JP2008253735A - 洗濯機の制御方法 - Google Patents

Abstract

【課題】洗濯機のすすぎ性能を確実に保障しながらも余分のエネルギー浪費を防止することができる洗濯機の制御方法を提供する。
【解決手段】洗い工程で水槽に収容された洗剤水を循環経路を通じて循環させるステップと、循環経路上に設置されるとともにそれぞれ異なる材質からなる１対の電極に電圧を印加し、洗剤水に過量の洗剤が含まれたか否かを判断するステップと、すすぎ工程において水槽に収容されたすすぎ水を循環経路を通じて循環させるステップと、１対の電極に電圧を印加し、すすぎ水を通じて流れる電流の大きさを検出するステップと、検出された電流の大きさを基準値と比較し、検出された電流の大きさが基準値以下である場合にすすぎ工程を終了するステップと、を含む構成とした。
【選択図】図４Ａ

Description

本発明は、洗濯機の制御方法に係り、特に、すすぎ性能を確実に保障しながらも適正回数だけすすぎ工程が行われるようにした洗濯機の制御方法に関する。

ユーザーが希望する洗濯コースを入力すると、洗濯機は、設定されたコースに従って洗い、すすぎ及び脱水のプロセスを行うことによって洗濯物を洗濯する。洗濯機の設計に当たり、設計者は、各洗濯コースで通常利用されるすすぎ回数を決定してセッティングし、このセッティングされたすすぎ回数で洗濯物のすすぎが行われる。

しかしながら、使用者が投入する洗剤の量や種類または洗剤の洗濯水への溶解度にバラツキがあるにもかかわらず、常に一定の回数で洗濯物のすすぎを行うと、洗濯機のすすぎ性能を確実に保障することができない他、場合によっては水と電気を余分に浪費するという問題につながる。

この点に鑑み、光センサーを用いてすすぎ水の濁度を測定した後、測定されたすすぎ水の濁度が設定値以上と判断される場合にはすすぎ工程をさらに行い、測定されたすすぎ水の濁度が設定値以下と判断される場合にはすすぎ工程を終了するようにした洗濯機の自動すすぎ制御方法が開示されたことがある（下記の特許文献１参照）。
韓国特許出願公開第２００３−４４４９１号公報

しかしながら、上記の方法では、光センサーの発光部と受光部との間に異物が挟まると、すすぎ水の濁度が設定値よりも低いにもかかわらず設定値よりも高く表れ、すすぎ工程を引き続き行うという誤動作につながる可能性が高かった。

一方、使用者は、洗濯機のすすぎ性能を信頼できず、各洗濯コースでセッティングされている回数に余分のすすぎ回数を追加し、すすぎ回数を過大設定する恐れがあった。ところが、洗濯物の効率的なすすぎのために使用者によって設定された回数分のすすぎ工程を全て行う必要がないにもかかわらず、使用者によって追加されたすすぎ工程を全て行うことになると、水と電力の浪費につながる他、洗濯時間が増加し、使用者に不便を与えるという問題があった。

本発明は、上記の問題点を解決するためのもので、その目的は、洗濯機のすすぎ性能を確実に保障しながらも余分なエネルギー浪費を防ぐことができる洗濯機の制御方法を提供することにある。

上記の目的を達成するための本発明の一実施形態に係る洗濯機の制御方法は、すすぎ水の濁度を測定し、すすぎ工程を終了するか否かを決定する洗濯機の制御方法であって、循環装置を稼動させ、該循環流路を通じてすすぎ水を循環させるステップと、前記循環流路上に設置された電極に電圧を印加し、すすぎ水を通じて流れる電流の大きさを検出するステップと、検出された電流の大きさ（Ｉ２）を基準値（Ｉｒ）と比較し、この比較に基づいてすすぎ工程を終了するか否かを決定するステップと、を含む構成とした。

ここで、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）以下である場合にはすすぎ工程を終了し、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）を超過する場合にはすすぎ工程を追加して行うことができる。

