JP2008248408A - 嵩高中質書籍用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低密度でありながらきわめて高白色度で、且つ印刷仕上がりが良く、生産効率の高い嵩高中質書籍用紙を提供すること。
【解決手段】晒クラフトパルプ及び晒サーモメカニカルパルプを含有し、晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプの組成重量比が、60/40〜90/10で、且つ全パルプ濾水度が250〜350mlCSFであり、飽和脂肪酸アミド系の嵩高剤を含有する、密度が0.45〜0.55 g/cm3、白色度が77〜83%である嵩高中質書籍用紙を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、低密度でありながらきわめて高い白色度で、且つ印刷仕上がりが良く、生産効率の高い嵩高中質書籍用紙に関する。
現在、紙製品に求められる重要な品質の一つとして嵩高性(低密度)が挙げられる。近年の環境保護気運の高まりにともない、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に活用する上で、紙の厚さを維持しつつ軽量化、すなわち低密度化した嵩高の紙製品がユーザーから求められている。
従来、製紙用パルプとしては、一般に木材パルプが汎用されているが、化学薬品により木材繊維中の補強材料であるリグニンを抽出した化学パルプよりも、グラインダーで木材を磨り潰す砕木パルプやリファイナーで木材を精砕するリファイナーメカニカルパルプ、又はサーモメカニカルパルプ等のような機械パルプの方が繊維は剛直であり、紙の低密度化には効果的であることが知られている。すなわち、紙の低密度化(嵩高化)の方法の一つとして、嵩高のパルプの使用がある。
しかしながら、現状の機械パルプは、大部分がリグニン含有量の高い針葉樹を原料として製造されており、白色度の高いパルプを製造することが困難であるため、高白色度の嵩高紙を製造しようとすると、多くの問題があった。機械パルプのうち針葉樹サーモメカニカルパルプは、比較的繊維長が長く、また剛度が高いことから、これをパルプ原料として抄造した紙は地合が悪くなったり、平滑度が低下したり、オフセット印刷時のインク着肉が不良になるという問題があった。そして、針葉樹のサーモメカニカルパルプを原料として抄造した紙は、剛度が高いことから、オフセット印刷時作業性の1つである折り適性が低下したり、印刷・製本した書籍のめくり易さが不良となる問題があった。
そこで、上記課題を解決すべく、鋭意検討の結果、本出願人は特定の広葉樹から嵩高で、高白色度で、かつ高比散乱係数の特性を有する機械パルプを製造する技術を確立し出願した(特許文献1)。また、本出願人は低密度、高白色度、高不透明度で、かつ印刷適性に優れた、広葉樹機械パルプを含有する印刷用紙についても既に出願した(特許文献2)。さらに、本出願人は広葉樹機械パルプと嵩高剤を含有する印刷用紙についても出願した(特許文献3)。しかし、これらの嵩高技術では、密度が0.45〜0.55 g/cm3の場合、白色度は65〜75%程度の用紙を得るのが限度であった。
また、嵩高紙においては、サイズ剤などのクリアー塗工する場合、吸液量が増加して乾燥負荷が大きくなるために抄速が低下してしまう問題もあった。
上述のように、機械パルプを使用し、嵩高でありながら高白色度で、且つ、印刷仕上がりの良い高品質の印刷用紙を得るには、白色度の向上及び印刷用紙の曲げ剛さを低下させる、いわゆる柔軟化の向上が課題となっていた。また、嵩高紙を抄造する際、抄紙スピードの低下を抑制することが課題となっていた。
特開2003−27385号公報 特開2003−49386号公報 特開2005−163253号公報
このような状況に鑑みて、本発明では、低密度でありながら白色度の程度がきわめて高く、且つ印刷仕上がりの良い嵩高中質書籍用紙を提供し、さらに、抄紙スピードの低下を抑制することができ、操業性が良好である嵩高中質書籍用紙を得ることを課題とする。
本発明者らは、前記課題の解決のために鋭意研究を行った結果、パルプとして、嵩高効果の高い晒サーモメカニカルパルプと晒クラフトパルプを用い、さらに、飽和脂肪族アミド系の嵩高剤を用いることにより、低密度でありながらきわめて高い白色度で、且つ印刷仕上がりが良く、抄紙スピードの低下を抑制し、操業性が良好な嵩高中質書籍用紙を得ることを見出した。
また、晒サーモメカニカルパルプとして、晒広葉樹サーモメカニカルパルプを用いると、さらに高い品質の膏嵩高中質書籍用紙を得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の嵩高中質書籍用紙の基本的な構成は、以下の通りである。
(1)晒クラフトパルプ及び晒サーモメカニカルパルプを含有し、晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプの組成重量比が、60/40〜90/10で、且つパルプ濾水度が250〜350mlCSFであり、飽和脂肪酸アミド系の嵩高剤を含有する、密度が0.45〜0.55 g/cm3、白色度が77〜83%であることを特徴とする嵩高中質書籍用紙。
(2)晒サーモメカニカルパルプが、晒広葉樹サーモメカニカルパルプであることを特徴とする上記(1)に記載の嵩高中質書籍用紙。
