JP2008261421A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアレーション現象の発現を阻止すると共に、凡そ作動油中にエアが混入する機会を可能な限りに減少せしめる。
【解決手段】内筒1と外筒2との間にリザーバ室Rを有すると共に、内筒1の一端開口および外筒2の一端開口を閉塞するヘッド部5に突設されて内筒1内からの作動油のリザーバ室R側へ向けての通過を許容する流出管7を有し、内筒1の他端開口および外筒2の他端開口を閉塞するボトム部6に突設されてリザーバ室Rからの作動油の内筒1内への通過を許容する流入管8を有してなる油圧緩衝器において、流出管7における先端がボトム部6に形成されてリザーバ室Rと画成されながら内筒2内に連通する容室6bに開口すると共に、この容室6bに流入管8の基端が開口してなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、油圧緩衝器に関し、特に、いわゆる横置きにして利用される油圧緩衝器の改良に関する。
鉄道車両における横揺れ防止ダンパや建造物における制振ダンパなどのいわゆる横置きにして利用される油圧緩衝器としては、これまでの種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1には、内筒内からの作動油をリザーバ室に流出させる流出管を有する油圧緩衝器の提案が開示されている。
すなわち、特許文献1に開示の油圧緩衝器は、内筒の外側に外筒を有して内筒と外筒の間をリザーバ室にする複筒型に形成されていて、内筒内にロッド体が出没可能に挿通されると共に、内筒内に摺動可能に収装されて内筒内にロッド側室とピストン側室を画成するピストン体がロッド体の先端部に保持されてなるとしている。
そして、この油圧緩衝器にあっては、ピストン体にチェックバルブを有してなるとし、このチェックバルブは、内筒内にロッド体が没入することになるいわゆる収縮作動時にピストン側室からの作動油のロッド側室への流入を許容するがその逆の流れを阻止するとしている。
また、この油圧緩衝器にあっては、内筒の一端開口および外筒の一端開口を閉塞しながら軸芯部にロッド体を貫通させるいわゆるヘッド部にロッド側室からの作動油のリザーバ室への流出を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブを有し、さらに、内筒の他端開口および外筒の他端開口を閉塞するいわゆるボトム部にリザーバ室からの作動油のピストン側室への流入を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブを有するとしている。
そしてまた、この油圧緩衝器にあっては、ヘッド部にパイプ体からなる流出管が突設される、すなわち、基端部がヘッド部に連結されながら先端がリザーバ室に開口されて内側をリザーバ室と上記のヘッド部に配設のチェックバルブの下流側とに連通させる流出管を有してなるとしている。
それゆえ、この特許文献1に開示の油圧緩衝器にあっては、その伸縮作動時にロッド側室からの作動油がヘッド部に配設のチェックバルブを通過してリザーバ室に流出することになるが、このとき、ヘッド部からリザーバ室に向けて流出される作動油は、ヘッド部に連結された流出管内を通過してリザーバ室に流出されることになる。
したがって、ヘッド部からリザーバ室に向けて流出される作動油は、ヘッド部から言わば無制約状態でリザーバ室に流出されなくなり、したがって、リザーバ室に流出される作動油中にエアが混入するエアレーション現象の発現を阻止するのに有効となる。
一方、特許文献2に開示の油圧緩衝器にあっては、凡そ油圧緩衝器としての基本的な構成については、従前と同様であるが、特許文献1に開示されている流出管を有せずして、ボトム部に突設される流入管を有してなるとしている。
すなわち、この特許文献2に開示の油圧緩衝器にあって、流入管は、上記した流出管と同様に、パイプ体からなり、基端部がボトム部に連結されながら先端がリザーバ室に開口されて内側をリザーバ室と上記のボトム部に配設のチェックバルブの上流側とに連通させるとしている。
それゆえ、この特許文献2に開示されている油圧緩衝器にあっては、本来横置きにして利用されるものであるが、推量するに、仮にボトム部がヘッド部より高い位置に置かれることになり、したがって、油面がボトム部の端面に、すなわち、流入管を突設させる端面に対向する事態になるとしても、先端が作動油中に臨在されるであろう流入管をボトム部に有してなるとするから、ボトム部内にエアが浸入して作動油中にエアを混入させる事態を招来させないことが可能になる。
特開平10‐252799号公報(明細書中の段落0013から同0016、同0022から同0024の記載および図1参照) 特開2000‐18308号公報(明細書中の段落0003から同0006、同0022から同0024の記載および図1参照)
