JPH1095218A - 車高調整装置 - Google Patents

車高調整装置

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JPH1095218A
JPH1095218A JP25162996A JP25162996A JPH1095218A JP H1095218 A JPH1095218 A JP H1095218A JP 25162996 A JP25162996 A JP 25162996A JP 25162996 A JP25162996 A JP 25162996A JP H1095218 A JPH1095218 A JP H1095218A
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JP
Japan
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vehicle height
valve
chamber
pump chamber
cylinder device
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Application number
JP25162996A
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English (en)
Inventor
Naoki Ikeda
直樹 池田
Kiyoshi Sakamoto
清 坂本
Shin Takehara
伸 竹原
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】別途ポンプを用いることなく車高調整を行う場
合に、目標車高とする車高制御を電子制御によって行え
るようにする。すみやかな車高低下を自動的に得られる
ようにする。 【解決手段】ピストンロッド3内に、シリンダ2と一体
のポンプロッド23を利用してポンプ室24が形成され
る。シリンダ装置1の伸縮によって、低圧アキュムレ−
タ21からの作動液が、ポンプ室24のポンプ作用によ
って、シリンダ内の高圧液室としての室4aに供給され
て、車高上昇される。室4aが、開閉弁34を有するバ
イパス通路33を介してアキュムレ−タ21と接続さ
れ、開閉弁34を開くことにより車高低下される。実際
の車高が目標車高となるように、開閉弁34が開閉制御
される。基準車高を保持するために、基準車高となった
位置においてポンプ室24を室4aと連通させるリリ−
フポート(切欠)51を設けるとき、リリ−フポート5
1の通路抵抗よりも、開閉弁34が開いたときのバイパ
ス通路33の通路抵抗が小さく設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリンダ装置のセル
フポンピング作用によって車高上昇を行うようにした車
高調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実際の車高が目標車高となるように車高
調整を行う車高調整装置においては、基本的に、ばね上
重量とばね下重量とのいずれか一方にシリンダ装置にお
けるシリンダが連結されると共に、ばね上重量とばね下
重量との他方に該シリンダ装置のピストンロッドが連結
される。そして、作動液をシリンダに供給することによ
り車高が上昇され、シリンダから作動液を排出すること
により車高が低下される。
【0003】このような車高調整装置の中には、別途エ
ンジンにより駆動されるポンプを有して、車高上昇に必
要なシリンダへの作動液供給のための高圧を得るように
したものがある。しかしながら、エンジンにより駆動さ
れる別途高圧発生用のポンプを装備することは、コス
ト、重量、燃費等の観点から好ましくない。
【0004】エンジンにより駆動されるポンプを用いる
ことなく車高調整を行うために、セルフポンピング式と
呼ばれるように、走行中に発生する車高変位によるシリ
ンダ装置の伸縮を利用して、作動液給排のためのポンプ
作用を得るようにしたものが提案されている。すなわ
ち、特開平7−174181号公報に示すように、ピス
トンロッド内に摺動自在に嵌挿されたポンプロッドをシ
リンダと一体に設けて、当該ピストンロッド内にポンプ