本実施形態において、洗濯機の制御方法は、すすぎ工程に先立って行われる洗い工程において、前記循環流路を通じて洗剤水を循環させるステップと、前記電極に電圧を印加し、洗剤水を通じて流れる電流の大きさ（Ｉ１）を検出するステップと、検出された電流の大きさ（Ｉ１）を基準値（Ｉｗ）と比較し、使用者が過量の洗剤を投入したか否かを判断するステップと、をさらに含むことができる。

ここで、検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上である場合に、洗剤が過量投入されたという情報をディスプレイに表示することができる。なお、検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上である場合に、すすぎ工程回数を追加し、延長された洗濯時間をディスプレイに表示することができる。なお、検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上である場合に、最初のすすぎ工程時に給水されるすすぎ水の量を再設定することができる。

前記電極はそれぞれ異なる材質からなり、すすぎ工程の終了前に、前記電極に印加される電圧の極性を一定時間切り替えることができる。
前記電極のいずれか一つは銀含有の銀電極であり、他の一つはチタン含有のチタン電極であり、これらの電極に電圧を印加する時に、前記チタン電極を陽極として電圧を印加することができる。

なお、本発明に係る洗濯機の制御方法は、すすぎ工程の回数をカウンティングするステップと、カウンティングされたすすぎ工程の回数と最大すすぎ工程の回数との比較に基づいてすすぎ工程を終了するステップと、をさらに含むことができる。

本発明の他の実施形態に係る洗濯機の制御方法は、洗い工程において水槽に収容された洗剤水を循環経路を通じて循環させるステップと、前記循環経路上に設置されるとともにそれぞれ異なる材質からなる１対の電極に電圧を印加し、洗剤水に過量の洗剤が含まれたか否かを判断するステップと、すすぎ工程において水槽に収容されたすすぎ水を前記循環経路を通じて循環させるステップと、前記１対の電極に電圧を印加し、すすぎ水を通じて流れる電流の大きさ（Ｉ２）を検出するステップと、検出された電流の大きさ（Ｉ２）を基準値（Ｉｒ）と比較し、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）以下である場合にすすぎ工程を終了するステップと、を含む構成とした。

本実施形態において、洗濯機の制御方法は、すすぎ工程の回数をカウンティングするステップと、カウンティングされたすすぎ工程の回数が最大すすぎ工程の回数に到達したと判断される場合、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）を超過してもすすぎ工程を終了するステップと、をさらに含むことができる。

前記１対の電極のいずれか一つは銀含有の銀電極であり、他の一つはチタン含有のチタン電極であることができる。
前記１対の電極に電圧を印加する時に、前記チタン電極を陽極として電圧を印加することができる。
ここで、すすぎ工程の終了前に、前記銀電極を陽極として電圧を一定時間印加することができる。

なお、洗剤水に過量の洗剤が含まれたと判断される場合、過量の洗剤が洗剤水に投入されたという情報をディスプレイに表示し、最初のすすぎ工程で給水されるすすぎ水の量を再設定することができる。

本発明によれば、すすぎ水の汚染度合をモニタリングし、洗濯物のすすぎ完了時点ですすぎ工程が自動で終了するようにしたため、すすぎ性能を確実に保障しながらも余分な水と電力の浪費を防止することが可能になる。

また、本発明によれば、使用者が過量の洗剤を投入した場合に使用者に洗剤が過量投入されたという情報を知らせるため、以降使用者が適正洗剤量を投入できるように案内することが可能になる。

また、本発明によれば、すすぎ工程の回数に制限をかけたため、電極装置の誤作動によりすすぎ工程が引き続き繰り返されるのを防止することが可能になる。
また、本発明によれば、電極装置を用いてすすぎ水の濁度測定及び殺菌作用を同時に行うことができる。

また、本発明によれば、電極に付着されている汚染物質が自動で除去されるため、電極の寿命が延び、かつ、電極装置の動作信頼性を確保することが可能になる。

以下、本発明の好適な実施形態について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。図面中、同一の構成要素には可能な限り同一の参照符号を付する。

図１は、本発明の一実施形態による制御方法が適用される洗濯機の構成を示す斜視図であり、図２は、図１の洗濯機を示す部分概略図であり、図３は、本発明の一実施形態による洗濯機の制御を示すブロック図である。

