JP2006214018A - 低密度紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明が解決しようとする課題は、不透明度、印刷後不透明度が高く、印刷時低密度紙のに紙粉発生が少ないなど、印刷適性に優れ、しかも、低密度化の度合いが大きい低密度紙を提供することにある。
【解決手段】
軽質炭酸カルシウムとケイ酸アルカリとの混合液のpHを7〜9まで中和して製造された、軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を、紙中填料率として1〜30固形分重量%含有させ、且つ、紙用嵩高剤をパルプの固形分重量あたり0.1〜3.0固形分重量%内添することにより、高不透明度で紙粉発生量が少なく、印刷適性が良好な低密度紙を得る。

Description

本発明は、不透明度や印刷後不透明度が高く、印刷時に紙粉発生が少ないなど、印刷適性に優れた、低密度紙に関する。
近年の活字離れを反映して、急激にコミック本やペーパーバックが普及してきた。これに伴い、紙にも軽量化が求められている。ここで、紙の軽量化とは、紙の厚さは維持した上での軽量化、すなわち嵩高化(低密度化)のことを指す。環境問題が叫ばれている現在、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に活用する上でも、紙の軽量化は避けて通れない問題である。
紙を嵩高にする従来の技術としては、パルプと疎水性繊維の混合物に架橋剤を反応させて得られる嵩高性パルプ組成物を使用する方法がある(特許文献1参照)。また、セルロースパルプ、特定形態のポリエステル複合繊維、および熱融着性バインダーとを混抄し、嵩高パルプシートを製造する方法がある(特許文献2参照)。しかし、架橋パルプや合成繊維等の使用は紙のリサイクルを不可能にしてしまうという問題がある。また、パルプと加熱発泡性粒子とを抄紙して低密度の嵩高紙を製造する方法がある(特許文献3参照)。発泡性粒子を用いる方法では紙力が著しく低下するという問題がある。また、バクテリアセルロースと発泡性粒子を用いる方法(特許文献4参照)があるが、バクテリアセルロースという特殊なセルロースを使用しなければならなく、実用的ではない。
また、紙用嵩高剤を製紙原料に内添して、紙を嵩高にする技術がある。この紙用嵩高剤には、界面活性剤系と非界面活性剤系とがある。
界面活性剤を用いる方法では、特定のアルコール及び/又はそのポリオキシアルキレン付加物を含有する紙用嵩高剤が開示されている(特許文献5参照)。また、非イオン界面活性剤を用いる方法がある(特許文献6参照)。また、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物からなる紙用嵩高剤(特許文献7参照)が開示されており、この紙用嵩高剤を板紙に応用した技術がある(特許文献8参照)。この多価アルコールと脂肪酸のエステルを添加すると紙を嵩高にすることは可能であるが、同時に急激な紙の摩擦係数低下が起こるため、この方法で得られた紙をオフセット印刷する場合、紙流れと言われる紙の走行不良や、紙替え時のテンション変動などの印刷走行性上のトラブル問題が発生するという問題がある。
非界面活性剤系の紙用嵩高剤の技術としては、特定構造のカチオン性化合物、アミン、アミンの酸塩及び両性化合物から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を含有する紙用嵩高剤が開示されている(特許文献9参照)。また、脂肪酸ポリアミドポリアミン型の紙用嵩高剤もある。また、離水度が4%以上となる化合物であって、嵩、白色度、不透明度のいずれか2つ以上の紙質向上効果を有する化合物が記載されている(特許文献10参照)。更に、離水度が4%以上となる化合物であって、嵩、白色度、不透明度のいずれか1つ以上の紙質向上効果を有する化合物を使用するパルプシートの製造方法が開示されている(特許文献11参照)。
このような紙用嵩高剤を使用する場合、上記問題の他に、紙用嵩高剤が紙層に留まりにくく、ワイヤー上でのワンパス歩留まりが低いため、ワイヤーを抜けた紙用嵩高剤が白水中で循環、蓄積し、抄紙機系内の汚れの原因となること、また、この汚れが紙層に混入し、紙面に汚れを発生させる問題が挙げられる。これらの汚れを回避するには、紙用嵩高剤の添加を少なくすることが望ましいが、添加量を少なくすると紙の充分な低密度化を達成できないという問題がある。
一方、内添填料による嵩高紙の製造方法についても従来から多くの検討がなされている。例えば、中空球状バテライト型炭酸カルシウムを充填して嵩高中性紙を製造する技術がある(特許文献12参照)が、特殊な填料であり、生産性を考慮した場合、実現は難しい。また、嵩比重0.3g/cm3以下の無定形シリカまたはシリケートを用いることで、嵩高な印刷用紙の製造方法について記載されている(特許文献13参照)。しかし、ホワイトカーボンのような比重の小さい物質を填料として用いると、紙は嵩高となるものの、紙の剛度およびサイズ度を低下させてしまうという欠点があるため、その紙中填料率を高くすることが出来ず、紙の低密度化には限界があるし、不透明度や印刷後不透明度の発現性も低く、充分な印刷適性を紙に付与することが不可能であった。
また、不透明度や印刷後不透明度などの印刷適性を紙に付与する方法として、ホワイトカーボンのような比重の低い填料ではなく、タルク、カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムなどの通常使用されている填料の配合を増やし、紙中填料率を高めることが考えられる。しかし、このような嵩比重が大きい填料の使用では、紙の低密度化を図ることが困難であり、また、紙中填料率を高くすると、印刷時の紙粉発生が起きやすくなる。パルプ繊維間の結合に比較し、填料と繊維間の結合は弱いので、特に、オフセット印刷時には填料がブランケット上にとられ、紙粉となり、これが印刷不良の問題を引き起こす問題がある。