室を画成して、走行中のシリンダ装置の伸縮に起因して
ポンプ室が容積変化されるようにしてある。
【0005】また、ピストンロッドによって容積変化さ
れるシリンダ内の高圧液室の他に、別途低圧貯蔵室を設
けて、吸込弁を介して低圧貯蔵室からポンプ室へ作動液
を吸引し、吸引したポンプ室内の作動液を吐出弁を介し
て高圧液室へと吐出させて車高上昇させるようにしてあ
る。そして、所定の基準車高まで上昇した位置におい
て、高圧液室と低圧貯蔵室とを連通させるレベリングポ
−トを設けて、前記ポンプ作用による所定以上の車高上
昇を規制するようになっている。つまり、上述の車高調
整装置にあっては、レベリングポ−トによって定まる一
定車高(目標車高)を得るものとなっている。
【0006】前記公報には、実際の車高がレベリングポ
−トによって定まる基準車高(一定の目標車高)よりも
高いときに、すみやかに車高を低下させるべく、高圧液
室と低圧貯蔵室とを開閉弁つきの連通管を介して連通さ
せることが開示されている。また、前記公報には、実際
の車高がレベリングポ−トによって定まる基準車高(一
定の目標車高)よりも低いときに、すみやかに車高を上
昇させるべく、高圧源としてのアキュムレ−タから高圧
室へと作動液を供給することも開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報記載のものでは、目標車高が、レベリングポ−トによ
って機械式に定まる一定車高しか選択することができな
いものとなる。つまり、目標車高変更のためには、レベ
リングポ−トの位置を変更した別のシリンダ装置を用意
する必要がある。
【0008】また、前記公報記載のものにおいて、車高
上昇は、ピストンロッド内に形成されて小さい容積とさ
れたポンプ室の容積変化を利用して行われるため、ゆっ
くりとしたものとなり、これに対応してレベリングポ−
トを介した作動液開放による車高低下もゆっくりとした
もの、つまりレベリングポ−トの通路抵抗を大きく設定
することが望まれる。この一方、乗員の乗降や荷物積み
降ろしによって積載荷重が変化したとき、特に積載荷重
低下によって車高が上昇したとき、車高低下をすみやか
に行うべく、マニュアル操作によって高圧液室を低圧貯
蔵室へ開放して車高低下させることになるが、一々マニ
ュアル操作することは面倒となる。
【0009】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、その第1の目的は、シリンダ装置のピスト
ンロッド内に設けたポンプ室のポンプ作用を利用して車
高上昇を行うようにしたものを前提として、車高調整を
電子的に行えるようにした車高調整装置を提供すること
にある。
【0010】本発明の第2の目的は、シリンダ装置のピ
ストンロッド内に設けたポンプ室のポンプ作用を利用し
て車高上昇を行うようにしたものを前提として、マニュ
アル操作することなく、乗降時におけるすみやかな車高
低下を自動的に行えるようにした車高調整装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明にあっては次のようにしてある。すなわ
ち、ばね上重量とばね下重量との間に架設されたシリン
ダ装置のピストンロッド内に、該シリンダ装置の伸縮に
応じて容積変化されるポンプ室が形成され、該ポンプ室
のポンプ作用によって該ポンプ室に接続された低圧のア
キュムレ−タからシリンダ装置内の高圧液室へと作動液
を吸引して車高上昇させるようにした車高調整装置にお
いて、前記ポンプ室をバイパスして前記高圧液室とアキ
ュムレ−タとを連通させるバイパス通路と、前記バイパ
ス通路を開閉する開閉弁と、車高を検出する車高検出手
段と、前記車高検出手段で検出される実際の車高が目標
車高となるように、前記開閉弁を開閉制御する車高制御
手段と、を備えているようにしてある。
【0012】上記手法によれば、車高検出手段で検出手
段される実際の車高が目標車高よりも低いときは開閉弁
を閉じておくことにより、ポンプ室のポンプ作用によっ
てアキュムレ−タ内の作動液がシリンダ装置内の高圧液
室へと供給されて車高上昇される。また、実際の車高が
目標車高よりも低いときは、開閉弁を開くことにより高
圧液室の作動液がアキュムレ−タへ開放されて車高が低
下される。なお、上記手法を前提とした好ましい態様
