JP2008259616A - 加熱調理器および電磁誘導加熱式調理器 - Google Patents

加熱調理器および電磁誘導加熱式調理器 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱調理器において調理物に含まれる油を酸化させずに調理すること。
【解決手段】調理室の側面の一部に設けた気体導入口から調理室内へ調理開始から調理終了まで不活性気体を導入した加熱調理器において、調理室内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に低下させることで、調理物に含まれる油の酸化を抑制することができ、また不活性気体が調理物に直接吹き付けられるような構成をとっていないため、調理物を傷めることなく調理することが可能な加熱調理器を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、食材等の調理物の加熱調理を行う加熱調理器および電磁誘導加熱式調理器に関するものである。
従来、この種の加熱調理器は水を加熱して過熱水蒸気にして調理物に当てることで調理を行い、水蒸気が調理室内に入ることで結果的に調理室内の酸素濃度が低下するという手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された従来の加熱調理器を示すものである。図3に示すように、従来の加熱調理器は、食材31を内部に配置するための加熱室32と、蒸気発生装置と、水蒸気を加熱して過熱水蒸気34にする気体昇温ヒータ33と、制御装置と、食材31調理するメニューを選択するための操作パネルとを備えた構成としており、加熱室32内の酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも相対的に低い値に維持されるように制御装置が蒸気発生ヒータまたは気体昇温ヒータ33の少なくともいずれかを制御することによって過熱水蒸気34を加熱室32内に維持して供給して食材31を加熱する。
また、調理物より排出された油煙や臭気が、調理器上部に取り付けられた脱臭用触媒で除去する構成とした加熱調理器も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図4は、特許文献1に記載された従来の加熱調理器を示すものである。図4に示すように、従来の加熱調理器は調理室41内の上側に設けられた上ヒータ42と、調理室41内の下側に設けられた下ヒータ43と、上ヒータ42及び下ヒータ43の間に設けられた加熱調理容器44の容器支持部45と、加熱調理の対象となる食品46を収容し、容器支持部45に載置される透明耐熱ガラス製の加熱調理容器44とを備え、上ヒータ42及び下ヒータ43に通電することにより、加熱調理容器44内の食品46を上下からの輻射熱で加熱調理するように構成されている。また加熱調理容器44は、容器本体と蓋部からなり、蓋部に開口部47が形成され、開口部47に脱臭用触媒48が設けられている。
特開2006−38254号公報 特開2003−210334号公報
しかしながら、前記従来の構成では、食材等の調理物に過熱水蒸気を当てることによって加熱調理を行うだけであり、調理室内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に下げるためには過熱水蒸気を食材に当て続ける必要があるという課題を有していた。
また、過熱水蒸気だけで調理を行うという構成にしているため、調理物への熱の伝達効率が良くないため加熱手段により直接加熱を行う場合に比べて、調理時間が長くなるという課題も有していた。さらに脱臭用触媒が蓋部に設けられているだけであり、脱臭用触媒が最も効率的に働く食品に近い部分がヒータよりも遠い位置であり、脱臭用触媒が十分に加熱されていない。そのため食品から発生する臭気等を効果的に脱臭ができないという課題も有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、調理室内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に低下するために、調理室内へ不活性気体を導入することで酸素濃度を低下することができる。また調理物は下面加熱手段と上面加熱手段とからの輻射熱により加熱され調理することが可能で、低酸素濃度で加熱調理を行うため調理物の油の酸化を抑制して調理することができる。