低密度でありながら高白色度で、かつ印刷仕上がりが良好な嵩高中質書籍用紙を得ることができ、さらに抄紙スピードの低下を抑制でき、操業性が良好である嵩高中質書籍用紙を得ることができる。
本発明の嵩高中質書籍用紙において、パルプ組成は、晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプを含有し、その組成重量比が60/40〜90/10部/部であり、好ましくは70/30〜80/20である。クラフトパルプの配合率が90%を越えると密度が高くなり、サーモメカニカルパルプの配合率が40%を越えるとプレスでの断紙が起こりやすく操業が困難となる。
また、クラフトパルプは紙力を上げるために針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)を配合してもよいが、NBKPの配合率が20%を越えると、地合や平滑度が低下する。
本発明で用いられるサーモメカニカルパルプは、砕木パルプやリファイナーメカニカルパルプと比較して嵩高効果が高く、特に広葉樹が好ましい。樹種としては、ユーカリ属又はメープル属が好ましい。
また、本発明で使用するパルプとして、晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプを使用するが、本発明の効果を損なわない範囲内で、砕木パルプやリファイナーメカニカルパルプ、脱墨パルプを使用することができる。晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプの配合率は、全パルプ中の90重量%以上が好ましい。
本発明で用いられる晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプを含有するパルプは、全パルプの濾水度が250〜350mlCSFの範囲である。250mlCSF未満では嵩高にすることが困難であり、350mlCSFを越えると、2ロールサイズプレスでのサイズ液の吸液量が多くなって抄紙スピードが低下し、また用紙の印刷仕上がりも悪くなる。
本発明で使用される嵩高剤は、飽和脂肪族アミド系である。
ここで使用する飽和脂肪族アミド系としては、飽和脂肪酸モノアミド型、飽和脂肪酸ジアミド型、又は飽和脂肪酸ポリアミド型が挙げられる。クラフトパルプを高配合した用紙を抄造する場合、飽和脂肪族アミド系の嵩高剤は高級アルコールアルキレンオキサイド付加物系や多価アルコール脂肪酸エステル系などの嵩高剤と比較して嵩高効果が著しく高い。
2ロールサイズプレスコーターで塗工する場合、飽和脂肪酸アミド系の嵩高剤は不飽和酸肪族アミド系や高級アルコールアルキレンオキサイド付加物系の嵩高剤と比較して、サイズ液の吸液量が少ないのでアフタドライヤーの乾燥負荷を抑制できる。また、内添サイズ剤と組み合わせると、その効果は増大する。但し、飽和脂肪酸モノアミド型ではアルキルケテンダイマー(AKD)の組み合わせのみで効果があり、ロジンやアルケニル無水コハク酸(ASA)の組み合わせだと逆に乾燥負荷が上昇する。飽和脂肪酸アミド型と飽和脂肪酸ポリアミド型では、AKD、ロジン、ASAのどの組み合わせでも効果がある。
また、全パルプへの嵩高剤の添加量は、全パルプ絶乾重量基準で0.1〜2.0%が好ましく、0.5〜1.2%がさらに好ましい。0.11%未満では、嵩高効果がほとんど無く、2.0%を越えて添加しても、嵩はそれ以上高くならない。また、澱粉系表面紙力剤の塗工量は、0.1g/m2未満ではブリードの抑制が困難であり、3.0g/m2以上を越えて塗工すると、紙の密度が上昇するので好ましくない。
本発明の嵩高中質書籍用紙の抄造は、長網抄紙機、ギャップフォーマ又はハイブリッドフォーマ(オントップフォーマ)等の公知の抄紙機にて行うことができる。
中質紙の嵩高性の観点から、抄紙機におけるプレス線圧は、操業に支障を来さない範囲内でなるべく低いことが望ましく、また、カレンダー線圧は嵩高中質印刷用紙の平滑性が損なわれない範囲内でなるべく低いことが望ましい。
澱粉系表面紙力剤を塗工する装置の種類は、特に限定はなく、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ブレードメタリングコーター又はロッドメタリングコーター等の塗工機によって塗布することができる。他の抄造条件は、特に規定されるものではなく、抄紙時のpHは、酸性、中性又はアルカリ性のいずれでもよい。
本発明の嵩高中質書籍用紙は、填料を適宜含有してもよい。
例えば、填料として適当なものは、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料又は軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物などの公知の填料を使用することができる。
填料の含有量としては、紙重量当たり1〜20重量%が好ましく、より好ましくは 3〜15%である。20重量%を越えると、澱粉系表面紙力剤をサイズプレスコーターで塗工すると吸液量が多くなり、乾燥負荷が増大し、抄速が遅くなる。
また、本発明の嵩高中質書籍用紙は、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤又は内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。