は、特許請求の範囲における請求項2、請求項3に記載
のとおりである。
【0013】前記第2の目的を達成するため、本発明に
あっては次のようにしてある。すなわち、ばね上重量と
ばね下重量との間に架設されたシリンダ装置のピストン
ロッド内に、該シリンダ装置の伸縮に応じて容積変化さ
れるポンプ室が形成され、該ポンプ室のポンプ作用によ
って該ポンプ室に接続された低圧アキュムレ−タからシ
リンダ装置内の高圧液室へと作動液を吸引して車高上昇
させるようにした車高調整装置において、前記シリンダ
装置が所定以上伸長したときに、該ポンプ室を該高圧液
室にリリ−フさせて、該ポンプ室のポンプ作用による車
高上昇を規制するためのリリ−フポートと、前記ポンプ
室をバイパスして前記高圧室とアキュムレ−タとを連通
させるバイパス通路と、前記バイパス通路に接続され、
イグニッションスイッチがOFFされたときに開弁され
る開閉弁と、を備え、前記開閉弁が開弁したときの前記
バイパス通路の通路抵抗が、前記リリ−フポートの通路
抵抗よりも小さく設定されている、ようにしてある。
【0014】上記手法によれば、イグニッションスイッ
チをOFFということは、乗降するという積載荷重の変
化が予測されるときであり、このようなときに開閉弁を
自動的に開いて、すみやかな車高低下を得ることができ
る。上記手段を前提とした好ましい態様は、特許請求の
範囲における請求項5以下に記載のとおりである。
【0015】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、シ
リンダ装置のセルフポンピング作用を利用しつつ、目標
車高とする車高制御を電子制御で行うことができる。
【0016】請求項2によれば、目標車高を任意に変更
することができる。
【0017】請求項3によれば、開閉弁の頻繁な開閉制
御を行うことを避けつつ、目標車高に収束させることが
できる。
【0018】請求項4に記載された発明によれば、イグ
ニッションスイッチOFFに連動して開閉弁を開かせる
ことにより、自動的にかつすみやかに車高低下を得るこ
とができる。
【0019】請求項5によれば、乗降用ドアが開かれた
こをさらに条件として開閉弁を開くので、積載荷重の変
化が生じることをより正確に予測することができる。
【0020】請求項6によれば、セルフポンピング作用
が行われる度合いが強くて、基準車高よりも車高上昇さ
れてしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
【0022】図1の説明(全体系統図の第1の例)
【0023】図1において、1はシリンダ装置で、シリ
ンダ2とピストンロッド3とを有する。シリンダ2は、
内筒4と外筒5とを有する内外2重構造とされて、その
両端開口は、ヘッドフランジ6、ボトムフランジ7によ
って閉塞されている。内筒4内には、ピストンロッド3
のピストン部8が摺動自在に嵌挿され、ピストン部8と
一体のロッド部9が、ヘッドフランジ6を液密に貫通し
てシリンダ外部へ延在されている。
【0024】シリンダ2は、ばね下重量(車輪側部材)
に連結される一方、ピストンロッド3のロッド部9は、
ばね上重量(車体側部材)に連結されている。これによ
り、車高変化されたとき、ピストンロッド3がシリンダ
2に対して相対的に上下動されて、シリンダ装置1が伸
縮される。なお、シリンダ2をばね上重量に連結する一
方、ロッド部9をばね下重量に連結することもできる。
【0025】シリンダ2の内筒4内は作動液(作動オイ
ル)で充満されている。内筒2内は、ピストン部8によ
って2室に画成されているが、ロッド部9の存在しない
室が符合4aで示され、ロッド部9が存在する室が符合
4bで示される。また、内筒4と外筒5との間の空間が
体積補償室10とされて、この体積補償室10内には、
作動液とガス(通常は窒素ガス)が充填されている。シ
リンダ装置1の伸縮のとき、上記室4aの体積変化は、
室4b内に出入りするロッド部9の体積分だけ当該室4
bの体積変化よりも大きくなり、この体積変化の相違分
が、後述するように、室4a内の作動液が体積補償室1
0と出入りすることにより補償される。なお、室4a、
4b、10が高圧液室となるものである。
【0026】外部からシリンダ2内に作動液が供給され