さらに調理室の排気口に設けた触媒体により、調理室から発生する油煙や臭気は除去することが可能で、調理室からの油煙や臭気が外部に感じられない加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、受け皿を備えた焼き網上に載せた調理物を収容する調理室と、前記調理物の上面を加熱する上面加熱手段と、前記調理物の下面を前記焼き網の下から加熱する下面加熱手段を備えて調理物を調理するものであり、前記調理室に設けた気体導入口を備え、前記排気口には調理物からの油煙を除去するための触媒体を設け、排気口からの油煙を低減するとともに、前記気体導入口から前記調理室内へ調理開始から調理終了まで不活性気体を導入し、前記調理室内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に低下したものである。
これによって、通常は調理室内の気体成分は大気成分と同一であるが、調理室内に気体導入口から不活性気体を導入することで、調理室内の気体成分の一部または全部が不活性気体に置き換えられるため、調理室内の酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも相対的に低下した加熱調理器となる。
本発明の加熱調理器は、不活性気体の導入により調理室内の酸素濃度を低下させることで、調理物の油の酸化を抑制することができる。また調理物が魚であれば、魚油中に含まれるDHAやEPAのような健康成分の減少を抑制することができる。また不活性気体が調理物に直接吹き付けられるような構成ではないため、調理物を傷めることなく調理物の油の酸化を抑制し、健康成分の減少を抑制した加熱調理器とすることができる。
第1の発明は、受け皿を備えた焼き網上に載せた調理物を収容する調理室と、前記調理物の上面を加熱する上面加熱手段と、前記調理物の下面を前記焼き網の下から加熱する下面加熱手段と、前記調理室の上部または側面の一部に設けた排気口と、前記調理室の側面の一部に設けた気体導入口とを備え、前記排気口には調理物からの油煙を除去するための触媒体を設ける構成とし、前記気体導入口から前記調理室内へ調理開始から調理終了まで不活性気体を導入し前記調理室内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に低下した加熱調理器とすることにより、調理室で生じた油煙や臭気を含む空気は、高温となっているため調理室の上部に設置した排気口に流れ、高温に加熱された触媒体により分解除去することができる。さらに調理室内の酸素濃度を低下させることで、調理物の油の酸化を抑制することができる。また調理物が魚であれば、魚油中に含まれるDHAやEPAのような健康成分の減少を抑制することができる。また不活性気体が調理物に直接吹き付けられるような構成ではないため、調理物を傷めることなく調理物の油の酸化を抑制し、健康成分の減少を抑制した加熱調理器とすることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の不活性気体を窒素、二酸化炭素、アルゴンの少なくとも1種とした加熱調理器することにより、調理室内の酸素濃度を低下させることで、調理物の油の酸化を抑制することができる。また調理物が魚であれば、魚油中に含まれるDHAやEPAのような健康成分の減少を抑制することがでる。また不活性気体が調理物に直接吹き付けられるような構成ではないため、調理物を傷めることなく調理物の油の酸化を抑制し、さらに調理室内の湿度を上げることなく調理を行うことができ、健康成分の減少を抑制した加熱調理器とすることができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の不活性気体を水蒸気とした加熱調理器とすることにより、調理室内の酸素濃度を低下させることで、調理物の油の酸化を抑制することができる。また不活性気体として水蒸気を用いるため調理物の水分減少を抑えたいときに効果が得られる。例えば調理物が野菜であれば、通常の加熱では野菜に含まれる水分の蒸発が大きいが、調理室内に水蒸気を導入すると加熱調理の際に水分の蒸発も抑制することができる。また水蒸気が調理物に直接吹き付けられるような構成ではないため、調理物を傷めることなく調理物の油の酸化を抑制することができ、健康成分の減少を抑制した加熱調理器とすることができる。
第4の発明は、特に、第3の発明の水蒸気を液体の水を蒸発させて水蒸気を発生させる水蒸気発生装置から導入する構成とした加熱調理器とすることにより、調理室内に高温の水蒸気を導入することができ、調理室内の酸素濃度を低下させることで、調理物の油の酸化を抑制することができる。