しかしながら、上記した特許文献1および特許文献2に開示の各提案にあっては、それぞれに一長一短があり、これを具現化するとき、それぞれの不具合が指摘される危惧がある。
すなわち、特許文献1に開示の油圧緩衝器にあっては、ボトム部がヘッド部より高くなる場合には、ボトム部に流入管を有しないから、ボトム部におけるエアの流入、および、この流入されたエアの作動油への混入の不具合が招来される危惧がある。
そして、特許文献2に開示の油圧緩衝器にあっては、流出管を有しないから、ヘッド部からリザーバ室に向けて流出される作動油は、言わば無制約状態でリザーバ室に流出されることになり、したがって、リザーバ室に流出される作動油中にエアが混入するエアレーション現象の発現を未然に阻止し得ないことになる。
そこで、この発明にあっては、上記した流出管と流入管の両方を有した油圧緩衝器を提案するものであるが、その一方で、流出管を有するとしても、凡そボトム部への加振速度が0.2m/sec以上となる高速域にあっては、流出管からの作動油の流出速度も速くなるので、リザーバ室においてエアが混入するエアレーション現象の発現を効果的に阻止し得ない危惧がある。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、エアレーション現象の発現を阻止すると共に、凡そ作動油中にエアが混入する機会を可能な限りに減少せしめて、油圧緩衝器における作動性を保障し易くして、その汎用性の向上を期待するのに最適となる油圧緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による油圧緩衝器の構成を、基本的には、内筒と外筒との間にリザーバ室を有し、内筒の一端開口および外筒の一端開口を閉塞するヘッド部を有し、内筒の他端開口および外筒の他端開口を閉塞するボトム部を有し、ヘッド部に突設されて内筒内からの作動油のリザーバ室側へ向けての通過を許容する流出管を有し、ボトム部に突設されてリザーバ室からの作動油の内筒内への通過を許容する流入管を有してなる油圧緩衝器において、流出管における先端がボトム部に形成されてリザーバ室と画成されながら内筒内に連通する容室に開口すると共に、この容室に流入管の基端が開口してなるとするものである。
それゆえ、この発明にあっては、ボトム部に流入管を連結させてなるとするから、ボトム部がヘッド部より高い位置に置かれ、したがって、油面がボトム部の端面に、すなわち、流入管を突設させる端面に対向する事態になるとしても、ボトム部内にエアが浸入して作動油中にエアを混入させる自体を招来させないことが可能になる。
また、この発明にあっては、ヘッド部に連結される流出管が先端をボトム部に形成されてリザーバ室と画成されながら内筒内に連通する容室に開口させるとするから、内筒内に連通するヘッド部からの作動油は、リザーバ室に流出されずしてボトム部の容室に流出されることになる。
このとき、ボトム部における容室は、リザーバ室に比較すれば狭く形成されるであろうから、原理的に看ても、この容室に流出される作動油中にエアを混入するエアレーション現象の発現が危惧されなくなる。
そして、流出管を介して容室内に作動油が流入するときに、たとえば、油圧緩衝器のボトム部側が0.2m/sec以上となる言わば高速で振動される事態になっても、容室における作動油のいわゆる乱れを回避でき、したがって、容室において作動油中にエアが混入される事態を招来させないことになる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、図示する油圧緩衝器は、たとえば、鉄道車両における横揺れ防止ダンパや建造物における制振ダンパなどのいわゆる横置きにして利用されるとしている。
そして、この油圧緩衝器は、図示するところでは、ユニフロー型、すなわち、一方向流れ型とされていて、いわゆる伸縮作動時における減衰特性を同一にし得るように設定されてなるとしているが、この発明が意図するところからすれば、ユニフロー型以外に設定の油圧緩衝器であっても、この発明の具現化の妨げにならないことはもちろんである。
ところで、図1に示す油圧緩衝器は、内筒1とこの内筒1に対して同芯に配置される外筒2との間に言わば筒状になるリザーバ室Rを有する複筒型に形成されてなるとしている。
そして、このリザーバ室Rは、この油圧緩衝器が横置きにして利用されることからして、図中で上方側部となる上方部内に油面Oを有し、また、この油面Oを境にするガス室Gを有するとしている。
このとき、このガス室Gには、作動油の酸化を防止する、たとえば、窒素ガスが大気圧に近い低圧下に、あるいは、このガス室Gが最も膨張した場合にも一定のガス圧の発揮を期待できる高圧下に封入されてなるとしている。