たとき、シリンダ装置1が伸長されて車高が上昇され、
シリンダ2から外部へ作動液が排出されたとき、シリン
ダ装置1が縮長されて車高が低下される(車高調整)。
実施例では、左右前輪および左右後輪共に上述のような
シリンダ装置1が設けられて、各車輪毎に個々独立して
車高調整が可能とされている。
【0027】シリンダ1内の低部において、室4aと体
積補償室10とを連通する連通路を含む減衰力発生機構
11が設けられている(減衰力発生のための作動液の流
れがシリンダ2内においてのみ行われる)。また、ピス
トンロッド3のピストン部8には、室4aと4bとを連
通する連通路を含む減衰力発生機構12が設けられてい
る。減衰力発生機構11と12とは、一方がシリンダ装
置1の少なくとも伸び側において減衰力を発生し、他方
がシリンダ装置1の少なくとも縮み側において減衰力を
発生するように設定されている。勿論、各減衰力発生機
構11、12は、伸び側および縮み側の両方において減
衰力を発生するように設定することもでき、どの減衰力
発生機構でもって伸び側あるいは縮み側の減衰力を発生
させるようにするかは、既知のシリンダ装置(シートク
ッションアブソ−バ)と同じように設定することができ
る。
【0028】ピストンロッド3には、その軸線方向に伸
ばして、室4aに開口するガイド孔22が形成されてい
る。これに対応して、シリンダ2のボトムフランジ7に
は、上記ガイド孔22と同軸線上において、ポンプロッ
ド23が一体化されている。ポンプロッド23は、ガイ
ド孔22内に摺動自在かつ液密に嵌合されており、これ
によりピストンロッド3内には、ポンプ室24が画成さ
れる。車高変位に起因して、シリンダ2に対してピスト
ンロッド3が相対変位されたとき、ポンプロッド23も
ピストンロッド3に対して相対変位される結果、ポンプ
室24が容積変化されることになる。
【0029】ボトムフランジ7およびポンプロッド23
に渡って、ポンプ室24にまで伸びる吸い込み通路25
が形成され、この吸い込み通路25には、ポンプ室24
付近において、吸い込み弁26が接続されている。この
吸い込み弁26は、一方弁からなって、吸い込み通路2
5からポンプ室24へ向けての流れのみを許容する。吸
い込み通路25のポンプ室24とは反対側端は、シリン
ダ2の外部に開口する外部接続端25aとされている。
【0030】ピストンロッド3内には、ポンプ室24と
高圧液室としての室4aを連通する吐出通路27が形成
され、この吐出通路27には、ポンプ室24付近におい
て吐出弁28が接続されている。吐出弁28は、一方弁
からなって、ポンプ室24から室4aに向けての流れの
みを許容する。
【0031】ポンプロッド23には、ポンプ室24のポ
ンプ作用によって必要以上に車高上昇されるのを防止す
るため、安全手段としてのリリ−フポート29が形成さ
れている。このリリ−フポート29は、常時吸い込み通
路25と連通されていて、シリンダ装置1が大きく伸長
されたとき、つまり後述する最大目標車高よりもさらに
所定分伸長されたときに、室4aに開口されるような位
置に形成されている。
【0032】図3において、21は、シリンダ装置1の
外部に配設されたアキュムレ−タであり、このアキュム
レ−タ21に蓄圧されている圧力は、小さな圧力とされ
て、後述するようにアキュムレ−タ21とシリンダ2と
を連通させたときに、シリンダ2側からアキュムレ−タ
21側へと作動液が供給されて、車高が低下されるよう
になっている。より具体的には、車両が停止している状
態で、少なくとも空車時において最低目標車高にまで車
高低下できることを保障するような小さな圧力とされて
いる。つまりアキュムレ−タ21は、リザ−バとしの機
能を果たすようになっている。
【0033】前記アキュムレ−タ21が、通路31を介
して、前記吸い込み通路25(の外部接続端25a)に
接続されている。また、体積補償室10の低部(作動液
が常時存在する位置)に連なるように外筒5に形成され
た外部接続口32が、バイパス通路33を介して、上記
通路31の途中に接続されている。このバイパス通路3
3には、電磁式の開閉弁34が接続されている。
【0034】ここで、シリンダ2のボトムフランジ7に
は、高圧液室としての室4aが所定以上高圧となったと
きに、室4aを吸い込み通路25つまり低圧のアキュム