図１乃至図３に示すように、本発明による制御方法が適用される洗濯機は、本体１０の内部に設けられ、水（洗濯水またはすすぎ水）を収容するドラム型の水槽１１と、水槽１１の内部に回転可能に設けられる円筒形の回転ドラム１２と、を備える。ここで、洗濯水とすすぎ水とは、洗い工程とすすぎ工程で水槽１１にそれぞれ供給される水のことをいう。

本体１０の前面には、洗濯物を投入したり取り出す開口部を開閉するドア１３が取り付けられ、また、ドラム洗濯機の動作を制御するコントロールパネル（図示せず）が配置される。コントロールパネル（図示せず）には、使用者が洗濯機の動作を制御できるように各種ボタンとジョグダイヤルが設けられ、使用者に洗濯機の動作状態を表示するディスプレイ１４（図３参照）が設けられる。

水槽１１の上部には、洗剤を供給する洗剤供給装置２０と、水（洗濯水またはすすぎ水）を供給する給水装置３０とが配設され、水槽１１の下部には水槽１１中の水を排水させるためのもので、排水管４１及び排水弁４２を備える排水装置が配設される。また、水槽１１の後面外側には、洗い、すすぎ及び脱水の動作のために回転ドラム１２を回転させる駆動モーター１５（図３参照、図１及び図２には図示せぬ）が装着される。

洗剤供給装置２０は、内部が複数の空間に区画されており、使用者が各空間に洗剤及びすすぎ剤を投入し易いように本体１０の前面部側に配設される。区画された複数の空間は、予備洗いに使われる洗剤を保管する予備洗い洗剤箱と、本洗いに使われる洗剤を保管する本洗い洗剤箱と、すすぎに使われるすすぎ剤を保管するすすぎ剤箱とで構成される。

給水装置３０は、外部の給水ホースと連結され、給水を制御する給水弁３１と、この給水弁３１と洗剤供給装置２０とを連結する連結管３２と、洗剤供給装置２０を通過した水を水槽１１中に案内する給水管３３と、を備えて構成される。このような構成により、水槽１１中に供給される水が洗剤供給装置２０を経由するようにし、洗剤供給装置２０中の洗剤が水と共に水槽１１に供給されるようにすることができる。

また、本発明の制御方法が適用される洗濯機は、水槽１１中の水を循環させる循環装置５０を備える。循環装置５０は、一端が水槽１１の下側に連結され、他端は排水弁４２に連結される第１循環流路５１と、一端が排水弁４２に連結され、他端は水槽１１の上側に連結される第２循環流路５２と、第２循環流路５２上に介装される循環ポンプ５３と、を備えて構成される。

排水管４１、第１循環流路５１及び第２循環流路５２と連結される排水弁４２は、流路切替可能な３方弁からなる。排水弁４２により第１循環流路５１と排水管４１とが連通すると水槽１１の水が排水され、排水弁４２により第１循環流路５１と第２循環流路５２とが連通した状態で循環ポンプ５３が作動すると、水槽１１の下側に溜まっていた水が循環流路５１、５２に沿って循環し、水槽１１の上側で噴射ノズル５４から噴き出される。

なお、本発明の制御方法が適用される洗濯機は、電極装置ケース６１と、電極装置ケース６１内に組み込まれる１対の電極（第１電極６２及び第２電極６３）と、この１対の電極６２、６３にＤＣ電圧を印加する電極装置電源部６４（図３参照）とからなる電極装置６０を備える。この電極装置６０は、洗い工程やすすぎ工程で洗剤水（洗濯水＋洗剤）やすすぎ水の濁度を測定するセンサーの機能を果たす他、洗い工程やすすぎ工程で洗濯物、水槽１１または回転ドラム１２を殺菌する機能を果たすことができる。