つぎに、この油圧緩衝器は、内筒1内に摺動可能に収装されてこの内筒1内にロッド側室R1とピストン側室R2を画成しながらロッド体3の先端部に保持されるピストン体4を有してなるとしている。
そして、この油圧緩衝器にあって、ピストン体4は、ピストン側室R2からの作動油のロッド側室R1への流入を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブ4aを有してなるとしている。
このとき、このチェックバルブ4aは、高圧側となるピストン側室R2からの作動油が低圧側となるロッド側室R1に流入するときに、その具体的な構成如何によっては、積極的に減衰作用をする、すなわち、減衰バルブとして機能することもある。
それゆえ、この油圧緩衝器にあって、ピストン体4が有するチェックバルブ4aは、これが減衰バルブとして機能することを勘案すれば、図示しないが、減衰バルブに代えられてなるとしても良いと言い得ることになる。
また、この油圧緩衝器にあっては、図中でそれぞれ左端となる内筒1および外筒2の一端を、すなわち、一端開口を閉塞しながら軸芯部へのロッド体3の貫通を許容するヘッド部5を有し、図中でそれぞれ右端となる内筒1および外筒2の他端を、すなわち、他端開口を閉塞するボトム部6を有してなるとしている。
そして、この油圧緩衝器にあって、ヘッド部5は、ロッド側室R1からの作動油のリザーバ室Rへの流出を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブ5aを有してなるとしており、このチェックバルブ5aは、減衰バルブとしても機能するとしている。
また、この油圧緩衝器にあって、ボトム部6は、リザーバ室Rからの作動油のピストン側室R2への流入を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブ6aを有してなるとしている。
なお、上記したチェックバルブ4a,5a,6aの構成についてであるが、所定のチェック機能を発揮すると共に作動油の通過を許容する限りには、自由な構成を選択できるが、たとえば、バネとこのバネに附勢される鋼球あるいはリーフバルブを有する構成が一般的であろう。
一方、この油圧緩衝器にあっては、ヘッド部5に突設されて内筒1内からの、すなわち、ロッド側室R1からの作動油のリザーバ室R側へ向けての通過を許容する流出管7を有し、ボトム部6に突設されてリザーバ室Rからの作動油の内筒1内への、すなわち、ピストン側室R2への通過を許容する流入管8を有してなるとしている。
このとき、この油圧緩衝器にあって、流出管7は、図中で右端となる先端がボトム部6にリザーバ室Rと言わば完全に画成された状態に形成されながら内筒1内に、すなわち、ピストン側室R2に連通する容室6bに開口するとしており、この容室6bは、流入管8の基端をも開口させてなるとしている。
なお、この発明が意図するところからすれば、流出管7および流入管8は、リザーバ室Rの作動油中に配置されていれば足りると言い得るが、この発明にあっては、ボトム部6に画成される容室6bに連通する設定とされているから、この容室6bをいたずらに大きく形成しないためにも、流出管7と流入管8とがいわゆるバラバラに配置されることはなく、多くの場合に、図示するように、近隣する状態に配置されるであろう。
ところで、この流出管7および流入管8は、内側における作動油の通過を許容するようにパイプ体からなり、流出管7の基端部がヘッド部に連結されると共に、流出管7の先端部と流入管8の基端部がそれぞれボトム部6に連結されるとしている。
このとき、流出管7および流入管8のヘッド部5あるいはボトム部6に対する連結構造については、図示するような圧入構造に代えて、その他の任意の連結構造が選択されて良いが、この油圧緩衝器への、すなわち、外筒2への加振時などに簡単にヘッド部5やボトム部6から脱落しないようにするためには、たとえば、螺着されるとするのが好ましいであろう。
ちなみに、流出管7の内側は、ボトム部6の容室6bに連通するのはもちろんのこと、ヘッド部5に配設の前記したチェックバルブ5aの下流側に連通し、また、流入管8の内側は、リザーバ室Rに連通しながらボトム部6の容室6bおよび前記したチェックバルブ6aの上流側に連通している。
また、この油圧緩衝器にあって、上記した流出管7および流入管8には、油圧緩衝器に作用するような軸力が作用しないから、この流出管7および流入管8を形成する各パイプ体は、薄肉軽量に形成されても良いと言い得ることになる。
そして、この流出管7および流入管8たる各パイプ体が薄肉軽量に形成されることで油圧緩衝器における重量をいたずらに増大させないことが可能になるが、この流出管7および流入管8を薄肉軽量に形成するについては、たとえば、作動油に変性を招来させない金属材や合成樹脂材が選択されるのが好ましい。
