JP2008259807A - 折り畳み椅子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 左右一対の前脚部11と、左右一対の後脚部12と、これら前脚部11及び後脚部12によって下方から支持された状態で上面13Bを座面として使用する座部13とを備え、該座部13を上方に回動させ、該前脚部11と該後脚部12とを互いに接近させて折り畳む折り畳み椅子10であって、該座部13の後縁又は前縁にはロックバー20が左右方向に差渡されており、該座部13の下面には係合爪27が配置され、該係合爪27がバネ31の付勢力によって該ロックバー20に係合しており、該係合爪27と該ロックバー20との係合を解除したうえで該座部13の後縁又は前縁を上方に回動させて折り畳む。
【選択図】 図6
Description
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、片手のみで折り畳むことができ、また持ち運びを気兼ねなく容易に行うことができる折り畳み椅子を提供することである。
上記構成によれば、折り畳み椅子を折り畳む場合、係合爪とロックバーとの係合を解除したうえで座部を掴んで回動させると、折り畳み椅子が折り畳まれる。そして、折り畳んだ状態の折り畳み椅子は、該座部を掴む等して持ち運びすることができる。該折り畳み椅子の折り畳み時において、座部を回動させることは、両手を使わずとも片手で行うことができる。
上記構成によれば、操作部材を設けたことにより、係合爪を後方又は前方へスライド移動させやすくすることができる。
上記構成によれば、操作部材を設けたことにより、係合爪を回動させやすくすることができる。
上記構成によれば、ロックバーと対応する位置関係となるように把手を設けたことにより、該把手を握り込むようにして、該把手とともに操作部材を掴むことができる。このため、指のみで力を加えて操作部材を動かす場合に比べ、手のひら全体で力を加えて操作部材を動かすことができるようになる。
上記構成によれば、折り畳む際に座部の後縁を回動させる方向と同じく、操作部材を把手に引き寄せる方向が上方であるため、手のひら全体で力を加えて操作部材を動かし、この操作部材を動かす動作を、このまま座部を回動させる動作へと繋げることができる。その結果、操作部材を動かす動作から座部の後縁を上方に回動させる動作までを一連の動作で楽に行うことができる。さらには、折り畳み状態の折り畳み椅子を座部の把手を持って持ち運びする場合には、該折り畳み状態の折り畳み椅子を持ち上げる動作までも上記一連の動作に含めることができる。
上記構成によれば、操作部材を棒状とし、把手と平行に配置したことで、該把手を握り込むようにして、該把手とともに操作部材を掴みやすくなり、操作部材に対してさらに好適に手のひら全体で力を加えやすくなるため、握力のない者、特に高齢者や身障者でも操作部材の操作を楽に行うことができる。
図1〜図6は順番に、実施形態の折り畳み椅子を示す、正面図、背面図、上面図、底面図、側面図、側断面図である。
折り畳み椅子10は、左右一対の前脚部11と、左右一対の後脚部12と、該左右一対の前脚部11及び該左右一対の後脚部12によって下方から支持された座部13とを備えている。さらに、該折り畳み椅子10は、背もたれ14と、肘置き15とを備えている。
また、上記左右の前脚部11の上端部間には、リンクバー18が差渡されている。上記左右の座側枠部16の前端部間には、前側支持バー19が差渡されている(図4、図5参照)。上記左右の座側枠部16の後端部間には、ロックバー20が差渡されている(図4、図5参照)。
該肘置き15は、背もたれ枠17の左右両側それぞれに取り付けられている。該肘置き15は、背もたれ枠17に対して上方へ回動自在に取り付けてもよく、また固定してもよい。該肘置き15を背もたれ枠17に対して上方へ回動自在に取り付けた場合、該折り畳み椅子10に使用者が座る場合、あるいは該折り畳み椅子10を折り畳む場合に、該肘置き15が邪魔にならないように上方へ回動させておくことができるという効果を奏する。
該座支持枠部21の先端(前端)は、該座部13の下面で前後方向の中間部に設けられた回動座13Aに枢着されている。従って、該後脚部12は該座支持枠部21とともに、該座部13に対し、上下方向で回動自在に構成されている。該座支持枠部21とその外側に配置されている左右の該座側枠部16とは、回動軸23により、前後方向の中間部で互いに枢着されている。その結果、該後脚部12及び該座支持枠部21と、該前脚部11及び左右の該座側枠部16とは、回動軸23を中心に、相対的に上下方向で回動自在に構成されている。また、左右の該座支持枠部21で後端の間には、後側支持バー22が差渡されている(図4、図5参照)。