電極装置６０において１対の電極６２、６３は循環流路５２上に設置される。こうすると、循環流路５２を通じて水が循環する時に限って電極６２、６３が水に浸されるので、電極６２、６３が長時間の浸水によって汚染されるのを防止することができる。なお、電極６２、６３を循環流路５２上に設置することによって循環する水の濁度を測定し、よって、より正確に水の濁度を測定することができる（すなわち、電極が水槽内の特定箇所に設置されると、電極は特定箇所の周囲に溜まっている水の濁度のみを測定するので、水に洗剤が均一に溶解されていない場合には水の濁度を正確に測定できなくなる）。

電極装置６０の１対の電極６２、６３は、それぞれ異なる材質からなる。例えば、第１電極６２は、銀（Ａｇ）含有の銀電極からなることができ、第２電極６３は、チタン（Ｔｉ）含有のチタン電極からなることができる。第２電極６３には、耐久性向上のために白金やイリジウムがコーティングされることができる。
第１電極６２、すなわち、陽極を銀電極にすると、電圧の印加によって銀イオンを発生させることができ、この銀イオンの殺菌力を用いて回転ドラム１２、水槽１１及び回転ドラム１２内の洗濯物を殺菌することができる。

なお、第２電極６３をチタン電極にすることによって、洗い工程やすすぎ工程で電極装置６０をセンサーとして用いる時に電極６２、６３がイオン化されて消耗されるのを防止することができる。すなわち、チタンはイオン化傾向が低いため、チタン電極である第２電極６３を陽極として電圧を印加しても、チタンは最小限に酸化される。

また、本発明の制御方法が適用される洗濯機は、図３に示すように、信号入力部７１、水位検出部７２、電流検出部７３及び制御部７４を備える。
信号入力部７１は、使用者が選択する洗濯コースとすすぎ追加などの運転情報を制御部７４に入力し、水位検出部７２は水槽１１に給水された水の水位を検出する。また、電流検出部７３は、１対の電極６２、６３に電圧が印加される時に１対の電極６２、６３間に流れる電流の大きさを検出し、その結果を制御部７４に伝達する。

制御部７４は、信号入力部７１から入力された運転情報に応じて洗濯機を制御するマイコンで、選択された洗濯コースにおいて負荷量（洗濯物の重さ）によって設定された洗濯時間とすすぎ水量を保存している。また、制御部７４は、洗い工程において洗剤が過度に投入されたか否かを判断する基準となる電流値（Ｉｗ）と、すすぎ工程においてすすぎ水の濁度を判断する基準となる電流値（Ｉｒ）とを保存している。これは、洗剤が水に溶解されると電解質として働くという点に着目したもので、洗剤水やすすぎ水に電極６２、６３を浸した後に電圧の印加によって検出される電流の大きさを検出することによって、洗剤水やすすぎ水中の洗剤量を検出することができる。

制御部７４は、電流検出部７３から送られた情報に基づき、使用者が投入した洗剤の量やすすぎ工程ですすぎ水に残っている洗剤の量を判断し、その結果に基づいてすすぎ工程の条件（例えば、すすぎ水量）を変更する。すなわち、制御部７４は、使用者が過量の洗剤を投入したと判断される時には、最初のすすぎ工程で定められたすすぎ水の量よりも多い量のすすぎ水を給水してすすぎ工程を行う。なお、すすぎ工程で検出された電流の大きさが基準値（Ｉｒ）よりも小さいと、十分にすすぎが行われたと判断し、すすぎ工程を終了する。

以下、図３乃至図４Ｂを参照して上記のような構成を持つ洗濯機の制御方法について説明する。図４Ａ及び図４Ｂは、本発明の一実施形態による洗濯機の制御方法を示すフローチャートである。

回転ドラム１２の内部に洗濯物を入れ、使用者が洗濯コース、洗濯温度、すすぎ回数追加などのような運転情報を選択すると、使用者の選択した運転情報が信号入力部７１から制御部７４に入力される。

続いて、制御部７４は、信号入力部７１から入力された運転情報に応じて洗濯を進行し始めるが、まず、動作がオンになったか否かを判断する（Ｓ１００）。
動作がオンになると、制御部７４は、回転ドラム１２に投入された負荷量（洗濯物の重さ）を検出し（Ｓ１０２）、検出された負荷量に基づいて洗濯時間（ａ）、すすぎ水量（ｂ）などを設定する（Ｓ１０４）。