また、この流出管7および流入管8が薄肉軽量に形成されることで、たとえば、ボトム部6への加振時に、両端部が言わば固定されていると言っても、流入管8と比較すれば長くなる流出管7に振動が発現されることが危惧される場合には、図2および図3に示すように、流出管7の振動を抑制する振動抑制部材9が、たとえば、合成樹脂材やゴム材などで形成されながら流出管7における中間部の外周に介装されるとするのが好ましいであろう。
このとき、この振動抑制部材9は、流出管7における中間部の外周にのみ配設されるだけでなく、図2中に仮想線図で示すように、言わば近隣する流入管8に繋がるように配設されるとする場合には、この振動抑制部材9における定着性を向上させる上からも好ましいことになろう。
そして、この振動抑制部材9は、リザーバ室Rにおいて部分的に配設されるとしているから、リザーバ室Rにおける作動油の流れを阻害しないのはもちろんのこと、見方によっては、すなわち、些か大きく形成することで、リザーバ室Rにおける作動油の動きを抑制する方向にも機能すると言い得ることになる。
このことからすると、リザーバ室Rに、特に、作動油中に振動抑制部材9を有することは、このリザーバ室Rにおける作動油が加振されるときの動きを抑制するように機能することも期待でき、油面Oの乱れを抑える方向に機能するとも言い得ることになる。
なお、上記した振動抑制部材9は、図3に示すように、内筒1と外筒2との間に挟持されるように配設されていわゆる所定位置に定着されるとしているが、このように、振動抑制部材9が内筒1および外筒2に接触する態勢に維持される場合には、内筒1および外筒2における固有振動数を変更することも可能になり、振動抑制部材9を形成する材料の選択や質量の選択などでこの油圧緩衝器における加振時の共振を回避するようにすることも可能になるであろう。
それゆえ、以上のように形成されたこの発明による油圧緩衝器にあっては、たとえば、図1中でピストン体4が内筒1内を左行する伸長作動時に、内筒1内におけるロッド側室R1が高圧側となるので、このロッド側室R1における作動油がヘッド部5に配設のチェックバルブ5aを介してヘッド部5に基端部が連結されている流出管7内に流出することになる。
そして、この流出管7内に流出した作動油は、ボトム部6に形成の容室6に流入し、また、この容室6bからボトム部6に配設のチェックバルブ6aを介して内筒1内のピストン側室R2に流入することになる。
このとき、内筒1内に連通するヘッド部5からの作動油は、ヘッド部5に連結された流出管7を介してボトム部6の容室6bに流入されてリザーバ室Rには流出されないから、作動油がリザーバ室Rに流出されることで発現されるエアレーション現象の、すなわち、作動油中にエアが混入する現象の発現を阻止し得ることになる。
そして、このとき、ボトム部6における容室6bは、リザーバ室Rに比較すれば狭く形成されるであろうから、この容室6bにおいても、作動油中にエアを混入させるエアレーション現象の発現が危惧されなくなる。
のみならず、作動油が流出管7を介して容室6b内に流入するときに、たとえば、油圧緩衝器が、すなわち、油圧緩衝器のボトム部6が0.2m/sec以上となる言わば高速で振動される事態になっても、容室6bが狭いが故に、この容室6bにおける作動油のいわゆる乱れを回避でき、したがって、容室6bにおいて作動油中にエアが混入される事態を招来させないことが可能になる。
ちなみに、この伸長作動時には、内筒1内のピストン側室R2において、ロッド側室R1からの作動油が流入するのみでは言わば負圧傾向になるので、リザーバ室Rからの作動油が流入管8を介してボトム部6の容室6bに流入し、引き続き、内筒1内のピストン側室R2に流入して、このピストン側室R2におけるバキューム現象の発現を阻止することになる。
上記に対して、図1中でピストン体4が内筒1内を右行する収縮作動時には、ボトム部6にチェックバルブ6aが配設されていて、内筒1内におけるピストン側室R2の作動油がリザーバ室Rに流出することが阻止されるので、このピストン側室R2が高圧側になり、このピストン側室R2からの作動油がピストン体4に配設のチェックバルブ4aを介して言わば低圧側となる内筒1内のロッド側室R1に流入することになる。
このとき、ロッド側室R1には、ピストン側室R2において、言わば余剰となる侵入ロッド体積分に相当する量の作動油までもが流入することになり、それゆえ、ロッド側室R1ではこの余剰分を収容しきれず、したがって、この限りにはロッド側室R1が高圧側になり、この余剰分をヘッド部5に配設のチェックバルブ5aを介して流出管7内に流出されることになる。
