ7を駆動しジョイント19、回転動力伝達手段15、ジョイント18を介して回転機構16の回転軸17の回転位置を制御して、エンドエフェクタ20の回転位置を制御することによって、各種作業を実施する。可動部5の位置や姿勢が変化しても、ベース4上に設けられたエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータ7の回転出力軸と可動部5上の回転機構16とを連結する回転動力伝達手段15は伸縮し、かつ、回転動力伝達手段15と可動部5の連結、及び回転動力伝達手段15とアクチュエータ7の回転出力軸との連結が2自由度のジョイント18、19で連結されているから、可動部5の位置、姿勢を変えても、エンドエフェクタ20の回転位置をアクチュエータ7で制御できるものである。しかも、このアクチュエータ7は、可動部5に搭載せず、ベース4に設けられているから、可動部5を軽量に構成することができるものである。
なお、上述した第1の実施形態では、可動部5がベース4に対して下方にある例が示されているが、安全性に影響がない限り、これを回転または倒置して配置しても何ら問題ない。
この第2の実施形態は、3つの位置制御用の回転型アクチュエータ6を使用して、可動部5の姿勢をベース4に対して保持したまま、3方向(3次元空間上の直交するX、Y、Z軸上の位置)に移動することができ、また、可動部5上に固定した回転機構16の回転軸17をベース4に固定した1つのエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータ7を使用して回転させることによって、該回転軸17に取り付けられたエンドエフェクタの回転、その回転位置を制御できるものであり、4自由度を有するパラレルリンク型作業装置である。
位置制御用の3つの回転型アクチュエータ6の回転出力軸12には、それぞれ平行リンク機構21で構成される動力伝達部を介して可動部5と連接されている。すなわち、回転型アクチュエータ6の回転出力軸12には、リンク22が固定されており、回転出力軸12と一体的に回転することができるようになっている。また、リンク22にはジョイント24、24を介して2本のロッド23、23が接続され、2本のロッド23,23の他端はジョイント25、25を介して可動部5に接続されている。リンク22→ロッド23→可動部5→ロッド23は平行四辺形の各辺に相当するように設計、配置されており、これにより平行リンク機構21が形成されている。可動部5には、3つの平行リンク機構21が接続されることになるため、その姿勢が固定される。この実施形態では、リンク22とロッド23の接続部、ロッド23と可動部5の接続部をベース4に対して平行にしているため、可動部5は常にベース4に対して水平の姿勢を保つことができる。
回転動力伝達手段15の両端のジョイント18、19はユニバーサルジョイントなどの2自由度のジョイントで、また、回転動力伝達手段15はスプライン継手などの回転を伝え、伸縮自在の要素を使用することにより、可動部5が移動しても回転を伝達することが可能である。
そして、この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に扁平な回転型アクチュエータ6、7を用い、かつ、可動部5の位置制御用の回転型アクチュエータ6を、その回転出力軸12をベースの中心に向けて放射状に、等間隔にベース4に配置とする。これによって、該回転出力軸12に取り付けられる平行リンク機構21のリンク22が回転出力軸12の中心線に対して垂直な面上を回転するので、リンク22とロッド23との接続点がベースよりはみ出ることはなく、該パラレルリンク型作業装置が動作中に、人体や衣服等の巻き込みを極力回避でき、安全性を向上させることができるものである。
なお、他の構成、及びパラレルリンク型作業装置の動作は第2の実施形態と同じである。
この第6の実施形態は、図8に示した第4の実施形態の変形であり、第4の実施形態におけるベース4から立設された3つのアクチュエータ取付部材9aが所定角度傾けられており、このアクチュエータ取付部材9aに取り付けられる位置制御用の回転型アクチュエータ6も所定角度傾けて固定されたパラレルリンク型作業装置2dとなっている点で相違している。なお、図10ではアクチュエータ取付部材9aは図示していない。
以上の点が第4の実施形態と相違するものであり、他は第4の実施形態と同じである。このように、平行リンク機構を維持するようにロッド23の接続個所に角度をつけることができれば、各平行リンク機構間で干渉が起こらない限り、また安全性に影響がない限り位置制御用の回転型アクチュエータ6を傾ける方向に特に制約はない。
この第1の可動部5’を駆動する機構は、前述した第2の実施形態と同じであることから、詳細な説明は省略する。
上述した各実施形態では、可動部5に設けた回転機構16に1つの回転軸17を有し、該回転軸17を駆動するエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータ7及び回転動力伝達手段15をそれぞれ1つ設けた例を示したが、回転機構16に1以上の回転軸17を設けるような場合には、その回転軸の数に合わせて、各回転軸を駆動するにエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータ及び該アクチュエータの回転力をそれぞれの回転軸に伝達する回転動力伝達手段をそれぞれ設けるようにしてもよいものである。
3 基台
4 ベース
5 可動部
6、7 アクチュエータ
8 支柱
9 アクチュエータ取付部材
10 ロッド
11 リンク
12 回転出力軸
13、14、18、19、24、25 ジョイント
15 回転動力伝達手段
16 回転機構
17 回転軸
20、33 エンドエフェクタ
21 平行リンク機構
22 リンク
23 ロッド
31 支持ポスト
Claims (12)