また、軽質炭酸カルシウムの高不透明性と高印刷後不透明性という特性と、ホワイトカーボンの嵩高性、高吸油性の特性を両立させる技術として、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物がある(特許文献14参照)。この軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は、上記のタルク、カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムなどの通常使用されている填料に比較すれば、紙の低密度化や不透明度化の効果に優れている。しかし、紙を大きく低密度化させることは困難である。また、紙に高不透明性を付与するためには紙中に該複合物を多く配合する必要があり、該複合物の紙中量を多くすると、印刷時に紙粉発生が起きやすくなるという問題があった。
このような状況から、原料パルプ種類を問わず、不透明度、印刷後不透明度が高く、印刷時に紙粉発生が少ないなど、印刷適性に優れ、しかも、低密度化の度合いが大きい低密度紙の開発が望まれていた。
特許第2903256号公報 特許第2591685号公報 特開平5-230798号公報 特開平11200282号公報 国際公開98/03730号パンフレット 特開平11-200283号公報 特許第2971447号公報 特許第3041294号公報 特開平11-269799号公報 特許第3283248号公報 特開2003-105685号公報 特許第1755152号公報 特許第3306860号公報 特開2003-212539号公報
本発明が解決しようとする課題は、不透明度、印刷後不透明度が高く、印刷時に紙粉発生が少ないなど、印刷適性に優れ、しかも、低密度化の度合いが大きい低密度紙を提供することにある。
軽質炭酸カルシウムとケイ酸アルカリとの混合液のpHを7〜9まで中和して製造された、軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を、紙中填料率として1〜30固形分重量%含有させ、且つ、紙用嵩高剤をパルプの固形分重量あたり0.1〜3.0固形分重量%内添することにより、低密度紙を得る。
本発明の低密度紙は、低密度化の度合いが高く、しかも、不透明度、印刷後不透明度が高く、印刷時の紙粉発生が少ないなどの印刷適性に優れるという効果を有する。
本発明の低密度紙の原料パルプは、通常使用されているパルプであれば良く、特に限定は無い。ケミカルパルプ(CP)、砕木パルプ(GP)、ケミグラウンドパルプ(CGP)、リファイナーグラウンドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミケミカルパルプ(SCP)等の各種製造方法のパルプ、また、これらの針葉樹、広葉樹パルプ、あるいは晒、未晒パルプ、更に脱墨パルプ(DIP)等を紙の種類に応じて適宜配合したパルプである。
本発明の低密度紙では、以下の方法で製造される、軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を、填料の全量または一部に使用し、且つ紙用嵩高剤を使用する。
本発明の低密度紙において、填料として使用する軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は、軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物であり、本発明の出願人が出願した、特開2003-212539号公報、特願2004-27483号に記載の
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物である。この製造方法を以下に具体的に説明する。
[軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の製造方法]
まず軽質炭酸カルシウムを水中に分散させる。この軽質炭酸カルシウムの結晶形態はカルサイト、アラゴナイトのいずれでも良く、また形状についても針状、柱状、紡錘状、球状、立方体状、ロゼッタ型のいずれでも良い。この中でも特にロゼッタ型のカルサイト系の軽質炭酸カルシウムを用いた場合に、特に優れた嵩高、不透明度改善効果が高い軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物が得られる。なお、ロゼッタ型とは、紡錘状の軽質炭酸カルシウム一次粒子がいがくり状に凝集した形状を指し、他の軽質炭酸カルシウムより高い比表面積と吸油性を示す特徴がある。また、軽質炭酸カルシウムは粉砕処理を施して使用しても良い。
この軽質炭酸カルシウムの反応原液中濃度は、後述の軽質炭酸カルシウムとケイ酸の配合比率が重要であるため、ケイ酸濃度の影響も加味しなくてはならないが、1〜20固形分重量%が好ましい。1%未満の低濃度であると1バッチ当たりの生産量が少なく、生産性に問題がある。また、20%を超える高濃度とすると分散性が悪く、また軽質炭酸カルシウム量と比例して、反応に用いるケイ酸アルカリの濃度が高くなるため、反応時の粘度が上昇し、操業性に問題がある。
ついで、この軽質炭酸カルシウムのスラリーに、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ溶液中に溶解した形のケイ酸を加える。一般的に工業用に用いられるものは、ケイ酸ソーダ(ナトリウム)もしくはケイ酸カリウムであるが、本発明である複合物を形成するためには、ケイ酸とアルカリのモル比はいずれでも良い。3号ケイ酸はSiO2:Na2O=3〜3.4:1程度のモル比のものであるが、一般に入手しやすく、好適に使用される。軽質炭酸カルシウムとケイ酸アルカリとの仕込重量比は、生成する軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物中の炭酸カルシウムとシリカの重量比が目標とする範囲に入るように仕込む。軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の炭酸カルシウムとシリカの重量比は、CaCO3/SiO2=30/70〜70/30である。
このスラリーをアジテータ、ホモミキサー、ミキサー等で攪拌、分散させるが、これは軽質炭酸カルシウムが水に十分に分散し、軽質炭酸カルシウムの粒子が極端に凝集してなければ問題なく、特に時間やアジテーションの強さ等の制限はない。