続いて、制御部７４は、給水弁３１を開き、水槽１１の内部に洗濯物の洗濯のための水（具体的には、洗濯水）と共に洗剤を投入する（Ｓ１０６）。
洗剤水（洗濯水＋洗剤）が水槽１１に供給された後、制御部７４は、循環装置５０の循環ポンプ５３を稼動させ、循環流路５１、５２を通じて洗剤水を循環させる。これにより、水槽１１の下側に溜まっている洗剤水が水槽１１の上側に移動し噴射ノズル５４から回転ドラム１２の内部に噴き出される。これにより、洗濯物が均一に濡れるとともに洗剤が水に均一に溶解される（Ｓ１０８）。

以降、制御部７４は、一定時間が経過したか判断し（Ｓ１１０）、判断の結果、一定時間が経過すると、洗剤水が循環する状態で、循環流路５２上に設置された第１電極６２と第２電極６３に電圧を印加する。この時、チタン電極である第２電極６３を陽極、銀電極である第１電極６２を陰極として電圧を印加する。これにより、銀電極である第１電極６２が酸化反応により消耗されるのを防止することができる。第１電極６２と第２電極６３に電圧が印加されると循環流路５２を通過する洗剤水を通じて電流が流れ、よって、電流検出部７３は、両電極６２、６３間で流れる電流の大きさ（Ｉ１）を検出する（Ｓ１１２）。

続いて、制御部７４は、検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上か判断し（Ｓ１１４）、判断の結果、検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）未満であると、洗い工程を進行する（Ｓ１２０）。すなわち、制御部７４は、回転ドラム１２を回転させ、洗剤水（水＋洗剤）が洗濯物によく混ざるようにしながら回転ドラム１２と洗濯物との摩擦力及び洗濯物の落下力によって洗い工程を行う。

一方、Ｓ１１４の判断結果、検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上と判断されると、洗い工程に先立って次の過程を行う。制御部７４は、以降行われる最初のすすぎ工程で供給されるすすぎ水量を変更する。すなわち、最初に設定されたすすぎ水量（ｂ）よりも多い量のすすぎ水が供給されるようにすすぎ水量を再設定する（Ｓ１１６）。この場合、また、制御部７４は、洗濯時間が延びることを予想し、最初に設定された洗濯時間（ａ）に一定時間（例えば、すすぎ工程を一回さらに行うのにかかる時間）を追加してディスプレイ１４に表示する。また、制御部７４は、ディスプレイ１４に洗剤が過量投入されたというメッセージを表示し、以降使用者が適正な洗剤量を投入できるように案内する（Ｓ１１８）。

洗い工程が完了するとすすぎ工程を始める。最初のすすぎ工程が始まると、制御部７４は、給水弁３１を開き、設定された量のすすぎ水を水槽１１に供給する。前述したように、洗い工程で洗剤が過量投入されたと判断され、最初のすすぎ工程のすすぎ水量が再設定された場合には、再設定された量に該当するすすぎ水が供給される。一方、洗剤が過量投入されなかったと判断される場合には、最初に設定されたすすぎ水量（ｂ）分のすすぎ水が供給される（Ｓ１２２）。
すすぎ水が供給されると、最初のすすぎ工程が行われ、制御部７４は、すすぎ工程が１回行われたとカウントする（Ｓ１２２、Ｓ１２４、Ｓ１２６）。

最初のすすぎ工程が終了すると、次のすすぎ工程が行われ、制御部７４は、すすぎ工程が１回さらに行われたとカウントする（Ｓ１２８、Ｓ１３０）。このようにすすぎ工程時毎にすすぎ回数（ｎ）をカウントする理由は、すすぎ工程が行われる回数を制限し、水や電力が余分に浪費されるのを防止するためである。最初のすすぎ工程以降のすすぎ工程では最初に設定された量（ｂ）のすすぎ水が給水される。
当該すすぎ工程が終了する前に、制御部７４は、循環ポンプ５３を稼動させて水槽１１内のすすぎ水を循環流路５１、５２を通じて循環させ、第１電極６２と第２電極６３に電圧を印加する。この時にも洗い工程と同様に、チタン電極である第２電極６３を陽極、銀電極である第１電極６２を陰極として電圧を印加する。こうすると、循環流路５２を通過するすすぎ水を通じて電流が流れ、電流検出部７３は、両電極６２、６３間で流れる電流の大きさ（Ｉ２）を検出することができる（Ｓ１３２）。