さらに、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤又はスライムコントロール剤等も必要に応じて添加しても何ら問題はない。
表面強度やサイズ性向上の目的で、原紙の表面に澱粉系表面紙力剤を0.3〜4.0g/m2、好ましくは0.5〜3.0g/m2塗工してもよい。
ここで用いる澱粉系表面紙力剤に用いる澱粉の種類は、特に限定はなく、生澱粉や、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉、リン酸変性澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉、カチオン化澱粉又は酵素変性澱粉等の加工澱粉を使用できる。
また、他の水溶性高分子を混合して併用塗工してもよく、これらの水溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド又はポリビニルアルコール等の表面処理剤として通常使用されるものを単独又は2種以上を併用できる。また、他に耐水化や表面強度向上を目的とした紙力増強剤やサイズ性付与を目的とした外添サイズ剤を添加することもできる。
以上のように、本発明では、その構成パルプとして、晒クラフトパルプ及び晒サーモメカニカルパルプ(特に広葉樹の晒サーモメカニカルパルプが好ましい)を含有し、晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプの組成重量比が、60/40〜90/10で、且つ全パルプの濾水度が250〜350mlCSFであり、飽和脂肪酸アミド系の嵩高剤を含有することにより、密度が0.45〜0.55 g/cm3の低密度でありながら、白色度は、従来の65〜75%よりも、白色度が77〜83%と白色度が高く、柔軟で、且つ印刷適正に優れた嵩高中質書籍用紙を得ることができる。同時に、抄紙スピードの低下を抑制することができ、操業性が良好である嵩高中質書籍用紙を得ることができる。
以下に実施例を示すが、この実施例は本発明の範囲を限定するものではない
なお、説明中、部は重量部を、%は固形分重量%である。
また、実施例で使用した紙質測定方法及び供試した嵩高剤は下記に示す。
<紙質測定方法>
・密度:JIS P 8118に準じて測定した。
・白色度:JIS P 8123に準じて測定した。
・裂断長:JIS P 8113に準じて測定した。
・PPSラフネス:ISO8791に準じて測定してソフトバッキングで測定した。
<供試嵩高剤>
・嵩高剤A:飽和脂肪酸モノアミド系
・嵩高剤B:飽和脂肪酸ジアミドアミン系
・嵩高剤C:飽和脂肪酸ポリアミドポリアミン系
・嵩高剤D:多価アルコール飽和脂肪酸エステル系
・嵩高剤E:高級アルコールアルキルオキサイド付加物系
・嵩高剤F:不飽和脂肪酸ジアミドアミン系
[実施例1]
NBKP(濾水度600mlCSF、ISO白色度84%)15部、LBKP(濾水度300mlCSF
ISO白色度86%)60部、NTMP(濾水度100mlCSF、ISO白色度70%)25部の割合で混合した濾水度が290mlCSFであるパルプスラリーに、硫酸バンド0.8%、カチオン澱粉1%、ポリアクリルアミド0.2%、嵩高剤Aを0.5%添加し、歩留り剤200ppmを添加し、長網抄紙機にて抄紙し、酸化澱粉を2ロールサイズプレスコーターで3g/mの塗布量で塗工・乾燥し、坪量87g/m2の嵩高中質印刷用紙を得た。
[実施例2]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Bを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[実施例3]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Cを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[実施例4]
パルプ配合がLBKP(濾水度300mlCSF、ISO白色度86%)90部、NTMP(濾水度100mlCSF、ISO白色度70%)10部の割合でパルプ濾水度が280mlCSFである以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[実施例5]
パルプ配合がNBKP(濾水度600mlCSF、ISO白色度84%)15部、LBKP(濾水度300mlCSF、ISO白色度86%)45部、NTMP(濾水度100mlCSF、ISO白色度70%)40部の割合でパルプ濾水度が260mlCSFである以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[実施例6]
パルプ配合がNBKP(濾水度600mlCSF、ISO白色度84%)15部、LBKP(濾水度300mlCSF、ISO白色度86%)60部、LTMP(200mlCSF、ISO白色度77%)25部の割合でパルプ濾水度が320mlCSFである以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[比較例1]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Dを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