第5の発明は、特に、第1の発明の調理室内の酸素濃度は5%以上15%以下とした加熱調理器することにより、調理室内の酸素濃度を適正な濃度に低下させることで、調理物の油の酸化を一層抑制することができる。また調理物が魚であれば、魚油中に含まれるDHAやEPAのような健康成分の減少を抑制することがでる。また不活性気体が調理物に直接吹き付けられるような構成ではないため、調理物を傷めることなく調理物の油の酸化を抑制し、さらに調理室内の湿度を上げることなく調理を行うことができ、健康成分の減少を抑制した加熱調理器とすることができる。
第6の発明は、特に、第1の発明の触媒体を繊維質セラミックからなる構造体と、前記構造体の表面に形成された触媒層からなる構成とした加熱調理器とすることにより、触媒体を構成する構造体に繊維質セラミックを用いると比表面積が大きいために、触媒層の密着が強くなり触媒体の脱臭能力を向上することができる。そのため一層油煙や臭気の分解能力が高く外部に臭気を出さない加熱調理器とすることができる。
第7の発明は、特に、第6の発明の触媒層が、少なくともセリウムとアルミニウムを主成分とする担体層と、前記担体層の表面に担持した白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種で構成した加熱調理器とすることにより、調理室から発生する油煙や臭気の分解除去手段として、触媒層が活性の高い貴金属であるため除去能力を大きくすることができる。なおかつ、触媒層が構造体と貴金属との密着性が強い担体層を有している。そのため耐久能力に優れ、一層油煙や臭気の分解能力が高く外部に臭気を出さない加熱調理器とすることができる。
第8の発明は、特に、第6の発明の触媒層が、少なくともバリウムとセリウムとアルミニウムを主成分とする担体層と、前記担体層の表面に担持した白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種で構成した加熱調理器とすることにより、調理室から発生する油煙や臭気の分解除去手段として、触媒層が活性の高い貴金属であるため除去能力を大きくすることができる。なおかつ、触媒層が構造体と貴金属との密着性が強い担体層を有している。そのため耐久能力に優れ、一層油煙や臭気の分解能力が高く外部に臭気を出さない加熱調理器とすることができる。
第9の発明は、特に、第1〜8のいずれか1つの発明の加熱調理器を搭載した電磁誘導加熱式調理器とすることにより、調理物の油の酸化を抑制することができ、調理物が魚であれば、魚油中に含まれるDHAやEPAのような健康成分の減少を抑制することができる。また不活性気体が調理物に直接吹き付けられるような構成ではないため、調理物を傷めることなく調理物の油の酸化を抑制し、健康成分の減少を抑制した電磁誘導式加熱調理器とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の構成図を示すものである。
図2は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の調理室内の酸素濃度を示すグラフである。
図1において、本発明の加熱調理器11は、受け皿8を備えた焼き網2上に載せた調理物3を収容する調理室1内に、調理物3の上面を加熱する上面加熱手段4と、下面を加熱する下面加熱手段5と、調理室1の上部に排気口6を設け、排気口6から調理室1の上方を通る排気通路7からなり、排気口6に触媒体9を取り付けた構成とし、調理室1の側面に気体導入口10を設けた構成としている。
図2において、本発明の加熱調理器11における調理室1内の調理経過時間における酸素濃度変化を示したもので、調理時間中は気体導入口10から連続して不活性ガスを導入する。なお、本実施の形態では不活性ガスを調理開始から調理終了まで導入しているが、調理終了前に不活性ガスの導入を停止させてもかまわない。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、焼き網2上に載せた調理物3は、上面加熱手段4と、下面加熱手段5からの加熱により調理される。気体導入口10から調理室1内へ調理開始から調理終了まで不活性気体を導入し、調理室1内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に低下することができるため、調理物3に含まれる油の酸化劣化を抑制することができる。また加熱された調理物3からは高温の油煙や臭気成分が発生し、調理室1の上部に移動し、調理室1の上部に設けた排気口6に取り付けた触媒体9を通過する。一方、触媒体9は上面加熱手段4によって高温に加熱されており、通過する油煙や臭気成分は高温に加熱された触媒体9によって分解され、排気通路7を通って外部に油煙や臭気を出さずに放出される。