レ−タ21へ開放するためのリリ−フ弁(安全弁)41
が配設されている。このリリ−フ弁41は、図2に示す
ように、ボトムフランジ7に形成されて、室4aと吸い
込み通路25とに連なる弁室42と、弁室42内に摺動
自在に嵌挿されて、室4aと吸い込み通路25とを連
通、遮断するスプ−ル式の弁体43と、弁体43を閉弁
方向に付勢するスプリング44と、スプリング44とは
反対側端において室4aの圧力を弁体に作用させるパイ
ロット通路45とを有する。
【0035】弁体43は、常時は、スプリング44の付
勢力によって閉弁位置、つまり室4aと吸い込み通路2
5とを遮断する位置となる。室4aの圧力が所定以上上
昇すると、つまり異常圧力付近にまで上昇すると、パイ
ロット通路45からの高圧がスプリング44の付勢力に
抗して弁体43を図2左方へと変位させて、弁体43が
開弁位置つまり室4aと吸い込み通路25とを連通させ
る位置となり、これにより室4aが所定以上高圧になる
のが防止される。
【0036】再び図3において、Uはマイクロコンピュ
−タを利用して構成された制御ユニットである(車高制
御手段)。この制御ユニットUには、各センサあるいは
スイッチS1、S2からの信号が入力される一方、制御
ユニットUからは、前記開閉弁34に対して車高制御信
号が出力される。
【0037】前記センサS1は、車高を検出するもので
あり、車高調整用のシリンダ装置が設けられた各車輪毎
に設けることもできるが、左右車輪共通として、車高セ
ンサS1の数を極力少なくするようにしてもよい。すな
わち、例えば車高変化が大きい左右後輪について車高調
整用のシリンダ装置1を設ける一方、左右後輪同士を連
結するスタビライザの車幅方向中間位置の車高を1つの
車高センサS1でもって検出するようにしてもよい(左
右後輪の平均車高を検出)。スイッチS2は、目標車高
をマニュアル選択するためのものであり(目標車高変更
手段)、例えば、ロ−車高とハイ車高との2つを任意に
選択できるものとされている。なお、前述したアキュム
レ−タ21の圧力は、このロ−車高に対応した車高まで
低下できることを補償できるような低圧に設定されてい
る。
【0038】ここで、開閉弁34を閉じておくことによ
り、車高上昇が行われる。すなわち、走行中の車高変位
に起因するシリンダ装置1の伸縮によってポンプ室24
が容積変化されるが、シリンダ装置1が伸長したときに
ポンプ室24の容積が大きくなって、アキュムレ−タ2
1から、吸い込み系路としての通路31、吸い込み通路
25を経て、ポンプ室24へ作動液が吸引される。シリ
ンダ装置1が縮長するとき、ポンプ室24が圧縮され
て、ポンプ室24の作動液が、吐出系路としての吐出通
路27を経て室4aへ供給されて、車高上昇される。ポ
ンプ室24の最大容積は小さいので、車高上昇はゆっく
りと行われる。
【0039】開閉弁34を開くことにより、車高が低下
される。すなわち、開閉弁34が開いたときのバイパス
通路33の通路抵抗は小さいものとなっていて、室4a
の作動液が、バイパス通路33を経てアキュムレ−タ2
1へ解放されて、車高低下される。このとき、ポンプ室
24のポンプ作用によって車高上昇されようとするが、
バイパス通路33を経るアキュムレ−タ21への作動液
解放のほうが多量に行われる結果、車高低下される。な
お、車高上昇と車高低下の速度は、同じ走行状態(同じ
シリンダ装置1の伸縮状態)であれば、車高低下の方が
車高上昇よりも十分速くなるように設定されているが、
同じ速度としてもよく、上述の場合とは逆の速度関係と
なるように設定することもできる。
【0040】次に、図4に示すフロ−チャ−トを参照し
つつ、制御ユニットUによる車高制御の一例について説
明するが、以下の説明でQはステップを示す。この図4
に示す制御例では、目標車高に対して所定分の許容誤差
を設定して、実際の車高がこの許容誤差範囲にあるとき
は、目標車高に収束していると判定するようにしてあ
る。より具体的には、目標車高XKの上限しきい値「X
K+α」(α>0)と、下限しきい値「XK+β」(α
>β>0)とを設定して、実際の車高が上限しきい値と
下限しきい値との間にあるときは、目標車高に収束して
いるときであるとして、開閉弁34の切換を行わないよ
うにしてある(目標車高に収束させるための開閉弁34
の切換頻度減少)。