抄造した。
[比較例2]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Eを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[比較例3]
実施例1の嵩高剤Aの代りに嵩高剤Fを使用したこと以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[比較例4]
パルプ配合がLBKP(濾水度300mlCSF、ISO白色度86%)100部の割合である以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[比較例5]
パルプ配合がNBKP(濾水度600mlCSF、ISO白色度84%)15部、LBKP(濾水度300mlCSF、ISO白色度86%)35部、NTMP(濾水度100mlCSF、ISO白色度70%)50部の割合でパルプ濾水度が240mlCSFある以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[比較例6]
パルプ配合がNBKP(濾水度600mlCSF、ISO白色度84%)15部、LBKP(300mlCSF、ISO白色度86%)35部、LTMP(200mlCSF、ISO白色度77%)50部の割合でパルプ濾水度が310mlCSFである以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[比較例7]
パルプ配合がNBKP(濾水度600mlCSF、ISO白色度84%)15部、LBKP(濾水度420mlCSF、ISO白色度86%)60部、NTMP(100mlCSF、ISO白色度77%)25部の割合でパルプ濾水度が370mlCSFである以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
[比較例8]
パルプ配合がNBKP(濾水度600mlCSF、ISO白色度84%)15部、LBKP(濾水度200mlCSF、ISO白色度86%)60部、LTMP(200mlCSF、ISO白色度77%)25部の割合でパルプ濾水度が230mlCSFである以外は実施例1と同様の条件で嵩高中質印刷用紙を得た。
表1に結果を示す。
Figure 2008248408
上記表1の結果より、本発明に基づく、実施例1〜5は、低密度でありながらきわめて高白色度で、平滑性が良好なため印刷仕上がりが良く、さらに抄紙スピードの低下を抑制でき操業性が良好である嵩高中質書籍用紙を得ることのできることがわかる。
実施例1、2及び3と比較例1及び2との比較から、脂肪族アミド以外の嵩高剤では、中質書籍用紙の密度を0.55g/cm3以下の低密度にすることができないことがわかる。高級アルコールアルキルオキサイドの嵩高剤を使用した比較例2と不飽和脂肪酸ジアミドアミンの嵩高剤を使用した比較例3では抄速が遅く、操業性に劣ることがわかる。
すなわち、実施例1と比較例4の比較から晒TMPの配合がないと、中質書籍用紙の密度を0.55 g/cm3以下にできないことがわかる。晒TMPの配合率が40%より多くなると、実施例5と比較例5の比較からNTMPの場合は平滑性が悪くなることがわかり、比較例6のLTMPの場合は紙力の大幅低下のために断紙が起こり抄造できなかった。比較例7からは、パルプ濾水度が350mlCSFを越えると抄速がダウンし、また平滑性が悪くなることがわかる。比較例8からパルプ濾水度が250mlCSF未満であると密度が0.55 g/cm3以下にできないことがわかる。
以上の結果を総合的にみて、構成パルプとしては、晒クラフトパルプ及び晒サーモメカニカルパルプ(特に広葉樹の晒サーモメカニカルパルプが好ましい)を含有し、晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプの組成重量比が、60/40〜90/10の範囲で、且つ全パルプ濾水度が250〜350mlCSFであり、飽和脂肪酸アミド系の嵩高剤を含有することにより、密度が0.45〜0.55 g/cm3の低密度でありながら、従来の白色度65〜75%よりも白色度が77〜83%と、きわめて白色度が高く、且つ印刷適正に優れた嵩高中質書籍用紙であることの得られることがわかった。
また、同時に、抄紙スピードの低下を抑制することができ、操業性が良好な嵩高中質書籍用紙が生産できることも明らかとなった。

Claims (2)

  1. 晒クラフトパルプ及び晒サーモメカニカルパルプを含有し、晒クラフトパルプと晒サーモメカニカルパルプの組成重量比が、60/40〜90/10で、且つ全パルプの濾水度が250〜350mlCSFであり、飽和脂肪酸アミド系の嵩高剤を含有する、密度が0.45〜0.55 g/cm3、白色度が77〜83%であることを特徴とする嵩高中質書籍用紙。
  2. 晒サーモメカニカルパルプが、晒広葉樹サーモメカニカルパルプであることを特徴とする請求項1記載の嵩高中質書籍用紙。
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