続いて、制御部７４は、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）以下か判断する（Ｓ１３４）。
Ｓ１３４の判断結果、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）以下と判断されると、制御部７４は、当該すすぎ工程を最後のすすぎ工程と認識し、このすすぎ工程が終わる前に電極装置電源部６４を制御して第１電極６２と第２電極６３に印加される電圧の極性を切り替える（Ｓ１３８）。すなわち、制御部７４は、銀電極である第１電極６２を陽電極、チタン電極である第２電極６３を陰電極として電圧を印加する。こうすると、第１電極６２で酸化反応がおきながら銀イオンがすすぎ水に供給される。これらの銀イオンは、循環するすすぎ水と共に回転ドラム１２内に供給されて洗濯物を殺菌する。なお、このように第１電極６２と第２電極６３に印加される電圧の極性を切り替えることによって電極洗浄の効果を得ることができる。すなわち、第１電極６２を陰極、第２電極６３を陽極として電圧を印加すると、第１電極６２には陽電荷を持つ汚染物質が付着し、第２電極６３には陰電荷を持つ汚染物質が付着するが、両電極６２、６３に印加される電圧の極性を切り替えると汚染物質が斥力によって除去されるわけである。

一方、Ｓ１３４の判断結果、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）を超過すると、カウントしたすすぎ回数ｎが最大の許容すすぎ回数Ｎに到達したか判断する（Ｓ１３６）。この判断結果、カウントしたすすぎ回数ｎが最大の許容すすぎ回数Ｎに到達しなかった場合には、Ｓ１２８に戻り、以降の動作を進行する。
一方、Ｓ１３４の判断結果、カウントしたすすぎ回数ｎが最大の許容すすぎ回数Ｎに到達した場合には、上記のＳ１３８に進行し、洗濯物の殺菌と電極の汚染物質除去を行う。

制御部７４は、最後のすすぎ工程のすすぎ時間が経過したか判断し（Ｓ１４０）、すすぎ時間が経過したと判断されるとすすぎ工程を終了し（Ｓ１４２）、脱水工程（Ｓ１４４）を行うことで洗濯動作を終了する。

本発明の一実施形態による制御方法が適用される洗濯機の構成を示す斜視図である。 図１の洗濯機を示す部分概略図である。 本発明の一実施形態による洗濯機の制御を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による洗濯機の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による洗濯機の制御方法を示すフローチャートである。

符号の説明

１１ 水槽
５０ 循環装置
５１、５２ 循環流路
５３ 循環ポンプ
６０ 電極装置
６２ 第１電極
６３ 第２電極
６４ 電極装置電源部
７３ 電流検出部
７４ 制御部

Claims (17)