また該座部13の下面で前後方向の中間部より後側には、左右一対の後側支持座13Eが設けられている。該後側支持座13Eは、該座支持枠部21の該後側支持バー22上に載せられている。そして、該後側支持バー22に該後側支持座13Eが載せられ、かつ該座支持枠部21の先端が該座部13の下面に該回動座13Aを介して枢着されることにより、該座部13は、左右の該座支持枠部21の上に支持されている。
該座部13の後縁には、該座部13の後縁部下面に凹部13Fを形成し、かつ該凹部13Fの天面部13Gを周縁部を残して切り欠くことにより、該天面部13Gの後縁部である把手25が設けられている。該座部13の後縁部下面で凹部13Fの内側において、把手25よりも下方には操作ハンドル26が設けられている。
該操作ハンドル26は、左右一対の係合爪27と、左右の該係合爪27の先端部間(前端部間)に差渡された断面横L字状の連結棒28と、操作部材として後端部間に差渡された丸棒状の掴みバー29とを有している。該操作ハンドル26において、各係合爪27の一側面(外側面)における先端部には、軸30が設けられている。該操作ハンドル26は、軸30が該座部13の後縁部下面で凹部13Fの内側に枢着されることにより、該軸30を中心に、該掴みバー29が把手25に接近又は離間するようにして上下方向へ回動できるように取り付けられている(図7(a),(b)参照)。また、該掴みバー29は、該把手25と平行で、かつ該座部13の後縁よりも後方に突出しないように配置されている。
さらに、該係合爪27の後端部上面と、該座部13の後縁部下面で凹部13Fの天面部13Gとの間にはバネ31が設けられている。該バネ31は、該掴みバー29が該把手25から離間する方向(下方向)に該操作ハンドル26を常時付勢している。そして、該バネ31の付勢力によって付勢された該操作ハンドル26は、該係合爪27を該ロックバー20に係合させている。
また、該係合爪27を左右一対とし、該ロックバー20の左右2箇所に係合させているため、該係合爪27による該ロックバー20の固定は確実なものとなる。
該折り畳み椅子10の折り畳みは、該座部13の後縁を掴んで持ち上げ、該座部13の上面が前側となるように該座部13を回動させ、さらに該前脚部11と該後脚部12とを互いに接近させることによって完了する。
図7(b),(c)は、折り畳み時における座部の後縁部を拡大した側断面図である。
該折り畳み椅子10の折り畳み時において、該座部13の後縁を掴むとき、該掴みバー29が該把手25と平行に配置されているため、該把手25を握り込むようにして、該把手25とともに該掴みバー29を掴むことができる(図7(b)参照)。その結果、該把手25を握り込むという自然な動作でありながら、手のひら全体で力を加えて掴みバー29を動かすことができ、握力のない者、特に高齢者、身障者であっても掴みバー29の操作を楽に行うことができる。
そして、該係合爪27と該ロックバー20の係合が解除された後、使用者は、該把手25を握り込んだまま、該座部13の後縁を掴んで持ち上げる(図7(c)参照)。そうすると、リンク24により、該座部13に連動して前脚部11が後脚部12に接近するように動き、また後脚部12も前脚部11に接近するように動いて、該折り畳み椅子10が折り畳まれる。
上記折り畳み方法において、座部13の後縁を掴んで持ち上げることは、両手を使わずとも片手で行うことができる。すなわち、前脚部11及び後脚部12の動きについては、これら前脚部11及び後脚部12は、該座部13の後縁を掴んで持ち上げた場合、それぞれの重さにより、該座部13に吊られるようにして自然に動く。
折り畳んだ状態の折り畳み椅子10においては、座側枠部16と座支持枠部21とが互いの前後方向の中間部でそれぞれ枢着されているため、前脚部11と後脚部12とが間を空けて前後方向に並ぶように配置されている。このため、折り畳んだ状態の折り畳み椅子10は、前脚部11と後脚部12で支持させることにより、自立させることができる。
また、折り畳んだ状態の折り畳み椅子10は、該座部13の該把手25を掴んで持ち運びされる。つまり、折り畳んだ状態の該折り畳み椅子10にあっては、背もたれ14を持つ場合に比べ、該座部13の該把手25から前脚部11あるいは後脚部12の下端までの長さが短いため、前脚部11あるいは後脚部12が床につきにくい。従って、力のない者、特に高齢者、身障者であっても、前脚部11あるいは後脚部12が床につかないように持ち上げやすく、このため前脚部11あるいは後脚部12を床に引きずらせながら持ち運ぶような不具合が解消される。