次に、酸を用いた中和反応を行う。この場合、酸は鉱酸ならいずれでも良く、さらには鉱酸中に硫酸バンドや硫酸マグネシウムのような酸性金属塩を含む酸でも使用できる。工業的には硫酸、塩酸等の比較的安価に購入できる酸が好ましい。高濃度の酸を用いた場合、酸による中和時の攪拌が不十分であると、高濃度の酸の添加により部分的にpHの低い部分ができ、軽質炭酸カルシウムが分解するため、酸添加口でホモミキサー等を用いた強攪拌を行う必要がある。一方、あまりに希薄な酸を用いると、酸添加により全体的な容量が極端に増えてしまうので好ましくない。この面からも、0.05N以上の濃度の酸を用いることが適当である。鉱酸または酸性金属塩水溶液の添加は、アルカリ性であるケイ酸金属塩水溶液と軽質炭酸カルシウムとの混合物の沸点以下の温度で行う。この中和処理によりケイ酸分を析出させ、非晶質ケイ酸を形成し、これが軽質炭酸カルシウム粒子の表面を被覆する。
さらに、この酸添加は数回に分けて行っても良い。酸添加後、熟成を行っても良い。なお、熟成とは酸添加を一時中止し、攪拌のみを施し放置しておくことを指す。この熟成中中に強攪拌や粉砕を行い、粒子の形態をコントロールすることも可能である。
次に、上記酸添加によるスラリーの中和はpH=7〜9を目標に行う。析出してきたケイ酸分により軽質炭酸カルシウムが被覆されていくが、酸性側(pH7未満)にすると、軽質炭酸カルシウムが分解してしまう。一方、pHが高い(9.0超)状態で中和を終了すると、ケイ酸分の析出が十分に行われず、スラリー中に未反応のケイ酸分が残り、ケイ酸分のロスが多くなり、工業的に好ましくない。そのため、目標pHは7〜9で中和を終了させる。
このようにして、製造された軽質炭酸カルシウム−ケイ酸の複合物は、軽質炭酸カルシウム粒子表面をシリカが被覆した懸濁液の状態となる。この懸濁液のまま抄紙工程等に使用しても良いが、生産規模が小規模の場合にはろ紙やメンブランフィルタ等のろ過設備、中規模以上の場合にはベルトフィルタやドラムフィルタ等を用いたろ過、または遠心分離機を用いた遠心分離を行うことによって固液分離を行い、中和反応で生成した余分な副生成物である塩を極力取り除いたほうが好ましい。これは、余分な塩が残存していると、抄紙工程においてこの塩が難溶性の金属塩(例えば、硫酸カルシウム)に変化し、これを原因としたスケーリングの問題を発生するおそれがあるためである。さらにこの固液分離を行った固形分濃度10〜50%のケーキ状複合物を、水またはエタノールにより再分散後、再び固液分離を行い、さらに余分なケイ酸や副生成物である塩を取り除いても良い。
得られた軽質炭酸カルシウム−ケイ酸の複合物は、目的粒子径より大きい粗粒物を取り除くため、振動篩やスクリーンを用いて、100μm以上の粒子を除去する。
軽質炭酸カルシウム−ケイ酸の複合物の平均粒子径の調整は、前述のように、熟成中に強攪拌や粉砕を行うことにより粒子の形態をコントロールすることも可能であるが、中和反応終了後または反応終了後の固液分離したものを、湿式粉砕機を用いて、目的の平均粒子径に調整しても良い。また、この組み合わせにより平均粒子径を調整しても良い。
粗大粒子を除去した後、あるいは粗大粒子除去後さらに強撹拌や粉砕処理を施した軽質炭酸カルシウム−ケイ酸の複合物の平均粒子径は、30μm以下が良く、20μm以下が好ましく、10μm以下が更に好ましい。
この軽質炭酸カルシウム−シリカ複合粒子は、紙を低密度化する効果に優れ、吸油量が大きく、不透明度を向上させる効果に優れるという特性を有する粒子である。本発明の低密度紙においては、該軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を、紙中填料率として1〜30固形分重量%の割合で含有していることが好ましく、5〜15固形分重量%がより好ましく、10〜15固形分重量%が更に好ましい。紙中填料率が1固形分重量%未満では、紙の密度低下と不透明度の向上が不十分である。紙中填料率が30固形分重量%を超えると、印刷時に該複合物が紙面からの脱落量が増加し、紙粉となり、印刷不良の原因となる。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は内部に軽質炭酸カルシウムを含んでいるため、紙を酸性抄紙で抄造する場合には、その酸性によって粒子内部の軽質炭酸カルシウムが分解または溶解する可能性がある。従って、中性抄紙〜アルカリ性抄紙で本発明の低密度紙を抄造することが好ましい。
また、本発明の低密度紙では、填料として軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の他に、本発明の効果である嵩高性、高不透明性が損なわれない範囲内で、他の無機、有機填料を併用することも可能である。その種類については、中性抄紙やアルカリ性抄紙で通常使用されている填料であれば何ら制限はなく使用することができる。一例を挙げると炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ等の無機填料や、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等から選ばれる1種類以上を併用することができる。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物と他の填料を併用する場合の紙中填料率は、填料合計で、5.0固形分重量%を超え40固形分重量%以下が好ましい。40固形分重量%を超えると、紙力低下による断紙が多く操業が困難となり、また印刷時には紙粉の発生量が極めて多くなる。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は単独で、あるいは他の填料と混合して、抄紙原料へ添加される。添加場所は、抄紙工程において填料が通常添加されている場所であればよく、特に限定は無い。
本発明の低密度紙では、前述の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合粒子の他に、紙用嵩高剤を内添し紙中に含有させることが必須である。この紙用嵩高剤を具体的に化合物で例示すると、油脂系非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン活性剤、糖系非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、高級アルコールあるいは高級脂肪酸のポリオキシアルキレン付加物、高級脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン付加物、脂肪酸ポリアミドアミンなどが挙げられる。