(実験1)
本発明の加熱調理器として、図1の加熱調理器を用いた。本発明の加熱調理器1Aは脱臭装置の触媒体として、繊維質セラミックからなるインチ当たり300セルのハニカム構造体の表面に、アルミニウムを主成分とする酸化物の担体層と、担体層の表面に担持した白金からなる触媒体を用い、上面加熱手段と下面加熱手段としてシーズヒータを用い、調理開始から調理終了まで不活性気体として窒素を導入した。比較として従来例1は図1の加熱調理器と全く同じ構成で不活性気体を導入しない加熱調理器1Bを用いた。また従来例2は図3の加熱調理器1Cを用い、従来例3は図4の加熱調理器1Dを用いた。
加熱調理器1A、1B、1C、1Dについて以下の手段を用いて評価を行った。加熱調理器の調理室に秋刀魚4匹を入れ、調理開始から経過時間ごとに調理終了(調理時間19分)まで、調理室内の酸素濃度を測定した。結果を図2に示す。また調理終了後の秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価を測定し、秋刀魚に含まれる油の酸化指標を測定した。同時に調理開始9分から調理終了まで、排気口より排出される臭気成分の総量として炭化水素濃度を測定し10分間の平均値を求めた。これらの結果を表1に示す。なお、過酸化物価とアニシジン価は数値が高いほどその油が酸化し劣化していることを示すものである。
Figure 2008259616
図2から明らかなように、本発明の加熱調理器1Aを用いた時の酸素濃度の方が、従来の加熱調理器1Bを用いたときよりも酸素濃度が低いことがわかる。また表1から明らかなように、本発明の加熱調理器1Aの方が従来の加熱調理器1Bや1Cや1Dよりも油が酸化されていないことがわかる。これにより本発明の加熱調理器は従来の加熱調理器よりも酸素濃度を低下させることで、調理物の油の酸化を抑制して調理できることがわかる。また、本発明の加熱調理器1Aの方が、酸素濃度は低くても従来の加熱調理器1Cや1Dよりも、排出される炭化水素の濃度が低いことがわかる。特に本発明の加熱調理器1Aは調理終盤の最も多くの油煙や臭気が発生するときでも、炭化水素濃度は低くなっており従来の加熱調理器1Cや1Dとの差は明らかである。さらに従来の加熱調理器1Bと比較して酸素濃度は低いが炭化水素濃度は同じレベルに抑制することができる。これにより、本発明の加熱調理器は、油煙や臭気の発生量が多いときでも従来の加熱調理器よりも性能が高く、多くの油煙や臭気成分を処理できることがわかる。
(実験2)
本発明の加熱調理器として、図1の加熱調理器を用いた。加熱調理器2Aは、脱臭装置の触媒体として、繊維質セラミックからなるインチ当たり300セルのハニカム構造体の表面に、アルミニウムを主成分とする酸化物の担体層と、担体層の表面に担持した白金からなる触媒体を用い、上面加熱手段と下面加熱手段としてシーズヒータを用い、調理開始から調理終了まで不活性気体を導入した。
加熱調理器2Aについて、不活性気体を窒素、二酸化炭素、アルゴン、水蒸気と変えて、以下の手段を用いて評価を行った。加熱調理器の調理室に秋刀魚4匹を入れ、調理開始から調理終了(調理時間19分)まで、調理室内の酸素濃度が10%付近となるように調整し調理した後、秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価を測定し、秋刀魚に含まれる油の酸化指標を測定した。同時に調理開始9分から調理終了まで、排気口より排出される臭気成分の総量として炭化水素濃度を測定し10分間の平均値を求めた。これらの結果を表2に示す。
Figure 2008259616
表2から明らかなように、本発明の加熱調理器2Aを用いれば、調理室内の酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低いため、調理後の秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価が低く、油が酸化劣化していないことがわかる。また不活性気体が窒素、二酸化炭素、アルゴン、水蒸気のいずれの場合でも秋刀魚の油の酸化指標と、排気口より排出される炭化水素濃度に大差はなく、用いる不活性気体はどのようなものでも構わないことがわかる。
(実験3)
本発明の加熱調理器として、図1の加熱調理器を用いた。加熱調理器3Aは、脱臭装置の触媒体として、繊維質セラミックからなるインチ当たり300セルのハニカム構造体の表面に、アルミニウムを主成分とする酸化物の担体層と、担体層の表面に担持した白金からなる触媒体を用い、上面加熱手段と下面加熱手段としてシーズヒータを用い、調理開始から調理終了まで不活性気体として窒素を導入した。