【0041】以上のことを前提として、Q1において、
車高センサS1で検出された実際の車高およびスイッチ
S2の選択に基づく目標車高が読み込まれる。なお、実
際には、所定のサンプリング時間毎に車高センサS1で
検出される複数回の検出車高値を平均してなる平均車高
が、以下の制御における実際の車高として用いられる。
【0042】Q1の後、Q2において、目標車高として
ハイ車高が選択されているか否かが判別される。このQ
2の判別でYESのときは、Q3において、制御上の目
標車高XKがハイ車高に対応したものに設定される。ま
た、Q2の判別でNOのときは、Q4において、制御上
の目標車高がロ−車高に対応したものに設定される。
【0043】Q3あるいはQ4の後は、Q5において、
車高センサS1で検出される実際の車高が、目標車高X
Kの上限しきい値「XK+α」よりも大きいか否かが判
別される。このQ5の判別でYESのときは、車高を低
下させるときであり、このときは、Q6において、開閉
弁34が開かれる。これにより、高圧液室としての室4
aの作動液がバイパス通路33を介してアキュムレ−タ
21へ解放されて、車高が低下される。
【0044】Q6の後、Q7において、実際の車高が、
下限しきい値「XK+β」よりも大きいか否かが判別さ
れる。このQ7の判別でYESのときは、いまだに車高
が高過ぎるときであるとして、Q6へ戻る。Q7の判別
でYESのときは、車高が目標車高にまで低下したとき
であるとして、Q8において開閉弁34が閉じられ、車
高低下の制御が終了される(ポンプ室24のポンプ作用
による車高上昇へ移行)。
【0045】前記Q5の判別でNOのときは、車高低下
の制御は不要なときであるとして、Q8へ移行する。図
4の制御においては、実際の車高が上限しきい値「XK
+α」よりも大きいときには、実際の車高が下限しきい
値「XK+β」となるまで開閉弁34が開かれて、すみ
やかに車高が低下されていく。また、実際の車高が下限
しきい値「XK+β」よりも小さいときは、実際の車高
が上限しきい値「XK+α」よりも大きくなるまで開閉
弁34が閉じられて、ポンプ室24のポンプ作用による
ゆっくりとした車高上昇が行われることになる。つま
り、実際の車高が上限しきい値と下限しきい値との間に
あるときは、開閉弁34が何ら切換作用されることがな
いものとなっている。
【0046】図5、図6の説明
【0047】図5、図6は、前述した実施形態の変形例
を示すものであり、特許請求の範囲における請求項4以
下に記載の内容に対応する。以下、この図5、図6の例
について説明するが、図1〜図3と同じ構成要素には同
一符合を付してその重複した説明は省略する。
【0048】まず、図1の変形として、ポンプロッド2
3の外周には、その軸線方向に伸びる切欠51を形成し
てある。この切欠51は、基準車高確保のためのレベリ
ングポ−ト(リリ−フポート)の機能を果たすもので、
その上端51aが常時ポンプ室24に開口されている。
また、その下端51bは、車高が所定の基準車高になっ
たときに、室4aに開口されるように設定されている。
すなわち、車高が基準車高よりも低いときは、切欠51
はピストンロッド3に形成されたガイド孔22の内面に
よって閉塞されて、ポンプ室24と室4aとの連通が遮
断された状態とされる(図5の状態)。なお、切欠51
の下端51bが一対4aに連通される位置は、リリ−フ
ポート29が室4aに連通される位置よりも十分シリン
ダ装置1の縮み側となるように設定されている。
【0049】車高が上昇するにつれて、切欠51の下端
51bが、相対的に室4aへと近付いていき、基準車高
となった時点で、下端51bが室4aに開口される。こ
れにより、ポンプ室24は、室4aと連通された状態と
なって、当該ポンプ室24のポンプ作用が実質的に機能
しない状態とされる(基準車高以上の車高上昇なし)。
ただし、切欠51の有効開口面積は、開閉弁34が開い
たときのバイパス通路33の有効開口面積よりも十分小
さいものとされている。すなわち、ポンプ室24のポン
プ作用による車高上昇を確実に得る一方、この車高上昇
時に切欠51を通してポンプ室24の作動液が多量に室
4aに漏れないように(シール作用確保)、ポンプロッ
ド23とガイド孔22内面との隙間は十分小さくされて
いる。