この紙用嵩高剤を特許文献で例示すると、次の通りである。特許第3128248号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3453505号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482336号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3537692号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482337号公報記載の紙用嵩高剤、特許第2971447号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3283248号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特許第3387033号公報記載の乾燥効率向上剤、特許第3387036号公報記載の平滑性及び透気性向上剤、特許第3517200号公報記載の抄紙用添加剤、特開2001-248100号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特開2003-336196号公報記載の紙質向上剤、特開2000-273792号公報記載の紙用不透明化剤、特開2002-129497号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-275786号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294586号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294594号公報記載の嵩高剤、特開2003-96692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-96693号記載の嵩高剤、特開2003-96694号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-96695号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-171897号公報記載の紙厚向上剤、特開2003-247197号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253588号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253589号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253590号公報の紙用嵩高剤、特開2003-328297号公報記載の紙用低密度化剤、特開2003-313799号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-11058号公報記載の抄紙用添加剤、特開2004-27401号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-115935号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-76244号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-176213号公報記載の紙用改質剤、特許第3521422号公報記載の紙用柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の嵩高柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の製紙用嵩高サイズ剤、特開2003-286692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-270074号公報記載の製紙用嵩高剤組成物、特開2004-285490号公報記載の製紙用嵩高剤。
本発明でいう紙用嵩高剤とは、紙料に内添して抄紙した場合、紙の密度を低下させることができる、分子内に疎水基と親水性基の両方を有する化合物の総称である。その呼称は前記特許文献のように嵩高剤以外に、抄紙用紙質向上剤、乾燥効率向上剤、平滑性及び透気性向上剤、抄紙用添加剤、紙質向上剤、紙用不透明化剤、古紙再生用添加剤、紙厚向上剤、紙用低密度化剤、紙用改質剤、紙用柔軟化剤、嵩高柔軟化剤、製紙用嵩高サイズ剤など様々である。
本発明の低密度紙における紙用嵩高剤の添加率は、パルプの固形分重量あたり0.1〜3.0固形分重量%である。好ましくは0.3〜2.0固形分重量%、更に好ましくは0.3〜1.5固形分重量%である。紙用嵩高剤の添加率が0.1固形分重量%未満の場合は、紙の低密度化が不十分である。3.0固形分重量%を超えると紙の低密度化が頭打ちとなり経済的でなく、更に抄紙系の汚れが発生しやすくなる。
紙用嵩高剤を添加する場所は、パルプスラリーと均一に混合できる所であれば特に限定されるものではない。
本発明の低密度紙は、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率として1〜30固形分重量%含有し、且つ紙用嵩高剤を0.1〜3.0固形分重量%内添したものであるが、紙の密度、不透明度、印刷後不透明度、印刷時の紙粉発生量のバランスを考慮すると、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率として5〜15固形分重量%含有し、且つ紙用嵩高剤を0.1〜2.0固形分重量%内添したものがより好ましく、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率として10〜15固形分重量%含有し、且つ紙用嵩高剤を0.3〜1.5固形分重量%内添したものが更に好ましい。