加熱調理器4Aについて、調理室内に不活性気体として窒素を導入し、調理室内の酸素濃度を20%、17%、15%、10%、5%、2%と変えて、以下の手段を用いて評価を行った。加熱調理器の調理室に秋刀魚4匹を入れ、調理開始から調理終了(調理時間19分)まで、調理室内の酸素濃度を所定の各濃度に調整し調理した後、秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価を測定し、秋刀魚に含まれる油の酸化指標を測定した。同時に調理開始9分から調理終了まで、排気口より排出される臭気成分の総量として炭化水素濃度を測定し10分間の平均値を求めた。これらの結果を表3に示す。
Figure 2008259616
表3から明らかなように、本発明の加熱調理器3Aを用いれば、調理室内の酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い15%以下であれば、調理後の秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価が低く、油が酸化劣化していないことがわかる。特に酸素濃度が10%以下であれば、調理後の秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価はさらに低く、より一層油が酸化劣化していないことがわかる。また調理室内の酸素濃度が5%以上であれば排気口より排出される炭化水素濃度に差は無く、多くの油煙や臭気成分を処理できることがわかる。
(実験4)
本発明の加熱調理器として、図1の加熱調理器を用いた。加熱調理器4Aは、脱臭装置の触媒体として、繊維質セラミックからなるインチ当たり300セルのハニカム構造体の表面に、アルミニウムを主成分とする酸化物の担体層と、担体層の表面に担持した白金からなる触媒体を用い、上面加熱手段と下面加熱手段としてシーズヒータを用い、調理開始から調理終了まで不活性気体として窒素を導入した。
加熱調理器4Aについて、担体層のアルミニウムにセリウム、及びセリウムとバリウムを混合した場合について以下の手段を用いて評価を行った。加熱調理器の調理室に秋刀魚4匹を入れ、調理開始から調理終了(調理時間19分)まで、調理室内の酸素濃度が10%付近となるように窒素を調整し調理した後、秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価を測定し、秋刀魚に含まれる油の酸化指標を測定した。同時に調理開始9分から調理終了まで、排気口より排出される臭気成分の総量として炭化水素濃度を測定し10分間の平均値を求めた。これらの結果を表4に示す。
Figure 2008259616
表4から明らかなように、本発明の加熱調理器4Aを用いれば、調理室内の酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低いため、調理後の秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価が低く、油が酸化劣化していないことがわかる。また触媒の担体層として、アルミニウムを主成分とする担体を用いれば排出される臭気成分である炭化水素の濃度が低いことがわかる。特にアルミニウムにセリウムやバリウムを混合したときにその活性は高く、炭化水素の濃度が低い。これにより、本発明の加熱調理器は、担体層として、セリウムとアルミニウムを主成分とするものや、バリウムとセリウムとアルミニウムを主成分とするものを用いることで、多くの油煙や臭気成分を処理できることがわかる。
(実験5)
本発明の加熱調理器として、図1の加熱調理器を用いた。加熱調理器5Aは、脱臭装置の触媒体として、繊維質セラミックからなるインチ当たり300セルのハニカム構造体の表面に、アルミニウムを主成分とする酸化物の担体層と、担体層の表面に担持した白金からなる触媒体を用い、上面加熱手段と下面加熱手段としてシーズヒータを用い、調理開始から調理終了まで不活性気体として窒素を導入した。
加熱調理器5Aについて、触媒を白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムと変えて、以下の手段を用いて評価を行った。加熱調理器の調理室に秋刀魚4匹を入れ、調理開始から調理終了(調理時間19分)まで、調理室内の酸素濃度が10%付近となるように窒素を調整し調理した後、秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価を測定し、秋刀魚に含まれる油の酸化指標を測定した。同時に調理開始9分から調理終了まで、排気口より排出される臭気成分の総量として炭化水素濃度を測定し10分間の平均値を求めた。これらの結果を表5に示す。