【0050】本例でも、図3と同じように、アキュムレ
−タ21、バイパス通路33および開閉弁34を有する
が、開閉弁34の制御内容が、図1〜図4の例とは異な
る。すなわち、基準車高とする車高調整は切欠51を利
用して行われ、特定状態のときに基準車高よりも車高低
下させるときに、開閉弁34を開くようになっている。
このため、制御ユニットUには、別途センサあるいはス
イッチS3〜S6からの信号が入力されるようになって
いる。スイッチS3は、イグニッションスイッチであ
る。スイッチS4は、乗降用ドアの開操作によってON
されるドアスイッチである。スイッチS5は、マニュア
ル選択によって強制的に車高低下を要求する車高低下要
求スイッチである。センサS6は、悪路を検出する悪路
検出スイッチである。
【0051】図6に示すフロ−チャ−トの制御例につい
て以下に説明する。まず、Q11において、データ入力
された後、Q12において、イグニッションスイッチが
OFFされたか否かが判別される。このQ12の判別で
YESのときは、Q13において、ドアが開かれたか否
かが判別される。このQ13の判別でYESのときは、
Q14において、開閉弁34が開かれて、車高がすみや
かに低下される。また、Q13の判別でNOのときは、
Q17において、開閉弁34が閉じられる。
【0052】Q12の判別でNOのときは、Q15にお
いて、現在悪路走行中であるか否かが判別される。この
Q15の判別でYESのときは、Q14に移行して開閉
弁34が開かれて、悪路走行に起因して生じるポンプ室
24のポンプ作用が強すぎる(ポンプ頻度が大、ポンプ
ストロ−ク大)ことによる基準車高を越えた過度の車高
上昇となるのが防止される。
【0053】Q15の判別でNOのときは、Q16にお
いて、スイッチS5の操作状態をみることにより、強制
車高低下を要求しているか否かが判別される。このQ1
6の判別でYESのときは、Q14において開閉弁34
が開かれ、またQ16の判別でNOのときは、Q17に
移行して開閉弁34が閉じられる。
【0054】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。
【0055】シリンダ装置1としては、外筒5を有しな
い形式のものであってもよい。この場合は、例えば室4
a内に摺動自在に嵌挿されたフリ−ピストンを介して、
当該室4a内に体積補償室10が画成される。
【0056】図4に示すような車高調整制御は、車体姿
勢が安定した状態であるときにのみ限定して行うように
してもよい。例えば、直進かつ定常走行中でのみ車高調
整を行うようにすることができる。
【0057】切欠51を、ガイド孔22内面に形成する
こともできる。もっとも、外面加工の方が内面加工より
も容易なので、切欠51をポンプロッド23外面に形成
するのが望ましい。
【0058】図1〜図4の例において、目標車高は、あ
る固定値のままとしてもよく、あるいは3段階以上に変
更(選択)するようにしてもよ。さらに、車両の運転状
態に応じて目標車高を自動的に変更するようにしてもよ
く(例えば高車速ではロ−車高、低車速ではハイ車高と
する)、この場合、マニュアル操作によって、所定の目
標車高を選択するモ−ドと、目標車高を自動選択するモ
−ドとを、マニュアル選択できるようにすることもでき
る。
【0059】切換弁等の各部材は、その機能の上位概念
表現に手段の名称を付して表現することができる。さら
に本発明は、制御方法として表現することも可能であ
る。
【0060】本発明の目的は、明記されたものに限ら
ず、実質的に好ましいあるいは利点として記載されたも
のに対応するものを提供することをも暗黙的に含むもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたシリンダ装置の例を示す断
面図。
【図2】図1に示される圧力依存型のリリ−フ弁の一例
を示す断面図。
【図3】本発明の制御系統図の一例を示す図。
【図4】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図5】図4に示す制御とは異なる制御を行うときのシ
リンダ装置の変形部分を示す要部断面図。
【図6】図4に示す構成を利用した制御例を示すフロ−
チャ−ト。
【符合の説明】