また、必要ならば、硫酸バンド、紙力向上剤、歩留向上剤、湿潤紙力増強剤、染料、蛍光増白剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤などの製紙用補助薬品を添加しても良い。さらにオフセット印刷適性向上のため、必要であれば、内添サイズ剤を添加しても良い。内添サイズ剤としては、中性抄紙〜アルカリ性抄紙における公知の内添中性サイズ剤である、アルキルケテンダイマー(AKD)系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)系サイズ剤、中性ロジン系サイズ剤等が挙げられるが、中性ロジンサイズ剤よりは、AKD、ASAが紙を低密度化しやすく、低密度紙を製造する場合には好適であると考えられる。
本発明の低密度紙の抄造に用いる抄紙機は公知の装置であれば良く、長網抄紙機、オントップツインワイヤー抄紙機、ギャップフォーマーなどが用いられる。
抄紙後、表面強度向上や耐水性付与、その他インク着肉性改良などを目的として、表面塗工を行っても良い。塗工装置については限定はない。表面処理剤の種類についても特に制限は無いが、一例を挙げると生澱粉や、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、酵素変性澱粉、アルデヒド化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉などの変性澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコールなどの変性アルコール、スチレンブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドなどを単独または併用できる。また、表面処理剤には前記の薬剤の他に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物、カチオン性サイズ剤などの表面サイズ剤を併用塗布することができる。
キャレンダーは通常の操業範囲内の線圧で用いられるが、低密度の紙を製造する観点からは、紙の平滑性を維持できる範囲でなるべく低線圧またはバイパスが好ましく、また、通常のキャレンダーよりもソフトキャレンダーが好ましい。
本発明の低密度紙は、上質紙、中質紙、下級紙、新聞印刷用紙、オフセット印刷用紙、凸版印刷用紙などの各種用紙、更に、感熱記録紙原紙、感圧記録紙原紙、インクジェット記録紙原紙、塗工原紙などの各種原紙などに使用することができる。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の%、部は各々重量%、重量部を表す。供試した軽質炭酸カルシウムーシリカ複合物の製造方法と該複合物の特性値の測定方法、紙の抄紙方法、抄紙した紙の紙質測定方法を下記に示した。
[供試した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物]
反応容器中に市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を水に分散し、ここにSiO2濃度18.0wt/wt%、Na2O濃度6.1wt/wt%のケイ酸ソーダ溶液を軽質炭酸カルシウム/珪酸ソーダ=70/30(固形分)となるように加えた。この混合スラリーをアジテータで十分に攪拌しながら加熱し、85℃とした。このスラリーに、温度一定で、硫酸添加後の最終pHは8.0、全硫酸添加時間は240分間となるように、一定速度で10%硫酸を添加した。このスラリーは100メッシュ篩で粗粒分を分離した後、さらに約10%に再分散し、平均粒径分析用、抄造用サンプルとした。吸油量用サンプルは吸引ろ過後のサンプルをエタノール中に約10%となるよう再分散した後、ろ過、105℃の乾燥機にて乾燥をおこない、粉体サンプルとした後に、測定を行ったところ、平均粒子径6.1μm、吸油量160ml/100gであった。なお、核に用いた市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの平均粒子径は3.0μm、吸油量121ml/100gである。
[軽質炭酸カルシウムーシリカ複合物の特性値の測定方法]
(1)吸油量:JIS K 5101の方法に従い、測定した。
(2)粒度分布測定:純水に分散剤ヘキサメタリン酸ソーダを溶解し、0.2重量%の溶液とし、この溶液に軽質炭酸カルシウム−ケイ酸の複合物のスラリーを滴下し、混合後、均一分散体とした。の分散体を採取し、レーザー法粒度測定機(使用機器:マルバーン社製マスターサイザーS型)を用いて測定し、平均粒子径を求めた。
[紙の抄紙方法]
長網型抄紙機を用いて、表面処理剤を塗工しない坪量100g/m2の紙を抄造した。以下の実施例および比較例では、使用ワイヤーの種類、脱水エレメントの種類と配置、抄紙速度、プレス線圧、カレンダー線圧などの抄紙条件は一定とした。
[紙の紙質測定方法]
(1)密度:抄紙した紙について、坪量をJIS P 8124、厚さをJIS P 8111で測定し、密度をJIS P 8118に従って測定した。
(2)不透明度:JIS P 8138に従い、色差計(村上色彩研究所製)を用い、不透明度を測定した。(3)紙粉量:オフセット印刷機としてローランドR2020B枚葉オフセット印刷機を使用し、インキは紅(商品名:TYハイプラスLZ、東洋インキ株式会社製)、墨(商品名:TYハイプラスLZ、東洋インキ株式会社製)の2色を用い、印刷速度6000部/時間で、ベタ部印刷濃度が墨1.1、および紅1.0になるように印刷を行ない、4000部印刷した後のブランケット上の堆積物を、100cm2についてへら状の器具により充分に掻き取り集め、乾燥剤入りデシケーター内で一昼夜乾燥後、秤量し、紙粉量(mg/100cm2)とした。