Figure 2008259616
表5から明らかなように、本発明の加熱調理器5Aを用いれば、調理室内の酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低いため、調理後の秋刀魚に含まれる油の過酸化物価とアニシジン価が低く、油が酸化劣化していないことがわかる。また触媒として、貴金属を用いれば排出される臭気成分である炭化水素の濃度が低いことがわかる。特に白金やパラジウムを用いたときにその活性は高く、炭化水素の濃度が低い。これにより、本発明の加熱調理器は、触媒として、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムの貴金属を用いることで、多くの油煙や臭気成分を処理できることがわかる。
なお、本実施の形態の加熱調理器を電磁誘導加熱式調理器に搭載してもよい。
以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、受け皿を備えた焼き網上に載せた調理物を収容する調理室と、調理物の上面を加熱する上面加熱手段と、調理物の下面を焼き網の下から加熱する下面加熱手段とで調理物を加熱する構成をとっており、調理室の上部に設けた排気口に触媒体を有する構成としている。また、調理室の側面の一部に気体導入口を設けることで、前記気体導入口から前記調理室内へ調理開始から調理終了まで不活性気体を導入し、前記調理室内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に低下したものであり、調理物の油の酸化を抑制して調理を行うことができる。このような構成であれば、特に調理器の方式に関係なく適用することができ、また大型の調理器にも適用することができる。
本発明の実施の形態1における加熱調理器の構成を示す構成図 本発明の実施の形態1における加熱調理器の酸素濃度を示すグラフ 従来の加熱調理器の構成を示す構成図 従来の加熱調理器の構成を示す構成図
符号の説明
1 調理室
2 焼き網
3 調理物
4 上面加熱手段
5 下面加熱手段
6 排気口
7 排気通路
8 受け皿
9 触媒体
10 気体導入口
11 加熱調理器

Claims (9)

  1. 受け皿を備えた焼き網上に載せた調理物を収容する調理室と、前記調理物の上面を加熱する上面加熱手段と、前記調理物の下面を前記焼き網の下から加熱する下面加熱手段と、前記調理室に設けた排気口と、前記調理室に設けた気体導入口とを備え、前記排気口には調理物からの油煙を除去するための触媒体を設ける構成とし、前記気体導入口から前記調理室内へ調理開始から調理終了まで不活性気体を導入し前記調理室内の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも相対的に低下した加熱調理器。
  2. 不活性気体は窒素、二酸化炭素、アルゴンの少なくとも1種とした請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 不活性気体は水蒸気とした請求項1に記載の加熱調理器。
  4. 水蒸気は液体の水を蒸発させて水蒸気を発生させる水蒸気発生装置から導入する構成とした請求項3に記載の加熱調理器。
  5. 調理室内の酸素濃度は5%以上15%以下とした請求項1に記載の加熱調理器。
  6. 触媒体は繊維質セラミックからなる構造体と、前記構造体の表面に形成された触媒層からなる構成とした請求項1に記載の加熱調理器。
  7. 触媒層は少なくともセリウムとアルミニウムを主成分とする担体層と、前記担体層の表面に担持した白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種で構成した請求項6に記載の加熱調理器。
  8. 触媒層は少なくともバリウムとセリウムとアルミニウムを主成分とする担体層と、前記担体層の表面に担持した白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種で構成した請求項6に記載の加熱調理器。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱調理器を搭載した電磁誘導加熱式調理器。
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