そして、流出管7内に流出した作動油は、上記と同様のルートでピストン側室R2に流入することになるが、このとき、ロッド側室R1で言わば余剰となった量の作動油がボトム部6の容室6bから流入管8を介してリザーバ室Rに流出されることになる。
そして、この発明による油圧緩衝器にあっては、ボトム部6に流入管8を有してなるとするから、たとえば、ボトム部6がヘッド部5より高い位置に置かれ、したがって、油面Oがボトム部6の端面に、すなわち、流入管8を突設させる端面に対向する事態になるとしても、ボトム部6内にエアが浸入して作動油中にエアを混入させる自体を招来させないことになる。
それゆえ、この発明による油圧緩衝器にあっては、リザーバ室Rにおけるエアレーション現象の発現を危惧しなくて済むのはもちろんのこと、ボトム部6の容室6bにおけるエアレーション現象の発現が阻止されることになり、作動油中へのエアの混入に起因する断熱圧縮やバルブにおける作動不良などの不具合の招来を未然に阻止できることになる。
前記したように、この発明にあっては、ボトム部6にリザーバ室Rと言わば完全に画成された状態に形成されながら内筒1内に連通する容室6bに流出管7の先端と流入管8の基端が開口するとし、その結果、この容室6bにおけるエアレーション現象の発現の阻止が可能になるとしているが、このことからすれば、この容室6bについては、前記したところに代えて、図1および図2中に仮想線図で示すように、ボトム部6において、チェックバルブ6aと実線図で示す容室6bとを連通する通路(符示せず)中に形成されてなるとしても良いといい得る。
本発明の一実施形態による油圧緩衝器を原理的に示す図である。 図1中のX‐X線位置から見る流出管と流入管の位置関係を示す図である。 図2中のY‐Y線位置から見る流出管と流入管の位置関係を示す図である。
符号の説明
1 内筒
2 外筒
3 ロッド体
4 ピストン体
4a,5a,6a チェックバルブ
5 ヘッド部
6 ボトム部
6b 容室
7 流出管
8 流入管
R リザーバ室
R1 ロッド側室
R2 ピストン側室

Claims (7)

  1. 内筒と外筒との間にリザーバ室を有し、内筒の一端開口および外筒の一端開口を閉塞するヘッド部を有し、内筒の他端開口および外筒の他端開口を閉塞するボトム部を有し、ヘッド部に突設されて内筒内からの作動油のリザーバ室側へ向けての通過を許容する流出管を有し、ボトム部に突設されてリザーバ室からの作動油の内筒内への通過を許容する流入管を有してなる油圧緩衝器において、流出管における先端がボトム部に形成されてリザーバ室と画成されながら内筒内に連通する容室に開口すると共に、この容室に流入管の基端が開口してなることを特徴とする油圧緩衝器。
  2. ヘッド部における軸芯部を貫通して内筒内に出没可能に挿通されるロッド体を有し、内筒内に摺動可能に収装されて内筒内にロッド側室とピストン側室を画成しながらロッド体の先端部に保持されるピストン体を有し、このピストン体にピストン側室からの作動油のロッド側室への流入を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブを有してなる請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. ヘッド部における軸芯部を貫通して内筒内に出没可能に挿通されるロッド体を有し、内筒内に摺動可能に収装されて内筒内にロッド側室とピストン側室を画成しながらロッド体の先端部に保持されるピストン体を有し、このピストン体にピストン側室とロッド側室との間における作動油の往復を許容する減衰バルブを有してなる請求項1に記載の油圧緩衝器。
  4. ヘッド部にロッド側室からの作動油のリザーバ室への流出を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブまたは減衰バルブを有してなる請求項1、請求項2または請求項3に記載の油圧緩衝器。
  5. ボトム部にリザーバ室からの作動油のピストン側室への流入を許容するがその逆の流れを阻止するチェックバルブを有してなる請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の油圧緩衝器。
  6. 流出管における中間部に振動抑制部材が介装されると共に、この振動抑制部材が内筒と外筒との間に定着されてなる請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の油圧緩衝器。
  7. 流出管における中間部に振動抑制部材が介装されると共に、この振動抑制部材が流出管に近隣する流入管にも介装されてなる請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の油圧緩衝器。
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