1. すすぎ水の濁度を測定し、すすぎ工程を終了するか否かを決定する洗濯機の制御方法であって、循環装置を稼動させ、該循環流路を通じてすすぎ水を循環させるステップと、前記循環流路上に設置された電極に電圧を印加し、すすぎ水を通じて流れる電流の大きさを検出するステップと、検出された電流の大きさ（Ｉ２）を基準値（Ｉｒ）と比較し、この比較に基づいてすすぎ工程を終了するか否かを決定するステップと、を含むことを特徴とする、洗濯機の制御方法。
2. 検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）以下である場合にはすすぎ工程を終了し、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）を超過する場合にはすすぎ工程を追加して行うことを特徴とする、請求項１に記載の洗濯機の制御方法。
3. すすぎ工程に先立って行われる洗い工程において、前記循環流路を通じて洗剤水を循環させるステップと、前記電極に電圧を印加し、洗剤水を通じて流れる電流の大きさ（Ｉ１）を検出するステップと、検出された電流の大きさ（Ｉ１）を基準値（Ｉｗ）と比較し、使用者が過量の洗剤を投入したか否かを判断するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項１に記載の洗濯機の制御方法。
4. 検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上である場合に、洗剤が過量投入されたという情報をディスプレイに表示することを特徴とする、請求項３に記載の洗濯機の制御方法。
5. 検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上である場合に、すすぎ工程回数を追加し、延長された洗濯時間をディスプレイに表示することを特徴とする、請求項３に記載の洗濯機の制御方法。
6. 検出された電流の大きさ（Ｉ１）が基準値（Ｉｗ）以上である場合に、最初のすすぎ工程時に給水されるすすぎ水の量を再設定することを特徴とする、請求項３に記載の洗濯機の制御方法。
7. 前記電極はそれぞれ異なる材質からなり、すすぎ工程の終了前に、前記電極に印加される電圧の極性を一定時間切り替えるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項１に記載の洗濯機の制御方法。
8. 前記電極のいずれか一つは銀含有の銀電極であり、他の一つはチタン含有のチタン電極であり、これらの電極に電圧を印加する時に、前記チタン電極を陽極として電圧を印加することを特徴とする、請求項１に記載の洗濯機の制御方法。
9. すすぎ工程の回数をカウンティングするステップと、カウンティングされたすすぎ工程の回数と最大すすぎ工程の回数との比較に基づいてすすぎ工程を終了するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項１に記載の洗濯機の制御方法。
10. 洗い工程において水槽に収容された洗剤水を循環経路を通じて循環させるステップと、前記循環経路上に設置されるとともにそれぞれ異なる材質からなる１対の電極に電圧を印加し、洗剤水に過量の洗剤が含まれたか否かを判断するステップと、すすぎ工程において水槽に収容されたすすぎ水を前記循環経路を通じて循環させるステップと、前記１対の電極に電圧を印加し、すすぎ水を通じて流れる電流の大きさ（Ｉ２）を検出するステップと、検出された電流の大きさ（Ｉ２）を基準値（Ｉｒ）と比較し、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）以下である場合にすすぎ工程を終了するステップと、を含むことを特徴とする、洗濯機の制御方法。
11. すすぎ工程の回数をカウンティングするステップと、カウンティングされたすすぎ工程の回数が最大すすぎ工程の回数に到達したと判断される場合、検出された電流の大きさ（Ｉ２）が基準値（Ｉｒ）を超過してもすすぎ工程を終了するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項１０に記載の洗濯機の制御方法。
12. 前記１対の電極のいずれか一つは銀含有の銀電極であり、他の一つはチタン含有のチタン電極であることを特徴とする、請求項１０に記載の洗濯機の制御方法。
13. 前記１対の電極に電圧を印加する時に、前記チタン電極を陽極として電圧を印加することを特徴とする、請求項１２に記載の洗濯機の制御方法。
14. すすぎ工程の終了前に、前記銀電極を陽極として電圧を一定時間印加することを特徴とする、請求項１２に記載の洗濯機の制御方法。
15. 洗剤水に過量の洗剤が含まれたと判断される場合、過量の洗剤が洗剤水に投入されたという情報をディスプレイに表示し、最初のすすぎ工程で給水されるすすぎ水の量を再設定することを特徴とする、請求項１０に記載の洗濯機の制御方法。
16. 洗い工程において水槽に収容された洗剤水を循環流路を通じて循環させるステップと、前記循環経路上に設置されるとともにそれぞれ異なる材質からなる１対の電極に電圧を印加し、洗剤水に過量の洗剤が含まれたか否かを判断するステップと、を含むことを特徴とする、洗濯機の制御方法。
17. 洗剤水に過量の洗剤が含まれたか否かを判断するステップは、前記１対の電極に電圧を印加し、洗剤水を通じて流れる電流の大きさ（Ｉ１）を検出するステップと、検出された電流の大きさ（Ｉ１）を基準値（Ｉｗ）と比較し、使用者によって過量の洗剤が追加されたか否かを判断するステップと、を含むことを特徴とする、請求項１６に記載の洗濯機の制御方法。

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