[実施例1]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ1%添加し、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が10%、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率10%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例2]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB110、花王株式会社製)を対パルプ1%添加し、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が10%、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が10%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例3]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、嵩高剤(商品名:PT8102、星光PMC株式会社製)対パルプ1%を添加し、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が10%、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が10%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例4]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ0.5%添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例5]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ1.0%添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が15%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例6]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ1.5%添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が10%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例7]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ2.0%添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が5%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例8]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ1.0%添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[実施例9]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、紙用嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ2.0%添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[比較例1]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[比較例2]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を対パルプ1%添加し、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[比較例3]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、嵩高剤(商品名:KB110、花王株式会社製)を対パルプ1%添加し、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[比較例4]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、嵩高剤(商品名:PT8102、星光PMC株式会社製)を対パルプ1%添加し、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[比較例5]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が20%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
[比較例6]
広葉樹クラフトパルプ(濾水度CSF=400ml)/針葉樹サーモメカニカルパルプ(濾水度CSF=60ml)=75/25の固形分重量比率で混合したスラリーに、硫酸バンドを対パルプ1%、歩留り剤(商品名:DR3600、ハイモ株式会社製)を対パルプ0.03%添加し、市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製)を紙中填料率が10%、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を紙中填料率が10%となるように添加し、紙を抄造した。結果を表1に示した。
Figure 2006214018
表1の結果から、実施例1〜実施例9に示す本発明の低密度紙は、密度が極めて低く、しかも不透明度が高く、紙粉発生量も問題が無いことがわかる。

Claims (2)

  1. 填料の一部または全部として軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を添加し、且つ紙用嵩高剤を添加した紙料を抄紙して得られることを特徴とする低密度紙。
  2. 紙用嵩高剤の添加率がパルプの固形分重量あたり0.1〜3.0固形分重量%であり、且つ軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の紙中填料率が1〜30固形分重量%であることを特徴とする請求項1に記載の低密度紙。
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