そして、折り畳み椅子10は、該座部13が上面13Bを前側にして折り畳み状態となる。該座部13にあっては、その下面に回動座13A、リンク座13C、前側支持座13D、後側支持座13E、操作ハンドル26等、見映えを低下させる様々なものが配置されている。これら見映えを低下させる様々なものは、上面13Bを前側にして折り畳み状態となることで、折り畳み状態の折り畳み椅子10を前側から見た場合、全て隠れることとなるため、見映えをよくすることができる。
また背もたれ14及び肘置き15のうち少なくとも何れか1つを省略して折り畳み椅子を構成してもよい。
なお、上記引張バー29Aは、係合爪27の前方に設けるとともに、座部13の前部下面において折り畳み椅子10の前方へスライド移動可能に取り付けてもよい。このように引張バー29Aを座部13の前部に取り付けた場合、引張バー29Aを前方へ引っ張ると係合爪27とロックバー20の係合が解除される。
また掴みバー29、引張バー29A等の操作部材を省略し、係合爪27を指で押す等してロックバー20に対する係合の解除を行うように構成してもよい。
また係合爪27は必ずしも左右一対設ける必要はなく、左右の何れか一方又は折り畳み椅子の左右方向の中間に1つのみ設けたり、あるいは左右一対に加えて左右方向の中間に1つを設けることによって3つ以上設けたり等してもよい。
またロックバー20に代えて、座部13の下面に係合爪27と係合可能な凸部あるいは凹部を設けてもよい。
またバネ31は図示したコイル状のもの以外に、板状のものを使用してもよく、あるいはこのようなバネ31に代えて合成ゴム、エラストマー等の弾性材料をバネとしてもよい。またバネ31を省略してもよい。
また図12(a)に示すように、凹部13Fの天面部13Gを切り欠くことなく、把手25が形成されるように凹部13Fを形成してもよい。あるいは、図12(b)に示すように、凹部13Fを形成し、かつ該凹部13Fの天面部13Gを周縁部を残さず切り欠いて、把手25を省略してもよい。
またロックバー20及び把手25を座部13の前縁に配置し、係合爪27及び掴みバー29を座部13の前部に配置し、座部13の前縁を引き上げるようにして該座部13の前縁を上方に回動させるように構成してもよい。
11 前脚部
12 後脚部
13 座部
13B 上面
16 座側枠部
17 背もたれ枠
18 リンクバー
20 ロックバー
21 座支持枠部
24 リンク
25 把手
27 係合爪
28 連結棒
29 掴みバー
Claims (6)
- 左右一対の前脚部と、左右一対の後脚部と、これら前脚部及び後脚部によって下方から支持された状態で上面を座面として使用する座部とを備え、該座部を上方に回動させ、該前脚部と該後脚部とを互いに接近させて折り畳む折り畳み椅子であって、
該座部の後縁又は前縁にはロックバーが左右方向に差渡されており、該座部の下面には係合爪が配置され、該係合爪がバネの付勢力によって該ロックバーに係合しており、
該係合爪と該ロックバーとの係合を解除したうえで該座部の後縁又は前縁を上方に回動させて折り畳むことを特徴とする折り畳み椅子。 - 該係合爪の後端部又は前端部には操作部材が設けられており、また該係合爪は該座部の下面において該座部に対してスライド移動可能に取り付けられており、
該操作部材を後方又は前方へ引っ張ることによって該係合爪がスライド移動して該係合爪と該ロックバーとの係合が解除される請求項1に記載の折り畳み椅子。 - 該係合爪の後端部又は前端部には操作部材が設けられており、また該係合爪の上端は該座部の下面に枢着されており、
該操作部材を引き上げることによって該係合爪が回動して該係合爪と該ロックバーとの係合が解除される請求項1に記載の折り畳み椅子。 - 該座部の後縁又は前縁には該ロックバーと対応する位置関係となるように把手が設けられており、
該操作部材とともに該把手を掴んで該操作部材を該把手に引き寄せた場合、該係合爪が回動して該係合爪と該ロックバーとの係合が解除される請求項3に記載の折り畳み椅子。 - 該ロックバー及び該把手は該座部の後縁に配置されるとともに、該係合爪及び該操作部材は該座部の下面の後部に配置されており、
折り畳む際に該座部の後縁を回動させる方向と同じく、該操作部材を該把手に引き寄せる方向が上方であり、
該操作部材を該把手に引き寄せると該係合爪と該ロックバーとの係合が解除され、このまま該操作部材及び該把手を引き上げて該座部の後縁を上方に回動させる請求項4に記載の折り畳み椅子。 - 該操作部材は、棒状に形成されており、該把手と平行に配置されている請求項3から請求項5のうち何れか一項に記載の折り畳み椅子。
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