1:シリンダ装置 2:シリンダ 3:ピストンロッド 4a:室(高圧液室) 4b:室(高圧液室) 10:体積補償室(高圧液室) 21:アキュムレ−タ 22:ガイド孔(ポンプ室構成用) 23:ポンプロッド(ポンプ室構成用) 24:ポンプ室 25:吸い込み通路 26:吸い込み弁 27:吐出通路 28:吐出弁 31:通路 33:バイパス通路 34:開閉弁 51:切欠(基準車高設定用のリリ−フポート) S1:車高センサ S2:目標車高設定用スイッチ S3:イグニッションスイッチ S4:ドアスイッチ S5:悪路検出センサ S6:車高低下要求スイッチ U:制御ユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ばね上重量とばね下重量との間に架設され
    たシリンダ装置のピストンロッド内に、該シリンダ装置
    の伸縮に応じて容積変化されるポンプ室が形成され、該
    ポンプ室のポンプ作用によって該ポンプ室に接続された
    低圧のアキュムレ−タからシリンダ装置内の高圧液室へ
    と作動液を吸引して車高上昇させるようにした車高調整
    装置において、 前記ポンプ室をバイパスして前記高圧液室とアキュムレ
    −タとを連通させるバイパス通路と、 前記バイパス通路を開閉する開閉弁と、 車高を検出する車高検出手段と、 前記車高検出手段で検出される実際の車高が目標車高と
    なるように、前記開閉弁を開閉制御する車高制御手段
    と、を備えていることを特徴とする車高調整装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 マニュアル選択によって、目標車高を変更する目標車高
    変更手段をさらに備え、 前記車高制御手段が、前記目標車高変更手段により選択
    された目標車高となるように制御を行う、ことを特徴と
    する車高調整装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、 目標車高に対して所定の許容誤差幅が設定されて、 前記車高検出手段で検出される実際の車高が前記許容誤
    差幅内にあるときは、前記開閉弁の開閉切換が行われな
    いように設定されている、ことを特徴とする車高調整装
    置。
  4. 【請求項4】ばね上重量とばね下重量との間に架設され
    たシリンダ装置のピストンロッド内に、該シリンダ装置
    の伸縮に応じて容積変化されるポンプ室が形成され、該
    ポンプ室のポンプ作用によって該ポンプ室に接続された
    低圧アキュムレ−タからシリンダ装置内の高圧液室へと
    作動液を吸引して車高上昇させるようにした車高調整装
    置において、 前記シリンダ装置が基準車高以上に伸長したときに、該
    ポンプ室を該高圧液室にリリ−フさせて、該ポンプ室の
    ポンプ作用による車高上昇を規制するためのリリ−フポ
    ートと、 前記ポンプ室をバイパスして前記高圧室とアキュムレ−
    タとを連通させるバイパス通路と、 前記バイパス通路に接続され、イグニッションスイッチ
    がOFFされたときに開弁される開閉弁と、を備え、前
    記開閉弁が開弁したときの前記バイパス通路の通路抵抗
    が、前記リリ−フポートの通路抵抗よりも小さく設定さ
    れている、ことを特徴とする車高調整装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記開閉弁が、イグニッションスイッチがOFFになっ
    た条件に加えて、乗降用ドアが開かれたことを条件とし
    て開弁されるように設定されている、ことを特徴とする
    車高調整装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、 前記開閉弁が、悪路走行時にも開弁されるように設定さ
    れている、ことを特徴とする車高調整装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008261421A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器

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