- ベースと、可動部と、前記ベースの所定の位置に固定される複数の回転型アクチュエータと、前記回転型アクチュエータによって前記可動部の位置と姿勢の少なくとも一方が制御されるように前記各回転型アクチュエータの回転出力軸と前記可動部をリンク機構で構成される動力伝達部で連結したパラレルリンク型作業装置であって、
前記回転型アクチュエータは、扁平な形状を有するアクチュエータで構成され、前記回転出力軸の中心線がベースの中央から放射状に並ぶように配置、固定されていることを特徴とするパラレルリンク型作業装置。 - 前記ベースに取り付けられた少なくとも一つのエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータと、前記可動部に設けられ、エンドエフェクタの姿勢を制御する少なくとも一つの回転軸を有する回転機構と、前記エンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータの回転動力を前記回転機構の回転軸に伝達する少なくとも一つの回転動力伝達手段とを備え、前記可動部を駆動する前記回転型アクチュエータは6つ設けられ、該6つの回転型アクチュエータにより前記可動部の位置及び姿勢が制御され、前記エンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータにより、可動部の姿勢変化に加えてエンドエフェクタの姿勢が制御されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記ベースに取り付けられた少なくとも一つのエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータと、前記可動部に設けられたエンドエフェクタの姿勢を制御する少なくとも一つの回転軸を有する回転機構と、前記エンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータの回転動力を前記回転機構の回転軸に伝達する少なくとも一つの回転動力伝達手段とを備え、前記回転型アクチュエータは3つ設けられ、各回転型アクチュエータの回転出力軸と前記可動部を連結する前記動力伝達部は平行リンク機構で構成され、前記3つの回転型アクチュエータにより前記可動部の位置が制御されると共に前記エンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータによりエンドエフェクタの姿勢が制御されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記複数の回転型アクチュエータは、第1の可動部を駆動する3つの回転型アクチュエータと第2の可動部を駆動する3つの回転型アクチュエータで構成され、
前記第1の可動部と該第1の可動部を駆動する前記3つの回転型アクチュエータ間の動力伝達部は平行リンク機構で構成され、
前記第2の可動部と該第2の可動部を駆動する前記3つの回転型アクチュエータ間の動力伝達部は、該第2の可動部の姿勢を制御するリンク機構で構成され、
前記第2の可動部を球面ジョイントにより回転自在に支持する基台に設けられた支持ポストと、
前記第1の可動部に設けられ、エンドエフェクタの姿勢を制御する少なくとも一つの回転軸を有する回転機構と、
前記ベースに設けられ、前記回転機構を駆動してエンドエフェクタの姿勢を制御する少なくとも一つのエンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータと、
前記エンドエフェクタ姿勢制御用のアクチュエータの回転動力を前記回転機構の回転軸に伝達する少なくとも一つの回転動力伝達手段と、
前記第1の可動部の回転機構の回転軸に取り付けられたエンドエフェクタと対向するように前記第2の可動部に取り付けられたエンドエフェクタとを備えることを特徴とする請求項1に記載のパラレルリンク型作業装置。 - 前記回転型アクチュエータは、前記回転出力軸の中心線がベースの中央から等間隔に放射状に並ぶように所定の位置に配置、固定されていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記回転型アクチュエータは、前記回転出力軸が前記ベース中央に向くように所定の位置に配置、固定されていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記回転型アクチュエータは、前記回転出力軸がベース中央に対して逆向きになるように、所定の位置に配置、固定されており、前記リンク機構の前記回転出力軸に固定されたリンクが外部に対して露出しないためのカバー部を有していることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記回転型アクチュエータは、前記ベースに対して所定の位置に傾斜して配置、固定されていることを特徴とする請求項1乃至7の内いずれか1項に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記回転型アクチュエータは、前記ベースから垂下したアクチュエータ取付部材に取り付けられている請求項1乃至8の内いずれか1項に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記回転型アクチュエータは、前記ベースから上方に立設されたアクチュエータ取付部材に取り付けられている請求項1乃至8の内いずれか1項に記載のパラレルリンク型作業装置。
- アクチュエータ取付部材間を連接したカバー9bが設けられている請求項10に記載のパラレルリンク型作業装置。
- 前記回転型アクチュエータは、減速器を使用している請求項1乃至11の内いずれか1項に記載のパラレルリンク型作業装置。
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